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挿花学会員or強酸党員を主人公とした小説

1 :実香 ◆c0RZqMDFxs :03/12/21 08:58
書いてみたら?
意外と面白くなりそうじゃない?

2 :名無し物書き@推敲中?:03/12/21 09:02
今日はこれから会社の後輩、山下くんのところへ勧誘にいきますがなにか?

3 :実香 ◆c0RZqMDFxs :03/12/21 09:59
>>2
この勧誘にあなたの全生涯をかけて下さい。

勧誘に出かけるときの心境、途中で見た風景、山下くんの性格、おいたち、家族、
山下くん家のたたずまい、山下くんのお母さんとの会話、現れた山下くんの表情、
あなたが発したすべての言葉、そのときのあなたの心理、山下くんの反応、結果、
帰り道で見た風景、あなたの心境、あすからの日常への思い

これだけ全部、きちんと書き込めば、200枚は逝けます。
民主文学賞(挿花?)は、あなたのものです。




4 :名無し物書き@推敲中?:03/12/21 12:46
>>1
需要はあるだろな。少なくとも日本人口の5%くらいはどちらかの関係者だし、インテリが多いから本も良く読むだろうし。

5 :名無し物書き@推敲中?:03/12/21 23:47
盛況新聞自体が立派なコメディだが。

6 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :03/12/22 02:32
>>1
少なくとも挿花に関しては、
すでに『人間革命』というロングセラー長編小説があります。
いま15巻くらいまで出ているはずです。
殆ど経典のような意味合いを持つ本のため、
全巻それぞれ100万部以上売れているものです。

ちなみにこの作品の主人公の下の名前は僕の名前と同じだったりします。

主人公というのではなく登場人物のなかに混じっている
ということであれば面白いかもしれませんが、
あんまりそこに触れると出版できなくなるおそれもあるので、
そうはイカンザキということになりそうです。

7 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :03/12/22 02:33
>>4
芥川賞選考委員では宮本輝がモーレツな学会員ですし、
もしかすると他にも公表していないだけで結構いるのかもしれないですよ。

8 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 02:34
お、おまえ、まだいたのか

9 :まり ◆evi0QWopW2 :03/12/22 04:07
ぼくらにとって彼らは神だった。こんなことを言うとまた彼らに叱られる
のだろうか。「神などいない」と。「宗教は麻薬だ」と。
だが神なのだ。その顔を覗き込むことも許されていない。ぼくらは顔をま
っすぐに上げ、目はまっすぐ彼らに向けながら、それでいて何も見ないよう
に、瞳に彼らがうつらないように、必死の努力をしなければならなかった。
そしてぼくらはいつも誓わなくてはならなかった。「日本国に、絶対に歴
史をくりかえさせはしない」
けれども歴史を見ることは禁じられていた。いったいどんな歴史があったの
か、見てはいけなかった。歴史は、自然は、宗教は、ぼくらにとって絶対に
心を許してはいけない敵であった。

10 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 04:43
【とある日曜日の物語】

「ドアを開けろ!」
激しく俺の家の扉を叩く音がする。揺さぶられる、ノブを回される。
俺は必死に扉を押さえる。

外からは、
「君、扉を開けてくれないか?」
荒っぽい男の声。続けざま、
「ねえ、何も変なことをしようって訳じゃないの」
猫なで声の中年女の声。俺は構わず中から扉を押さえ続ける。

「○君、少し話だけでも聞いてくれないかな?」
甘ったるい作り声。誰が騙されるものか。俺は押さえ続けた。

11 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 04:51
【とある日曜日の物語2】

・・・どうしてこんな事になったんだろ?
 俺はのんびりとたまの日曜日をごろごろと寝そべりながら
テレビでも見ていただけなのに。くそっ!

