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マターリうる星やつらの小説でも書こうや

1 ::02/11/04 20:21
エロ抜きマターリでいまだに、今こそ、うる星で。
治安のよい板でしっとり逝こうではありませんか。
そしてお互い趣味の技を磨こうではありませんか。
自作自演結構。自虐結構。自慢結構。自爆結構。
何はともあれ全レス アボーン一つせず何より無事これ名馬であります。
くれぐれもマターリ第一で、そこんとこ、宜しく。

2 ::02/11/04 20:28
作者名とタイトル、話数は必須。
できれば作者がまとめをやればなおよしだが、有志を募っても結構。
コピペは必ず作者の了解を取って張ること。感想も宜しく。

3 :名無し物書き@推敲中?:02/11/04 20:30
では僭越ながら私3年生設定が先陣を切らせていただきます。

4 :名無し物書き@推敲中?:02/11/04 20:34
別に治安良くないよ、この板。
おジャ魔女どれみスレも難民板に移動してもらったし。
ここもそうなっちゃうかもね。

5 :3年生設定・しのぶサイド:02/11/04 20:35
 あたしには幼馴染がいて、その人は宇宙で一番の浮気者で、バカでせこくて小心者で欠点を上げればキリがない。ほんとどーしょーもない人なんだけど、どっか憎めない奴で、そんで……初めての人だ。
 でもそんなのは振り切った。
 あの人は結局別の人を選んだのだ。
 それからどんなに誘ってきても、決してもうときめいたりはしなかった。
 できなかった。
 恨み言を言うつもりは毛頭ないけれど、そこで道が分かれてしまったのだ。
 もう二度と元通りには戻らない。それだけ解る。それだけ大人になってしまったのだろう。
 昔はどんなことがあっても、結局元に戻っていた。どんなことを言ってもやっぱり一番だった。
 好きだったのだ。もしかするとあたしの方が。
 決して器用な人ではなかったが、それでも大事にしようとしていてくれたのが嬉しかった。
 だから言えることもある。
 あたしはあの人にとって特別だったし
 あたしにとってもあの人は特別だった
 そしてそれがただ純粋に嬉しかった。
 ……だから言うべきことを、言ってやろう。

6 :しのぶサイド2:02/11/04 20:39
 「あたるくん、真面目な話をしましょう」
 手を取っていつものセクハラを計ろうとするあたるくんの目をまっすぐ見て、静かにそう言ったあたしは、ああるくんだけが知ってる顔をした。
 あたるくんだけが知っている、あたしの叱る顔。
 「……なんだよ」
 それにさっと気付いて彼はつんけどんの『本当の彼』に戻る。
 「なんだよじゃないわよ。ラムはどうしたの」
 あたしもそれにつられていつも通りに声をかけられた。この人は人とのバランスや距離を取るのが非常に上手い。自分がどうすべきかを良く知っている。……それに気付いたのは残念ながら、道が分かれた後だったのだけれど。
 「かー、まぁたその話かよ…おれはラムの付録じゃねえんだぞ!ったく、みんながみんなおれの顔見るたびラムラムって……」
 「当たり前でしょ、あんた達は世界で一番有名なカップルなんだから」
 カップル、と自分で言ってしまってからその言葉に違和感がないことに内心苦笑いをした。
 「にしたって俺がないがしろにされすぎじゃ!」
 彼が窓の桟に頬杖を付く。それは拗ねている子供のようなもんで、まったくばかばかしい。
 「あたるくんってヤキモチやきよね」
 「…………そっかな。」
 彼が知らん振りをするのであたしも気付かない振りをする。
 「そうよ。自分自身にまでヤキモチやいて、ばかみたい」
 「……は?」
 本当に気付いてないのかしらこの男……
 「ラムとなんかあったんでしょ」
 本当は全て知っている。なぜならラムはうちにいて全て話を聞いたあとなのだから。そして、彼の気持ちすら、多分。

7 :名無し物書き@推敲中?:02/11/04 20:42
他板に比べたらここは天国ですとも>>4
まぁマターリsage進行で静かにしてます。
ま、移動になったらなったでその時はその時です。はい。

