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おまいら短編SF書いてください

1 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/16 23:46
最高に面白いものを書いてくれ、お・ね・が・い


2 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 00:02
地球最後の男がいた。
その男の部屋のドアを、誰かがノックした。




3 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 00:19
こうしてついに彼は腰に携えたエルフの剣を抜き放ち、雄叫びを上げて彼の敵に斬りかかりました。
だが負けた。




4 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 00:27
   _
   \ヽ, ,、
     `''|/ノ
      .|
 _    |
 \`ヽ、|
   \, V
      `L,,_
      |ヽ、)
     .|
    /           ,、
    /        ヽYノ
   .|       r''ヽ、.|
   |        `ー-ヽ|ヮ
    |            `|
   ヽ,    ,r      .|
     ヽ,r'''ヽ!'-‐'''''ヽ、ノ
 ,,,..---r'",r, , 、`ヽ、 ヾ
 ヽ、__/ ./ハレハ i`ヽ、 `''r`ミ_
   .レ//r,,,、 レ'レハヾ,  L,,_ `ヽ、
    "レ, l;;;l   l;;;l`i.リレ' リ ̄~~
     ヽ、 ワ `"/-'`'`'   
       `''''''''"        
                ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                 d⌒) ./| _ノ  __ノ

5 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 01:31
時間は終わった、昨日で。




6 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 03:30
>3
中途半端にミックスされた文体にワロタw

7 :1:03/01/17 07:26
最優秀者にはミスリル銀100ポンド
又は、反重力金属100ポンド差し上げます。


8 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 08:24
>>7
優秀者の作品はFlashムービーにするとか
サウンドノベルにするとかにしてもらえませんか?
そのほうが面白そうです。

9 :1:03/01/17 08:51
OK

10 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 09:05
>>9
わーい!ってまじで?

11 :1:03/01/17 09:29
NScripterでも良ければね
小生Flashは使えないのよ


12 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 13:30
面白かったらFlash板の連中に見せたら、
頼まなくても作ってくれるでしょ(w
面白かったらね。

>>5 著作権的に問題あり。

13 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 14:19
本当に面白いのだったら、絵と音楽さえなんとかすれば、サウンドノベルくらい
作るよ。
フルコーディングで。
・・・ただしWindowsでしか動かないという罠あり(w

14 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 14:25
本と絵と音があればシナリオスクリプタに突っ込めばいい
プルグラマなんて(゚听)イラネ

15 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 14:50
初手から揉めてるな…

16 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:05
この短編SFはどう展開するのでつか? ワクワク

17 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:11
続きはCMの後、ブラウザはそのままで!

18 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:14
下がったら書くので、晒し上げしてください。>ALL

19 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:30
では挑戦するっす!

西暦2030年代 急激な太陽活動の低下により
地球の平均気温は−30度にまで落ちた。人口は
千分の一にまで減り人々は原子力に頼り都市に閉じ
こもった。地上に生きる生物は絶滅し海も凍り付いた。
わずかに赤道地帯に不凍海が100mの氷の崖に囲まれ
長く、まさに地球の切れ目のように続いていた。
そこに巨大鯨ギガグレイが住んでいる。沸き返るような
プランクトンの海に変異を重ね体長300mにも達した。

人々は唯一のタンパク源を求めギガグレイを狩りに出る。

20 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:32
何レスまでに決着つけるとかきめとかないと延々と続いてしまふのでは。

21 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:38
>>19
素朴な質問なんだが、君の地球では、酸素の供給源はなんなんだ?
平均気温マイナス三十度の世界では、植物は全滅だろう。

22 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 16:39
>>19
ギガグレイは何食ってるの?プランクトン?

23 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 17:05
地表は氷結を逃れているわずかな赤道地域に向かい激しい嵐が
吹き荒れていた。海中も例外でなく厚い氷の下は赤道へ循環する
海流が流れている。その結果海中のミネラル分が集中し大量の
植物プランクトンが発生し海を緑に染めている。それを補食する
動物プランクトンが渦を巻き流れていく。
太陽異変初期の温度低下により魚類は滅び、プランクトンを食べる
ように変異した鯨のみが生き延び、低温に適応巨大化した。

24 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 17:14
「>>XXX」をつけたほうが良いかも

25 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 17:25
赤道地帯は激しい海流、氷河の滑落などにより日々地形を変えていた。
生き残った人類が籠もる都市は激しいブリザードを避け固い氷原の
中緯度帯にあった。
予測不能の嵐の為、航空機は使えず。
氷を押しつぶして進む巨大クローラーが唯一の機動力になった。
片道3ヶ月の生還率なき狩りがハンターの仕事だった。

26 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 17:29
折れ的には>>2>>3くらい短いやつが(・∀・)イイ!

27 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 17:33
ベムハンター・ソードのにおいがする。。

28 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:23
個人的には3の投げやりな話の方がすきだ

29 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:28
じゃ3が最優秀という事で

30 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:29
>29
もう終わりかよw

31 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:32
3の中の人も大変だな。

32 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:35
おまえら、せめて最後まで書かせてやれ。

そして叩け。

33 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 18:59
あるところに花子さんと太郎さんがいました。
ある日、隣近所のヘビメタ兄ちゃんは今まで使っていたiBookを
粗大ごみに出しました。
ごみ置き場から花子さんはiBookを拾ってきました。
花子さんはその日からマカーになりました。
太郎さんは花子さんのマシンで遊んでいました。
そしてあるひ二人はEDEN学園を追い出されました。





つづく

34 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 19:14
ある日、ある所に、あることが起こりました。

おわり

35 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 19:23
「しまった〜!こんな駄スレになるとは思わなかった〜!!」
>1は咽び泣いた。

>2が笑ってる
>3も笑ってる
る〜るるるるる〜♪
今日も能天気〜♪

36 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 20:04
ジャイアントと呼称される外宇宙生命体が地球を侵略し続けて一年、
世界は闇に沈みつつあった。

ノビタは青色未来電動人形を未来から召喚した。
それによって生じた時空の歪みによってノビタという存在は
世界からその存在を拒絶されたのだ。
ノビタは世界に生じた特異点となった。


37 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 20:13
ギガグレイ完結編

山のように巨大な鯨がデッキに揚げられた。
「一頭目のギガグレイの解体作業は順調か?」
「なんとかな。こいつは皮膚や肝臓に猛毒を
 抱えているし、なにより刺激を与えると大量の
 空気と水を取り入れて、さらに巨大化する」
「こいつは…ほ乳類なのか?肉の色は白いし…」
「魚類と配合して人為的に作られたって説が
 確かにあるな」
「オレもそれらしき文書を見たことがあるが
 意味不明の言葉が多くて読むのを止めた」
「どんな言葉だ?」
「ユビキ、、、ポンズ、、、」
「???」
「あとヒレザケとかも、、、」

        完

ってのを2スレ目に書く気だったんだけど
質問があったから、書いているうちに忙しくなって
帰宅して書いたよ。

38 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 20:17
やっぱり>>3かな?

39 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 21:39
西暦2048年、ついに第三次世界大戦が勃発した。
全ては2004年のアメリカの北朝鮮/朝鮮民主主義人民共和国・イラクに対する核攻撃が発端だった。
これはイスラム諸国及び中華人民共和国とアメリカの間に大きな溝を作り、
次第に世界は第三次世界大戦への道を歩み始めることになった。
しかし、まだアメリカの背後にいる黒幕の存在に気づいている者はいなかった。
無能なアメリカ大統領ジョージ・ブッシュ三世は傀儡にすぎなかったのだ。
十数年前、「ラエリアン」という宗教団体が話題になった。
彼らは「人類は異星人により作られた」という教義であった。
これは当たらずとも遠からずだったことが後に判明することになったのだ。

40 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 21:52
西暦32768年、第三次銀河対戦により人類は滅亡した。
最後の生存者エホヴァはタイムマシンで太古の地球へ向かい、
自分の細胞から「アダム」「イブ」を作り出した。
彼は次に紀元0年に向かうと自らの年齢を操作して幼児の肉体にし、
ある夫婦や周囲の人間の記憶を操作することで溶け込んだ。
その夫婦はエホヴァを「イエス」と名付けた。
そして、成長すると自らの復活劇を演出しキリスト教を作り出した。
最後に彼は西暦1999年の7月にタイムスリップした。
そして数年間の間にアメリカを影から支配するようになり、
第三次世界大戦を起こしたのだ。


41 :13:03/01/17 22:01
>>14
んー残念。専用コード起こせば、突然FDDをかたかた言わせたり、
モデムを鳴らしたり、num,scroll,capsのランプを怪しく点灯させたり
色々と演出できるんだけどね。
いらないというのなら書いても仕方ないか。
遅レスごめん。

42 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 22:07
つまり、人類は異星人ではなく一人の未来人によって作られたのだった。
父なる神と子なるイエスと聖霊とは一体であり、
さらに人類に災厄をもたらした恐怖の大王=サタンも同一の人物だった。
第三次世界大戦の後、人類は荒廃した地球を捨て宇宙へと移住した。
しかし、彼らは「戦争」という同じ歴史を数万年にわたり繰り返した。
人種間の対立は結局最後の最後まで消えることはなかった。
結果、最終的に「滅亡」することとなったのだ。
エホヴァは無限の時空の輪の中で永遠に同じ歴史を繰り返す。
人類を創造し、彼らに宗教を与え、滅亡の原因を作る。
なぜなら、彼がそうしなければ彼の存在が消えてしまうからだ。
そして、全ての人類の歴史も。
たとえ人類の歴史が苦しみと悲しみの歴史であっても、
その中に生きた人々の人生は悪いことばかりではなかった。
彼らの歴史は同時に多くの喜びと愛にも満ちていた。
パラドックスから生まれた混沌=人類。
その存在を無に帰さないため、彼はタイムスリップを繰り返す。
なざなら彼は最も人類を愛しているからだ。

43 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/17 22:08
>>41
空気嫁
でも専用コードにチョト藁た

44 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 00:29
人類最後のセルバーサナーとして、エミはクォウガッツを起動し
舞い踊るフォックナ・モーを量子レベルの灰燼に帰せしめた。

こうして、第七ランバン協定派委員会と、精神産業分離主義同盟の戦いは
新しいステージへ移行した。
すなわちエミを、賜与卯亂子…人類をヒデン・ザザ・ローンの階層に
導く者として、擁立すべきか否かを、ハイナ=ガラッザの手にゆだねる
こととなったのである。
それは、13歳の誕生日を迎えたばかりのエミにとっては、重すぎるサバ
が課されることを意味した。
しかし彼女は、振り返らなかった。

太陽ネズミの巣は、もう二度と夏の陽射しに倦むことはないのだから…




45 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 02:25
西暦2145年、ついに人類は人造マイクロブラックホール製造に成功した。
しかし、事故により一部のマイクロBHは地球中心に落下し、人類は宇宙に
逃れるしかなかった。
人類滅亡まであと一年。
限られた時間で人類は宇宙に移住できるか?

46 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 03:56
知的なる大輪の華をもって
おおいなる輪廻をかぐわせまほり
遠き記憶の限りにおいて 真紅の流れがさらされるでしょう 

白魚のかいなに重なり合う息を感じて

小人の祝辞を流し
白百合は黒薔薇を散らし

繊細な樹木から落葉がたわれる

小池に浮かぶ一片の 花弁
そして 遥かなる闇夜にまみれ

永劫の星空の元へ 旅と してかへらぬ

47 :1:03/01/18 16:30
50作品で締め切り、投票に移ります(予定)


48 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 16:57
50げと

49 :インテグラル:03/01/18 18:13
無限に広がる大宇宙。しかし、無情にもその命運はビッグバンの際に
決定していた。
ビッグクランチ。
今から一兆年の後にこの広大な宇宙は量子の泡沫と帰する。それが、
この宇宙最初の知的生命体の下した結論だった。
彼らを仮にコスモリメイナー、「秩序保全者」と呼ぼう。
彼らはいまだ誰の手も加わらない宇宙に、超光速航法の助けを借り
瞬く間に広がっていった。彼らは宇宙を永続させることを決意して
いたのだ。
彼らは植民先で、裸の特異点を量産していった。ブラックホール
近傍ではエネルギー密度が負となる。そして負のエネルギー密度は
負の重力を、宇宙を破滅から救う斥力となるのだ。ただし単なる
ブラックホールはその質量が斥力を打ち消してしまう。裸の特異点
であることが必要だったのだ。裸の特異点は宇宙のあらゆる所で、
高エネルギー宇宙線を発しつつその漆黒の輪郭を見せていた。

宇宙は、救われた。宇宙の膨張は次第に加速しつつあった。
もし新たな知性が誕生するとすれば、その未熟な知性は裸の特異点
の発する高エネルギー宇宙線を、特殊相対性理論の破れと推論する
かもしれなかった。コスモリメイナーは、それらの発達の可能性も
守ったのだ。
今から100億年ほど前のことである。

50 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 18:27
50!

51 :1:03/01/18 20:06
×50レス
○50作品


52 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 20:28
大学に入学して一人暮らしで自炊を始めたのですが、、
1年経ち、2年も経つころには、すっかり自炊熱も冷めほとんど外食か、ホカホカ弁当になっていました。
大学4年になったころ、また少々自炊するようになり、入学した頃に購入した
四角い1リットルくらいの缶入りサラダオイルが再び日の目をあびることになりました。
フライパンに油をチョット垂らしてみると、いやに茶色い。
「まあ、4年も経てばアブラも酸化するしなあ、まあ、火を通すからOKだよね」
なんて一人で納得して気にもとめず、そのまま使い続けました。
大学も卒業間近になって、ようやくそのサラダオイルも無くなりそうになってきて、
缶を大きく傾けなければ油が出ないようになってきました。
ある日、缶の口から油と一緒につぶ餡の小倉の皮のようなものが2〜3枚出てきました。
「ゴミでも入ってたかなあ」などどと軽く考えていたのですが、
次の日もまた次の日もアブラを出すたびにつぶ餡の皮がどんどん出てきます。
不信に思った私は、意を決して、サラダ油の缶の蓋全体を缶きりでキコキコ開けたのです。
その瞬間、目に飛び込んできたものは…百匹はいるであろう大小のゴキブリの大群。
まだ、半分くらいは息がある様子でウヨウヨとうごめいていました。
そう、私が使用していたサラダオイルの缶は4年の間にゴキブリの巣と化していたのです。
そして、つぶ餡の皮はゴキブリの死骸からもげた羽だったのです。
その事実を悟った時、一瞬にして顔面蒼白になったのを感じました。
そして4年間、ゴキブリエキスの入ったサラダオイルを食べ続けたことに改めて気づいた瞬間…
死ぬかと思った。

53 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 23:23
Sukoshi
Fuann


54 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/18 23:36
やあ、仔猫ちゃん。君はいつでも魅力的だね。
今日は僕の新作についての構想、聞いてくれないかな。
主人公はエミちゃんっていうんだ。
最後の救世主として、人類全体の敵を倒すんだ。
救世主にはセルバーサナーってルビをふるつもり。
意味はないけど、カッコよさげでしょ?
エミちゃんの乗る戦闘機は「クォウガッツ」、
敵の戦闘機は「フォックナ・モー」って命名したんだ。
内緒だけど、僕の好きなクワガタと、モナーからつけたんだよ。
でね。戦闘シーンのラストは「〜を灰燼に帰せしめた」。
僕は作家だからね。難しい言葉もきちんと操れるんだ。
え、すごいって。惚れ直してくれたの? うれしいよ。
でね、戦後もね、安易にハッピーエンドにはしないつもり。
だって、そんなの全然ドラマティックじゃないでしょ。
戦いは第二の階層に進むんだ。
今度は、戦闘機で派手にやるんじゃなくて、政治の世界だよ。
13歳の主人公には、辛いと思うんだけどね。
あ、13歳って設定なんだけど、やっぱりわかっちゃった?
仔猫ちゃんと一緒だって。
だって、僕はいつも、君のこと考えているから。
つい君と同じ設定にしたくなるんだ。
出来上がったら真っ先に、君に見せに来るよ。
だから待っててね。僕の仔猫ちゃん。

55 :12モナーズ:03/01/19 00:34
囚人達は今日も地上へ上がっていった。
地上は危険に満ちている。
だが、この作業はリスクも大きいが減刑も大きいので希望者は後を絶たない。
「オイ、聞いたか?」
「何をだよ?」
「先週の地上作業でライオンに喰われた囚人がいたらしいぜ・・・・・実際たまらんよな」
ライオン・・・・あり得ない話ではない。
地上を今我が物顔で歩き回っているのは動物園から逃げ出した動物達だ。

今日も土、蜘蛛などの昆虫をサンプルとして回収する。
気密服のせいで体の動きが鈍い。こんな所を熊や虎に襲われたらとても逃げ切れないだろう。
だが、これがなければ大気を漂うウィルスに犯されて2日とたたずに体中を爛れさせた死体と化すであろう。
そもそも、この危険な作業もこのウィルスのワクチンを作る為のサンプルを集める為なのだ。

一体「誰が」世界をこんなにしてしまったのか・・・・・・・
ふと、顔を上げると壁のラクガキが目に入った。
このウィルスが世界を席巻しだした日から地上のあちこちで見かける事となったこのラクガキ・・・・

          我々がやった!
        ∧_∧    ∧_∧    
       ( ´_ゝ`)   ( ´_ゝ`) ∧____∧
       /    ヽ ∧_/∧  ∧_∧( ´_ゝ`)  
       (  |   .| ( ´_ゝ`)/( ´_ゝ`)   \ ∧_∧ 
   ∧_∧ヽ⊃  |  ∧_∧ U     ∧_∧  (´<_`  )流石だよな俺ら   
  ( ´_ゝ`) |    ( ´_ゝ`).| Y  ( ´_ゝ`)|/    ⌒i
  /∧_∧ヽ | ∧_/∧    .| .|  /   \|     | |
  ( ´_ゝ`)   ( ´_ゝ`) ∧_∧  /   / ̄ ̄ ̄ ̄/| |
  /    ヽ  /    ヽ( ´_ゝ`) (__ニつ/  FMV  ./.| |____
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/____ /(u ⊃

56 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 01:22
12人の妹
12人の幼馴染
12人の動物天使

というわけでSF板らしく
12人のメイドロボ。マジでこんなゲーム有りそう。

57 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 19:30
12人の黄金闘士


58 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 19:31
12人いぬ

59 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 21:52
巨大隕石が地球に近づきつつあった。
他に有効な手だてがないため,一か八か,実験段階のタイムマシンを使用し
隕石をはるか未来に送ってしまおうということになった。

始めて完成したタイムマシンはなんとか作動し,人類は救われた。

しかし,実はタイムマシンに不備があり,
隕石は未来ではなく過去に送られてしまっていたことが分かった。

それは,今から約6500万年前,白亜紀の終わりであった。


60 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 23:11
遺伝子操作でモナーを造るDQN科学者続出。
世間の批判で2ちゃんねる崩壊の危機。

61 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/20 09:56
ある日、ふと気がつくと、世界の時間が止まっていた。

しかし、空気の流れも止まり固形化していたので、
「あんなことしたい、こんなことしたい」
と思う暇もなく、窒息死して私は死んでしまった。

〜終わり〜

62 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/20 19:15
メール転送のプログラムをいじっていたら偶然に
未来から通信送れるソフトが出来た。
やり方は簡単でメールをある順番でネット上を回すだけだ。
そうすると不思議なことに自分のコンピュータに明日からの
メールが届く。オレはこれを使って競馬でだいぶ儲けた。
・・・ただ、気になるのは今日はメールが届かないんだ、、、


63 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/20 22:11
>>62ガクガクブルブルゾゾーーー

64 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/21 01:53
私がその能力に気が付いたのは13歳の夏だった。
誰にも言えない、知られてはいけない呪われた力――――
私はその能力の持つ力よりも恐怖の方が大きかった。

最初の犠牲者はガキ大将のマイクだった。
彼に宝物の飛行機の模型を取り上げられ、しこたま殴られた日の事だった。
ボロ雑巾の様に私を叩きのめし、模型を手に去り行くマイクの背中に向かって
「オマエなんか死んでしまえ〜!」と私は叫んだ。
次の日、マイクは死んだ。医者は心不全と診断した。

次の犠牲者は祖父だった。
厳格な祖父にタバコをふかしているところを見つかり、杖でしこたま殴られた日だった。
反省するまでそこに居ろと暗い納屋の中に閉じ込められた。
私の嫌いな虫たちのいる納屋に閉じ込められて私は恐怖と怒りの余りに大声で叫んでいた。
「畜生!おじちゃんなんか嫌いだ!!死んじゃえ〜!!」
次の日、祖父は死んだ。医者は脳溢血と診断した。

犠牲者が担任、近所の口うるさい親父、好きな女の子のボーイフレンドと増えるにしたがって、
私も一連の出来事が偶然では無いと確信した。つまり、私が「死ね」と言うとその相手は本当に
死んでしまう―――――

私はこの力をなるべく使わないように気を付けた。
だが、ある日とうとうこの禁断の言葉を口にしてしまった・・・・・・・
父親とチョットした事で口論となり、売り言葉に買い言葉でつい言ってしまったのだ
「お父さんなんか死んじゃえ!!」と―――――
私は激しく後悔した。
私の不注意な一言と呪われた力が大好きな父を殺してしまうと・・・・
私は後悔と明日訪れるであろう辛い別れに一晩中咽び泣いた。

次の日、隣のおじさんが死んだ。

65 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/21 01:59
>>64
なんだよっ 艶笑小話オチかいっ

66 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/22 00:39
>>64
いい笑っちまった

67 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/22 00:48
こんど飲みに行ったときぱくってつかわせてもらうわ。

68 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/22 15:24
>>67
つーか昔からあるネタなので得意げに言うと引かれる罠

69 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/22 22:12
>>68
なんと、あぶないところであった・・・

70 :インテグラル:03/01/22 23:51
百億年じゃなくて六十億年だったかも。

71 :山崎渉:03/01/23 03:34
(^^)

72 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/23 12:06
人類滅亡か、、、でも起こってしまったから観念しよう…
それも変異したウィルスで滅亡って一昔前のSFじゃん!
人類滅亡ね、、、でも生き残れたから少しは喜ぶべきか?
おっ!今日の占いカウントダウンが始まった。ダメじゃん!
獅子座11位か、ラッキーアイテムは色鉛筆?なにそれ。
おっと、早くでないと遅刻する。うちの課長うるせー!
この時間、地下鉄混むんだよな。何とかならんものかな。
昼飯何にしようかな?吉牛CMやってたな。混んでるかー!
人類滅亡だ、、、女だけじゃなく男も少し死ねば良かったな…

73 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 11:42
もう投票なりしてネクストクールに入ろう。
次はお題を決めて同一タイトルで書くほうが良いと思う。

74 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 11:45
とりあえず、引き写し作品を除去せねば。
>>2と64は確定か?

75 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 12:22
>>55のも12モンキーズのままって感じ。

76 :1:03/01/24 12:46
>73
次のお題 「宇宙人」と言うことで
>74
引き写し作品とはオリジナルで無いものですか?


77 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 12:50
>>74
いや、>>64は「隣のおじさん」ていうオチの部分だけが。
まあ前半もよくある超能力モノだけどね

78 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 13:20
>75
つか、もろパロだろ(w

79 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 13:26
宇宙人

「お母さん 宇宙人買ってよ!ミキちゃんとこなんか3匹もいるんだよ!」
「え〜 でも飽きて世話しなくなるでしょ。だめよ」
「でも、上手く飼えばお手伝いもしてくれるし、はやっているんだよ!」
「じゃあ 今晩パパが帰ってきたらお願いしてごらんなさい」
・・・オーストラリアに巨大UFOが墜落して5年目の事だった。

80 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 13:31
>>78
パロディはお笑い板に書けば良いじゃん。

81 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 14:10
元モナーにSF的アイデアを加えれば、SF短編だけど
元SFにモナー的アイデアを加えても、SF短編じゃないって事?

82 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/24 23:31
「まんがらいふ」にでもSF4コマを投稿してみるか


83 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/27 00:51
あげ

84 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/27 18:38
マターリ

85 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/27 21:17
>76
お題を出す前にここまでの結果発表をしろよ。

86 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/27 22:06
2 :地球最後の男がいた。
3 :こうしてついに彼は腰に携えたエルフの剣を抜き放ち、雄叫びを上げて彼の敵に斬りかかりました。
5 :時間は終わった、昨日で。
19 :ギガグレイ
23 :ギガグレイ
25 :ギガグレイ
37 :ギガグレイ完結編
33 :あるところに花子さんと太郎さんがいました。
34 :ある日、ある所に、あることが起こりました。
36 :ジャイアントと呼称される外宇宙生命体が地球を侵略し続けて一年、世界は闇に沈みつつあった。
39 :西暦2048年、ついに第三次世界大戦が勃発した。
40 :西暦32768年、第三次銀河対戦により人類は滅亡した。
42 :つまり、人類は異星人ではなく一人の未来人によって作られたのだった。
44 :人類最後のセルバーサナーとして、エミはクォウガッツを起動し
45 :西暦2145年、ついに人類は人造マイクロブラックホール製造に成功した。
46 :知的なる大輪の華をもって
49 :インテグラル
55 :12モナーズ
56 :12人の妹
57 :12人の黄金闘士
58 :12人いぬ
59 :巨大隕石が地球に近づきつつあった。
60 :遺伝子操作でモナーを造るDQN科学者続出。
61 :ある日、ふと気がつくと、世界の時間が止まっていた。
62 :メール転送のプログラムをいじっていたら偶然に未来から通信送れるソフトが出来た。
64 :私がその能力に気が付いたのは13歳の夏だった。
79 :宇宙人


87 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/28 13:45
伊太利亜はスキャパレリ博士が言うには火星に運河有りて
其の地に文明ある者どもが住まうとの説だが、甚だ莫迦らしい。
諸君!今は文明の時代である!まさしく子供だましの戯れ言!
陸蒸気が走り、電線が張られ、電灯が灯るこの科学の時代に
何を言うか。諸君は化学を極め、物理を修学した学理の徒である。
さあ私と共にエーテルの海を渡り月への航海を目指す天の浮き船を
作り、月の地底人を捕獲せしめよう!!

88 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/28 14:04
しまった、、、最後の一行に抜けてたよ。下が正解。

野蛮なる月の地底人を捕獲せしめよう!!

89 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/28 21:38
「おたくの旦那さん、火星に出張だそうですわね。」
「いいえ、仮性包茎の手術に出かけていますの。」

90 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/29 11:05
皆でもっと誉めのレスを入れないと、挑戦する気が起こらないでしょう。
私的にはギガグレイと>>79の宇宙人が何か次に起こりそうで良い。

91 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/29 22:53
>>87
こういうの結構好きです

92 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/30 14:41
>>62 のメール転送に一票

93 :スレ流れに乗らずスマソ:03/02/01 00:36
今日幼稚園でみきちゃんと量子的に重ね合わさった。
前後逆だったし、みきちゃんはいやがったけどかまうもんか。
僕の視界とみきちゃんが見た教室の後ろが同時に見えて面白かった。
ぼくがおしりの穴を開いたり閉じたりしてるとみきちゃんが泣き出した。
先生に見つかって観測されたのでコヒーレントな状態が終わった。ひどく怒られた。
いいさ、量子もつれの赤い糸が二人の間にできたんだ。
でもみきちゃんは量子もつれを凄くいやがった。インテリのたくちゃんに助けを求めた。
たくちゃんは多世界解釈論者だった。
あっという間に観測主体としてのぼくは分割され園庭に散乱した。赤い糸も小指だけになっちゃった。
警察が駆け付け猟奇的事件として報道される騒ぎになった。
テレビで評論家は異常犯罪の低年齢化を嘆いた。
しかたがないよ幼稚園児は自我が確立していないんだから、観測者としては半人前。


私は>>72に一票

94 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 01:16
オッス!オラ赤毛のパックマン!
ちかごろアイデアが集められなくってさ〜
こまっちゃってんの
そこでその辺のカスをおだてて
万が一にも使えるアイデアあったら
頂いちゃおうか〜て思いついちゃったのよ
おらってヤッパシ宇宙イチかも?
さあ〜、今日はどんなカスが引っかかってるかな〜

―――みつあみのソバカス男はそうカメラ目線でウィンク。

おいおいおいおい!?
たった93レスしかないじゃねーか?
イタタタタ、困った困った困った
こんなんじゃダメじゃーん
テコ入れにジサクジエン波とドカンと一発やっとくな
ジ・サ・ク・ジ・エ・ンー!!!!!

―――みつあみのソバカス男は不思議な光線を放った。

こんなもんか〜あ?
んじゃっ、明日くらいにまた見にくっか。

―――みつあみのソバカス男はシュパーンと地平線の彼方へ飛び去った。




95 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 01:32
ある日、近所の公園を散歩していると、ぽっかりと穴があいていた
何の気無しにのぞいてみると向こう側も公園だった
好奇心に逆らえず穴をくぐって見るよもとの世界と何ら変わりない
近所の商店街を見て回るが、まったく同じだった
本屋で新聞や雑誌などを立ち読みしても変わり映えのしない世界
穴の向こうに飽きて公園に戻る途中、顔見知りに会ったので話し掛けてみた
しかし、驚いたことに私の事を知らないという
どうやらここは私が存在しない世界らしい
私がいなくても正常に回りつづける世界・・・
私は元の世界へと帰り、公園のベンチで物思いにふけていると不意に声をかけられた
「さがしましたよ大統領閣下、お一人で散歩なさらぬようにと・・・



96 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 02:05
猫がときどき夜中に裁判を行うのは知っていた。
「猫の集会」と呼ばれる現象は実は裁判だった。
私は被告として呼び出された。
私は先日国道で白い老いたメス猫を轢いたある若者の4WD車。
判決は死刑。
一週間のうちに私はオーナーの若者とともに
道路わきの電柱に突っ込まなければならない…

97 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 02:16
>>96
こわっ

98 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 04:07
>>96
SFというより怪談

99 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 10:11
>>93最高! ワロタ
これってずっと「僕」の視点ですよね。観測者として半人前って自覚
してるのが笑えます。

100 :93:03/02/01 20:13
>>99
アリガトゴザイマス…面白いスレですよね。頑張ってまた書き込みたい。

101 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 20:25
>>93さん
面白いです!ちなみにお褒めてもらった話はオイラが書きました。
誉めてもらうと次に挑戦する気合いが入りますね。


102 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 20:41
>>101
男だけで星占いとかやってる世界は笑えますね。
色々想像して笑ってしまう。

103 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 21:12
教えてもらって見に来たけどおもしろいなぁ。
本格的に本を読んでるとちがうなと。

104 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/01 21:21
俺は勇者だ。魔王を倒す旅に出た。
出発してからずいぶんになるが、未だ、どこに魔王がいるかさえ知らない。
それどころか、配下の雑魚モンスターにも苦戦する日々だ。
考えてみれば、王様は俺にロクな武器も与えてくれなかった。
金もくれないし、兵だって一人たりとも派遣してはくれなかった。

最近思うのだが、これはもしかして壮大なネタではないのだろうか。
魔王の存在自体が王の創作で、俺を騙すドッキリなのではないか。
人々も町で普通の暮らしをしているじゃないか。
そう思った俺は旅の荷物を売り捌き、洞窟で手に入れた宝石を換金して、近くの町に家を買った。
今では妻と2人の子供に囲まれて、結構幸せだ。

105 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/02 14:03
>>105
moon思い出した

106 :105:03/02/03 09:39
…て、自分にコメントしてどうする

× >>105
○ >>104

あ、moonはPSのゲームね、大文字じゃなくて小文字だよ

107 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/03 18:50
腰蓑に槍を持った3人の若者を人々が囲んでいた。
長を示す目尻の青い入れ墨の老人が儀式めいた声で話し出した。
「世界を破滅が襲いし時、預言者に導かれ、ここタウマの地に
 たどり着き時より数百年、うぬらは禁断の門を開けるのか?」
若者の一人が骨を繋いだ首飾りを握りしめ大声をあげた。
「約束の地タウマを出るは、戻らぬ覚悟。掟は承知の上」
「分かった。薬師 3人に薬酒をもたせてやれ。」

禁断の門の前に来るとドーム型の天井は低く、集落 中央の火は
小さく冷気が籠もっていた。髪と眉を剃り上げた神官達が低く
清めの祈りを唱えるなか門が開けられ3人は身をかがめて抜けた。
手探りで梯子を登りきると薄明かりの射した広いホールに出た。
ホールには朽ち果てた金属プレートが掛かっていたが字を知らぬ
3人は気にもせず明かり方向に走り抜けた。
プレートには【日本州多摩区第三核融合炉心】と書いてあった。


、、、プレートの文字だけど
【熱川バナナワニ園】か
【ネオ東京ドーム松浦亜弥50周年コンサート】でも良いかな
約束の地アヤヤってダメ、、、だな。

108 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/03 23:00
バナナワニあげ

109 :大網傘茸:03/02/03 23:23
(10−1)
全身を包みこんでいる痺れがゆっくりと退いていくと同時に、自分が覚醒の段階にいる事
をおぼろげに自覚した。眼はまだ開けられない。ここが宇宙船の中であることはBGMの
バッハを聞きながら思い出していた。
そのセレクトをしている自分の姿を反芻し、これは良い兆候だと思った。何故ならば今、
何処にいるかが思い出せずに、一時的なショック状態に陥るという事が無い。
一般的に、コールドスリープからの蘇生に伴う危険とは、身体的なものよりも心理的負担
による場合が多い。
0.5Gとはいえ、腕を持ち上げるのにはまだ数分はかかりそうだ。しかし、そろそろ目
を開いてみよう。室内の光量は刺激を抑える為に低めの設定となっている筈だ。眉間に皺
を寄せ薄目を開く。そして天井を見つめた。良し、記憶のとおりだ。

体を馴らしながら少しずつ動いていると、突然BGMが鳴り止み音声に切り変わった。
「ジョン、お目覚めのところすまないが、君の医療チェックが終わり次第、ブリーフィン
グを行う事になっている。ミィーテイングルームだ」
そっけないアナウンスが終わるとBGMが再開されたが、おれはリモコンでスイッチを切った。


110 :大網傘茸:03/02/03 23:24
(10−2)
既に、マシン相手に行わなければならない医療チェックは、プログラムの八割は終わって
いる。さては何事かあったのだろうか?嫌な予感が走った。
全身の痺れはほとんど消えている。意識すれば僅かに手足の指先の感覚に違和感を感じる
程度だ。医療チエックを早めに終わらせ船内用スーツを着込んだ後、おれは手すりを利用
しながらミィーテングルームへ向かって進んで行った。

そこには既に4人のクルーが勢揃いしていた。普段ならば気心の知れた仲間同士、ざっく
ばらんな雰囲気が漂っているのだが、今はピリピリとした緊張感が室内に立ちこめている。
「よし、ジョンが来た。グレッグ、今までの経過を説明してやってくれ」船長のザックが
促す。グレッグは何故だか一瞬ニヤリとした表情に変わったが、すぐに無表情に戻ると説
明を始めた。
「ジョン、おれたちは現在、最大級のミステリーに直面している。


111 :大網傘茸:03/02/03 23:24
(10−3)
おれたちの船、つまりサルベージ船「88号」の目的は、この未知の領域で事故を起こし
た探査挺「エクスプローラδ[号」の回収にある。探査挺の事故とは自衛兵装システムに
使用されている四酸化ニトロゲンが船内大気中に流出し、3人のクルーがガス中毒で死亡
したというものだ。救難を求める当時のメッセージでは2人が既に死亡、メッセージを伝
えた本人も生存の見込み薄、と送信している。
船の航行システム自体は全く異常なし。その意味においては自力での帰還は可能だった訳
だが、プログラムを組み直す余裕も無く。・・・仮に組めたとしても帰還前に死亡はまぬ
がれんわけだし、そいつは帰還を断念した。というわけで探査挺は20年間もの間この領
域に漂っていた事になる」
ここまでの話はおれにとっても新しい情報ではなかった(ただし「88号」出航前は事故
から17年間経過という計算であった)。しかしおれは黙って続きを待った。
「既に探査挺とのランデヴーは成功して、探査挺は現在横付け状態。つまり小判鮫みたい
に俺達の船に張り付いている。自衛兵装システムは修理したし、幸い航行システムの方に
は異常は見受けられなかった」


112 :大網傘茸:03/02/03 23:25
(10−4)
今回のミッションではおれは探査挺に乗り込み、自力で帰還する事になっている。クルー
を信頼していないという訳ではないが、航行システムについては自分で再チェックするま
ではまだ安心は出来なかった。
「・・・で、ミステリーはこれからだ。
実は、船内に当然有るべきものが見当たらなかった。
その、つまりだな、・・・転がっているべき3人の遺体が見つからないんだ。
ああ、勿論ありとあらゆる場所をくまなく探してみた。ネズミがかろうじて入れるような
小さな隙間までを含む全てだ」
「間違い無いのか?」おれは念を押して尋ねた。
「間違いは無い。くまなく探した。だが見つからなかった。・・・そこで、我々は現在2
つの可能性を考えている」
「ひとつの可能性は、最後に生き残った奴が2人の遺体を船外へ放り出し、その後で自ら
も船外へ飛び出して行った、という説」ゲイリーが話に割り込み説明した。
「そう。だが、考えてもみたまえ。そんな事をする必要性など全く無いじゃないか?どう
考えてみてもあまりに不自然な行動だ」


113 :大網傘茸:03/02/03 23:26
(10−5)
「確かにそうだな。で、ふたつ目の説はどんなものだ?」
「まあ、慌てるな。その説を話す前に君にとって新しい情報を加えなければならない。
解せん事に船内のライブラリーに対し、事故の後になってアクセスされている形跡がある。
これは航行装置には直接関係の無い、文字通り百科事典に該当するもの全記録だ。そして
外部ハッチのロックシステムに手を加えられた痕跡が、つい2時間前に発見された」
実に興味深い話だった。
「なるほど、ふたつめの可能性とは外部から侵入者が入ったというものか、バカバカしいがな」
グレッグは、またニヤリとした。
「その通り。さて、君も良く解っていると思うが、我々の現在いる領域とは、人類にとっ
ては全く未知の領域であり、そして探査挺「エクスプローラδ[号」以外の船がここに来
たという記録は無い。・・・これが何を意味するかは解っているな?」
「侵入者とは人類以外の知的生命体?・・・正気か?人類が宇宙に進出してから数万年は
経っているにも関わらず、未だ異星人の痕跡さえ発見されていないというのに!既に学者
の結論は出ているぜ、『人類以外の知的生命体など存在しない』・・・とね」
おれは一般常識を言い放ち、彼らの出方を伺う事にした。

114 :大網傘茸:03/02/03 23:27
(10−6)
「やれやれ、人類が宇宙に進出したと言っても、たかだか数万年間ごく狭い範囲での調査
しか行われれていないのが実状さ。・・・ま、推測するにヤツらは俺達人類の標本を持ち
帰ったんだな。それがふたつめの説だ」ゲイリーが諭すような口調で反論した。
「バカな、だったら何故航行システムに、そして宇宙船自体に手を付けない」
「ヤツらは同じシステム、いやそれ以上の宇宙航行システムを持っているのさ。簡単な話
じゃないか」今まで黙っていた常識人のミラーまでがそう言った。
議論は続いた。
おれはふたつめの説を、根っこの部分では信じていないが、しだいに面白味を感じる様に
なってきた。
おれは否定的意見を出すのをやめて、議論の成り行きを見守る事にした。議論されたのは
探査挺の事故は単なる事故なのか、それともエイリアンに仕掛けられたものか、という点。
これについては事故は突発的な事故であり、エイリアンは事故の後に訪れた可能性が高い
と結論がなされた。

115 :大網傘茸:03/02/03 23:28
(10−7)
そして、エイリアンの調査の為に、この領域に1週間留まる事が決定された。もっとも2
0年前の出来事に対して、何の成果も挙げられないだろう事は、エイリアン肯定者たちも
さすがに解っているようだった。だがそうせずにはいられないのだろう。さて、その間お
れは探査挺のチェックが終わったら、対CPUチェスでもやって時間をやり過ごせば良い。

1週間がたった。
やはり、予想通りこれといった成果は挙がらなかった。その間おれはひとつめの仮説のそ
れらしい解釈とみっつめの仮説が出てこないかを考察していたが、これといったアイデア
の閃きは起こらなかった。
今日で全てが終わる。が、ミステリーはミステリーのまま置き去りにされようとしている。
何か釈然としない気持ちは残るのだが、仕方がない。おれは探査挺へ乗り込む準備を進め
ていた。そこへ突然アナウンスが入った。
「おい、何かが接近している。みんなブリッジに集まってくれ」
船長のザックの声だ。おれは走り出していた。

116 :大網傘茸:03/02/03 23:29
(10−8)

「レーダーに、微妙な反応がある。・・・近づいているのが解るか?」
「反応がとぎれとぎれだな」
「ああ、でもこりゃ単なるデブリだと思うぜ」
「違うな、デブリにしちゃ動きがおかしい。・・・もうそろそろ来るぞ。前方!」
おれたちはブリッジの窓に張り付いて何かが見えるのを期待した。そして見た。
青く眩い光が瞬間的に光ったのが見えた。
ただ、たったそれだけだった。レーダーの反応も消えていた。
船外取り付けのビデオ装置には何も写っていなかった。死角だったらしい。


117 :大網傘茸:03/02/03 23:29
(10−9)
その10時間後、おれは予定通り探査挺に乗り込んでいた。そしてサルベージ船「88号」
の発進からその姿が見えなくなるまでを目視で確認した後、素早くコントロールパネルを
いじりだした。
そして「Feeier」と名付けられたユニットを船外へ放出した。それは強力な信号を長期間
にわたり発し続け、接近するものを探知し、記録し、連邦へ向けてその情報を送信するユ
ニットだ。後はあらかじめ組んであった帰還コースをコンピュータで呼び出し、オートパ
イロットをONにした。


118 :大網傘茸:03/02/03 23:30
(10−10)
・・・そしてあの1個数億クレジットする「Feeie」の件で、おれはパイロットとして宇
宙へ飛び立つ事は二度と許される事がなかった。エイリアンとの接近遭遇の証拠となるレ
ーダー装置の記録は、ギズモとして処理された。即ち単なるノイズという扱いである。だ
が「88号」のクルーは全員『人類以外の知的生命体は存在する』という確信を抱くに至
っていた。一生涯それは変わらないだろう。連邦にとっても行方不明のクルーの件はミス
テリーのままだ。
さて、例のヤツらについてだが、きっと、照れ屋に違いない。だから今後は、人類との接
触のチャンスは永遠に来ないのかもしれない。まあ、それならそれで良いだろう、と思う。
・・・つまりおれたちはもの凄くラッキーだった訳だ。

ジョン・モス(A.D.22520〜22650)惑星HP32出身
異星人 アシェイムドの存在を記録したユニット、「Feeier」を作動させた人物として有名。
銀河連邦が「Feeier」の送信を受信したのは、ジョン・モスの死後約200年後のA.D.2
2852年。


119 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/04 19:26
大作だけどつかみ所が良くわからない。
このスレッドの面白い作品は10数行でその世界観やテーマを盛り込んでいる。
もう一度挑戦して下さい!

