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うまい棒の小説を書こう!

1 :1:04/02/14 20:52
うまい棒の小説を書きませう
基本的に誰でも参加OK

2 :1:04/02/14 20:52


3 :1:04/02/14 20:56
まず俺から

いつも俺の机の中には10本ほどのうまい棒が入っている。
それは、いつでも家で食べれるようにとっておいたものだ。
しかし・・・そのうまい棒が朝にはなぜか無くなっていた。なぜ?

4 :1:04/02/14 20:59
!・・・そういえば弟が家にいない?
なぜ?もしかして、俺のは弟が・・・。
弟が外出で行く場所といったら、あそこしかない。

俺は急いで服に着替えた。そして急いで家を飛び出した。
俺のうまい棒はわたさない・・・絶対に・・・!

5 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 21:16
空前の大ヒット! 一千万部突破の超ベストセラー三部作、遂に文庫化!
『蹴りたいうまい棒 綿矢りさタソ』(芥川賞受賞作)
第一部・うまい棒は砕けない
第二部・うまい棒は恋をする
第三部・うまい棒はシンデレラに憧れる

6 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 21:16
うまい棒が主人公だったら書いても良かったんだが
人間じゃな

7 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 21:19
だが、私たちにも命はある。

8 :1:04/02/14 21:34
もううまい棒関係ならなんでもいいです

9 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 21:35
うまくない棒の小説なら書きたかったんだが

10 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 21:45
でもそのうまい某はチーズ味だった

11 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 22:25
彼がうまい棒を買って帰ってきた時、すでに妻はいなくなっていた。
机にはしばらく実家に帰るという書置きがあり、晩御飯の支度もすでにできていた。
しかし、妻が出て行く理由なんて彼にはまったく思いつかない。さっきまで仲良くTVを一緒に見てたくらいだったのだ。
洋服ダンスを開くと妻の服はすっかりなくなっている。ということはあらかじめ家出する準備もしていたということだ。
早速妻の自宅に電話してみようと受話器をとったが、さっき出て行ったばかりなのに九州の実家にまだ到着している
わけがないことに気がついて慌てて切った。

途方に暮れながら、うまい棒を取り出そうと袋に手をかけると、彼は異変に気がついた。
「うまい棒がない・・・」
袋の中には一本もうまい棒が入っていない。どこかで落としてきたかもしれないと記憶をたどってみたが
玄関を開けてたときには確かに入っていたことを確認できた。
彼はもう一度頭を整理してみた。
妻にうまい棒が欲しいと言われて家を出る。駄菓子屋に入ってうまい棒を10本買う。
そのまま家にたどり着いた。そして妻はいなくなり、うまい棒もなくなっていた。
繰り返し記憶をかき集めているとふいに彼は奇妙な感覚にとらわれて、手の震えが止まらなくなった。
手の震えは次第に足に広がり、肩をゆらしテーブルの上の花瓶を揺らし、ついには家全体にまで広がった。
そして、けたたましい音とともに家は崩れ去った。
 翌日、崩壊した住宅からうまい棒を握り締めた住人が発見された。(了)


12 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 22:56
「蹴りたいうまい棒」
さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、
胸を締めつけるから、せめて駄菓子屋には聞こえないように、私は
うまい棒の袋を指で千切る。細長く、細長く。紙を裂く耳障りな音は、
孤独の音を消してくれる。気怠げに見せてくれたりもするしね。
種類が豊富? キャラがドラえもんに似てる? ハッ。っていうこのスタンス。
あなたたちはうまい棒を見てはしゃいでいるみたいですけど(苦笑)、
私はちょっと遠慮しておく、だってもう大人だし。
ま、あなたたちを横目で見ながらうまい棒の袋でも千切ってますよ、
気怠く。っていうこのスタンス。

13 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 23:04
>>11
あれ、これもとねた何でしたっけ?

14 :11:04/02/14 23:13
今思いついたのですが・・・
こんな話ありました?

