5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

作家・福島正美

9 :名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/19 00:49
彼はSFという新興ジャンルを手中に収めようとした
 だから「SFマガジン」創刊以前に“科学小説”を手がけた香山滋らを排除し、過去の歴史を切断してしまった。
彼はアマチュアが大嫌いで、自分より先にこのジャンルに手をつけていた人々からの影響力を徹底的に排除した
 だから宇宙旅行協会、空飛ぶ円盤研究会などの周縁組織と絶縁し、「宇宙塵」編集長の柴野拓美(小隅黎)には絶対に小説原稿を書かせなかった
彼はSFをあくまで新しい文学として売り出したかった
 だからアメリカで一世を風靡したスペースオペラの翻訳紹介は長いあいだタブーに近かった。このため、普通の小説好きがSFの面白みに気づくのがひどく遅れた
彼は漫画を侮蔑し、映像には興味がなかった。アニメや怪獣映画はとりわけ大嫌いだった
 だからそれらといっしょくたにされるのを恐れるあまり、せっかくSFに目覚めた年少のファンを取り込もうとしなかった。東宝特撮映画の原作や脚本を手がけた丘美丈二郎や関沢新一、木村武らの才能と接触しようとしなかった
彼はSFとSF作家を自分の私物だと思い込んでいた
 だから若い評論家が自分の知り合いの作家の作品を酷評すると「SF界から出てゆけ」と脅しつけたり、有名な1969年2月号事件で自分と石川喬司だけをべたぼめさせ、あとは批判しまくった匿名座談会で総すかんを食うことすら予測できなかった
彼は……

 確かに福島正美は日本のSFを作った功労者の一人だ。だが、それをごく狭い世界に閉じ込め、一時の繁栄のあとたちまち枯死してしまうような原因をつくったのも福島正美にほかならない

 そんな彼も、編集長という権力の座にあるときには作家としての評価は高かったのだが、今となっては……福島作品に限って復刻の声があがらないのには、この辺のこともあるのかもしれない。
 最もその内面がよく表れているのが短編「SFの夜」。SF雑誌の編集長でありながら、SFファンの夢を否定し続け、それが実現する世界の到来を極度に恐れる主人公の姿は異様というほかない。

40 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)