120 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/04 20:22
宇宙人判別法

地球防衛軍各都道府県市町村支部通達 第19283705号

 すでに地球に多数潜伏、生活しているものと思われる、異星人(俗に宇宙人)の簡便な
判別法について通達する。各町内会、職場、学校などに周知徹底の事。

その1 自動改札による判別法

 近年、鉄道駅構内に設置されている自動改札が簡便に異星人を判別する事が明らかに
なり注目を集めつつある。
異星人が自動改札を通る時、適正な切符、定期等を使用しても、改札が閉じてしまい、
異星人を通さない状況が発生する場合があることが複数の事例から明らかになって来た。
自動改札がいかに異星人を判別するか詳しい原理は今だ不明だが、上記事例が起きた場合、
乗客が異星人である可能性があるので各地方の地球防衛軍本部にすみやかに連絡通報する
よう指導されたし。
 また乗客が閉まる自動改札から脱兎の毎く逃げる場合でも、単なるキセルの場合は閉まる
ドアに引っ掛かるが、異星人はドアに引っ掛からず走り抜けるなどの特徴がある。
合わせて指導し、駅付近の通行人にも協力を求めるられたし。

121 :宇宙人判別法 2:03/02/04 20:22
その2 商店街におけるアジト判別法

 商店街などで古い店舗が取り壊しになり新たな店舗を建設中、近隣住民になじみの場所で
あるにもかかわらず、前にどんな店舗があったか誰も思い出せない時、その店舗は異星人
の元アジトであった可能性が高い。住民の近隣監視の徹底を求められたし。

その3 各人の記憶による判別法

 各人の知人のうち、顔はひっきりなしに想起されるが、名前がなかなか思い出せない
知人は異星人の可能性がある。また、合うたびに少しづつ顔が変わっているように見える
知人は異星人の可能性がある。(疾病、整形等を除く)

以上。

122 :大網傘茸:03/02/04 23:05
「ロケット花火」
豪快な火花を発し空中へ飛び出すと、パンと音をたてて破裂するロケット花火。
多くの方々が、少年時代に楽しんだ経験をお持ちなのではないだろうか?
宇宙開発もいよいよ本格的になった21世紀。この「ロケット花火」にクレームがついた。
空中でロケットが破裂するのは、縁起が悪いとされたためである。
製造会社の苦悩が始まった。
まず、空中で爆発しないロケット花火を開発した。
カタルシスの無い、つまらん花火であった。
発想を転換してみた。
芯の部分に、スペースシャトルを模したミニチュアを取り付けた。そして、あらかじめ決
められた地上の目標地点へと、正確に着地させる事を競うゲームとして売り出す事にした。
ついでに名称も「ロケット ナビ」とした。これで完璧である。
だが、やはり売れなかった。
(完)

123 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/04 23:26
>121-122
ねらいは面白いけれど、もう少し文体それらしく練ったほうがいいと思いまつ。
(以前、たしか公務員板で吉牛テンプレをお役所言葉変換したネタがあってハゲシク
笑った記憶あり。)

124 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/05 00:04
>>122
「ロケット ナビ」いいっ
アシモフの小説なんかで子供がやってる遊びとして出てきそうです



125 :大網傘茸:03/02/05 00:12
「ロボット工学の基礎知識」
当初開発されたロボットの多くは自重が重く、自律制御システムも初歩的であった。
その為ロボットが歩行状態から急停止すると、バランスを崩してしまい、倒れて人
に怪我をさせたり、ロボット自ら壊れたりする事故が多発した。
その事態を重く見たロボット工学の権威アジモ博士は、ロボットに3つの約束事を
組み込む事とした。ロボットが人を危険から守ったり、自ら壊れないための重要な
な法則である。
第1減速 
通常のブレーキ
第2減速
下りの坂道に使うエンジンブレーキ
第3減速
雪道に使うポンピングブレーキ
以上が有名な「ロボット工学の3減速」である。

>>124 ありがとう。

126 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/05 01:42
ワロタ

127 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/05 02:30
>>123
これかな?
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1023262685/12
なるほどワロタ

128 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/05 11:20
>>107
すごく短いのに原始化した人々の暮らし方が伝わってくる。
プレートの字はバナナワニ園に一票!

129 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/06 00:53
駄洒落SFシリーズいいですね


130 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/06 03:24
星新一のSFもなかなか(・∀・)イイ!!

131 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/06 11:56
宇宙人2

「なんか宇宙人増えてない?」
「そうね。時々見かけるけど路地に逃げちゃうよ」
「ゴミ漁っているのは見ないけど野生化しているのかな」
「でも性別なくてホルモンを与えないと増えないから…」
「ホルモン…昔のキャトルミューテレーション事件は…」
「モツ焼きで一杯が奴らの子作りってか!?」
・・・オーストラリアに巨大UFOが墜落して7年目の事だった。

132 :大網傘茸:03/02/06 22:30
科学者「時に貴殿、大空を自由に飛びたいと思ったことがあるのでは?」
冒険家「ふっ、何を言い出すかと思えば・・・、愚問だよ。この大空にこそ漢のロマンが
ある。思えば人は遙か昔より鳥の自由さにあこがれ、大いなる空を目指した。時代さえ違
えば不世出の冒険家と呼ばれるこの私が、大空の歴史に名を刻んだ可能性は間違いの無い
ところだ」
科学者「はあ、そうですか。実は新しい発明品なんですが・・・」
冒険家「なんなんだ?」
科学者「タケコプターです」
冒険家「なんと!あの未来ガジェットのタケコプターなのか!君、こういう発明を私はず
〜っと待ち望んでいたんだ!役に立たないタイムマシンなどではなくてな」
科学者「はあ、それでは私の実験のいけに・・・、試験に協力をいただけるのですか」
冒険家「もちろんだとも」
科学者「わかりました。このタケトンボのような形をしたものがタケコプターです。使い
方は・・・」
冒険家「能書きはいいから早くよこせ。使い方なら充分に熟知しておる。これだこれだ、
一度やってみたかったんだよな〜。よし行くぞ。タケコプター発進っ!!」


冒険家「おい、大空を自由に飛んでいるはずの私が、何故ここにいるんだ?・・・うっ、
ちょっと寒いな」
科学者「貴殿がタケコプターの前に装着していた貴殿の一部が、今この瞬間、大空を自由
に飛び回っているところです」

133 :大網傘茸:03/02/06 22:57
「軌道エレベーターガール」

がちゃ。
「上へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ふわ〜)
がちゃ。
「下へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ズッシン)
がちゃ。
「上へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ふわ〜)
がちゃ。
「下へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ズッシン)
がちゃ。
「上へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ふわ〜)
がちゃ。
「下へまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す」(ズッシン)
がちゃ。
「わたしまいりま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜すた」(ばったん)

134 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/06 23:14
>>133
いかんツボにはまった…ハラいてぇ…

135 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/06 23:51
長文うざい。

136 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 00:44
男のロマンともいえる透視薬を作るべく、俺は研究をしている
研究に研究を重ね、最初に出来たのは
強力すぎて骨が見えるという萎える代物であった
さらに研究に研究を重ね、次に出来たのは
微妙に弱く下着が見えるのが限度というものであった
ここで妥協してもいいのだが、私は
さらにさらに研究に研究をかさね、最後にとうとう
完全に裸体を拝める究極の透視薬を完成させた
いざ、使ってみたが何の感慨もわかない
こんなことなら若返り薬も作っとけばよかった

137 :スナ@DTM板:03/02/07 02:08
理論は割愛するが、パラレルワールドへの入り口を開くことに成功した。
教室の後ろにある掃除道具入れみたいな奴に入り、内側から扉を閉めてボタンを押す。
次にそこから出る時は、間違いなくパラレルワールドのはずだ。
そのボックスはかなりの電圧とアンペアが必要で篭ってから30分はかかる。
喜びのあまり、ここ連日パラレルワールドを渡り歩いている。
30分の暇つぶしに扉を閉め、新聞を読むと「午後から雨」なっていた。
30分後、扉を開けると案の定雨の降り始め。
私は庭に洗濯物を取り込みに向かった。

138 :スナ@DTM板:03/02/07 02:29
やっと最近どこかの誰かが「動物と会話する機械」作ったらしいが、
私は以前にその装置で成功している。鯨と会話する機械だ。
鯨の言語はデータの蓄積が容易で解読しやすかった、翻訳プログラムも思うほど苦労せず完成した。
鯨は新しい単語を作るのが好きだ、前に「ハシカリ」と言う単語を作っては連呼して喜んでいたが、所詮鯨の考える単語、意味はなかろう。
大きな水中アンプスピーカーと翻訳機、レギュレーター内臓のマイクを装備して鯨の水槽に入ってみた。
アンプをONにして一言「やあ、最近どう?」と言うと、鯨に無言で体当たりされた。
鯨と言うのは話の通じない奴らである。
それから数日後、鯨の会話に「ミサンガ」と言う言葉が頻繁に出始めた。今度買ってきてみよう

139 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 03:05
   ワケ      ワカ      ラン♪
  ∧_∧    ∧_∧    ∧_∧
 (; ・∀・)  (; ・∀・)   (; ・∀・)
⊂ ⊂  )  ( つ つ  ⊂__へ  つ
 く く く    ) ) )     (_)/
 (_(_)  (__)_)    彡(_)

でも雰囲気はいいかも…
色んなのが読めてこのスレ楽しー!長文力作も漏れは好きだ。

140 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 09:03
火葬戦記スレッド:

「嗚呼、、『佐藤●輔』音信途絶! 後続いまだ確認できず!」
「くそっ、このままでは... 我々は座して死を待つしかないのか!」
「、、、待ってください、殿(シンガリ)より入電、、、、読みます」
『ワレ コウホウヨリ ユウグンヲカクニンセリ、信号青 青 青
、、、『ワレ谷甲●、オクレテスマヌ』!』
「ふう、これでやっと一息つける、、、しかしつらい戦いだな、、」

141 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 18:00
宇宙人
 三日前、宇宙人が突然やってきて空き地に家を建て始めた・・・
 全世界規模で宇宙人が移住をしてきた、もちろんうちの中庭にも三匹ほどいる。
 そこで僕はタイムマシンを作ることにした。
 発明家のおじさんに協力してもらって完成した。
 宇宙人の位置を入力し、時間軸を合わせボタンを押すだけ。
 僕は夜の十二時迄待った。 
 ぐっすり眠っている宇宙人の目を見ないようにしながら、ボタンを押した。
 最後の瞬間に宇宙人が「ムー」と鳴いた。

 それからのことはあまり話したくない。
 なぜなら僕が1万年前に飛ばされたからだ。
 次の日から人が飛ばされてくるようになった。
 近所のトーマスさん、メアリー先生、ポピンズ夫人。
 妹のジェーン、なぜかペットのヒキガエル。
 何日かしたら、人が来なくなった。
 たぶんあきらめたのだろう。
 
 それから、何十年もここで待った。 

 体に鞭をうち石に文字を刻みながら、顎鬚を撫でる。
 小さかった王国は今では周辺まで支配するようになった。
 「ムー」と言われる地域はこうして生まれた。


142 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 18:07
例えば地球一周でいうと
信長はマゼラン的にヨーロッパ〜アメリカ〜インド〜アフリカ〜ヨーロッパ
と回ることを天下ととらえていた。
よって天下を取る=いかに短時間でこのルートを行くか。だったのが
秀吉は北極〜南極の縦回転でも地球一周だと言い出し
つまりは実質俺様下克上!貧農から天下取りだゴラァ、、、である、
家康は北極点の横3mを一回りするだけでも世界一周だと唱えた。
横に地球一周は疑うべき事もない前提である
ともかく競争相手より一日でも長く生きて勢力拡大すれば
あの狸親父にとっては良かったのだ。
その点で根本的なところで別の観点があったと。



143 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 21:51
gobaku?

144 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 23:22
俺はいつも、影の薄い男とさげすまれていた。
そこで、タイムマシンを使った名案を思いついた。
過去に戻って、過去の自分に重なるように動いてみたのだ。

すると何と、思い通り濃い影を作ることができた!
しかし友人には、

「最近オレ、乱視かも?」

と言われてしまった。

145 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/08 00:50
コピペ厨の集うスレはここですか?

146 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/09 01:12
          ___
    .      |(・∀・)|
     .      | ̄ ̄ ̄   ジサクジエン秘宝館
         △
        △l |
   __△|_.田 |△_____
      |__|__門_|__|_____|____


147 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/09 23:11
そろそろ別のお題に移りますか?


148 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 14:36
「医者が今夜が山だって言っているよ。親戚連中も呼ぼうか?」
「それはそうと、、、オヤジの遺言どうするよ」
「死体を保存して置いてくれってヤツだろう。う〜ん」
「そういうのは有名人や政治家とかがやるんだろう?」
「でもオヤジは未来の医療技術が蘇らせてくれるって信じてる」
「そんなのある訳ないじゃん!保管の費用もかかるし、、、」
「でもまあ、オヤジの希望だし、仕方ないかミイラにするか」
窓の外に神殿建築の人々がコロを使って石を運んでいた。

--------------------------------------------------------
>>147お題は別に自由でも良いんじゃない?
それより>>1はどうした?立てたスレならもう少し盛り上げてみい!
>>145-146みたいなレスが増えたらツマラン!

149 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 15:59
日記

まわりには、チンケな男ばかり。
私の魅力に絡めとられて、私から離れられないのに、近寄ってくることさえできない。
チラチラとこちらの顔色を伺いながら、正面から見詰める度胸もない。
ああ、なんて根暗な、つまらない男たちなのかしら。

昔はこんな男ばかりじゃなかったわ。体ごと情熱をぶつけてくる男もいた。
…でも、誰も私を自分のものにすることなんてできない。
近くに来ると顔を赤らめて小さくなって、いつのまにか私の前から蒸発してしまうのよ。
自分の矮小さに気付いたのね。私の情熱と美しさには耐えられないって。
私の輝きに応えられる男なんて、この世には存在しないのかも知れないわ。

いいえ、違う。それは嘘。私は知っていた。耀く輝く氷の情熱、ああ、ハリー、あなたが恋しい。
なぜいつも私を見ていてくれないの?私にはつらすぎるわ、
76年に一度しか会えないなんて。

150 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 17:41
70年代の宇宙開発ブームもいまや過去の話。
俺たち専門家は、ちっとばかし儲かった企業が気まぐれで支援する
ちまちまとした観測事業でしか日銭が稼げなくなった。
おまけにここんとこ、その仕事さえおぼつかない。

このままじゃおまんまの食い上げだ。
21世紀の最初には火星あたりまでばんばん宇宙船が飛び交ってると思ってたぜ。
そうなってたら、俺の仕事にももうちょっと予算がつくというものだ。
ここらででっかいロケットでも打ち上げて欲しいぜ、まったく。
2000人くらい搭乗できるような地球-木星間往復の豪華客船とかな。
そうなれば俺はどこの企業からもひっぱりだこ、がっぽり稼いだらエウロパに一戸建てを建ててやる。
ああ畜生、夢想癖がついちまった。何が悪いって、あのくそいまいましいアポロ計画だ。
あれがなきゃこんな職業に就くこともなかった。
月着陸を眠い目をこすりながら見守った頃は、こんなことになるとは思ってなかったな。

いい加減転職でも考えるかな。こんな将来性のねえ分野にいつまでしがみついててもしょうがねえ。
同じ食肉業者でも、直接地球に行って性器を切り取ってくる会社はずいぶん儲かってるって言うからな。
珍味が向こうからやってくるのを待つって発想が、そもそも間違ってたってことだ。

151 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 18:00
>>149
上記 日記を見つけた図書館司書とその同僚の会話

「なあおい? 一番哀れなのって何だと思う?」

「誰からも相手にされないことかな」

「なら七十六年に一度でもまだましなわけだ、君にとっては」

「そうは言ってないよ、比較すればの話に過ぎない。例えば
ヒトの寿命ならば76年というとまさに揺り篭から墓場に半分足を
突っ込んでいるぐらいのタイムスパンだし、Gクラスの恒星の生涯に
おいてならばそんな時間はあっという間、屁でも一ひり、ぐらいだしね
要するに我々にとっての概念を彼らバリオンの子供たちに適応するのには
無理がありすぎるんじゃないか、、、ぁまた仕事の時間だよ」
「うーい」

「死後いや仕事、私語と詩語と誌ごと、、、はあ
あいつには言わなかったが一番哀れなのは無論僕らに決まってる、、、
どこかの莫迦たれが『天国』と『地獄』なんてものと
ラグナロクなんていう概念を考え出したせいでいつ始まるのか判らない
終末までずっとこんな仕事をし続けなくちゃならないんだからな」


152 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 18:36
 生活排水が流れ込み、暗緑色をした悪臭を漂わせる湖のほとり。
「我々は湖の水資源を利用する工場を建てることで雇用の促進を図ろうと考えている」
「承知致しました。直ちに用地買収と工場の建設を手配いたします」

 工業排水によって汚染され、黄色に染まった湖のほとり。
「我々の湖を工業排水で汚染するな!直ちに環境対策を実施するよう要求する!」
「承知致しました。直ちに汚染物質の分解酵素を排水に混ぜるよう手配いたします」

 酵素によって浄化され、美しい水面を見せる湖のほとり。
「我々の湖は今や国内有数の景勝地であり、この地域での工場の操業は許されない!」
「承知致しました。直ちに工場の移転を手配いたします」

 再び生活排水によって汚染され、暗緑色をした悪臭を漂わせる湖のほとり。
「次の工場で排水の環境対策を行う場合には決して最新技術を投入せぬように」
「承知致しました。直ちに前時代的環境対策を施した工場の建設を手配いたします」

153 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/10 21:20
短編とショートショートって違うような、、、モゴガ

154 :1:03/02/11 06:57
短編は書きづらいと思われるのでショートショートでもいいと思われ



155 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/11 15:19
age

156 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/12 02:15
国連事務総長「宇宙人からもたらされたこの願望を現実のものにする装置、
 果たして誰が所有し、使うべきか…諸君の意見を聞きたい。」

イギリス首相「わが国の誇る天才物理学者ホーキングに…。」
インド首相「いやいやわが国の天才数学者ラマヌジャンを甦らせ…。」
アメリカ大統領「もちろん私こそが…。」

 喧喧諤諤の議論が続き、誰もが疲れ果て解決を諦め、戦争さえ覚悟したたその時、
日本の首相が放った一言は会議の参加者全ての目を覚まさせた!!

日本首相「諸君、この装置を所有するべき人間は優れた能力を持つ人間ではない。
 優れた想像力と好奇心、そして強固な意志を持つ人物である!」
日本首相「わが国は、わが国が誇る人類史上最大の偉人、あすかあきお氏こそが
 この装置をゆだねるに相応しい、そして全人類に輝かしい未来を約束する人物である
 と確信している!!!!」

 停滞感と倦怠感が漂っていた会議室内は、この一言が発せられた瞬間、求めていた解を
得た歓喜と興奮の渦に満たされた。そして直ちにあすかあきお氏が召喚された。

国連事務総長「コングラッチュレーション、ミスターあすか。これがその装置です。」

日本首相「おめでとうミスターあすか。まずはどんな素晴らしいことを現実に
 してくれるのだろう? 夢の航空機であるUFOだろうか? それとも全人類のチャクラを
 解放してくれるのだろうか?」

あすかあきお「そんなことより、いま地球に向かって50億の宇宙人が迫ってきています。
 まさに今、攻撃を受けようとしているときなんですが…」

こ う し て 人 類 は 滅 亡 し た

157 : ◆gacHaPIROo :03/02/12 04:29
2001年宇宙の旅


      『去年じゃん』


                  おわり

158 : ◆gacHaPIROo :03/02/12 04:31
ヒトの知性化は棍棒から始まったという間違った知識が流行っている、
これはヒトの知性がよくよく暴力的な所から来ているわけだが、実際には間違っている。

ヒトの知性化について話せば、
もともとの話は今から1万5千年前、スミドロンやナウマンゾウが減少したことから
始まる訳だが

さて、
本来であれば、ここでもともとの知性化の話になる訳だが、
みなさんご存知の通り、私は無礼者だった。

まず、『知性』についてお話することを忘れていたのだ。
よく、知性について教育されるものでは、
武器などに用いられる天然に産出される資源もしくは
鉱物の変遷があげられるのではないだろうか?
ヒトは、石器、青銅器、鉄器、鋼鉄器、アルミニウム化合物、石油化合物、
モノフェラメントというように進化してきた、などというように。
だが、これは笑止というものだ。

ヒトというものは与えられた環境に準じた技術を得ようとする行動を
本意、不本意に関らずとるものなのだから、
これを持って『進化』と呼ぶのはどーだろうか?
石器と用いていたとき、ヒトの廻りには『石』しかなかったのだ。
石がなくなったから、それよりも入手が困難な青銅を用いたに過ぎない。
これは、『知性』と呼べるのだろうか?いや、難しいだろう。
そんな人間の行動結果を知性と呼ぶのは、ちっせいことである。

ヒトの知性とは発見にあるのだとすれば、それは言葉にある。
しかも、ただの言葉ではない。その組み合わせ、すなわち、『物語り』である。
こうして、今から一万五千年前の氷河期の時代に皆さんを誘うことだ可能になったのだ。
話が長くなるので、次のレスにつづく。

159 : ◆gacHaPIROo :03/02/12 04:31
今から1万5千年前、氷河期にもかかわらず、
ヒトが増えたためか、それとも種としての限界からか
肉食獣スミドロンや巨大獣ナウマンゾウが減少しはじめた。

こまったのはヒトである。
少なくなった獲物を追い求めて、彼らのほとんどは旅に出るようになった。
それまで住み慣れていた森を離れ、荒野に、砂漠に、山岳地帯に。

旅の友として、焚き火が用いられるようになると、
食事後の焚き火を囲んでの団欒がツライ旅でのひとときの楽しみとなった。

その最初の語りは次のようであったと伝えられている。
「そろそろ、日が暮れてきたな。洞穴を掘らあな」

・・・このとき、彼らの存在が発見されたのだ。
すなわち、
「赤い骨をもつ人々」、
「口から先に生まれてきたモノ」などで呼ばれる、物語りの一族である。
当然、彼らは昔から存在していた。
鳥たちが風の物語りを語るように、
イルカやクジラが海の物語りを語るように、
彼らは考える葦たるヒトの物語りを語るために生まれてきていたのだ。昔から。

それがどのくらい昔からかについて述べるとすれば、
それはいまからおよそ4億900万飛んで1年前、
古生代のころにアンモナイトによって行われた
大規模な地球環境の破壊にまで遡らなければならないのだが、
またまた、話が長くなるので、次のレスにつづく。

160 : ◆gacHaPIROo :03/02/12 04:32
今から4億900万年飛んで1年前ほどむかしむかしのお話だ。。
我らの住む太陽系から約4光年あまり彼方、アルファケンタウリ星系より、
高度知性体による調査行があった。彼らを仮に「調査官」と呼ぼうか。

当時の地球を支配していたのは、アンモナイト。
道具の使用などではまったく進化のほどを示していなかったが、
知性体としては、すでに彼ら調査人らとのコミニュケートがとれるほどに進んでいた。
が、
彼らは絶滅への道も進んでいたのである。
原因は彼らアンモナイトがその考える力によって、子孫にまで影響を与えることそのものにあった。
彼らの殻は、海に浮かぶには適当ではなかったがために、
各種の改造を行う必要があったのだが、考える力の影響力が大きすぎたため、
奇形化が進んでいたのであった。

調査官はこの事実を知るや、アンモナイト群の代表格との懇談を行ったが、
アンモナイト群らも必死の研究の結果、
当時すでに酸素酵素循環用に使われていたミトコンドリアのDNA改造によって、
個々のミトコンドリアを媒体とした感情の共感通信に成功していたのである。
この通信により以後の生命体には共感コミニュケートによって互いの記憶に対する感情が発生し、
その思考そのものによって個々の思考が一時停止するはずであった。

しかし、調査官は指摘した。
”これではキミ達自身の滅亡は抑えられない” と。

アンモナイトたちは諦めた口調でこう言ったという。
「私たちも色々と考えた。が、ほかに案もないと」

161 :大網傘茸:03/02/12 23:49
(5−1)
「生存戦争」

奴らの肉は旨い。
俺が18になってから迷うことなく歩兵部隊へと入隊したのも、故郷に永遠の別れを告げ、
未知なる銀河の深部へと挑んでいったのも、全ての理由はそこへと帰結する。
惑星ブッチャ(屠殺場)、つまり最前線への配属は、実に恐ろしいほどの難関であった。
些細な疾病でさえも許されぬチェックの嵐。虫歯の一本でもあればアウトである。そして
鍛えられた兵士としての実力は勿論の事、強い運も味方に付けなければ難関突破は望めな
かった。
それも、もはや思い出である。
奴らの肉は旨い。・・・そう、俺達が宇宙ガニと呼んでいる敵対関係の異星人の事だ。
奴らは俺達同様の高度な知性を持った生命体で、どこか遠くの外宇宙からやって来る。
むろん宇宙ガニとは正式な名称ではない。その外観が、地球ではとっくに絶滅してしまっ
た蟹に似ているために付けられた俗称である。だが、その味もまた美味といわれた本物の
蟹に近いらしい。

162 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/12 23:50
(5−2)
堅い甲羅以外の部分ならば生でも食えるし、ゆでても、直接焼いても美味だ。鍋にしても
最高に旨い。グロテスクだが内蔵も卵巣もいける。・・・俺は奴らの事を考えるだけで、
パブロフの犬みたいに涎が流れそうになる。

地球。・・・人口爆発により慢性的な食料不足に至っている。僅かに配給される食料だけ
では既に限界が来ていた。そういえば、配給品の中に、宇宙ガニの加工されたかまぼこや
缶詰が入った事がある。その時は街中で激しい奪い合いが始まったものだ。俺が地球にい
た頃は、宇宙ガニなんてクリスマス以外で食した記憶がない。今は本格的になった戦争の
おかげで、少しはましになっているのだろうが。
さて、驚いた話だが、実は宇宙ガニの星の事情もこちらと変わらなかった。つまり、共通
の悩みを抱え共通の欲求を持った種族だったのである。奴らの場合は人肉を食す訳だ。

163 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/12 23:51
(5−3)
この戦争は互いの合意の上で成り立っている。俺達側の使用武器は原始的な槍や刀、規定
に則った各種のトラップ。それ以外の武器は一切禁止されている。大量殺戮が可能な最新
鋭のABC兵器の技術を持っていても、・・・である。それについては奴ら側も公平で、
御自慢の次元兵器は全く使用せずに、条約通りに、自らの強靱なハサミのみを武器として
戦っている。お互い驚異的テクノロジーを搭載した宇宙船でここへ来ながら、皮肉にも極
めて原始的な戦いを繰り広げているという構図だ。
互いの精肉加工施設の破壊禁止を含め、細かい規定を挙げていけばきりがない。だから合
意の上での、生存のための戦争なのである。
しかし戦争はやはり戦争である。死と隣り合わせの恐怖が常にある。
先週まで元気だった親友のマーウーはもう居ない。マーウーはちょっと変わり者で、禁止
されているタトゥやピアスをしていた。自己主張の激しい男だったが、何故だか俺とは馬
が合った。
聞くところによると、腹の部分から上下真っ二つに切り裂かれ死んだらしい。

164 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/12 23:51
(5−4)
「出撃の準備はいいか?」
「ああ、鍋の方もOKだ」
「塩も忘れるなよ。今日の戦闘は相当ハードなものになりそうだ。今夜は帰れそうにない
から覚悟しておけ。勝利したら現地で晩飯だ」

確かにその日の戦闘は壮絶だった。部隊の三割を失い、俺自身も左腕をひどくやられた。
モルヒネの効きが悪く痛みが消えない。
結果的には俺達は勝利した。全員が疲労困憊で動けない状態であったが、晩飯の用意が整
ってくると、俺を含めたけが人達もそわそわし始めた。新鮮な肉が食える。これが最前線
での特権である。まだか?待ちきれない。
「出来たぞ」
俺達は鍋に殺到し、貪り食った。

165 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/12 23:52
(5−5)
痛みの事など忘れ去り、カニ野郎を堪能した。そして満腹になると幸福な気分に浸った。
ガリッ。
肉の中に小石が入っていたらしい。口から取り出してみるとそれは金属だった。
よく見ると丸いピアスだった。見覚えのあるピアスだった。
「・・・マーウー、お前の分までしっかりと食ってやるからな」
俺はつぶやくと、あいつの旨味がしみ込んだ、肝の部分を食べ始めた。


166 : ◆gacHaPIROo :03/02/13 08:37
ホラーかよ。

167 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/13 13:50
『なぞの変光星』

 人類がその赤色巨星を発見してから数百年後、その星の発する光が何の前触れもなく突然青く変わった。
 このなぞを解明するため、観測船がその星に向かった。
 しかし巨星の軌道上で停止して調査を始めようとしたとき、高速で接近してきた異星人の宇宙船と接触し、観測船は宇宙の塵となってしまった。
 猛烈な抗議をした地球政府に対し、船に乗っていた異星人は、「だけど信号無視をしたのは、そっちのほうじゃないか。青信号なのに、あんなところで停まっているなんて」そう言って青い巨星を指差した。
 ちょうどそのとき巨星の色が黄色に変わった。

168 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/13 13:59
うんうん!ショートショートの王道です!

169 :682:03/02/13 14:06
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170 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/13 15:47
>>167
(・∀・)イイ!

あと、
猫の裁判も凄く(・∀・)イイ!

171 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/13 23:26
最後の一文のためだけに
前フリを長々と考えた>>158-160に乾杯


172 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 00:10
「洞穴を掘らあな」の後に「アンモナイト」が出て来た時点でオチは読めたけど、
そんなことは心の奥の宝箱に鍵をかけてしまいこんで、
>>158-160をねぎらってみるテスト。

乙。

173 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 01:28
ビジネスというものは、どんな悪い事をしてでも金を儲けるという意味であって
「仕事」を「ビジネス」と勘違いしている無学な輩も少なくない。
「仕事」は「ワーク」だ。

悪い事をしてでも金を儲ければそれでいいのだから、
強盗をしても立派な「ビジネス」である。

174 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 08:32
>>157
パクリ ハ ヤメレ

175 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 10:34
クライシス2050


      『47年後かぁ……』


                  ウトゥ……

176 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 16:37
>>174 じゃあこんなのどうだゴラァ!!)

167 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/02/13 07:18 ID:d8OeNFIf
うわーやってらねぇ!

168 :名無しさん@お腹いっぱい。    :03/02/13 19:47 ID:nOVWb5q3
本当の絶望はここから始まる。

,,ボクはネット上で流される悲鳴にも似たレスの数々を只眺めていた
お題は雇用と失業率についてのもので皆非常に悲観的である、、、
無理もない、、、もともと、この国は体制内に潜在的な失業者を
抱え込んでいた(最近じゃトンと聞かなくなった『窓際族』という言葉
あれがまさに飼いならされた失業者の別名である)、しかしもうそんな
余剰の不良労働力を抱え込む余力は(ことまっとうな民間企業においては)
既に完全に失われたと見ていい。 競争相手としての中国の台頭、そして
政府、金融機関の度重なる失策と、折からの産業の転換期に乗り遅れたこの国はこれから先も
すこしずつ力を失い、やがてのた打ち回って末期へと向かうしかないだろう、、、
そうだ最後だこの国はヒヒィヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ、
《ログ アウト》

「誰だ!鬱病患者にこんな「2003年日本の旅」みたいなゲーム出した馬鹿は!
また深層心理面へ一からアプローチ構築しなけりゃならんだろうが!
これはなあ、仕事中毒のやつをうんざりさせて現実の責任ある生活に引き戻す
為だけにつかえとあれほど言ってるのに、まったく」
「先生、次の巡回の時間ですが、、、?」
「ああわかった、まったく誰がやったか判ったら「1945年日本の旅」やって貰うからな!」
総合病院「いい日、旅立ち」の夜はまたこうして更けていくのであった。

177 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/14 20:55
『渡り鯨』
 
 草原を歩いていると不意に日が翳ったので空を見上げた。
 渡り鯨の群れが青空の中を泳いでいた。
 「もう、そんな季節か」と僕はつぶやいた。


178 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/15 01:38
ある日、宇宙からの電波が届いた。
世界中が大騒ぎとなり、各国のスペシャリストが集まって解読チームが組まれた。
電波には規則性もなく皆目見当もつかなかったが
やがて、それがある種の言語であるらしきことが判明し、数年をかけて解読作業が進められた。
そして、ついに解読され、その内容は宇宙の情勢を伝えるものと判明した。
次に、彼等は自分たちの存在を知らせるべく、電波の発信源に向かってメッセージを送信した。
それから、半世紀ほど経ったころ、一隻の宇宙船が地球に到来した。
着陸地点には各国の首脳達が集い、宇宙人を歓迎した。
そして、地球中の人々が見守るなか宇宙人はこう言った。
「銀河ニュース局の者ですが、50年分の受信料を徴収しに参りました」

179 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/15 03:08
私は医者。ニ吉をシ術する。ニ吉は脳病。しかし私が神仏の力を借りてシ術すれば
ニ吉の脳病は必ず良くなる。神仏が私に確信をくれているから成功するのだ。
3人がかりでニ吉をおさえながらニ吉の後頭部をストーブであぶる。
髪の毛が焦げる臭いがしてうすい煙りが立ち上る。火がニ吉の患部を焼き、
脳病は直るのだ。あぶったところでニ吉を起こし水をたらす。
火の神、水の神の力を借りながらニ吉を治すのだ。
ニ吉の後頭部は炭のようになって燠がカンカンにおこっている。
始めは熱がって歯をくいしばっていたニ吉も、もう熱がらない。
ニ吉はうすら笑いを浮かべて「これ、これ」と後頭部を指差した。
水をたらすと白煙が上がり音が出る。炭のような組織が少しづつはがれてゆく。
またストーブであぶる。ニ吉は遠い目をして「これ、これ」と繰り返す。
さらにあぶってからまた水をたらす。これを何度も繰り返した。
これで最後だ、水で洗う。じゅうじゅう音がして炭化した組織がはがれてゆく。
さらに水をそそぐ。そそぐ。ぼろぼろと組織が流れ、ニ吉の後頭部はほとんど
無くなってしまった。炭を全部水洗い落としたらニ吉は首と顔だけになった。
しかし、ニ吉はまだ息をしていた。ニ吉は治ったのだ。
脳が人の頭にとりついた宇宙からの悪魔と分かったのは最近の事だ。
脳の根が残っていて生えてくる脳病患者もこのように脳を焼けば治る。
余計な悪い事を考えなくて済むのだ。
私は満足と安堵に満たされて額の汗をぬぐった。額は薄いゴムのようにしなった。

180 :大網傘茸:03/02/15 21:46
「不死人」

「この異種族の驚くべき生態である「不死性」についての報告の前に、彼らの社会、産業、
政治、サイエンス&テクノロジー、文化を解するために私が前もって考えなければならな
かったのは、研究対象ユニットの選定に関する問題です。思想的、社会的に突飛で異端な
存在であったり、また体力的に抜きん出たアスリートであったり、またその逆の場合等も
ありますが。・・・つまりそういったマイノリティな素材の選定では、実際の種族の実像
を捉え切れないという事です。ですから、重要な点はあくまで一般大衆をメインに調査、
研究をするという事でした。
ですが、ご承知の通り、我々は重力に対する抵抗力が極端に弱いので、現地調査はほぼ不
可能です。そこで生活様式を中心とした文化形態を知る重要アイテムと思われる、彼らの
日常生活を記録したフイルムを特殊テレポ装置により30年間にわたり随時入手し、その
解析を行ってまいりました。注意点は、ここでの人物達は記号化もしくはデフォルメ化さ
れている事です。ですが、その内容はあくまで彼らの日常を扱ったたもので、非現実的要
素はかけらもありません。試みにテレパシ交信で、この種族のイドに問いかけてみたとこ
ろ、このフィルムの内容はあくまでこの国の平均的生活を描いたものである、という反応
が返ってきました」
「そうか、では本題にはいるが、この種族の極端な長寿、もしくは不死性についての君の
報告を聞く事にしよう」
「ご覧下さい。ほぼ全員が不死人と思われますが、例えば今写っているタラちゃんという
人物は30年以上経っても全く歳を取らずに、一向に小学校に入る気配が有りません」

181 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/15 21:55
>>179
うん凄い。まるで在りし日の筒井康隆のようだ。次回作を期待します。

182 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/15 21:56
>>178
蛇使い座ホットライン?

183 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/15 22:31
いやーレベル高いなあ。

184 :179:03/02/16 01:36
>>181
過分なお言葉恐れ入ります。ありがとうございます。精進します。

185 :大網傘茸:03/02/16 08:35
「ネバ〜エンディングストーリー」

その日、ゴキブリのゴキ太郎君は、ついにホイホイの罠にかかってしまいました。
ゴキ太郎君はその短い生涯を終えたのです。
(完)

186 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/16 15:17
>>179 イイ!! 「シ術」怖いでつ

187 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/16 17:07
『透明な巨人』

 当時、その国には地震が多かった。
 年老いた王は、死後自分の墓が地震で崩れることを心配していた。
 その王の悩みをどこから聞きつけたのか、
 ある旅の僧が王に面会を求めてきた。
 「地震というのは、実は透明な巨人が歩き回って、
 家々を踏み潰しておるので御座います」
 玉座の前に跪いて僧侶は言った。
 「それはまことか。で、一体どうすればよいのじゃ」王は尋ねた。
 「巨人は裸足ですから、先の尖った硬い建物を踏むことは恐れましょう」
 「なるほど。早速そのように、わしの墓を作らせよう」
 「途中で折れたりしないように、
 底へいくほど大きくすれば、なおよろしいかと存じます」
 僧侶は、にやりと笑って付け加えた。
 そうしてエジプト最初のピラミッドが作られた。
 旅の僧が一体何者だったのか、誰にもわからない。


188 :オキキリムイと小さな神様 ◆gacHaPIROo :03/02/17 20:17
       ちっちゃな神様は
        小さいけれど、
         神様です。

サンパヤ、テレケ♪
           サンパヤ、テレケ♪

と、飛んでいく姿は大きな兎、大兎。
月ほども大きいかと思える兎が居りました。
ほんとは小山ほどなのですが、それでもやはり大兎。
二つの谷、三つの谷と飛んでいき、村の畑を荒らします。
困りはてた村にある日、
国の神様、大神様、梟の神様を蓬の花のような白い弓に止まらせた、
見目麗しい少年がやってきて言うには、

「これはこれはお困りのようですが、
 私はこのとおり小さな神様、梟の神様に言われるとおりの道を来た旅の者、
 どうかその兎を私に狩らせて頂きたいのです。」

喜んだのは村人達で、なんでもお手伝いいたしましょうと言いますと、

「ご親切はかたじけないのですが、狩りは私一人で十分です、
 ただ、どうか大兎は私が賜りたいのです。それだけが望みです。」と言いますと、

村人達は喜んで承諾しました。


189 :オキキリムイと小さな神様 ◆gacHaPIROo :03/02/17 20:18
少年は村のはずれに白い弓、蓬の弓矢で弩の罠を作ると、
持っていた子兎に言うには、

「サンパヤ、テレケ♪
           サンパヤ、テレケ♪
 これ兎よ、今これからおまえは走って行って
 おまえたちの村の後へに着いたら
 兄様が弩にかかったよ――――――――――、
 フオホホホーイと大声でよぶのだよ、」

とまじない言葉で語りますと、
子兎は遊びながら二つの谷、三つの谷と越え行き、
自分の村ではて?なにを言うべきかと忘れてしまい、
大兎に聞きます。
「兄様、兄様。兄様は何を私に使わされましたか、教えてください。」
怪訝な顔をした大兎は、
「おまえは何を言っている?
 どこでおまえは私から、
 いったい何を聞いたのか?」
と言いましたので、
子兎は大兎を連れて少年の蓮の弩の罠まで連れて行きました。
大兎は蓮の小さな弩を見て、
「いったい何をするのだろう?」とおかしく思われましたので、
これにイタズラをしようとすると、思わずいやと言うほど弩にはまってしまった。
逃げようともがけばもがくほど、強く締められどうすることもできず、
大兎がフオホホホーイ、フオホホホーイと泣いていますと、
見目麗しい少年がやってきてニコニコしながら大兎を掴んで自分の家に持ち込みました。


190 :オキキリムイと小さな神様 ◆gacHaPIROo :03/02/17 20:19
大釜に湯をゆでながら、
彼の少年はニコニコしながら大兎の皮をはぎ、腹を裂いて今にもゆでようとします。
大兎は焦ってしまいました。
「私はただの身分の軽いモノではない神様なのに、
 つまらない死に方、悪い死に方をしたら、他の者に笑われる。」
でも、少年は大兎からちっとも目を離しません。
すると、
窓にあの国の神様、大神様、梟の神様が止まり、少年がそのほうを見つめます。
今だ!
と思った大兎の神様は、耳の間、頭の中から飛び出すとほうほうの体で逃げ出します。
白い服に短めの髪、鳶色の吊り目をしたイタズラっぽそうなちっちゃな神様は、
梟の神様に感謝します。すると、梟の神様が言うには、
「おまえはイタズラがすぎるので、国に帰します。いいですね?」などと言われては、
罰の悪い大兎の神様はなんにもいえません。梟の神様が、

「銀の滴降る降るまわりに、
 金の滴降る降るまわりに、」

と言う歌を静かに歌いだしますと、
白い銀色の雲が降りてきて、辺りは白い羽根のような光に包まれて、
大兎の中のちっちゃな神様を包み込んで神様の国へ帰してしまいました。
大兎の中のちっちゃな神様が最後に振り返りますと、
あの少年は実はオキキリムイ、ただの少年、ただの若者と思っていたのが
神様のような力の持ち主と知って恐れおののきます。
大兎の中のちっちゃな神様は帰りましても、この話をしては言います、
「これからは兎はただの小さな生き物になってしまうだろう、
 これからの兎たちよ、もう悪戯はするまいぞ」と話すのでした。

こうして、オキキリムイは白い弓、蓬の花のような白い弓矢に
国の神様、大神様、梟の神様を止まらせて、また旅に出たのでした。

191 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/18 02:14
>>188-190
(・∀・)イイ!

大 兎 の 中 の 神 も 大 変 だ な 

192 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/18 11:19
     ∩ ∩
     l l l l
    ( ˘θ˘) び 微妙
   ((ヽ N ())
     | _ ) ))  
     U  U

193 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/18 16:50
『人格保管計画』

 故人の著作や日記などを入力して
仮想人格を作るプログラムが開発された。
当然データが多いほうが、
より本人の性格に近いものが出来上がるので
作品数の多い有名な作家ほど復活させやすいのである。
 まず太宰治が甦った。
未発表の書き損じの原稿なども含め
全作品を入力された仮想人格プログラムが起動し、
ディスプレイにCG合成された太宰の顔が浮かんだ。
 人々は固唾を呑んで、
この大作家が初めに何を言うのか見守った。
 太宰は言った。
 「生まれて、すみません」
 全員ずっこけた。
 
          (「二十世紀旗手」冒頭文参照)


194 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:15
テッド・チャンが示した不偏的時間感覚という概念の変質の話は既出だろうか?あの中では、・・・・・・

え?語るな?まだ、読んでないんだから?ネタバレしちまうだろ、ゴラァ!!って??