15 :名無し物書き@推敲中?:04/02/14 23:16
いや、おもしろかった。
文はともかく、こういう構成で芥川賞だったら楽しいんだが。

16 :名無し物書き@推敲中?:04/02/15 11:07
いつかまずい棒も登場させてくれ

17 :名無し物書き@推敲中?:04/02/15 11:26
 私にはうまい棒オタクと自称するほどのうまい棒マニアの友人がいた。彼は仕事が休みの日になると
うまい棒を持っては我が家に押しかけてきたものだった。ジャンクフードを食べると、体がかゆくなったりするような
敏感な体を持った私を尻目に、彼はむしゃむしゃ食べ続けた。
「そんなに食べると体がおかしくなっちまうよ。」
「もう頭までおかしくなっちゃってるよ。」と彼はふざけて言った。
 彼は私生児で一度も父親にあったことがなかったらしい。母親は夜遅くまで働きづめで
彼が学校から帰ってくると決まってテーブルにはおやつにうまい棒が置いてあり、時にはそれが
晩御飯にさえなったということを話していた。自分の身長が低いのもそのせいだ、などと
冗談なのか本気なのかわからないことをよく言っていた。そんな彼も3年前に結婚し男の子をもうけた。
「君の子供もうまい棒が大好きなんだろうね。」と言うと
「いや、あいつにはこんな菓子は必要ないさ。もっと高価なお菓子食わせてるよ。」と笑顔で語った姿が印象的だった。
そんな彼が翌日、交通事故に巻き込まれて死亡したことを、彼の奥さんから聞かされた。
それ以来、私は休みになるとうまい棒を買っては彼の子供に会いに行っている。(了)



18 :1:04/02/15 11:35
>>17
いい話だ。

19 :名無し物書き@推敲中?:04/02/15 18:20
>>17のラストだけど、
うまい棒以外を買っていってやらないと喜ばないんじゃ?

20 :11,17:04/02/15 21:46
>>19
うまい棒は父性の象徴なのです。棒だけに。その後、「私」が《下半身に付いているうまい棒》を使ってその奥さんを
貰い受けたのは言うに及びません。

>>15サンクスです。

21 :名無し物書き@推敲中?:04/02/15 21:49
下半身のうまい棒ってのをちゃんと小説に組み込めば
非常に高評価だったな、俺的には

22 :11,17:04/02/15 21:58
>>21なるほど・・・・エロいのも書いてみます

23 :名無し物書き@推敲中?:04/02/16 15:56
>>20
ワラ太
>>22
頑張れ。

24 :名無し物書き@推敲中?:04/02/16 18:29
下半身のうまい棒ってのはベタすぎるから今さら・・・と思ったが

25 :11,17:04/02/16 22:51
>>17のつづき

「ひろゆき、おじさんが遊びに来てくれたわよ。」
小さな足音を立てながら素早しっこく私の前に滑り込んだひろゆきを抱き上げた。
「また大きくなったな〜。今日もうまい棒買ってきてやったぞ。」
「やった〜大好きなんだ。今日はキャッチボールしてよ。」

 隣の部屋で遊び疲れて眠りについているひろゆきに布団をかぶせると、奥さんは私にお茶を出してくれた。
「こうやって遊びに来てくれると本当に助かります。あの子、吉田さんを本当のお父さんみたいに・・・・」
こちらに微笑みながらそういうと、私も微笑みを投げかけた。少し奥さんの顔が赤らめた気がした。
「僕も子供ができたみたいで楽しいです。」
そう言うとしばらく沈黙が続いた。さっきまで雲に隠れていた太陽が
回復し、部屋は明るさを取り戻す。奥さんの白く滑らかな肌はいっそう輝きを増した。





