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温故知新〜近代詩を鑑賞してみるスレ

1 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 00:56 ID:E2w59jdR
「詩板版近代名詩選集」を作りませんか?
みなさん、お気に入りをコピペして、感想なども書いて下さい。
あんまりむずかしい話は抜きで。

ちなみに著作権の切れてるのは、
昭和27年(1952)までに亡くなった方、です。

2 :2getter ◆YdTp8oxx7. :03/01/24 00:58 ID:GiJZORUV
きんだいし こうすけ


                          おやすみ。。

3 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:16 ID:E2w59jdR
「忘れていた」立原道造

忘れていた
いろいろな単語
ホウレン草だのポンポンだの
思い出すと楽しくなる

4 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:17 ID:E2w59jdR
>>3
なんか、読んでて力が抜ける。
だらしなくて好き。

5 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:19 ID:E2w59jdR
「残暑」中原中也

畳の上に、寝ころぼう、
蠅はブンブン 唸ってる
畳ももはや 黄色くなったと
今朝がた 誰かが云っていたっけ

それやこれやと とりとめもなく
僕の頭に 記憶は浮かび
浮かぶがままに 浮かべているうち
いつしか 僕は眠っていたのだ

覚めたのは 夕方ちかく
まだかなかなは 啼いてたけれど
樹々の梢は 陽を受けてたけど、
僕は庭木に 打水やった

    打ち水が、樹々の下枝の葉の尖に
    光っているのをいつまでも、僕は見ていた

6 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:19 ID:E2w59jdR
>>5
やっぱり、だらしない。

7 :g:03/01/24 01:20 ID:bDZRHfxN
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8 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:29 ID:E2w59jdR
「雨」淵上毛錢

じぶんのすること、
したことが、いっさい、
らく書きのようで、
たまらない、ああ、
ほんとに、
雨はえらいなあ。
一生けんめいぢゃないか、
雨やい、おまえは、
いつから神さまに
なったんか。

9 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:33 ID:E2w59jdR
>>8
これもだらしない。しかし切ない。

だらしのない人は詩を書く素質があるのだろうか。
確かにそんな気がする。
しばらく、だらしのない詩を見つけては貼りつけていきます。

10 :Canopus ◆DYj1h.j3e. :03/01/24 01:35 ID:sDgE7joP
るるるるるるるるるるるるるるるるるるるる



あ、著作権、きれてない…。
草野心平、『生殖』でした。

11 :Canopus ◆DYj1h.j3e. :03/01/24 01:39 ID:sDgE7joP
ええい、もう一つ。

『冬眠』草野心平


          ●



12 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:42 ID:E2w59jdR
>>10
ありがとうございます。
著作権、そんなに気にしなくてもいいですかね?
もう亡くなった人だったらいいんじゃないか、てのはだめ。。。ですよね。

草野心平、といえば、やっぱり僕はこれです。

「冬眠」

      ●





13 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 01:43 ID:E2w59jdR
>>11
あーやっぱかぶりましたか。。。。(恥

14 :かおりん祭 ◆VqKAORinK6 :03/01/24 01:44 ID:Mf3l+5ra
∋oノハo∈  新スレおめでとうございまーす♪
 ( ^▽^)ノ ゚゚・*:.。..。.:*゚゚・*:..。.:*
 ノノノノハ  ホイミ


15 :Canopus ◆DYj1h.j3e. :03/01/24 01:49 ID:sDgE7joP
>>12 かぶりましたね、クスクス。
私は本当は西脇さんのを貼りたいんですけどね。

『天気』西脇順三郎

(覆された宝石)のやうな朝
何人か戸口にて誰かとさゝやく
それは神の生誕の日

とか。
あ、また貼っちゃったあ。クスクス。
ではでは。

16 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/24 02:08 ID:E2w59jdR
>>15
やっぱり西脇順三郎の代表作といえば、それでしょうか。
僕はあんまりまぶしすぎて、素直に味わえないのが正直なところです。
「天気」というタイトルの詩は、草野心平にもありますね。
だけど、絶対にここには載せられません。。。

まあ、一応前半だけ。

「天気」草野心平

(Qは声をだしてよまないでください)


(後半略)ってこれだけじゃ、なんだか分かりませんよね。。。
でも後半はどうしても!書けないのです。
つまりその、あっちこっち向いたQがいっぱい群れてて、つまりそれが、
アルファベットのQ、ていうかおたまじゃくし?みたいな。そういうやつです。

17 :名前はいらない:03/01/24 07:12 ID:6GazIhJL
質問です。「近代」というのは、どこらへんを指すのでしょうか?

18 :名前はいらない:03/01/25 06:33 ID:BsyA2VRW
>>17
普通は、明治の新体詩〜戦後詩まで。

19 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/25 23:36 ID:wQXSQsGA
「秘法」室生犀星

僕は少ししか食べない
たくさん食ふほど悲しい
だから少ししか食べない
本とか
庭とか
美しいわか葉とか
道路とか
土手とか
そんなものも腹にたまる
庭の中にねると
食ふことの外にゐられるから
僕は悲しくない
少し食べてゐると頭がよくなる
少し食べて明日また食べる
明日また少し食べて
明後日また食べる
庭のかたちがちがつてくるし
書きものは
折れ重なって間もなく綴ぢられる。

20 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/25 23:42 ID:wQXSQsGA
「令嬢ミンミン」室生犀星

あなたの頭にある
黄金(きん)の紋章(もん)はあれは
何といふ紋章ですか
あなたのお臀(しり)は
鳴くごとにうまく動く
あなたは何の天才ですか


「ちぶさ」室生犀星

山は微かな生きものまで
お腹であたため
けふも添乳のうたをうたふ
山のむねははだけ
乳ぶさがまる見えである


「日曜」室生犀星

少年のちんぽこが
哀しや日曜の朝の湯に見ゆ
しづかに浴(つ)かりてあれば。

21 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/25 23:44 ID:wQXSQsGA
>>19-20
室生犀星の脱力系作品4編。

22 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/26 00:16 ID:XzKSgr8s
「僕は」立原道造

僕は 背が高い 頭の上にすぐ空がある
そのせゐか 夕方が早い!

23 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/26 00:22 ID:XzKSgr8s
「はるかぜ」中原中也

あゝ、家が建つ家が建つ。
僕の家ではないけれど。
   空は曇つてはなぐもり、
   風のすこしく荒い日に。

あゝ、家が建つ家が建つ。
僕の家ではないけれど。
   部屋にゐるのは憂鬱で、
   出掛けるあてもみつからぬ。

あゝ、家が建つ家が建つ。
僕の家ではないけれど。
   鉋の音は春風に、
   散つて名残はとめませぬ。

   風吹く今日の春の日に、
   あゝ、家が建つ家が建つ。

24 :名前はいらない:03/01/26 09:25 ID:IR3bQpyD
良スレハッケソ!

ROMしてます。ガンガッテ。

25 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 00:36 ID:hYpJrHJg
>>24
ありがとうございます!
地味な良スレを目指しております。
できれば、あなたの好きな近代詩も教えて下さい。

26 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 00:59 ID:hYpJrHJg
「生徒諸君に寄せる」宮沢賢治

生徒諸君
諸君はこの颯爽たる
諸君の未来圏から吹いて来る
透明な清潔な風を感じないのか
それは一つの送られた光線であり
決せられた南の風である

諸君はこの時代に強ひられ率ゐられて
奴隷のやうに忍従することを欲するか

今日の歴史や地史の資料からのみ論ずるならば
われらの祖先乃至はわれらに至るまで
すべての信仰や徳性は
ただ誤解から生じたとさへ見え
しかも科学はいまだに暗く
われらに自殺と自棄のみをしか保証せぬ

むしろ諸君よ
更にあらたな正しい時代をつくれ

諸君よ
紺いろの地平線が膨らみ高まるときに
諸君はその中に没することを欲するか
じつに諸君は此の地平線に於ける
あらゆる形の山嶽でなければならぬ

宙宇は絶えずわれらによつて変化する
誰が誰よりどうだとか
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを言つてゐるひまがあるか

27 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:00 ID:hYpJrHJg

新たな詩人よ
雲から光から嵐から
透明なエネルギーを得て
人と地球によるべき形を暗示せよ

新しい時代のコペルニクスよ
余りに重苦しい重力の法則から
この銀河系統を解き放て

衝動のやうにさへ行はれる
すべての農業労働を
冷く透明な解析によつて
その藍いろの影といつしよに
舞踏の範囲にまで高めよ

新たな時代のマルクスよ
これらの盲目な衝動から動く世界を
素晴しく美しい構成に変へよ

新しい時代のダーヴヰンよ
更に東洋風静観のチヤレンヂャーに載つて
銀河系空間の外にも至り
透明に深く正しい地史と
増訂された生物学をわれらに示せ

おほよそ統計に従はば
諸君のなかには少くとも千人の天才がなければならぬ
素質ある諸君はただにこれらを刻み出すべきである


28 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:00 ID:hYpJrHJg

潮や風……
あらゆる自然の力を用ひ尽すことから一足進んで
諸君は新たな自然を形成するのに努めねばならぬ

ああ諸君はいま
この颯爽たる諸君の未来圏から吹いて来る
透明な風を感じないのか


29 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:06 ID:hYpJrHJg
>>26-28
高校生の時に読んで、単純に勇気づけられた。
大人になった今でもときどき読んで、
「透明な風」を感じているかどうかを確認する。
どうやら、まだ僕は大丈夫だと思う。

30 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:28 ID:hYpJrHJg
「蟻」宮沢賢治

おれのいまのやすみのあひだに
キチンの硬い棒を頭でふりまはしたり
口器の斧を鳴らしたり
おれの古びた春着のひだや
しやつぽにのぼつた漆づくりの昆虫ども
山のひなたの熊蟻どもはみなおりろ
下りないともう途方もないひどいところへ連れてくぞ
    ……落ちろ……
もちろんどこまで行つたつて
つやつやひかるアネモネの旒は
青ぞらに白くながれようし
葡萄酒いろした巨きな花の蜜槽も
すずらんのにほひをはこぶ
つめたい風もあるにはあらう
それでも何かそこらあたりのでこぼこや
しめり工合がちがつてゐて
おまけに巣もなく知合ひもない
その恐ろしい広い世界の遠くの方へ
行きたくないものはみんな落ちろ
   ……落ちろ
     そんな細い黒い脚を折るまいと
     どんなにおれは苦をすることか
     ひとりで落ちろ……
どいつもこいつも
馬の尾つぽみたいに赤茶けたやつらだ

31 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:35 ID:hYpJrHJg
「つかれてねむいひるまごろ」宮沢賢治

じつに古くさい南京袋で帆をはつて
おまけに風に逆つて
山の鉛が溶けて来た重いいつぱいの流れを溯つて
この船はどこへ行かうといふのだらう
男が三人乗つてゐる
じつにうまくないそのつらの風
じぶんだけせいぜいはうたうをして
それでも不足で不平だといふつらつきだ
今夜もみんな集つて
百五十円ほどの黄いろな水を呑まうといふのか
そのばけそこなひの酵母の糞を
町まで買ひに行かうといふのか
あんまり言ふことをきかないと
今夜この雨がみんなみぞれや針にかはつて
芽を出したものをみんな潰すぞ

32 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/27 01:39 ID:hYpJrHJg
>>30-31
宮沢賢治といえば、熱心な仏教徒でもあり、
「自然は素晴らしい、人間は素晴らしい」てな印象ですが、
こういう過激な部分もある。
「ばけそこなひの酵母の糞」(=ビール)とか、
よっぽど嫌なことがあったんでしょうね。

33 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/28 23:18 ID:KSUjYWni
「鳩が飛ぶ」八木重吉

あき空を はとが とぶ、
それでよい
それで いいのだ


「無雑作な 雲」八木重吉

無雑作な くも、
あのくものあたりへ 死にたい


「おもひ」八木重吉

かへるべきである ともおもわれる

34 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/28 23:25 ID:KSUjYWni
「僕から見ると」武者小路実篤

僕から見ると
自分は可愛いゝ。

「さあ俺も」武者小路実篤

さあ、俺も立ち上るかな。
まあ、もう少し座っていよう。


「本気に」武者小路実篤

本気になれさえすればいゝのだ。
この俺は。


「俺は、俺は」武者小路実篤

俺は、俺はと云うと気がひける
春の日。


「自然は元気」武者小路実篤

自然は元気
俺も元気、
俺はよろこんでいる、
自然もよろこんでいる。

35 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/28 23:27 ID:KSUjYWni
>>33
訂正。「無雑作な」→「無造作な」

36 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/28 23:32 ID:KSUjYWni
「たぬき」山之口貘

てんぷらの揚滓それが
たぬきそばのたぬきに化け
たぬきうどんの
たぬきに化けたとしても
たぬきは馬鹿に出来ないのだ
たぬきそばはたぬきのおかげで
てんぷらそばの味にかよい
たぬきうどんはたぬきのおかげで
てんぷらうどんの味にかよい
たぬきのその値がまたたぬきのおかげで
てんぷらよりも安あがりなのだ
ところがとぼけたそば屋じゃないか
たぬきはお生憎さま
やっていないんですなのに
てんぷらでしたらございますなのだ
それでぼくはいつも
すぐそこの青い暖簾を素通りして
もう一つ先の
白い暖簾をくぐるのだ

37 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/01/28 23:39 ID:KSUjYWni
ここ数日、軽妙な近代詩にやみつき。

38 :名前はいらない:03/01/29 11:08 ID:YzaS4dFD
魯迅「両地書」
 思うに、希望とは、もともとあるものだとは言えないし、
ないものだともいえない。それは地上の道のようなものである。
地上には、もともと道はない。歩くひとが多くなれば、それが
道になるのだ。

39 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/02 00:56 ID:GJSOvCrC
>>38
魯迅、ですか。近代詩の範疇かどうかは、この際おいといて。
「道」と云えば、やはりこれを連想しますね。

「道程」高村光太郎

僕の前に道はない        
僕の後ろに道は出来る      
ああ、自然よ          
父よ              
僕を一人立ちにさせた廣大な父よ 
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の氣魄を僕に充たせよ   
この遠い道程のため       
この遠い道程のため

40 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/02 01:05 ID:GJSOvCrC
「小さな庭」尾形亀之助

もはや夕暮れ近い頃である
一日中雨が降つてゐた

泣いてゐる松の木であつた


「恋愛後記」尾形亀之助

窓を開ければ何があるのであらう

くもりガラスに夕やけが映つてゐる


「夜の部屋」尾形亀之助

静かに炭をついでゐて淋しくなつた

夜が更けてゐた


「夢」尾形亀之助

眠つている私の胸に妻の手が置いてあつた
紙のやうに薄い手であつた

何故私は一人の少女を愛してゐるのであつたらう

41 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/02 01:47 ID:GJSOvCrC
「ひよつとこ面」尾形亀之助

 納豆と豆腐の味噌汁の朝飯を食べ、いくど張りかへて
もやぶけてゐる障子に囲まれた部屋の中に一日机に寄り
かゝつたまゝ、自分が間もなく三十一にもなることが何
のことなのかわからなくなつてしまひながら「俺の楽隊
は何処へ行つた」とは、俺は何を思ひ出したのだらう。
此頃は何一つとまとまつたことも考へず、空腹でもない
のに飯を食べ、今朝などは親父をなぐつた夢を見て床を
出た。雨が降つてゐた。そして、酔つてもぎ取つて来て
鴨居につるしてゐた門くゞりのリンに頭をぶつけた。勿
論リンは鳴るのであつた。このリンには、そこへつるし
た日からうつかりしては二度位ひづつ頭をぶつつけてゐ
るのだ。火鉢、湯沸し、坐ぶとん、畳のやけこげ。少し
かけてはいるが急須と茶わんが茶ぶ台にのつてゐる。し
ぶきが吹きこんで一日中縁側は湿つけ、時折り雨の中に
電車の走つてゐるのが聞えた。夕暮近くには、自分が日
本人であるのがいやになつたやうな気持になつて坐つて
ゐた。そして、火鉢に炭をついでは吹いてゐるのであつ
た。