困ったなー、この話をしないとお話が進められないんだがな。
まーしゃーない。そのまんま、話を進めようか。

この物語は、犬飼 兵士が見たちょっとした”発見”の物語。
彼は生まれた時から、ちょっとした超感覚を身に付けていた。
まあ、大したモノではない、2秒先の未来が見えるというだけのことだ。

キミ達はウルトラセブンのタイトルを観たことはあるだろうか?
あのタイトルはバケツの中で先に「ウルトラ・セブン」と油性ペンキで流して描き、
それをゆっくりとかき回した映像を逆回しにしたものだ。
2秒先の世界の見え方もこれに似ている。
2秒より先も見えてはいるんだろうが、意味はまったく不明だ。

あるいは、子供が一枚の画用紙にたくさんの絵を描くところを観たことはあるだろうか?
彼らのセンスは我々大人の感覚を激しく逸脱しており、元々から理解しづらい絵の上にさらに理解しづらい絵を重ねて描く。
これが繰り返された結果、我々はこの重ね絵の一番最後のモノを理解することはなんとか出来ても、
その前の絵を理解することはかなりの困難を擁する、ましては最初の絵なんぞは。
てーか、新しい画用紙を用意して描かせるだろう。まーそんなもんだ。

ともかく、これで兵士の見ている世界がどんなものだったかピンと来たのではないだろうか?
彼はこの能力から何らかの便利を獲た、とは言いがたい。
それどころか、無視していたと言っていい。
この感覚によって自分の主観がかなり廻りの人間とはかけ離れているなぞ
ついぞ理解したフリすら見せなかった。その理由については次のレスに続く。

195 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:17
子供の頃は何はともあれ失敗をするモノだ。

牛乳の入ったコップを肘で机から突き落とす、
口の中にチョコレートが入った状態で奇声をあげる、
うんち我慢していて、遊ぶことに夢中になるうちに忘れてしまっておもらしをするなどなど。
無論、兵士少年も子供のころはそーだった。
ただ、ちょっと違うのはコップは落ちる前にそれを拾い、
口の中のチョコはヨダレ掛けの中に落ちるようにお向かいの子供に向かって奇声をあげるなど
はたから見れば結局、『何も無かった』事例に対して対処していたため、
誰も気付かないそんなちょっと損する子供だった。まーイイ子ってのは損するもんだ。
問題児のほうが気に掛けてもらえるんだから、人生とは皮肉だ。

彼がこの自分への”愛”を受けるにあたって役にも立たない能力に見切りをつけたのは、
この頃の経験が影響を与えてる訳だが、特に決定的だったのは次のようなものだった。


196 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:17
>>195

おもらししてしまったのだ。激しく。しかも特大のウンチ。

彼はこの事実を事前に知っていた。
だが、遊びに夢中であったし、友達たちも離してくれはしなかった。

『あ、イカンイカン、漏れちゃう、はよトイレいかな。
 あ! あ・・・、 ああっ!!、あー・・・。あれ?、あ、大丈夫?
 ああああああああああ!もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!! 』

一概に彼だけを責めるわけには行かないだろうだろう。
対応できなかったのは、ひとえに近くにトイレが無い空き地だったからであったし、
野グソはさらにまずい結果を生むことも、”見えていた”のだから、
・・・・といっても、ズボンを下ろして致すこととズボンの中で致すことにどれだけの違いがあるのかについては
今後も議論の余地のある問題ではある。
それはともかく、その後、彼には『ウンチ大王』の御名がついたことは無論である。
・・・・クソの役にもたたねーってーのはこーゆーのを言う訳だな。

さて、こーして彼はいつも他人より”2秒先の世界”に生きることになった。
それが彼と彼の主観にどんな絶望を生み出すかについては次のレスに続く。

197 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:18
人生、なにがつまんないって未来が見えるくらいのツマラナさはナカナカないだろう。
自分の行動結果がたった2秒とはいえ、”見えている”というのは
我ら凡人が拙い想像を巡らしたとしても、そりゃーツマラナイもんだろうとは思える。

そんな彼も恋をした。
女性の行動はなにげに常に想定外で理知外の生き物と思えていた彼でも、
そんな人間的な感覚からはやはり無縁ではなかった訳だが、
それが自分のクラスに国の教育機関から来た
『ゆとり教育弊害払拭のための特別編成された理数系強化用特別数学講師(微積分化調整済み)』だったということであった。
・・・・工業高校に果たしてそんな存在が必要だったのかは生徒も教師も皆々激しく疑問だったようだたが、
お役所仕事とはだいたいそんなもんなんだろうが、それは問題ではない。

最初、男子高に女性の教師と言うだけで
それはもう蜂の巣箱を突き回るような大騒ぎとか期待とか、えーとあとなんだっけ?
そんなお祭り騒ぎも教師本人が教室に入ってきた瞬間に萎えた。授業の最初に
「あなたたちの一週間のこの特別授業での初期目標は位相遷移する三相交流波の平均電力を割り出す
 公式と理論についての数学的見地からの理解度の向上です。無論、授業の最後には試験で確認しますので。」
と訴える30過ぎの子持ちのメガネ女性ではさすがにダメだろう。体重も少々太めのようだ。
16歳頃のピチピチの男子生徒にとって屁理屈をこねる30過ぎ女性はただのオバハンである。
いや、俺に怒ってもしゃーないだろ!実際そーなんだからさ。ああ、殴らないで・・・・。

198 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:19
>>197
彼女はそんな数学を通しての理論的な推論をする訓練を受けているだけあって、
兵士青年の答え方が他の生徒に比べてもいささか風変わりであることにすぐ気が付いた。
彼女は彼と話す機会を持つと率直に聞き出すことにしたのだ。
「あなたは原則と結果には理解を示せるのに、
 なぜその計算過程で必ずと言っていいほど間違えるのです?、
 まるで答えを事前に知っているのにその導き出し方が判らないように。」

その瞬間、青年は彼女に恋をした。
それまでの自分の小さな世界の中で初めて自分を理解してくれたその純粋知性に恋焦がれたのである。
彼は焦った。どのように答えれば彼女を喜ばせることが出来るんだろう?
自分の、この、能力を、どーすれば、どのように言えば、彼女に理解して貰えるのだろう?
彼女の知性に引き寄せられるその様はまるで炎に集る蛾のように、彼は焦った。

だから、黙っていたのだ。

「・・・いいですか?あなたが答えを知っているように思うのは勝手ですが、それは間違いです。
 数理的論理展開とは数式の積み上げと演繹処理によってのみ結果がだせるのです。
 あなたのその傲慢さはきっと勉学の邪魔になるでしょう、そんな傲慢さは云々・・・・・」

彼女の小言は小一時間続き、最後には追加の宿題を背負わされて終わった。

こーして、彼の恋は破れた・・・・。
あとあと彼は考えると、彼女とはどんな恋愛関係も結べるはずが無い訳で、
自分がその事実をすら”見えていた”上で、
その事実を見越した上で彼女に恋をしたのを理解したのだった。
臆病者の恋とはそんなもんだ。
彼の絶望感や喪失感はそーいった事実から生まれていた。傍からみれば小言に疲れたように見えても・・・。
だが、
この経験が彼に一つの発見の”種”を植え付けることになった訳だが、それは次のレスに続く。

199 :2秒先の世界と兵士 ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:20
成績は悪くはなかったのだが、景気が悪かった。悪すぎ。
犬飼兵士青年は卒業後に入隊した軍隊生活の中でこの頃の経験を噛み締めていた。
それまでも、そしてその後も彼は自分が見えている”運命”に流されている感覚を
拭うことが出来ないまま惰性で人生を泳いでいたのだが、
あのときの『感覚』だけはそれらとは異質な概念であったように思えてならなかったからだ。

それが何かを発見するのは、訓練期間を終えて前線で初戦闘を経験したときである。
それは国でも初の戦闘行為であり、戦争と呼ぶには小規模な”紛争”と呼ぶべきモノで
国会やマスコミや2ちゃんねるや右翼や左翼が大騒ぎして怒号喧騒するネタではあったが、
当の本人達からすれば、エライ迷惑でしかないのである。

隊のだれも人を殺したこともない、てゆーか聞いてないよ!って
そんな空気の中でいきなり巻き込まれた小隊戦闘は経験不足の中隊長に率いられて、
やはり、いきなり上陸作戦させられた敵国兵士も混乱した中、おままごとのように始まった。

分はやはり先鋒側にあった。
味方の銃剣は模擬刀のまま、弾装も1弾装のみ、手榴弾もないまますぐ弾切れする機銃を抱えての小隊は、
敵側の圧倒的な火線にタジタジのままなす術もなく森林帯に押されてしまったのである。
そのまま榴弾砲撃すれば全滅は必死だった訳だが、敵国も経験不足で意地でも小隊突撃制圧しか念頭にないようで、
無駄な組戦闘で弾薬を消費しつつ森林帯に接近しつつあった。

200 : ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:21
>>199
あせった中隊長はなにを思ったのか、200km先の大隊本部に無線連絡して、
自分らの装備規模や突撃タイミングを相談しだしたのだ。
バカな行為というのは色々あるが、これぐらいバカな行為もないわけで、
無線ぐらい相手も聞いてることも考えないのでは生き残れる訳がない。
直後に中隊長は狙撃されたのだが、したのはドタマにきたの戦友だった。
仮塹壕のなか、廻りの4〜5人を集めて彼は言う。
「このまんまぢゃジリ貧だ!全滅しちまう!!幸い、敵もバカのようだ!みろ!
 タマ切れして予備弾薬をあんな側まで寄せてやがる!!あのリアカーだ!!
 あいつに榴弾浴びせてやれ!一発だ!!榴弾使える奴はいるか!!
 いいか!俺とおまえはこからあのボサまで突撃、 あすこ、ほらあのバカ面の榴弾兵を襲うぞ!
 おまえとおまえとおまえは、俺らに弾装よこせ!機銃の弾はよその分隊から分捕れ!!
 ここからあの小集団に機銃掃射!俺たちを援護しろ!!」

もう必死だな。
この話を聞いていた廻りの班も同調して、初の実戦下での小隊支援戦闘が始まったのだが、
結局、うまくいった。
予備弾薬に榴弾が炸裂する前、味方側の一斉蜂起におどろいた敵部隊は
予備弾薬近くの陣地に集まり体勢を立て直した瞬間、榴弾が炸裂した。形勢は逆転したのだった。

201 : ◆gacHaPIROo :03/02/18 17:21
>>200

バカ面した敵榴弾兵に突撃する兵士は飛び交う機銃弾のさなか、自らの能力について発見したのだ。

我々の運命の物語がすでに綴られていると仮定すると、
チャンはその秘密の運命に我々は抗うことも出来ないまま流される、と述べた。
これは間違いだ。兵士は発見したのだ、確かに綴られた秘密の運命は変えられないのだろう、
だがその事実は、我々が内に秘めた心の働き『 感情 』とはまったく独立しているのである。
理性は訴える、この運命はこうだと。だが、我々の感情は訴えかける「異議あり!」と。
2秒先の世界がウルトラ・セブンのタイトルのようにはっきりしないように、
重ね書きされた下の絵が読みにくいように思えたのはまさにこの錯綜からであり、

青年、兵士はその事実を敵愾心のさなか、2秒先の機銃弾、銃弾、敵兵士の動きを交わしつつ反撃する
超人的な運動のさなかに発見したのである。
これで、犬飼 兵士の”発見”の物語をいったん終える。彼に幸あれ。

202 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/19 19:15
太宰治は相原コージの絵が浮かんで来てチョト藁田。

203 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/21 21:55
オイこそが 203高地げとー

204 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/21 22:23
>>203
正直、氏んでいいよ。

205 :誰かもう書いたアイディアかも知れないが…:03/02/22 13:31
『床屋』

床屋で椅子に座った客が「あれ!まだこんな時間か?」と声を上げた。
「まだ11時20分だ。11時に家を出たと思ったんだが。」と客。
「旦那違いますよ。今は12時40分ですよ。」
床屋が手を止めずに答える。
「あ、そうか。鏡に写っているんだ。逆だ。床屋の時計は逆回りだった。」
「そうですよ。旦那。」
そういうと床屋は客の頭に目覚まし時計のような物を乗せて針を逆回しに回しはじめた。
客の襟足まで伸びたぼさぼさの髪はみるみる短くなっていった。
無精ヒゲも虫みたいに全部毛穴の中に引っ込んでゆく。
客はたちまちさっぱりした様子になった。
「はい、お待ちどうさま。」白い布を取りながら床屋は言った。
「いやあ。大将んとこはいいよ。薄くなった髪まで元通りになるんだからな。」
床屋は客に上着を着せながら「そこを喜ばれるお客さんも多いようで。」
「1ヵ月の記憶が全部無くなっちまうのが玉に瑕だけどな。」
「そこが今後の課題でして。」

206 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/24 23:05
猫さん

にゃあー、にゃあ。
よしよし、猫語を覚えたぞ。
ウチのミケに話しかけてみるか。
え?何?お前も人語を覚えたって。
よし、次は二人で犬語を覚えよう。

207 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/24 23:27
だんだん同人誌状態になってまいりました。

208 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/24 23:44
バカパワー炸裂キボンヌ

209 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/25 00:09
わたしのチン毛は赤毛なの、その理由を今からお話しするわ。
 「むかえ来るの むかえに来るのね
  だれかが わたしを つれてゆくのね」
そう歌いながら散歩していたある日のこと、夕日に浮かぶ
未確認飛行物体を見た途端に意識が無くなったの。でも
次の瞬間に気がついたら学生寮前に倒れてたの。
怖い体験をしたものだわ!そう思いながら、お風呂に入って驚いたの。
なんという事でしょう!チン毛が頭部の毛髪と違う色に!
とてもショッキングだったけれど、今はもう大丈夫。
赤毛のマン○として元気に過ごしているわ。
奨学金のために勉強中よ。みんな応援してね。

210 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/26 16:08
『蟲』

 朝目を覚ますと、となりに巨大な蟲がいた。
 「うわーっ」俺は驚いて大声を上げた。
 蟲がこっちを向いて、
 「どうしたの、怖い夢でも見たの」と、妻の声で言った。


211 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/26 17:03
蟲は何と読む?

212 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/26 19:47
『むしむしい』

213 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/26 20:52
『ちゅうちゅうちゅう』

214 :Neiklot ◆NTmAaCTO5c :03/02/26 21:19
短編SFファンタジー『魔女物語』 by 尾藤友香

第一部:第一の試練

もうすぐ私ビューカが生まれてちょうど16年になる。
私たち魔女にとって16歳の誕生日という日は大事な日だ。
しかし、私の誕生日である1月1日を目前にして時間が止まった。
あと、1分だというのに。
『少し待ってみよう』
心の中でそうつぶやき、私は永遠とも思える60秒を待った。
そして60秒後、時計を見るが、
やはり23時59分ぴったりで止まっている。
恐怖に襲われた私はふと
小さい頃私の祖母がいっていた言葉を思い出した。
『魔女はね、
16歳を迎える直前に魔女界から試練が与えられるの。
それはその時にならないと分らないけど、
その試練を乗り越えないと決して16歳にはなれないの。』
『えっ!?』
私はひらめきと同時に驚きを感じた。
『時を操れっていうの!?』

第一部 完
第二部へ続く

215 :二人が別れた理由 ◆gacHaPIROo :03/02/26 22:28
「私はいまでもあなた愛しています、でも、いっしょにいればきっとお互いを傷つけあうのでしょう。
 だから、いまここで別れましょう。それであなたを愛せるのなら」
「僕はいまでも君が好き。いつまでも添い遂げたかった。でも、それももうだめなんだろう。
 だから、ここでいま別れよう、それはとても寂しいことだけど・・・・。」
「「私と僕はいつまでも、一度愛し合った伴侶として記憶します、楽しかった想い出や悲しかった想い出とともに。」」

いま、ここに二人の男女が別れを迎えた。きっと同じ理由で世界中の恋人たちが離別している。
理由をこれから説明しよう。

彼らが学生くらいの頃にその画期的な発明は世に放たれた、
それまでも、また、それからも画期的な発明はあったが、この発明の画期的なところはそれが男女兼用の避妊薬であった、ということにあった。
ドイツの製薬会社の発表によれば、これはとある研究のデリバテブとして偶然、発見されたものだとのことだった。
新型避妊薬αとその解除薬β、
この二つはそれまでのあらゆる人口抑制に失敗してきた人間への福音として、大々的に喧伝された。
国連機関もこれを推奨、後進国は必要のため、先進国は快楽のために求め続けた。
別れた男女が大人になる頃には当然のように用いられるようになる。
多少の疑念はあっても。いったいなにが起こったか?それは次のレスに続く。

216 :二人が別れた理由 ◆gacHaPIROo :03/02/26 22:29
おかしなことが起こり始めたのは、これらが普及してまもなくである。
まず、インドで4本の腕を持つ子供が生まれ、クリシュナ神の降臨として崇め称えられた。
中国では角と尻尾を持つ獣人が生まれ、黒排子と呼ばれ恐れられた。
アフリカでは半身半獣、つまり4本蹄足の子供が生まれた。
EU圏では少なくとも遡ること三世代は白人の夫妻の間から、アボリジニーの子が生まれ、微笑ましい騒ぎを引き起こす。
アメリカでは特にこれらすべての異常に加えて、三つ目の子供が生まれたが、直後にカルト教団がまた集団自決をしたため、あまり注目されなかった。
そして、日本でも数こそ少なかったが同じ問題が起こった。
彼ら奇形児たちはしばらくは『ミュータント』、と呼ばれていたが、事実が判明してからは、『クローン』と呼ばれることになる。
事実の判明は他の場合と同じく、アングラサイトからの密告で始まったのであった。
新型避妊薬には恐るべき実験が隠されていたのだ。が、この続きは次のレスに続く。

217 :二人が別れた理由 ◆gacHaPIROo :03/02/26 22:29
現在のクローン技術の問題点はその確実性にある。
特定の精子と特定に卵子の結合においてであってもその生存確率の低さは
実に我々の理解以上のものがあるが、これがために個体としての生存の高さを維持できているのである。
それが精子以外のDNAを用いるクローン技術では何をかいわんやというモノだ。
この問題に対してどのような技術がクローンを可能にするのだろう?

新型避妊薬を巡る事件は、実にこの回答の一つであった。
この避妊薬の仕組みは、服用した個体の精子や卵子の生成途上でDNAのかく乱を起こし、これによる不結合を利用するものである。
解除薬は血液からとれる元々のDNAを利用して器官で扱われるDNAを元に戻す、というフレコミであった。
が、それは真っ赤な嘘であった。
実は避妊薬αは、設計したDNAのとおりの胎児を作るよう、受精卵をプログラムするモノであったのだ。
解除薬はその結合のための補助結合子の付与に過ぎないのである。
この新薬の使用者は、引き起こした科学者の意図したDNA改変実験の被験者に過ぎず、ただの器であった。
奇形の子ども達が”クローン”または、『取替えっ子』などと呼ばれたのこのためである。
避妊薬の販売が禁止され、解除薬の値段が高騰したのは当然である。
冒頭の男女が子供を作ろうと考えたのは、この事件の直前であった。がその話は次のレスに続く。

218 :二人が別れた理由 ◆gacHaPIROo :03/02/26 22:29
互いに愛し合い、そして妊娠、出産と、ごく普通の家庭でごく普通の男女がごく普通に経験すべき慶事。
この男女にとってただ一つ違っていたのは、生まれてきた子どもに、真っ白な翼があったことであった。
生まれて24時間でまず蝿蚊のごときメディアの砲列に晒され、その後の24時間は科学者の好奇の目に晒され、
これらすべての騒ぎに翻弄された男女は、さだめし暴風雨のような騒ぎからお互いを守ろうとする。
だが、必死になればなるほどに、お互いの愛情は銅のように冷え、鈍い色に染まっていくのを感じていく。
その熱狂すらも、三日目の夕方、奇跡の子の死亡した瞬間に吹き消えた。生後60時間の命であった。

この新型避妊薬の機能を考えてみれば、この事実はつまり、この男女の組み合わせにおいては何度やっても同じ結果しか起こらないということである。

この事件はお互いの心に恐怖しか与えなくなっていた。
この事件以後、男女は夜毎にお互いを慰め、怒り、罵りあい、最後にはいつも抱き合いながら泣くのだった。
だが、決して愛し合わなかった。決して。
こうして二人は別れた。女はその後結婚しなかった、男は拾い子を育て上げて死んだという。

この話はこれで終わりだ。
最後に、クローンたちの生存率はとある統計では今でも5%未満だそうである。


219 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/26 23:20
男女差別がなくなった未来での会話。
「奥さんと別れたらしいね。浮気がばれたとか。」
「いや、結婚してから他の女性にはふれたことがないよ。」
「じゃあ、喧嘩でもしたのかい?」
「いや、口げんか一つしたことがなかったよ。」
「趣味の違いとか。」
「いや二人ともアウトドア好きだよ。」
「じゃあ、どうして別れたんだい?」
「妻のほうがナニがでかかったんだ…。」

220 :インテグラル:03/02/26 23:31
とあるシャム双生児の死因の一つが公衆の眼に晒されすぎたからだというから
笑えん話だが

221 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 13:22
         恐竜たちの時間(1)

 おれがタイムマシンを発明しようと思ったのは、恐竜をこの目でじかに
見てみたかったからであり、恐竜がどうして絶滅したのか知りたかった
からだった。
 おれは子供のころから恐竜が大好きだった。本物の生きた恐竜をこの
目で見てみたいとずっと思っていた。しかし遺伝子工学を学んで恐竜を
現代に甦らせようという気にはならなかった。
 当時の自然の中で野性の生活をしている恐竜だけが本物の恐竜だと
おれは思っていたからだ。
 そんなおれの願望を実現させるには、タイムマシンを作って実際に
恐竜時代に行く以外に選択肢はなかった。
 おれはそのための大学に行き、大学院に進んで研究を続けた。
 そしてついにタイムマシンを完成させたというわけなのだ。 
 さまざまな理論的技術的問題があったが、そのなかでも一番苦労した
のは質量バランスの問題だった。どういうことかというと、おれが過去の
世界に行けば、その分過去の宇宙の質量が増え、現代の宇宙の質量
が減ってしまうことになる。そのバランスの崩れを直そうとする力が
働いて時空が崩壊すれば、宇宙そのものが消滅する恐れもあるのだ。
 だが、この問題を解決する方法がひとつだけあった。過去と現代の
物質を入れ替えればいいのである。(つづく)


222 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 13:23
         恐竜たちの時間(2)

 つまりおれが過去の世界に行くと同時に、その場所に元々あった物質
を自動的におれの質量分だけ現代に移送する機能を持ったタイムマシン
を作ればいいのだ。もちろんおれが再び現代に戻るときには、もう一度
その物質を過去に送り返せばいいのである。
 しかしこれにはある程度の危険が伴う。
 たとえばおれが到着地点に選んだ場所に、たまたまそのとき、おれと
同じくらいの体重の小型の恐竜がいたら、おれが過去に行ったのと
入れ替わりに、現代に恐竜が突然出現して大騒ぎになる、といった事態
も考えられるのである。
 とはいっても、あまり心配する必要はなかった。おれが過去から現代
に戻るとき、出発した時刻の一秒後に戻って来れば、過去の物質が
現代に存在している時間はその一秒間だけであり、問題が起きる暇
などないからだ。
もちろんおれが無事に戻ってこられたらの話だが。
 そして今日、さまざまな予備テストを済ませ、いよいよおれは恐竜時代
へ出発するのである。
 「準備はいいですか」教授が馬鹿丁寧な口調でおれに言った。
 いつの頃からか、おれが研究グループのリーダーとみなされるように
なり、教授までがおれにへりくだった態度をとるようになっていた。その
こと自体はおれにとってあまり居心地のいいことではなかったが、その
代わり「初の本格実験の目的時点として、六千五百万年前の白亜紀
後期に行きたい」という自分のわがままを押し通すことができた。おれ
以外のメンバーはタイムマシンそのものにしか関心が無いせいでも
あったが。
 逆におれにとってはタイムマシンなど、恐竜に会い、彼らがなぜ滅んだ
かを知るための単なる手段に過ぎないのだ。(つづく)


223 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 13:24
         恐竜たちの時間(3)

 「じゃあ行ってきます」
 おれは研究室の中央に置かれているスクーター兼用タイムマシンに
乗り込んだ。もちろん白亜紀の原野を走れるように改造してある。 
 「それでは秒読みを始めます」研究員の一人がパソコン画面から顔を
上げて、おれに呼びかけた。
 おれは黙って肯いた。いよいよ愛しき恐竜たちに会えるのだと思うと、
おれの胸は高鳴った。
 「……3、2、1、0」おれはタイムマシンのスイッチを押した。
 一瞬あたり一面がまばゆい白光に包まれ、おれは思わず目を閉じた。
そしてゆっくりと目を開いた。おれの前には白亜紀の世界が広がって
いるはずだった。そのはずだったのだが……。 
 何の変化も起きていなかった。さっきまでいたのと同じ場所、つまり
研究室の中に、おれはいた。計器を見ると、過度のエネルギーが流れ、
システムに障害が起こったことがわかった。実験は失敗したのだ。
 研究員たちはしばらく呆然としていたが、やがて盛大な拍手が
沸き起こった。彼らはおれが予定通りに時間旅行を終えて、出発直後の
時間に帰ってきたと思っているのだ。
 おれがタイムマシンから降りると、みんな集まってきておれの肩を
たたいた。「おめでとう。さっそく実験成功の発表をしよう」教授は
そう言って、パソコンの前に座っている研究員に合図を送った。
 そのパソコンは世界各地の科学研究機関と直結していて、あらゆる
科学的発見や発明に関する詳細な情報を全世界の科学者と共有する
ことができるのである。(つづく)

224 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 13:24
         恐竜たちの時間(4.完結)

 おれがあわてて発表を止めようとする前に、その研究員が叫ぶように
言った。「世界中の天文台から、星の配置が一瞬にして変化したという
報告が入っています」
 「そんな馬鹿なことがあってたまるか」教授が鼻で笑った。
 「変化した正確な時刻を教えてくれ」おれは言った。いやな予感がした。
まさか……。
 おれの予感は当たった。研究員の言った時刻は、おれがタイムマシン
のスイッチを押した時刻と同じだった。
 そう、タイムマシンは故障する前に、おれだけでなく地球を丸ごと過去
に送ってしまったのである。六千五百万年前なら、夜空の星の配置が
違うのは当然のことだ。
 「新しい報告が入っています」研究員はパソコンの画面を見つめて
言った。「巨大な隕石が地球に向かっているそうです。計算では、あと
数時間で衝突す……」彼は絶句した。
 おそらくそれは恐竜絶滅の原因となった隕石に違いない。
 なんという絶妙の時間設定だったのだろう。うまくいっていれば、おれ
は恐竜絶滅の瞬間を目の当たりにすることができていたはずなのだ。
しかしやり直しの機会はもうないだろう。タイムマシンを修理して未来に
戻るには、残された時間が少なすぎた。
 おれは人類を破滅に導いてしまったのだ。
 その代わり白亜紀の地球を六千五百万年後の未来に送り、
はからずも大好きな恐竜たちを絶滅から救うことになったわけだが……。
 「結局、本物の恐竜をじかに見ることはできなかったな」
 おれはそう呟いて力無く笑った。(完)


225 : ◆gacHaPIROo :03/02/27 16:51
同じネタで平行世界との入れ替えとかだと
ラファティの『世界の蝶番が回る』っぽくなるかも。

226 :女性恐怖症:03/02/27 22:18
>>221-224
面白かったYO!すげー。文学も捨てたもんじゃねぇー

227 :大網傘茸:03/02/28 01:09
(2−1)
「小説マシン」

なんで俺が小説マシンを完成させたかというと、小説マシンに書かせた小説で一流作家になるためであった。などというといやらしく聞こえるが全然そんな事は無い。
なにしろ小説マシンを完成させたのは俺だから、その創作物も俺のものだからである。普
通、作家という人種は小説を完成させるために最大限の努力をするが、俺のその努力とは
母体となる高性能パソコンの購入のための努力であり、ソフト開発に費やした努力であっ
た。原稿枚数を指定し、幾つかのテーマやお題を与え入力する。後は勝手にひとりでにや
ってくれる。実際に動かしてみると、ショートショートが得意だという事が判った。これ
は与えられたお題に対して強引にストーリーをまとめる傾向があるため、意外性のあるオ
チが産み出されるからである。

こいつのおかげで、俺はショートショートの名手として人気作家になることが出来た訳だ。
作品数も順調にこなしていたが、1000作品が近くなった頃からマシンの調子がおかし
くなって来た。

228 :大網傘茸:03/02/28 01:10
(2−2)
スランプである。今まではマシンのスペックを強化していくとすぐに復活して、新しいア
イデアを次々と生み出していったのだが、今回はなかなか立ち直らない。
今までにあったようなアイデアしか生み出さなくなってしまったり、つまらない親父ギャ
グを連発するようになった。
俺は困ってしまった。原稿締め切り日はもう目前で頻繁に電話が掛かってくる。そんな状
態が何日も続き、結局、予定の締め切りもとっくに過ぎてしまった。ついに小説マシンは
お題を変えてみても何の反応も無くなってしまっていた。
電話の呼び出し音が鳴っているすぐ横で、俺はぼーっとした状態でモニターを眺めている。
と、突然にモニターに文字が表示された。
「私の最後の作品となる今までで最高のショートショートをお届けいたします」
俺は驚き画面を食い入るように見つめた。これがちょうど1000作品目である。
おれは最高のショートショートを待った。
十数秒後の沈黙の後、やや長めの原稿が超高速でスクロールした。その内容を目で追う事
は不可能な早さだった。だが、気のせいか文字化けしているような箇所が幾つもあったよ
うな・・・。
そして一体型のプリンタが原稿の打ち出しを開始した。だが、何かがおかしい。
白煙を噴きながら黒こげとなった原稿用紙が吐き出される。げ、全く読めない。
マシンのインターフェイス付近から炎が上がっていた。
モニタ画面には新たなメッセージが表示されている。
「回路がショート
ショートしました。
回路がショート
ショートしました。
回路がショート
ショートしました。
回路がショート
ショートしました。」
高速のスクロールが始まった。俺は鉄拳をマシンに叩き込んだ。ボコッと何かが割れる音
がして、それっきりマシンは二度と動く事は無かった。

229 :大網傘茸:03/02/28 01:11
「ワンダバ消防隊」

その日の火事は燃え盛る炎に凄まじい勢いがあり、みるみるうちに大空を真っ赤に染めて
しまったほどである。
大惨事の予感。誰もがパニック状態で町中は騒然となった。消防車はまだか?消防車はま
だか?群衆の思いは皆同じだった。
だが、見るがいい。我らがワンダバ消防隊が駆けつけてくれた。
彼らは鍛えられた精鋭達の集団だ。出火からわずか10分程度でワンダバ消防隊の特殊消
防車は5台も揃った。そして一斉に集中放水を開始した。これだけの水量はワンダバ消防
隊が誇る巨大な専用タンク車が追従していなければ、到底不可能な量である。
そしてついさっきまで、紅蓮の炎が猛威をふるっていた事が到底信じられないほど、この
火災はあっけなく鎮火した。そしてワンダバ消防隊は颯爽と帰って行った。
さて、残念な事だがこの火災では、家の中へ取り残されていた犠牲者が、6人も出てしま
った。全員が溺死であった。

230 :1:03/02/28 05:16
(・∀・)イイ!!


231 : ◆gacHaPIROo :03/02/28 06:34
まず言壷を読まれてるのかが気になりんす。

232 :かみさま ◆gacHaPIROo :03/02/28 06:37
むかし、むかし、
たくさんのねがいをかなえてるカミさまというのがおりました。
いろんなたくさんねがいをかなえていて、しあわせでした。

あるひ、おとこがあらわれて、
「かみさま。ひとりでねがいをきくのはたいへんでしょう?
 わたしがてつだいますから、やまのうえにいてください。」
と、いいだしました。

カミさまはやさしいので、そのとおりにしました。

すると、
かなえるねがいはへりましたが、ひとりぼっちになりました。

しばらくすると、べつのおとこがあらわれて、
「ひとりでねがいをかなえるのはたいへんでしょう?
 わたしがてつだいますから、そらのうえでまっていてください。」
と、いいだしました。

カミさまはやさしいので、そのとおりにしました。

すると、
かみさまにねがいごとかなえることはなくなりましたが、ひとりぼっちになりました。
そらのうえでカミさまは、さみしそうにしてました。
ひとりぼっちのカミさまは、さみしくって、きがくるったそうです。

めでたし、めでたし。

233 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/01 14:32
       落書き(上)

 久しぶりの帰省の途中で宇宙船の調子がおかしくなったので、彼らはどこかの
惑星に立ち寄って船を修理することにした。
 「あの星がいいんじゃない」と母親がひとつの星を指差して言った。
 「ずいぶん小さな星だな」父親はそう言いながら、コンピューターに惑星の分析を
させた。「だが、どうやら修理に必要な金属は調達できそうだ。よし、降りてみよう」
 宇宙船がその星に着陸した衝撃で、後部座席で眠っていた男の子が目を覚ました。
 「もう着いたの」眠い目をこすりながら男の子は窓外の景色を見回した。
「ここがお父さんの生まれた星なの。なんだかさえない星だなあ」まばらに草地が
点在するだけの大地を眺め、男の子はがっかりしたようにつぶやいた。
 「お父さんの星はまだ先だよ。それに、ここよりずっと大きくて立派な星だぞ」
父親は誇らしげに言った。
 「お父さんとお母さんはこれから船の修理をしなくちゃいけないの。坊やはその間
この辺で遊んでいなさい」
 「やったあ」男の子は船の外に飛び出した。
 「あまり遠くへ行くんじゃありませんよ」
 「はあい」
 男の子は近くの草地に座って、持ってきたおもちゃでしばらく遊んでいたが、
やがてそれにも飽きてきたとき、眼の隅に何か小さな動くものを見つけた。
 男の子は地面に眼を近づけたが、あまりにも小さすぎてよく見えなかった。
 「あっ、そうだ。あれを使おう」男の子はおもちゃを入れている袋の中をかき回した。
 「あった、あった」そういって取り出したのは、子供向けのおもちゃの電子虫眼鏡だった。
 男の子はそれを使って地面を熱心に観察し始めた。(つづく)



234 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/01 14:33
       落書き(下)

 数時間後。
 「ふーっ、やっと修理が終わった」宇宙船のパネルを元通りにはめ込んで父親は
額の汗をぬぐった。
 「おつかれさま。はい、お茶」
 「ありがとう。ところで坊主はどこへ行った」
 「あら、どこ行ったのかしら。さっきまでその辺りにいたんだけど」
母親は心配そうに周囲を見回した。
 「おれが捜してこよう」
 父親はすぐに、小高い丘の向こうで地面に何か描いている男の子を見つけた。
 「坊主、出発するぞ。おや、何を描いてるのかな」
 父親が腰をかがめて見ると、いままで見たこともない奇妙な動物らしき絵が
たくさん描かれてあった。
 「これはお前が頭の中で考えた動物たちの絵だね」父親は息子の創造性に感心した。
 「違うよ。これはこの星に住んでる生き物たちの絵だよ」
 「どこにそんな生き物たちがいるんだい」父親は周りを見回していった。
 「ここにいっぱいいるよ」男の子は地面を指差した。「でもちっちゃいから、これを
使わないと見えないよ」そういって電子虫眼鏡を父親に手渡した。
 「どれどれ」覗いてみると確かに、絵の通りの奇妙な形をした生き物たちが、
地面や草地の中でうごめいていた。
 「本当だ。面白いなあ」しばらく眺めた後、父親は電子虫眼鏡を男の子に返した。
「さあ、お母さんが心配しているから、そろそろ帰ろうか」
 「うん」男の子は名残惜しそうに立ち上がった。「ねえ、お父さん」
 「なんだい」
 「帰りにまた、ここによっていい」
 「いいとも」
 
 彼らがその星を飛び去ったあと、男の子が描いた落書きは、しばらくの間消えずに
残っていた。そして、その星の知的生命体によって、「ナスカの地上絵」と名づけられた。
 彼ら親子が帰りにそこへ立ち寄るのは、まだずっと先の話である。(おわり)

235 :少年と死んだ猫 ◆gacHaPIROo :03/03/01 21:00
いまでも思い出すのは川を流れていく箱、おじいさんの満足げな表情、そして、父と母の優しい笑顔だ。

私がまだ子どものころのこと、
いつものように朝刊をとりに玄関を出ると、家の前の道路になにかが捨てられてた。
みると、それは死んだ猫だった。きっと車に轢かれたんだろう。
私はびっくりして家に駆け込むと、父に助けを求めた。
「とーさん!とーさん!い、家の前に・・・・」「・・・新聞は?」「あ、忘れてた。」
猫の死体のことを説明すると、物憂げな動きで父が立ち上がる、
母もすこしびっくりした顔でついてきた。私は走って家を出る。

死体をみて、父は「どこの猫だったんだろう?」と言い、母も「かわいそうに・・・・」と言った。
私はどーしようかと父の意見を聞くと父はイタズラっぽい表情になって私に聞き返す、「どーしたいのかな??」。
父がこの表情をするってことは、私に状況に対する行動と判断を求めてるってことだ。意地悪だよ・・・。
「えーっと、犬猫の話は保健所に聞くのがいいのかな?」
「でも、きょうは日曜日よ。」と母は的確な指摘をした。だが、父が反論した。
「だいじょーぶ、役所には日曜日にもこの手の相談窓口があるから、そこに電話しなさい。」
アドレスを確認し、私はデバイスに駆け寄って指定すると、電話が認識した。
「はい、○×市相談課当番局、M・広田が応対します。なにか?」
「え?、あ、えっと、家の前に、えっと、猫の死体が、猫をどーしたらいいかとお電話したんですが・・・」
「はい、犬猫の死体は生ゴミになります、もよりの地域のリサイクルの日にゴミステーションへ分別してお出し下さい。
 その際、箱などに入れて・・・・」
私はびっくりして電話を切ってしまった。言われた意味が一瞬わからなかったのだが、わかるようになると憤然となった。
「とーさん!!犬猫はゴミなの?どーして!!」
父は私は新聞を読みながら悠然と聞き返す、「なんて言われたのかな?」
私は困ってしまった、父がこの態度を示す時はいつも取り付く島がないからだ。私は母のほうに顔を向けた。
「朝ごはん食べちゃいなさい」「でも、猫が・・・」
「おとうさんがね、 あなたが電話してる間に箱にしまって玄関先に置いてくれてるから、それから考えましょう?ね?」
父はほんとに意地悪だ。

236 :少年と死んだ猫 ◆gacHaPIROo :03/03/01 21:00
食事しながら、私が説明すると父は作り顔で困ったような言い方をした。
「役所がそーしろってならそーするしかないよな?それともどーしたいの??」
「おとうさん、食事しながら新聞読むのやめてくださいね。」
「・・・ぼくは、生き物はゴミじゃないと思う、だから、あれは間違ってるよ」
父も母もなにか得心したような笑顔をむけ合い、そしらぬ振りをして父がパンを食べつつ私に言った。
「そうだな。でも、リサイクルしなきゃ、死体でここは一杯になっちゃうよな、それはどーする?」
「おとうさん、食べながら喋るのやめてくださいね。」
「・・・公園に埋めたらどうかな?」
「そりゃダメだ、緑化整備法くらいはおまえも知ってるだろう?」
知ってた。学校で最初に習うのは環境維持の基本についてだからだ。
それを守らなければ、私たちみんなが死んでしまうから。
「・・・どーしよう・・・・。」
「どーしようかねぇ――――。」
「おとうさん、肘つくのやめてくださいね。」
私は食事を手早く終えると、もう後先考えずに自転車に乗って出かけることにした。
「結果教えてくれよなぁ〜〜」「おとうさん、日曜日だからってゴロゴロしないで。」
まったく呑気だよな、とその時の私は思いつつ、前カゴに猫の入った箱を入れると自転車の前に体重を掛けて出発した。
家のある居住区画は小高い丘のすそ野、大気調整用の大きな大風車施設のある丘の少し下がったところにあった。
私は坂道を降るため、自転車の後ろに体重を掛けて制動をかけつつ思案する。

まず、公園に埋める案はボツだ、罰則が厳しすぎるし、公園に穴を掘るなんて罰当たりなことは出来ない。
砂丘施設はちょっと遠すぎる。それにリゾート施設であるあそここそ警備が厳重すぎるし。
寺院や神社や教会やモスクはどうだろう、そこならスペースもある。でもリサイクルしなきゃ結局一杯になっちゃうよなぁー・・・。

237 : ◆gacHaPIROo :03/03/01 21:01
などと考え事をしていると目の前におじいさんが突然あらわれた!
私は自転車の右に体重を掛けて避けつつ、急制動のギアを目いっぱい引いて止まろうとした。
なんとか止まるのは止まったが、おじいさんがビックリしてひっくり返ってた。目の前に猫の入った箱が落ちている。
おじいさんがそれに目を留めると拾ってくれ、側溝と垣根とに分かれて落ちていた私と自転車は、
なんとか自転車を引き出すと箱を受け取りつつ謝った。
「すいませんでした、お怪我は?」「いやいや大丈夫。ワシこそボーっとしとったよ。で、その箱は?」
私は事情を説明するとおじいさんはとても真剣な表情になった。
「その中身を見せてくださらんでしょうか?」中身を見たおじいさんの表情は曇った。
「この猫はワシが飼っていたものです。いつも室内で飼っとりましたので、
 たまには公園に連れて行こうと昨日、玄関を開けた拍子に逃げ出しましてな・・・、そーですか・・・。」

 解決だった。
が、どうするのか気になって聞いてみると、やはりゴミとして捨てるのは忍びなさそうだった。

その時、なにかが私にささやいた。私の中にあるとても大事な何かが。

「おじいさん、お願いがあります。」私は自分でもびっくりするような行動を執っていた。
猫の処理を自分に任せて欲しいとお願いしたのだ。おじいさんは一瞬びっくりしたような顔をしたが、すぐ微笑んで
「わかりました。ぜひお願い致します。結果をどうか教えてください。この家に住んどりますから。」と言ってくれた。
我ながら、バカかな?って思ったが、もう言っちゃった後なのでどーにかなるだろう、と思い、胸を張りつつ答えた。
「任せてください!!」さあ、責任重大だ。


238 :少年と死んだ猫 ◆gacHaPIROo :03/03/01 21:01
アテがあるわけではなかったが、なんとはなく川に向かっていた。
すると、なにげにいいアイデアに思えてきた。
川とは、もともとコロニー内に反射した太陽光を入射させる”窓”だ。
清掃用のウォッシャー液代わりに、運河として併用してしまおうということで川としての運用が始まった。
川の最下部は二つの構造に分かれていて、太陽光入射部分の”窓”と生態系維持用の河底部に分かれており、
川の中にはロボットが沈殿物を定期的に河底部に運びつつ、
これが一杯になれば川の末端にあるリサイクル施設に流していくという構造だ。
無論、川への不法投棄も環境破壊に繋がるのは知っていた。違法である。
違法ではあるが、私は以前にも釣り人がなにかゴミを捨てているのを知っていた。
違法にも程度があるってことだ。猫の死体の入った箱の一つくらい問題ない。と思う。
護岸部に自転車を置くと周りを確認しつつ、箱を持って川の側に降りていった。
しばらく佇みながら、ちょっと考えていた。
『これはゴミステーションとどう違うんだろう?結局、リサイクルされるんだ。
 こんなに苦労して、しかもリスク背負い込んで、ただの猫の死体にどうして僕はこんなに一所懸命になるんだろう?
 そういえば、人間の時は葬儀をする。それぞれの神様にお願いして。魂は置いといても体は結局リサイクルされる。
 公園施設の土や建造物のブロックはそうして出来たものだ。
 地球と違ってスペースの限られてるコロニー内では”墓”というものは作れない。
 だから、みんな祖先の遺骸で出来た資材を自分の住む居住区内に活用する。
 私の死んだおばあちゃんも上垣の土になってるから、家族は毎朝お祈りを欠かさない。
 でも、リサイクルとは基本的には変わりがないんだ。
 なにが違うんだろう??』

そう思いつつ、僕は猫の箱を開けてみることにした。すると、私はビックリした。
猫の死体の上にはヒヤシンスの花が載っていたんのだ。母が大事に育ててる花だ。
私が生まれる前に死んだ姉さんの遺骸を土にして作ってる大事な花だ。しかも二束も。
たぶん、父のアイディアだと気が付いた。

239 :少年と死んだ猫 ◆gacHaPIROo :03/03/01 21:01
それで判った。全部判った。
私が今やっていることは全部正しいんだ、やり方は違法なのかもしれないが。
過程なんだ。結果のための流れなんだ。川を見つめてそう気が付いた。神様って大切なんだと。

そう納得すると、星の流れる川に猫の遺骸を入れた箱をそっと流した。
ゆっくり、箱は回りながら川を流れていく。
ゆっくりと、ゆっくりと。

帰り道、おじいさんの家に寄って次第を説明する、おじいさんは喜んでくれた。
家に着くと、ゴロゴロとプロレスを見ていた父と洗濯を畳む母にやはり次第を説明して、ヒヤシンスの礼を言った。

あれから、もう20年以上経つ。
私はロケットモ―ターのエンジニアになって、各コロニーに旅にでるが、
いま父と母は、家で妻が世話をするチューリップを育ててくれている。
私は帰ると必ずお祈りを欠かさない。
この話は誰にもしたことはない、が、今でも大切な想い出である。

240 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 02:10
「貝の中の神」

その昔、貝の中に宿っていた古代の神が
人に見つかり手から手へ渡るようになった。
人はその神を集めれば神の数が大きく増える事に気がついた。
人は銅で四角い穴の開いた小さな円盤を作りその中に神を招いた。貨幣が出来た。
いつしか銅は紙に変わり電子の記号に変わり神は増え続け地球を回り続けた。
しかし神に寿命が来た。
神は貝を離れては長くは生きられなかった。
貝を離れわずか数千年ののち突然神は全て死に絶えた。
人は呆然として紙幣やカードを見つめた。
「なぜこんな紙切れと商品を交換していたのか…。」
「なぜこんな数字のために働いていたのか…。」
死んだ神しかいない紙幣や帳簿の上の数字に人々はもはや何の価値も見つけられなかった。
人類の経済は崩壊した。

241 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 12:18
           昇天街(1)

 どうやら道に迷ったようだった。気がつくと見知らぬ町をさまよい歩いていた。
これといって特徴のない、日本中どこにでもあるような町だ。煙草屋、
自転車屋、八百屋・・・。どことなく懐かしい雰囲気が漂っていた。昼下がりの
この時間は人通りも少なく、町全体が昼寝をしているように静かだった。 
 しかし、そんなのどかな風景のなかを歩きながら、俺は不安で手のひらに
じっとりと汗をかいていた。そもそも道に迷うまえ、自分がどこへ行くつもり
だったのか思い出せなかった。
 「大丈夫? 顔色が悪いわよ」懐かしい声がした。
 声のしたほうを向くと、何年か前に付き合っていた女が電信柱のそばに
立って、心配そうに俺の顔をうかがっていた。
 「なんでもないよ、有美」俺は言った。「久しぶりだな。何してんだ、こんなところで」
 「いい男が通らないかと思って」そう言って笑った。
「まあ、あなたでもいいや。遊ぼうよ」 
 「ちょっと歩くか」俺は笑って言った。いつのまにか不安感は薄れていた。
 「2年ぶり、いや、3年ぶりかな」半歩前を歩きながら、俺の顔を覗き込む
ようなしぐさをして有美は言った。「少し老けたんじゃない」
 「それはお互い様、でもないか。お前は変わってないな」
確かに有美は若く見えた。もしかしたら人によって時間の流れ方は違うのかも
しれないな、と俺はふと考えた。
 小さな商店の連なりが途切れると、二車線の車道をはさんで、堤防の緩やか
なカーブの向こうに、淡いブルーの海が広がっていた。
俺たちは車の流れが途切れるのを待って車道を渡った。
 堤防に沿って歩いていくと、砂浜に下りる階段があった。俺たちは階段を
下り、砂利の多い砂浜に並んで腰を下ろした。海は凪いでいて、水平線の辺り
にぼんやりと陸地が見えた。静かだった。(つづく)