26 :11,17:04/02/16 22:52
白い手が私の手にゆっくりと覆いかぶさると、そのままもう片方の手で彼女を引き寄せ唇を重ね合わせると舌がするりと入ってきた。
私は一緒に立ち上がると彼女の着ているワンピースの上から乳房を指で押し上げ、彼女は手で私の髪をかき乱した。
しばらくすると私の勃起したセクスが彼女の腹部にあたり、彼女はそれに気がつくとスラックスの上から優しく撫で回した。
彼女の背中に手を回しチャックを下ろすと肩からスムーズにワンピースが畳に落ちた。
白い下着は彼女の肌よりもいっそう白く、鮮やかなコントラストを生み出している。
私は彼女の柔らかなお尻をパンティーの上から右手で力強く握り締めながらそのまま押し倒した。
スラックスの上から股間を重ね合わせ腰を揺らすと彼女は驚きにも似た声を、あっ、と発し呼吸が一層不規則な
テンポになるのを感じた。続いて彼女はベルトに手をかけはずし始めた。わたしはシャツを素早く脱ぐと、彼女がスラックスを下ろす
のを待たずに自らトランクスとともに脱ぎ捨てた。彼女は優しく私の剥き出しになった性器をなでると、亀頭の先端を
ぺロリと一度だけ舐めた。そして性器の強度が増すのを確かめると今度は口の奥までぐっと性器を呑み込み
徐々にスピードを増しながら首を前後に動かし始める。私の顔を見上げる彼女の髪を掻き揚げ見詰め合いながら心の中で問いかける。
私は、あの子の、父親として、やって、いけるだ、ろうか?。亡くなった、友は、私を、認めて、くれるだ、ろうか?。
そして、あなたを、幸せに、することが、できるだ、ろうか?。
絶頂にたどり着く寸前に彼女は性器を離し穏やかな顔で言ってくれた。
「大丈夫」
彼女の顔面に白い精液が雨のように降り注いだ。そして私は彼女を引き寄せて強く抱きしめた。(了)


27 :名無し物書き@推敲中?:04/02/17 10:32
いけるだ、ろうか?
できるだ、ろうか?
が妙に笑った
あれだろ、ピストン中なんだろ
わかりにくいけど、まあ凝ってるよね

基本的にエロ小説にしちゃうのはどうかなって感じだが、
>>17のオチが失敗してるのを鑑みればまだマシだな

注意点として、セクスとか性器とかちんぽの表現を複数使う必要はないね
統一した方がいい
で、できれば「下半身のうまい棒」って表現を直接使って欲しかったな
とりあえず「私の勃起したセクス」ってとこを「私のうまい棒」に置き換えたい

本物のうまい棒ならフェラされたら溶けるわけだけど、ちんぽは溶けないよね
その辺をうまく絡ませて表現するともっとよくなるでしょう
いや、わざわざ書き直さなくていいけど

28 :名無し物書き@推敲中?:04/02/17 16:32
うまい棒の穴にカニの身を差し込んで、「カニい棒」のできあがりっ!

パクっ。

「オーマイコンブ!」



29 :11,17:04/02/17 19:07
>>27
書き込んでから《いけるだ、ろうか》のところの寒さに辟易しました・・・・
点打つとこおかしいし、、、
セクスってのもその高級表現的なものを使おうとする自分に頭の悪さを感じました。性器に統一しました。
それで他にもいろいろ推敲して書き直したんですけど、貼るのはやめとこうと思いますw


30 :名無し物書き@推敲中?:04/02/23 22:23
 僕はいったいどこからやってきたのだろうか。もうそれすら思い出す気力も残ってない。
真っ暗な、身体一つ分だけの狭いスペースに閉じ込められて、外の様子もうかがい知ることはできない。
ただひとつわかるのは、僕が運び込まれてきたであろうこの場所には、老婆がひとり、静かに座って、
朝から夕方までずっと、あまり楽しくなさそうにテレビを見ているということくらい。もうここに運ばれて3日経ち、
ようやく状況がつかめてきたというわけだ。
 そして、午後も遅くなってくると毎日、辺りは子供たちの明るい笑い声に包まれる。