42 :名前はいらない:03/02/02 01:53 ID:KljIMcKN
八木重吉、天然でいいねえ。
あと、尾形亀之助せつない。

良スレ。

43 :名前はいらない:03/02/02 01:56 ID:KljIMcKN
ていうか昔の人って何でこんなに言葉を使うのがうまかったんだろう?
カンタンな言葉しか使ってないのにスゴイ情感がある。

44 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/02 02:36 ID:GJSOvCrC
>>42-43
レス、有難うございます。
淡々と詩を貼っつけていくだけのスレですので、
盛り上がりもあまりないですが、どうかごひいきに。

昔の詩人の方が、とても自由に書いている感じがします。
ノーテンキだという風にも取れますけれども。
そういう健康的な?言葉に乗せられて、読んでいる方も、
ストレートに感情が揺さぶられるのだと思います。
現代詩には、あまりそんな力はないですよね。

尾形亀之助は僕の最も敬愛する詩人のひとりです。
冷徹な視線の背後にある、ものすごい情念を感じます。

みなさんのお気に入りも、ぜひ。

45 :名前はいらない:03/02/02 02:57 ID:BV/bXRTX
昔の方が言葉のもつ力が大きかったんだと思います。
現在は、映像文化が先行しすぎて、言葉が置いていかれてる。
もしくは、言葉そのものの力を忘れられている。
そういう気がしています。

最近の詩は、変に「癒し」的なものがもてはやされる傾向ですが、昔はそれは
基本ではなかったのでしょう。

認識・価値観・世界観・芸術観
噛み合う部分が残っていると信じたいですが、現在と昔では余りに、隔たりが
大きいと感じています。

あくまで、まあ感想です。議論とか、討論は苦手なので、これ以上突っ込んだことは
ちょっと頭がついていきません。ご勘弁ください。

それはともあれ、がんがってください>激辛正当派様

46 :名前はいらない:03/02/02 06:11 ID:sE91VSuf
良いテーマのスレですね。現代詩は、まるでフリージャズが実は全く
フリーではなく、ジャズを閉塞状況に追い込み、自らのクビを締めた
状況と似ていると思います。言語芸術である詩はジャズほど破壊し尽くす
ことは無かったが、衰弱したのは事実です。近代詩の価値を再考してみる
というこのスレのテーマに賛同します。頑張りましょう。真の自由詩は近代詩の
方法も許容するはずです。そうでなくては自由ではなくなってしまいますからね。
ではまた。

47 :名前はいらない:03/02/02 06:58 ID:CtdmQDN4
「ある時」山村暮鳥

とうもろこしの花が
つまらなさうにさいてゐる
あはははは
だれだ
わらつたりするのは
まつぴるまの
砂つぽ畠だ
ーーーーーーーーーー
これほど詩情のまったくないようでいて、
なんだか心に残る詩ってのは、
あまりないように思いまする。

48 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/04 01:31 ID:kiOmjLmy
>>45
最近、相当量の近代詩を読んでいますが、
意外と、世界観などに距離を感じたりはしません。
むしろ現代詩の「わからなさ」の方が、僕にとっては深刻ですし、
とっつきやすさにおいては、近代詩の方が上だと思います。

>>46
現代詩と近代詩は、地続きである。
しかも、日常言語との距離からいえば、
むしろ現代詩より近代詩の方がずっと近いとさえ言える。
ルネサンス期の芸術家みたいな視点、というと大袈裟すぎますが、
戦後詩の呪縛から逃れるには、近代詩はよいヒントになると思われます。

>>47
書きたいから、何のてらいもなく書いたか、
書くことがないので、とりあえず書いてみたか、どちらかに違いない。
どちらにしても、そこには現代詩にはあまりないような自由さがある。
たとえば、とうもろこし畑を眺めていて、
この作品ならば、ふっと思い出して口にすることができる。
日常の中で、そういう風にさりげなく想起しうることは、
近代詩の多くが持っている優れた点です。
(現代詩にそれがない、というのではなく、あくまで概ねの印象です)

49 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/04 01:55 ID:kiOmjLmy
「酒精中毒者の死」萩原朔太郎

あふむきに死んでゐる酒精中毒者(よつぱらひ)の、
まつしろい腹のへんから、
えたいのわからぬものが流れてゐる、
透明な青い血漿と、
ゆがんだ多角形の心臓と、
腐つたはらわたと、
らうまちすの爛れた手くびと、
ぐにやぐにやした臓物と、
そこらいちめん、
地べたはぴかぴか光つてゐる、
草はするどくとがつてゐる、
すべてがらぢうむのやうに光つてゐる。
こんなさびしい風景の中にうきあがつて、
白つぽけた殺人者の顔が、
草のやうにびらびら笑つてゐる。

50 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/04 01:56 ID:kiOmjLmy
「地面の底の病気の顔」萩原朔太郎

地面の底に顔があらはれ、
さみしい病人の顔があらはれ。

地面の底のくらやみに、
うらうら草の茎が萌えそめ、
鼠の巣が萌えそめ、
巣にこんがらかつてゐる、
かずしれぬ髪の毛がふるえ出し、
冬至のころの、
さびしい病気の地面から、
ほそい青竹の根が生えそめ、
生えそめ、
それがじつにあはれふかくみえ、
けぶれるごとくに視え、
じつに、じつに、あはれふかげに視え。

地面の底のくらやみに、
さみしい病人の顔があらはれ。

51 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/04 01:57 ID:kiOmjLmy
「蛙の死」萩原朔太郎

蛙が殺された、
子供がまるくなつて手をあげた、
みんないつしよに、
かはゆらしい、
血だらけの手をあげた、
月が出た、
丘の上に人が立つてゐる。
帽子の下に顔がある。

52 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/04 01:59 ID:kiOmjLmy
>>49-51
「顔」が印象的な、朔太郎の有名ホラー作品3篇。
特に「蛙の死」は、
何度読んでも、最後の一行で鳥肌が立ちます。

53 :Mew ◆uSezxvwowc :03/02/04 02:28 ID:0ricECeD
>>49
めっちゃ好き、、、

54 :犬大好き:03/02/04 02:44 ID:c+B+lHEh
>>49-51
すごい怖い。きれい。らぢうむ(?)の光りって青いのかなぁ・・

55 :名前はいらない:03/02/04 02:52 ID:udyU46AF
わたしは>>51が一番きます…。すごい。イメージの鮮烈さが。
今までちゃんと先人の詩を読んだことなかったので勉強になります。

56 :名前はいらない:03/02/04 03:00 ID:Gt7sGDyt
>>51
人によっては「丘の上に人が出てくるのが唐突」だとか
「帽子の下に顔があるのは当たり前」だとか、いいそうですね。
特に、B君とか。。。

57 :Mew ◆uSezxvwowc :03/02/04 03:16 ID:0ricECeD
ttp://www.aozora.gr.jp/
で朔太郎とかなら落とせまつよ


58 :空っ風男:03/02/04 12:21 ID:5I7BWPQ7
どうも46は私らしい。これからは「空っ風男」でいきます。「空っ風野郎」と
迷ったのですが、昔の青春映画みたいなので・・・。
群馬には上毛三山と呼ばれる山、赤城、榛名、妙義があります。しかし、私に
とっては、朔太郎、暮鳥、そして拓次です。ではあまりにも有名ですが・・挨拶代わりなので。


   藍色の蟇

森の宝庫の寝間に
藍色の蟇は黄色い息をはいて
陰湿の暗い暖炉のなかにひとつの絵模様をかく。
太陽の隠し子のやうにひよわの少年は
美しい葡萄のやうな眼をもつて、
行くよ、行くよ、いさましげに、
空想の猟人はやはらかいカンガルウの編靴に。



59 :かねこすずみ ◆f2xSA4XoXM :03/02/04 13:25 ID:aPt6ZTse
「秋の夜の会話」  草野心平

さむいね
ああさむいね
虫がないているね
ああ虫がないているね
もうすぐ土の中だね
土の中はいやだね
痩せたね
君もずいぶん痩せたね
どこがこんなに切ないんだろうね
腹だろうかね
腹とったら死ぬだろうね
死にたくはないね
さむいね
ああ虫がないているね

−−−−−−−−−−−−−−−−−
「腹とったら死ぬだろうね」がツボにはまりました

60 :かねこすずみ ◆f2xSA4XoXM :03/02/04 13:32 ID:A2P2O05h
「ぐりまの死」 草野心平

ぐりまは子供に釣られて叩きつけられて死んだ
取りのこされたるりだは
菫の花をとって
ぐりまの口にさした

半日もそばにいたので苦しくなって水に這入った
顔を泥にうずめていると
かんらくの声々が腹にしびれる
泪が噴上げのように喉にこたえる

菫をくわえたまんま
菫もぐりまも
カンカン夏の陽にひからびていった

−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ぐりま、かわいそうすぎる(泣

61 :名前はいらない:03/02/04 15:12 ID:K+kmPWMJ
かねこすずみさんは金子みすずの詩を出さないんですか?w
このスレ向きのやつがいっぱいあるような。折れは詩集持ってないから
うpできないけど。

でも草野心平(・∀・)イイ!!
「ぐりまの死」、サイコーだ。

62 :空っ風男:03/02/04 15:37 ID:5I7BWPQ7
草野心平は近代詩とか現代詩とかの枠組みを超越してるなあ!
でも拓次もいいよ。今度は萩原恭次郎でいくかな。一応私は群馬代表
という路線でいきます。

63 :(。・_・。)ノ:03/02/04 16:03 ID:pYfDHV4W
http://homepage3.nifty.com/digikei/ten.html
   キタ━━━━━(゚∀゚)キタヨ━━━━━ !!!!

64 :かねこすずみ ◆f2xSA4XoXM :03/02/04 17:20 ID:JZ51Zqfm
>>61 いいのかな?

65 :金子すずみ ◆f2xSA4XoXM :03/02/04 17:36 ID:35aO0oNs
わたしと小鳥とすずと 
        
    わたしが両手をひろげても
    お空はちっともとべないが、
    とべる小鳥はわたしのように、
    地べたをはやくは走れない。

    わたしがからだをゆすっても、
    きれいな音はでないけど、
    あの鳴るすずはわたしのように
    たくさんなうたは知らないよ。

    すずと、小鳥と、それからわたし、
    みんなちがって、みんないい。 



66 :金子すずみ ◆f2xSA4XoXM :03/02/04 17:40 ID:u+BbSvQd
金子みすゞは、昭和5年没でした。著作権はクリアなんですかね。
草野心平の方がまずかった?

金子みすゞを最初に知ったのは、>>65の作品を通してでした。
一読して、なんとも言えない感動を覚えたのを思い出します。
当たり前の事を語ってるだけと言えばそうなのかもしれないけど、
なんかその当たり前がとても心地よかったように思うのです。

67 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:39 ID:y27C5kbS
>>53-55
わあ、朔太郎を貼ったらいっぱいレスが返ってきた!
これぞ口語自由詩の父が持つ、偉大な力なのか。。。

ちなみに「蛙の死」についてのうまい解釈が、
『萩原朔太郎』大岡信(ちくま学芸文庫)にありますた。以下引用。

「丘の上に人が立つてゐる。/帽子の下に顔がある。」という終り二行は、ミステリーの
雰囲気と効果を存分に発揮しているが、さてこの丘の上の人物はだれだろう。帽子の下に
顔があると書かれているために、かえってその顔は、実は目も鼻もないのっぺらぼうの白
い顔なのではないかという不安を感じさせる。
 私はここで独断的な私自身の空想をしるすが、この帽子をかぶっている顔のはっきりし
ない人物は、殺された蛙自身なのではないのか。蛙を殺した子供らは、丘の上にたちまち
顕現した蛙の霊魂の、冷やかで静かな復讐に今さらされているのではないのか。帽子の下
に顔のあるこの人物は、子供らに向かって次の瞬間歩み出そうとしているのではないのか。


68 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:40 ID:y27C5kbS
>>58
大手拓次の作品に流れている、
陰湿な、神経症的な雰囲気は、やはり朔太郎のお師匠?なだけありますね。

「道化服を着た骸骨」大手拓次

この 槍衾(やりぶすま)のやうな寂しさを のめのめとはびこらせて
地面のなかに ふしころび、
野獣のやうにもがき つきやぶり わめき をののいて
颯爽としてぎらぎらと化粧する わたしの艶麗な死のながしめよ、
ゆたかな あをめく しかも純白の
さてはだんだら縞の道化服を着た わたしの骸骨よ、
この人間の花に満ちあふれた夕暮に
いつぴきの孕(はら)んだ蝙蝠のやうに
ばさばさと あるいてゆかうか。

69 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:41 ID:y27C5kbS
>>59-60
中学生の頃、草野心平が大好きな国語教師(女性)がいて、
授業中「ぎやわろっぎやわろっぎやわろろろろりっ!!!」って大声で朗読してた。
そのおかげで当時は、詩が大嫌いだったのを思い出します。

名作「ぐりまの死」は、先の「蛙の死」の後日譚としても読めそうですね。
新発見。

>>62
萩原恭次郎の『死刑宣告』を載せたくてたまらないのですが、
ここに貼ってもあの魅力は伝えきれないとも思うのです。。。

>>65
以前、松たか子が金子みすずをやったドラマがあったでしょ。
あれで、別にどうとも思ってなかった松たか子も金子みすずも、
いっぺんに好きになってしまいました。
作品そのものだけじゃなくて、作品が書かれた状況も含めて味わう、
というのも別に間違った読み方じゃないですよね。
もちろん金子みすずは、作品単独でも素晴らしいですが。

70 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:49 ID:y27C5kbS
「無題」石川啄木

一年ばかりの間、いや一と月でも
一週間でも、三日でもいい。
神よ、もしあるなら、ああ、神よ、
私の願ひはこれだけだ。どうか、
身体(からだ)をどこか少しこはしてくれ痛くても
関(かま)はない、どうか病気さしてくれ!
ああ! どうか……

真白な、柔(やは)らかな、そして
身体がフウワリと何処までも――
安心の谷の底までも沈んでゆく様な布団(ふとん)の上に、いや
養老院の古畳の上でもいい、
何も考へずに(そのまま死んでも
惜しくはない)ゆっくりと寝てみたい!
手足を誰か来て盗んで行っても
知らずにゐる程ゆっくり寝てみたい!

どうだらう! その気持は! ああ。
想像するだけでも眠くなるやうだ! 今著(き)てゐる
この著物を――重い、重いこの責任の著物を
脱ぎ棄(す)てて了(しま)ったら(ああ、うっとりする!)
私のこの身体が水素のやうに
ふうわりと軽くなって、
高い高い大空へ飛んでゆくかも知れない――「雲雀(ひばり)だ」
下ではみんながさう言ふかも知れない! ああ!
    ―――――――――――――――
死だ! 死だ! 私の願ひはこれ
たった一つだ! ああ!

71 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:50 ID:y27C5kbS

あ、あ、ほんとに殺すのか? 待ってくれ、
ありがたい神様、あ、ちょっと!

ほんの少し、パンを買ふだけだ、五―五―五―銭でもいい!
殺すくらゐのお慈悲(じひ)があるなら!