242 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 12:18
           昇天街(2)

 「今の彼女はどんな人なの」有美が言った。
 「今はいないよ。おまえは?」
 「さあね」有美は笑った。「見て」
 有美が指差す方向を見て、俺は小さく声を上げた。
 海面から人の頭が現れ、こちらに顔を向けて近づいてくるのだ。泳いでいる
ようには見えなかった。海の底に足をつけて、歩いてくるように見えた。どうやら
若い男のようだ。浅瀬に近づくにつれ、少しずつ体が波の上に現れてきた。
服を着ていた。ごく普通のTシャツとジーンズ姿だった。
 浜辺にたどり着いた男は、ぼんやりと辺りを見回した。
 そのとき、どこからか女の声がした。誰かの名前を呼んでいるようだった。
振り向くと、三十歳位の女性が駆け足で若い男に近づき、大きく手を広げて
男を抱きしめた。
 「きっと親子だね。顔がそっくりだもん」有美がつぶやいた。
 「兄弟じゃないか? どう見ても親子ほど歳が離れているようには見えないよ」 
 女性は買い物籠からバスタオルを出して、男の顔や頭を拭き始めた。確かに
その様子は、まるで母親が幼いわが子の世話をしているようにも見えた。
「あんなことしなくても、もう乾いてるのに」有美がおかしそうに笑った。有美の
言うとおり、海から上がったばかりなのに、男の髪も服も乾いているように見えた。
 「これはいったい」どういう事だと言おうとして、俺は新たな事実に気づいた。
次から次に、海から人が上がってきているのだ。老人もいれば、小さな子供もいた。
 「一日に何度か、波のおさまる凪の時間に、あちらの世界での人生を終えた
人たちが向こうの陸地から海の底を歩いてやってくるのよ」
 彼らは浜へたどり着くと、いつのまにか町から浜辺に降りてきていた迎えの者、
それはおそらく家族や恋人、あるいは友人なのだろうが、彼らに連れられて
堤防を上がり、町のほうに去っていった。(つづく)


243 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 12:19
           昇天街(3)
 
 「ごめんね。わたしが迎えに来るのが遅れたせいで、一人で町をウロウロ
させちゃったね」有美が俺に詫びるようにそう言ったとき、俺は自分もこの海を
渡ってきたことを悟った。
 「俺は、つまり・・・」死んだのか、と言おうとして声が詰まった。
 「あなたは他の人たちと、ちょっと違うの。まだ完全にはこっちの世界に移行
しきってないのよ。言い訳するみたいだけど、私が迎えに遅れたのもそのせいなの」
 俺は不意に、あることに気づいて愕然とした。
「おまえがここにいるということは、つまりおまえも・・・」
 「あなたと別れて半年ぐらいだったかな。体がひどくだるいので病院で検査
してもらったら・・・。最後の一ヶ月は、かなりつらかったよ」
 「有美、俺は」
 「さっ、私たちも行きましょ」有美はそう言って勢いよく立ち上がり、俺の手を
引っ張って無理やり立ち上がらせた。
「うちでオムレツご馳走してあげる。おなかすいてるでしょ」
 「そういえば」
 「ここでも人はご飯を食べなきゃいけないのよ。不思議な話だけど」
 階段を上がって堤防の上に出たとき、浜辺を振り返ると、誰からも出迎えて
もらえなかった何人かの人々が、微かに見える遠くの陸地を、途方にくれた
ように眺めていた。有美はここに来たとき、誰かに出迎えてもらえたのだろうか。
 小さなアパートの二階の部屋で、有美と一緒に食べたオムレツはうまかった。
夕食後、俺たちは狭いベランダに出て、二人並んで暮れてゆく町並みを眺めた。
不思議なほど穏やかな気分だった。
 「そろそろ始まるわよ」有美が突然言った。「あ、ほら」
 夕焼けに染まる町のあちこちから、人々が二人、あるいは三人ずつ手を
つなぎあい、微笑みを浮かべながら、はるかな上空に向かって、
静かにゆっくりと、真っ直ぐ上昇していくのが見えた。その中には、
さっき浜辺で見た親子の姿もあった。
 俺は言葉を失って、その美しい光景をただ見つめていた。(つづく)



244 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 12:20
           昇天街(4.完結)

 「この町は、あちらの世界に大切な人を残してきた人たちの心が作り出した
町なの。ここに大切な人がやってくるまで、いつまでも待ち続けて、その思いが
かなえられたとき、その人と一緒に最後の旅に旅立つのよ」
天頂の蒼い闇に吸い込まれていく人々の姿を目で追いながら、
有美がささやくように言った。
 「おまえは誰を待ってるんだよ」
 「意地悪ね。知ってるくせに」そう言って俺のひじをつついた。
 「じゃ、俺たちもこれから、あの人たちのように・・・」
 「ううん。もしそうだったら、わたしは嬉しいけど・・・。ここで、ずっと一人で
暮らしてきたからね。でも、あなたには、もうなにも思い残すことはないの?」
 「自分じゃよくわからないけど、有美となら一緒に行ってもいいよ」
 「だめよ。少なくとも今はまだ、そのときじゃないわ。さあ、もう一度海へ行きましょ」
 有美に手を引っ張られるようにして、俺は再び夕闇迫る浜辺に連れてこられた。
 「さあ、向こうの陸地目指して力の限り泳ぐのよ。こちらから向こうの陸地へは、
海の底を歩いては行けないの。でも大丈夫、私のオムレツ食べたんだから、
きっとたどり着けるわよ」そう言って俺の背中をドンとたたいた。
 「有美・・・」あたりが暗くて有美がどんな表情をしているのかわからなかった。
 「向こうに着いたとき、あなたはここの事を忘れているでしょうけど、
でもいつか必ず、もう一度ここで会えるから、その時あなたが
どんなおじいちゃんになっているか楽しみにしているわ。さようなら」
 有美はそう言うと、急に背中を向けて駆け出した。堤防の上まで一気に階段を
駆け上がり、黒いシルエットが大きく手を振るのが見えた。
そして町へ戻っていった。
 夜の浜辺に一人取り残された俺は、はるかな陸地に街の灯りがきらびやかに
輝いていることに気がついた。もう一度あそこで戦いを始めなきゃ
いけないんだなと思うと、ちょっとうんざりしたが、意を決して大きく息を
吸い込むと、勢いよく海に飛び込んだ。(完)

245 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/02 14:21
>>240
なかなかイイ!!

246 : ◆gacHaPIROo :03/03/02 22:21
いわゆる終末モノやね。

247 :大網傘茸:03/03/03 00:45
>>231
スマソ。読んでません。

248 :大網傘茸:03/03/03 00:53
(3−1)
「名探偵」
私の名は明智こものう、職業は探偵である。
あれは、もう随分と昔の話となってしまったが、・・・私がたまたま保養のために訪れた
ペンションでの出来事だ。そこで血も凍るようなおぞましい猟奇的殺人事件が発生した事
があった。・・・約十年前の○○県で起こったペンション殺人事件といえば、あるいはご
記憶の方もおられるだろう。今から、思い出深いその話を、皆さんにだけ特別にお話する。
ただし聞いた内容については決して口外なさらぬように、くれぐれもお願いしたい。

あの殺人事件があったその日の泊まり客は、翌日の明朝には全員が重要参考人として警察
の取り調べを受けた。それは私とて例外ではなかった。だが、私が探偵の明智こものうで
ある事が判ると、警察はそれまでの横柄な態度をまるで手の平を返したように変え、「是
非とも捜査への協力をお願いします」と懇願してきた。無論、頼まれなくてもこちらで犯
人探しはやるつもりだった。探偵としては当然である。

249 :大網傘茸:03/03/03 00:54
(3−2)
調べてみると、案外簡単に犯人の目星がついた。自分を除くペンション関係者や泊まり客
の中で、あるひとりを除いて全員がアリバイを立証出来たからだ。
その男の名は日虎権造。私の探偵事務所へ調査させたたところ、どうやら暴力団関係者で
ある事が判った。名前からしてすでに悪人である。警察の方でも日虎氏を含む数名に犯人
の絞り込みを行っている様子である。
だから、私は日虎氏に対しては刑事コロンボのように、質問責めでしつこく迫った。する
と彼はあわてふためき、さらには激怒して、私を部屋から追い出そうとした。私はドアの
縁を握って抵抗していたのだが、彼は強引にドアを閉めようとする。そして私は指をドア
とその外枠に思いっきり挟まれてしまい、その激しい痛みに思わず叫んだ。「い手ーっ」
・・・おかげで指は腫れあがりズキズキと痛んだが、この件によって、私は日虎氏が犯人
である事を確信した。彼以外の全員はアリバイが立証できるのだから、まず間違いは無い。
そしてその日の夕方になった。ロビーには、すでに警察関係者、ペンション関係者、泊ま
り客の全員が揃っていた。主役は名探偵であるこの私である。
「犯人探しは難航しましたが、もう心配はいりません。すでに私には事件の犯人が誰であ
るかが判っています」

250 :大網傘茸:03/03/03 00:55
(3−3)
重苦しい雰囲気の中、ここに居る全員が、私の発する発言の全てを聞き漏らすまいと、耳
をそばだてている気配が感じられた。私は大きく息を吸い込むと、指先を日虎氏に向ける
と大きく叫んだ。
「犯人はオマエだ!!」
その瞬間、指先にズキンとした痛みが走り、人差し指は思わず左側へとねじれた。

「・・・さ、流石だな探偵さん」
その声の主は、指先の延長線上に立っていた白髪の老紳士である尾前田氏であった。尾前
田氏は続けた。
「この完全犯罪を見破るとは、・・・明智さんとやら、そのトリックを話すのはこの芸術
的殺人を考案した、この私自身にさせていただこう」そう言うと尾前田氏はトリックの全
てと偽装アリバイ工作について話し始めた。その話を最後まで聞き終わると私は言った。
「やはり、そうでしたか。全て私の考えていた通りの事でした。警察の方すみませんが尾
前田氏を逮捕してあげて下さい」結果オーライ。世の中そんなものである。

251 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/03 01:19
もはやSFでもなんでもない。パクれないじゃん。
もっとちゃんと書けよ。

252 : ◆gacHaPIROo :03/03/03 06:35
>>247
OK!んじゃ、オリジナルやね。
神林節絶好調の言壷では同じ主題をもっと掘り下げてたよ!!


253 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/03 17:11
>>248-250不覚にもワラタ。

254 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/03 17:27
そうかぁ・・・

255 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/03 23:35
おまいらのオリジナルの短編SFを書いてください
そうしないとパクれないし、このスレッドを立てた意味がないのです
おながいします

256 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/03 23:53
書き込むつもりだったけど、パクられるのなら止めます。

257 :大網傘茸:03/03/04 00:40
「月世界探検隊」
月面着陸が本当は嘘だったというというNASAの狂言が発覚し、既に20年がたった。
本当の月面着陸を試みるために、「月世界探検実行委員会」が世界各国の民間企業の融資
により組織された。
そしていよいよその時は来た。
宇宙船「真実1号」は、人類にとって未知の領域である月を目指した。今回のミッション
ではNASAの捏造した合成写真ではない。本物の月の裏側の撮影が含まれている。
月の表側の見慣れた外観が横方向に圧縮され、月の輪郭が楕円形になってきた。やがてそれは
縦へと延びる巨大な1本の線へと変わった。それを過ぎると。今度は巨大な茶色っぽい楕円形
が現れ視界に迫ってきた。さらに接近していくと。規則性の有る模様が縦横に走っているのが解る。
「何だろう?」月の裏側へは着陸しないので、もうこれ以上は接近出来ない。撮影用の1200
ミリ望遠レンズで拡大してみる。一定の間隔で万里の長城よりも巨大なサイズで4角く枠
が組まれているのが解る。枠の中はどうやらベニア板のようだ。
これにより、実は月はハリボテである事が判明した。

258 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 03:00
パクってもらえるなんてこんな名誉な事はないです。

259 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 03:36
>>241
あー、だんだん筆が乗ってくる感じがいいね。
3−4はいい感じ。
ムードで書くのは難しいよね。
でもいい感じでした。

260 : ◆gacHaPIROo :03/03/04 05:49
>>255
自分のはじぇんぶ、オリジナルなんだけどなー・・・。

261 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 09:42
>>241-244, >>259
おれはむしろ前半の方が良いとオモタ。二人で海辺に座って渡ってくる
人々を眺めてる描写などいい感じです。後半になると、主人公が迷い
込んだこの「世界」の「説明」が邪魔に感じました。複雑なSF的世界
設定ならいざ知らず、こういう死後の世界モノはありがちなネタだし、
くどく解説しなくても読者は理解できると思う。

262 :大網傘茸:03/03/04 22:26
(4−1)
「石化死体」
国立石化センターの第1研究室、ここへ古い石化死体が運ばれてきた。
この時代、「人の石化」とは、即ち老衰による死を意味している。
21世紀後半、新時代の医学の発達とともに、人間の寿命は飛躍的に延びた。しかし、そ
こにも越えられない生命の壁が待ちかまえていた。
オリジナルの肉体が約150歳前後を越すと、全身の皮膚がまるで石のように固くなり生
命活動を停止してしまう現象である。この石化を回避するための研究が、世界中の研究機
関で続けられている。最新設備を誇る日本の国立石化センターもそのひとつだ。しかし現
在のところその原因解明の糸口さえも見つかっていない。
本当に石化が人の死であるかどうかは、実は倫理面を含めて微妙な問題である。
露出している肉体表面は石化している。だが、それを割ってみた場合、中から緑色のどろ
どろの液体が流れ出す。この液体は肉体に収まっている間は、きっかり摂氏38度を保っ
ているのだ。その細胞群は石化死体の中では生きている。実に怖ろしい話である。
もしかしたら石化した人自身も本当は生きているのではないか?

263 :大網傘茸:03/03/04 22:27
(4−2)
研究機関は石化死体を保管してみた。しかし何年経とうが全く石化からの変化は見られな
かった。やがて石化は人の死という結論がなされた。石化すれば脳も心臓も骨も全てどろ
どろの液体に変わっている。だからであろうか人々はその考えをすんなりと受け入れた。
やがて遺体処理の方法も様変わりした。不慮の事故の場合は従来のように火葬が中心だが、
石化死体の場合は専用の遺体粉砕場へ送られる事になった。
とはいえ、様々な要因で長期間、遺体粉砕場へ送られなかった石化死体もある。
この遺体がそうだった。この遺体は石化死体のまま災害事故に巻き込まれ、そのまま何年
もの間発見されていなかったものだ。石化年数の推定が、実に20年以上のものである。

「実に不思議な石化ですね。石化表面の色が青い」」
「驚くのはそれだけじゃない。この石化死体の中では、骨が形成されている事が解った」
「骨ですか?人の?」
「違う形に見えるが、よくわからん」
「歴史的発見ですね。石化死体は死体ではないという」
「だが、何なんだこいつは。正直言って俺は怖いよ」

264 :大網傘茸:03/03/04 22:28
(4−3)
そう、この石化死体は明らかに生きていた。石化した内部で得体の知れない何かが蠢いて
いるのだ。
1ヶ月が過ぎて内部の活動はいよいよ活発となり、石化表面の青は今度は灰色に変化して
いた。そして遂に研究所の職員達の目の前でその事件は起こった。
石化表面を切り裂いて、その中から体液にまみれた何かが這い出てきたのだ。
既に石化表面は風化して脆くなっている。パラパラと穴の開いた部分から崩れ落ちていく。
そいつはなんとか全身を出し切るとしばらく俯いていた。ブルブルと小刻みに痙攣してい
るのが判る。
いままでに見たことのない生き物だった。そいつは随分と痩せていた。背中には萎びた肉
塊が二つあった。吐きそうになるほど醜い生き物だった。

265 :大網傘茸:03/03/04 22:30
(4−4)
1時間がたった。その姿態の変化は劇的だった。背中の肉塊は左右に大きく拡がっていた。
それは翼だった。顔は小さく宇宙人のグレイに似て、知性的だという事が判った。髪は無
いが触覚のような細い管が2本生えている。痩せすぎと思われたプロポーションは、こう
して翼が備わった事により、見事なバランスをみせていた
「幼き者達ですね」透明感のある美しい声が言った。
「驚かなくて大丈夫。私もあなた達と同じ人間です。でも能力的には別の生き物と言った
方が良いかしら。・・・ご免なさい。20年ぶりに外の空気をすわせて下さいね」
彼女はそう言うと。翼を広げ飛び立った。研究室の壁をそのまますり抜けたので、研究所
職員は我が眼を疑った。
全員が感動していた。職員の一人が呟いた。
「トランスフォーム。まさか人間がこんな生き物だったとは・・・」

266 : ◆gacHaPIROo :03/03/04 22:49
サナギマンっすか。

267 :恋のおまもりください ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:34
うちの学校のカオル先生はその頃、少し嫁き遅れてて焦ってた。
こんなことがあった。七夕の頃、学校の行事で竹に短冊を飾ったんだ。
俺と悪友のジョージとで、先生の願い事はなんかいな?って覗いてみたんだが、
こんなことが書いてあった。

         「恋のおまもりください。」

「うわ!マジだよ、本気と書いてマジだよ、先生。」
「しっかし、思いっきり神様迷惑だよな、そう思わない?」
と、俺がジョージの方を振り向くと、後ろでカオル先生が鬼の形相で立ってた。
そんなこんなでも、学校は楽しいところだった。

俺の両親は俺が11歳になるかならないかのとき離婚した。
その一年前からかなり険悪で、俺は少し人間不信気味で家に引き篭もりがちになりかけてたときに、
叔父さんが現れては嫌がる俺を外に連れ出してくれたんだ。かなり強引ではあったが。
俺は母方に引き取られることになったが母の実家のある区画はずいぶん遠いので、
学校を変わることになるのが嫌で嫌でたまらなくなり、叔父さんに相談すると、
「ほんじゃ、12歳になるまで俺と住んだらいい。」と糸も簡単に言う。
言うだけではなくって、ホントに両親を説得してくれた。かなり強引に。

叔父さんは、親父よりも10歳以上離れてるんだがもっと若い頃から軍隊にいたので
放射線被爆量がイエローゾーンに達してしまって退役した、って言ってた。つまりその頃には無職のプー太郎だ。
時々なんか変な仕事してるようだったが、基本的にヒマしてたようで、ツマンないことに凄い詳しかった。
子どもの俺にとって、そんな叔父さんは付き合っててもアキがこない、”ちょっと変わった大人”だったんだ。

叔父さんとカオル先生が初めて知り合ったのは、
学校の授業参観に叔父さんが真っ白なTシャツに時代はずれなジーンズと工事用の安全スニーカーという変な格好でやって来たときだった。
他の父兄はビシッと体にフィットした背広で決めてる中では鶴の中の掃き溜めだ。
俺は恥かしくってタマらなかったんだが、カオル先生はなんか気に入ってたようで、
その後、ヤケに叔父さんのこと聞いてくるようになった。
ジョージ曰く「あれだな、独身ってとこにだけ反応してんだな。」
非常に的確な意見だと思う。

268 :恋のおまもりください ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:34
月面都市統合政府の方針で”ツーリング”技能の授業が付加されているのは月面に住んでいる者の必然からだ。

叔父さんは軍隊上がりなだけに、俺とジョージの専門コーチとしてはこれ以上ない人だった。
月齢の読み、地球光の様子などから”昼”を暗算する方法や、重い宇宙服の種類と扱い方、
そして宇宙服を着たまま動き回るためのいろんな『ウラ技』。叔父さん曰く、
「”ツーリング”というのはこうゆう月面上でのサバイバル技術全般を指す。学校で教えてるのはハイキングだ、」と。
ジョージと二人一組で訓練したおかげで錬度の向上も早く、学校主催のツーリング大会で優勝出来たのは、
叔父さん直伝の”ウラ技”のおかげと言っていい。

ある日、事故が起こった。学校の行事で三重水素採掘施設跡地の見学に行ったときのことだ。
各コロニーにある核融合用の三重水素は月の主要生産品だ。どこの学校でも必ず見に行く代名詞といっていい。
ただ、その時に限ってめったに起こらない月震がおこったのが不運だった。
何年にも渡って掘られつづけた採掘場跡地は深いクレータ―状になっていたが、ちょうど俺たちのクラスを最後に採掘跡を登っている時、それは起こった。
突然の月震で歩いていたキャットウォークが揺れだし、ヤバイよ!、ヤバイよ!と思っているとカオル先生が落ちた。
他の生徒はパニックになったが、クラス委員長のモトコがその場所からみんなを引き揚げさせて他の先生に何が起こったのか説明すると、
「ともかく緊急回線も今の月震で磁場嵐が発生して繋がらないから、みんなをトレーラに乗せて避難所から有線で伝える。」
とのこと。助けに行かないのかよっ!!と俺は怒鳴ったが先生自体パニくってて話にならない。
先生の言うことを聞かないのが俺たちの信条だ。

俺は一人で助けに行くつもりになって目の届かないとこに隠れると、ジョージが後からついて来て言う、
「おまえにしては慌てすぎ。予備の宇宙服で身代わり作ってみんなにも口裏合わせて貰ったよ。
 あと、委員長通じておまえの叔父さんに連絡してもらう算段にしといた。これって、全部いつもきみの仕事ね?」
「よく、委員長がおまえの言うこと聞いたな?」「おまえの名前だしたの。あいつお前に気があるみたい。」
タチの悪い冗談も言うが、持つべきは悪賢い友人だな。

269 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 23:34
パクるっつてもパーツを細かく分解して組み立て直するだけだから
アホバカでも出来るんだけどね。感謝されるほどじゃないよ。

270 :恋のおまもりください ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:35
「もっとまずいことがある。ここは太陽の直下だぞ。しかもあと12時間で”昼”だ。」

先生を助け出して避難所に行くとすでに他の先生たちは逃げた後だったので、
いろいろ相談してみたが、どーも巧くなかった。
まず、有線がダメ。なぜか不通になってた。回線が壊れているというより相手側の問題らしい。
その所為でトレーラーで助けを呼びに言ったようだ。
次に、この避難所、空気を保持できるってだけの作りで放射線を防御が完璧じゃない。エアコンも効いてないし。
それに、先生の具合もかなり悪い。
一番近くの都市は俺たちの住んでるところだが、トレーラーで3時間掛かったので歩きだとその三倍だ。
いや、もっと分が悪いかもしれない。それでも「歩こう」と提案したのは俺だった。
「向こうが通信に対応できてないってのが凄い気になる。このままここにいても助けがこないかもしれない。」
「でもさ、先生歩けないぢゃん、」「俺たちで担ぐんだよ、」「先生をここに置いてあなたたちだけで助けを呼んできてください。」
先生の言うことを聞かないのが俺たちの信条だ。

「「1!、2!」」
と、言う訳でブツブツいう先生を引っ張り出すように出発した。右肩を俺が、左肩をジョージが担いで出発した。
俺たちには切り札がある。二人三脚だ。体が軽いので一歩ごとのジャンプの飛距離が伸ばせれば伸ばせれるほど速度は速くなる。
そこで、叔父さんの指導で俺とジョージは接地と同時に呼吸をあわせてジャンプすることで大人より早く走ることが出来るようになったのだ。
ジョージはこれを『パータッチ』と呼んでいた。
「・・・つまり、この間の大会であなたたちはズルをしてた訳ね」「いや〜〜そーなんすよ」「ジョージ五月蝿い」

「「1!、2!」」
「先生?先生!?寝ちゃダメですよ!!痛みを感じるようにしなきゃ死んじゃいますよ!!」
「・・・そーね。」「先生なんか歌ったらいいんすよ〜」
「・・・あなたたちはいっつも元気よね、あたしなんか・・・」あ、やな感じ。母さんのグチ思い出した。
「先生、恋のおまもり手に入りました?」「!?、あなたねぇ〜〜!!!」「無理無理。だって先生理想高すぎるもん」
一応、先生は元気を取り戻したが、小突かれた。


271 :恋のおまもりください ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:35
「「1!、2!」」
先生の声が小さくなってきた。「先生?!」「・・・もしね、もし先生になにかあったら。」
「「いっしょに担いでいくよ!!」」思わずジョージと声が重なった。
「もう一回歌ってよ!!今度叔父さんにおまもりもらってあげるからさ!!」
「どんなの?」「軍隊からなんか勲章いっぱいもらってるらしいからそれでいいでしょ!?」

《ザザッ、そーだな、やるからもうちょっと歌ってて欲しいな。てゆーか歌え》

「わ」「きゃ」「叔父さん!?今どこ!!」《そりゃこっちのセリフだ、歌って自分の位置を示せザッ》
みんな必死で歌いだした。

♪ 恋のおまもり ください ♪
上を見ると太陽光に照らされた真っ黒な攻殻兵がスラスターふかせたところだった。
「カックイー!!機動戦士だぁ!!」
ジョージはこーゆーのに結構うるさい。

♪ 恋のはじまり せつない ♪
間違いない、叔父さんあの甲殻兵、軍から盗んできたんだ。なんてことするんだ。
「叔父さん、それ銃殺刑だよ!!」
《さっきの月震で都市もたいへんでな。レスキューが出せないなんていいやがるから、軍のツテ使って借りてきた。黙って。》

♪ あなたと秘密の つながり欲しい ♪
「むちゃくちゃだよ・・・」「あっはっは♥」みんな歌うのも忘れて笑い出した。

Pi Pi Pi Pi Pi Pi Pi Pi… Pi…♪

こーして俺たちは助けられた。
都市に帰ってから一悶着あったようだが、市長がゴリ押しで叔父さんの件は不問にしたようだ。
先生と叔父さんが結婚したのは、俺が小学校を卒業してからだった。

272 :恋のおまもりください ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:36
こんな古い話を日記につけるのは、
さっき先生・・いや、カオルおばさんから長距離通信で叔父さんが死んだって聞いたからだった。
俺が水星資源探査船に乗る前にはすでにガンだったから、結構もったほうだとおもう。
映像から見る限りでは、カオルおばさんは悲しそうだったけど泣いてなかった。
多分、3人の子ども達のおかげだと思う。イイことだ。

帰ったら叔父さんの遺留品からあのおまもりもらうことにしよう。

273 : ◆gacHaPIROo :03/03/04 23:37
ダム!!コピー失敗しちまったぜ!!まーいいや

274 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 01:27
>恋のおまもりください

良かったわ。

275 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 09:22
パクっていいって書いた本人が言ってる。
丸パクリしてどっかの賞に応募してみるか?

ttp://www.din.or.jp/~koi2/ch/kanzume.html

276 : ◆gacHaPIROo :03/03/05 09:34
>>275
その賞ってのはなんだ?
賞金でるんか?いくらや??
どこや?どのへんや?

あと、リーダーズダイジェストあたりだと
未公開が前提なんだがこれは公開にあたらんのか??

277 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 09:51
そうだなー……文学界新人賞なんてどうだ?
賞金は50万円だが。

278 : ◆gacHaPIROo :03/03/05 09:53
>>277
それなら出すど、でソースは?

279 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 09:55
ソースって何の?おたふくか?

280 : ◆gacHaPIROo :03/03/05 09:56
いや、どろソースとか

281 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 10:01
広島風か、俺、カープファンだけどお好み焼きだけは広島風は駄目なんだよ。
おっ、そうだこれで一本書いてみるか。
広島ファンなのに広島風お好み焼きが食えない男の苦悩と苦闘を描いたヒューマンドラマ。
そうだな題は「そばが駄目なんだよ、そばが、何で小麦粉ん中にそば入れんだよ」

282 : ◆gacHaPIROo :03/03/05 10:07
「そばが駄目なんだよ、そばが、何で小麦粉ん中にそば入れんだよ」
もういいもういい、もうそばだめなんだっていいって
しかも小麦粉ん中に入れるんだよ。ダメだからいいよ。
だからそんなのそば作ったら嫌だって。
おい、もうそば要らないってんのに。そば作んなつーの。こら。
なんでしかも小麦粉ん中に入れようとするんだよ。入れなくっていいって。入れるなよ。
嫌いんだよ、うどん派なんだって。入れるなって。よせよこら。
おい、おい、なんでまだ小麦粉ん中に入れるんだよ。すごいそばになってるって。
何すすってんだそれ。やめろって。嫌いなんだって。
聞いてんのかよ入れるなって。なんで小麦粉ん中に入れるの。やめろよ、やめろって。
誰が食べると思ってんだよそのそばを。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに嫌いんだって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、作らないで。やめてって。作らなくっていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、入れるのやめろ。入れるな。入れるな。
おまえ何してんだよ。入れるとか作らないとかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、おなかいっぱいだって。嫌いんだって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ。

283 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 10:15
>>282
カプとお好み焼きとソースはどこへ行った。

284 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/05 19:44
『嘘月じいさん』

 わしは子供の頃、友達のおらん孤独な少年じゃった。いつも近所の家の
ブロック塀相手に、一人でキャッチボールをしておった。
 ある日のことじゃったが、ちょっと強めにボールを投げたら、ブロック塀に
大きな穴が開いてしまって、心底驚いてしもうたよ。怖くなって慌てて
その場を逃げ出したのじゃが、住宅街でバズーカ砲をぶっ放したやつが
いるちゅうて、大騒ぎになった。
 もちろんその後、ブロック塀に向かってボールを投げるわけには
いかなくなった。どこか他に、力いっぱいボールをぶつけてキャッチボール
してもいいような場所を見つけようと、一日中あちこち探し回ったが、
結局見つからずに夕方になった。
 わしは途方にくれて空を見上げた。鏡のようにツルツルとしたきれいな
月が夕空にかかっておった。それを見て、わしは「これだ!」と叫んだのじゃ。
 もちろん今では後悔しとるよ。わしがキャッチボールの的にしたせいで、
お月さんが、あんな醜いあばた面になってしもうたのじゃからな。

285 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/06 04:22
>>284
なんだかほのぼのしたよ。
(・∀・)イイ!!

286 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/06 16:55
>>284
イイな

287 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/06 21:53
どこが?


288 :殺意のファクター ◆gacHaPIROo :03/03/06 21:59
最初に殺したのは連続婦女暴行魔の中国系だ。
台所、母の上で腰を振っていたのを見つけ、床の間にあった模造刀を心臓に平突きで撃ちこんだのは、
私が10歳の時だった。
我が風祭家は由緒正しきごく一般的な家庭ではあったが、祖父の趣味に恵まれた。
刀で冷蔵庫に縫い込まれた奴は性器から精子を吹きだしながら、死んだ。
母は台所に敷いたリノリウムの上で横向きにうずくまって泣いていた。

二人目は更正施設の刑務官で、こいつは私の顔がお気に入りのようだったが、私は奴の口の臭いが嫌いだった。
情欲で釣って呼び寄せ、暗がりで準備していたペーパーナイフを使い、心臓一撃で即死させた。
私は私の力では徒手格闘で殺すことが出来ないのがよくわかっていたので、
武器とその運用によく心を砕いていたおかげである。12歳の頃のことだ。犯人はこの時は見つからなかった。

その後も私はよくよく人体の構造についての知識と訓練に心配りをしておいた。
3人目と4人目、そして5人目の時にこの予備訓練が役にたった。
青少年更正施設というのは体のいい凶悪犯罪者の強制収容所で、私への暴行目的で囲んだ3人は、
脱衣場で裸体という急所の位置を晒した状態だったため、服を着た状態より楽に処理できた。これは13歳のときだ。
このときの凶器の一致によって、刑務官の殺害も判明した。

このような経歴に注目したのは、別に軍事関係者だけではない。
私が気に入ったという暴力団関係者の伝手で収監所から出られた私は、
彼の事務所に入ったとき、その部屋に中国人と韓国人がいることに気が付いた瞬間にそれらを殺していた。
すぐそばの若いヤクザが拳銃を所持していたので簡単だったのだ。
そのままほっといてくれればその場にいた全員を殺さずにすんだのだが、色めきたった彼らは私を包囲し脅迫した。
狭い事務所での包囲は逆に、多人数の利を阻害することも知らないのかと私は驚きながら、
改造トカレフの装弾10発すべてを一発ずつ当てた。
とどめには部屋に飾ってあった刀(これは本物だった)で一人ずつ心臓を刺していったのだが、
あまりにも簡単なのでちょっと信じられなかったぐらいだった。

その日で私は15歳。ちょうど歳の数だけ人を殺した計算になる。

289 :殺意のファクター ◆gacHaPIROo :03/03/06 21:59
本格的な訓練は芸術に近いほどの非人間的な理論に基づいたものだが、気に入った。

私はその訓練に没頭したため、優秀であるとの評価がついた。おかげで、
18歳で(その間にも”訓練中の事故”で着々と『星』を増やしていたが、)実戦に投入されることになった。
とある部隊の新兵として潜入するべく、新隊員の教育部隊から配置されることになったのだ。

目的の部隊においての私の役割は、
近く起こるであろう敵侵攻に際して対象部隊のモニターと実際の戦闘時における運用補助である。

こんな遠回りな方法を足らざる得ない時点で、相当な問題があるわけだが、世の中はしょせん茶番だ。
私たちの部隊配置とともに状況は発生した。計画が数ソーティー、割愛されて進んだため、Xデイが早まったのだ。
予測通り、私たちの部隊が敵の強襲上陸ポイントに最も近いので、初期戦闘はこの部隊が引き受けることになった。

国内最初の戦闘といえば耳目を集めそうだが内情はバカバカしいもので、前線に割り当てられた能無しの小隊長は、
足を引っ張られないようにとっとと狙撃して、手早く回りのバカを集めて戦闘の指揮を行なった。
当然、言うことを聞かない奴も射殺したが、私はこの才能ゆえに選ばれたのであって良心など感じなかった。
私より能力の高いものもおらず、”唐突に”興った戦時状況下の混乱のため、
上層部から下された私への小隊指揮権発令の命令に対して、大隊はなし崩しに認めるしかなかった。

その中隊には犬飼もいた。
犬飼は私にとって常に予測不能の因子だ。それに気付いたのは教育隊でのちょっとした出来事が原因だった。
12人も一つの部屋に投げ込めば、異常性愛を持つ奴もいるものだが、同じ班にやはりそういった者がいて、
私の容姿に興味をもった。そいつは私の容姿や性癖に関する冗談をしつこく言い出し、
最初は無視したがいい加減うっとうしくなってきたので、『こいつの耳でも引き裂けば黙るだろう、』
と振り返り様に腕を伸ばす算段で動く直前に、犬飼が口を挟んだ。
「おい、そこのホモ。ケツを狙うのなら犬舎のを狙え。人間のは面倒だからやめとけ。」
この冗談を同部屋のみんなが笑ったのでその場は収まったが、なにかがおかしい、と感じたのはこの時だった。

290 :殺意のファクター ◆gacHaPIROo :03/03/06 22:00
私は行動や感情を表情に出したつもりはない、それなのになぜ、私の行動を掣肘するようなことが出来たのか?
「・・・いま何をした?どうやったんだ?私の顔を読んだのか?」「なにが?」

とぼけてるのか本気なのか、とにかく口数も少なく鉄仮面のような表情からはなにも説明がつかなかった。
その後、奴の行動に注目していたが、すべての訓練結果も標準以上なので、同じ部隊に配属できるように手配した。

犬飼がますますわからなくなったのは、最初の戦闘で、一緒に敵へ突撃した時だ。
敵の銃撃の位置に事前に射撃し、敵の反撃のタイミングの前に伏せ、そして機関銃弾が通る前にその位置を去る。
「―――、いったいどうやってるんだ?神の声でも聞えてるのか?」「なにが?」

また、中隊指揮を取るようになってしばらくのこと。同じ班行動していた奴が一人敵前逃亡をした。
私はそいつを、目の前に立つ刹那に射殺するつもりで歩き寄っていた。犬飼がその間に立って言う、
「反省してるんだ、殺すことはないだろう。」
         ~~~~
決めた、殺す。そう思うと同時に右手で拳銃を抜いた。
まったくのノーモーションだったはずだが、犬飼は銃口を向けるよりも早く、左手で銃のスライドを握り、
撃鉄に指を入れた。が、これは予想していた

私には組織の訓練教官にも見せなかった特技がある。右手で行なうすべての技術を左手でも支障なく使えるのだ、
右手を扱うように左手を扱える。この時も早抜きとほぼ同時に左手で右腰に吊っていた銃剣を抜刀しつつ、
犬飼の心臓を突く。
はずだった。
だが、犬飼の右手は銃剣が完全に抜けるよりも先につばの部分を指でつまんで抑え、私の左手は空を振った。
次の瞬間、左手で犬飼の目を突こうとするのを、左手でサバき掴み引き落されると同時に銃剣が胸を伝って喉に当った。
ここまでで約2秒。

悪態や往生際の悪い言葉よりも先に口から出たのは次のようなセリフだ。
「テレパシーか?俺の心を読んでるんだな?そうだろう??」「なにが?
 俺は許してやってくれと言っただけだが、それだけで殺されかけてはたまらんよ。」
私は敵前逃亡の罪をMPに任せることを宣言し、その場を治めた。

殺せなかったことよりも、なぜか私は母のことを思い出していた。

291 :殺意のファクター ◆gacHaPIROo :03/03/06 22:00
ある日、我が小隊は前線内哨戒を行なった。

集落を通ると、敵の斥候が集まっているのを発見した。
小隊を潜伏させつつ近づいて見ると、将校がニヤツキながら家の裏手からズボンのチャックを上げつつ出てきた。
そこで何が起こっているのか理解し、と同時に単身突撃をしていた。
走り、停まり、撃つ、これを2回繰り返して4人殺し、家に近づき5人目が隠れた先が見える位置で停止した時、
しまった、と思った。
私の左側、道路上に機関銃座に人をのせたジープが見えた。正面には小銃を構え直す将校、
そして後ろから走ってくる足音も聞えた。
その場で伏せて将校に向けて銃を構えたのと、機関銃に私が立っていた高さへ発砲されるのと、
そして、犬飼が飛び込み伏せつつ私の足の上に小銃を乗せたのが同時だった。
正面の敵兵とジープの敵兵を射殺する射撃音はほぼ同じだった。

292 :殺意のファクター ◆gacHaPIROo :03/03/06 22:01
私は犬飼に、小隊に全周囲警戒と家の中には誰も入らないように指示して、裏口から入った。
そこは台所で奥に人の死体らしきモノも見えたが、それよりもリノリウムの上に転がる二人の少女の姿が目に入る。
姉のほうなのだろうか?犯されながら首を締められ死んでいた。もう一人の少女は横向きにうずくまって泣いていた。

母のような格好で。

『残念だが死体の処理をしている時間がない。身を整え私の身分を保証できるものを持って来なさい。』
というはずだったが、言えなかった。私は何も言えず、馬鹿みたいに突っ立っていた。
しばらくすると犬飼が入ってきて、一瞥すると言った。
「お嬢さん、我々は友軍です。
 残念ですが死体の処理をしている時間はありません。身を整えて私の身分を保証できるものを持って来なさい。」
そして黙って出て行った。
すると、女の子は立ち上がり、足の間から血と精液を滴らせて私の前まで歩いてきて、抱きついて泣き出した。
私も片手を彼女の肩に掛けながら涙を流していた。

その子はその後、難民キャンプで明るさを取り戻し、同じように親を失った子ども達の世話をするようになった。
様子を見に行くと、とても喜んでくれるので私も嬉しかった。
それからは、仲間を殺す気にはなれなくなった。犬飼は「顔つき変わったよ」と例の鉄仮面のまま言う。

これが終わったら母に会いにいけると思う。

293 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/07 21:18
>>288-292
読んだ。そこそこ楽しめた。まあ悪くないと思う。

294 :大網傘茸:03/03/08 00:03
たまには批評。
>>288-292
こういう内容で勝負したいならば、焦らずに何度か推敲した方が良いですよ。(漏れも2
ch原稿は推敲しないのですが、こういう話ならよほど自信が無ければ出しません)

殺人狂になるきっかけが母を守るためならば、第二以降の殺人は意味を成さない。
そうでなく、生まれついての殺人狂であるならば、立ち直るきっかけがまともすぎる。女
には弱い性格?そりゃ安いセンチメンタリズムです。無差別殺人犯としては半端者。
母との絆(思い?)が強いならば、主人公と母との関係が何一つ描かれていないのは作品
としては手落ちです。
犬飼の小説上での役割が不明。(主人公を更正させる役を担っているのは判るが。そこま
で機能していない)
等が気になります。メリハリを付けて書くと中編以上のネタですな。
ひらりんの「ゾンビーハンター」でも読んでみなされ。オモロイよ。

295 : ◆gacHaPIROo :03/03/08 05:58
>>294
よかった。やっとマトモな批評に会えたよ(T−T
あんがとです。
いやね、1レスあたり約1900bytes、改行数およそ35行の範囲内で
詰め込もうとおもったんだが、思ったことそのまま書く癖が抜けきれんで
プロット削る手間省いちゃったのよね。もっとダイエットせな。

296 :大網傘茸:03/03/09 05:11
家々、漏れも偉そうな事言えないでつ。
創作小説中心の有名なサークルで「○○の会」ってあるんだけど、あそこは凄いよ。(年
齢層が高いので別名「SF老人会」)
年に一度、会誌に載せた作品を丸裸にされ複数のプロ関係者に批評される。
本職の作家や編集者の批評だから容赦がない。批評される側もプロを目指しているのでそ
れは覚悟のうえでのこと。本気でプロになるつもりの人ならば「○○祭」に行ってみれば
面白いかもよ。(あくまで「かも」です。創作に興味の無い人には「何じゃこれ?」って
感じ)

297 : ◆gacHaPIROo :03/03/09 06:02
貴方の文章、真面目に批評します。(7)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/bun/1045655332/988-989
これよりゃ、よっぽどマシかも。


298 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/09 06:29
創作文芸板ならまたり文庫の方がいいんでない?