 「おーい祐樹!今日はオレ、酢だこさん太郎3枚買う!」
 今日も、目が覚めてからかなりの時間が経過し、すっかり身体が凝り固まってしまった頃、
いつもの少年たちの声が聞こえてきた。
 「あーっ、ずりー!今日はオレが酢だこさん太郎買うつもりだったのに…」と別の少年の声。
「うるせー剛士!オレがリーダーなんだから、オレが先に選ぶんだよ!」
 祐樹と呼ばれた少年が、僕の置かれている隣あたりをガサガサとまさぐり、
酢だこさん太郎という駄菓子を購入している。
 「じゃあ、オレはうまい棒でいい…。」いかにも気の小さそうな、剛士という少年が、泣くような寂しい声で呟いた。

 そうだ、僕は「うまい棒」だったんだ。お菓子工場で生まれたときの、あの記憶が突如蘇った。

31 :名無し物書き@推敲中?:04/02/23 23:11
これが創作文芸板の実力か・・・。

32 :名無し物書き@推敲中?:04/02/24 12:42
>>31
2chにナニを期待しようというのだ…

33 :名無し物書き@推敲中?:04/02/24 13:45
100円玉を握りしめて駄菓子屋へ駆けて行ったのを覚えている。
買うものは決まってよっちゃんイカともろこし太郎、そしてうまい棒を5本。
暑い夏の日はうまい棒を2本減らしてチューベットを買う。
月に300円のお小遣いを全部駄菓子に注ぎ込んだ。
今にして思えばあれこそが幸せの形だったのかもしれない。

34 :名無し物書き@推敲中?:04/02/25 18:39
僕がうまい棒としてこの世に生を受け、トラックに載せられて、この店に放り出されて3日。
同じ商品棚に並べられた僕の友人たちは、次々とお客さんに買われて行く。
仲間内では、どんなお客さんに買われていくかで、毎日がぎすぎすしているのだが、
こればっかりは運としか言いようが無いから、貯木場の丸太のように、誰もなすすべなく、
うつろな瞳でこの3日間を過ごしてきた。

工場から一緒だった隣のウマ太は、念仏でも唱えてるかのような口ぶりで、
暇さえあれば「美人の子に買われたい…」と呟いている。
そりゃあ、僕だって同じさ。いや、ここにいる誰もがそう思っているに違いない。
でも、僕たちは所詮うまい棒だから、買っていくお客さんのほとんどは、
学校帰りに百円玉を握り締めて走ってくる、洟垂れ小僧ばかりだ。

「なあ、俺もやっぱり、あんなガキの餌食になるのかな。」隣のウマ太が、今日初めて話しかけてきた。
「多分、ね…。」それしか返事できない。というより、それ以上話す気力がない。
時計の針は15時を指し、いつものように店の中が賑やかになった。

35 :名無し物書き@推敲中?:04/02/25 18:47
ふと、ピンク色のワンピースを着た、大学生くらいの女の子が、棚の前で立ち止まった。
僕たちの周囲は、にわかに色めきたった。でも、僕らはうまい棒。身動きはとれない。
緊張の糸が複雑に絡み合い、隣の奴らとの静かな、しかし熱い「死闘」が始まろうとしていた。

が、それは杞憂だった。
彼女は、隣の棚を見ていた。そこには、色とりどりの包装紙に包まれ、見るも華やかな商品たちが、
澄ました表情で整然と陳列されている。僕たちは彼らを見上げて、一様に落胆した。
一度上がったボルテージは一挙に下がり、急激に冷えたせいで体がひび割れそうだ。

「これかなー。でも、こっちもいいかなー。」
隣の棚の商品の前で、ピンクの女性が呟いている。何か悩んでいるらしい。
「ねえ、こっちがいいんじゃない!」
白いマフラーを巻いた、別の女の子が駆け寄ってきた。その瞬間。

36 :名無し物書き@推敲中?:04/02/25 18:53
ガシッ!