額から汗が噴き出る。脇の下が気持ち悪い。嫌な汗だ。

 思えば、昨日のA子からの電話からだ。

「○○○クン。久しぶりだね」
A子、高校時代の彼女。俺が初めてつき合った女。
周りがちゃらちゃらとしたケバイ女ばかりの中で、
A子だけが違っていた。純で、本が好きで。
すぐにはにかみ、顔を真っ赤にするところがまた
俺は大好きだった。


12 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 04:56
【とある日曜日の物語3】
A子とは高校生時代、半年程つき合って別れた。
・・・すべては俺が悪い。俺は自分勝手で、
彼女の気持ちなんか何一つ分かってやれなかったし、
分かろうともしなかった。

そんなA子からの電話。あれから五年もたつ。
彼女は親密な挨拶の後、俺に言った。

「会いたい」

13 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 05:06
【とある日曜日の物語4】
A子は明日、俺に会いたいという。俺は少しぶっきらぼうに
了承した。けれど実は内心俺の胸ははちきれんばかりだったんだ。
俺は小躍りしたい気持ちを抑えつけ悟られぬように
わざとそう言ったんだ。
 
 扉は何度も叩かれ揺さぶられた。俺は必死に押さえる。

「○○○クン、なんで開けてくれないの?
昨日約束したじゃない?」
A子の声が聞こえてくる。自分の為すことに迷いなど全くない声。
・・・抑揚のない声。
 確かに俺は約束した。約束したが、挿花学会の選挙協力お願いの
地区委員まで一緒に連れてくるなんて、俺は聞いてない。 

14 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 05:17
【とある日曜日の物語5】
男が激しく扉を叩く。喚き立てる。これが善意の地球市民の
やることなのか?だとすれば地球という星に暮らす人類とい
う物は相当に自分勝手で野蛮なのだろう。
 もし宇宙開発が進んだときは真っ先に火星にでも移住する
としよう。

「小作先生は素晴らしいお方なんです!
なぜあなたはそれを拒絶されるのですか!?」
扉の向こうで中年女が泣きわめいている。
 俺は心底恐くなった。しかも所構わず大声で喚き立て物音を
出されると、大変困る。大家がうるさい人なのだ。

俺は困惑した。

15 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 05:24
【とある日曜日の物語5】
それから数時間後。

・・・俺は今こうしてのんびりとビールを飲んでいる。
今日の出来事が嘘のようだ。まるで何か、悪い夢でも見ていたかの
ごとく。

 だが、あれは夢ではない。

なぜなら、俺の手元には、十枚の紙切れがあるからだ。
それは盛況新聞半年間定期購読の契約書、十部なのだから・・・

                          完

16 :まり ◆evi0QWopW2 :03/12/22 14:04
>>15
なんかそれって創価学会員が主人公とは思えない。

17 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 14:13
ゴメン。趣旨勘違いしてた。


18 :実香 ◆c0RZqMDFxs :03/12/22 15:15
でも「盛況新聞の契約書が十部」てことは、選挙協力だけじゃなく、入会したんだよね?
だったら「学会員が主人公」だよね。できたら彼のこのあとの学会ライフきぼん。
実香は挿花も強酸も入ったことないので、よくわからないけど、この「十部」てとこが、リアルだよね。
うちは父親が別の某宗教団体に入ってたけど、同じ雑誌が何部も積んであった…

>>10-15
乙でした。読み応えありました。
最初の三人目の声の正体が、あとでわかるトコとか、
出来事の前と後とがおんなじ、「のんびり」という言葉で表されるトコとか、
「だとすれば地球という星に」の辺り、なんか送籍はいってる?みたいなトコとか。

この両団体というのは、小説に求められる「強度」を、
見事にあたえてくれる題材だということが実感できました。
私は中立です。小説として面白ければいいです。
こういう批判的な視点のものも、熱心に活動してる主人公の物語も、大歓迎です。







19 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 15:17
じゃ、お詫びに今度はホントの会員主人公のを。

【マダムBの一週間】
「ふう、やっと彼も小作先生の偉大な教えがわかってくれたようですね」
マダムBは満足そうに同行の二人に話し掛ける。そう、先ほどまで彼ら三
人はA子の学生時代の知り合いの家にて、来る選挙の投票の支持とマダムB
の愛読書、盛況新聞の定期購読契約を取り付けてきたところなのだ。