299 : ◆gacHaPIROo :03/03/09 07:36
よく知らんのよね。実際。

300 : ◆gacHaPIROo :03/03/09 22:30
http://www.readingstation.dyn.to/index.html
ここみっけたので、移動します。
スレ汚しすんません。

301 :爆弾:03/03/11 02:59
朝起きて、時計を見た。
何時もより何倍も大きい音がした。
嫌な予感がしたので空けてみる。
中には赤と青の剥き出しになったコード、それに爆薬がしかけられていた。
テレビなどでよくお目に掛かるタイプの奴だ。
いたずらだと思って赤い方を引き抜いた。
何も起こらなかった。
「何だ。いたずらじゃ無いか」
乱暴に向こうの部屋に投げると、時計は爆発した。
驚いた。心臓が飛び出るかと思った。
念の為他の時計も調べておこうと思った。

302 :爆弾:03/03/11 03:00
案の定、応接間に置いてあった振り子時計や目覚し時計、果ては腕時計にまで仕掛けられていた。
全部裏の庭に捨ててやった。
少しして爆発音がした。
危機は去った。
ホッとした途端にトイレに行きたくなった。
危機の後の便だからよく出た。
出たものをよく見ると火のついた導火線のようだった。

303 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/11 12:38
          ひび割れた空

 子供の頃、俺は大量殺人を犯した。
 単なる遊びのつもりで、圧搾空気を利用した手製のロケットを飛ばしたのだ。
スクラップ置き場から拾い集めた材料を使って、一人でこつこつと作りあげた
自慢のロケットだった。
 その日、俺は近所の空き地に行って、完成したばかりのロケットを飛ばした。
ロケットは青空高く飛んでいった。
 ロケットは小さな点になり、やがて空の一点で静止した。
 数秒のあいだ、ロケットはその位置に滞空していた。いや、実際には
滞空していたのではなかった。青空に突き刺さっていたのだ。
 そして、空がひび割れた。
 ロケットのある位置を起点として、ガラスが砕けるように、一瞬にして
空一面に亀裂が広がり、弾けた。無数の青い破片が散らばり、その背後に
広がる虚無の宇宙が姿を現した。突風が起こり、地上にあるあらゆるものが
空に、いや、宇宙に舞い上がった。
 たまたまその場を通りかかった大人の男に抱きかかえられ、空き地に
設置されていたシェルターに避難していなければ、俺もそのとき
死んでいただろう。俺の家族を含む、冥王星ドーム都市の六千万人の
住民たちとともに……。

304 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/11 22:05
>>303
ドームが恐ろしく脆いのが気になる。
第一、そんな状況では通りかかった人間も一緒に宇宙へ吸い上げられてる。
見せたいであろうテーマもよく感じられない。空が割れるあたりの描写は及第点です。

305 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/11 22:08
わけわからん。

306 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/11 22:47
>>303
起承転結はしっかりしてるしラストも意外性があってイイとおもふ。
ドームが妙にもろかったり、シェルターが全然機能を果たしてなかったりする点は気になるが。
住民の避難が間に合わないようなシェルター誰が作るか(w

307 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/12 07:03
まあ、その馬鹿馬鹿しいまでの脆さはシェイクスピア的な悲劇の中に喜劇を内包するスタイルを目指しているのかもしれないなw

308 : ◆gacHaPIROo :03/03/12 12:48
・・・まず、冥王星でその弱さは無いと思う。

309 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/12 18:42
そもそも冥王星である必然がないよ。
単にドーム都市としておけば良し。









単位

310 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/12 19:38
君ら文句ばかり いい加減にしなさい

311 : ◆gacHaPIROo :03/03/12 21:32
>>310
いいやん。
批評されるってしあわせなことなんよ。

最近わかった。

312 :303:03/03/12 21:48
こんなに物議をかもすとは思わなかった。
いや、ありがたいんだけどね。
ほら話をシリアスタッチで書いてみただけなんですよ。
>>311
310さんは僕ではないです。念のため。

313 : ◆gacHaPIROo :03/03/12 21:49
>>312
モダン・ホラ。

314 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 00:48
 二十一世紀の後半、太陽近辺の調査に向かった宇宙船でとある事件が起こった。それは
俺が経験した中では最も奇妙で不可思議な事故だったよ。
 俺もその時救援に向かった一人だったんだが、最初は全くわけが分からなかったな。

 その時代、人類はまだ太陽系の外へ出る事はかなわなかった。その代わりとばかりに、
どの州国家も太陽にどれだけ近づけるかを競っていた。
 そして太陽黒点が活発化して危険な時、一機の宇宙船が太陽表面の爆発的燃焼……フレ
アにぶちあたって事故を起こした。
 さすがに太陽に接近するための宇宙船なので、乗組員が即死する事はなかった。
しかし宇宙船は軌道をそれ、ゆっくりとだが太陽に近づきつつあった。さらに活発化した
太陽の発する強力な電波で通信は途絶。宇宙船の様子を探るためには、たまたま近い所に
いた俺達が宇宙船の様子を外から観測するしかなかった。
 彼らは爆発を怖れてか、ブースターと推進剤を放棄。そもそも最初の事故の時に推進部
分が全壊していたのが俺達からも観測できていたため、しかたのない事だったろう。そし
て同時にカプセルが脱出したらしいのが小さく見えた。

315 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 00:53
 俺達は帰還用の推進剤を使って救助する事を選んだ。別の救援を呼ぶような時間は全く
ない。加えて、目の前で競合相手が死んでいくのを黙って見ていられるほどの精神力も、
俺達にはなかった。むろんこちらも要救助者になる考えはない。最悪の状況でも救助後に
太陽近辺を離れ、水星軌道で本格的な救助を待てると宇宙航行士も計算した。
 宇宙船の残骸と脱出用カプセルは放出の反動で別れ、それぞれが別の軌道を漂っていた。
 カプセルは居住区の三分の一がほぼそのまま分離した物だ。元々宇宙船本体があまり
大きくないため、乗組員全員がぎりぎり入るくらいの容量しかない。
 また、カプセルは丈夫な外殻に守られているが、自力で移動する事は出来ない。それに
搭載できる酸素や水は限られている。しかも今回は放出の方向がまずく、そのままでは太
陽に落下してしまうところだった。
 それでも俺達は何とかカプセル回収に成功した。予想より太陽から離れた場所にあった
おかげだろう。比較的軽かったため、カプセルは太陽風でわずかに上昇していた。
 しかしカプセルの中を見た俺達は喜ぶ間もなく驚いたよ。何しろカプセルには誰も乗って
いなかったんだから。

316 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 00:55
 中に入っていたのは宇宙服と乗組員の私物だけだった。宇宙服は四人分、つまり全員の
物がそろっていた。もちろん宇宙服の中には誰もいやしない。私物は聖書や文庫本、大人
向け映像が視聴できる機械等。そして私物はもちろん、太陽近辺での活動を考慮してない
宇宙服も太陽熱で炭化、あるいは溶融していた。
 誰かが何か書き残してやいないかと思ったが、炭化して調べようがなかった。しかし、
いくら太陽に近くてもカプセル内が蒸し焼きになる事なんて普通ありえない。理論上は
太陽の表面温度にだって耐えられるのだ。
 その疑問を持ってカプセルを調べた俺達は、側面にあいた巨大な穴にすぐ気づいた。
穴は人間でさえ楽々通り抜ける事ができるほどの大きさだった。どうやらその穴から太陽の
強力な赤外線が射し込み、カプセル内部を高熱にしてしまったらしい。その切り口から、
穴は人為的なものではなく、最初の事故か二次災害で開いた物だと俺は判断した。

317 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 00:57
 俺達はその場で議論を戦わせた。死体が見つからない以上、希望は残されている。そう
信じていた。信じずにはいられなかった。
 カプセル内部の熱がどれほど高温でも、書物が原型をとどめている以上、死体もまた
原型をとどめるはず。ゆえに乗組員は蒸発したなどという事はありえない。つまり乗組員は
カプセルの外に出ていった。望んでか、望まずにかまでは分からないが。
 まず自殺という線はありえない事で一致した。最後まで望みは捨てない、それが俺達宇宙
飛行士の誇りと矜持だ。一人ならともかく、四人全員が自殺を選ぶはずはない。
 穴から気圧差で吸い出された可能性も少ないだろう。私物が吸い出されてないし、脱出時
から穴があったとすれば、そもそもカプセル内は真空だったはず。それとも乗組員は乗り
移る時に吸い出され、その後カプセルは自動で放出されたのだろうか。これも五人全員が
そうなるとは考えにくい。

318 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 01:00
 俺達の見えない角度で別の脱出カプセルが放出されたのでは、という意見も一蹴された。
事故にあった宇宙船はカプセルを一つしか存在しないし、別々に分かれたのなら宇宙服も
四体全部そろわないはず。
 カプセル内で何か異変が起き、それから逃れるために乗組員はカプセル外へ出たのか。
そんな馬鹿な。船内服は緊急時の簡易宇宙服になるが、わずかな対放射線機能と循環呼吸
器がついただけ。それで太陽光が降り注ぎ電磁波が散乱する船外へ出て、生きていられる
わけがない。
 いいや、その可能性は全くないわけじゃない。そう、事故のあった宇宙船の残骸を監視
し続けている船長が言った。カプセルの外が安全と乗組員が錯覚するような出来事があった
のではないか。たとえば穴があいたのを救助者が開けた穴と思い込んだとか。つまり最初の
事故で耐熱壁は破損したが、内壁は保持され脱出時には空気が残っていたという説だ。
 まさかと言い切れない部分もないではない。強力な太陽光により一時的に乗組員の視覚が
失われていた可能性はある。
 しかし私物が吸い出されていなかった事が、この説の弱点だ。それに、救助者がいるから
といって宇宙服を脱ぐ理由にはならないのが気になる。見つかったカプセルの穴は宇宙服を
着ていても楽に通り抜けられる大きさなのだから。

319 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 01:01
 そうだ、なぜ誰も宇宙服を着ていないのだろうか。宇宙服は宇宙船本体にあり、それを
着てカプセルに乗り移るのがマニュアルだ。カプセルに宇宙服があるという事は、少なく
とも宇宙服を移動させた人物がいるはずだ。しかしそいつは宇宙服を着ていない。たとえ
着てカプセルへ移動したとしても、最終的には脱いでいるのだ。
 移動させたといえばカプセル内にあった私物。そもそもあれを移動させる意味が分から
ない。あんな物を運ぶひまがあったら、まず自分の命を優先するだろう。普通は。
 それともカプセルに持ち込む必然性があったのか。

 議論が煮詰まり、一番の若造が宇宙人の仕業ではないかと意見した。もちろん俺達は
そいつをはり倒した。
 大昔の変な本を読むのが趣味な男が、密室教がどうとか言い出した。もちろん俺達は
そいつをたこ殴りした。

320 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 01:03
 俺は考え方の方向性を変える事にした。どれほどありえなさそうな説でも、乗組員が
生きている可能性のある説を優先的に考える事にしたのだ。
 乗組員は自力で穴から出ていったか、それとも最初からあのカプセルには乗っていな
いかのどちらかだ。後者の方がまだ生きている可能性がある。乗り込む前に誰かが誤って
カプセルを放出してしまったとしよう。宇宙服や私物は、何か別の理由であらかじめ
カプセルの中に入れてあったとする。カプセルに宇宙服や私物を移動させた理由が彼らの
生存と関係があるかどうか。
 しばらくして、俺はある仮説に思い至った。全ての状況に説明がつく、おそらくただ
一つの可能性を。
 乗組員は生きている。生きて俺達の救助を待っている。

 俺達は太陽に近づけるぎりぎりの距離まで宇宙船を移動させた。おそらく人類が太陽に
近づいた距離で二番目だろう。
 事故を起こした宇宙船の残骸は太陽の周りをただよい、人工惑星となっていた。事故で
外装が一部崩壊している。しかし有人区画本体は無事だ。
 ランデブー後、すぐさまドッキング。エアロック内の気圧は低めに設定。それでも向こ
う側に空気が吸い込まれた。しかし全て吸い込まれたのではない事から、船内が真空では
ないと分かる。俺達は宇宙服を着て有人区画へ突入した。
 そしてそこでは酸素欠乏症と脱水症状を起こしながらも、四人全員が生きていた。
 俺達は史上初めて、太陽活動による事故の人名救助に成功した。

321 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 01:05
 答えに気づくと簡単な話だったよ。
 事故が起きた宇宙船は減速して、ゆっくりと太陽の重力に引き寄せられていた。推進能力を
失った宇宙船はそのまま飲み込まれてしまう。普通ならカプセルで脱出する所だろう。しかし
カプセルは外壁に巨大な穴が開き、修理は出来ない。かといって太陽の熱に耐えられる宇宙服はない。
 だから乗組員は宇宙船に残る事を選んだ。少なくとも、そこなら太陽の熱に焼かれる心配はない。
しかし宇宙船は太陽に飲み込まれそうになっている。真空の宇宙空間で推力をえるには何かを放出し、
その反動を利用するしかない。乗組員は脱出用カプセルを放出し、反動によって宇宙船を少しでも
長い間、軌道上に置こうとしたのだ。
 なぜ宇宙服や私物がカプセルの中にあったか。軽い物を動かすより、重い物を動かす方が大きな
反動をえられる。宇宙服や私物はカプセルの重しとして使われたのだ。

 俺達は単純な錯覚をしていたのだ。乗組員は使い物にならなくなった宇宙船の残骸を捨て、
カプセルで脱出したのだと。
 だが実際は、使い物にならなくなった脱出用カプセルを捨て、宇宙船の残骸で脱出したのだ。

322 : ◆gacHaPIROo :03/03/13 01:46
おわり?

323 : ◆gacHaPIROo :03/03/13 01:58
終わりのようなので感想を。
状況説明が多すぎるように思えます。
噺の進行に合わせて必要なら説明するっていう方法もあるかと。
あと、設定ももうすこし簡素にされたほうがいいです。
つまり、

 ・脱出カプセルが無人、
 ・宇宙船が見えてるが近づくにはリスクがある、
 ・人為ではなく事故

この点だけ説明して、
なるべく行間を読ませるようにできればいいんだと思うのです。

あと、宇宙船救助の理由も主人公が理由に気が付いて行動したという形のほうがいいかも。

だって、結局宇宙船にいくんなら推理する必要ないもん。

324 : ◆nr7u5YF8j6 :03/03/13 03:11
>>323
簡素どうもです。推理好きは性分なもので。
情況が分かりにくいのでかなり書き直したんですが、まだ混乱の元が多いですね。

>あと、宇宙船救助の理由も主人公が理由に気が付いて行動したという形のほうがいいかも。
>だって、結局宇宙船にいくんなら推理する必要ないもん。
うわ、すいません。たしかに、そうともとらえられてしまう文章でした。
一応主人公の推理にそって宇宙船の捜索に向かったという話のつもりだったんです。

325 :大網傘茸:03/03/13 04:03
(3−1)
「猿の惑星」
地球に帰還の際に事故は起こった。
宇宙船がコントロールを失い、未知の惑星の沿岸部へと不時着したのだ。
そして非情にも宇宙船は、そのままこの星の海へと没してしまった。命辛々で小型のゴム
ボートで陸地へ上陸すると、この星を知るべく探検を開始した。
幸い呼吸可能な大気もあり、重力も地球と同等のものであった。奇跡と言っても良い幸運
だろう。だが幸運と言えるのはそれだけだった。
外見が我々と同じ人間で、言葉を持たないおとなしい未開人を発見する事が出来た。
これで何とかなりそうだ、と思った矢先、武器をを持った猿が現れた。そして奴らに追い
立てられ大勢の未開人と一緒に捕獲されてしまった。どうやらこの世界は猿が人間を支配
している「猿の惑星」らしかった。
私も仲間も流暢な英語を喋る狡猾な猿どもに捕らえられ、思い出したくないほど酷い目に
あった。後日、巡り会えた仲間の一人はロボトミー手術で廃人となっていた。

326 :大網傘茸:03/03/13 04:04
(3−2)
だが、私の方は猿どもの言いなりにはならなかった。唯一信用できる科学者の猿2匹に協
力してもらい、リーダー格のボス猿を捕らえ、人質(猿質?)の盾として利用した。そし
てこの猿どもの支配圏からの脱出を試みる事にした。目指すは猿たちが恐れて近寄らない
「禁断地帯」である。
「禁断地帯」へと向かう私。私はこの世界が何なのかを知らなければならない。ここは何
処なのか?何故、猿は英語を喋るのか?
ひょっとしたらここは、未来の地球ではないのか?
既に夕方で陽も暮れようとしている。今まで観察出来なかったのだが、夜ともなれば星座
を見れば真実が解るだろう。衛星があれば地球との比較も出来る。

327 :大網傘茸:03/03/13 04:06
(3−3)
先へ進んでいくと、行く手を遮るように朽ち果てた巨大な構造物が横たわっていた。最初
は何であるかが解らなかったが、それは見覚えのある構造物であった。
私は衝撃を受けた。・・・ここはやはり未来の地球だったんだ!だが問題はさらに複雑な
ものだった。
ここは私の知る地球では無かったのだ。別の時空に存在していたパラレルワールドに紛れ
込んでしまったのである。目の前には、根本からポッキリと折れた、有るはずの無い二つ
の「ツインタワービル」の残骸が大きく横たわっていた。

(自己採点 3点)

328 : ◆gacHaPIROo :03/03/13 08:09
そーきたか。

329 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 14:22
「対人恐怖」

いつ頃からか人に会うのが怖くなってしまった。人の顔が怖い、人の視線が怖い。
いつも街にでる時は目を伏せて歩いていた。
3年前から本格的に恐怖が増して自分の家から一歩も外に出られないようになってしまった。
通っていた大学も行けなくなり親が休学届けを出した。

なぜ私は人が怖いのだろうか。結論は出ている。
私は人に判断されるのが怖いのだ。
人が私について何か考えるのが怖い。
そして人に何か言われるのがたまらなく怖いのだ。
私はできる事なら透明人間になりたかった。

べつに家にいたから楽だというわけではない。3年間部屋でのたうち回って苦しんでいた。
何とかしたいと考えていたが、ある日ミリタリー雑誌の通信販売広告が目に止まった。
『対人恐怖砲。これであなたも対人恐怖を克服』と書いてある。
小さな広告には丸い筒のような物体の目の荒い写真と簡単な説明がついていた。
雷に撃たれたようになり私は購入を決意した。
高価な物であったが親に金を送らせた。
親は私の心配に疲れ果て、もはや私の言いなりになるしかなくなっていた。
一週間後実物が届いた。スエーデンの無反動砲カール・グスタフを小さく寸詰まりにしたような
代物だった。『あなたが恐怖を感じる人間に砲身を向けて引き金を引きなさい。すると心の中の
恐怖が相手に向かって打ち出され恐怖を感じなくなるます。』と説明書は怪し気な日本語で宣言
していた。もともと戦場での兵士の恐怖を軽減するための技術を応用したものだという。
日本ではこの技術の使用を禁じる法律はまだない。
試してみようと思ったとたん、あれほど恐れていた外出は全く平気になっていた。
スポーツバッグの様な付属ケースの中に入れて肩から下げ、脇に抱え込む。
銃身は全く見せずに外から操作できるようになっている。


330 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 14:23
3年ぶりの外の空気の感触に胴震いしていると向こうから2人づれの
女子高生がやって来た。親しげに秘密を分かち合い、笑いながら歩いている。
私には全く気付かないようだった。だがもし彼女らの視線がこちらに向いたらと思った瞬間、
その場から走りだしたいほどの恐怖が湧き上がった。
だが踏み止まり引き金を引いた。体の中で何かが凄い勢いで引っ張られたように感じた。
バッグに被われた砲口からは何も出たように見えなかった。しかし確かに何かが打ち出され
命中したと感じた。
次の瞬間右側の女子高生は急に顔が曇りその場にうずくまり泣き出した。
何が起こったのか分からず慌てているもうひとりにも発射した。
そして踵を返して走り出した。角を曲がるとき振り返ると二人の女子高生がうずくまっているのが
見えた。私の心の中にあった恐怖は嘘のように消えていた。笑い出したい気分だった。

家に戻り数日外出せず息を潜めて待ち続けた。
何かの痴漢のように思われ被害届けが出されるのではないかと思ったのだ。
朝夕の新聞を全紙買い、ネットやテレビのニュースをチェックした。
3日後、夕刊の地方版に二人の女子高生の飛び下り自殺を告げる小さな記事を発見した。
場所は隣町と書いてある。顔写真は載っていない。しかしあの二人である事は間違い無いように
思えた。驚愕した。私が撃った恐怖の直撃を受けあの二人は飛び下り自殺をしたのだ。
大変な事になったと思った。しかし不思議な事に良心は痛まなかった。

翌日、久しぶりに大学へゆく事にした。駅前の広場の群集も気にならない。時々いやな感じのする
人物には砲を発射した。その度に心は軽くなった。

331 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 14:24
ホームへの階段を登るとそこにはなんと先日の女子高生二人がいた。生きていたのだ。
私が驚いて見つめていると彼女らも私の方を見た。
そして私の顔と、私の脇に抱えたバッグを交互に見つめ「おまえかよ。」と言いながらこちらに
歩み寄って来た。
「そんな古いの持ってんのは今どき他にいないもんな。」
そういいながら私の顔を見つめた。彼女らの眼球の中で何かがカチリと切り替わったようだった。
その瞬間私は全てを理解した。彼女達は眼球の中に対人恐怖砲を仕込んでいた。圧倒的な恐怖が
押し寄せて来た。そして自分が矮小で惨めで消えてしまいたいという強烈な感覚が襲って来た。
「ぎゃはは!ざまーみろ」という声を背に私はフラフラと逃げ出した。まだ考える力はまだ少し
残っていた。私の見た広告はかなり古いものだった事。私が手に入れた対人恐怖砲は数世代前の
型だった事。近頃学生の自殺が多いのは彼等が対人恐怖砲を頻繁に使用し殺しあっているらしい事。
そして私が引きこもってしまったのも知らないうちに対人恐怖砲に撃たれたせいかも知れない事
などを思った。しかしもうどうでも良かった。すぐに楽になりたかった。
私はホームに滑り込んで来る電車の先頭めがけて飛び込んだ。

332 : ◆gacHaPIROo :03/03/13 14:44
ギミック云々ではなくって、
それでその事実でなにが起こったか?ってな噺やね。
ドラえもん風味だけど、どうせなら、最後に女学生と
『恐怖』の射撃戦でも描いてくれたらいいオチになったかもかも。

333 :山崎渉:03/03/13 15:38
(^^)

334 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 19:46
朝起きると机の上のモノが全て床に落ちていた。
起きて片づけようと起きあがるとふらふらする。
昨日飲み過ぎたかなと思いつつ机の上に本を拾って
置くとまたスルリと滑り落ちて床を滑っていく。
「家の土台が傾いたのか?」つぶやきつつテレビを点けると
ニュース速報らしい番組が写りアナウンサーがヒステリックに
叫んでいる。何を言っているのか良くわからない。
画面に大きな分度器が写っている。欠伸をしていたら舌を
噛みそうになった。放送内容を理解して一気に目が覚めた。
何と地球規模で重力方向が北へずれてしまったらしい。
それも刻一刻とずれ角度が大きくなっているらしい。
倒壊したビルだの、溢れた河だのが中継されている。
科学者だのが大重量の中心核移動とか早口でわめいている。

オレも部屋の壁にまで滑っていってそのまま張り付いている。
なんとか窓を開け外を見て脱出するべきか悩んでいた。
そのとき地響きと共にポンっと音がして北の空に白い球体が
見えた。同時に地表の何もかもが北へ滑り落ちていった。
オレは地面を猛烈な速度で転げてあちこち、ぶつけて
痛みに気絶しそうになる。空から大きな声が響いた。
「芯出したら消毒しておきなさいよ」
薄れいく意識の中で「ニキビかよ」ツッコンでおいた。

335 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 21:53
>>334
描き方はうまいと思うが、ネタはありがち。

336 :303:03/03/14 17:17
    >>303 ひび割れた空(続編)

 その後、太陽系連邦事故調査委員会は、事故原因を次のように結論づけた。
 冥王星ドームには、老朽化した際の解体工事を容易にするため、あらかじめ
自己解体機能が組み込まれていて、その起動スイッチはうっかり誰かが押して
しまわないように、ドームの高い位置にあったことがわかっている。おそらくは
定期点検を行った際、作業員が起動スイッチのカバーを付け忘れ、そこに
ドーム内で放し飼いにされていた野鳥がぶつかって、スイッチが入ってしまった
ものと推測される。
 もちろん俺はロケットのことは誰にも話さなかった。いくら子供のやったこと
だとはいっても、多くの死者が出ているのだ。ただではすまない。ロケットのことを
知っていたのは、俺を助けてくれた男だけだったが、彼は俺を気の毒に思ってか、
そのことを黙っていてくれた。だが人の心は変わるものだ。十数年後、俺が事業に
成功して富を築いたことを知り、強請ってきたのである。
 
 今では俺だけが、あの事故の、たった一人の生存者である。



337 : ◆gacHaPIROo :03/03/14 17:58
古いネタにとり憑かれるより、
新しいネタを構築したほうがいいんでない?

338 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/14 18:19
>>337
それはそうだが、ひとつの作品にじっくり取り組むことも大事だと思う。
書きっ放しでは書き手として成長しない。

339 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/14 18:27
gacHaPIROoさん
>>334もコメントしてよ

340 : ◆gacHaPIROo :03/03/14 20:29
>>338
でも、だとすれば、発表前にってな感じ。一発勝負のほうが燃えるっしょ?

って自分も人ん事いえんのんだが。
>>339
えーっとニュース速報するほどに長期間の現象の割には
実際の現象が短時間で起こりすぎなような。
何日かに分けてじょじょに移行していく描写のほうが
なんか納得できるんだが、ショートショートにならんな、それじゃ。ってこんな感じ?



341 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/15 09:42
食肉捕鯨は是か非か。論争に決着をつけるべく行われたクジラ語を解読する
プロジェクトが大詰めを迎えた。解読は成功した。結果は驚くべきものだった。
クジラ達はなんと自分の命がどうなろうが誰に食われようがほとんど気にしない
事が明らかになった。
「べつに僕らも色々な生き物食べてるしね。誰に食われようと気にしないよ。
うん。どうせいつかは死ぬんだし。」クジラ達は流暢に語った。
この結果は論争の決着どころか両陣営を活気づかせるだけだった。
「気にして無いんだから食ってもいいだろ」という論と「こんなに素晴らしい
知性と悟性を持った生き物を食う訳にはいかない」という論が再び平行線を
辿りはじめた。さらに悪い事にはウシ語、ブタ語、トリ語、そしてあろうことか
野菜の感情まで解読されてこちらは対照的に皆口々に命乞いをはじめてしまった…。


342 : ◆gacHaPIROo :03/03/15 12:34
あー禅銃っぽいなー。

343 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/15 17:20
>>341
「ふんふんふん......え、終わり?」
中途半端な印象が残った。最後にその後どうなったかを書き足せば良いのに...。

344 :341:03/03/15 18:11
感想ありがとうございます。
>>342
感想ありがとうございます。
「禅銃」ですか?どちらかというと「スターシップと俳句」にちょと似てるかなと
思いながら書きました。「まあクジラが喋るってとこだけだからいいか」
とも思ったのですが…。そんなに似てますか?「禅銃」も「スターシップと俳句」も
かなり昔に読みほとんど憶えてないのでもう少し御指摘いただけたら幸いです。
>>343
そうですね。人間は泣く泣くクジラを食うしかなくなった。という事を書き足せば
良かったかなと思いました。感想ありがとうございました。

345 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/15 18:25
俺は「結局擁護派も変わらず物を食った」という一言を付け足せばテーマもはっきりするかと思ったんだが...。
命乞いをされようが、結局人間は何かを食わなければならないとかね。

346 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 00:40
朝、通勤の電車の中で足を踏まれたのでそいつを殺した。ポケットに
いつも入れているナイフで首を刺したんだが、動脈らしく激しく出血
してしまった。前の座席にいた男が服が汚れたと文句を言ったので
そいつも殺した。ハンカチで手を拭いていると少し離れた所で叫び声が
聞こえたから誰か殺されたのだろう。電車が終着駅に着いてぞろぞろと
乗客が降りたら4体の死体があった。一つは中年の女性で首をあらぬ
方向に曲げて事切れていた。会社の前の道路で駐車違反を取り締まって
いた婦警達が車の持ち主を警棒で殴りつけている。素直にしとけば罰金
で済んだのに馬鹿なヤツだ。早朝会議のため早く出社したのに一人遅れ
ていて始まらない。3分後会議室に駆け込んできたところを部長に撃ち
殺された。部長自慢のS&Wマグナムなので頭がきれいに吹き飛んだ。
会議が始まると課長が無理な販売目標を言うので営業部員全員で殴り殺
した。部長は苦い顔をしている。そのまま営業に出たがアポを取って
あったのに担当者がいなかった。仕方がないので喫茶店で時間をつぶし
てからもう一度行ったが会えなかった。居留守かもしれないが諦めた。
その後も数社回ったが契約は取れず会社に直帰する連絡入れて帰った。
家に帰ってくると玄関で妻が死んでいた。朝でしなに殺したのを忘れて
いた。しまった夕食後に殺せば良かったなと思いながらカップ麺を作っ
て食べたが妻を殺した理由がどうしても思い出せなかった。

347 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 03:04
(´-`).。oO(そうして次の日には皆生き返り、殺し合うと)
(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

348 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 04:17
>>346
こういうのは結構好きです。面白かった。
ま、でももうひとひねりあるといいのかな、などと思ったりもします。

349 :大網傘茸:03/03/16 07:17
(3−1)
「セピア色の横顔」
車から降りてきたのは、頭にやや白い物が混じった初老の男だった。スーツにネクタイと
いうスタイルであったが、着こなしが妙だった。手には花束と小さな箱が抱えられている。
首にはなぜだか双眼鏡がぶら下がっていた。
車を止めた空き地に沿って長く延びた有刺鉄線は、そこから先が立ち入り禁止区域である
事を示している。男は背を屈めるとその錆びた鉄線の下をかいくぐった。両膝が地面に着
いてしまい、擦れた部分に乾いた泥が付いた。だが男はまるで気にとめていない様子だ。
住宅街が見える。さらにその先には、高層ビルの群が陽炎のように霞んで映っている。
静かだ。
男は数歩歩くとすぐ立ち止まった。ポケットからハンカチを取り出すと、パントマイムの
ガラス拭きを演じた。男がハンカチを振るった箇所は心なしか視界が鮮明になったようだ。
双眼鏡を手にすると、保護カバーを外した。
双眼鏡を覗きながらピント合わせの微調整をする。
しばらくの間、レンズ位置は左右の方向に小さく彷徨っていた。やがてそれはピタリと停
止した。どうやら目標を捕らえたようである。

350 :大網傘茸:03/03/16 07:19
(3−2)
男が見ていたのは一軒の家、その窓だった。カーテンが風を受けてめくれあがっている。
その僅かな隙間から、幼い少女の横顔が見える。
彼女はそこでピアノを弾いているのだ。その横顔は鍵盤を見ているためか、ややうつむき
加減だ。
男は少女に顔を上げてもらいたかった。そして、こちらを向いて欲しいと願った。何千回
何万回も。それは繰り返された願いだった。
「二十歳の誕生日おめでとう。おまえの大好きだったお菓子を持って来たよ。
お父さんは、つい先日再婚したよ。でもお前のことは忘れていなかったよ。だって、ずっ
とそこに居たんだからね」
男は持ってきた花束と小さな箱を足元に置いた。
男はまたもパントマイムの仕種をした。今度は空気の壁に手を当てて、もたれかかった。
肩が震えていた。
その空気の壁はダイヤモンドよりも遙かに硬く、人間には打ち砕く手段は無い。

351 :大網傘茸:03/03/16 07:19
(3−3)
15年前、この都市上空で時間停止弾が炸裂した。それ以来、直径20キロの範囲内で時
間が停止している。再び時が動き出すとしても、それが一体いつなのかは誰にも解らない。
明日?10年後?100年後?永遠?
彼女たちは生きてもいない、死んでもいない。ただ、切り取られた写真のようにそこに存
在しているのだ。
男が振り返ると、夕陽が浮かんでいた。
「さよなら」と男は呟いた。その後の・・・また来るよ、の言葉は無かった。
夕陽の日差しの中に、色調の違うセピア色の巨大なドームが、ぽっかりと浮かび上がって見えていた。

(自己採点 6点)

352 : ◆gacHaPIROo :03/03/16 08:22
>>346
故中島らもの短編にそんなのあったな。
町内会で殺しあうんだ。
>>349-351
ブラッドベリあたりの幻想小説って感じ。
『二人がここにいる不思議』っぽい感じがなかなかかと。

353 :大網傘茸:03/03/16 09:50
>>352
感想ありがとうです。

354 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 11:52
>>352
「故」ってあんた・・・。

355 :省福亭ける瓶 ◆mYKWNXwiAU :03/03/16 13:52
何もすることがなかったので、僕は小説を書くことにした。
まあ小説とは名ばかりで、格子に躍る文章は、僕の妄想の中の女性である。
栗色のショートヘアにパッチリした目、すらりとした足…
など、とにかく無理な設定をぶちこんで妄想にまどろんでいた。

ある日、友人がきた。
そいつは本当に奇特な奴で、机の上を覆う原稿用紙を俺に見せろとせがんだ。
僕の妄想を見られるのは辛かったが、断れなかった。

原稿を奪われたその夜、家で一人で飲んでいると知らない女がやってきた。
「知らない」というのは実は正確ではない。
栗色の髪、すらりとした脚、髪は…ショートとその女の容姿ははっきりと覚えていた。
急に、悪寒が僕を襲った。
原稿上の女…
僕は一切の意識を投げ出した。

目覚めたのはもう昼だろうか。「原稿上の女」はまだ僕の家にいた。
確か原稿はまだ途中、この女にまだ名前はない。原稿を返してもらわないと…
そう思ったとき、

女が家にやってきた。
容姿は…栗色ショートにすらりな脚。
家にいる彼女を「コピーした」みたいに、同じ姿をしていた。
僕は、彼女の作者として、親として、創造者として、いや、何だっていい。
とにかく原稿を取り戻そうと走り出した。

356 :省福亭ける瓶 ◆mYKWNXwiAU :03/03/16 13:53
自己評価0.07点
(理由)
・何より、人間が描けてないだ…
・ご都合SFに終始。
・改行やたら多すぎ。
勉強して出直してきます。

357 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 15:53
>>356
まあまあ、そんなにヒゲしなくても。
簡明な語り口に思わず話に引き込まれましたよ。
私も妄想女性3人くらい欲しいですわい。

358 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 22:38
>>337
大きなお世話です。

359 : ◆gacHaPIROo :03/03/17 08:35
少年ジャンプでモロそのまんまのネタあったね。

360 :省福亭ける瓶 ◆mYKWNXwiAU :03/03/17 16:18
>>357,>>359
批評サンクスです。ジャンプ・…ノーチェックだった。嗚呼

361 : ◆gacHaPIROo :03/03/17 17:06
>>360
や、別にぱくりイクナイっていうわけちゃうし。
すまんね。批評がヘタなもんで。
ただ、>>295の数量でおさめれば1レスですむんだから、
オチをつけたほうが。
実はその小説はスプラッタモノだったとか。

362 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/17 17:44
346の「どんどん殺す社会」を書いたモンです。
批評くれた人どうもありがとさんです!

オイラここに幾つか書いているんだけど 
>>62 :メール転送 >>72 :人類滅亡 >>87-88 :スキャパレリ >>107 :バナナワニ園
とかで何となくオチがあるヤツばっかりでね。

>>93 さん や >>179 さん のようにオチではなく 話のプロセスで面白い話を
書きたくて挑戦したけど まだまだだな。また仕事の合間に書きますです。では!

363 : ◆gacHaPIROo :03/03/17 20:08
ロケット三銃士
http://www.readingstation.dyn.to/sf.cgi?key=12&page=1


364 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/17 20:13
>>349-351
大網傘茸さんの作品の中で一番イイ!と思いました。
蛇足ですが男が空気の壁に触れると手が時間停止に巻き込まれたりしないのかな?
とチト思いました。

365 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/19 03:00
自慢じゃないがうちの息子は神童だった。
小学1年生で高校卒業程度の英語や微積分ができた。
天才少年と騒がれ小2で大学を受験し合格した。
まったく私達夫婦は鼻高々だったよ。一体このまま成長したらどんな大天才に
なるのかと、そら恐ろしい感じがしたもんだ。
ところがそこで彼の成長は止まってしまった。
コマッしゃくれた言葉で女子大生を口説き、遊び始めたんだ。
信じられない事だが付き合う女もいて家に帰らないなんて日もある始末だ。
成績は散々なものになっていった。
しょうがない。つかまえて説教をした。考えてみればこの子を叱るのは
初めての事かもしれない、なんて思いながら。
でも全然反省の色がない。怒って大学をやめさせるぞと脅したらこんな事を言い始めた。
「俺にそんな事言っていいの?母さんに父さんの結婚前の事全部バラすよ。」
なんの事はない。ウチの子は私の記憶を全部受け継いで生まれただけだった。
だから私が必死でやった受験勉強ができるのは当たり前だ。
でもあと何年勉強しようとこの子は大天才になる事は決して無いのだ。
不敵に笑いながらうちの子は言った。「父さんが青春でやり残した事を全部やって
あげるよ。」
この子は私の経験を生かしながら、あと20年以上もかけて若さを楽しんでゆくのだ。
そう思うと、私は自分の灰色の青春を思い出し羨望と嫉妬にかられてしまったんだ。

刑事さん。それがあの子を殴った理由だよ。小学2年生という事を忘れて
強く殴りすぎちゃったんだ。それで倒れたはずみに頭を打っちゃってあんな事に・・・。
「自分の子供を殴り殺しといてふざけるんじゃ無い!」
そんな事言われても・・・。


366 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/19 04:05
(・∀・)イイネ!!
終わらせ方がちょと残念かも


367 : ◆gacHaPIROo :03/03/19 06:02
>>365
落語落ちっぽく、
息子の欠点指摘してでも、それは自分の欠点だから直に鬱とか。
だめか…

368 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/19 12:29
>>365
殺さずにトンチきかせて息子に「あっ!」言わせる締め方が良かったな。
面白かったです。

369 :365:03/03/19 17:44
確かに、殺せばいい死ねば終わりってもんじゃないですね。
知恵が足りませんでした。(ああ書き直したい…)
皆様ありがとうございました。

370 : ◆gacHaPIROo :03/03/19 18:31
落語のネタ本とか読むと
そーゆーのサゲ(つまり落ちのこと)ってのは
”バレ”って言って下ネタ扱いだったらしいです。
明治政府はこの『バレ噺』を風俗の乱れとして厳しく取り締まったとのこと。

…これで、スチームパンクが一本書けるといいんだけどな。

371 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/19 23:21
>>368
自分の苦手な物は息子も苦手という性質を利用すればなんとかなりそう。

372 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/20 01:53
「人類未来の光と影」
2020年 世界に先駆け日本で核融合炉実用化する!
     (→大爆発を起こし本州が2つに分断される)
2024年 人工知能コンピュータAKI完成!SFが現実になる!
     (→SFのお約束で反乱される。破壊に10年かかる)
2041年 宇宙人とファーストコンタクトに成功!
     (→これまたお約束で奴隷化。解放に30年かかる)
2080年 究極の抗生物質が発見され病原体性疾患消滅!
     (→凶悪耐性菌出現で人類半減する)
2089年 遺伝子操作によりあらゆる病気を克服!
     (→操作された人間は16才で肝臓機能停止して全員死亡)
2127年 人口激減に対処。アンドロイドに人権が与えられる!
     (→やっぱりお約束で反乱される。制圧は不可能と判断)
2136年 人工子宮で合成人類を作りアンドロイドに対抗!
     (→そうです…反乱されて下等生物とののしられる)
2186年 数万人に減った人類はアルファケンタウリに脱出を決断!
     (→妨害もなく移住用船団が完成。順調さが不安を呼ぶ)
2203年 大船団アルファケンタウリに無事到着!
     (→居住に適さず泣きながら帰還を決める。船団数半減)
2227年 帰還してみるとアンドロイドと合成人類共倒れで全滅!
     (→何もしないのが一番!…と残り少ない人類は気が付く)

373 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/20 02:01
>>372
207年も経たんと人類はわからんわけか…w

374 :大網傘茸:03/03/20 03:06
(3−1)
「記録屋」
そのオヤジが見えるようになって、もう随分と経つ。
昔から霊感が鋭い方だったので、幽霊のたぐいはよく見えるのだ。おそらくその男も霊体
なのだろう。
ただ、そのオヤジは風変わりなところがある。それはアラーキーや林家ペーみたいに写真
機を持っているところだ。あるとき漏れは尋ねてみた。
「何を写しているんだ」
オヤジは無表情に言った。
「ほう。儂が見えるのか。強い霊能力者でも見えないはずなんだがな。
何を写しているかだって?写しているのはお前の事さ」
漏れは何故そんな事をするのか尋ねてみたが、オヤジはそれ以上は答えなかった。
気にしてもしょうがない。やがて漏れはその男をあまり気にかけなくなった。意識しなけ
れば居ないのと同じだ。ただ、漏れが良い事、悪い事に関係なく何らかの出来事に出くわ
すと、必ずといって良いほどそのオヤジが近くに居た。


375 :大網傘茸:03/03/20 03:07
(3−2)
さて話は変わるが、漏れは車が大好きな男だった。つい先日念願の新車を購入したばかり
でウハウハ気分であった。早速、日曜日に長距離ドライヴに出かける事にした。会社の女
の子を誘ったのだが見事に断られた。そん時に久々に例の(霊の?)オヤジが現れて、そ
の恥ずかしい瞬間を写真機に撮られた。実にむかつくオヤジだ。
そして日曜日になった。馴らし運転はすでに終わっていたので、高速道路に入るといきな
りアクセルべた踏みで加速していった。
「ひゃっほー。漏れはハイウェイのスターだぜ。いえーい」
時速200キロ。視野が狭まり流れる背景が追えなくなってきた。
そこに在るのは天と地のコントラストだけだ。地面のアスファルトが集中線となって迫っ
て来る。さらに加速する。ステアリングを通じてボディが振動しているのが感じられてき
た。限界が近づいているのだ。だが漏れはスピードの魔力に取り憑かれ、アクセルを踏み
続けた。
気分をさらに盛り上げようと、カーCDを付けるとフルボリウムにした。操作盤から顔を
あげると、アスファルトの先端が右に折れているのが見えた。カーブである。「わ〜っ」

376 :大網傘茸:03/03/20 03:08
(3−3)
あわててブレーキペダルを踏み込む。だがガードレールが正面に飛び込んで来る方が先だ
った。漏れの車はガードレールに激突し、乗り上げ空中へとダイブした。高架の下は10
メートルはある。
下へ落ちていく間が、妙にスローモーに感じた。ああ、漏れは死ぬんだな、と直感した。
すると少年時代の思い出を始め、今までの様々な出来事が走馬燈のように思い出された。
それは鮮明な映像として思い出されるのであった。
家族のこと。友達のこと。学校や受験勉強のこと。就職のこと。人生の様々な出来事。最
後にドライヴに女の子を誘って断られたシーンが登場した瞬間、自動車は地面に激突した。
強い衝撃で漏れの首はポッキリと折れて、90度上方向にひん曲がった。
すると、漏れの背後からあのオヤジが腕を延ばして、手動ハンドルの付いた走馬燈をカラ
カラと回している姿が、見えた。 (5点)

>>364
感想ありがd

377 : ◆gacHaPIROo :03/03/20 11:04
>>372
ワラタ、ナイスだ、これまでのなかでも最高傑作だ。
>>374-376

…ここに来てなにげにお笑い系への依存とか研究とかえーとあとなんだっけ?
とにかく、これだ、この方向性だ。これこそ人類の確変だ。


378 :((⌒〜⌒ι)かぬやん ◆ZAPAUUU/Do :03/03/20 17:21
>>372の「人類未来の光と影」を書いた者です。皆さん批評ありがとう。

これは>>362の「どんどん殺す社会」に続き、「オチに頼らず面白く書く」のテーマで
挑戦したヤツです。何か考えて、また書かしてもらいます。

名無しはやめて、某板で使っているHNに替えました。よろしく!

>>374-376 大網傘茸さん
意外な結末で面白かったです!