不穏な音が響いた。僕はすごく嫌な予感がしたので、反射的に目をつぶっていたが、
恐る恐る目を開くと、まさに予想していた事態が発生していた。
「うぅー…」
僕たちには聞こえる、空気を震わすうめき声。ウマ太の声だ。

「あーっいけない!落っことしちゃった!」
マフラーの子が、すばやくウマ太を拾い上げると、軽く放り投げる感じで、
僕の3つ隣のスペースに戻した。彼はとても痛そうにしているが、骨折してはいないみたいだ。

「これに決めたっ!」ピンクの子が満足そうに声をあげる。
痛がっているウマ太をよそ目に、僕たちはその商品を恨めしげに見上げるしかない。

37 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:17
僕らにとって羨ましいのは、その棚の商品たちを買っていくのは、
決まって女性、それも妙齢の、幸せそうに目を輝かせてる子ばかりということだ。
ただ、稀に、中年や、嫌そうな表情で買い物をしてる女性もいたりする。
そういうお客さんは決まって、弁当箱の中のマメみたいに、隅っこのほうに小さくまとまっている、
外見も値段も貧相な奴ばかりで、彼らの投げやりな表情を見るのはちょっと楽しい。

「鈴木君、喜んでくれるといいねっ!」白いマフラーの女の子がピンクの子の肩を叩いて嬉しそうだ。
はて…。あの商品を食べるのは彼女ではなく、鈴木君なのか。っていうことは男なのか。
そういえば、前にも買って行った女の子は、しきりに「気に入ってもらえるか」を案じていた。
「なるほど…。奴らはプレゼント用らしいな。」
先ほどの転落事故の影響で、僕の隣はウマ太ではなく、ウマの助が移動してきていた。
ウマの助はあまりそういうことに興味を持ってない風だけど、心の中は見えてる。
そうそう、こういうのを「むっつり」って言うんだ。

38 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:27
「ボ…ボクはいいんだ。皆に美味しく食べてもらえるなら。」
彼は、教室の一番前の席に座っていて先生に指名される機会も多いのに、
全然存在感がないメガネ君のような奴だ。なんとなくいけ好かない。
そういやウマ太は、と心配してみるが、すっかり疲れた様子で寝込んでいる。
仕方がないから、気が進まないウマの助との世間話で暇をつぶす。

彼の話によると、隣の棚の商品たちは、「バレンタインチョコ」というのだそうだ。
女の子が男の子にプレゼントをするのが目的だから、買いに来るのは女性でも、
食べるのは大抵が男性なのだという。ただ、実際にはそれを食べない男性も多く、
その場合は真っ直ぐ夢の島へ行くか、運がよければ男性の友人や家族に振り分けられるらしい。

2月だけのイベント…と彼は言った。そういえば、僕がここに来るより前にいた友人たちが、
隣の棚に彼らが運び込まれてきたのは最近のことだ、なんて話をしてくれた覚えがある。
恭しく装飾をされ、赤やピンクのビラビラなのがやたらと目立つ。
僕たちの存在を薄めてしまうようなほどに。

39 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:38
時は15時を回っているのに、いつものような洟垂れ小僧たちはやってこない。
適度な緊張感も無いと、余計にダルさばかりがカラダ全体を支配してくる。
ウマ太のかく大きな鼾ばかりが耳について、嵐が雨戸を揺らしているときの
ような薄気味悪さに、心細くもなる。

男女のペア、いわゆるカップルが僕らの前に立った。ウマの助が、
「また、バレンタインじゃないの…」と低い声で呟く。僕も同意しかけたが、
彼らの視線は明らかにこちらの棚に向かっている。

「おっ!チロルチョコじゃん!これ好きなんだよなー!」
男はおもむろに、1段下の棚へ手を伸ばし、マロン味と書かれたチロルチョコを1つ取った。
あんなものが美味いのだろうか。僕には理解できない。
「チョコなんか要らないでしょっ!?早く、お弁当買うよ。」と彼女のほうが制する。
「あ、うん…そうだな。」男はチロルチョコを渋々といった感じで元の位置に戻すと、
二人は足早に弁当売り場に向かって立ち去っていった。