72 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/05 01:52 ID:y27C5kbS
>>70-71
歌人として有名な石川啄木の、お茶目かつ物悲しい1篇。

73 :風男:03/02/06 05:09 ID:qaRiibvj
「死刑宣告」私も載せたくてたまりません・・・ここでは伝わりませんか?
高橋新吉にしようかと思ったら意外と長命。著作権の問題ありそうですね。
今、打ってたのに消えちゃったのですが、朔太郎と中也の「帰郷」二編。
これは私に書かせてもらえませんか?予約ってのは・・・・。やっぱりだめ
でしょうね。しかし「まだ上州の山は見えずや」こっちだけでも予約お願いします。
今は打ち直す気力がないので申し訳ありません。それと近代詩は旧字体が多いので
打つのが・・・探すのに苦労しますね。しかし、換えたくはない気がしますし、大変です。
今日中に時間を見つけて載せます。

74 :4th ◆HdqTLODCXU :03/02/06 05:17 ID:UmoZv5vS
じゃあ僕はランボー堀口大学訳の「一番高い塔の唄」予約

75 :(。・_・。)ノ:03/02/06 06:13 ID:UHAqCU5B
見りゃー解るだろ?
http://homepage3.nifty.com/digikei/ten.html

76 :名前はいらない:03/02/06 09:49 ID:qaRiibvj
こりゃ予約が乱立したら困るから、24時間以内とか、決めないとだめだな。

77 :PURE-GOLD:03/02/06 10:44 ID:eFhDgS0s
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78 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/07 01:19 ID:Q6Ja6ns9
>>73
『死刑宣告』の凄さは、主に視覚からくる凄さなので、
ここではどうしても、変質してしまうと思うのです。
まあそれでも、何分の一かの魅力は伝えられるとは思いますが。

字体ですが、僕は旧かなづかい、新字体です。
漢字は探すのが面倒な上、JISに存在しない可能性もありそう。
旧かなづかいだけで、なんとなく「雰囲気」だけは残しているつもりです。

>>73-74,76
えと、予約は別に構わないと思いますが、
予約したのを忘れてしまわないように気をつけましょう。。。
楽しみに待ってます。

79 :風男:03/02/07 01:43 ID:oRNk4GF4
了解しました。今日は約束守れそうもありません。創作文芸板に行っていた
ものですから。「朝日文学新人賞」のスレに「大言壮語男(または詩人)」と
いう名前で出ています。自分の即興詩を書いてあるので、もし良かったら見て下さい。

80 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/07 03:22 ID:G+ZXCBqZ
>>79
スレ見ました。名前通りの大言壮語が気持ちいいですね。
中で、地方文学賞の入選なんかの話題がありましたが、
詩で狙える文学賞もいくつかありますよね。
詩誌で入選しようが作品が載ろうが、
お金は一銭も入ってきませんが、文学賞は賞金がありますしね。
とりあえず今月末に〆切の「アグネス詩人賞」は、
賞金50万ですし、本気で狙ってます。。

あースレ立てた本人自ら、スレ違いでごめんなさい。

81 :風男:03/02/07 03:32 ID:oRNk4GF4
やばいなあ。私も応募するかもしれないんですよ。
ライバルじゃないですか! まあ、私のはあんな程度ですから
気にしないでください。ではまた。


82 :風男:03/02/08 23:46 ID:/GI3pcAd

帰郷

柱も庭も乾いてゐる
今日は好い天気だ
    縁の下では蜘蛛の巣が
    心細さうに揺れてゐる

山では枯木も息を吐く
あゝ今日は好い天気だ
    路傍の草影が
    あどけない愁みをする

これが私の故里だ
さやかに風も吹いてゐる
    心置なく泣かれよと
    年増婦の低い声もする

あゝ おまへはなにをして来たのだと・・・
吹き来る風が私に云ふ

  (昨年、中也記念館の近くの公園に建つ石碑を見てきました) 

83 :風男:03/02/08 23:57 ID:/GI3pcAd
   帰郷
    昭和四年の冬、妻と離別し二児を抱へて故郷に帰る

わが故郷に帰れる日
汽車は烈風の中を突き行けり。
ひとり車窓に目醒むれば
汽笛は闇に吠え叫び
火焔は平野を明るくせり。
まだ上州の山は見えずや。
夜汽車の仄暗き車燈の影に
母なき子供等は眠り泣き
ひそかに皆わが憂愁を探れるなり。
嗚呼また都を逃れ来て
何所の家郷に行かむとするぞ。
過去は寂寥の谷に連なり
未来は絶望の岸に向へり。
砂礫のごとき人生かな!
われは既に勇気おとろへ
暗澹として長なへに生きるに倦みたり。
いかんぞ故郷に独り帰り
さびしくまた利根川の岸に立たんや。
汽車は広野を走り行き
自然の荒寥たる意志の彼岸に
人の憤怒を烈しくせり。


84 :風男:03/02/09 21:21 ID:SLQ3xyQ9
なんとか予約した、中也と朔太郎の帰郷、書けました。
「芸術村で詩を語ろう」の報告を「詩の雑誌」スレに書いたので、
もし関心があれば見て下さい。では。

85 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/10 01:17 ID:Ox5OCNqT
風男氏、ありがとうございます。
「故郷に錦を飾る」みたいなのは、詩人には望めないんですかね。
二人とも、故郷に責め立てられるばかり。。。

>>83
萩原朔太郎の『氷島』という詩集は、文語調なので読みにくい。
でも『青猫』や『月に吠える』みたいな代表詩集よりも、
自分自身の作風に似ていると気づきました。
なんというか、「詩人の顔の見える」詩です。
>過去は寂寥の谷に連なり
>未来は絶望の岸に向へり。
>砂礫のごとき人生かな!
>われ既に勇気おとろへ
>暗澹として長(とこし)なへに生きるに倦みたり。
このあたり、高校生の頃にも読んでシビレましたが、
年をとった今読むと、また違った印象。なかなか沁みます。

86 :風男:03/02/10 02:11 ID:5fCNorLB
私は若くして上州を離れ、時々帰郷する時、「まだ上州の山は見えずや」
を思い出しました。詩人はどこに住んでいても漂白感があるし、郷里にも
愛憎半ばというところだと思います。
今でこそ、群馬では前橋市立文学館で県内詩人の資料を展示したり、「萩原朔太郎賞」
を作ったりしてますが、生存中は白眼視、冷遇、嘲笑の対象だったと思われます。朔太郎
は郷里に帰っても孤独だったことでしょう。朔太郎や拓次は家が裕福でしたからましですが、
暮鳥なんか悲惨だったと思いますよ。

87 :風男:03/02/10 03:53 ID:5fCNorLB
漂白→漂泊でした。(恥)

88 :Pork:03/02/11 00:15 ID:ZmcU2vsB
「山のあなた」
   カアル・ブッセ 上田敏 訳

山のあなたの空遠く
「幸」住むと人のいふ。
噫、われひとゝ尋めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。


89 :風男(大言壮語男):03/02/11 15:35 ID:4gF5LfUy
なんかスレによって人格を使い分けてるようで申し訳ない。また予約お願いします。
伊東静雄の「夕映え」っていう詩です。なんともしみ入る詩です。そのうち書きます。

90 :風男:03/02/11 19:23 ID:4gF5LfUy
    
     夕映
                 伊東静雄

わが窓にとどく夕映は
村の十字路とそのほとりの
小さい石の祠の上に一際かがやく
そしてこのひとときを其処にむれる
幼い者らと
白いどくだみの花が
明るいひかりの中にある
首のとれたあの石像と殆ど同じ背丈の子らの群
けふもかれらの或る者は
地蔵の足許に野の花をならべ
或る者は形ばかりに刻まれたその肩や手を
つついたり擦ったりして遊んでゐるのだ
めいめいの家族の目から放たれて
あそこに行はれる日日のかはいい祝祭
そしてわたしもまた
夕毎にやつと活計からのがれて
この窓べに文字をつづる
ねがはくはこのわが行ひも
あゝせめてはあのやうな小さい祝祭であれよ
仮令それが痛みからのものであつても
また悔いと実りのない憧れからの
たつたひとりのものであつたとしても

91 :名前はいらない:03/02/11 21:51 ID:wheuJJvU
すごいね。

92 :風男:03/02/11 22:27 ID:4gF5LfUy
どうも傷ついた男の祈りのような詩が多くなってしまいました。


93 :ドン亀糞ジジイ星人:03/02/11 22:30 ID:XjMB54H3
他人の批評してる暇があったら
それに負けない位のものを詠めるように
せいぜい無い才能絞っとけ(w

94 :風男:03/02/12 00:23 ID:Pq+bF5l/
よく小説家が名作を書き写して勉強するというのを聞いたことがありますが、
ここに書くと、近代の名詩を改めて勉強しなおすことができる気がしてきました。
群馬代表として、まだ暮鳥を書いてないので、どれにするか考えます。

95 :名前はいらない:03/02/12 00:24 ID:daRvqyR0
http://jsweb.muvc.net/index.html
★ココだ★ココだ★

96 :風男:03/02/12 00:35 ID:Pq+bF5l/
よく小説修行をする人が、名作を書き写してみるという話を聞きますが、
ここで近代の名詩を書くと、改めて勉強になる気がします。先人のすばらしい
作品がたくさんありますよね。群馬代表としては、次に暮鳥を書きたいと思って
ます。では。

97 :風男:03/02/12 00:36 ID:Pq+bF5l/
あれ、94と96はほとんど同じ内容。ミスです。すいません。

98 :風男:03/02/12 23:02 ID:Pq+bF5l/

   雲
         山村暮鳥

丘の上で
としよりと
こどもと
うつとりと雲を
ながめてゐる


   おなじく

おうい雲よ
ゆうゆうと
馬鹿にのんきさうじゃないか
どこまでゆくんだ
ずつと磐城平の方までゆくんか


   ある時

雲もまた自分のやうだ
自分のやうに
すつかり途方にくれてゐるのだ
あまりにあまりにひろすぎる
涯のない蒼空なので
おう老子よ
こんなときだ
にこにことして
ひよつこりとでてきませんか

99 :名前はいらない:03/02/12 23:06 ID:aAk2ALZN
http://www.flexnet.co.jp/at/?rk=010000ra0006vl0000000fmu12i-00000dc3cfd6n3369661045057792127

100 : ◆HU7XfvOYA2 :03/02/13 15:57 ID:OmehfTwO
Adieu 北村初雄

さようなら!
振り返ると、まだ笑つて居る小さい仙女(フェアリー)、
日の中に眩しさうに眼をしかめて、
ぢつと此方えおむいて、まだ笑つて居る。笑つて居る。
さようなら!
振り返ると、まだ笑つて居る小さい仙女(フェアリー)、
樹の影にひたつて居るあの白い額は花のやう。
風見のやうに此方を指ざす可愛い眼。
さようなら!
振り返ると、まだ笑つて居る小さい仙女(フェアリー)、
あの栗毛色の髪の毛が燃えて居る。燃えて居る。
お寺の屋根に巣を懸ける鴻の様に真白に。
さようなら!
振り返ると、まだ笑つて居る小さい仙女(フェアリー)、
藁火のあとの烟のやうに、何時までも、何時までも。
続いてのぼる笑ひ声、あの柔らかい頬の波立ち様。
さようなら!
振り返ると、まだ笑つて居る小さい仙女(フェアリー)、
僕はもう堪らない、堪らない、もう一遍! さう!
薔薇の花が、胸の上で激しく、激しく揺れる。
大きい接吻。小さい接吻。
さようなら! さようなら。

101 :夏の蝉時雨 ◆YffIGX9Bno :03/02/13 16:27 ID:eJBc+jNF
>>96

それがいいのか悪いのかは微妙なんだけどね。
文体は人によって違うから、名作を模写ばかりしていると、文体や作風が
型にはまっちゃうのよね。

102 :風男(大言壮語男):03/02/13 17:40 ID:xcGycD3l
>>101
なるほど。結局、模写してても、そこからが問題なんでしょうね。
いかに、自分自身の創造の糧とできるか。上の伊東静雄の詩、
いいでしょう? 私にとって特別大切な詩なんです。

103 :風男:03/02/13 17:48 ID:xcGycD3l
北村初雄という詩人、知りませんでした。明治から大正にかけて生きて
夭折された方のようですね。なんだか、詩人自体が妖精のようです。

104 :名前はいらない:03/02/13 17:52 ID:RSw2fpOJ
>>102
仕事に行き詰まった経験のある人、子を無批判に受け入れるべきと考えられる人には
よい思える詩ではないでしょうか。苦労のない若者や子供嫌いが味わうのは難しそう。

105 :風男:03/02/13 20:23 ID:xcGycD3l
>>104
共感、あるいは共鳴できるか、という問題でしょうか?私は伊東静雄と同じ
ような境遇にあり、下手ながらも僅かな時間を見つけて言葉を紡いでいるので
非常に共感してしまうのかもしれません。

106 :世直し一揆(コピペ推奨):03/02/13 20:24 ID:IIKBjhpR
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけの優しさ・もっともらしさ(偽善)に騙され
るな!!)
●とにかく気が小さい(神経質、臆病、二言目には「世間」、了見が狭い)
●他人に異常に干渉し、しかも好戦的・ファイト満々(キモイ、自己中心)
●自尊心が異常に強く、自分が馬鹿にされると怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようと
する(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際に
はたいてい、内面的・実質的に負けている)
●本音は、ものすごく幼稚で倫理意識が異常に低い(人にばれさえしなければOK!)
●「常識、常識」と口うるさいが、実はA型の常識はピントがズレまくっている(日本
の常識は世界の非常識)
●権力、強者(警察、暴走族…etc)に弱く、弱者には威張り散らす(強い者にはへつらい、弱い者に対してはいじめる)
●あら探しだけは名人級でウザイ(例え10の長所があってもほめることをせず、たった1つの短所を見つけてはけなす)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため性格がうっとうしい(根暗)
●単独では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質、異文化を排斥する(差別主義者、狭量)
●集団によるいじめのパイオニア&天才(陰湿&陰険)
●悪口、陰口が大好き(A型が3人寄れば他人の悪口、裏表が激しい)
●他人からどう見られているか、人の目を異常に気にする(「〜みたい」とよく言う、
世間体命)
●自分の感情をうまく表現できず、コミュニケーション能力に乏しい(同じことを何度
も言ってキモイ) 
●表面上協調・意気投合しているようでも、腹は各自バラバラで融通が利かず、頑固(本当は個性・アク強い)
●人を信じられず、疑い深い(自分自身裏表が激しいため、他人に対してもそう思う)
●自ら好んでストイックな生活をしストレスを溜めておきながら、他人に猛烈に嫉妬
する(不合理な馬鹿)
●執念深く、粘着でしつこい(「一生恨みます」タイプ)
●自分に甘く他人に厳しい(自分のことは棚に上げてまず他人を責める。しかも冷酷)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(例:「俺のほうが男
前やのに、なんでや!(あの野郎の足を引っ張ってやる!!)」)

107 :名前はいらない:03/02/13 21:36 ID:RSw2fpOJ
>>105 詩は共感できるものを高く評価しがちだと思いまして。

『夕映』は自らの内にある無垢で神聖なものを、ライトを浴びる子らや白い花に
投影しているあたり、それを自分と重ねるのは何やら気恥ずかしくもありますが、
大切なものを神聖視するのは誰しもすることですし、人生の下り坂にいる男の
哀愁と夕映そのもののような静かな情熱が、何とも味わい深い詩であります。

108 :風男:03/02/13 22:16 ID:xcGycD3l
>107さん
私は孤独な男の祈りの詩として「夕映」はとても好きで、自分がどんなに
孤独でも、人から認められなくても、生きていく勇気を与えられるように
感じています。他の静雄の詩も読み返してみようと思ってます。

109 :名前はいらない:03/02/13 23:43 ID:tRxkaEFA
京都旅行中心ですが
詩のコーナーもつくりました
http://homepage1.nifty.com/1248ikuxcwe/index.html

110 : ◆HU7XfvOYA2 :03/02/14 15:10 ID:NdcOobrc
火 を   武者小路実篤


日常生活の内に
火を。

人間の心の内に
火を。
たえざる
火を。

111 :名前はいらない:03/02/14 15:13 ID:bBqCGUI3
★やっと見つけちゃった★
http://bbs.1oku.com/bbs/bbs.phtml?id=rantyan