8 :しのぶサイド3:02/11/04 20:45
 「………ああ、誰かさんが変な入れ知恵してくれたおかげでなー」
 やはり気付いた。変にカンの鋭い彼のことだ、いずれ気付くだろうとは思っていたがこんなに早くバレるとは思っていなかったけれど。
 「ったく……何言ったんだあの単細胞に……おかげでこっちはえらい迷惑しとる」
 けれど彼が“なに”に“どこ”まで気付いているかを確かめる必要もある。しばらく様子を見よう。
 「いかんなァしのぶ、人の話はちゃんと顔を見て聞くもんだと習わんかったか?ん?」
 くいっと強引に顔を振り向けられて、あせった。ええいしかたない、探りを入れてみるか。
 「だってまだしてないなんて思わなかったんだもの!
 ラムはプロポーションだっていいし、地球に来る前にレイさんとあったんじゃないかとー」
 ったく、お昼休みにする会話じゃないわよこんなの!女の子になに言わすのよ!
 「ふん、その方がなんぼか話が単純だったろうにな。
 ……どーせお前のことだ。おれが優しくなかったとか言ったんじゃないのか?」
 話を逸らさなかった。ということはまだあたしの動きに気付いてない、ということだ。もし気付いているのなら、ラムの動向について訊くだろう。ラムの反応ではなく。
 それはそれとして何てこと言うのよ!
 あたしがそんなに下品で嫉妬深い女だっていうの!冗談じゃないわ!
 「ちょ……!見くびらないでよ!そんな無神経なこと言うわけないでしょあたるくんじゃあるまいし!」
 「ほー。じゃ、なんとゆーた?」

9 :しのぶサイド4:02/11/04 20:46
 「最初は痛いとか怖いとか急だとかどうやったって力じゃ敵わないとか」
 指折り数えて思わず真実を喋る。……はっ…しまったいらないことを……
 「なお悪いわ!……すっかり怯えとるぞあのばか。
 へたに触ることも出来ん。なにしろUFOに閉じこもって出て来やせんのだからな。」
 この男は本当に何も気付いていないようだ。
 自分の心にさえ。
 ……いえ、気付いていることに、気付いていない。
 触ることが出来ないのは、彼女をこれ以上怖がらせたくないから。UFOなんて言い訳だ。彼が本気でそうするのならば、きっとなんとでもしてUFOに迎えにいくに決まってる。彼には“空を飛べる友達”が多いんだから。
 「……ヤキモチやき。
 ラムに好かれてる自分が羨ましくて手出しできないだけじゃないの。くっだらない」
 彼は本当の自分で彼女をこれ以上怖がらせたくない反面、本当の自分を受け入れて欲しいと思っている。
 小器用な分だけ、苦労もあるのだろう。
 しかし女から見ればそれはただの見栄だ。くだらない意地でしかない。
 あたしの前では弱いところもバカで間抜けなところも、みんな見せてくれてたくせに。ラムにはいい格好するのね。……ばか。
 彼の言葉を遮ってチャイムが鳴り響く。
 そのセリフを聞かなくてよかった気がした。
 聞いてたら、殴ってたわ。きっと。

10 :しのぶサイド5:02/11/04 20:51
 5時間目も6時間目も彼はぼんやりしながら考え事をしていた。
 いつもの調子で休み時間中のコナかけもしない。
 ふん、たっぷり悩めばいいんだ。
 あたしだって、あんたのこと好きだったのに。
 ラムに負けないくらいあたるくんのこと好きだった……けど、もうあんたの中にはあたしは居ないのね……
 解ってた。ちゃんと、解ってた。だけどこんなに切ないのは何故だろう。ほんとは心のどっかでまだ彼が自分を想っていてくれる事を期待してたんじゃないのだろうか。なんて奴だ。
 自分の汚さが情けない。結局応えたりもう出来ないくせに。
 彼があたしの自意識を甘やかしてくれていたのをようやく理解する。傷付けないよう、最後まで笑っている気なのか。
 「ばか。なんでそんな変に優しくするのよ」
 最後にしたキスは優しかった。親愛のキスだった。
 それであたしたちの道が分かれたのをお互いが認識した。元に戻れない。
 本気であたしを好きだったと言った彼は、元に戻る気もない。それはあたしも同じだけれど。
 別れた女の自意識なんかに構ってる場合じゃないでしょうあんた。そんなことしてるから本当に大事なことを見失ったりわからなくなったりするんだわ。
 ……ま、あたるくんの場合、あたしに気を使ってるだけじゃなくて、地のところがほとんどでしょうけど。
 あたしは彼を知っている。
 彼はほんとうに生命力と煩悩の固まりなのだ。
 誰も知らない彼を知っている。
 シャイで優しくて気が小さいところさえ。