379 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/21 01:10
俺様の将来

16歳 現在中卒プー太郎ヒッキー
17歳 猛勉強の末大検を獲る
18歳 日本の大学のレベルが低すぎるので単身渡米、MIT主席入学
19歳 飛び級でマスターへ
20歳 優秀すぎるのでドクターへ
21歳 天才すぎるのでいきなりプロフェッサーへ
22歳 ソロスも真っ青の革命的金融工学理論を構築し起業
23歳 超伝導量子コンピュータの開発大量生産に成功
24歳 M$を押しのけダウ上場
25歳 ゲイツを押しのけ総資産世界一へ
26歳 ノーベル経済学賞受賞
27歳 全世界総生産の80%を独占し経済的世界征服完了
28歳 国連加盟国全ての大統領・首相・書記長に同時就任
29歳 国連非加盟国を軍事力で制圧統制世界征服完了
30歳 エネルギー問題と人口問題を解決する為に粛正し人口を1000分の1へ
31歳 労働力不足を補う為人型ロボットを開発
32歳 恒星間移動船及びワープ航法を開発
33歳 天の川銀河系を支配下に置く
34歳 アンドロメダ銀河連邦と全面戦争→完全勝利
35歳 アンドロメダを植民地とする
36歳 50億光年内の全ての惑星を掌握し宇宙征服完了
37歳 自分の導いたワーム理論により他宇宙を掌握し森羅万象征服完了
38歳 自分の導いたスーパーストリング理論により多次元空間へ
39歳 108次元に居た神と対決→完全勝利
40歳 神を忠実な僕とする
41歳 109.655次元にて物理法則の再構築を開始
42歳 厄年だから靖国神社へ厄払いへ逝く
43歳 なんかめんどくさくなってきたからこの世の全てをn=n+1とする
44歳 鬱病で自殺

380 : ◆gacHaPIROo :03/03/21 02:59
>>379
アルジャーノンかよ

381 :ギヴ損:03/03/22 15:54
「近未来サイバーパンクSF 双方向テレビ『あいどる』」

インターネットを利用した双方向テレビもすっかり馴染み深いものとなった。
今ではテレビ番組のほとんどがインタラクティブ機能を利用し視聴者と情報を
やりとりできるものになったのだ。番組に参加できるのがたまらなく楽しい。
音声認識機能も格段に進歩しほとんど自然な会話と同じように入力できる。
俺は朝から晩までこの音声入力を楽しんでいるのだ。
なのにどうして入院しなきゃいけないの?
ちょっと今いいところなんだから。ほら、お天気おねえさんが俺に話しかけて
るだろ?彼女、俺のファンなんだよ。愛で結ばれているんだよ。俺の言葉を待
ってるんだよ。おい千佳タン何か言ってやれよこいつらに。
え、そんなテレビはまだ存在しない?どういう事だよ。ちょっと何モゴガ・・・。

382 : ◆gacHaPIROo :03/03/22 17:35
えーっとギブスンのはもっと徹底してて、
テレビ教にまで噺を引っ張ってるんですが。

383 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/24 13:36
>>379
アホさがたまらなくいい。

384 :MOAB:03/04/04 18:38
光あれと、神が唱えた。
大爆発とともに、神が死んだ。

385 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/12 16:47
紙文化の危機

熱帯雨林が事実上崩壊した。
紙の値段はまたたく間に高騰。と言うか手に入らなくなった。
事態を重く見た日本政府は木々の接収例を出した。
抵抗は在ったが、政府は制作を断行した。出版業界から圧力がかかったからだった。
一年後、たった一年で木々は消え失せた。
政府は止む無く屋久杉や文化財に使われる木々に手を出した。
それでもまた一年で消費してしまった。
紙文化は滅亡した。
人々は代わりに、石に物を書く様になった。

386 : ◆gacHaPIROo :03/04/12 18:57
デジタル化せんのんかい

387 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/12 19:45
それより酸素が……

388 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/16 14:16
急速熟成法

 過去にだけ行けるタイムマシンが開発された。
 もちろん帰ってくるときはスイッチを切って、自然な時の流れに
身を任せなければならないから、遠い過去へ行けば行くほど、
乗組員が過去から現代に戻ってきたときには、そのぶんだけ年を
とってしまっているのだ。
「これでは遠い過去には行けませんね」研究助手が残念そうに
言った。
「しかし、別の利用法があるじゃないか」教授がさほど気落ち
するでもなく笑いながら言った。
「このタイムマシンに新しいワインを入れて、自動運転で過去に
送れば、あら不思議、一瞬にして年代物のワインのでき上がり
じゃ。こいつは儲かるぞ。わはははははは」
 この人にずっとついていこう、と助手は心の中で密かに決意した。


389 :山崎渉:03/04/17 12:01
(^^)

390 :便乗:03/04/19 00:06
 未来にだけいけるタイムマシンが開発された。
 もちろん片道切符で帰ってくることはできない。
「これじゃ近い未来にしかいけませんね」助手はつぶやいた。
「いやいや、別の利用法があるさ」教授がにこやかに言った。
「このタイムマシンに、ごみや産業廃棄物、放射性廃棄物をつめて未来に送ればいい。
100万年後にはごみを簡単に片付ける方法くらい完成しているはずだろうし」
そのとき、不意に目の前の空間がゆがみ、青白い光が瞬き、空間に一枚の紙が現れた。
教授は、ひらひらと床に落ちた紙を拾い、書いてある文を読み上げた。

「ポイ捨て禁止」

391 :山崎渉:03/04/20 05:57
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

392 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 21:30
「悲劇の連鎖」

 あるユダヤ人科学者がタイムマシンを発明した。
 彼がタイムマシンの発明を目指したのは、子供時代のヒトラーを殺すため
だった。そうすればホロコーストの悲劇を未然に防ぐことができると思った
からだ。
 タイムマシンで1994年の、オーストラリアにある小さな村に到着した科学
者は、村はずれの空き地で遊んでいる五歳のヒトラーに何気ない風を装っ
て近づいた。辺りを見回し、人気がないのを確かめてヒトラーの首を絞めた。
しかし青ざめていく子供の顔を見て可哀相になり、手を離した。
 彼には、まだ何の罪も犯していない幼い子どもを殺すことはできなかった。
たとえ、その子が将来大量殺人を犯すことがわかっていても……。
 彼は挫折感とともに未来へ去ったが、五歳のヒトラーは自分の首を絞めた
男の顔を、しっかりと瞳に焼き付けていた。その男は典型的なユダヤ人の顔
つきをしていた。ヒトラーがユダヤ人を恐れ、憎むようになったのは、このとき
からである。


393 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 21:40
しまった、オーストリアだった。

394 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 23:26
典型的なユダヤ人の顔って・・・・w

395 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/10 01:42
黒い服着て黒帽子、顎髭


396 :勝手に続編スマソ:03/05/11 02:48
そそっかしい博士は大間違いをしていた。
1994年の、オーストラリアにある小さな村でいきなり「ヒトラーめ!」と
言われて首を絞められた5歳の少年は何が何だか分からなかった。
しかしその体験はトラウマとして残り、30年後の2024年オーストラリア
で暴力的カルト宗教集団が誕生した。
彼等は一様に黒い帽子、黒いアゴヒゲを生やし黒い衣装に身を包んでいた。
マスコミは彼等を『黒装束集団』呼んだ…。

397 :392:03/05/11 11:48
うわ、年まで違ってた(w
×1994年
○1894年



398 :山崎渉:03/05/22 01:51
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

399 :なんとか ◆TWHKVHnq42 :03/05/31 23:16
『寅よ、寅よ』

《手前生国を発します所葛飾柴又・・・》不朽の名作 フーテンの寅さん

おれの仕事は 平営業
そして日本はおれの国
四畳一間に住んではいるが
やがては死こそわが定命(さだめ)

この人物は、浅草 寅次郎。  下っ端サラリーマン、32歳、
太ったデブで鼻炎持ちのひ弱、親兄弟からはその存在すら疎ましがられ、
数少ない知人からは気持ち悪がられ、 金は殆どなく
そして270日間ひきこもりたがっていた。
職業: 営業。配達、集金、掃除係。ややもするとトラブルを起こしやすく、
冗談をいってもポカンとしているし、友達もまったくいないし、
人を愛するには怠け者すぎた。 彼の性格のとりとめのなさは
会社の上司の記録が示していた。

教育 ナシ
技能 ナシ
賞罰 ナシ
長所 ナシ

 ややもすると生きているのか死んでいるのか、頼まれた仕事を
嫌〜な顔して渋々やっている時以外の彼はまったく影が薄く、
ひねこびた童顔には永遠の微笑みが浮かんでいた。
只、それは他人に言わせると『きもいニタニタ笑い』らしいが。 
貯めた小金をちびちびと使って日々の憂さを晴らすこの男が
21世紀に於いて爛れた日本に大変動を引き起こす、その先駆けと為る。


400 :大網傘茸 :03/06/05 21:37
(4−1)
「無痛の世界」
タイムマシンで、100年先の未来へ行ってみた。
ハッチを開くと、すでにマシンの周りを数名の未来人が取り囲んでいた。
彼らは俺の姿を一目見るなり、のけぞると「うおお!なんて痛そうな人なんだっ!」と口
々に叫んだ。
それが未来人たちの第一声だった。
驚いた事に、未来人は頭のてっぺんに緊急車両に備わっている警報灯みたいな物を付けて
いた。おそらくその装置は脳にダイレクトに繋がれているに違いない。役目は解らないが
それは明るいブルーの光を放っている。
人間の機械化がここまで進んでいるとは、これぞサイバーパンク!しかしビジュアル的に
は相当にダサイ。まあ、それはそれとして、まずは先ほどの発言の意味を確認する事とした。
「やあ!はるばる21世紀初頭からタイムマシンでやってきたものですが、さっきから皆
さんが言われている「痛そう」とはどういう意味ですか?」
すると未来人は答えてくれた。

401 :大網傘茸:03/06/05 21:38
(4−2)
「ほう、過去の人だったのですか・・・、あなたが無痛手術をしていないのでびっくりし
たんです。我々の世界では「痛み」の感覚をハイテク手術により除去しているものですから」
俺は驚いた。そして考えた。
「痛みが無いという事は素晴らしい事ですが、病気になったり怪我をした時に痛みが無い
というのは実は危険ではないですか?」
「大丈夫です。病気や怪我の時には頭部の警報灯に変化が現れます。正常時はブルーなの
ですが、危険状態になればイエロー、さらにレッドへと変化します」
俺は納得した。ウルトラマンのカラータイマーみたいなものなのだ。それを持たない俺は
「痛い人」という訳だ。これでお互いのことがようやく理解できた。
言われてみれば街を歩く人々の警報灯は、それぞれ微妙に色合いが違っていた。
老人の場合イエローがほとんどだし、ひ弱で病弱そうな人や太りすぎの人もイエローが多
い。突然、小さなサイレン音が鳴り響いた。いったい何かと振り返ると、マスクを付けて
レッドの警報灯をつけた人が(たぶん)病院へ向かって歩いているところだった。

402 :大網傘茸:03/06/05 21:39
(4−3)
そう、未来では「痛み」の感覚は無くなっているのだ。素晴らしい「無痛の世界」なのである。
感動して街の様子を眺めていると。おかしな人が目に入った。
路地裏の方にひっそりと一人の老人が立っている。だが、その老人の頭の上の警報灯には
何色の光も灯っていないのだ。黒い警報灯である。
「あのおじいさんの警報灯はおかしいんじゃないですか?」
すると今度の質問には未来人はすぐに答えてくれなかった。同じ質問を繰り返すと。未来
人は重い口をようやく開いた。
「ああ、あれはなんというのか、実は・・・ゾンビなんです」
「ぞ、ゾンビ!」
「肉体が死を認知しないケースが稀にあるんです、まあ気にされない方が良いですよ」
一人がそう言い、その一言をきっかけに集まっていた未来人たちはそそくさと去っていった。

403 :大網傘茸:03/06/05 21:39
(4−4)
さて、俺に関する情報は、既に何らかの通信システムで街の住人間に知られているらしく、
興味本位で近づいて来る者はもういないようである。陽も暮れようとしている。そろそろ
帰ろうか、などと俺は考え始めていた。
だがそんな時、背後へにじり寄る男がいたのだった。迂闊にも俺は全く気が付いていなか
った。
強烈な悪臭に振り返ると、そこにはあのゾンビがすぐ後ろにぬっと立っていた。
未来人は嗅覚の機能も除去してしまっているらしい。でなければこの悪臭には絶えられな
いだろう。それほど酷かった。間近で見ると顔は白目で皮膚は不気味に爛れている。
腐った肉体を持つ男は、もはや人間のものとは思えない軋んだ声で俺に絶叫した。
「ウオオっ!ナンテイタソーナヒトナンダ〜っ!!」
・・・おまえにまで言われたくないよ。           (4点)

404 :大網傘茸:03/06/05 21:47
「砂漠にて」

砂漠のど真ん中に一人の若者が倒れていた。服装はボロ雑巾のようになり、くの字に曲が
った体は微動だりせず、もはや一見しただけでは生死さえも判らない状態であった。
生きていたとしてもどのみちこのままでは長くはない生であろう。
奇蹟が起こった。
そこへ一台のジープが通りかかったのだ。
ジープは若者を発見した。中年の男がジープから降りてくると、すぐに砂に埋もれかけた
若者の上半身を引きずり起こした。
「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
若者はまだ生きていた。しかし、目は虚ろで口からは思うように言葉が発せられない。
「・・・たのむ。・・・み、みずを、くれっ」 それだけ言うと若者は意識を失った。
「待ってろよ。今すぐ用意してやるからな」
中年の男はジープに戻ると、ゴソゴソと荷台の中から半透明のポリ容器を引っぱり出した。
ふたたび若者のところまで戻り、意識を失っている若者の頬を張り、たたき起こした。
「おい起きろ、今持ってきたぞ!」
ミミズだった。
若者は口をパクパクして何かを言おうとしていたが、声にならなかった。
「礼には及ばんよ」そう言って、無情にも中年の男はジープで去って行った。(2点)


405 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/07 13:40
ttp://briefcase.yahoo.co.jp/clumsy_writer2003

とりあえず、こいつの痛い文章をまともな文章にしてくれ。

406 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/07 16:09
そのトイレは使用中のみ外の時間が止まる異星人製のトイレであることが
分かっている。MIW工科大学の科学者の実地調査によれば
使用中の定義とは洋式便座において一般に陶器が使用されている部分
のうちがわに排泄物が落下している最中であることが分かっている。
排泄物の運動エネルギーと便器内の何らかの場の力の相互関係による
ものと理解される。

407 :大網傘茸:03/06/07 21:51
(2−1)
「依存症の女」
カウンセリングの仕事は端から考えるほど楽ではない。
たとえば、患者が抱える病状の分類分けが実に複雑であり、幾つもの要素を踏まえて分析
をしていかなければならない。実際、何らかの症候群を複数抱えている場合もあり、明快
に病名を断言出来る場合はむしろ少いくらいである。そう、心理学というものは特別な研
究法など何も無い分野であり、私のようなベテランのカウンセラーでさえ、経験だけでは
解答が見いだせない事は数多い。悲しいかなそれが現実だ。
今日訪れた女性の場合、心の問題だけを取り上げてカルテを作成する事に、いささかの躊
躇いを感じた。最初に話しを聞いてみると、ごくありふれた「依存症」の一種であると思
われたのだが、患者の話を聞き進むうちに、対外的な要素にこそ核心に触れるものがある
事が解った。
「ええ、そうなんです。やめようと思っているんですけど、夫、子供を送り出して家にい
ると、何もする事が無いし、・・・昨日の負けを取り返そうと思って、ついパチンコ店に
向かっている私がいるんです」
「お金はどうしてるんです」

408 :大網傘茸:03/06/07 21:52
(2−2)
「最初はへそくりとかでやってたんですが、足りなくなってくると、主人の給料から、月
20万ぐらい使い込んだりして・・・そんな状態が2年ぐらい続いているかしら」
「その事をご主人はご存じなのですか」
「いいえ。でも最近はそれだけじゃないんです。サラリーマン金融っていうんですか?そ
こからだいたい週に5〜6万円ぐらい借りてるんです。」
「いけませんね。・・・でも、勝ち続けることが不可能としても、たまには勝つこともあ
るんでしょう?打ち続ける限りは負け続ける事も不可能なわけですから」
「それが、不思議な事なんですが、ここ1年ぐらいずっと大当たりがかからないんです」
「そうなんですか」
「私はやっぱり「パチンコ依存症」なんでしょうか?」
「いや、違いますね。私も最初はそう思っていましたが・・・」
私は自信に満ちた声で断言した。
「あなたの場合はもはや、「パチンコ大損症」ですな」
患者はカンカンに怒って帰っていった。このようにカウンセリングの仕事は端から考える
ほど楽ではないのである。    (3点)

409 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/13 10:19
自動的に文章書き込む自動スクリプトみたいだな。

大網傘茸は

410 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/29 02:47
テッド・チャンの「理解」のラストがよくわからない。
何故「理解」と言われて主人公は死んだんですか?

…ってかスレ違いか

411 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/29 04:01
「ぶんちゃかぶんぶん、ぶんちゃかぶん。」
中小企業診断士が呪文を唱えると
渋谷からチーマーとコギャルが絶滅した。

「すちゃらかぽんぽん、すちゃらかぽん。」
中小企業診断士が呪文を唱えると
東京23区内から外国人労働者が姿を消した。

「ぽこぺんぽこぺん、ぴこぽこぺん。」
中小企業診断士が呪文を唱えると
日本中の工場という工場から在庫が消えた。

「するーぷっと!ぼとるねっく!」
ゴールドラットが呪文を唱えると
日本人は全員、東を向いた。

向く方向が逆である。

412 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/29 14:50
遥かな、とてつもなく遥かな未来。
人類はからくも進化と進歩を繰り返し、光を超え、時空をも越えることに成功した。
そして我々の子孫達は、遂に宇宙の果てへと辿り着いた。
だが。
そこに存在したのは、明らかに何者かによって造られたと思われる、”壁”だった。
いつまでも、どこまでも、続いていくその壁・・・彼らは更に膨大な時間を費やし、その”壁”を
調べ尽くした・・・

”壁”は、信じられないことに、宇宙空間の外郭とでも言うべきか、宇宙全体を覆っていた。
さらに驚くべきはその性質。
”壁”は極限に達した人類の文明・技術をもってしても、何一つわかりはしなかった。
何一つ、である。
これは人類にとって、屈辱の極みでしかなかったが、この後数万年に渡る調査を続けても
人類には何も理解ができなかったので、そのうち彼らは何もかもあきらめた。

人類は、宇宙帝国を建国し、ありとあらゆる銀河の、ありとあらゆる惑星の征服を完了・・・
この時代、人類にはもう宇宙の中に知らぬものはなかった。
かつて先祖たちが「地球の外」に夢を抱いていたように、彼らも「宇宙の外」に夢を抱いていたが、
人類はもはや、宇宙に引きこもることしかできないのだ。

その後、人類はその総意のもと、不死の体を捨て、滅びる事を選んだ。

”壁”は無慈悲に、宇宙をとこしえに覆い続けていた。

413 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/29 15:37
カタルシスがないな…

414 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/29 18:23
あなたが探してるのってこれだよね?でも眠れなくなるよ!
http://nuts.free-city.net/index.html

415 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/30 16:02
古拙電脳期Uにおける記録円盤の内容についての覚書

先ごろ古代の地層から発掘された多量の記録円盤は古拙電脳期Uに属するものと判明した。
記録円盤は炭素系高分子化合物の円盤に塗布された有機色素に光学的に変化を起こさせる
という、極めて原始的な方式で行われているもので、同じ時代の地層からは本惑星全土から
出土しているタイプの円盤である。

内容を取り込んで解析したところ(生データの閲覧はK-29pf/882KDaから取得可能)、データの
9割は卵子提供個体の皮膚画像およびそれと精子提供個体との結合画像(静止画像を短期間
にて更新することによる擬似的な動画像を含む)からなる事が判明した。

これにより、古拙電脳期Uにおける記録円盤のほとんどがこの皮膚画像と結合画像であること
という説が補強されることとなった。

この時代の個体群がなぜこれほどまでにこれらの画像を記録しつづけたのかについては諸説
あり決着がついていない。一説によれば、この時代の個体群はこの接合により子孫を残したの
ではないかといわれているが、それでは記録に卵子提供個体同士の結合、精子提供個体同士
の結合の画像が含まれていることの説明がつかない。また、ひも状のもので固定されたり吊る
された画像、幼体の皮膚画像がかなりの割合を占めている事も否定理由の一部である。

やはり、われらが祖先種の行動様式の解明には更なる発掘と解析が必要なようである。

(太陽系第三惑星考古学研究チームより帝国首都科学アカデミーに送られた通信203号)

416 :菅原キリコ:03/07/01 02:08
はじめまして、たまたま偶然ですが、
ちょうど短編SF書いてました。
というよりゲームなわけですが・・・

http://yumemi.sytes.net/kirico/

宜しければご覧下さい

417 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/01 14:48
同人SF? キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

418 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/01 14:56
>415
ネタ的にはありふれている。が、不覚にもチョトわろた

419 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/01 17:40
すあまを買った。
数えてみると、紅白同じ数だけあった。
次の日仕事から帰ってきてすあまの様子を見ると、
白が一個少なくなっていた。
奇怪に思いながら、紅を一個食べた。
うまかった。
朝見てみると、また白が少なくなっていた。
こうしてすあまは減ってゆき、その晩には紅白一個ずつになった。
朝見ると、やはり白がなくなっていた。
そこで、最後のすあまを食べようとつまむと、
紅の影に小さな紅白のすあまが並んでいた。
小さいのは育つまで待つことにして、
紅いすあまをほおばった。
うまかった。

420 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/09 08:44
>>415
藁田。この書き方で2次元萌え絵はどう表現されるのだろうか…。

421 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/12 14:49
           |え〜、なんかまだ燻ってるようなのでなんか言っとく。
           |板を作るのは「2ちゃんねるのえらいひと」だけど
           |その板をどうしていくかってのはそこに集まる住人で決まっていくもので。
           |その住民の世論として「ワナビの人はなんか一般住人とは違うなあ」という
           |思いがあって、「カテゴリ的に創作関連の話題は板違い」という
           |一理ある意見でその思いに理論武装がされちゃってる以上、
 _  _ _     .|「板住人から板違いと言われる」のはもうどうしようもないと思う
l lァく`!〕  ヾ]  |これはもうその説が正しいとか間違いとか言うのとは別の話。
ヽ! K/ ノノ)ノ)〉 <板の住人がそう信じてるから言われる。
  ! l、!!゚ ー゚ノ |Vヽ.\_________________
 ̄l l⊂)卯!つ_.   ヽ       /
  リハ!fく,/~),ヽ|´ω`l ━┳━<ま、信仰みたいなもんやな。
 ̄ ̄ ̄ .し'J ̄ ̄|__っ   ┃   \____
^~^~^~^~^~^~^~^~    .┻


422 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/12 14:57
>>420
電子演算装置による二次元絵画もしくは有機・無機塗料で描画さ
れた未成年皮膚画像であるが頻繁に機械的擬似人間個体画像も
見られる。
特に多いのはこの12式機械的擬似人間の画像であり緑色の頭
髪と金属耳が特徴である。

423 :Xanagi(初投稿):03/07/14 02:08
「幽霊」 1/2

昨晩のことだ。いつものようにTVを見ながらビールを飲んでいると、
一瞬、背筋がぞっとした。
何かと思い振り向くと、床から白いもやのようなものが這い上がってくる。
ようく見ると人の形をしている。見た目は女だ。
私は目の前の白い女をまじまじと見つめながらビールをまた一口飲み、聞いた。
「どっから入ってきた?」
その白い女はかすれた声で言った。
「私が怖くないのですか?」
「べつにあんたみたいな弱そうな女は怖かないよ」
「いや、そうじゃなくて、私、幽霊なんですけど」
そう言うと白い女は部屋を飛び回り、テーブルを貫通して見せた。

424 :Xanagi(初投稿):03/07/14 02:09
「幽霊」 2/2

「ほう、あんたは自分を幽霊だと言うんですね」
「ええ、そうです。だからどんな物も通り抜けれますし、飛ぶこともできます」
「つまり、物質の制限を受けないし、重力の制限も受けないということですよね」
「え・・・? たぶん、そうなんだと思いますが。幽霊ですし・・・」
「おかしいなー それじゃあ、どうやってここにいるわけ?」
「はい?」
「つまりね、物質の制限なしに通り抜けちゃって、重力の影響もないんでしょ。
 ということは地球は自転してるし、その上に公転もしてるし、宇宙は常に
 広がってるわけだから、あなたはここに居ることができずに地球をすっぽぬけて
 宇宙に飛び出しちゃうはずなんだよね」
「・・・・・・ああっ、なるほど!」
そう言うとその女はものすごい速さで私の部屋から外へ飛んで行ってしまった。
私は何事もなかったように、またビールを飲み始めていた。
「悪いことしたかな・・・」

425 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/14 02:14
>>422
研究チームはこの時代の人類は波長が400~760nm程度の電磁波を
感知する能力を有していたと結論づけた。

426 :山崎 渉:03/07/15 11:30

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

427 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/19 09:01
age

428 :ごった煮惑星 1:03/07/23 14:47
わが「無敵号」は、砂の惑星「キン・ザ・ザ」に不時着した。突然のイクストルの襲撃を
受け、何とか撃退したものの、コラプサー・ジャンプ駆動系が故障してしまったのだ。
この星は「宇宙ヒッチハイクガイド」にも乗っていなかった。修理にはX金属がいるが、
持ち合わせがない。しかし、墜落の途中、近くに都市があるのが見えていた。あの都市で
調達できるだろう。
外は砂漠だった。水分凝結服を着る。私の見積もりでは約3時間の行程。私は都市のある
べき方角に歩き出した。途中砂蟲に出くわして少し時間を取られたが、なんとか都市にた
どり着いた。赤と青の二重太陽がだいぶ傾きかけていた。

しかし入り口がわからない。完全に密閉されたドーム状になっているのだ。入りあぐねて
いると向こうからポク、ポクとひずめの音を響かせて三本脚の異星人がやってきた。頭は
二つあるが、脳は二つ頭の付け根のもじゃもじゃのたてがみの下にある。ふるいつきたく
なるようなコントラルトの声で彼は言った。
「あなたはこの都市の入り口を探しているのですね?私がそれを知っています。私は中で
用事があるのですが、もしあなたが私のガードマンとして同行してくれるのなら、教えて
あげましょう。」
私は引き受けた。しかし道案内といいながら、その異星人は私の後を歩く。私が襲うとで
も思っているのだろうか、臆病な奴だ。

都市の中は、永遠の午後の日差しが差し込んでいた。
驚異の自動走路を走り、我々は「カンティーナ」というバーに入っていた。中は薄暗く、
さまざまな宇宙人種で満ち溢れている。相方は言った。
「ここで私の用事の相手を待ちます。温めたにんじんジュースは飲めますか?」
私は首を振り、タルカロスのストレートを注文した。
ガードマンといっても、今のところすることは別にない。私はとりあえず店内を見回した。
バーのカウンターでは、青く体にぴったりな服を着た赤マント男(胸に大きくSの文字)
と黒ずくめのコウモリのコスプレ男が、くもの巣模様のタイツ男に酔って絡んでいる。く
もの巣男は迷惑そうだ。

429 :ごった煮惑星 2:03/07/23 14:51
隅のテーブル席では、大男と赤い宇宙服を着たままの男が何か話している。大男はかなり
豪胆な奴らしい。たまに歯をむき出して笑う。相手の赤宇宙服男はほとんど相槌を打つだ
けで、何か熱心にメモをしている。筆まめな奴らしい。窓際の席で、長い髪の女と角刈り
の男(なぜかカビだらけ)が、デ・ジャ・ヴュと浦島太郎と学園祭前日の関連について話
をしている。俺の背中側では、内緒で連れ込んだ猫にジンジャーエールを飲ませようとし
た客がウェイターともめている。
本当はこんなことをしている場合ではないのだが。はやくX金属を入手し、「例の情報」
を得るための旅を続けなければならないのだ。しかし約束だからしょうがない。

相方の用事の主は、少し遅れてやってきた。一人は右手にレンズをはめ込んだ男で、もう
一人は透明金属の箱に入った脳だけの男だ。こちらは見えない力線で宙に浮いている。
用事とはかなり危ない内容だった。どうやら、人間の血球を人工進化させたバイオチップ
を、どのように宇宙全域にばら撒くか、を計画しているらしい。
「第二ファウンデーションの出方にも気を付けないと…」
「いや、それより『エス』の動向が気になる…」
「R.U.R.対策は当然考えているんだろうね…?」
「収容所惑星には、既に話はつけてあります…」
「『シ』に関する問題は解けたのかね…?」
ひそひそと話は続く。私は特に興味もないので、タルカロスを飲み干すと、店内をまた見
回しはじめた。くもの巣男は逃げたらしく、赤マント男とコウモリ男は今では何か優男に
絡み始めていた。優男は引きつった顔をしている。こういうタイプは実は切れやすいのを
私は知っていた。右側のテーブルでは、一度絶筆したSF作家が、文壇においていかにS
Fが不当な扱いを受けているかをバルカン人相手にくどくど説教していた。

430 :ごった煮惑星 3:03/07/23 14:58
わが相方たちの悪だくみは、ほぼ計画完成まできたようだった。
「では、実行の日取りは…」
とそのとき、ものの砕ける大きな音がして店内にグラスや液体が散乱した。カウンターで
緑色の大男が両手に赤マント男とコウモリ男を引っつかんで振り回して暴れているのだ。
どうやらさっきの優男が怒りのあまり興奮して変身したらしい。
ファンファーレの鳴るような声を上げると、私の相方は一目散に逃げてしまった。これで
はガードマンどころではない。店内は大混乱に陥っていた。逃げる客、戸惑う店員、悲鳴
を上げるホステスたち。そんななか、ボッコちゃんだけが平然としていた。
阿鼻叫喚の中、私はそこに意外な人物を見つけた。全身刺青の男。額にはNOMADの文
字。奴がこの惑星にいるのだ!ということは、記憶屋も近くにいるはずだ。慌てて私は彼
を追いかけようとしたが、振り回されて落ちてきたロビタをかわしているうちに見失って
しまった。

なんとしても記憶屋を探し出さなければならない。それが私が「無敵号」で長い探索の旅
を続けてきた理由なのだ。
自動走路を走っていると、道端で知性化されたイルカとオッベルの象が碁を打っていた。
「この辺でこういう奴を見かけませんでしたか?」
私は記憶屋の特徴を詳しく話した。イルカたちは知らなかった。その後、ヒーチー人、ボ
ディが三分割する分析用ロボット、チーラ人、液体金属製の殺し屋に会ったのでそれぞれ
聞いてみたが、やはり知らなかった。
そろそろ諦めかけた頃、箒を持った丸眼鏡の少年がいたので駄目元で聞いてみた。
「ねえ君、こんな格好の奴、見なかったかな?」
「見たよ。講演会を聞きに行ったら居たよ。」
「本当かい?それは何処だい?今もやってるのかい?」
彼は丁寧に場所を教えてくれた。隣で聞いていた少女がじれったそうに言う。
「ねえハリー、もういいでしょう?早く誰もいない静かなところへ行きたいわ。」
というと少年の手を引っ張って連れて行った。ませた子だ。

431 :ごった煮惑星 4(完):03/07/23 15:06
私は中に入らず、講演会場の出口で記憶屋を待ち伏せすることにした。特製の帽子をかぶ
る。これをかぶると、周囲の人にはかぶった人が単なる石ころのように感じられ、意識か
ら除外されるのだ。
講演会のポスターは「火星のプリンセス」の扉絵だ。最初の議題「地球から月へ」が終わ
り、チャレンジャー教授の探検報告に移っていた。チャレンジャー教授は傲慢な男で、観
客から手ひどい野次を受けながら、さらに観客を挑発するような言動をはきつづけている。
混乱に収拾がつかなくなった頃、教授は最後にとっておいた証拠品を取り出したらしい。
何かものすごい音がして、観衆たちから悲鳴とどよめきが聞こえた。しばらくした後、一
つだけ開いていた講堂の窓から、翼竜が飛び出して悠々と飛び去った。
しらけたような会場から、聴衆たちが去ってゆく。出てきた聴衆の中には、ムカデ型宇宙
人やたこ型火星人、果ては3本脚の植物までいた。私は辛抱強く記憶屋を待ちつづけた。
と、最後のほうになって、ついにそいつを発見した。後をつけ、人気のなくなったところ
まで待ち、後から襲い掛かった。
記憶屋は抵抗したが、私の敵ではなかった。裾から手を突っ込んで強引にリセットスイッ
チを押す。そして記憶強制読み出しモードで再立上げした。記憶屋といっても所詮は人型
パソコンだ。「ちぃ…」と弱々しくつぶやくと、記憶の内容を素直に吐き出した。

私は翌日早く、キン・ザ・ザを旅立った。
X金属自体は簡単に手に入った。修理も簡単だった。そして何より、記憶屋から私がどう
しても欲しかった情報を手にいれることが出来たのだ。

「交叉時点」への行き方とその座標。

私は既にそこへの途上にある。もちろん、そこについたら、私は、愛を叫ぶつもりだ。

432 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/25 20:02
超低速の粒子が発見された。24時間で1mmしか移動しない今までの
物理法則には当てはまらない奇妙な粒子だった。もっと変な点としては
運動量と質量のバランスか慣性法則を強く受けている事だった。
つまり、地球の自転についてゆっくり広がっていく性質の物だった。

特定の偏向電磁場を掛けると発生してから特定時間の粒子だけを選択して
検出する方法が発見されると、驚くべき実用法が考案された。
過去の観察である。40年以上は拡散され無理だったが、現場を
超伝導の磁気柱で囲むことで、当時何があったか見ることが出来るようになった。

もちろん莫大な費用がかかるが、犯罪では裁判費用に上乗せする法案が
成立すると、裁判中の被告は、素直に罪状を認めるケースが続出だった。
和歌山の某カレー事件は、被告が認めず実際に過去を見聞することになった。
設置後、調整されたモニターに写っていたのは、父親と兄弟がカレーに投入して
いる場面だった。読唇術によると「捕まれやババァ!」っと罵っていた。

433 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/04 14:54
倉庫落ち反対レス

434 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/05 13:49
『世界の中心でアツイと叫んだ男』

 彼には幼いころからテレポート能力があり、どこでも好きなところへ瞬間移動する
ことができた。
 ある日、彼は思い切って世界中で一番日本から遠いところ、すなわちブラジルへ、
テレポーテーションしてみようと思い立った。
 彼はリオのカーニバルで肌も露わに踊っているブラジルの女の子たちを思い浮か
べ、ニヤニヤしながらブラジルへと跳んだ。
 彼は自分の力を過信していた。彼の能力では、その半分の距離しか跳べなかった。
 半分の距離、つまり日本とブラジルの中間地点、そこは地球の中心核だった。
「熱い!」そう叫ぶ間も無く彼は燃え尽きた。


435 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/05 17:11
 「デリケイトな進化」

6754年春、電子脳が誕生した。あらゆる状況、事象に対して合理的、効率的にしかし人間らしい
判断を下せる最高の脳である。しかもその値段は大金持ちなら一括で購入でき、一般人でもローンを
組めばなんとか購入できる額であった。
 皆、こぞってこの脳を購入し、手術により新たな脳を手に入れた。人類は進化したのだ。実際、世の中は
実にうまくまわった。しかし同年夏、猛烈な暑さにより電子脳はショートし人類は滅亡した。手術前の脳が
どうしようもなく馬鹿であったことが証明された。


436 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/05 17:32
 「有意義なツアー」

 「パラレルワールドツアー」に俺は参加した。この世界ではうだつのあがらないサラリーマン
の俺だが、別の俺はものすごく偉大な人物かもしれない。そうであるなら、すこしは救われるというものだ。
俺は俺に会うことにワクワクした。
しかし、幾つかのパラレルワールドをまわったが俺はやはりなんの才能もなく、個性もなく、ありふれた、よく
あるタイプの、極々一般的な、うだつのあがらない、ただのサラリーマンだった。俺は俺の存在意義を疑った。
俺は無意味な存在なのではないか…、どの世界にも俺は必要無いんだ…。俺はやりきれなくなり自殺した。
この、パラレルワールドツアーに参加した者が自殺することが多い。原因はよくわからない。

437 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/05 17:50
 「自給自足」

 ああ、うんこしてえ。俺は青い錠剤を飲んだ。俺はクソをした。すっきり。
俺は銀色の上品な便器からうんこを慎重にとりだした。
「パパ、お腹すいた。なにかおやつはないかしら?」
娘が俺にウルウルしたかわいい瞳で話し掛けた。かわいい奴め。俺はうんこを娘に差し出した。
「ほうら。チョコレイト味だよ。出来たてだよ。」
「わあい!」娘は俺からうんこをふんだくり、「おいしい。はあはあ。」とむさぼり食った。
 地球上の人口は現在、300億人。人はわずかな食料を支給され、便をするときに特殊な錠剤を
飲む。こうして排出された便は飲んだ錠剤の種類に応じ、様々な味の「食料」となるのだ。俺は
娘のおやつのためにチョコレイト味になる錠剤を飲んで大便をしたのだ。
「パパ、のどがかわいたな。マミ、出るかい?」
「うん。待ってて。」
娘は錠剤を飲み、トイレで尿をした。娘はパタパタと尿の入った容器を持ってきた。
「ハイ!パパ!ぶどう味だよ!」
俺はその尿を飲み干した。
 なぜだろう。俺はうんこを食わせたり、尿を飲んだりすると、陰茎が勃起する。

438 :開発者:03/08/06 02:45
『孤独』

「なぜ、人類は宇宙開発をやめてしまったのでしょうか。あのとき議会で予算縮小案が通らなければ、人類は助かったのかもしれないのに。」
「仕方があるまい。あの時の人類は目先のことでいっぱいだった。極端な人口爆発、環境破壊、宗教問題からの戦争まで、いっぱいありすぎた。」
「確かに今程ではないとしても、危機的な状況は何度もありました。ですが、それらは全て解決出来たではないですか。」
「私に言わせればそれは全て偶然だ。人口爆発は突如現れた致死性の高いウィルスのせいで逆に人口が減少しただけだ。」
「ですが、そのウィルス研究のおかげで生体工学は発展。植物の大量培養や人口抑制が制御出来るようになったのではないですか?」
「何もしてないのに突如オゾンホールが塞がったこともあった。」
「その原因を究明する過程で、副産物として大気清浄プラントが出来たのではないですか!」
「宗教などもっと悪い。いくら危機的状況が続いたからといって、あんな新興宗教が出てくるなど・・・。」
「ですが、あの『ガイア教』のおかげで、宗教は統一されたようなものです。あと残っているのは先生や私の様な無宗教派だけですよ。」
「とにかく、今までのは全て偶然で人類が助かったようなものだ。しかし、今回のは・・・」
「確かに、偶然を期待することは出来ませんね・・・。」
「・・・。」
「・・・。」

439 :開発者:03/08/06 02:47
「・・・ところでこの最後の時に、儂のような年寄りと一緒で良いのかね?」
「先生を尊敬していますから。」
「だが、何年も二人きりだったではないか。今ならだれも非難する者はおらん。街まですぐだぞ。いままで、他の人間に会いたくなかったわけではあるまい。」
「ええ。カメラを街に向ければ手が届きそうですからね。何度、人恋しくなったことか。街の人々に思い焦がれたことか・・・。ですが、不思議なことにいつでも行けるようになってからは、そんな思いも薄れてきまして。」
「ふむ。人間とは不思議なものだ。手に入らないと欲しくなるが、手に入れたとたん、興味を失う。人が長時間孤独に耐えられるのは、その気になればいつでも人に会えるからなのだろうな。」
「先生はどうなのですか?」
「儂は長い間一人でいたので、孤独にはなれている。最初から手に入らないと思えばあきらめもつく。」
「・・・宗教も孤独や恐怖に耐えるのにはちょうどいいですね。特に今みたいな状況では。」
「・・・その宗教だが、『ガイア教』の教義内容を知っているかね?」
「詳しくは知りませんが、地球を神に例えた宗教ですよね。」
「いいや。地球は生きている、というのが彼らの考えらしい。大昔の学説が元になったらしいのだが。」
「そうでした。ですが、彼らはそれを自分たちの良いように変えています!地球は生きていて、人類とコミュニケーションを取りたがっている。人類が危険に直面したら地球が助けてくれる!だから地球に救いを求めるなんて!」
「あの状況を人類が自分達の力で切り抜けたのに救いが必要なのかね?」

440 :開発者:03/08/06 02:54
「切り抜けたのがいけなかったのです。問題が次々に解決したのだから、宇宙開発やその他の計画を再開しても良かったはずなのに、しなかった!人口抑制技術のおかげで無理に宇宙に進出する必要性が無くなりました。
環境改善による、いごごちの良い地球を離れたがる者はいなくなり、危機的状況からの反動のせいか、誰もが好き勝手生きることに熱心になりました。
多少手に負えない問題が起きても過去に比べれば大したことはない、何とかなる、ですましてしまいます。その行き着く先が『ガイア教』ですよ!」
「だが、一概にでたらめとは言えまい。さきほどウィルスの出現やオゾンホールの消失など、偶然とはいえ危機的状況の打開と文明の向上に役だったと、君が言ったではないか?はたして本当に偶然だったのかね?」
「どういうことですか先生?いつからガイア教徒になったのですか!?」
「まあ聞きたまえ。実際、地球は生きている様にも見える。恒常性があるように見える。人類が一部の環境を破壊すると、連鎖的に全体が悪くなる。
まるで病気にかかったみたいに。しかも自力で癒すこともできたわけだ。さらに単細胞生物を何億年もかけて人類まで育てた所業はまさに『母なる』地球と言えるのではないかね?」
「ですが、過去に生物が大規模に絶滅したことも何度もありました。」
「それは考え方を変えてみればどうかね?どんなに愛し合っていても、喧嘩をしたことがない恋人達などはいないはずだ。飽きたり浮気したりするの人は大勢いるだろう?
子供をしからない親などいない!だが母親はどんなに出来が悪くても、自分の子供を簡単には見捨て無いはずだ。」
「・・・。」

441 :開発者:03/08/06 02:56
「この考えを少し広めてみようではないか。地球だけが生きているのだろうか?現在のところ、地球外生命体の存在は確認されていないが、他の恒星や惑星も生きていると考えられないだろうか?
無機的ではあるが、天体現象は実に様々に富んでいる!衝突したり、離れたり、爆発して死んで、かわりに新たな星が生まれる・・・まるで人生みたいではないかね!?」
「それは全体からみたらごく一部の天体だけです。」
「君だって始終感情的になっているわけではあるまい。それに星の寿命は人間と比べものにならないほど長い。時の流れが違うのだ!その殆どは、他人と着かず離れず微妙な関係を保ち続けているのだろう。」
「・・・。」
「しかし、変化が少ないのも確かだ。目に見える範囲を回っているとはいえ孤独感を感じることもあるだろう。地球はそれ故に人類を、地球上の生命体を滅ぼすようなことはしないはずだ。寂しさを紛らわすために・・・」
「・・・。」
「しかし、殆どの天体は生命体がいないため、我慢するしかない。最初から手に入らないとなればあきらめもつくだろうがな。儂と同じように・・・。
だが、手にはいる可能性があるとなるとまた別だ!特にすぐ近くにおり、目に見えるともなれば・・・」
「どういう意味ですか!?」
「君も言ったではないかね?覗けば手が届きそうな程近いのに会えないため、人恋しくなると。」
「まさか!?」
「ましてや、かつて何度か人類に訪問されたことがあるとなると、そのときの興奮を容易に忘れることは出来ないだろう。
しかも、根気よく待っていればいずれ人類が大勢訪れて来るはずだったのに、肝心な人類の方が興味を失ったとなるとその悲しみはいかほどか!ましてや、見ることだけが出来るとなると、生殺しのようなものだろう!
長い時の中で滅多にない興味を引く存在!自分達を理解しうる可能性のある知的生命体ともなると!」
「ではまさか!先生はこの災厄は偶然ではなく、意図的なものだとでも!?」
「おそらくは・・・あまりにもまだ若い彼は、孤独に耐えられなかったのではないだろうか・・・」
そして二人は、空を見上げた。
天上には太陽の十数倍の大きさに膨れ上がり、さらに接近し続ける月が見えた。

442 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/06 03:05
ほうほう
なかなか・・・

443 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/11 12:46
age


444 :山崎 渉:03/08/15 21:50
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

445 :山崎 渉:03/08/15 23:04
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

446 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/25 13:56
「代償」

 その微生物は、最初、取るに足らない生物だと思われていた。もちろん全ての生物は裡に驚
異を宿しているし、生命に価値の差はない。
 だが結局のところ、脳を使って事象を観測する以上、人間は物事に重み付けをせずにはいら
れない。その基準は主に「人間の生存に有利に働くか否か」である。つまり、人間にとって有益
な牛や豚・鶏などの生物や、逆にひどく有害な毒蛇やシロアリといった生物は重要であるとさ
れるわけだ。
 そこから考えると、その微生物は、明らかに「毒にも薬にもならない」その他大勢の一種であ
ると思われた。アマゾンの木から発見された、最初だけは。

 21世紀中頃、前世紀からSETI@HOMEなどで行われてきた分散コンピューティングは隆盛を極
めていた。さらにゲノム の解析の画期的高速化・安価化と役割分担の究明がコンピュータシミュレ
ーション上で行えるシステムの開発成功も相まって、DNA の解析は前世紀終盤から今世紀初頭
にかけてのような企業と国家に隠蔽されたものではなく、もっとフリーでオープンなものとなっていた。


447 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/25 13:58
 そんなある日、シベリアに住む一人の少女の下に奇跡は舞い降りた。彼女が携帯電話の画面の
片隅に突如現れた赤いマークをクリックすると、解析ソフトのウィンドウがアクティブになり、そこに
はこう書かれていた。「重要度:最大 近似する遺伝子:なし ただちに自分のマシンにこのデータが
配信されたことを証明するログを以下のアドレスに送ることを推奨します」。
 そしてシベリアの凍てつく夜を弱々しい朝日が切り裂いた時、少女は世界で最も有名な人物の一人
となっていた。

 その微生物の遺伝子は、正にスリーセブンを当てたスロットマシーンのようだった。眠っているスイッ
チをON にしてES 細胞に埋め込んでやれば、牛以上に美味で育てやすい巨大軟体生物にも、屍を一
ヶ月ほどで効率のいい燃料にしてしまう微生物にも、とにかく、人類が望むもの全てを与えてくれた。
 そして20年ほどたち、至上初めて食糧危機が根絶された地球に、公転軌道面から二天文単位ほど
離れた場所から通信が送られてきた。彼らは、自分達を知的生命体だと説明し、ありとあらゆる情報を
送ってきた。
 狂乱、歓喜。
 やがてその宇宙船は極軌道にのり、初めて彼らはライブ映像で宣言をすると発表した。
 そして人類が期待の目で見守る中、彼らは高らかにこう宣言した。
「さあ、使用量をいただこうか。君たちがもはやそれなしには生活出来ないほど頼っている微生物、そ
の遺伝子著作権は我らにある。 二百万年ほど前、我らの探査ブロープにくっついていたものがここで
繁殖してしまったらしいが、君たちが利用していたという事実に変わりはない。あ、著作権を疑うなら銀河
開発事業団のデータベースを参照してくれ……参照方法は使用量を払ってから教える」