112 :名前はいらない:03/02/14 19:10 ID:oLKe3pbe
109です。詩を貼るのわすれてました。
「Enfance finie」 三好達治
 海の遠くに島が、雨に椿の花が堕ちた。鳥籠に 春が、春が鳥のいない
鳥籠に。

   約束はみんな壊れたね。

   海には雲が、ね、雲には地球が映っているね。

   空には階段があるね。

今日記憶の旗が落ちて、大きな川のように、私は人と訣れよう。床に私の
足跡が、足跡に微かな塵が・・、ああ 哀れな私よ。

   僕は、さあ僕よ、僕は遠い旅に出ようね。



113 :風男:03/02/15 05:00 ID:JpziDFWJ
激辛さんは、最近登場しませんね。アグネスにむけて没頭してるのかな?
う〜ん、私も創作に励まねばなりませぬ。しばらく姿を消しまする。

114 :名前はいらない:03/02/16 18:25 ID:Yb9tkVD3
萩原朔太郎

山に登る
      旅よりある女に贈る

山の山頂にきれいな草むらがある、
その上でわたしたちは寝ころんでゐた。
眼をあげてとほい麓の方を眺めると、
いちめんにひろびろとした
海の景色のやうにおもはれた。
空には風がながれてゐる、
おれは小石をひろつて口にあてながら、
どこといふあてもなしに、
ぼうぼうとした山の頂上をあるいてゐた。

おれはいまでも、お前のことを思つてゐるのだ。

http://homepage1.nifty.com/1248ikuxcwe/index.html





115 :名前はいらない:03/02/24 01:37 ID:SydkzsTu
催促ageなんかしてみたり

116 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/02/24 02:15 ID:yQ4jruss
>>155
ごめんなさい。。。もう少し待って。
今、近代詩より現代詩な気分なのです。

117 :風男:03/02/26 21:05 ID:zDlApHWZ
激辛さん、もう応募も済んだでしょう。そろそろ近代詩を・・・・。
私は、風男から風邪男になってしまい、書けません。

118 :風男:03/03/01 17:17 ID:UiAhBf5x
      ] 夢みたものは・・・・

                 立原道造

夢みたものは ひとつの幸福
ねがつたものは ひとつの愛
山なみのあちらにも しづかな村がある
明るい日曜日の 青い空がある

日傘をさした 田舎の娘らが
着かざって 唄をうたつてゐる
大きなまるい輪をかいて
田舎の娘らが 踊ををどつてゐる

告げて うたつてゐるのは
青い翼の一羽の小鳥
低い枝で うたつてゐる

夢みたものは ひとつの愛
ねがつたものは ひとつの幸福
それらはすべてここに ある と


(こういう立原の詩を好んで読んでいた時代が自分にもあった、ということを
 あらためて思い出しながら書いてみました。立原道造については偏愛する人
 も嫌悪する人もあるようですね。)

119 :>>112:03/03/01 19:44 ID:NrmCulQ4
はじめまして
いいんじゃないですか!
いいことが標準化されていない今の時代には
何をやっても政界ですよ





120 :風男:03/03/01 20:45 ID:UiAhBf5x
>119さん
こちらこそ、よろしく。逆に標準化されてしまう時代を想像すると、不気味
ですよね。いまでも、道造好き、中也好きな人がいていいのだと思います。
ぜひ、お好きな詩をここで紹介してください。期待してます。

121 :風男:03/03/01 21:08 ID:UiAhBf5x
それにしても、主催者の激辛氏はどうしちゃったのでしょう・・・。

122 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/02 01:40 ID:wcK6nBpc
僕自身も、はじめて詩を読むようになって、
まず好きになったのは道造と中也と朔太郎でした。
特に道造の哀切というのは、あの頃の自分にはよく届いたのだな、と思う。

「のちのおもひに」立原道造

夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に
水引草に風が立ち
草ひばりのうたひやまない
しづまりかへつた午さがりの林道を

うららかに青い空には陽がてり 火山は眠つてゐた
――そして私は
見て来たものを 島々を 波を 岬を 日光月光を
だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた……

夢は そのさきには もうゆかない
なにもかも 忘れ果てようとおもひ
忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには

夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらう
そして それは戸をあけて 寂寥のなかに
星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう

123 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/02 01:44 ID:wcK6nBpc
「さびしき野辺」立原道造

いま だれかが 私に
花の名を ささやいて行つた
私の耳に 風が それを告げた
追憶の日のやうに

いま だれかが しづかに
身をおこす 私のそばに
もつれ飛ぶ ちひさい蝶らに
手をさしのべるやうに

ああ しかし と
なぜ私は いふのだらう
そのひとは だれでもいい と

いま だれかが とおく
私の名を 呼んでゐる……ああ しかし
私は答へない おまへ だれでもないひとに

124 :風男:03/03/02 11:13 ID:0z++Ywle
立原の代表作ですね。信濃追分あたりの高原や浅間山、から松林が思い浮かぶ
ようです。最初の詩にあるように立原は奈良その他へ旅行を強行し、そして
結核のために夭折するんですよね。立原をあまったるいかんじだと捉えて嫌う
人もいたらしいけど、ある意味、命をかけてたんだなと思います。

125 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/05 00:56 ID:074kwzmM
「幸福と退屈」小熊秀雄

ふしぎな時代に生れ合したものだ
その幸福さをしみじみと感じよう
人間と蛆と心中をするこの時代を感謝しよう
我々は生活の中で学びとつた沈黙の表情で
にやにやと笑つてすごさう
私は意地汚なく生きぬけるだけ
生きようとしてゐるものだ
火の歯車のなかに突入しようとする心を
じつと堪へて街を見る
白き千の箱、どれひとつ涙なくしては目に映らぬ
退屈な奴はその退屈の長さだけ
キネマ館の周囲をとりまいてゐる
都会の哀愁は夕暮の靄にしづかに沈みただよふ
心躍らぬ奴は赤と白との玉を玉突屋の台の上で
ころがして遊びくらしたらいゝ
世紀を押し倒す力なく
ただ麻雀のパイは勇ましく倒れる

歯を抜かれた不快に似た不安が
永遠につづくかぎり
この酒のほろ酔ひも楽しいかぎり
まつたく何ものを怨むことはないが
まだ歯医者をにくむことは辛うじて残されてゐる。

126 :金子すずみ ◆f2xSA4XoXM :03/03/06 18:05 ID:Owi5c2Gt
「あどけない話」 高村光太郎

智恵子は東京に空が無いという、
ほんとの空が見たいという。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言う。
阿多多羅山の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だという。
あどけない空の話である。

127 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/06 22:33 ID:W8nk+D7y
>>126
実はちゃんと高村光太郎を読んだことがない。
「東京に空が無い」ってフレーズは、
西原理恵子のマンガでよく出てくるから知ってる。。
「智恵子抄」買ってちゃんと読んでみよ。
。。。「智恵子抄」ってことえりで一発変換した。
こんなところで偉大さを再認識。

128 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/06 22:36 ID:W8nk+D7y
「桃の花」山之口貘

いなかはどこだと
ともだちからきかれて
ミミコは返事にこまったと言うのだ
こまることなどないじゃないか
沖縄じゃないかと言うと
沖縄はパパのいなかで
茨城がママのいなかで
ミミコは東京でみんなまちまちと言うのだ
それでなんと答えたのだときくと
パパは沖縄で
ママは茨城で
ミミコは東京だと答えたのだと言うと
一ぷくつけて
ぶらりと表へ出たら
桃の花が咲いていた

129 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/06 22:45 ID:W8nk+D7y
「座蒲団」山之口貘

土の上には床がある

床の上には畳がある

畳の上にあるのが座蒲団でその上にあるのが楽といふ

楽の上にはなんにもないのであらうか

どうぞおしきなさいとすゝめられて

楽に坐つたさびしさよ

土の世界をはるかにみおろしてゐるやうに

住み馴れぬ世界がさびしいよ

130 :風男:03/03/06 23:08 ID:sYtNbydU
だいぶ活況をていしてますね。私は、大言壮語男の方が忙しくて、
しばらくこちらのスレから失礼します。この良スレが永続していく
ことを祈っております。では。

131 :かねこ ◆f2xSA4XoXM :03/03/06 23:15 ID:IJ6u4oO1
>>127 「根付けの国」もいいな。あと、駝鳥が出てくるやつとか。

132 :金子寿々美 ◆f2xSA4XoXM :03/03/07 13:09 ID:opOQuP3Z
「鼻」山之口貘

その鼻がいいのだ
と答えたところ
鼻はあわてて
掌に身をかくした

133 :金子寿々美 ◆f2xSA4XoXM :03/03/07 13:10 ID:opOQuP3Z
「満員電車」山之口貘

爪先立ちの
靴がぼやいて言った
踏んづけられまいとすればだ
踏んづけないでは
いられないのだが

134 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/12 20:49 ID:upfEUWQj
>>130
創作がんがって下さい!
またこのスレに来て下さるのをお待ちしております。
>>131
「ぼろぼろな駝鳥」ですな。(これは知ってました)
これが浮かぶと、動物園に行きたくなる。
けして「動物園が嫌になる」詩ではなくて。
>>132-133
山之口貘を知ったのも最近だが、これにはハマったのだ。
顔なんかも実に沖縄で、とても味があるのだ。
もちろん文体にも味があるわけで、
こうして真似のひとつでもしてみたくなると来たもんだ。

135 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/12 20:59 ID:upfEUWQj
「海の日記」北園克衛

朝はジレットがつけた青い小径から瞼のなかにはひつて来る
緑の化粧水が僕の掌を凍らせた

ボンジュウル おはよ!
それは本当に八月の海だつた
それはレモンの太陽の下で
静かに廻る空色のメロンぢやないだけだつた
遠いビイチパラソル
熱い砂の上に
僕たちは美しい影の日記を書いた

136 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/12 21:01 ID:upfEUWQj
「海のスキャンダル」北園克衛

夏には気儘な僕たち
貝殻で賭ける優しい言葉も
彼女たちの未練なカンニングのために
みんな壊れてしまひます

137 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/12 21:07 ID:upfEUWQj
「海のパルク」北園克衛

彼女の襟のブロオチは
あれは何の花であつたかしら

若いマダムよ
あなたの左の手の上に
金の時計を光らせなさい

若葉の街の詩人たちも
やがて夏には死んでゆくのだつた

月夜の青い砂の上
快活な夏と僕たち

138 : :03/03/12 21:29 ID:Ss8Xz78h
幻を見る人 第一篇 田村隆一

空から小鳥が墜ちてくる
誰もいない所で射殺された一羽の小鳥のために
野はある

窓から叫びが聴えてくる
誰もいない部屋で射殺されたひとつの叫びのために
世界はある

空は小鳥のためにあり 小鳥は空からしか墜ちてこない
窓は叫びのためにあり 叫びは窓からしか聴えてこない

どうしてそうなのかわたしには分らない
ただどうしてそうなのかをわたしは感じる

小鳥が墜ちてくるからには高さがあるわけだ 閉されたものがあるわけだ
叫びが聴えてくるからには

野のなかに小鳥の屍骸があるように わたしの頭のなかは死でいっぱいだ
わたしの頭のなかに死があるように 世界中の窓という窓には誰もいない


139 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/12 21:37 ID:upfEUWQj
>>138
田村隆一は「現代詩」の方向で。
いや、確かに北園克衛も微妙なんだが。。。

140 :名前はいらない:03/03/13 09:57 ID:cNB/G3Hj
詩集買うのがもったいないのでここで勉強してまつ。
ROMってまつ。
最近は、青臭い、陳腐だとか、よくあるだとか
言われる詩を一ヶ月間は書いて、書いてしたいと
思いまつ。

141 :Mew ◆uSezxvwowc :03/03/13 16:27 ID:mFJ5lYjz
北園克衛田村隆一
カコイイ!1


142 :かねこ ◆f2xSA4XoXM :03/03/13 22:39 ID:kTSyfY4i
>>134 動物園を訪れると「世界一怖い動物」というプレートが掛かっていた。
   怪訝に思い覗き込んだ先には、自分の姿が。
   そう、そこにあったのはまさに鏡。鏡が映しだしたそれは真実か否か。

   という動物園が外国のどこかにあることを思い出しました。

143 :名前はいらない:03/03/14 10:31 ID:NY4loBJT
本当のもの
        八木重吉

どうしてもわからなくなると
さびしくてしかたなくなると
さびしさのなかへ掌をいれ
本当のものにそっとさわってみたくなる



黎明
        八木重吉

れいめいは さんざめいて ながれてゆく
やなぎのえだが さらさらりと なびくとき
あれほどおもたい わたしのこころでさへ
なんとはなしに さらさらとながされてゆく



ねがひ
        八木重吉

どこを
断ち切っても
うつくしくあればいいなあ



144 :風男:03/03/14 12:14 ID:6LvtLfSy
お久しぶりです。田村隆一は谷川氏とともに、現代詩の中では好きですが、
まだ亡くなって数年なので、著作権問題が・・・。最近、詩人が教科書会社を
相手に訴訟を起こしてましたよね。あくまでも近代詩に限った方が得策では
ないでしょうか。

145 :風男:03/03/14 21:23 ID:6LvtLfSy
    野の樫
              伊東静雄
野にひともとの樫立つ
冬の日の老いた幹と枝は
いま光る緑につつまれて
野の道のほとりに立つ

    往き還りその傍らをすぎるとき
    あかるい悲哀と
    ものしづかな勇気が
    ひとの古い想ひの内にひゞく      

146 :名前はいらない:03/03/18 22:57 ID:mET9BfT3
どなたか、いい近代詩を紹介してください。期待してますよ〜。

147 :名前はいらない:03/03/18 23:02 ID:5Vxgx9Fg
人類は小さな球の上で
    眠り起きそして働き
    ときどき火星に仲間を欲しがったりする

    火星人は小さな球の上で
    何をしているか 僕は知らない
    (或いはネリリし キルルし ハララしているか)

    しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
    それはまったくしかたのないことだ

    万有引力とは
    ひきあう孤独の力である
    宇宙はひずんでいる
    それ故みんなはもとめ合う
    宇宙はどんどん膨らんでゆく
    それ故みんなは不安である

    二十億光年の孤独に

    僕は思わずくしゃみした


148 :名前はいらない:03/03/18 23:59 ID:mET9BfT3
著作権が・・・・・

149 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/19 20:58 ID:geT3qh61
みなさん、コピペしてくれてありがとうございます。
知らない詩を発見できるし、我ながらいいスレだ。

>>147
谷川俊太郎は存命中の方向で。。。

150 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/19 21:15 ID:geT3qh61
「気取屋の詩人に」小熊秀雄

君にとつては人生は、
温突(オンドル)の上のやうなものだ
いつもポカポカ暖かい
君等はいゝ星の下に生れ
いゝ身分で詩をかいてゐる
人生至るところに
ベッドありと
すぐに温かいところを
みつけてもぐりこむ

151 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/19 21:16 ID:geT3qh61

僕を饒舌遊戯
乱作詩人だと罵つた
もつとも僕は食事中でも詩を書く
ところで君たちは
あまりに寡作主義にすぎる
マスクをかけた歌うたひ
きゝとりがたいことを
ゴモゴモ口の中でいふ
一年にかぞへる位おつくりになる
つまり小鳥のやうに
ちよつぴり召しあがつて
ちよつぴりお垂しになる
僕たちは働く詩人だ
たくさん喰つて
太い糞をするよ
君は――男のくせに
女形のやうに容子ぶつて
原稿紙にむかふ
月経(つきのもの)でも
あつたやうに
二十八日目に
一篇おつくりになる。

152 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/19 21:23 ID:geT3qh61
「詩人は辛い」中原中也