「頑迷なる心も誠意を持って話せば必ず分かってくれるのね!」
同行のA子と地区部長は頷く。三人は○○○(A子の知り合い)があり難い
今また自分たちの仲間となった事に深く満足している。

「やっぱり紳士的に粘れば分かってくれるのよ。普通の人はそう○○宗の
クソどもとは違うわ!」
マダムは一人納得すると二人と別れ、家路に着いた。


20 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 15:33
【マダムBの一週間2】
翌日、月曜日。0600(ゼロロクマルマル)よりマダムは行動に出た。
彼女の朝は早い。いつもの日課、盛況新聞を嘗め回すように読み終わった
マダムは早速家を出る。

 彼女の行き先は同じ町内にある○○宗系の寺。彼女は深く帽子を被りサ
ングラスをつけ風邪でもないのにマスクも着用している。
 0615。寺の裏山から周囲を、寺を偵察する。どうやら尾行はついて
ない。いつどこから邪悪な門徒どものクズが見張っているか分からない。
 善良な市民を監視・尾行しようなどとはまさに邪宗・ゴミどもの為す事
だ。彼女は一人憤慨した。
 彼女は境内の軒先まで潜入する。これも有事の際の備えとして、忍術の
通販講座を受けた賜物だ。彼女はあたりに誰も居ない事を確認すると、お
もむろにイヤホンを取り出す。


21 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 15:50
【マダムBの一週間3】
火曜日。町内の盛況新聞営業所二階にマダムの姿があった。カーテンを閉
め切り室内は薄暗い。が、この部屋は三日に一度、盗聴器の有無を徹底的
に調べ上げたクリーニングルームだ。ここならば○○宗やKの科学の連中に
情報が漏れる心配は無い。毎回五万の出費は痛いが。
 マダムの同席者は、昨日共に勧誘に行った営業所長にして地区部長と、
青年会の幹事。因みにマダムは婦人会の非公然組織、特攻隊の隊長だ。

「小作先生バンザイー!!」
定例会はいつもこの挨拶より始まる。これは新しい二十一世紀、輝かしい
『人間の世紀』を主導される我らの偉大なる首領様に捧げる当然の儀式だ。
 ただ、やかましいと近所から苦情がくるのが悩みの種なのだが。

「バンザーイ!!」 
マダムは連呼し、感涙にむせている。

22 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 16:07
【マダムBの一週間3】
極秘の密会は紛糾した。月曜日にマダムが命を的として、決死の覚悟で入手した
○○宗の寺の室内会話記録には彼らが目的とする情報が含まれていなかったから
である。危機はすぐそこまで迫っているというのに。

「マダム、これは単なる日常的な会話ではないか!?これでは有力な証拠とはな
らん」地区部長は大声で問いただす。マダム、抗する。
「まだ分かりませんわ!!もしかして暗号かもしれませんことよ!!!」
マダム声がうわずり、その金きり声が響く。

「うるせいぞー!!バカヤロウ!」現に通りから通行人の罵声が聞こえる。
マダム、窓を開け唾を吐きかけた後に続ける。
「敵は一筋縄ではいかないクソ野郎どもですわ。例えこのように極秘に会議を
開いていても低俗・ゲレツな奴らの事、彼らは私たちに警戒しているに決まっ
てますわ!!」唾が飛んだ。

23 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 16:22
【マダムBの一週間5】
「うむ、とりあえず、引き続きマダムは情報収集に当たってくれ。敵の同
行を探るのだ」地区部長はマダムの剣幕に押されこの議題に幕を引く。