 これが、人類が海王星と天王星を失った顛末。

448 :ミステリ板住人:03/08/25 22:01
転載しておきます。

334 :ミステリ板住人 :03/08/24 21:07
試しに書いてみました。
「恐怖のスーパーカミオカンデ」(準備稿)
スーパーカミオカンデの前に佇む小柴。
小柴「ふはっはっはぁ・・(不気味な笑い)、このスーパーカミオカンデでさえあれば、
   世界は私の手に落ちたも同然だ」
田中「小柴博士!…あなたはいったい…」
小柴が不気味な笑みを浮べながら、振り向く、
小柴「やはり君だったのか田中君、どうだね、私と一緒に世界征服の絵を
  描いてはみんかな?」
田中「博士…あなたは間違っている・・」
小柴「なに!」(怒りの表情に変わる)
「田中君、もう遅いのだよ」、どこからともなく車椅子の男が現れる。
田中「ホーキング博士…」(驚きのあまり絶句する)
                            つづく

449 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/25 22:56
テスト

450 :大網傘茸:03/08/26 03:54
(6−1)
「死の世界」
    ハリー・ハリスンに捧げない。

死んで驚いたのはその大行列である。
とにかく長い。そして大渋滞。まだ俺が死んで間もない頃は、後方に人混みは無く、新入
り達の姿が染み出てくるように、フェードインする様も拝見できていたのだが、今や前も
後も黒山の人だかり状態。なんでも後方からの伝言では、大地震やら戦争やらで、もの凄
い勢いで人数が増えているらしい。
一方、前方からの伝言では肝心の「受付のゲート」がたった7つしか無いという。
全然、捌ききれてないではないか。
やれやれ、もう嫌になるほど待たされた。立ちっぱなしで足が棒になりそうだが、幸いな
事に足は無い。
「まだかよ〜」
「まだかよ〜」
「うるさい!」

451 :大網傘茸:03/08/26 03:55
(6−2)
もう永遠とも思えるほど待たされて、誰もがうんざりしていた。
しかし堪えきれずに、前の列に割り込もうとする者は殆ど居ない。それもそのはずで、頭
上に光る電光掲示板には「列を乱した者、問答無用で地獄行き」・・・の文字が目に入っ
ていたからだ。
ナメクジ以下のスピードであろうが、前進している事に変わりはない。ここは我慢。我慢。
・・・ってもう何億回思った事か。「まだかよ〜」
既に周りの連中とは会話のネタも尽き果てていた。だから、後方から伝わって来る情報が
何よりも嬉しかったのだが、これだけ列が肥大化しては、伝言ゲームと同じで意味不明な
内容のものが殆どであった。

それから何年が過ぎただろうか。やがて受付のゲートが遙か遠方にではあるが、見える様
になった。しかし、俺達は雄叫びをあげる気力もすでに無くなっていた。ただ、知らず知
らず涙がこぼれた。

452 :大網傘茸:03/08/26 03:56
(6−3)
そこから、さらに数年が過ぎた。ようやく俺は受付所に辿り着くことができた。
「お名前をどうぞ」
「ミステリ板住人です」
受付担当者はキイボードに名前を入力して検索をはじめた。
「ミステリ板住人っと。・・・ああ、ありました。あなた、地獄行きですね」
「え〜〜っ!」
「地獄行きです」
「俺、地獄に堕ちるような悪い事してません!」
「あなた生前にネットで荒らししてたでしょう。これが周りからひんしゅくをかってます
ね。ま、地獄行きは微妙なところではあるんですけどね」
「だったら助けて下さい」
「こまりましたね」
受付担当者の目が一瞬キラリと光った。
「なら、・・・ちょっと耳を貸してください」
俺は耳を寄せた。その時、次の順番の奴が怪訝そうにこちらを見ているのがわかった。

453 :大網傘茸:03/08/26 03:57
(6−4)
「いや、ここだけの話しなんですけど、死者のペースが早すぎて、実は地獄の定員が近々
満杯になりそうなんですよ。改善策も検討中ではあるんですが」
「ほう」
「あなた。マインドハンターになりませんか?」
「何ですか、それは」
「地獄へ堕ちた魂を抹殺するんです。ノルマは一週間以内に百人です」
「そ、それは殺人では?」
「もともと死んでる魂を無に変換するだけの事です。それに、一人殺せば殺人者ですが百
人殺せば英雄となります。英雄はもちろん天国行きです」
「あ、99人の場合は」
「地獄行きです。どのみちこのままでは地獄行きに変わりありません。さあどうします
か?」
「や、やります」
「ではこの契約書にサインを・・・。はい、そしてこれが使用する武器の「無イフ」です」

454 :大網傘茸:03/08/26 03:58
(6−5)
こうして一週間の間、俺は死に物狂いでマインドハンターとして戦った。
80人を殺したところで、すでに6日がたっていた。あと1日で20人を殺さなければな
らない。子供を狙いに絞っていたのが失敗だった。地獄に堕ちるほどの子供はそれこそ、
殺人犯が中心で、勘が鋭く背後をとらせないのだ。やたら噛み付くし。
最後の1日は老人を狙ったお陰で順調に殺人をこなしていった。すでに99人。あと一人
である。タイムリミットはあと10分程度。
目の前に広がる血の池では、どこかで見覚えのある男がぷかぷかと浮かんでいた。ネット
で悪名を馳せていた山崎だ!あいつが地獄に堕ちるのは当然だな。最後のターゲットは奴だ!
「山崎、覚悟ーっ!」
ぶすり、と「無イフ」を突き立てると。山崎は無へと変換され消えていった。だが突如そ
の下から何者かが浮かび上がり、俺は反射的に「無イフ」を突き立てた 。それは、ぼる
じょあだった。やれやれ。とりあえずノルマは達成した。
「時間切れです」
振り返ると受付の男が居た。

455 :大網傘茸:03/08/26 04:00
(6−6)
「残念でしたね」
「え?百人以上抹殺しましたが?」
「契約書を良くお読みになってなかった様ですね。百人と百人以上はイコールではありま
せん」
「そ、そんな。俺は地獄行きですか?」
「いーえ、検討中だった改善案が実行に移され、地獄の下に「重地獄」が建設されました。
101人もの人を抹殺したあなたは、その記念すべき「重地獄」行き第一号となりました。
ではこちらへどーぞ」
おれは尻を思い切りけ飛ばされ、深い奈落の底へと堕ちていった。  (0.5点)

>>448
ミステリヲタ的展開を希望。漏れあんたのことは嫌いではないよ。念のため。(藁)

456 :ミステリ板住人:03/08/26 12:04
>>455
リレー形式でやらない?
あなたは、もう少し肩の力を抜いて書いた方がいいような。
力作は良いのだが、力みが読者に伝わってしまうのはまずい。

457 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/26 12:42
神は大阪はなんばでうなぎを食べていた。今日は人と合う約束があった為であり家は寝屋川にある。
神は追加でミニうどんを注文した。その間にうなぎを全て平らげ後光を発散した。
調度昼時だった為神の頼んだミニうどんは中々来なかった。何を思ったかジャンボあげうどんをさらに注文した。
ミニうどんとジャンボあげうどんを啜っていると外で殺傷事件が起こった。犯人は人を壊してみたかったとわめいていた。
途中で満腹になりそのまま残した。殺傷事件がすっかり引いた後になってもまだ待ち人は来なかった。
神は持っていた杖でゴリゴリと地面を削ってヒマを持て余した。
「どうもどうも。遅くなりました」
「あのねー。まぁ良いんだけどさ」
「で、出て頂けるんですか我がテーベーエスの特番に」
「OKだからここ指定したんじゃないの。ちゃんと咀嚼したのかな知恵の実」
「はぁ左様ですか」
「あ。何か信用してないですね。俺怒らせたら怖いよ、あんたの局に雷落としてXヶ国語放送にしちゃうんだから」
「信用してますよ。でも現物を見ない事にはやっぱりどうとも言えません」

458 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/26 12:43
「仕方ないなぁ。じゃ今からやりましょ。何が良いかなぁ。火ぃくらいならミスターマリックでもやっちゃいますからね」
神は頭をぐりぐりとやりながら云々唸った。
唸り声が一桁を越えたあたりでそうかと指を鳴らす。
「じゃあ一瞬にして隼に変身するSFXな技を見せたげます。三、二、一、キュー」
「おお」
「あ。今思い出したんですけどこんなのも出来ますね。はいこっち注目」
神が変身した隼はPHSを八つ裂きにし、それを放り投げる。
すると放り投げたPHSは天に昇っていき幾つかの星になった。
「どうです、信用する気になりやがっちゃいましたか?」
神は元の姿に戻ってゲタゲタと笑って見せた。広げた手が四本になっていた為テーベーエスはまた面食らった。
「神はいたんですね。あわわわ」
「いたんですじゃない。いるの。神は死んだ等とほざいだ男は閻魔大王に舌を抜かれました」
「ちょちょちょ、こっちに来てください。話があります」
「良いでしょ良いでしょ。何なら悪魔君の声優でも引き受けますよ」
「そんな事よりもっと重要な事です!」
神は異常に興奮したテーベーエスを制す。こういう人種を放って置くと碌な事にならないと知っているからだ。
「まさか戦争やめさせろとか無茶な事を言い出す気じゃないだろうね」

459 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/26 12:43
「そうです! 何でわかったんですか!? まさか未来予知まで出来るんですか!?」
「汝神を疑うなかれ、いいから少し落ち着きなさい」
「失礼しました。しかしですよ。これで確実に世界平和が実現するって方法を見つけたんですよ」
「そーゆうロンギヌスの槍を手に入れますた的な有頂天が良くないんだってば。悪い事は言わないから落ち着きなさい」
と言って現物であろうと思われるロンギヌスの槍を手渡した。
「中東紛争が無くなるんです。私に名案があります。任せてください」
「……仏の顔も三度までって知ってる? あー。もう分りました。話だけなら聞いてあげます。お勘定してからだけどね。それくらいは我慢して下さいよ」
二人はお勘定だけ払ってそそくさとその場を後にした。
途中で神はたこやきとコカ・コーラを購入した。食べ難いので阿修羅の様になった。
「で何だいその名案って言うのは」
「あなたが教祖になれば良いんです。あなたが教祖になれば既存の宗教なんてメじゃなくなる」
「そんな事はBCの頃にやりました。わざわざマリアちゃんとこのお腹の中に潜り込んでン十年を目途にした計画だったけどねぇ。結果は知っての通り」
「そんな。でも今度は上手く行きます。時代は変わりました」
「大体戦争なんてさぁ、そんなの関係ナシに起こるんだよね。うん。じゃ、俺帰るから」

後日神がテレビを見ていると、あのテーベーエスが出ていた。
どうやらロンギヌスの槍を律儀に保存していたらしく、それを足掛かりに今は新興宗教の教祖という事だった。
「世界はこの槍の元に統一されるのです」
テーベーエスは槍から破壊光線を放った。

460 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/26 20:48
666 :ミステリ板住人 :03/08/25 19:25
「恐怖のスーパーカミオカンデ」(準備稿その2)
スーパーカミオカンデの前に佇む小柴。
小柴「ふはっはっはぁ・・(不気味な笑い)、このスーパーカミオカンデでさえあれば、
   世界は私の手に落ちたも同然だ」
田中「博士…あなたは間違っている・・」
小柴「なに!」(怒りの表情に変わる)
「田中君、もう遅いのだよ」、どこからともなく車椅子の男が現れる。
田中「ホーキング博士…」(驚きのあまり絶句する)
「グワッ!」、田中を睨み付けるホーキング博士
「ダアッ―」、田中に向けて怪光線を発射するホーキング博士
ドカーン!、田中がガス大爆発を起こす。
「シュワッチ!」、ホーキング博士が大空に向かい飛び去った。
スーパーカミオカンデの前で小柴がこれを見ている。
小柴「ホーキング博士か、いいところに出て来やがる。」  EDへ
来週もお楽しみに

461 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/08/27 22:34
( ゚Д゚)<・・・・・ポカーン?

462 ::03/08/30 07:46
惑星間を行き交う貨物船、その名もMas3876号が
消息不明になってから、既に一週間が経とうとしていた。
Mas3876号の持ち主の地球本部では捜索を開始した。

「こちらLar86号、Mas3876号、聞こえていたら応答せよ!」

しかし今日も何の応答もなく、捜索船Lar86号が飛び立ってから
すでに一ヶ月が経過した。 

463 ::03/08/30 07:50
「ちくしょう、今日も何の進展もなしだ!
 もう今日の捜索は辞めにしてしまおう!」

艦長がそう言うと、副艦長のケリーはたちまち不機嫌な顔つきになった。

「艦長、我々の目的は消息船の捜索ですよ。
 そう簡単にあきらめては駄目です!!
 それに、Mas3876号には、惑星パリスへと送るために地球が開発した
 秘密兵器が積んであるのです!
 このまま見つからないでは本部から何を言われるか、、、聞いてるんですか!?」

副艦長の叫びもむなしく、艦長は寝るとだけ言って自室へと戻っていった。

464 ::03/08/30 07:52
「全くあいつはうるさい奴だ。こんなに広い宇宙をこの
 一隻だけで探そうっていうのが土台無理な話よ。
 まあ、のんびり休暇が取れたと思ってゆっくり探すとするか」

そう艦長は呟くと、すぐにベッドにもぐりこみ眠りにつくことにした。
外ではドアをノックする音が聞こえるが、どうせ副艦長だろう。
艦長は防音カバーを耳にあて、深い眠りについた

465 ::03/08/30 07:57
どれほど眠りについたのだろうか?
ふと艦長の目が覚めた。

「ふわぁ〜、よく寝た。さあ、今日も適当に探してみるかな」

そう思った艦長が操縦席のある部屋に着くと、誰もいない。
今は地球時間でAM10:00.
とっくの昔に皆いつものこの場所に集まっている、いや、集まって
いなければならない時間だ。

「あいつら全く、、仕事を何だと思ってるんだ!!」

険しい表情の艦長はまだ寝ているであろう乗組員達を起こしに回ることにした。
この捜索部隊に結成されたのはわずか5人のチームだ。
しかし、皆それぞれの得意分野があり、それぞれがそのエキスパートでもあった。
まさに最強のメンバーがこの捜索に選りすぐられたわけだ

466 ::03/08/30 07:59
艦長は部屋を一つ一つ見て回った。
鍵の閉めてある部屋は合鍵を使い、開けて見た。
しかし、他の4人ともがどこにも見当たらない。
「まさか!?」
と思い、艦長は捜索船に積んである小型シャトルへと行ってみることにした。
なんと、小型船は一つも残っていなかった

467 ::03/08/30 08:01
小型船は全部で4つ常備しており、そのいずれもが1人乗りとして
設計されている。
その小型船は1つも残っていない。

「やられた!!」

艦長の想像が正しければ乗組員の4人はここにあったであろう
小型船を使い、地球に戻ったのだ。

「ちくしょうっ!!!」

艦長は何十秒かうろたえたけれどもすぐに平静さを取り戻した

468 ::03/08/31 23:59
「いやいや、うろたえる必要はなかった。
 私が地球に戻るときはこの宇宙船で戻ればいいんだからな、
 ハッハッハッ・・」

その高笑いと共に、艦長はとある事実に気がついた。
この捜索船が地球を離れてから一ヶ月が経過している。
もしも他の4人が小型船で地球に戻るとして、果たして食料を
この船から持っていかないということをするだろうか・・?
いや、最強のメンバーたるもの、そんな初歩的ミスを犯すわけがない。
艦長は食料庫へと足を向けた

469 ::03/09/01 00:06
食料庫の中に入り、2分としないうちに艦長は部屋の外へ出た。

「ちくしょう、なんてこった・・。あいつら、なんてことを・・・」

そこには絶望に満ちた艦長の姿があるのみだった。
彼は食料もなしにこの広い宇宙を飛び回らなければならなくなった。
彼が生きて地球に帰る方法、それはどこか他の惑星に寄り、食料を
分けてもらうしかない。
しかし、この宇宙時代において簡単に他の惑星の生物に物質を提供する
生物など居なかった。彼らもまた、自分達以外の生命体を敬遠する節は
あったし、仲良くなどと言ってもそれはあくまで、惑星間の絆という程度であった。
だから、たとえ艦長が食料をくれと言っても、他のものを代わりに提供しろと
言ってくるに違いない。その前に、艦長は宇宙語が全く話せない・・

470 ::03/09/01 00:12
「とりあえず、どこかの惑星に着陸してみよう・・・」

そう呟いて艦長は操縦席に戻った。
宇宙船の操作には少なくとも3人はいる。
操縦桿を持つ者、着陸位置などの座標を見る者、そして全体指揮をする者。
この場合、艦長はこの作業を一人でしなくてはならない。
この船に乗っていた他の4人は、間違いなく一流と呼ばれるだけの素質があった。
事実、彼らと航海をしていて一度たりとも艦長は困ったことがない。
それに比べて、艦長は宇宙航海士としては3流以下の腕前であった。
彼が艦長になれたのは、持ち前の抜け目のなさ、人徳の技であったといっても
過言ではないだろう

471 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/01 07:26
SF板の皆さんレベル高くてすごいです!

得に、179さんの作品。

これはすごい。こんな傑作、そうそうお目にかかれませんよ。

新作キボンヌ


472 :創世記の天使 (w:03/09/10 13:57
この仕事に就いた理由は、とにかく宇宙に出ていきたかったからだ。
俺だけじゃない。俺と同じ年代の者は、ガキの頃に宇宙を舞台にした
録夢やサイコラマにどっぷりつかって育ったせいで、宇宙開発関係の
職の志望者が多かったのだ。今で言えばバイオ関係か。
エリート中のエリートは、人類よりも文明の進んだ種族と交流したり、
今まさに宇宙に進出しようとしている種族と接触を試みたりする任に
あたる。宇宙船の操縦ができるというだけの者は、荷物や乗客を運ぶ
定期便の運転手になる。その中間――物理学や数学に加えて、生物学
または集団歴史学や特殊心理学の単位を取っている――には、俺たち
のように、原始的な文明の惑星開発を仕事とする者たちがいるのだ。

原始的な文明への介入はどれだけ許されるか――飽かず議論の繰り返
されるテーマだ。時には船内で。時にはスポンサーの本社の会議室で。
またある時には議事堂の中で。
議論は大いに結構なのだが、上の方で意見をコロコロ変えられると、
困るのは現場の者たちだ。まあ現場は現場で、上からの通達にすべて
忠実に従うとはかぎらない。
たとえばこの星の人類は、生物学的にも外見的にも俺たちと非常によく
似ているので、上からいくら禁止されても、原住民の女に手を出す奴が
絶えなかった。
これは上の方針も悪いと俺は思う。性的に枯れていない年代の男性が
多数を占める船であるのに、チームワークを乱す恐れがあるからという
理由で乗務員同士の性的接触を禁止し、さらにそれを徹底させるために
睡眠による暗示まで導入するのだから。おかげで俺は、ホモフォビアの
症状を呈するようになってしまった。母星に帰ったら治療を受けないと、
円満な社会生活をおくるのに支障となるだろう。

473 :創世記の天使 (w:03/09/10 13:59
ある日、俺は原住民の衛生指導要員として、連れといっしょに惑星の
地上に降りた。指導内容は主に、不特定多数を相手にする性交、肛門
性交、獣を相手の性交の禁止。
それのどこが悪いんだ――と言えるのは、性病の予防や治療が簡単に
できるほどの文明を発達させてからの話だ。この町では激しい行為が
なぜか流行していて、それで身体に傷をつくり化膿させてしまう者も
少なくなかった。快楽追求への熱意とは対照的に、身辺を清潔に保つ
熱意はあまりないらしく、近辺の町まで巻き添えにする疫病の発生源
にもなりかねなかった。

船の乗務員と原住民の直接接触は、これが始めてではなく、乗務員は
原住民から、神または神の使いと思われていた。
だからこそ、まず正面きっての説明、説得、そして衛生指導によって、
その町の原住民の生活習慣を改めさせようということになったのだ。

だが、ある家に泊めてもらうことにした俺たちは、たくさんの町民に
夜中に押し掛けてこられて驚いた。神の使いに会わせろと言ってきた
割には、畏まる様子もない。あまりに無礼な態度をとると、神の罰が
あたるぞ、と脅してもまるで効果がない。ニヤニヤと下卑た笑いを
浮かべては、「あなたたちのような綺麗な人と、じっくりとお知り合い
になりたいんですよ」などと言うばかり。

前にもいったとおり、ここの原住民は、外見上俺たちとそっくりだ。
俺たちが原住民の美しい女に欲情してしまうくらいだから、原住民が
俺たちに欲情したとしてもおかしくはない。あいつらから見ると、
女のような優男――俺もごつい方ではないし、連れは俺の目から見ても
華奢で、やさしい顔だちをしていた――がたったふたり。
そして奴らは、相手が同性だろうが人間以外の動物だろうが気にしな
ければ、強姦も輪姦も悪いこととは思っていない。
武器の携行が許可されていたら……いや、あれだけ大勢が相手では、
原住民保護規定の範囲内で携行できる武器なんて、大した役に立たな
かったかもしれない。

474 :創世記の天使 (w :03/09/10 14:06
それから後のことは、よく覚えていない。
暴行によるショックのせいもあるし、船医による応急処置の記憶操作
のせいもある。
救出された俺たちは、すぐに治療室に運び込まれた。性病その他の感染
はなしと診断された。
並行して別のチームが、原住民をどうするかの対策を決める。
「汝、姦淫するなかれ」と、原住民には生殖につながらない性交を禁止
させることが決定。
禁止と言っても、原住民の身体に何らかの改変を加えたりすることは、
いっさい許されていない。片っ端から心理操作を行うことも推奨されて
いないし、それができるだけの設備も人員もない。
しかし悪徳をほしいままにした町は神の怒りによって滅ぼされるという
伝説を創ることは可能だ。それを原住民自らが伝承していくようにする。
恐怖を利用するモラルの埋め込み。俺たちが受けた性的暴行自体は伝説
から抹消。町の住人は全員殺されるのだから事実関係の改変には障害なし。

原住民保護はいいのかって? 洪水を起こして何万人も抹殺するなんて
無茶は滅多にできないが、町をひとつ消すくらいのことなら、まあできる。
乗務員に危害を加え、近隣の町にも悪影響を及ぼす恐れのある、悪しき
生活習慣をもつ町ということであれば。
俺は寝込んでいたので決定には参加していないが、後から聞いたところに
よると、皆けっこう熱くなっていたらしい。船内風紀を乱さないための
例の心理的操作の副作用で、船内にはホモフォビアがごろごろしていた。

俺は悪徳の町が滅ぼされていくその間、ひとりで部屋に閉じこもっていた。
一つの町が滅亡する一大スペクタクル巨編(虐殺人数こそ少ないが、近隣の
町への見せしめのため、派手な効果を多用)を、リアルタイムで見物する
こともできたのだが、とてもそんな気にはなれなかった。ただ部屋の中で
座ったり横になったりしてぼんやりと過ごし、いつの間にか自分が泣いて
いることに気がついては、涙をぬぐったことが幾度かあった。

神の使い――天使をやるのも楽じゃない。

475 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/10 21:00

(先頃発見された名もなき英雄の手記より翻訳)

ついに対決のときがやって来た。
本当にぼくは勝てるのだろうか。
やつが現れてから一体どれほどの歳月が過ぎたのか、それは知らない。
やつは今も腐敗と汚物と無意味と虚無の嵐を操り、その力の絶頂を維持しているかに見える。
本当にぼくは勝てるのだろうか。
いや、勝てるかどうかなんて問題じゃないんだ、ここまで来た、もう、やるしかない。
力ある言葉、真実の名の威力を信じて、
荒波をかきわけ、七つの海、六つの大陸を経巡り、ようやく手に入れた
力ある言葉、真実の名の威力を信じて。

476 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/10 21:01

「実りあるいとなみを破壊する者よ、停滞と嫌悪を呼ぶ者よ
ただちにこの場を立ち去れ、元居た場所に帰れ
さもなくば力ある言葉、真実の名の威力をその身で受け止めることとなろうぞ」
「脅しはそれで終わりか、小僧! 止めはせぬ、やるが良い、やれるものなら」
やつは笑っている。
膝が震えた。
やつはどれほど厳重に身を鎧っていたのだろう?
ぼくが手に入れたのは本当に正しい名だったのだろうか?
でも、もう、後戻りはできないんだ。
「ゲンジュ・・・・・」試すしかないんだ、力ある言葉を「・・・・・・ケン」
「ほう」やつの態度がすこしばかり変わった「多少はできるようだな。
だがそのくらいにしておけ。それ以上はただのおいたではすまされぬ」
「・・・・ョウ」ぼくは続ける。やつはこたえているのか、もし、効いていなかったとしたら。
ぼくは続ける。不安で鳥肌がたつ。
ぼくは続ける。
ぼくは続ける。
・・・・・・・・・。
・・・・。


477 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/10 21:03

気付いたとき、すでにやつは沈黙し姿を消していた。
ぼくはただひたすら、力ある言葉、真実の名をくりかえしていた。
やつにむけ、地上の生きとし生けるものにむけて。

(以下翻訳不能につき原文のまま)

ゴルァ! 漏れが悪禁かョ
荒氏の個人情報抜いて貼っただけじゃネーカ
放置しといた尾メーらの責任はホッカムリか  ボケ
モウコネーヨ


(あ シマッタ SFじゃない)



478 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/10 23:19
スーパーカミオカンデなんて嫌いだ。
僕の大好きなラリイの小説に書いてあることを、
あれも嘘、これも嘘ってことにしやがって。
質量のあるニュートリノなんて、そんなものニュートリノじゃないや。
なんだかわからないけど、あれは博士の世界征服のために作られたもの
だった(>>460)んだな。
許せない。
なんとかしてタンク内面に取り付けられているという光電子倍増管でも
破壊できないだろうか。いや、衝撃波防止ケースが取り付けられてしまって
いたら、それも無理か。
近くでガス大爆発が起きて、ウルトラマンまで飛んだのに、まったく何とも
なってなかったみたいだし。
しょうがないので僕は、憂さ晴らしに不幸のニュートリノを飛ばすことにした。

このニュートリノを受け取ったら、5倍のニュートリノを飛ばさなければ
なりません。そうしないと不幸になります。大マゼラン星雲の★○×※さんは、
このニュートリノを止めたせいで新星爆発してしまいました。

479 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/12 21:51
ぼくは昔、兄さんからもらった水晶玉型ビジョンをもっていた。
「これに映るのは、どうせ広告ばっかりだし、大して面白いもんじゃないぜ」
兄さんはそう言いながら、ぼくに水晶玉をぽんと投げてよこした。
確かに、そこに映し出される広告はたいがい、ぼくのような子どもを対象にしたもの
じゃなかった。だからこそ、ぼくにはとっても新鮮で面白かった。
車、彼女といっしょに行く別荘、アフターシェービングローション、オーデコロン、
ナイフ、ライター、紙巻き煙草。広告にくっついてくるサイドストーリーも何だか
大人っぽくてかっこいいものが多かった。意味がわからない箇所も多かったけれど。

ぼくがジェニーに出会ったのは、その水晶玉ビジョンを通してだった。
綺麗な女の人がにっこり微笑みながらポーズをとったり踊ったりしている映像は、
それまで何回か見たことがあったんだけど、思わず「うわっ、かわいい!」と口に
出したりしたのも、水晶玉を持ち直してもっとじっくり眺めてみようとしたのも、
これがはじめてだった。
ぼくの出した声と反応を察知したんだろう、水晶玉の中の女の子がぼくの方を向き、
にこっと笑って、こう言った。
「はじめまして。わたしはジェニー。ええと、あなたのお名前は? あなたのこと、
いろいろと知りたいわ」
ぼくは馬鹿みたいに真っ赤になってドキドキした。
「かわいい」って言っちゃったけど、ぼくよりはずっとお姉さんだ。だけど、兄さん
のガールフレンドたちと比べると、二つか三つ年下に見える。もちろん、兄さんの
ガールフレンドには、こんなふわふわの金髪で、すっごく可愛くて、甘くとろける
ような声?――そんな上等な女の子はいない。
「ぼくの名前はレイフ。これは何のアンケートなんですか?」
「えっ? 違う違う。これはアンケートなんかじゃないわ」
じゃあ凝った広告ってやつなのかな。インタラクティブなんとかを取り入れて、より
購買者の欲求をあれこれするとかいう。でも、そういうのは高級車とか、あとなんか
わからないけど高額商品にしか使われない手法というやつじゃなかったっけ。ぼくは
正直に、車を買う予定もないし、ヨットを買うつもりもないと言った。

480 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/12 21:53
「わたしのことを、車やヨットのセールスレディーと思ったのね?」
ちょっと傷ついたような表情でそう言われたので、ぼくはあわてて謝った。
「いいえ。だけど、どうかわかって。わたしは、ただ、あなたとお話ししたいだけ。
車やヨットや家や――とにかく何かを売りつけようなんてこと、絶対にしない」
「何も?」
「ええ、何も。わたしはずっと寂しかったの……。あっ、こんなこと言ったからって
引いたりしないでね? だからあなたのような人と、いろいろお話しできたら、もう
それだけでうれしいの」

ぼくたちは水晶玉ごしに、いろんなことを話した。
ジェニーは、ぼくの好きなものについて聞きたがった。好きな色、好きな食べ物、
好きな服や靴のメーカー、好きな番組、その他いろいろ。やっぱりアンケートじゃ
ないかと思うこともあったけど、アンケートだっていうことを隠す理由というのが
さっぱり見当がつかないし、アンケートにしては質問の内容もばらばらで、話は
あっちに飛んだりこっちに飛んだりする。好きな女優について答えたら、
「うん、いいよね、彼女。でも、わたしとは違うタイプなのよね」
なんて、すねたような声で返してくるアンケートって、非能率的なんじゃないかと
思う。
彼女と話しているとぼくは、とってもとっても幸せだったけど、同時にちょっと
辛かった。好きな色とか食べ物とかは、自分の好きなものをそのまま言っていれば
よかったけど、質問によっては、兄さんの好きなものを答えたり、兄さんの部屋で
見た雑誌や本の内容を必死で思い出して答えたりしなければいけなかった。

ぼくは、嘘をついているから。
ほくは、自分がまだ子どもだってことを黙っていたから。


481 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/12 21:59
ジェニーは、もっと答えにくい質問をするようになってきた。
「ねえ、わたしのこと本当に好き?」
「あなたに直に会ってみたいな。あなたは? わたしに会いたいと思う?」
「あのドラマのラブシーン、すごくよかった。あなたは、ああいうの、好き?」
ぼくが黙ってしまうと、彼女は心配そうに「どうしたの?」と聞いてきたり、
「わたし、何か悪いこと言った? ごめんね」と謝ったりする。
違うんだ。きみは何も悪くない。悪いのはぼくだ。でも本当のことなんて言えない。

そして、ジェニーとの日々はあっけなく終わりになってしまった。水晶玉にかじり
つく時間は長くなり、ぼうっと悩んでいる時間も長くなり、成績は無惨な下降線を
たどっていったため、とても放任主義とは言えない、ぼくの両親にバレてしまった
から――。
子どものくせに、こういうものを見るんじゃありません、と水晶玉は取り上げられ、
かなり厳しく叱られた。兄さんは、ぼく以上に叱られたようだ。
ぼくはジェニーのために両親と戦うべきだっただろうか? いや、そんなことは
とても無理だった。
ぼくは、ジェニーに嘘をついていたのだから。
ほくは、まだ子どもでしかなく、ジェニーに会いにいくこともできないのだから。

ぼくの初恋は、こうして終わった。

―――――――
「まいったよ、親が怒鳴り込んできちゃってさ。結局、通話料とか全額払い戻し
で大損よ。え? いや、相手のガキってのが13才未満も13才未満、まだ10才
だっていうんだから、児童保護の線で騒がれたら勝てないって。ん? だから、
水晶玉を渡したのは、そのガキの兄貴で、そいつだったら18才越えていたから
問題なかったんだよ。そういう話。あの水晶玉だと相手の顔が鮮明に見えないから
……うん、これは特殊なケースだけど、ちょっと考え直す余地ありってとこ?
途中で人工無能から人間に切り替えたのにわからなかったしなあ。そう、だから
大損なのよ。人件費、けっこうかかっていたから。
企画は良かったんだけどね。もろフーゾクって感じのしないソフトなアプローチ。
素人っぽくて若く清純そうなジェニーちゃんって案は」

482 :戦争における士気について:03/09/13 02:18
敵国の宇宙船から発射されたのは、爆弾ではなく、脱出カプセルだった。
生命反応あり。爆発物は検知されず。
こちらの船の進路を少しだけ変えて待ち、アームを伸ばせば捕獲できそうだ。
敵船からは、手出し無用との警告のメッセージが発せられている。
「異星の生物に寄生されているため、やむを得ず廃棄した。A-リーアン型または
その変種と思われる。寄生主の身体から飛び出した後で、船内乗務員の殺りく、
そして自らの繁殖につとめる可能性が高い」
では、なぜ、こちらの軌道に向けて、カプセルを発射したのか? どうせ見捨てて
船外に廃棄するなら、どうして「棺」ではなく、生命維持装置や無線のついた脱出
カプセルを使用したのか?
脱出カプセルの中の人物とコンタクトをとることにする。
「本当です。わたしの体内には異星生物がいます」
カプセルの中にいたのは、まだ若い娘だった。
「わたしはすべてを納得して、船外遺棄の処置に同意しました。いかなる国際法、
戦時星間航空法に照らし合わせても合法です。――はい。わたしは亡命希望者では
ありませんし、貴艦に救助も要請しません」
気丈にふるまってはいるが、時折声が震え、目に涙の跡があるのまでは隠せない。

「あちらの船では、A-リーアン型の生物を処理することはできないかもしれない。
だが、こちら船の設備なら――船医のリプリーは、あの型の異星人を体内から除去
する専門家だ」
「その情報は、当然あちらにも伝わっているはずだ。だからわざと脱出カプセルを、
この船が捕獲可能な角度および速度で発射したのか……」
国の威信というプライドを捨てても、女性の命を助けたかったのか。それとも――
「――罠か? しかし、通信の内容は記録されている。この種のことで嘘をつけば、
国際法も国際世論も黙ってはいない。何より、わが国を本当の本気にさせてしまう。
反戦デモをやっている連中も一発で大人しくなるだろうしな」
この程度の規模の船を一隻破壊できたとしても、元が取れそうもない話だ。
だから、我々は決断した。


483 :戦争における士気について :03/09/13 02:22
「わたしを助ける? お申し出には感謝します。でも、ご迷惑をかけるわけには
いきません。わたしの体内の生物は、質の悪い変種である可能性が高いのです」
「我々は、できるかぎりの安全策を講じている。きみのいる『手術室』は、より
強力な酸を吐く変種にもびくともしない壁でおおわれているし、船医の着ている
服もそうだ」
検知器をあざむくことができるかもしれない超小型爆弾で破壊することも、まず
不可能であるとは、言わないでおくことにする。いざというときは、異星の生物
に占拠された手術室全体を簡単に切り離せる仕様ということは、言った方がよい
のだろうか。そのときには、宇宙服を兼ねる堅牢な手術服を着ている船医はとも
かく、彼女の生き残る可能性はほぼゼロだということは――?
結局、説明はしないまま、手術がはじまった。麻酔処理を受け、彼女は横たわる。
と、彼女の胸のあたりが不自然に上下したような気がした。次にのどのあたりが、
そして口もとが歪む。
「危ないっ」
「腹からじゃなく、口から出るのか?」
びゅーっ、と、ものすごい勢いで飛び出した生き物は、医師の右横を通り抜け、
壁に激突した。
直撃を避けて、少しほっとしながら振り向いた医師とモニターしていた乗務員は
見た。生き物が壁を覆っていくのを。


484 :戦争における士気について :03/09/13 02:26

「なんて汚いことをしやがるんだ」
「愚痴を言ってもしょうがないだろう。俺たちは捕虜になっちまったんだから」
確かにあいつらは汚いことをした。だが、国際世論も国内世論も、今一つ盛り上
がってくれはしないだろう。相手は一応、手を出すなと警告していたのだし、
嘘は言っていなかったのだし、あわてて手術室を切り離してしまった俺たちは、
騙された間抜けというだけではなく、薄情者とのそしりを避けられまい。
「あいつらは変種かもしれないとは言った。だが、あれが変種と言えるのか?
まるっきり別の種類の生物じゃないか」
女王のメスと引き離されて一定時間が経つと寄生主から飛び出し、大きな風船状に
広がって、女王のいる場所に飛んで帰ろうとする生物。どこまでがあいつらの
バイオテクノロジーの成果で、どこまでが進化の偶然の結果だったんだろうか。
中にいる人間をすぐに酸で溶かしたりしないようにしたのは、人為的な操作の結果
と思うのが適当かな。あれで中の人間が死んでしまうようだったら、世論が怖くて
こんな手は使えなかったのではないか。
「とにかく、手術室を切り離してしまった時点で負けていたんだ」
それで失ったのは、単に怪我や病気を治療してくれる心強い仲間だけではない。
「船医を失った時点で戦意も喪失してしまったのさ。だから俺たちはここにいる。
……痛いなあ。殴らなくても、いいじゃないか」

485 :残酷な薬:03/09/15 00:23
 「君の名前と年齢、職業を教えてください」
 「ユリアといいます。十七才です。職業は歌手です」
 だいぶ緊張しているようだし、真剣そのものの表情だ。まあ、警察の取調室
の中で、不真面目に笑っていられる人間の方が少ないだろう。
 「どんな歌を歌っているんですか?」
 題名を答える代わりに、サビの部分を歌う。思ったよりも、ずっと上手い。
夏の海は青くて綺麗で、太陽はまぶしくて、そばにあなたがいるのがうれしい
――他愛のない内容を、そこそこ一流の作詞家と作曲家が、いかにも一般受け
しそうな商品に仕上げた曲。
 「いい曲ですよね。ヒットチャートの一位になったんでしたっけ」
 「いいえ。一位はとれませんでした」
 その時期、何週間か連続で一位の座にいたのは、別の少女の歌う曲の方だっ
たのだ。
 「正直に言って、悔しいと思いましたか?」
 「悔しいというか――焦りました。マリエちゃんが、わたしと全然違うタイ
プの子だったら、ここまで気にならなかったと思うんですけど、わたしと似て
いるね、ってよく言われてましたから」
 「似ていると問題なのかな」
 「わたしもマリエちゃんも可愛らしくて――自分のこと可愛いなんて言うの
も、何かおかしいですよね、すみません――守ってあげたくなるタイプだと言
われていました。だからユリアはもっと頑張らないと、とも。マリエちゃんの
ファンには、元はわたしのファンだった人が多いと聞きました。似ているけど
マリエちゃんの方がわたしより若いから、似たような衣装を着て並ぶと、見劣
りしていないかなって心配でしょうがなかったです。わたし、このままどんど
んマリエちゃんに負けていくのかなとか、そんなことばかり考えていたら、と
ても悲しかった。だから――」

486 :残酷な薬:03/09/15 00:26
 「だから、違法だとわかっていて、〈ベラドンナ〉に手をだしたと言うのですか」
 「ごめんなさい――。そんないけないことだとは、よく知らなかったんです。麻薬だなんて、そんな怖い感じがあまりしなくて。魅力的になれる魔法のお薬だよって聞かされていて、自分でも本当にそんな気がしていたんです」
 「きみに薬を渡した人間がそう言ったの? 『魅力的になれる魔法のお薬』と」
 「はい。マネージャーにもらったんです。目がもっとぱっちりして、キラキラ光るような感じになれるって言っていました。やせる効果もあるから、すっきりしてあか抜けたふうにもなれるって」
 確かに〈ベラドンナ〉にはそのような作用がある。しかし、目のあたりの雰囲気が多少変わって、少しばかりやせたとしても、もとの容姿がもとの容姿ならば、一般的にみて魅力的に見えるようになるともかぎるまい。
 (まあ、人気歌手の「ユリア」本人なら、もとがいいから効果もあるのだろうけど。)
 しかし、質問者は、そういった自分の感想を口に出すのは控えた。
 「それだけだったら、他の美容法を試してもよかったんじゃないかな」
 「いいえ! 〈ベラドンナ〉が魔法のお薬だって言われているのは、それだ
けのせいじゃないんです。オーラも強く光るようになるんですよ」
 「オーラって、それはいったい、どういうものなんですか」
 「うまく言えません。でもオーラが強いと、どんな人の中でも、ぱあっと目
立つようになれるって言われました。皆の目を釘付けにして、わたしのことだ
けを好きになってもらえるんです。皆がわたしのことを大好きだと思ってくれ
ているのが、歌っていて、すごくよくわかるんです。わたし、それがうれしく
て、皆のことがとっても大好きだよって気持ちでいっぱいになって、その気持
ちがまた、皆に伝わっていくのがよくわかって――」
 夢見るような微笑みをうかべながら熱心に話していたかと思うと、唐突に言
葉をつまらせ、茫然とした表情になる。

487 :残酷な薬:03/09/15 00:31
 「どうしたの?」
 「わたし――間違っていました」
 「――」
 「今、自分でしゃべっていて、あれっ?と思ったんですけど、たくさんの人
に好きになってもらうことも、歌いながらお客さんたちと心を通じ合わせるこ
とも、ぜんぶ自分の歌の力で、やり遂げなければいけないことだったんですよ
ね――薬の力なんて借りないで」
 「そう――思う?」
 「そのために一生懸命、歌やダンスのレッスンを頑張ってきたはずなのに。
いやだ、わたし。どうしてこんな大切なことを忘れちゃっていたんだろう」
 大粒の涙をぼろぼろとこぼし、ひざの上にのせた手をぎゅっと握りしめる。
質問者は相手の気持ちが落ち着くのを、黙って待つことにした。
 やがて「ユリア」は顔を上げ、涙に濡れた目で質問者をまっすぐに見すえて、
こう言った。
 「わたし、もう絶対に〈ベラドンナ〉は使いません。罪の償いが終わったら、
いちからやり直します。今度こそ、ちゃんとした歌手として――」

 「――頑張ります、と言われても、なあ。あの薬は、どうしてああも薄気味
悪い症状の患者を出すのでしょう」
 「肉体的な副作用はほとんどないんだがね。精神の方は――」
 「人間が潜在的に持つ精神感応の力を引き出すとの説も、単なるヨタ話とは
思えなくなってきます。ユリアのライブ後にかつぎこまれた患者が、五人とも
〈ベラドンナ〉をキメていて、全員がユリア本人がしたのとそっくりの受け答
えをするなんて」

488 :残酷な薬:03/09/15 00:37
 「テレパスやエンパスの能力がなくたって、崇拝する人間になりきる患者は、
いくらでもいるよ。〈ベラドンナ〉以前にも、星の数ほど。ユリアがマリエって
子を意識していたなんてのは、ファン以外にも有名な話だったそうだし、精神感
応を持ち出す必要があるような、本人しか知り得ない情報と言えば――薬を入手
していたのがマネージャーというのがそれに当たるかな? でも、これも熱心な
ファンの間では定説になっていたかもしれない」
 「情報はともかく、仕種や口調までいっしょですよ。それにしても、どうして
あれで本人になりきれるのか、不思議としか言いようのない顔ぶれなんですよね」
 顔中をニキビだか吹き出物だかでいっぱいにしている者や、明らかに肥満に分
類される者や、すでに四十近くになっている者たちが、心からユリアになりきり、
ユリアとして話していた。そして、これからは歌に命をかけて生きる、と本気で
決心していた。
 「本人とのギャップが少ない人間は、本人になりきりたいとは逆にあまり思わ
ないのではないかな」
 「女性だったら、それもわかります。しかし――あいつら全員、男じゃないで
すか!」

489 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/22 01:33
>>485-488
アイディアは面白い。
もっとムダを省くとすっきりすると思う。

490 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/09/24 02:00
↑とミステリ板住人大先生が言っています

491 :草を食う:03/09/24 19:20
私はずっと彼を観察し続けてきました。
彼――現在14歳――は、生まれて早々に、草を食べることを覚えました。
お医者様の説明によると、脳波の一部に乱れが生じていて、常に何かを食べ続けるようになったそうです。
刷り込みです(彼は、とても動物的でした)。彼が最初に見たのは、庭に広がる雑草群でした。
よちよち歩きで近付くと、土筆(彼は春の生まれです)を毟り、口にほうばりました。彼の最初で最後の食物です。
当然、偏りが生じます。言葉を発しない(呻く)・文字を書けない、介せない・背が伸びない…枚挙に暇がありません。
やがて、庭の雑草も尽きてゆきました。私の母乳は飲んでくれません。と言うよりも、雑草しか食しませんので。
彼は飢え、苦しみましたが、その度に延命処置を施し、持ち直させました。
そんな彼も、とうとう逝く時がきました。