私はもう歌なぞ歌はない
誰が歌なぞ歌ふものか

みんな歌なぞ聴いてはゐない
聴いてるやうなふりだけはする

みんなたゞ冷たい心を持つてゐて
歌なぞどうだつたつてかまはないのだ

それなのに聴いてるやうなふりはする
そして盛んに拍手を送る

拍手を送るからもう一つ歌はうとすると
もう沢山といつた顔

私はもう歌なぞ歌はない
こんな御都合な世の中に歌なぞ歌はない

153 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/03/19 21:24 ID:geT3qh61
>>150-151
>>152
詩人ってなんやねん、と考えてみる2篇。

154 :風男:03/03/19 22:33 ID:8Q3SxCQe
もう詩人はうたわなくなりました・・・・。

155 :風男:03/04/05 16:27 ID:RPMDlBxK
  遺伝     萩原朔太郎

人家は地面にへたばって         おおきな蜘蛛のように眠っている。                     
さびしいまっ暗な自然の中で       動物は恐れにふるえ                               
なにかの夢魔におびやかされ       かなしく青ざめて吠えています。
  のおあある とおあある やわあ

もろこしの葉は風に吹かれて       さわさわと闇に鳴ってる。
お聴き! しずかにして         道路の向こうで吠えている
あれは犬の遠吠だよ。
  のおあある とおあある やわあ

「犬は病んでいるの? お母さん。」
「いいえ子供
 犬は飢えているのです。」

遠くの空の微光の方から         ふるえる物象のかげの方から
犬はかれらの敵を眺めた         遺伝の 本能の ふるいふるい記憶のはてに
あわれな先祖のすがたを感じた。

犬のこころは恐れに青ざめ        夜陰に道路にながく吠える。
  のおあある とおあある のおあある やわああ

「犬は病んでいるの? お母さん。」
「いいえ子供
 犬は飢えているのですよ。」

156 :風男:03/04/05 16:29 ID:RPMDlBxK
お久しぶりです。改行が多すぎると表示されて書き込めなかったので、
二段にしたら、右側が揃いませんでした。申し訳ない。

157 :名前はいらない:03/04/05 16:40 ID:s9J7Nvyr
この辺でちょっとシンプルなものを。好きな詩です。

========================
明日

花園みたいにまっている
祭りみたいにまっている
明日がみんなをまっている

草の芽
あめ牛、てんと虫
明日はみんなをまっている

明日はさなぎが蝶になる
明日はつぼみが花になる
明日は卵がひなになる
明日はみんなをまっている

泉のようにわいている
らんぷのようにともっている

158 :名前はいらない:03/04/05 19:53 ID:IH8vvzBh
いいねいいね

159 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/05 22:24 ID:3FZFLQ6P
>>155
お久しぶりです。まだ2ちゃんには来られてますか?
このスレ応援よろしくです。

「いいえ子供」ってセリフが初めて読んだとき衝撃でした。

>>157
これ知らないです。合唱曲っぽい。
最終連、動と静のイメージの対比がきれい。

160 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/06 00:56 ID:HwKfYSeM
「春日狂想」中原中也


愛するものが死んだ時には、
自殺しなけあなりません。

愛するものが死んだ時には、
それより他に、方法がない。

けれどもそれでも、業(?)が深くて、
なほもながらふことともなつたら、

奉仕の気持ちに、なることなんです。
奉仕の気持ちに、なることなんです。

愛するものは、死んだのですから、
たしかにそれは、死んだのですから、

もはやどうにも、ならぬのですから、
そのもののために、そのもののために、

奉仕の気持ちに、ならなけあならない。
奉仕の気持ちに、ならなけあならない。

161 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/06 01:04 ID:HwKfYSeM
2
奉仕の気持ちになりはなつたが、
さて格別の、ことも出来ない。

そこで以前より、本なら熟読。
そこで以前より、人には丁寧。

テムポ正しき散歩をなして
麦稈真田を敬虔に編み――

まるでこれでは、玩具の兵隊、
まるでこれでは、毎日、日曜。

神社の日向を、ゆるゆる歩み、
知人に遇へば、につこり致し、

飴売爺々と、仲よしになり、
鳩に豆なぞ、パラパラ撒いて、

まぶしくなつたら、日蔭に這入り、
そこで地面や草木を見直す。

苔はまことに、ひんやりいたし、
いはうやうなき、今日の麗日。

参詣人等もぞろぞろ歩き、
わたしは、なんにも腹が立たない。

    ((まことに人生、一瞬の夢
     ゴム風船の、美しさかな。))

162 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/06 01:09 ID:HwKfYSeM

空に昇つて、光つて、消えて――
やあ、今日は、御機嫌いかが。

久しぶりだね、その後どうです。
そこらの何処かで、お茶でも飲みましよ。

勇んで茶店に這入りはすれど、
ところで話は、とかくないもの。

煙草なんぞを、くさくさ吹かし、
名状しがたい覚悟をなして、――

戸外はまことに賑やかなこと!
――ではまたそのうち、奥さんによろしく。

外国に行つたら、たよりを下さい。
あんまりお酒は、飲まんがいいよ。

馬車も通れば、電車も通る。
まことに人生、花嫁御寮。

まぶしく、美しく、はた俯いて、
話をさせたら、でもうんざりか?

それでも心をポーッとさせる、
まことに、人生、花嫁御寮。

163 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/06 01:11 ID:HwKfYSeM
3
ではみなさん、
喜び過ぎず悲しみ過ぎず、
テムポ正しく、握手をしませう。

つまり、我等に欠けてるものは、
実直なんぞと、心得まして。

ハイ、ではみなさん、ハイ、御一緒に――
テムポ正しく、握手をしませう。

164 :風男(某男):03/04/06 04:14 ID:0CdvXHKS
150枚近い小説を書き、ある作家に託したので、久しぶりに来てみました。
今日は飲んだくれて今、帰宅です。また、いい近代詩を書きます。では。

165 :157:03/04/06 11:35 ID:CFuUhJZb
>>159
新美南吉です。あんまり彼の詩は知られてないだろうと思って書きました。

今度は変わったものをひとつ。
================================

ああ後生だからやめてください
すこしずつすこしずつ
小出しに自分を見せるのをやめてください
いちごのような気まぐれ
魚のようなはにかみ
どうかやめてください
聖書のような肩
お母さんのような額
立派なものばかりではありますが
だからといってそんなに出し惜しみしないで
ああ考えてもみてください
ぼくの頭の中の美しい
いらただしい殺人現場を
あなたのすこしずつが
散乱したこの部屋を
ぼくは探偵小説を読むのはすきですが
あなたが一役かってでるのは
こともあろうにあなたが被害者になるのは
どう考えてみても
いやなんです



166 :風男:03/04/06 21:50 ID:0CdvXHKS
激辛さんに質問というか、確認しておきたいのですが、このスレは、日本の
近代詩に限定、翻訳詩は除外という認識で良いですか?前に翻訳があった
ような気もします。まあ、そう堅苦しく考えず、どうしても紹介したい
翻訳詩があれば構わないという感じでもいいですけど。

167 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/06 23:27 ID:eWmWgZdK
>>165
これすごい僕の好みの作風です。
じらさず、作者を教えてくださいな。。。
新美南吉っちうと「ごんぎつね」しか思いつかない。
詩も書いてたのか。

>>166
日本の近代詩は、西洋詩の翻訳とは切っても切れない関係ですし、
全然構わないと思います。

168 :157:03/04/08 11:08 ID:ycbr53Tt
>>167
安水稔和です。ってまだ著作権切れてなかったか・・・・(汗

ここで力強いものをひとつ。改行しましたがお許しを。
====================================
ぼくらの信ずるものを 信じてくれ
ぼくらにある住家
お前が裂く小さい魚
鱗にちりばめる光
なにもない皿の
青いパセリ
それは日なのだ ぼくらなのだ

ぼくの信ずるものを 信じてくれ
扉を開くようにしか
先が見えないぼくら
ぼくはいつも感じる
ぼくらの手にある重みのように
朝が来た
昼が動いた
夜が沈んだ、と。

ぼくの信ずるものを 信じてくれ
ぼくらにある住家
火があり
空があり
時がある、と
愛する者よ
このたとえようもない
日日の事物の底で
ぼくらはひろい世界を獲る、と。

169 :たけ ◆g09RQuKuak :03/04/13 13:35 ID:Qwd3ATl4

『草に すわる』   八木重吉

わたしのまちがいだった

わたしの まちがいだった

こうして 草にすわれば それがわかる

170 :たけ ◆g09RQuKuak :03/04/13 13:51 ID:Qwd3ATl4
『愛憐』

きつと可愛いかたい齒で、
草のみどりをかみしめる女よ、
女よ、
このうす青い草のいんきで、
まんべんなくお前の顔をいろどつて、
おまへの情慾をたかぶらしめ、
しげる草むらでこつそりあそばう、
みたまへ、
ここにはつりがね草がくびをふり、
あそこではりんどうの手がしなしなと動いてゐる、
ああわたしはしつかりとお前の乳房を抱きしめる、
お前はお前で力いつばいに私のからだを押へつける。
さうしてこの人氣のない野原の中で、
わたしたちは蛇のやうなあそぴをしよう、
ああ私は私できりきりとお前を可愛がつてやり、
おまへの美しい皮膚の上に青い草の汁をぬりつけてやる。

  萩原朔太郎「月に吠える」より
==============================
参考サイト 
ttp://www.geocities.co.jp/Berkeley/2621/tsuki.htm

171 :風男:03/04/13 17:41 ID:+Slf8q4l
  サーカス
               中原中也   
幾時代かがありまして
  茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして
  冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして
  今夜此処での一と殷盛り
    今夜此処での一と殷盛り

サーカス小屋は高い梁
  そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ

頭倒さに手を垂れて
  汚れ木綿の屋蓋のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん


172 :風男:03/04/13 17:47 ID:+Slf8q4l
それの近くの白い灯が
  安値いリボンと息を吐き

観客様はみな鰯
  咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

     屋外は真ッ闇 闇の闇
     夜は劫々と更けまする
     落下傘奴のノスタルヂアと
     ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

173 :風男:03/04/13 17:49 ID:+Slf8q4l
あまりにも有名な作品ですが、前に書いた朔太郎からの連想もあり、書いてみました。

174 :風男:03/04/13 17:56 ID:+Slf8q4l
  北の海

海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。

曇つた北海の空の下
浪はところどころ歯をむいて、
空を呪つてゐるのです。
いつはてるとも知れない呪。

海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。

175 :山崎渉:03/04/17 13:11 ID:eCtYXLid
(^^)

176 :名前はいらない:03/04/17 20:35 ID:vHTVHeIC
「もくせい」   金子みすず
        
もくせいのにおいが
庭いっぱい。

おもての風が、
ご門のとこで、
はいろか、やめよか、
そうだんしてた。

========================

この詩かなり好きです。みなさんはどうですか?

177 :動画直リン:03/04/17 20:36 ID:IECTMGPf
http://www.agemasukudasai.com/movie/

178 :風男:03/04/17 21:30 ID:vVcKq8W0
金子みすずって人気があるようですね。176はやわらかくて、優しい感じが
いいと思います。

179 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 00:36 ID:fmQ+NyaC
どうも遅レスですみません。

>>168
安水稔和。。。名前しかしりません。。。
僕の要チェック詩人リストに入れました。ありがとうございます。
で、次のもまた、どちらかというと現代詩寄りな感じですね。
あるいはプロレタリアか。。。。
>>169
かなわないな、と思いますね。八木さんの作風は。
例えば僕が書くとしたら、この後20行くらいは続けたいけど、
そういうあきらめの悪さがないんですよね。
いや、現代詩だとここであきらめたら馬鹿にされるような気がする。
これはどういうことなんだろう?
>>170
これって発禁になったやつじゃなかったでしたっけ。
あれは「恋を恋する人」だったかな。いや、両方だったかな。
>>171
出た、代表作。セピア色の世界観。
「咽喉が鳴ります牡蠣殻と」。これ中学生くらいのとき読んで、笑いました。
中也ってエンタメ系ですよね。
>>174
かと思うとやっぱり、こういう作品がある。
でもまあ、歯をむいて空を呪う、は、笑かそうとしてる気もする。
>>176
金子みすゞはファンタジーですね。
作品だけを読んでも、現実が垣間見えない。
なんか、ものすごい決意でもってそうしてるのが、胸を打つ理由だと思う。

180 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 00:44 ID:fmQ+NyaC
「恋を恋する人」萩原朔太郎

わたしはくちびるにべにをぬつて、
あたらしい白樺の幹に接吻した、
よしんば私が美男であらうとも、
わたしの胸にはごむまりのやうな乳房がない、
わたしの皮膚からはきめのこまかい粉おしろいのにほひがしない、
わたしはしなびきつた薄命男だ、
ああ、なんといふいぢらしい男だ、
けふのかぐはしい初夏の野原で、
きらきらする木立の中で、
手には空色の手ぶくろをすつぽりとはめてみた、
腰にはこるせつとのやうなものをはめてみた。
襟には襟おしろいのやうなものをぬりつけた、
かうしてひつそりとしなをつくりながら、
わたしは娘たちのするやうに、
こころもちくびをかしげて、
あたらしい白樺の幹に接吻した、
くちびるにばらいろのべにをぬつて、
まつしろの高い樹木にすがりついた。

181 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 00:49 ID:fmQ+NyaC
「お道化うた」中原中也

月の光のそのことを、
盲目少女(めくらむすめ)に教へたは、
ベートーlンか、シューバート?
俺の記憶の錯覚が、
今夜とちれてゐるけれど、
ベトちやんだとは思うけど、
シュバちやんではなかつたらうか?

霧の降つたる秋の夜に、
庭・石段に腰掛けて、
月の光を浴びながら、
二人、黙つてゐたけれど、
やがてピアノの部屋に入り、
泣かんばかりに弾き出した、
あれは、シュバちやんではなかつたらうか?

182 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 00:57 ID:fmQ+NyaC

かすむ街の灯とほに見て、
ウヰンの市(まち)の郊外に、
星も降るよなその夜さ一と夜、
虫、草叢(くさむら)にすだく頃、
教師の息子の十三番目、
頸の短いあの男、
盲目少女の手をとるやうに、
ピアノの上に勢い込んだ、
汗の出さうなその額、
安物くさいその眼鏡、
丸い背中もいぢらしく
吐き出すやうに弾いたのは、
あれは、シュバちやんではなかつたらうか?