 青年会幹事は横から遠慮っぽく口を出す。
「あのー、ホントに我々は狙われているのでしょうか?ボクの周りは別段
普通なん・・・」幹事の声はマダムの絶叫に遮られる。
「何を言ってるの!?私たちは間違いなく狙われているのよ。ほら、週間
○○にしたってそう、Kの科学もそう、そして○○宗!
どうしましょう、こうしては居られないわ!こちらも攻撃を!
ほら、トーダイでウシオで論戦を張るのよ!記事は適当に三流大学の御用
教授でも使って書かせるの!あと、一線退いた海外の著名人、金に困って
る奴呼ぶの!あ、ほら、ゴルビーいるじゃない。ゴルビー呼んで!
後は金ばら撒いて聞いたこともないような賞でももらえばいいじゃない。
少しは箔がつくわ!」途中から何を言っているのか聞き取れない。

気弱そうな青年会幹事がマダムに恐る恐る尋ねる。
「あのー、そもそもなんでこの地区が攻撃されるって分かったんですか?」
マダム、じろりと幹事を睨むと言いのける。

「決まってるじゃない。夢にでてきたのよ!」

                           完

24 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 16:25

・・・ごめん、書いてはみたんだけどイマイチオモロ無かったね・・・

スマソ。。

25 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 16:42
>10 だけ読んだら
創価公明板にある

集団ストーカースレに出入りする
集スト加害者に対する摘発の模様かと思いました・・・

26 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 19:23
>>9 続けてください。

27 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 20:13
MY REVOLUTION 1-1

 さびしさは鳴る。街はクリスマス。由希子はバイト帰り、仲間と駅に向かい歩く。
「由希子はあした来ないの?」
「ううん、ちょっと…」
「男の子たちも来るんだけど、来ない?」
「ううん、ちょっとね…」
「あ、なんだ、そうか。彼氏いるの? いいな。」
「いや、そういうわけじゃ…」
「やっぱ、いたんだ? 由希子はかわいいからね。じゃお幸せにね。バイバイ。」
 仲間と別れ、ホームで電車を待つ由希子は独り、ふと溜め息をつく。・・・そうだ
明日は二四日、クリスマス・イブなんだ。そんなことも忘れていた私は、独りだけな
んだか遠い世界に、置き去りにされたみたい。女の子ならみんな、彼氏とふたりで過
ごしたり、でなければ、あの子達みたいに、パーティーとか行ったりしないと、いけ
ないのかな。誰が何時、そんなこと決めたんだろう。でもこの世界はいま、そんなふ
うに動いてる。・・・鳴り続ける由紀子のさびしさを乗せて、電車は走り出した。








28 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 20:52
MY REVOLUTION 1-2

電車に揺られていると、クリスマスに華やぐ街も、潮が引くように意識を離れ、少
しは落ち着いた気分になる。でも胸の奥には、まださびしさも、微かな音を立てて
いる。由希子は十九歳。今年の春、高校を卒業した。寿がきや(注1)でバイトをし
ながら、予備校に通っている。明日、バイトはない。予備校ももう休みだ。しかし
由希子は、足の疲れを感じながら、かなり忙しくなりそうな、明日のことを考えて
みる。・・・そうだ、明日は松本さんと、下川手(注2)西地区か・・・松本のこ
とを考えると、少しだけ穏やかな気持ちになることに、由希子は気付いていた。
「君はお父さんが会社やめて、暮らしも大変なんだろ?なのに、こんなに頑張って大
丈夫?いまどき君のように献身的な人は珍しいって、県の書記長も言ってたよ。」 
「いえ、私は自分がせずにはいられないことを、しているだけですから。」
 松本には妻子がある。しかし由希子が、松本と関係をもとうとしないのは、妻子が
あるからではない。また、松本に対する気持ちは、単なる同志意識であり、異性とし
ては見られないというわけでもない。もうだいぶ前から由希子は、自分の内部にそう
いう欲求があるとしても、自分の存在の全ては、そうした世界とは別のところに預け
てしまった。別の世界から来る、はるかなあこがれの糸に引かれると、この糸に結ば
れないものには、何も意味がないと感じるようになっていた。・・・そう。退屈な午
後の授業、ノートに「革命」と書いて、恥ずかしくて急いで消した鉛筆のあとを、さし
こむ木漏れ日がまぶしく照らしていたあの日から。