11 :名無し物書き@推敲中?:02/11/04 22:14
ここはほんとうにどうしようもないインターネットですね

12 :しのぶサイド6:02/11/04 22:18
 家に帰ると、テンちゃんを寝かしつけたラムが神妙な顔をして正座してあたしを待っていた。
 「な、なにラム……変な顔して」
 「しのぶ、うちダーリンと話し合いするっちゃ」
 いつまでも逃げてるのはうちの性に合わないっちゃ、とラムが自分で自分の言葉に頷いている。
 「……そりゃいいけど、なにを話し合うわけ?」
 そりゃラムは悪い子じゃないけど、方向性の間違った努力をわき目も振らず実行しちゃうからねー、ま、一途でよろしいんだけど。
 「だからっ……うち、出来ないこととか……」
 ラムはセックスが出来ない。予備知識がないからではなく、カルチャーの違いだ。
 話を聞けばラムの星は人工授精を主体とした生殖にほぼ完全に切り替わっており、性的な交渉というのは完全にスキンシップや娯楽にその姿を変えているらしかった。
 おまけに数世紀、“出産”という事例が星全土でないというのだから、怯える気持ちも分からなくはない。単に恐怖としか映らないのだろう。そういう本来の性が消えかかったカルチャーのなかで育ってきたのだから無理もない。……けどねー……
 「……あのねぇ、出来ないんじゃなくて、あんた怖いだけなんでしょ?」
 「…………しのぶに…なにがわかるっちゃ……」
 「わかんないわよ!いいじゃないの、信じてやれば!
 そりゃ怖いわよ!あたるくんアレ好きだもの、何回もするしね!
 でもあたしは信じたわよ!信じて、我慢したわよ!」

13 :しのぶサイド7:02/11/04 22:19
 文化が全く違うのだ、怒ったって仕方がない。それは分かってる。でも止めようがない。
 「そりゃ地球とは事情も違うかもしれない!けどねー、それとあたるくんを信用するのとは別問題でしょ!?
 あたしだって怖かったわ、でも怖いってちゃんと言えば怖くないように……」
 そこまで言って、ラムの顔が真っ青になっているのがわかった。
 「……ご…ごめん……」
 ラムは我慢している。いつもの調子で飛び掛って来たいのを我慢している。必死で我慢している。
 「……でも、信用してあげて?……いいやつじゃないけど、悪い人じゃないって知ってるでしょ?
 そりゃすぐ調子にのるし、調子に乗ったまま帰ってこなかったり、意地悪もするけどさ。」
 一度くらい、信用してあげてよ。
 そう最後にぽつりと言って、二人は黙ってしまった。
 側でタオルケットをかけてすやすや眠っているテンちゃんが、寝言であほー、と言った。
 きっと彼の夢を見ているのだろう。
 「惚れ薬を一緒に作った仲じゃないの。ダメだったらまた話くらいきいてあげるからさ」

14 :名無し物書き@推敲中?:02/11/04 23:37
なんか、つまんねえ二次創作だな。
自分でHPでも作って、そこで書けや。

15 :名無し物書き@推敲中?:02/11/05 00:34
ここはほんとうにどうしようもないインターネットですね

16 :向こうの550:02/11/05 01:08
むぉ〜ん、嬉しいでつ。三年生設定しゃん(感涙
この板でいーのか?つう疑問を持ちつつ
楽しみに続きをお待ちしとります。

17 :名無し物書き@推敲中?:02/11/05 06:49
設定説明もねぇ糞二次元なんざ自己満意外に意味ねーの
そんなのここに書き込まないでくれる?うぜーんだよ

18 :名無し物書き@推敲中?:02/11/05 11:47
>>17
ここはお前が運営してるのか?藁
そんな事いう権利を持ってから言えよクズ
行きたくもない会社のリストラ候補が朝からここで憂さ晴らしかよ情けなぇなゲラ

19 :bloom:02/11/05 12:20

http://homepage.mac.com/bloombloom/

20 :名無し物書き@推敲中?:02/11/05 20:37
2chなんてのはハナっから自己満足の集まりでつ。
自己満足で他人様の自己満足が埋められるのならよいではありまてんか。
それが2chてもんでつ。醍醐味醍醐味。どなた様もマターリマターリ。