シュバちやんかベトちやんか、
そんなこと、いざ知らね、
今宵星降る東京の夜、
ビールのコップを傾けて、
月の光を見てあれば、

ベトちやんもシュバちやんも、はやとほに死に、
はやとほに死んだことさへ、
誰知らうことわりもない……

183 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 01:02 ID:fmQ+NyaC
「海とかもめ」金子みすゞ

海は青いとおもってた、
かもめは白いと思ってた。

だのに、今見る、この海も、
かもめのはねも、ねずみ色。

みな知ってるとおもってた、
だけどもそれはうそでした。

空は青いと知ってます、
雪は白いと知ってます。

みんな見てます、知ってます、
けれどもそれもうそかしら。

184 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/19 01:09 ID:fmQ+NyaC
>>180
たぶん発禁になったやつ。女装癖。
>>181-182
エンターテインメント詩人、中原中也。
>>183
ファンタジーの裏の現実。

185 :風男:03/04/19 08:35 ID:QfAmTyZI
激辛さん、久しぶりの登場ですね。
「日本の詩人はおばさんである」(「自殺よりはSEX」村上龍より)
現代詩人たちを指して言っていると思われます。

186 :風男:03/04/19 08:39 ID:QfAmTyZI
出た、と言われたついでに…もう一つ出しちゃいましょう。

187 :風男:03/04/19 08:45 ID:QfAmTyZI
  
  汚れつちまつた悲しみに……

汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪が降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる

汚れつちまつた悲しみは
たとへば狐の革衣
汚れつちまつた悲しみは
小雪のかかつてちぢこまる

汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
倦怠のうちに死を夢む

汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖気づき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる……

188 :かねこすずみ ◆f2xSA4XoXM :03/04/19 10:41 ID:753tR0xT
激辛タン、ごめんなさい。適当なスレが見つからなくて。
スレ違いは重々承知の確信犯です(笑 でも、この詩だけ紹介させてください。
今まで読んできた詩のどれにも負けないくらい胸を打たれてしまいました。
今、書店でたまたま手にとって買った
「いまこそ 子どもたちに詩を」(畑島喜久生著:国土社)という本を読んでいるのですが、
その中に出てきた子どもの詩なんです。子どもの感性っていいなあと思いました。
もう私には死んでも書けないだろうなと思っちゃいました。


ちょうちょ  一年 小山ゆかり

ちょうちょが
どうろで
しんでいました。
一ぴきだけ
しんでいました。
ひよこをだくようにして
どうろのはじっこによせました。
手がすこしふるえました。
しろつめくさのおはなを
一ぽんとって
ちょうちょのあしのよこに
そうっとおきました。
ちょうちょが
おはなをだいたようなきがしました。

189 :風男:03/04/19 17:52 ID:QfAmTyZI
う〜む…。

190 :風男:03/04/19 21:21 ID:QfAmTyZI

    風景
            純銀もざいく
いちめんのなのはな 
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
かすかなるむぎぶえ
いちめんのなのはな

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
ひばりのおしやべり
いちめんのなのはな

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
やめるはひるのつき
いちめんのなのはな。

191 :山崎渉:03/04/20 01:32 ID:1+CNA/cT
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

192 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/20 01:32 ID:+DL69ydO
>>185
ドラゴンの、この言葉の真意は何なのでしょう。
「饒舌すぎる」ってことなのか。
「井戸端会議的、閉鎖的」ってことなのか。
「ぶさいくなくせにメルヘンに浸ってんじゃねーよキモイ」ってことなのか。
もっと深い意味があるのか。
>>187
「汚れちまった」じゃなくて「汚れっちまった」。
この「っ」の部分にナルシシズムを感じる。
この気取りが、中高生の心を鷲づかみにするのではないかと。
子供が死んだ後に書かれた>>160-163の詩のおどけ方も、
同じような中也の気取りなのだと思う。太宰と同じ匂い。

193 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/20 02:30 ID:+DL69ydO
>>188
どこからどうみてもスレ違いですが。。。(w
うん。いい詩だ。
ちょっとヤラセじゃないかってくらい、いい。
小1で、こんなすごいの書けるんかな。
自分の小学生時代を思い返すと、どうも信じらんないのです。
「猫ひかれて内臓でとるで。うぎゃーおもろー」とか、
アオムシを石でぐちゃぐちゃにしたりとか、そんな子供のひとりだったし。
こんな感性、どこほじくっても出てこない。
>>190
山村慕鳥ですな。
3連目の「病めるは昼の月」があるから、
単純な自然賛歌じゃないんですよね。
これを読むとすぐ連想するのは、春山行夫の「白い少女」です。

194 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/20 02:33 ID:+DL69ydO
「(白い少女)」春山行夫

白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女

195 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/20 02:37 ID:+DL69ydO
>>194
横書きにすると、また印象が変わって面白いな。

196 :たけ ◆g09RQuKuak :03/04/20 06:46 ID:lDh41FDs
お邪魔しました。
>>160 は詩に興味のナカッタ昔、アンアンだかノンノだかに載っていたのを美容院で読
んで、びっくりしました。詩ってこんなこと書いていいのかと?発禁になった
とは知りませんでした。納得。
>>170のほうがアブナイですね。朔太郎って両刀使いだったのですか?

「日本の詩人はおばさんである」
自分の善性と正しさを疑わない。押しつけがましい。でしょうか。

197 :風男:03/04/20 06:59 ID:vd4Tm0VO
ドラゴン?そう言われると、村上氏はドラゴン的存在になりつつある
気がします。「おばさん」発言は、「○○はおばさんである」と列挙
している中に出てきたので、他の例を思い出せればいいのですが、忘れ
ました。本も図書館で借りて読んだので…。図書館をよく利用します。
(他スレ参照、笑)
私なりの解釈を書いてみると、「おばさん運転」のおばさんに近い意味
だったと思います。ドラゴン用語で言うと、ポップじゃない、危機意識の
欠如、世界、リアルを見ろ、という感じでしょうか。危機意識がないために
衰弱にも気づかないということだろうと思いました。昨年、芸術村で開催された
一大イベントのポスターに「詩人たちのコミュニティー」というコピーが
書かれていて、私も、詩人がコミュニティーを作ってどうするんだよと思った
ので、ドラゴンに賛同したい気もしています。スレ違いで失礼。
中也の「逝く夏の歌」予約でお願いします。

198 :風男:03/04/20 11:13 ID:vd4Tm0VO
  悲しき朝
           中原中也
河瀬の音が山に来る、
春の光は、石のやうだ。
筧の水は、物語る
白髪の媼にさも肖てる。

雲母の口して歌ったよ、
背ろに倒れ、歌ったよ、
心は涸れて、皺枯れて、
厳の上の、綱渡り。

知れざる炎、空にゆき!

響の雨は、濡れ冠る!

………………………

われかにかくに手を拍く……

199 :風男:03/04/20 11:17 ID:vd4Tm0VO
予約と違う詩になりました。「おうな」という字が原作と異なってしまった
ので(見つからなかった)お詫びします。
第一連の冒頭二行は、「一つのメルヘン」のイメージと重なりますね。

200 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/23 17:28 ID:wBS2PU3r
このスレもめでたく200レス!
というわけで改めて、著作権について少し。
「テケトーでいいやん」という2ちゃんねらー的思考と、
「表現者の端くれとして、ないがしろにはでけん」
という真っ当な思考とのせめぎあいなのですね。
実際、スレを盛り上げるには、ちょっとくらい著作権には目をつぶって。。。
というのが本音だったりするのですが、
まあここはスレ主として厳正にしたいと思うのです。
で、具体的に載せてもいい詩人とだめな詩人をリストアップ。

201 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/23 17:31 ID:wBS2PU3r
(・∀・)イイ!!
北村透谷(1894没)上田敏(1916)山村暮鳥(1918)
村山槐多(1919)富永太郎(1925)八木重吉(1927)
金子みすゞ(1930)宮沢賢治(1933)大手拓次(1934)
中原中也(1937)萩原恭次郎(1938)立原道造(1939)
小熊秀雄(1940)北原白秋(1942)萩原朔太郎(1942)
尾形亀之助(1942)島崎藤村(1943)津村信夫(1944)
薄田泣菫(1945)木下杢太郎(1945)竹内浩三(1945)
淵上毛錢(1950)原民喜(1951)林芙美子(1951)
土井晩翠(1952)蒲原有明(1952)伊東静雄(1953.3.12)

(・A・)イクナイ!!
釈迢空(1953.9.3)高村光太郎(1956)室生犀星(1962)
山之口貘(1963)三木露風(1964)佐藤春夫(1964)
三好達治(1964)安西冬衛(1965)高見順(1965)
西条八十(1970)日夏耿之介(1971)吉田一穂(1973)
丸山薫(1974)村野四郎(1975)金子光晴(1975)
壺井繁治(1975)武者小路実篤(1976)北園克衛(1978)
中野重治(1979)田中冬二(1980)堀口大学(1981)
西脇順三郎(1982)竹中郁(1982)高橋新吉(1987)
草野心平(1988)北川冬彦(1990)永瀬清子(1995)
小野十三郎(1996)

202 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/23 17:41 ID:ZRd4sIY0
。。。とまあ思いつくまま、改めて調べてみると、
みなさん長生きですねえ。(もちろんいいことなんですが

まだ著作権が存続している詩人については、
引用にとどめるか(どこまで許されるのかよく知りませんが
他のサイトからリンクするとかで我慢してください。
うーん、やりにくい。。。
高村光太郎も室生犀星も山之口貘も、
武者小路実篤も中野重治も西脇順三郎もだめでした。
あからさまに、ないがしろにしてました。ごめんなさい。

でも、 (・∀・)イイ!!リストの中だけでも、
まだまだ紹介してない良い詩はたくさんありますので、
みなさんどしどし貼りつけちゃってください。

203 :風男:03/04/23 18:12 ID:+Pa2Wf6I
お疲れ様です。スレ主さんは大変だあと思いました。とりあえず、私が
書いたのはOKみたいですね。西脇、草野両氏あたりで困る人がいる
でしょう。犀星もダメとは…。できる範囲でいい詩を選んでいきましょう。

204 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/23 18:33 ID:ZRd4sIY0
>>196
調べてみたら、やはり「愛憐」「恋を恋する人」は両方発禁を警告されて、
『月に吠える』の初版には入らなかったようです。
でもそのことを朔太郎がそうとう怒って、再版のときは許可されたみたい。
大正デモクラシー華やかな頃だったからでしょうか。

>>198-199
>第一連の冒頭二行は、「一つのメルヘン」のイメージと重なりますね。
本当ですね。どちらも光を石のイメージで描いています。
ただ「一つのメルヘン」は静的なのに、「悲しき朝」は後半の動きが激しい。
前者は秋の夜(!)で、
むしろ小石を光にたとえているのようです。
後者は春の朝で、光から石へのイメージ。
イメージの変換の仕方が逆になっているように思います。

>>203
リストに載っていない詩人もまだまだいますね。
すでに僕が載せた春山行夫などは、著作権が存続しているのは分かったんですが、
まだ生きてらっしゃるのか、そのへんが分かりません。
もし存命中なら今年で101歳になるですけど。。。

205 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/23 18:48 ID:0k5XIMWW
「一つのメルヘン」中原中也

秋の夜は、はるかの彼方に、
小石ばかりの、河原があつて、
それに陽は、さらさらと
さらさらと射してゐるのでありました。

陽といつても、まるで珪石か何かのやうで、
非常な個体の粉末のやうで、
さればこそ、さらさらと
かすかな音を立ててもゐるのでした。

さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、
淡い、それでゐてくつきりとした
影を落としてゐるのでした。

やがてその蝶がみえなくなると、いつのまにか、
今迄流れてもゐなかつた川床に、水は
さらさらと、さらさらと流れてゐるのでありました……

206 :風男:03/04/23 20:04 ID:+Pa2Wf6I

   春の河
         山村暮鳥
たつぷりと
春の河は
ながれてゐるのか
ゐないのか
ういてゐる
藁くづのうごくので
それとしられる


   蝶々

ふかい
ふかい
なんともいへず
此処はどこだろう
あ、蝶々


   おなじく

青空たかく
どこまでも、どこまでも
舞ひあがつていつた蝶々
あの二つの蝶々
あれつきり
もうかへつては来なかつたか


207 :あぼーん:03/04/23 20:04 ID:KkMou9uX
   ∧__∧∩   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ´∀`)/  < 先生!こんなのがありました。 
__ /    /    | http://www.muryou.gasuki.com/yuusei/  
\⊂ノ ̄ ̄ ̄\  \__________
||ヽ|| ̄ ̄ ̄ ̄||
 ...|| ̄ ̄ ̄ ̄||

208 :風男:03/04/23 20:06 ID:+Pa2Wf6I
川と蝶のイメージの連想から書いてみました。比べるとちょっと
おもしろいですね。

209 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/24 19:11 ID:6knCeT3J
>>206
ちょうどこの、山村暮鳥の『雲』を図書館で借りてきたんですよ。
これものすごく、いい詩集ですね。現代詩にはない良さ。
その『雲』の序文が、なかなか良かったので引用します。長いですが。

210 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/24 19:12 ID:6knCeT3J
「序」
(前略)
 詩が書けなくなればなるほど、いよいよ、詩人は詩人になる。

 だんだんと詩が下手になるので、自分はうれしくてたまらない。

 詩をつくるより田を作れといふ。よい箴言である。けれど、それだけのことである。

 善い詩人は詩をかざらず。
 まことの農夫は田に溺れず。
 これは田と詩ではない。詩と田ではない。田の詩ではない。詩の田ではない。詩が田では
ない。田が詩ではない。田も詩ではない。詩も田ではない。
 なんといはう。実に、田の田である。詩の詩である。

 ――芸術は表現であるといはれる。それはそれでいい。だが、ほんとうの芸術はそれだけ
ではない。そこには、表現されたもの以外に何かがなくてはならない。これが大切な一事で
ある。何か。すなはち宗教において愛や真実の行為に相対するところの信念で、それが何で
あるかは、信念の本質におけるとおなじく、はつきりとはいへない。それをある目的とか寓
意とかに解されてはたいへんである。それのみが芸術をして真に芸術たらしめるものである。
 芸術における気稟の有無は、ひとへにそこにある。作品が全然或る叙述、表現にをはつて
ゐるかゐないかは徹頭徹尾、その「何か」の上に関はる。
 その妖怪を逃がすな。
 それは、だが長い芸術道の体験においてでなくては捕らへられないものらしい。

 何よりも「よい」生活のことである。寂しくともくるしくともそのよい生活を生かすため
には、お互ひ、精進々々の事。

                      茨城県イソハマにて 山村暮鳥
(「」内は本来傍点)

211 :風男:03/04/24 20:59 ID:yrkp9Rf0
「聖三稜玻璃」が名高いですが、晩年の詩はなかなか突き抜けてのびのびしていて
好きなんですよ。

212 :風男:03/04/25 23:03 ID:DHbKDLwI
激辛氏が「雲」から書いてくれるのを期待上げ!

213 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/26 00:25 ID:BmuR3H2d
「こども」

こどもよ、こどもよ
焼けたら宙に放りあげろ
とうもろこしは
風で味よくしてたべろ
風で味つけ
よく噛んでたべろ


「ゆふがた」

馬よ
そんなおほきななりをして
こどものように
からだまで
洗つてもらつてゐるんか
あ、螢だ


「病牀の詩」

朝である
一つ一つの水玉が
葉末葉末にひかつてゐる
こころをこめて

ああ、勿体なし
そのひとつびとつよ

214 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/26 00:28 ID:BmuR3H2d
「月」

靄深いから
とほいような
ちかいような
月明りだ
なんの木の花だらう


「ある時」

ぱらぱらと
雨が三粒

……けふは何日だつけなあ


「おなじく」(西瓜の詩)

座敷のまんなかに
西瓜が一つ
畑のつもりでころがつてる

びんぼうだと云ふか


「赤い林檎」

ふみつぶされたら
ふみつぶされたところで
光つてゐる林檎さ

215 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/26 00:36 ID:BmuR3H2d
>>213-214
山村暮鳥最晩年の詩集『雲』から。
面白い詩と言っても、面白くない詩と言っても、
どちらも正解であるような。

ただ、おそらく100年後の世にあっても、
これらは共感を持って読まれうるだろう。それは確からしいと思う。


えーと、ねこいるか君に呼び出しです。
お気に入りの宮沢賢治を持って、このスレに来るように。
いや、まあ、気が向いたら。

216 :名前はいらない:03/04/26 00:39 ID:CcwBVO2Y
この木なんの木気になる木

百年後に共感を持って読まれうるだろうか。


217 :風男:03/04/26 20:56 ID:Z5IkuM7q
もちろんすべてが読まれるとは思わないけど、残るものもあるでしょうね。

218 :風男:03/04/27 21:32 ID:jV46E482
  月夜の浜辺
          中原中也

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。

それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
  月に向つてそれは抛れず
  浪に向つてそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、拾つたボタンは
指先に沁み、心に沁みた。

月夜の晩に、拾つたボタンは
どうしてそれが、捨てられようか? 