注1 寿がきや…名古屋を中心に、中部地方で圧倒的なシェアを誇る、ラーメン・チェーン。
注2 下川手…岐阜市内の地名。


29 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 21:21
MY REVOLUTION 1-3

あの日・・・三年前、まだ高校生の私。特に何があるわけでもないが、特に悪いと
いうわけでもない日常を、由希子は過ごしていた。政治のことや、社会のことなど
別に考えなくても、生きていられると思っていた、つもりだった。しかしあの日、幼
い頃から、誰よりも私を心配し、愛してくれた母方の祖父が、四人の子供の内ただひ
とり祖父を見捨てなかった母だけを傍らに、静かに息を引き取った日から、由希子の
目に映る世界は、すっかり色を変えてしまった。
「由希子!そう、そこでこの紐を持って立っとてくれんか。」
幼い私に手伝わせながら、黒く焼けた腕に鍬を持ち、畑仕事に精を出していた祖父。
「今日はおばあちゃんも起きとるぞ。由紀子も顔、見せたってくれ。」
 祖母が脳溢血で倒れてから、全てを捨て、二十年の歳月を、ただその看護のためだ
けに費やした祖父。そんな祖父は、花が好きで、珍しい球根を買いに、三重県の鈴鹿
の方まで、由希子を車に乗せて連れて行ってくれたこともある。幼い由希子は、親戚
や身の回りの大人達の中で、透き通る強いまなざしと、ごまかしのない優しい手のひ
らをもつ、この祖父が誰よりも好きだった。


 

30 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 21:50
MY REVOLUTION 1-4

 そんな祖父が亡くなって、空白のような由紀子の心に、祖父の生き様が鮮
やかに浮かんできた。母に聞いた話では、祖母が倒れる前、祖父は高校の教
師をしていた。しかし祖父は、単なる職業としての「教師」ではなかった。
 貧しい生徒、荒れた生徒がいれば、自分の家に住まわせ、面倒を見ていた
ので、母以外の家族は嫌がったが、今は立派な社会人となった彼等は、井口
先生に会い人生が変わったと、葬儀の時に口を揃えた。勉強のできない高校
に赴任したときは、君たちはできると励まし、夜遅くまで学校に残り、わか
らないところを教えた。その高校から突然、六大学合格者が輩出し、世間を
あっといわせたことを、病院長や大学教授になった当時の教え子が、やはり
葬儀の時に懐かしく回想していた。立場の弱い人の側に立つ祖父は、世の中
にはもっと恵まれない人もいるからと、由希子が塾へ行くことすら反対した。
 そんな祖父を支えたのが、「社会主義」の理想であることを知ったとき、由
希子は、県高教祖の執行委員長を務め、当時は公選制だった県教育長に、社
共推薦で三度立候補して落選した、祖父、井口義雄の志を次いで、祖国と革
命のために人生を捧げること以外には、時代がどんなに変わり、人にはそれ
がばかげたことに見えようと、井口義雄の孫である自分には、それ以外に生
きる意味はないことに、泣きはらして赤みが残る頬にほおずえをついた、木
漏れ日のさす午後の教室で、静かに気付き初めていたのだった。・・・電車
に揺られる由希子は今も、そのときの気持ちを強く思い出している。
                           (第一章・完) 






31 :とある日曜〜とマダムの作者:03/12/22 21:55
>>27-30
良かった。ただ、私は正直共産とかよく分からないのだが
これは共産のお話ですか?