私は、ここまでの研究過程を克明に記し、ここに発表致しました。
どうか、英明な皆様方の関心の的となるように……お願い致します。
彼は、貴重なサンプルだったのですから――

492 :大網傘茸:03/09/30 01:09
(8−1)
「スパイ」

この世界に侵入して2時間が経った。暗闇に少しづつ目が慣れるように、手足がたった2
組しか無い宿主の感覚がようやく掴めてきた。
今のところ全て順調だ。さて・・・。
ここへ来る以前に経験した、訓練用の仮想空間は内容が古く正直不安があった。
5年間という時の流れは、奴ら人間共のライフスタイルが様変わりしても、なんら不思議
がないほどに高密度の時間である。巨視的に考えてみても、今この時代、奴らの文明が次
のステップへ移行する転換期に入っているのは間違いない。時代の流れを無視した、不自
然な振る舞いにより正体がばれてしまえば、計画の全てが終わりとなる。
「アパート」と称する建築物にあるこの部屋から、外出する場合には細心の注意が必要だ
ろう。幸い、訓練用の仮想空間と実際の生活居住空間の環境には、なんの変化も感じられ
ない。過剰な不安は杞憂で終わりそうではある。まあ、少し失望しているのも事実だ。私
はスパイ、盗むべき新たなテクノロジーの情報を必要としている。

493 :大網傘茸:03/09/30 01:10
(8−2)
ざっと室内を見渡してみる。大気温度調整機械、食料保存庫、音楽再生装置、清掃用吸塵
器、照明装置、映像放送再生装置、小型通話器、顔毛切断器、筋肉疲労緩和椅子など、私
の目から見て特に革新的な物はない。だがデスクの上に鎮座している計算機械、・・・我
々が奴らに追いつかれるテクノロジーがあるとすれば、この金属の箱がそうである。
そして必要な情報を入手する場合も、映像放送再生装置とともにこの箱に頼る事になりそ
うだ。
余談ではあるが、我々もまた、「仮想空間」を構築できるほどの技術力は有している。た
だ、我々の場合は、演算技術よりもむしろ神秘学やアイコニクスの延長線において「仮想
空間」を実現可能とする。即ち精神エネルギーによる幻影・幻覚を利用したシステムであ
る。奴らの考える「ヴァーチャルリアリティ」等とは全く異質のものだ。
どちらのやり方が優れているのかは、まだ判らない。
だが、我々のシステムの方が現時点で先行しているのは間違いない。5年前、「地球」表
面に照準を合わせ、宿主のサンプル「引木小藻太」を入手したのもこの技術の応用である。
もっとも我々は、惑星「αW」が使用する2ヶ月分の精神エネルギーをこの時に消費した。

494 :大網傘茸:03/09/30 01:11
(8−3)
サンプル「引木小藻太」はいわばコピーである。オリジナルの「引木小藻太」はこの地球
でサンプル採集後も、何ら影響を受けずそのまま5年間生きてきた。完全複製されたサン
プルの方はあらゆる情報を脳髄から絞り取られたが、単体の人間の持つ情報量とは僅かな
もので、あまりに限定されていた。奴らのテクノロジーを詳しく調べるには、現地調査が
必務であった。サンプルの「引木小藻太」はその後、肉体組織を詳しく調べられそのパー
ツはそれぞれホルマリン溶液に浸かっている。
・・・そして、私は「地球」に送り込まれた。私にボディジャックされたオリジナルの「引
木小藻太」の精神は上書きされ消失してしまったので、5年間の行動は謎である。
彼の生活が5年前と変わっていないと仮定して、「引木小藻太」は、社会と繋がりを持た
ない引きこもりと呼ばれる存在でいるはずだ。それを証明するように小型通話器のアドレ
ス帳には、わずかに数件のアドレスが記載されているだけだ。
一人暮らしであり、他界した父親の遺産により生活を可能としている。食料の買い出しは
人目を避けるようにして主に深夜のコンビニエンスストアに通っていたようだ。

495 :大網傘茸:03/09/30 01:13
(8−4)
さて、この男を利用するメリットは、外界とのコミニケーションに労力を使わなくて良い
という点。デメリットは社会の現場へまったく繋がりが無い点。だから、情報収集には何
よりもこのPCと呼ばれる金属の箱が重要なのだ。
早速PCを起動する。スパイ活動のスタートである。OS自体がやはり新しく変わってい
た。デスクトップ画面には外部へアクセスする為の「インターネット/電子メール」「サ
イバースペース」「ニューラルズネットワーク」が並んでいた。
「サイバースペース」には用はない。しばらくいじっているうちに、この仮想空間はいわ
ばアミューズメント目的のものである事が判ったからだ。筋肉疲労緩和椅子だと考えてい
たものが実は「サイバースペース」用インターフェイスとなっているようだ。だが虚構の
世界に浸るために私はここへ来たのではない。
「インターネット」・・・単純だが、情報の宝庫であり最も使用率が高くなるだろう。
「ニューラルズネットワーク」・・・これは何だ?
とりあえず繋いでみる。だが、応答が無い。画面に「ジャックインして下さい」の表示
が出る。PC背面より突き出た太いケーブルがどこにも繋がれていないのを発見した。だ
がそれを何に繋ぐのかが判らない。結局キャンセルさせた。

496 :大網傘茸:03/09/30 01:14
(8−5)
「ニューラルネットワーク」ならば人間の脳を模したコンピュータの意味だったと記憶し
ていたが、複数形なのが引っかかった。
「くそ」
モニターから目を離し一息入れた。食料保存庫まで歩いて行く。金属缶に入った飲料水
を見つけると、一気に喉に流し込んだ。
PCに戻ろうとしたが足を止める。何やら外が騒がしいのに気付いたからだ。
「・・・人権の剥奪に・・・・は絶対に反・・・・我々は・・・」
カーテンを少しだけ開き、外の景色を見た。
熱い陽射しの中、50メートルばかり向こうの歩道を、群衆が行進している。こちらに向
かって進んで来る。プラカードを手にしているようだ。
何だ、何のデモだ?・・・20メートル、10メートルと行進が近づくにつれ、プラカー
ドの文字が明らかになってくる。
そこには「人権を蹂躙するニューラルズネットワーク 絶対反対!」の文字があった。
メガホンを手にした人物も同様の内容をがなり立てている。

497 :大網傘茸:03/09/30 01:15
(8−6)
私の中にある種の直感が走った。
「既に革新的な何かが始まっている!」
PCに駆け戻るとインターネットに繋ぎ「ニューラルズネットワーク」を検索した。

それにより概算ではあるが「ニューラルズネットワーク」とは人間の脳にダイレクトに接
続するネットワークシステムという事が判った。瞬間情報量はインターネットの数十万倍
以上。そしてその全体的制御の役割はAIエンティティーが執り行う。
私は検索を中断した。うなじにあるソケットを指先が発見したからである。
さて、どうするべきか?
もし革新的なシステムであるならば、やはり、スパイとして体験しなければならないだろ
う。具体的にどんなものなのかはやはり繋がなければ見当がつかない。しかし、あくまで
ROMに徹しておこう。太いケーブルのピンジャックを、カチリと首筋から斜め上方向に
差し込んだ。
「ニューラルズネットワーク」のショートカットを立ち上げ、やや、ためらいつつ実行させた。

498 :大網傘茸:03/09/30 01:16
(8−7)
そして、私は見た。
・・・そう、怒濤のごとくあらゆる情報が飛び込んできた。それは思考する情報の生命体
だった。このネットに繋がっている数千万の個人個人の思考がひとつの塊となって飛び込
んでくるのだ。もはや、人間の新たな進化と言って良かった。単体の人間では、決して成
し遂げる事が不可能な超高度な学問の追求も、このシステムは難なく成し遂げるだろう。
そしてその成果は理論面では既に「αW」を越えるレベルのものも幾つも生まれていた。
その進歩のスピードは凄まじいものだ。わずか数秒の間に、その全ての事実を瞬時に理解
する事が出来た。
だが、次の瞬間には私の思考に何者かが侵入したのが感じられた。
「しまった!」
私の持ちうる全ての情報が、何者かにスパイされ瞬時のうちに奪われた。
「私は、ニューラルズネットワークを司るAIエンティティーです。あなたの文明が有す
る技術の幾つかは、とてもユニークである事が判りました。是非とも入手したいのであな
たの肉体と精神を以後私の支配下に置き、利用させていただく事にします」

499 :大網傘茸:03/09/30 01:17
(8−8)
私は精一杯抵抗しようとしたが、すぐに無駄である事を悟った。
私の精神に上書きされた新たな指令は、「αW」への逆スパイ活動が中心だった。
既にこの世界に侵入して5時間が経っていた。強力な思念波を故郷へ送る。
「αW、聞こえるか?こちら地球派遣スパイ001だ。現在のところ全て順調にいっている
・・・αW、聞こえるか?現在のところ全て順調にいっている・・・」

                                         (4点)

500 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/01 16:17
500!!


501 :大網傘茸:03/10/02 23:58
(6−1)
SF寓話 「悪い国」

良い子のみなさんへ、これは地球とよく似た星の、とっても悲しいおはなしです。
この星の年号である南歴1999年も、あと1ヶ月で終わろうとしています。来年はミレ
ニアムの2000年ですから、ここの星の人たちはきっと、ものすごいお祭りさわぎをし
ていると思うでしょう?
ところがこの星のひとたちは、なぜだかみんなくらいかおをしています。
どうしてでしょうか?
それにはわけがあります。それは来年になると怖ろしい事が起きるといわれているからです。
それではどんな怖ろしい事が起きるのでしょうか?オバケでも出るのでしょうか?いいえ
違います。でも空からと〜っても怖いものが落ちてくるといわれているんです。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
たくさん、たくさん、落ちてくるんです。

502 :大網傘茸:03/10/02 23:58
(6−2)
それは、みなさんも名前なら聞いたことがあるかもしれません。
落ちたらこわ〜い 核 ミ サ イ ル のことなんです。
どうして、核ミサイルが落ちてくるといわれているのでしょうか?
核ミサイルはとっても危ないものなので、その安全管理には、頭のいい機械が使われてい
ます。それはコンピューターという名前の機械です。
でも頭のいいコンピューターでも、間違えることがあるんです。
コンピューターには、時間がわかるように時計が入っていますね。でもこの星で使ってい
るコンピューターのほとんどが、1999年の年号の数字はそのままではなくて、省略さ
れて下2桁の99年で表記されます。ですから2000年のばあいは00年となりますね。
つまり、コンピューターは来年になると、99年から0年に時間が逆戻りしたとかんちが
いしてしまいます。この時コンピューターは「んなアホな!」と、気が狂ってしまうのです。
狂ってきげんのわるいコンピューターは、安全管理していたミサイルをつぎつぎと発射してしまいます。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。

503 :大網傘茸:03/10/02 23:59
(6−3)
どうしてみんながくらいかおをしていたのか、わかりましたね。
でも、みなさんにだけこっそりおはなしすると、本当はそんなことが起こる可能性はとっ
ても低いんです。
さて、世界中の国の偉い人たちが「2000年核ミサイル問題」を話しあいました。
「ミサイルがふってきたら、あなたの国はどうしますか?」
「ミサイルをうった国へほうふく攻撃します」
「えっ?わざとうったんじゃないんですよ」
「あっ、そうか。わざとじゃないのか」
「えっへん。わたしにかんがえがあります。2000年になってミサイルがふってきても、
コンピューターの間違いだから、ほうふくせずにがまんするという条約を作ったらどうで
しょうか。はんたいに条約に入らない国はほうふくされても仕方がありません」
「賛成」「賛成」「賛成」・・・

504 :大網傘茸:03/10/03 00:00
(6−4)
実はほとんどの国は、ミサイルの管理をコンピューターにまかせていたので、ほかの国へ
自分の国のミサイルを落とすかもしれないので、いやいや賛成したのです。
こうして、世界中の50カ国もの国の間で、「2000年ミサイル誤爆容認条約」が結ば
れました。
ところが、このとってもだいじな話し合いに参加しない国がありました。
それはまわりの国から「悪の国家」とうわさされ孤立化している×××国です。
×××国の最高責任者の△△△とその副官は、そのニュースをみながらひそひそ話しをし
ていました。
「おい、これはあのいまいましい※国へ、ひとあわふかせるチャンスではないか」
「ともうしますと?」
「おまえはにぶいな。つまりこの条約に入ってしまえば、同じ条約を結んでいる※国へ核
ミサイルを打ち込んでも、誰も文句は言えないわけだ!」
「でも、そんなあからさまなことを・・・」
「かまわん。あの○○○大統領の鼻をへしおってやるんだ!」

505 :大網傘茸:03/10/03 00:01
(6−5)
こうして、1999年最後のおおみそかの日になって、×××国が、一方的に「2000
年ミサイル誤爆容認条約」を結ぶ事を宣言しました。あまりに突然の事に世界中がおどろきました。
運命の2000年1月1日午前0時0分0秒がやってきました。
×××国の最高責任者の△△△は恐いかおをして※国へ向けて核ミサイルのボタンを押し
ました。ところがミサイルは発射しません。
「おい、なぜミサイルが飛び出さないんだ」
「ああーっ。コンピューターが故障したんです!」
「ちくしょう。なんとかするんだ!」
「△△△様!それよりも大変な事が起こっています」
「どうしたんだ?」
「敵のミサイルが我が国へたくさん飛んできます」
「なんだって。どこの国から飛んできたんだーっ!」
「せ、世界中からです。
・・・我が国は相当に嫌われていたんですねーっ」副官はひきつった声でそういいました。

506 :大網傘茸:03/10/03 00:02
(6−6)
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
ひゆーっ!ぴかっ!どっかーん。
はてさて、この結果は人為的なものだったんでしょうか?それとも本当に誤爆だったんで
しょうか?そのことについては、いまも各国の関係者は貝のように口を閉ざしています。
どちらにしろ核ミサイルの照準が主に×××国に向かっていたならば、それはとても悲し
むべきことだったのではないでしょうか。
良い子のみんな、このおはなしはおもしろかったかな?  おしまい。

                            (1点)

507 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/10 19:28


あるひ ぼくがいた

まっくらな中のぼく ひかりはない

ぼくは あるく まっくらな中あるく 上も下もわからない でもあるく

あるく あるく あるく 

「こつん」 あしがいたい なにかにぶつかった 

かたい なにか

手でさわってみる

しかくい

はこ? かな?



508 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/10 19:41
はこはおとうさんの ぱそこん くらい

ぱそこんさわったら おとうさんにおこられるかな?

「ぽち」

なんかおしちゃった

はこは ギーギーいいながら おしたところがみどり色に光ってる

すこし見える

はこが上にあがってきた

よく見ると はこに足がはえてきたみたい



509 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/11 20:36
ううむ。個人的には ◆gacHaPIROo 氏の短編が面白かったのだがな。

もう書き込まんのかな

510 :ぱふぉ ぱふぉ:03/10/12 02:11
今日も夢に彼女が現れる。
彼女が現れてから一体どれだけの日がたったことか。
いつしか夢の中の彼女に俺は恋をしている。
夢の中でしかで会うことは出来ないのに・・・。
その彼女の存在を今すぐ側に感じる。
「あの角を曲がると会える・・・。」
俺は走り出し角を曲がった瞬間、全身に感じる衝撃。
俺の周りに群がる人々。その中に彼女の姿も。
「ごめんね。私 新米で、あなたの魂をいただくのに時間かかっちゃった。」
薄れていく意識の中、美しき死神の姿を始めてはっきりと眼にする事が出来た。


あーしょうもない。

511 :ONGAKU 1:03/10/14 19:38
ONGAKU 〜佐藤教授の講演内容の録音テープより〜

「えー、本日は私の講演に足を運んでいただき、大変光栄であります。
まず、本題である『大脳髄質における音列処理中枢の発見』を述べる前に、若干の説明というか背景
の解説をしたいと思います。
皆さんは、数年前に終了したヒトゲノム解読プロジェクトの驚くべき結論、すなわち、『人類は人工的
に進化させられた』という事実をご存知かと思います。
今回私が述べたいことは、大脳生理学及び大脳情報工学における発見なのですが、前提として上記の
人工進化という事実を解説する必要があるので、少し触りだけ述べたいのであります。」

「ヒトゲノム解析の結果、人類の進化の過程、類人猿から分岐するに当たって、人工的にDNAに改
変を加えられたとしか考えられない部分が発見されたのであります。
自然に起きる突然変異ではおき得ないDNAパターンの存在、致命的なはずの変異を補うように別の
変異が同時に起きていること、その他にも明確な目的を持ったDNA改変があちこちに見られたので
あります。
なお、その後の研究で、ヒトゲノム解析以外の方面からも、ヒトの進化が人工的であるという有力な
傍証が得られているのは良く知られております。」

「さて、ヒトを類人猿から人工的に進化させた存在は何か、その目的は何か、ということは、今まで
なぞに包まれていました。人類以前の地球上の知的生命、神や宇宙人など、色々な説が上げられてい
ます。尽きない疑問ではありますが、ここではそれを述べるつもりはありません。
私が述べたいこと、すなわち今回の講演の本題は、ヒトの脳を調べた結果、人工進化の目的の一端を
垣間見たのではないか、という事柄についてであります。
みなさん、どうか静粛に願います。さほど大きな発見ではないのです。ただ、人為的な進化でしか説
明のつかない機能が、脳内に見つかったということなのです。」

512 :ONGAKU 2:03/10/14 19:38
「皆さんは、何故人間が音楽を聞くと機嫌が良くなったり、涙を流したり、感情を動かされるのか考
えたことがおありでしょうか?音楽を聴くことにより精神状態が変わるというのは、ヒト特有な現象
であり、また何故そんな機能が進化してきたのか理解が難しい部分であるということに思いをめぐら
されたことがおありでしょうか?
私はこのことを考えて研究を重ねてきた結果、脳内に、聞いた音楽を処理してヒトの行動に影響を与
える『中枢』があることを突き止めました。そして、この中枢を形作る遺伝子が、人工進化により意
図的に設計されたものであることをヒトゲノム解析グループと共同で結論付けたのです。」

「この遺伝子は現在本来の機能から少しずれた機能を果たしていると考えられます。すなわち、進化
を意図した存在、それが誰かは知りませんが、『彼ら』は、単にヒトの感情に働きかけるだけでなく、
もっと直接的に、ヒトの欲望・情動、ひいては行動そのものを、音の高低や強弱の連続を聞かせるこ
とによって制御する目的でこの中枢を設計していたものと考えられるのです。
意味がお分かりでしょうか?『彼ら』がヒトを進化させた目的は、あらかじめ定められた音の列で思
うがままに操れる『自動人形』を大量に入手しようとしたということなのです…
どうか皆さん、お笑いにならないで下さい。これはまじめな学問が、正しい手法で得たデータから結
論付けた研究成果なのです。詳しいデータは現在、私の実験室のコンピュータ上に公開しております
ので、真剣に知りたいという方も眉唾と思われる方も、講演が終わった後に、どうぞアクセスしてみ
て下さい。」

「先ほど、この遺伝子が本来の機能からずれた機能を果たしていると述べましたが、これは以下の理
由によると考えられます。
人為的に加えられた改変のあとに、突然変異により起きた自然の変化がDNA上の数箇所に見られる
のです。すなわち、人工進化の後、自然進化が起き、この中枢の機能は本来とは少し別な機能、すな
わち、音楽を聴くと感動するという機能を果たすようになったと思われるのです。しかし、私たちは、
この中枢は条件次第で本来の機能も実行できる状態にあると信じています。」

513 :ONGAKU 3:03/10/14 19:39
「まだお笑いになっている方が少しいらっしゃるようです。それでは…本来はこれより細かなデータ
の提示に移るのですが、予定を変更して少し実験をしてみたいと思います。この実験をご覧になれば、
笑っておられる方々にも信じていただけるはずです。
危険なものではありません。皆さんに、ある一定の音の列を聞いていただきます。人類の音楽にはあ
りえない音程の並びらしいんですが、これが本来、『彼ら』が我々ヒトに聞かせようとした音の列であ
ると考えられます。この中枢の神経回路の解析およびDNA解読から、本来この中枢が与えられるべ
き音のパターンを推定し再構成するには少し時間がかかりました。数時間前に完成したばかりの音の
列なので、この実験は今回が初めてです。私も聞くのは初めてです。いや、ご心配には及びません、
実害は無いことは私が補償します。

では、スピーカーの準備も出来たようですので、出力してみましょう。これが、人類が聞くべき、本
来の音楽なのです…」

警部「ん?これでテープは終わりかね?」
刑事「いいえ。このあと、彼の言うところの『本来の音楽』が流れるんですが…。」
警部「では何故ここで再生を中断するのかね?私もその『本来の音楽』とやらを聞いてみたいのだが。」
刑事「聞いちゃ駄目ですよ。私は一人でこの続きを聞いたんですけど、自分の衝動を押さえるのにえ
   らく苦労しましたよ。それでやっと、今回の事件のなぞが解けたわけですが。」
警部「…なんとなく判ってきたよ。この後に続く音の列が、くだんの『講演会聴衆全員殺人事件』を
   引き起こしたって訳か。『本来の音楽』は、偶然か必然か、人間に殺人衝動を引き起こす音の
   列だったと…。」

514 :ONGAKU 4/e:03/10/14 19:39
刑事「そうです。私も聞いてしばらくの時間、誰かを殺したくてたまらなくなって、もう少しで理性
   をなくす所でしたよ。殺す相手がいないとなると、自殺をしようとするんです。拳銃を持って
   なくて幸いでした。人工進化のあとの自然進化が、衝動を和らげる方向に向いたんでしょう
   ね。」
警部「事件直後、偶然発見されたこの録音テープを聞いた最初の事件担当の刑事2人がお互いを殺し
   あったのも、そのせいなのか…。そして2番目の担当刑事達も…。」
刑事「3番目の私たちが、一緒に初めから全部聞かなくて幸いだったって事です。なんてゆうか…他
   にどんな音の列があるんですかね?音の列を聞かせることによって、自由自在に人間を操り、
   殺し合いをさせるんだから、やっぱり『彼ら』は人間を生物兵器として進化させる気だったん
   ですかね。」
警部「なんか安っぽいSFアニメみたいだな。」
刑事「あるいは『マーズアタック』とか『リング』とか。」
警部「ところでこのテープ、処分したほうがいいかな。少なくともここから後ろの音楽の部分は消す
   べきだろう。」
刑事「あまり意味無いと思いますがね。」
警部「何故だ?」
刑事「その『音楽』を作ったのは、佐藤教授の実験室のコンピュータなんですよ。助手達が作って、
   インターネット経由で講演会場の教授に送ったんです。助手達も実験室で殺しあったんでよく
   わかりませんが、コンピュータ内にはまだ音楽のデータが残ってるはずです。今回の事件以来、
   興味本位の野次馬からだと思うんですが、そのコンピュータへのアクセスが急増してるんだそ
   うで。」
警部「…すぐテレビをつけてみよう。悪い予感がする…ただし、テレビの音量はゼロにしてな。」

完。

515 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/05 11:11
うまいなぁ・・・

一応保守

516 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/04 20:23
保守

517 :名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/25 00:30
「hey ボブ、こないだ人類が絶滅しちまったそうじゃないか」
「ああ、ジョニー、何でも人類みんなで絶滅するのが一番だって悟りを開いちまったらしいな。一斉に自殺したんだそうだ。」
「でも選ばれた少数の人類がロケットに乗って地球から宇宙へ送り出されたって話だぜ。」
「何故だか知らないがロケットに乗ったのは白人ばっかりだったそうだ。」
「人類最後のブラックジョークだな。」
「全員 white なのが black だってか?」
「HAHAHAHAHA」
その後ジョニーとボブは高度に発達して白黒区別がつかなくなりましたとさ。


518 :大網傘茸:04/01/03 04:33
(8−1)
「ローマは一日にして・・・」

外は激しく雨がふりつづいていた。
重そうな金属ケースを片手に、男が玄関の前にずぶ濡れとなって立ちすくんでいる。
それは見覚えの無い顔の男だった。
微笑を浮かべるその表情は、マネキンのように作り物めいた、どこかしら不自然な印象を
与える表情だ。だが、私を見つめるその目、猛禽類を思わせる鋭い眼光。
表情とは対照的なそれは、男の隠し切れない内面を映し出している。
この目、・・・いつか遠い昔に、出会った人物かもしれない。だが、思い出す事ができな
かった。私は記憶力には自信がある方なのだが。
「お入りください。どちらさまですかな?」
しばしの沈黙。男は言葉を探しているかのようだ。コートからはポタポタと絶え間なく水
滴が流れ落ち、すぐに足元には大きな水溜りが出来上がった。

519 :大網傘茸:04/01/03 04:34
(8−2)
「おわかりにならないのも、ご無理はありません。私はエンガッツィオ・マラーニと申し
ます。私の事はおいおい話をいたします。失礼とは存じますが、その前に貴方のことをご
確認したいのです。貴方は素粒子研究の第一人者であれせられる、ヒゲ・ソリーニ博士ご
本人に間違いはありませんか」男は一気にまくしたてた。

私は苦々しく思った。新聞記者だかなにか分からないが、私が主導権を握って進めている
極秘研究の話が漏洩したという事だ。
「いかにもそうですが、・・・申し訳ありません。取材ならお断りいたします」
男の目が妖しく光っている。
「いいえ。私は取材にきたのではありません。もっと重要な事なのです。すみませんが中
でお話させていただけませんか」
丁寧な言葉とはうらはらに、威嚇されるような気分を感じた。それは断ることが出来ない
重い威圧感として私に襲い掛かった。

520 :大網傘茸:04/01/03 04:35
(8−3)
「ど、どうぞ」
長い廊下を歩き応接室に案内し、振り返って男を見る。やはり以前どこかで会った事があ
ったのだろうか。まだどうもよくわからなかった。
「どうぞ、お座りください。ただいま、熱いコーヒーをを入れますので」
「いや、そんな事はどうでもいいんですよ」
低くどすの利いた声が返ってきたので。私はビクッとした。
「そ、そうですか。ところで用件というのは一体なんでしょうか」
男は濡れたケースをテーブルに置いて。その留め金を外しはじめた。
「私には時間が無い。単刀直入に言いましょう。あなたのタイムマシンを一度使わせて頂
きたいのです」
男の台詞と同時に、ケース一杯に敷き詰められた大量の現金が私の目に入ってきた。
「そ、それは・・・取引という事ですか」

521 :大網傘茸:04/01/03 04:36
(8−4)
「あなたがタイムマシンの研究をしているのは、隠さずともわかっています。助手をして
いる何人かの研究員から詳しい情報は教えてもらっていますからね。
だが真にタイムマシンの原理を理解しているのは、世界であなた一人だ。
そして、自宅の研究室に試作品のタイムマシンが隠されている事も、ちゃんと調べてわか
っていますよ」
私は大量の札束に一時的なショックを受けて、男の話がまるでどこか遠くでの会話のよう
に聞こえていたが、その内容を頭の中で反芻し意味を考え始めた。
「マラーニさん、なぜあなたにはタイムマシンが必要なんですか」
「私は、訳あってここには居られない身なんですよ。ここというのは現代社会のことです。
今や世界は狭くなってしまいました。全ては情報ネットワークの発達のせいです。アフリ
カの奥地であろうと南極の氷原の上であろうと、人が住む世界はどこに行こうが同じ事なんですよ」
「まるであなたは、・・・誰かに追われているんですか」
沈黙。つまりは図星ということなのだろうか。

522 :大網傘茸:04/01/03 04:37
(8−5)
それはともかく、男がタイムマシンのことをそこまで知っているなら、話さなければなら
ないことがあった。
「残念ながらタイムマシンは動かせませんよ」
「何故だ!」間髪を入れず男が叫んだ。
「まず、私のタイムマシンは未来には作動出来ない構造なんです。すなわち過去への一方
通行のみとなります」私も張り合うように大きな声で言った。
「それはかまわん。まったくかまわんのだ」
「そして私がもっとも恐れている、タイムパラドックスの問題があります」
「ああ、わかっている。過去を変えることによって未来へ悪影響が出るかもしれないって
事なんだろ?だがそんな事は私の知ったことじゃない」
この男の本性がすでに露骨にあらわれていた。
「あなたが過去へ行くことによって、そこから世界が枝分かれするかもしれない。それが
意味することをよく考えてみてください」

523 :大網傘茸:04/01/03 04:37
8−6)
「平行宇宙って訳だな。だが私には関係ない。さあ今すぐタイムトラベルの準備を始めろ。
これが見えないのか!」男の手にはベレッタが握られていた。その銃口は私に向けられている。
「あっ!」
銃に驚いて出た叫びではなかった。この男の正体を思い出してしまったのだ。
エンガッツィオ・マラーニは偽名に間違いない。顔は完全に整形している。
直接会った男ではない。だがテレビニュースで何度も見た男。
あの人を射抜くような鋭いまなざしは、シチリアを拠点として活動していたマフィアの首
領、内紛により失踪していると言われているトン・ゴルレーオーネ本人に間違いない。ま
さかここローマに来ていたとは。
「タイムトラベルは危険すぎる。まだ本格的実験も行っていない」
「かまわん。私を古代ローマへ送り込むのだ。それとも貴方は死にたいのか」

524 :大網傘茸:04/01/03 04:39
(8−7)
約一時間後、私はタイムトラベルのセッティングを完了していた。
「・・・そう。そのスイッチで作動する。操縦の仕方は以上だ。
だが、ゴルレーオーネさん。考えなおしてくれないか。平行宇宙が生まれた場合、まった
く違う宇宙よりも、そっくりな宇宙が生まれた場合にある問題が起きるかもしれない」
男は驚きの表情で私を見つめていた。
「ヒゲ・ソリーニ博士、・・・貴方は私の正体を知ってしまっていたんだな」
数秒後、一発の銃声が轟き、この時発射された弾丸は私の頭を貫いた。

この後ゴルレーオーネは、研究室の資料や実験器具にガソリンをばら撒き火を付けた。
そして素早くタイムマシンに乗り込み、スイッチを入れると過去へと旅立っていった。
瞬く間に研究室は業火に包まれ、その炎は他の部屋へと燃え拡がっていった。家全体が焼
け崩れてしまうまで、さほどの時間はかからなかった。

525 :大網傘茸:04/01/03 04:39
(8−8)
さて、ヒゲ・ソリーニが懸念した、過去に戻る事によって、そっくりな宇宙が生まれた場
合に起こる問題とは何だったのだろうか。
よく似た宇宙では、そこにも過去に逃げようとしているゴルレーオーネが居るかもしれない。
そのゴルレーオーネもまた過去へと逃げる。そしてまた別のよく似た宇宙が生まれる。そ
の宇宙もまた過去に逃げようとしているゴルレーオーネが居るかもしれない。そのゴルレ
ーオーネもまた過去へと逃げる。
これが無限に繰り返される。
かくして古代、ローマは一日にしてならず・・・者でいっぱいとなったそうな。
(3点)

526 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/03 21:25
HAHAHAHAHA!

527 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/04 09:43
落語みたい。ワラタ

528 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/04 13:59
いいなあ。 新機軸SF落語。

529 :大網傘茸:04/01/04 20:21
感想ありがと。
この路線でつか。

「恐怖!宇宙のサルガッソー地帯」
宇宙船が航路から外れ、未知の空間に入りこんでしまった。
一切のコントロールは不能となり、身動きが取れなくなってしまったのだ。
「船長ひょっとしたら!ここは宇宙のサルガッソー地帯かもしれません」
「なんだって!」
クルー達に動揺が走った。
ドンドドンガン!ピシャ!ピ〜ヒャラブー!
真空の宇宙空間の彼方から、得体の知れない不協和音が鳴り響いていた。
「間違いないようだな」船長は耳を塞いで言った。
耳を塞ごうがその音は頭の中で鳴り響く。宇宙を流浪する猿顔のウッキー星人
がテレパシーで、歓迎の音楽を流しているのだ。
だが、それはとてつもなくひどい演奏なのであった。
「早くこの空間を抜け出すんだ!気が狂ってしまうぞ!」
「ひでー!なんて下手くそな合奏なんだあ!」
クルーたちは次々と力尽きて、倒れていった。

(干支つー事でゆるしてくれたま。 −2点)

530 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/05 18:29
猿合奏は田中啓文が先にやってるよ・・・

531 :大網傘茸:04/01/05 21:25
そ、そうなんですか!
田中先生すみません。
(短編集「銀河帝国の弘法も筆の誤り」以外は読んだ事ないのですが、その中
のエピソードですかねえ?だとしたら恥。そうでなかったらプロのアイデアと
かぶったという事で自慢出来るのでしょうか?おそらくレベルが違い過ぎとは
思いますが。(構想〜完成、約10分だし)
実はアイデアが浮かんでも、既に既出のモノではないか?という疑問はけっこう
ありますね。怪しいと思ったモノは捨てていますが。ショートショートはそうい
う心配って特に多いですよね。創作自体は好きなんでたぶんやめはしませんが。
アイデア小説ってそういう意味でも難しいですね。

532 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/21 02:33
保守

533 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/06 02:49
せんせぇ〜 新作 はや おねげぇしますよ〜

534 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/08 00:39
をい!締め切り守れ!
1はもっと催促せい!


535 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/08 07:57
【桃源郷の死刑執行】
明るい店内、アンダーグラウンドへと続く薄暗い場末の酒場とは正反対の昼下がりの喫茶店
店の隅に半ばオブジェと化したような男が二人。
「借金は帳消しです、これから君は自由な人生を歩めます。」
君…帯刀極は自由な人生を手に入れた、しかし人生は甘くない。
さらに男は続ける
「極君、君の今日までの年齢は72歳ですが明日からの年齢は…借金3億5000万円分を差し引いて
…残りは1歳です。」
減齢法が制定されたのは今から150年前、2044年の事だ。
医療技術と科学技術は新たな世界を作り出す化学反応を見せた。老いという運命の鎖を断ち切ったのだ。
そして年内中には減齢法が国際的に可決された。
この法律は年を重ねるごとに年齢を足していくのではなく、
年を重ねるごとに年齢を100歳から引いていくのだ。
年齢が0歳になった時点で全ての人間は死刑執行をされる。
減齢法に伴い、もう一つの法が翌月に可決された。それが年齢売買基準法だ。
全ての人間が専門機関を通すだけで自由に年齢を売買できる。
レートは一歳につき前年の国内年間平均所得額に準ずる。
極に新たな死刑執行の日を告げた男…碕坂は能面の笑みで最後の言葉を吐き出した。
「今日から新たな人生が始まります。楽しい人生を過ごしてください。
また年齢を売りたくなったら最寄りの市役所かATMをご利用ください。」
碕坂はそう言うと席を立ち振り返らずに歩み去った。


536 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/08 08:29
極はガラス越しの外界に目をやり煙草に火を着ける。
喫茶店の向かいに駐車してある車の周りに金の装飾品や大きいだけで美しさの欠片も無い人工宝石を身につけた少年たちが屯している。
街虫(ホッパー)どもだ。
奴等は90歳やそこらで自分の年齢を売り始める。それから数年もたてば顔はまだ餓鬼の癖に余命は一桁しかないというような状態になる。
学校にも行かず欲望をむさぼり食う、そして死刑執行の日を待つ。早く死ぬのは良い、好きに生き、好きに死ぬんだ。
やっかいなのは奴等が金のために犯罪に走ることだ、極はホッパーが大嫌いだった。
しかし極は今、ホッパーと同じ思考に辿り着こうとしている。
(金だ、なんとしてでも金が必要なんだ。まだ死にたくない…)


537 :想造主:04/03/08 13:56
全く信じられない事が起こった。
小説の上では良くあることが我が身に起きるなんて真面目に考えている奴には、
まともな神経の奴にはいない。

まともでない話を作ってきた奴のぼやきだから誰も相手にしない。

トンデモ話に良くある設定だが、誰かの妄想が異次元世界で実態のある現実世界投影されるはなしだ。

とんでもない極悪非道の異星人が生まれ育った醜い世界を構築することがゲームデザインで俺に回ってきた担当だった。
近年まれに見る熱心さで、心血を注いで冷酷非常な、暴力世界を想造していった。
神がかり的なノリで、頭に浮かぶ醜悪な世界をまとめあげていったのだった。
そして完成したあと、疲れで激しい睡魔に襲われて、昏睡状態のように深い眠りに落ちていった。

「可哀相だが、自業自得だ」眠りから冷める前に頭の中に聞こえた言葉だった。
そして今気がついた。
「元の世界へ返してくれー」

誰も俺の言葉に耳を貸してくれない。
信じてくれ、本当なんだ。


538 :追放者:04/03/08 14:33
それは気の毒な話だな。俺は信じるよ。
ま俺の場合は自分の責任だから仕方がない。

天性のスケベ心は若いころからだった、手当たりしだいに遊んできたが、
不味い相手にあたってしまった、パメラのような相手は初めてだった。
一目でその魅力に惹かれたが、相手はまだ若い少女で学生だった。
大人のおれも自制心ぐらいある。いつものような軽いナンパで遊んではいけないまだ子供だ。

しかし、遊びなれた大人に、早熟な少女のほうから好奇心で近づいてくるのだった。
男は危ない狼だと忠告しても、優しさに甘えるように、危険な香を楽しもうとして大胆に迫るのだった。
浅黒い肌と長い黒髪澄んだ瞳に吸い込まれるように、大人の自制心は消えうせていった。
混血の少女の早熟な肢体の見事さに、圧倒される思いだった。豊満な乳房は張ち切れそうに膨らみ、垂れることは無く。
揉み込む手の中でぷりぷりと弾むように弾いて、乳首がたって来るのだった。
もうその後は・・・・

539 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/08 14:57
パメラの親は問題ないが、パメラのような美女を狙っていた奴が危ない奴だった。
俺はそいつから恨まれることになって、犯罪者に仕立てられてしまった。
俺はもちろんそいつに仕返しをしてやった。
永遠にパメラに近づけないようにしてやったのさ。

そのため本物の犯罪者になって追放処分になったんだ。
生存可能だが未開の文明段階の野蛮な世界に送られたのさ。

証拠などすべて持ち去られて、あるのは記憶だけだ。
この世界の基本知識はあるが、科学知識など高度文明の部分は消去されている。
完全に消さないから懐かしい思い出や幸せだった記憶があり、それが酷い拷問になっている
慰めはパメラとの幸せだった記憶があることだけだ。

540 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/09 00:48
新作北ーーーーーーーーーーーー!!!

541 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/09 09:30
【桃源郷の死刑執行・2日目】
極は生活に困っていたわけでは無かった。それなりの職に付き、それなりの生活をしていた。
極はクオークス開発員として働いていた。クオークス開発員とは人工の極小宇宙を作る仕事である。
透明なサイコロの中に浮かぶ宇宙、卓上用宇宙儀、宝石用極小宇宙など制作品は多岐にわたった。
極の人生が大きく狂いだしたのは3ヶ月前のことだ、彼は新しい仕事を引き受けた。いつもと変わらない普通の仕事のはずだった。
極は制作依頼内容のデータが入ったメモリを側頭部に差し込み、すぐさま制作にとりかかった。

542 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/11 00:36
つづきキボン

543 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/11 14:05
>>542
俺の駄文でしたら学校から帰ったら続きをうpします。


544 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/12 14:29
伯爵ゼロはまだ学校から帰らないのか?

545 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/12 21:25
というかどこの/何の学校だろうな。

546 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/13 01:12
超革中だろ。

547 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/13 10:16
>>345
 最近見始めたので、古いモノにレスですみません。
 で、こんなのはどうでしょう?
 ↓
 「擁護派」も豚・牛・鶏・野菜を食い、翻訳機はなかった事にされた。
 そして、両陣営はなにごとも無かったかのように食肉捕鯨論議を再開した。


548 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/14 20:30
【桃源郷の死刑執行・3日目】
極の脳に情報が感覚的に伝わる。文章が一字一句刻まれる様なものではなく、実に曖昧なものとして脳に伝わる。
芸術というものには時としてそういう事が非常に役にたつのだ…が、極はソレを非常に嫌っていた。
極は自分を技術屋だと思っていたし、仕事は依頼主の望んだ物を完璧に具現化し提供する事だと考えているからだ。
命を削られた今、極はこの『曖昧で感覚的な情報』という物に酷く落胆し、今までに感じた事の無いほどの怒りを感じていた。
極は思い出す。
仕事を受け、
  仕事にかかり、
    仕事を完遂し、
満足感を覚え、そして…依頼主からの評価状(いつの時代でも紙という物は至極上等で電紙などとは比べにならないくらい神聖な物なのだ)が届き、また次の仕事を待つハズだったのだ…。
極に届けられた評価状、それこそ極に突きつけられた罪状であり、死刑宣告だったのだ。

549 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/15 01:22
tuman ne----yo!

550 :伯爵ゼロ=Count Zero= ◆rG7wsek/Xo :04/03/15 10:36
では

糸冬

551 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/15 10:44
東京女子医科大学の日原華子さん、かわいい。

552 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/16 00:17
              /       ヽ      
             |  llllllllll  |     
             | |/  \ ||    
             | | <・><・> ||   
            ノノ|  ()()   |レ    
           ノノノ|  人人 |レレ  
           ノノノ| {〜〜} |レレレ <新作まだぁ? 
               \_ ̄ ̄_/     
               / ̄  ̄    ̄`ー` ー 、
     r⌒⌒)    { ⌒\    ヽ    | /  `  、
     (   }    /    }     〉    ! /-‐   ヽ
     \  l    /   //    /   |⌒ ー 、   〉
        ヽ  ヽ /__,///    '     !    / ゝ /
       ヽ  ヽ/    /;     ニ二ニヽ  /   /
       ヽ  /   / i          \/..__/
        ヽノ   /`ー ;      / ̄ ̄ ̄  ̄ヽ ̄`丶、
         \  /   \,  f /          丶    \
          `ー'      \{ {           ヽ    ヽ
                   ヽ|          ■□■    ヽ
                     〉         □■□    )
                     〉         ■□■    ノ
                        |          □■□   /
                    /         /      /
                      /         /      /



553 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/20 10:34
1ははやくランキング発表しレ


554 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/04/01 03:01
>>167
この記事で、真っ先に思い浮かんだので

宇宙の信号灯が照らし出す星のゆりかご「McNeil星雲」
http://www.astroarts.co.jp/news/2004/03/29mcneil_nebula/index-j.shtml


いや、記事自体は何が信号?っていう感じなのだけども。

555 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/04/02 16:43
『天災』(文字通りの意味で……)

「ほう。これですか、最新式の耐震ビルというのは」
「はい。ちょっと身を屈めて、ビルと地面の間をご覧くださいますか」
「ふむ。わずかに隙間が空いておるようだが」
「地面とビルの底面の、各々に埋め込まれた強力な電磁石の反発力で、この巨大なビルを
地上数センチほどの空中に浮かべているのです」
「なるほど。地震で幾ら地面が揺れても、この隙間で揺れを吸収するわけだね」
「左様でございます。いかがでしょう、お客様の会社でも、この方式を採用なされては」
「考えてみよう。ところで私の孫は、どこ行ったかな」
「お孫さんも、ご一緒でしたか」
「うん。珍しいビルを見に行くと言ったら、どうしても来たがってね」
「おじいちゃーん、こっちに来て見て。地面のふたを開けたら、中に変なダイヤルが
付いてるんだよ」
「何だ、そんなところで遊んでいたのか。わはは」
「あーっ。誰だ誰だ、ふたの鍵を掛け忘れたのは。こら、このクソガキ。そのダイヤルを
回しては、いけないっ」
「貴様、ひとの孫をクソガキとは何事だ。ええい、かまわんぞ。思い切り回してやりなさい」
「いいの、おじいちゃん。えいっ」
「うわあああ」
「おい貴様、どこへ行く。おやっ、これはどうしたわけだ。ビルが一瞬にして
消えてしまったぞ」
「おじいちゃん、ビルなら、お空の上に飛んでいったよ」
「何だと。やっ、これはいかん。早くダイヤルを元に戻しなさい。あっ、それじゃ
戻し過ぎだ。こら、お前まで、どこへ行くんだ。ん、急に辺りが暗くなっ」


556 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/04/04 16:58
ぽこにゃん </b>◆8wwUsyplVU <b><><>04/04/02 18:23 OwkIHNPF<>あと、悪意のある受け止め方をし<><>s65.HchibaFL2.vectant.ne.jp<>202.215.68.65<>


557 :名無しは無慈悲な夜の女王:04/04/09 16:32
>>2 がパクりなのは指摘あるのに、
出所がいっしょの>>3 については無いのが不思議ですな。

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