219 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/28 09:19 ID:25Wh29SR
>>218
月と、ボタン。はぐれた親子のような。

なにか、繰り返しがくどいようにも感じますね。
大量の情報にまみれている現代人だからうんぬん、みたいな理由もありそう。
どんどん新しい言葉を重ねないとあきちゃうのか。

220 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/28 09:55 ID:25Wh29SR
『春(春になって私は心よくなまけてゐる)』

私は自分を愛してゐる
かぎりなく愛してゐる
このよく晴れた
春――
私は空ほどに大きく眼を開いてみたい

そして
書斎は私の爪ほどの大きさもなく
掌に春をのせて
驢馬に乗つて街へ出かけて行きたい


『私 私はそのとき朝の紅茶を飲んでゐた』

私の心は山を登る

そして
私の心は少しの重みをもつて私について来る

×

十一月の晴れわたつた朝
私は新らしい洋服にそでをとほしてゐる

×

髪につけた明るいりぼんに
私の心は軽るい

221 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/28 09:57 ID:nXb0e7yb
『秋冷』

 寝床は敷いたまゝ雨戸も一日中一枚しか開けずにゐる
やうな日がまた何時からとなくつゞいて、紙屑やパンの
かけらの散らばつた暗い部屋に、めつたなことに私は顔
も洗らはずにゐるのだつた。
 なんといふわけもなく痛くなつてくる頭や、鋏で髯を
一本づゝつむことや、火鉢の中を二時間もかゝつて一つ
一つごみを拾い取つてゐるときのみじめな気持に、夏の
終りを降りつゞいた雨があがると庭も風もよそよそしい
姿になつてゐた。私は、よく晴れて清水のたまりのやう
に澄んだ空を厠の窓に見て朝の小便をするのがつらくな
つた。

222 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/28 10:00 ID:nXb0e7yb
『学識』

 自分の眼の前で雨が降つてゐることも、雨の中に立ち
はだかつて草箒をふり廻して、たしかに降つてゐること
をたしかめてゐるうちにずぶぬれになつてしまふことも、
降つてゐる雨には何のかゝはりもないことだ。
 私はいくぶん悲しい気持になつて、わざわざ庭へ出て
ぬれた自分を考へた。そして、雨の中でぬれてゐた自分
の形がもう庭にはなく、自分と一緒に縁側からあがつて
部屋の中まで来てゐるのに気がつくと、私は妙にいそが
しい気持になつて着物をぬいでふんどし一本の裸になつ
た。
 (何といふことだ)裸になると、うつかり私はも一度
雨の中へ出てみるつもりになつてゐた。何がこれなれば
なのか、私は何か研究するつもりであつたらしい。だが、
「裸なら着物はぬれない――」といふ結論は、誰かによ
つて試めされてゐることだらうと思うと、私は恥かしく
なつた。
 私はあまり口数をきかずに二日も三日も降りつゞく雨
を見て考へこんだ。そして、雨は水なのだといふこと、
雨が降れば家が傘になつてゐるやうなものだといふこと
に考へついた。
 しかし、あまりきまりきつたことなので、私はそれで
十分な満足はしなかつた。

223 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/28 10:11 ID:7Brcp+JB
尾形亀之助。

>>220 第一詩集『色ガラスの街』。(26才)
>>221-222 第三詩集『障子のある家』。(33才)

喘息と長年の無頼な生活からくる全身衰弱のため、
誰にもみとられず永眠。(43才)

224 :風男:03/04/29 16:49 ID:0LZuWghi
>>219
確かに反復法は難しい。中也は多用してリズムとスタイルを作っているが、
現代においては難しいですね。

225 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/29 19:41 ID:FRBGfsTZ
「永訣の朝」宮沢賢治

けふのうちに
とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ
みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ
  (あめゆぢゆとてちてけんじや)
うすあかくいつそう陰惨な雲から
みぞれはびちよびちよふつてくる
  (あめゆぢゆとてちてけんじや)
青い蓴菜(じゅんさい)のもやうのついた
これらふたつのかけた陶椀に
おまへがたべるあめゆきをたらうとして
わたくしはまがつたてつぽうだまのやうに
このくらいみぞれのなかに飛びだした
  (あめゆぢゆとてちてけんじや)
蒼鉛いろの暗い雲から
みぞれはびちよびちよ沈んでくる
ああとし子
死ぬといふいまごろになつて
わたくしをいつしやうあかるくするために
こんなさつぱりした雪のひとわんを
おまへはわたくしにたのんだのだ
ありがたうわたくしのけなげないもうとよ
わたくしもまつすぐにすすんでいくから
  (あめゆぢゆとてちてけんじや)
はげしいはげしい熱やあえぎのあひだから
おまへはわたくしにたのんだのだ
銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの
そらからおちた雪のさいごのひとわんを……

226 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/29 19:45 ID:UNuhQmQg

……ふたきれのみかげせきざいに
さびしくたまつたみぞれである
わたくしはそのうへにあぶなくたち
雪と水とのまつしろな二相系をたもち
すきとほるつめたい雫にみちた
このつややかな松のえだから
わたくしのやさしいいもうとの
さいごのたべものをもらつていかう
わたしたちがいつしよにそだつてきたあひだ
みなれたちやわんのこの藍のもやうにも
もうけふおまへはわかれてしまふ
  (Ora Orade Shitori egumo)
ほんたうにけふおまへはわかれてしまふ
あああのとざされた病室の
くらいびやうぶやかやのなかに
やさしくあをじろく燃えてゐる
わたくしのけなげないもうとよ
この雪はどこをえらばうにも
あんまりどこもまつしろなのだ
あんなおそろしいみだれたそらから
このうつくしい雪がきたのだ
  (うまれでくるたて
   こんどはこたにわりやのごとばかりで
   くるしまなえよにうまれてくる)
おまへがたべるこのふたわんのゆきに
わたくしはいまこころからいのる
どうかこれが兜卒の天の食に変つて
やがてはおまへとみんなとに
聖い資糧をもたらすことを
わたくしのすべてのさいはひをかけてねがふ

227 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/29 19:47 ID:TozGOefH
「死別の翌日」中原中也

生きのこるものはづうづうしく、
死にゆくものはその清純さを漂はせ
物云ひたげな瞳を床にさまよはすだけで、
親を離れ、兄弟を離れ、
最初から独りであつたもののやうに死んでゆく。

さて、今日はよいお天気です。
街の片側は翳り、片側は日射しをうけて、あつたかい
けざやかにもわびしい秋の午前です。
空は昨日までの雨に拭はれて、すがすがしく、
それは海の方まで続いてゐることが分ります。

その空をみながら、また街の中をみながら、
歩いてゆく私はもはや此の世のことを考へず、
さりとて死んでいつたもののことも考へてはゐないのです。
みたばかりの死に茫然として、
卑怯にも似た感情を抱いて私は歩いてゐたと告白せねばなりません。

228 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/04/29 19:49 ID:TozGOefH
>>225-226
>>227
近親者の死の、いろんな捉えかた。
どちらもほんたうだと思います。

229 :風男:03/04/29 20:00 ID:0LZuWghi
    骨

ホラホラ、これが僕の骨だ、
生きてゐた時の苦労にみちた
あのけがらはしい肉を破つて、
しらじらと雨に洗はれ、
ヌックと出た、骨の尖。

それは光沢もない、
ただいたづらにしらじらと、
雨を吸収する、
風に吹かれる、
幾分空を反映する。

生きてゐた時に、
これが食堂の雑踏の中に、
座つてゐたこともある、
みつばのおしたしを食つたこともある、
と思へばなんとも可笑しい。

230 :風男:03/04/29 20:10 ID:0LZuWghi
ホラホラ、これが僕の骨ー
見てゐるのは僕?
可笑しなことだ。
霊魂はあとに残つて、
また骨の処にやつて来て、
見てゐるのかしら?

故郷の小川のへりに、
半ばは枯れた草に立つて
見てゐるのは、ー僕?
恰度立札ほどの高さに、
骨はしらじらととんがつてゐる。

231 :後輩:03/04/29 21:55 ID:ccjH69ZV
「松の針」「永訣の朝」「青森挽歌」は何度も何度も続けて読み返しました。
大好きな詩です。
>>227これは、、ぎくりとしますね。実際自分もそいうことがあった。

232 :風男:03/05/01 20:32 ID:jXj9KSJx
詩を書いてくれる人が少ないですね。激辛氏と私以外にもどんどん書き込んで
もらえるといいのですが…。

233 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/05/01 20:38 ID:4GDCek3t
>>232
ですねえ。
詩の好みも片寄っちゃいますし、、、増えないかな。
詩を打ち込むのがめんどくさい、というのもあるんですよねー。
著作権の足枷もあるし。。。

234 :あんず風味:03/05/01 21:17 ID:i7oSa+FQ
星とたんぽぽ
        
青いお空のそこふかく、
海のこいしのそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。

235 :あんず風味:03/05/01 21:22 ID:i7oSa+FQ
ふしぎ  金子みすず(>>234も) 
        
わたしはふしぎでたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。

わたしはふしぎでたまらない、
青いくわのはたべている、
かいこが白くなることが。

わたしはふしぎでたまらない、
だれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。

わたしはふしぎでたまらない、
たれにきいてもわらってて、
あたりまえだ、ということが。

236 :あんず風味:03/05/01 21:38 ID:i7oSa+FQ
いぬ 金子みすず

うちのだりあのさいたひに 
さかやのくろはしにました。
おもてであそぶわたしらを 
いつでも、おこるおばさんが、
おろおろないておりました。

そのひ、がっこでそのことを
おもしろそうに、はなしてて
ふっとさみしくなりました。


小さい頃読んだときに一番これを繰り返し見ていました。
小さいながらに読んできゅんとした。
その頃には飼い犬の死を経験していたからかな。 

237 :風男:03/05/01 22:16 ID:jXj9KSJx
さっそくあんず風味さんが書いてくれました。どうもです。
激辛氏がおっしゃるとおり、けっこうめんどうなんですが、
読み返して選択し、書き写すというのはいい勉強になると
思います。もっとも私は小説執筆のほうがメインなので
こちらはオアシスのような感じですが……。またなにか
いい詩を探して書きますね。

238 :あんず風味:03/05/01 22:22 ID:i7oSa+FQ
>>237
いや、ワタシは検索してコピペなんでちょろいもんすよ(*´ー`*)
小説書いてるんですか。ワタシは書こうとしたことはあれど
書ききったことは無いです。いっつもプロローグで終わっちゃう・・汗

239 :風男:03/05/01 23:00 ID:jXj9KSJx
書いてることは書いてるんですが…。前のレスで書いたのですが、
ある作家が作品を読んでくれるというので、送ったのですが、
一ヶ月過ぎても音沙汰なし…。どうもボツになったようです。残念。

240 :風男:03/05/01 23:25 ID:jXj9KSJx
↑ まったくスレ違いのレスをしてしまい、激辛氏申し訳ない。

241 :crazy bazook:03/05/02 00:45 ID:3RnmzCDW
眠れない夜を歌ったものです。最高傑作!!!
他の作品も読みたければ→ttp://www.geocities.co.jp/HeartLand-Ayame/8327/
無断転載はやめてね!

『すいみんの取り方』
おれは、ふと思った
蒲団に入っても、考え事ばかり
こんな時に、一番想像が膨らむ
眠る時間が本当に勿体無く感じる
眠りの中で記憶に残るのはごくわずか
しかも、ろくでもないのしか残らない
テロリストに襲われたり、金が盗まれたり
こんな時に、誰か差し出してほしいな〜
1粒で1時間分の睡眠が取れる
カプセルとかあったらいいのに
誰か作ってよ!
ノーベル賞取れるぞ!
それが無理ならおれが一生面倒見るから
おれの考えたあらゆる事の
成功で何とか報酬は払うから
あぁ、今いい考えが浮かんだのに
ウトウトウト・・・
ン!?おれ、何を考えてたっけ?
またやってもうたわぁ〜  



242 :墓守Ki-gin:03/05/07 18:59 ID:iWzLIMdq
作品第一00八ノ一  宮沢賢治

土も掘るだらう
時々は食わないときもあるだらう
それだからといって
やつぱりおまえはおまえだし
われわれはわれわれだと
   ・・・・・・山は吹雪のうす明かり・・・・・・
なんべんもきゝ
いまもきゝ
やがてはまつたくその通り
まつたくさうしかできないと
   ・・・・・・林は淡い吹雪のコロナ・・・・・
あらゆる失意や病気の底で
わたくしもまたうなずくことだ



243 :墓守Ki-gin:03/05/07 19:01 ID:iWzLIMdq
「政治家」も上げたいのですが僕のところにいまありません。

244 :墓守Ki-gin:03/05/07 19:09 ID:iWzLIMdq
宮沢賢治の詩を読んでいると涙が止まらない・・・。

245 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/05/07 20:14 ID:RG9eUa5h
>>234-236
あんず君ありがとう!
金子みすゞって、昔初めて読んだ時は、
フーンとしか思わなかったんだけど、今は凄く好きになった。
普通のことを普通に言ってるだけだと思ってたけど、
全然普通のことじゃない。というかまあ普通なんだけど、
その普通さが普通じゃないというか、皮肉じゃなく普通というか、
いや、けっきょく普通さのなかの普通じゃなさについての、普通な詩。
>>239
あらら。。。そういうもんなんですか?音沙汰なし。
あ、スレ違いか。。。でも風男氏はここにしか登場しないから、
雑談もできないしなあ。少しそれても、詩メインならいいと思います。。。
>>242
墓守君もありがとう!
うなずいたり祈ったり、
この人のやってることは誰しもやってることとも言えるけど、
その強さは半端じゃないと思いますな。
「政治家」、今日中に貼っときます。


246 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/05/07 20:57 ID:7mDy6Dnt
「政治家」宮沢賢治

あつちもこつちも
ひとさわぎおこして
いつぱい呑みたいやつばかりだ
   羊歯の葉と雲
世界はそんなにつめたくて暗い
けれども間もなく
さういふやつらは
ひとりで腐つて
ひとりで雨に流される
あとはしんとした青い羊歯ばかり
そしてそれが人間の石炭紀であつたと
どこかの透明な
地質学者が記録するであろう

247 :名前はいらない:03/05/07 21:00 ID:G09acqFH
このスレ題は・・・。 なに!? おんこちんちん!!?
だったらこれだな。
- Song of Penises -
Penises are man's mark!
Penises are man's life!
Penises are man's brains!
Penises are man's arms!
The feeling of loving penises
Everybody is forgetting this important feeling.
Therefore, I tell everybody that.
Even if the end comes to this world,I never repent.
Even if a meteorite falls to this town, I never give up.
Even if raped by men, I never cry.
Me It continues telling.
Because it is my mission!

Penises are man's energy!
Penises are man's fight heart!
Penises are man's instinct!
Penises are man's soul!
The feeling which regards penises as important.
World is forgetting this important feeling.
Therefore, I tell everybody that.
Even if this world flies far away with nuclear weapons, I do not die.
Even if this country sinks in the sea, I do not stop.
Even if this town is cursed by God,I do not blame.
Me It continues telling.
Because it is my mission!
つづく

248 :名前はいらない:03/05/07 21:01 ID:G09acqFH
続き
A thing better than penises does not exist in this world!
It is superior to a space rocket or pickle.
Penises are not the stick of meat.
It is the symbol of power and is God of a crotch!
The same is said of the testis.
Do not treat poor.
A testis is the moon and the sun of a crotch!
Penises are not a tool for masturbation.
Use for Fucking. It is the right usage.