32 :名無し物書き@推敲中?:03/12/22 22:07
>>31
スレタイ的にはそういうことになると思いますけど、
私としては、ヒューマン・ドラマを書きたいという意識でした。
あなたのを読んで、私みたいなのは場違いかと思ったのですが、
そのあなたに「良かった」と言っていただいて嬉しいです。
たまたま設定として、「強酸」の方が書きやすかっただけで、
特に「強酸」が好きで、「挿花」が嫌いとかではありません。


33 :松井 ◆...VBh.www :03/12/22 22:08
皆さんはじめまして
突然ですがYAHOOのトップにチャットという項目があるのはご存知ですよね?
そちらのチャットのカテゴリの中に「政治」があります
その政治カテゴリのユーザールームに「創価学会YAHOO支部」という部屋があります
そこの部屋に遊びもきてください
ボイスチャットもフル稼働です
みなさんの中にも創価学会に対するご自分の意見をどんどん言ってください
その宣伝でした
尚、人数制限がありますので(50人)すぐに満室になって入れなくなるので
今これを読みまして興味を持たれた方はおはやめのご入室をお勧めします

34 :とある日曜〜とマダムの作者:03/12/22 22:38
>>32
なるほど・・・確かにヒューマンドラマ書こうとしたら、
共産の方しかないですよね。あとホント良かったです。
って、偉そうに言える身でもないんですが(^^;

>>33
スマセン、喪家、あんまし詳しくないので
チャットの話題加われないッス。


35 :名無し物書き@推敲中?:03/12/24 13:22
埴谷雄高の『死霊』

36 :27-30 ◆pIzFRdQNI. :03/12/24 21:16
MY REVOLUTION 2-1

世界がはじまる朝。静まりかえる商店街を駅にむかう。新聞店にだけ明かりが点い
ているけれど、人はいない。だけど由希子がホームに佇んでいると、向かいの家の台所
に灯がともり、音が聞こえる。・・・ああここに人が生きている。あの家の人と、私は
こうして、動き始める時間を共に生きている。・・・五時前に家を出た由希子は、うっ
すらと闇が溶け始めた、名急本巣線北方駅のホームで、少し張れた霜焼けの指に息を吹
きかけながら、昨日のことを思い出している。
「…来ない?」
「ううん、ちょっとね…」
「…そうか。彼氏いるの? いいな。」
 朝いちばんのホームの冷えた静けさが、頬に痛い。・・・私くらいの歳の女の子で、
クリスマスに予定があるといえば、普通はそういうことになるのかな。彼氏がいると
思われちゃったけど、でもあのとき、何と言えばよかったのだろう? ちょっと党の
仕事で忙しくて、なんて言ったらもう普通に話してくれなくなりそうだ。ああ私は、
人に言えないようなことを、しているのかな・・・気がつくと周りはだいぶ明るい。
「水谷さんだよね?なんか心配事でもあるの?顔色よくないけど。」
・・・彼はなんていう名前だったろう。昨日のバイト中話しかけてきた、大学生の
男の子は?確かに私はさいきん、疲れてるかもしれない。バイトのない日も、最大限
に党の仕事を入れてるし、予備校生だというのに、勉強は全然、すすんでないな。・
・・すっかり闇の晴れたホームに、始発電車が滑り込み、由希子ひとりを飲み込んだ。








37 :27-30 ◆pIzFRdQNI. :03/12/25 01:24
MY REVOLUTION 2-2

「では下川手西地区は、松本武志さんと水谷由希子さんですね、・・・あら水谷さん、
今日はクリスマスなのに、彼氏とか大丈夫なの?」
「支部長!マルクスはドイツ・イデオロギーで、資本制社会における、階級闘争の本
質から眼を逸らさせるイデオロギーを批判いたしました!クリスマスには彼氏がど
うとか言うのは、現代における最大のニッポン・イデオロギーです!階級闘争に挺
身される方として、いまの発言はあるまじきものです!支部長に抗議いたします!」
「あらごめんなさい、由希ちゃん。でも由希ちゃんは偉いわねえ。今の言葉を、近頃の
若い党員全員に聞かせてあげたい。さすがは井口義雄先生のお孫さんね。」
「再び支部長!革命家の資質は、血筋で規定されるものではありません!現在の政財界
における保守反動化の進行は、痛みを知らない二世が中枢を担っているためであること
を考える時、前衛党において血筋をうんぬんすることは、プチブル的退廃と言わざるを得
ません…私の祖父は、自分の子供より、他人の子供を大切にする人でした………でもあり
がとうございます。暴言すみませんでした。」
「いいえ、感銘を受けました。革命家は鋼のような意志を持たねばなりません。では下川
手西地区、お願いね。松本さんもね。由希ちゃんといっしょでよかったわね。」
「支部長!革命家は…」
「ごめんね由希ちゃん。じゃ、お願いね。」
由希子は少しだけ松本のほうを見た。こんな真剣な彼のまなざしに、瞬間、由希子は
死んだ祖父の面影を感じた。軍手をはめて外にでると、そろそろ人影も見え始めた
岐阜の朝には、雪がちらついていた。