40 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:44
ほかにお客さんも居ないようだから、二人が仲良く弁当を選び、
レジに持っていってお会計が始まったのがわかる。と、そのとき。
「やっぱり、俺、これ買う。チョット待って!」
男が足早に駆け寄ってきて、僕を掴んだのだ!
体が締め付けられるよう。彼の手の中はムンムンと汗蒸していて、気持ちが悪い。

精算台の上へ粗雑に放り出され、腰の辺りに赤いセンサーが押し付けられる。
バーコードを読み取られたようだ。人体改造でもされるかのようで、
気分のよいものではないが、店員の女の子はピッ、という音が鳴ったのを確認すると、
弁当と一緒の袋の中へ僕を丁寧に入れてくれた。やっぱり女の子の手の中のほうが気持ちいい。

「俺が女のほうだった!」
「いや、俺だよ!」
袋の中に入ったら、2つの弁当君たちが言い争いをしていた。

41 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:51
どっちの弁当が女の子に食べてもらえるのか、で揉めているのだろう。
間に割って入って落ち着かせることも考えたが、その前に自分のことで精一杯。
何しろ僕はあの汗臭い男に恭しく握られ、放り込まれた。
男の言葉からして、僕はあいつに喰われるであろうことが容易に想像できるのだ。

食べてもらえるだけ有り難い。夢の島へ行くのはもっと嫌だ。
しかし、なんとも言い難いのは、彼女のほうが頗る美女であること。
あんな女の子を前にして、汗臭い野郎に食われるのかと思うと情けない。
というか、勿体無くて涙が出てくる。ああ、なんとかならないかな…。

「おや、君はうまい棒じゃないか。」
シャケ弁当が僕に話しかけてきた。その目は下の者を見るような卑劣な目だ。
どうせ僕があの男に連れてこられたのを知っていて、内心嘲ってるんだろう。
「ああ、こんにちは。シャケ弁当君と海苔弁当君」

42 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 18:57
挨拶はしたものの、二人の間に流れる冷たい微風にさらされるのが嫌だから、
隅っこのほうに転がって、大人しくカップルの会話に耳を澄ますことにした。

「なんでうまい棒なんて買ったのよ。」女はちょっと怒ってるみたいだ。
ても険悪な雰囲気というのでもない。ちょっぴり妬ましい。
「うまい棒好きなんだよ。昔よく、近所の友達と駄菓子屋で買って、それで…」
男は得意げに昔の話を披露してる。つまらない話だ。駄菓子屋万引きしたとか、
うまい棒の取り合いでけんかになり、友達のパンツを引きちぎったとか、実に低俗。
こんな話を聞くのもバカらしい。弁当たちは相変わらず揉めてるし。

こんな下らない男の自慢話なのに、女は楽しそうに相槌を打っている。
まだ日が浅いカップルなんだということは容易に分かった。どうでもいい。

43 :名無し物書き@推敲中?:04/02/26 19:04
カップルの家まではちょっと距離があるようで、冬の北風にさらされる。
あまりにも寒いものだから、弁当たちの言い争いもトーンが下がったみたい。
僕はだんだん疲れてきて、ウトウトとしていた。

ガサッ!
袋の中で大きな音がして、うたた寝から覚めた。隣に何か、別のものが入っている。
ちょうど目の前に文字が書かれていて、あまりにも近すぎるものだから、
ちょっと転がって離れる。小さな箱だ。装着の際は、云々という文言が見えた。
これって、もしかして…、とカップルを見上げるが、彼らは会話をしてない。
なんだか、二人の間にさっきまでとは違う、生暖かい空気の壁がそそり立ってるみたいだ。

がちゃん。と音が聞こえて、寒い外の空気から家の中の暖かい空気に入れ替わった。
どうやら、女の方の自宅アパートみたいだ。香水やら化粧品やらの香りがきつい。

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