249 :風男:03/05/07 21:07 ID:QPz4WfCJ
だいぶ書き込まれましたね。小説の件はそんなもんです。しかし、まだ
努力が足りないのだろうと考え、次の作品にかかってます。246など
を読むと自然科学の勉強ももっとしとくんだったと思います。そう言えば
どこかで谷川氏が自分の最近の詩について、分子生物学の影響だなどと
笑いながら語ってました。ドラゴン村上も免疫学の勉強をすごくしたらしい。
またまたスレからそれました。失礼。今度は詩を書きますからね。

250 :墓守Ki-gin:03/05/07 21:37 ID:iWzLIMdq
やあ、政治家、ありがとうございます激辛正当派さん。
また何か投稿します。

251 :風男:03/05/10 06:58 ID:+rOOz9MU
   初恋
      北原白秋

薄らあかりにあかあかと
踊るその子はただひとり。
薄らあかりに涙して
消ゆるその子もただひとり。
薄らあかりに、おもひでに、
踊るそのひと、そのひとり。

252 :風男:03/05/10 07:01 ID:+rOOz9MU
七五調、反復法など、詩の歌謡性について考えるこの頃。
現代詩壇では相手にされないでしょうが……。

253 :風男:03/05/10 21:26 ID:+rOOz9MU
白秋の「思ひ出」を読んでいると、韻律、イメージ等、中也への影響が
散見されます。私の思い違いかどうか…。激辛氏、他の方々のご意見を
お聞きしたいものです。

254 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/05/10 23:43 ID:Zj7FEBZO
>>253
そう言われると、そこはかとなく。。。
とはいえ、それを説明するに足る言葉が今うかびません。
実際そのような事実があるんでしょうか。
くわしい人いないかな。。。

「見果てぬ夢」北原白秋

過ぎし日のしづこころなき口笛は
日もすがら葦の片葉の鳴るごとく、
ジプシイの昼のゆめにも顫(ふる)ふらん。
過ぎし日のあどけなかりし哀愁(かなしみ)は
こまやかに匂シャボンの消ゆるごと
目のふちの青き年増や泣かすらん。
過ぎし日のうつつなかりしためいきは
淡(うす)ら雪赤のマントにふるごとく、
おもひでの襟のびろうど身にぞ沁む。
吹き馴れし銀のソプラノ身にぞ沁む。
過ぎし日の、その夜の、言はで過ぎにし片おもひ。

255 :名前はいらない:03/05/10 23:50 ID:0aHxtD1I
処女オープン!!

http://www.dvd-yuis.com/

256 :風男:03/05/11 18:11 ID:CyUDHpl9
ここは単純に詩を貼るスレなのに、妙な質問をしてしまいすいませんでした。
関係なくまた良い近代詩を書き込んでください。

257 :Mew ◆mewrkbizfg :03/05/12 03:01 ID:SIFBmnjP
キンダイシノオイシイトコドリ(・∀・)イイ!!

258 :マ狂 ◆6O0MrCB/dw :03/05/14 23:27 ID:JRMwWVRN
父が夢 母が希求を 血に受けて
今ぞ果たさん 三冠の夢 天衣無縫 ミスターシービー

詩っぽいと思うがどうよ?

259 :名前はいらない:03/05/15 04:08 ID:+WvTa7uL
>>258
57577+αになってるだけ

260 :マ狂 ◆6O0MrCB/dw :03/05/15 08:00 ID:A1nnLVZs
>>259
いや、意味がっすよ

261 :bloom:03/05/15 08:29 ID:eN20vm9g
http://homepage.mac.com/ayaya16/

262 :名前はいらない:03/05/15 11:56 ID:BNIGpv0S
>>258
コンセプトとしては漢詩っぽい。
でも詩情は薄いかな。
その馬のキャッチフレーズみたいなものでしょ?軍歌を連想したよ。


263 :マ狂 ◆6O0MrCB/dw :03/05/15 20:03 ID:04mzKBzd
>>262
なるほど、レスありがと
漢詩、軍歌、ですか……確かにね

264 :名前はいらない:03/05/15 21:18 ID:+WvTa7uL
>>263
これは菊花賞の時のアナウンスかい?262さんの言うとおりで、
シービーの紹介というかキャッチフレーズだよね。言葉が日常的な
意味の範囲を超えてなくて、創造的とは言えないので、馬いとは
思うけど、詩だとは言いにくいよ。

265 :マ狂 ◆6O0MrCB/dw :03/05/15 22:10 ID:AiXhqyht
>>264
菊花賞の時の横断幕です
うむ、結構これ考えた奴はすげーとか思ってて
この言葉にする発想は詩的かも、と思った次第でございました
レスありがとう

266 :名前はいらない:03/05/15 22:21 ID:+WvTa7uL
>>265
どういたしまして。俺はルドルフよりもシービーの方が好きだったよ。
似たようなのでは、トウメイの子テンメイの紹介でいい文句があったが…。
年がバレバレだなあ。しかも甚だしくスレ違いだ。近代詩にもどそう。では。

267 :風男:03/05/19 00:40 ID:YGCJdGQv
自分の創作の方が忙しく、書けなくて申し訳ない。良スレ維持のために
協力したいとは思ってるのですが……。

268 :風男:03/05/19 21:47 ID:YGCJdGQv
   序 詩

思ひ出は首すぢの赤い蛍の
午後のおぼつかない触覚のやうに、
ふうはりと
青みを帯びた
光るとも見えぬ光?

あるひはほのかな穀物の花か、
落穂ひろひの小唄か、
暖かい酒倉の南で
ひき毟しる鳩の毛の白いほめき?

音色ならば笛の類、
蟾蜍の啼く
医師の薬のなつかしい晩、
薄らあかりに吹いてるハーモニカ。

匂ならば天鵞絨、
骨牌の女王の眼、
道化たピエローの面の
なにかしらさみしい感じ。

放埒の日のやうにつらからず、
熱病のあかるい痛みもないやうで、
それでゐて暮春のやうにやはらかい
思ひ出か、ただし、わが秋の中古伝説?

269 :風男:03/05/20 07:02 ID:bauwBX4D
上記の白秋の詩をもって、私はしばらく姿を消します。「序詩」とは皮肉です。
また時間に余裕ができたら書きに来ます。この良スレの永続を希望します。

270 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/05/20 22:45 ID:MVD+Duar
>>269
創作がんばってくださいませ。
このスレは焦らずぼちぼちと続けていくつもりですので、
また息抜き程度にお立ち寄り下さい。

今のところ、あまりネタがありません。
もっと色んな詩人を読んで、紹介したいのですが。。。
ネタを仕入れるため買い出しにいこうかな。

みなさま、自分のお気に入りをどんどん貼ってください。
ナウい近代詩募集中。

271 :山崎渉:03/05/22 02:44 ID:R3rNNKvM
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

272 :たけ ◆g09RQuKuak :03/05/27 05:17 ID:0fcWh51t
猫    萩原朔太郎

まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの家根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうなみかづきがかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病氣です』


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ネコの恋の季節。『』の使い方がいいですね。

273 :山崎渉:03/05/28 11:28 ID:91alohpq
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

274 :風男:03/06/03 21:43 ID:xK83dwbG
一つ作品を書き上げたので来てみました。なんと一編しか書かれてない!
後は「山崎渉」のみ。どうしちゃったんですか、激辛氏。良スレ危うし!!

275 :名前はいらない:03/06/12 21:30 ID:fwzbpOSb



        誰もいなくなった…

276 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/06/12 21:38 ID:wzVnBeq9
いますよ。。。ごぶさたですが。
ネタが尽きたというか、偏ってるというか、
僕が貼付けるものにバラエティがなくなってきて。。。
いまのところ他力本願で待っているところなのでした。

著作権消滅リスト>>201を参考に、
みなさんのお気に入り近代詩を紹介してください。
お願いしますー!

もちろん、いいネタ仕入れたらまた貼ります。

277 :山崎 渉:03/07/12 11:43 ID:Gu5iF5xl

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

278 :山崎 渉:03/07/15 11:56 ID:iuxfPmjy

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

279 :なまえをいれてください:03/07/15 13:18 ID:utyJ2XGU
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。

280 :山崎 渉:03/08/02 01:32 ID:GCypsXvY
(^^)

281 :山崎 渉:03/08/15 13:43 ID:jFO+cPAl
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

282 :( ☆´ー) ◆PpNattILVM :03/08/28 21:18 ID:x7UfhybJ
>>201
伊東と、釈は来年にならないとダメだべ。
著作権法を参照。

283 :名前はいらない:03/09/07 01:00 ID:m7lCe74L
金子光晴の落下傘てどういう意味??

284 :名前はいらない:03/09/07 01:00 ID:m7lCe74L
金子光晴の落下傘てどういう意味??

285 :名前はいらない:03/09/07 01:01 ID:m7lCe74L
金子光晴の落下傘ってどういう意味??


286 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/10/21 00:32 ID:li86eYix
なんとなく保守。

誰か語ってくれー

287 :名前はいらない:03/11/05 22:16 ID:lp27q+TZ
このスレを読んで、詩に興味を持ちました。
萩原朔太郎が好きです。
それだけ。

288 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/11/06 04:40 ID:K1AFf8dn
>>283-285
えーあれはですね、つまりこう日本人に対する愛憎っていうか、
日本を愛しながらそこに落ち着くことのできない感じとか。
あとは落下傘部隊への連想から、反戦ぽい感じも。

って全文引用したいんだけどなあ。。。

>>287
うれしい。
よし、久しぶりに朔太郎をコピペ。

289 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/11/06 04:41 ID:K1AFf8dn
「夢に見る空家の庭の秘密」萩原朔太郎

その空家の庭に生えこむものは松の木の類
びわの木 桃の木 まきの木 さざんか さくらの類
さかんな樹木 あたりにひろがる樹木の枝
またそのむらがる枝の葉かげに ぞくぞくと繁茂するところの植物
およそ しだ わらび ぜんまい もうせんごけの類
地べたいちめんに重なりあつて這ひまはる
それら青いものの生命(いのち)
それら青いもののさかんな生活
その空家の庭はいつも植物の日影になつて薄暗い
ただかすかにながれるものは一筋の小川のみづ 夜も昼もさよさよと悲しくひくくながれる水の音
またじめじめとした垣根のあたり
なめくぢ へび かへる とかげ類のぬたぬたとした気味わるいすがたをみる。
さうしてこの幽邃な世界のうへに
夜は青じろい月の光がてらしてゐる
月の光は前栽の植込からしつとりとながれこむ。
あはれにしめやかな この深夜のふけてゆく思ひに心をかたむけ
わたしの心は垣根にもたれて横笛を吹きすさぶ
ああ このいろいろのもののかくされた秘密の生活
かぎりなく美しい影と 不思議なすがたの重なりあふところの世界
月光の中にうかびいづる羊歯 わらび 松の木の枝
なめくぢ へび とかげ類の無気味な生活
ああ わたくしの夢によくみる このひと住まぬ空家の庭の秘密と
いつもその謎のとけやらぬおもむき深き幽邃のなつかしさよ。

290 :クロラ ◆oNwpnhIJYU :03/11/07 14:56 ID:SFV1K0J1
「秋日狂乱」 中原中也「在りし日の歌」より

 僕にはもはや何もないのだ
 僕は空手空拳だ
 おまけにそれを嘆きもしない
 僕はいよいよの無一物だ

 それにしても今日は好いお天気で
 さつきから沢山の飛行機が飛んでゐる
 ムム欧羅巴は戦争を起すのか起さないのか
 誰がそんなこと分るものか

 今日はほんとに好いお天気で
 空の青も涙にうるんでゐる
 ポプラがヒラヒラヒラヒラしてゐて
 子供等は先刻昇天した

 もはや地上には日向ぼつこをしてゐる
 月給取の妻君とデーデー屋さん以外にゐない
 デーデー屋さんの叩く鼓の音が
 明るい廃虚を唯独りで賛美して廻つてゐる

 ああ、誰か来て僕を助けて呉れ
 ヂオゲネスの頃には小鳥くらゐ啼いたらうが
 けふびは雀も啼いてはをらぬ
 地上に落ちた物影さへ、はや余りに淡い!


291 :クロラ ◆oNwpnhIJYU :03/11/07 15:02 ID:SFV1K0J1
 ――さるにても田舎のお嬢さんは何処に去つたか
 その紫の押花はものにじまないのか
 草の上には陽は照らぬのか
 昇天の幻想だにもはやないのか?

 僕は何を云つているのか
 如何なる錯乱に掠められてゐるのか
 蝶々はどつちへとんでいつたか
 今は春でなくて、秋であつたか

 ではああ、濃いシロップでも飲まう
 冷たくして、太いストローで飲まう
 とろとろと、脇見もしないで飲まう
 何にも、何にも、求めまい!……




「濃いシロップ」が美味しそうだななどと思いつつ
中学生の頭にも映像が妙に焼き付いていて好きな詩だった。
ところで中原中也の詩にはよく「好いお天気」がでてきますね。


292 :クロラ ◆oNwpnhIJYU :03/11/07 15:22 ID:SFV1K0J1
「心臓の由々しさ」 コクトー「詩集」より 堀口大學訳

 泉の水は流れる、犬の口のように由々しく。ばらには僕もおどかされる、何しろにっこりともしないので。樹木は立ったまま眠る。冗談なぞ言わない。例えば彼は自分の影に命令する、《横になれ、休息しろ、今夜また出発だ》。晩に、影はまた枝に登る、そして彼らは出発する。

 恋する者は壁に書く。

 自分の心臓を見たら、僕はもうあなたにほほえみかけることは出来まい。彼はこの無月の晩に働き過ぎる。あなたの上に寝て、僕は凶報をもたらす彼の駈歩(かけあし)を待ち伏せる。


「さとり」 コクトー「寄港地」より 堀口大學訳

 自分に不実をしてまでも
 惚れたりするのは馬鹿らしい
 それよりいっそ、はいろうよ
 さあ、はいろうよ、この見世へ
 ここなら正気をたがわずに
 誰にも恋が出来るんだ



「恋」がでてくる二篇です。

293 :クロラ ◆oNwpnhIJYU :03/11/07 15:23 ID:SFV1K0J1
良スレ(・∀・)age!

294 :287:03/11/08 02:38 ID:K+pUC2VI
>>289
どうもありがとうございます。
ミステリアスで格好いいです。
>>292
ステキです。

295 :激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q :03/11/09 02:08 ID:9ZQCX0fG
うぐ。。。著作権さえなんとかできればもっといろいろできるのだが。。。

296 :名前はいらない:04/02/10 03:02 ID:ZVM7cDYN
保守(´∀`)このスレ好き

297 :名前はいらない:04/03/07 04:32 ID:kovF34jK
春なので良スレをあげます。

298 :名前はいらない:04/03/12 23:23 ID:Z7ZnHPlv
あ、今日で伊東静雄の没後まる50年ですか? 明日から解禁?

ところで、ここに書きたい詩があるのですが、
作者がわからないので今はタイトルだけ。

「肋大佐の朱色の晩餐會」

実はこの詩が収められていたアンソロジーを探しています。
(明治から昭和30年代くらいまでの日本の詩、上下2巻)
タイトル等、どなたかご存じありませんか?


299 :名前はいらない:04/03/13 09:55 ID:yfvI8PBZ
激辛さんへアシスト↓

300 :名前はかまない:04/03/28 17:40 ID:bpicFnC7
300

301 :名前はいらない:04/04/05 14:19 ID:nk/Ia4u9
有名なのからいきます。

   わがひとに与ふる哀歌  伊東静雄

 太陽は美しく輝き
 あるひは 太陽の美しく輝くことを希ひ
 手をかたくくみあはせ
 しづかに私たちは歩いて行つた
 かく誘ふものの何であらうとも
 私たちの内の
 誘はるる清らかさを私は信ずる
 無縁のひとはたとへ
 鳥々は恒に変らず鳴き
 草木の囁きは時をわかたずとするとも
 いま私たちは聴く
 私たちの意志の姿勢で
 それらの無辺な広大の讃歌を
 あゝ わがひと
 輝くこの日光の中に忍びこんでいる
 音なき空虚を
 歴然と見わくる目の発明の
 何にならう
 如かない 人気ない山に上り
 切に希はれた太陽をして
 殆ど死した湖の一面に遍照さするのに

 

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