38 :27-30 ◆pIzFRdQNI. :03/12/25 02:29
MY REVOLUTION 2-3

 明け方からちらつき始めた雪は、すぐ本格的な降りになり、赤旗号外の全戸配布に
加わる由希子の視界は、白く遮られがちだった。霜焼けの手は赤く腫れ、腕の関節ま
で何だか痛い。道沿いの電気屋で見たテレビでは、歴史的な積雪になるかもしれない
という予想が流れていたが、「恋人達には素敵なホワイト・クリスマスが、サンタさん
のプレゼントですね」というゲストのコメントが、軽く由希子の耳を刺した。
 棒のように張る足を引きずり、事務所に戻ったときは、夜も九時を過ぎていた。
「あ、松本さん、まだやってたんですか?」
「俺は今終わって帰ってきたとこ。大変な雪だったね。大丈夫?」
「松本さんも大丈夫ですか?」
「まあ俺はね。じゃあ、気を付けて帰って。」
・・・あのう、と言いかけた声を口には出さない胸に、何かに縋ろうとしたい気持ち
がこみ上げて来るまま、松本の後ろ姿を見送り、由希子は家路に就いた。部屋には入り、
留守電を聞くと、「あのう、水谷さん・・寿がきやでバイトしてる森です。昨日、元気な
さそうだったから、何だか心配になりました。お電話ください。058−2…」由希子
は思わずその番号を押していた。



39 :27-30 ◆pIzFRdQNI. :03/12/25 04:42
MY REVOLUTION 2-4

あれは何だったんだろう? と由希子は、まどろみの中で思う。・・・2、3回、
コール音を聞いたところで、ふと祖父の笑顔が目の前に浮かんだのは。あれは何だった
のだろう。思わず受話器を置き、崩れるように布団に顔を埋めた時は、もう心は落ち着
いていた。・・・祖父のいないこの世界では、私には、求めるものなどない。そもそも
いま私というものが、どこにあるだろう。降り積もる雪の微かな音が優しい。
「由希子!そう、そこでこの紐を持って立っとてくれんか。」
「今日はおばあちゃんも起きとるぞ。由紀子も顔、見せたってくれ。」
そう祖父の志を受け継ぎ、生きること以外に、私にどう、祖父の生きた世界と繋がるすべ
があるだろうか。あの光に満ちた世界から、私はここを照らす光を見つけたい。それが
どんなに暗い光でも。暗い光がいい。それを私はこれからも、涙を流しながら、見つけて
出していくだろう。・・・意識の片隅で朦朧とそう呟きながら、由希子は眠りに落ちた。





40 :27-30 ◆pIzFRdQNI. :03/12/25 04:43
                (第二章・完)

41 :実香 ◆c0RZqMDFxs :03/12/27 16:10
>>19-23 乙。
>>27-30 >>36-40 続けて。
>>9 こっちもね。

42 :名無し物書き@推敲中?:03/12/28 08:06
age

43 :名無し物書き@推敲中?:04/01/09 01:29
/

44 :名無し物書き@推敲中?:04/01/24 01:39
保守

45 :10:04/04/04 20:22
なんか懐かしい、age

46 :名無し物書き@推敲中?:04/04/22 20:44
阿部和に書いて欲しい

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