21 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 22:59
 あたしはきっと、面堂さんといっしょなんだ。
 深く深く巻き込まれた、部外者。
 これは二人の問題。
 いつだったか、ラムが記憶喪失になってあたるくんが取り返しに行った時みたいに……
 だからラムの気持ちなんて本当はわからない。どうしてそんなに怖いのに、惚れ薬を作ってまでしたがるのか。
 ……女心ってフクザツよねー、ラム。
 理解はする。でも本当に分かったりはきっと出来ない。
 あたしが分かるのは自分の心の一端だけ。
 だからせめて優しい傍観者でいましょう。……あたしには面堂さんみたいに、正面切って戦うなんて出来そうもないもの。
 でも、ちょっとは意地悪させてもらうわ。
 だってあたしが分かるのは自分の心の一端だけですもの。
 あたるくんを懲らしめてやりたい、っていう心のね。
 でも、そんな悠長な風に時間は流れてくれなかった。家に帰ってきたラムはぼろぼろ泣き出して、多くを語らなかった。ただぼろぼろ涙をこぼして、小さく唸り声をかみ殺すように泣いている。
 「ど……どうし……」
 信用するだけじゃダメなのか。苦虫を噛み潰したような顔になるのが自分でも良く分かった。
 「……怖かったの?」
 問いかける。せめてただの、いつもの行き違いでありますようにと。
 「ちがっちが……ダーリンじゃない……」

22 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:01
 あんなのダーリンじゃない、とラムはまた大粒の涙をこぼした。
 ……あのバカ、またつまんない意地でも張ったのね……ったく、ほんと進歩ないんだから。
 内心そう罵っても長く付き合ったよしみで、どうしても贔屓目でみてしまう。女ってほんとこういう時、残酷だ。
 「いいからしばらく泊まりなさいよ、一人で居たくないでしょ?
 おいおい話も聞きたいしね。
 テンちゃん、おいで。いっしょにお風呂はいろう」
 「せ、せやけど……」
 おろおろとラムの側を心配そうに飛び回っていたテンちゃんがしぶしぶと言ったようにこっちにふわふわ飛んできた。
 「しばらくそっとしててあげましょ、ね?」
 あたしは敢てラムを部屋に一人置いて出た。
 ここを一人で乗り越えられなければ、彼女にはあたるくんとこれから付き合いなんて出来ないだろう。
 それにあの女は結構打たれ強いのだ。あたしはまた一つ小さな意地悪をした。これでもう、あたしは完全に部外者だ。自分の用は全て済ませた。これからは、優しい傍観者。
 「しのぶ姉ちゃん…どないしたん?」
 「えっ?なにが?テンちゃん」
 「ラムちゃんの涙、うつったんか?」
 テンちゃんの小さな手があたしの頬に伝う雫を拭って初めて、それに気付いた。
 初恋の終わりに。

23 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:13
 「しのぶ、諸星くんよ」
 もう時計は9時になろうかという時間。母に呼ばれて一階に降りると、息せき切らせたあたるくんが玄関に立っていた。
 「……どっ……どうしたのよ、こんな時間に……」
 「ラ…ラム、知らない?」
 その声がひどく焦って、弾んで、急いでいた。
 きっとそこらじゅう駆けずり回った後なのだろう。服装は乱れて、汗が流れている。
 「ど、どうかしたの?」
 「……いや…知らんならいい。すまんな変な時間に」
 手を上げて軽く会釈すると、重そうな足取りでまたすぐにドアに手をかけた。
 「ちょっと……ねぇ、説明しなさいよ!なんなのよ一体!」
 「もし見つけたら知らせてくれ。言わにゃならんことがあってな」
 それだけ一言云うと、薄闇の外に飛び出していった。
 「……ばぁか。タイミング逃すからそんな目にあうのよ」
 閉まったドアに一言呆れ声をぶつける。
 「しのぶ、なんだったの?」
 「あしたの授業の連絡ー。近くまで来たからってさ」
 「電話で済ませればいいのに。しのぶに会いたかったのかしら?」
 「……だったら良かったのにね……」
 ぽつりと一人ごちて、二階に上がった。

24 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:15
 「大丈夫、帰ったわよ」
 「……よく引き渡さなかったっちゃね」
 「いくらあたしでもそんな真似が出来ますかって。
 ま、きっちり聞かせてもらおーじゃないの」
 ベットに腰掛け、あたしは膝を抱えて縮こまるラムに声をかけた。……こりゃ長引きそうね…テンちゃん、お母さんに預けて正解だわ。
 「聞かすもなにも、話すことなんかないっちゃ。
 ダーリンが怖くて逃げてきただけだっちゃ。」
 ぼそぼそそれだけを言うラム。つま先を見つめて、長い睫毛が伏せがちに下ろされている。
 「……同情なんかしないわよ、大丈夫かなんて慰めてやんないわ。
 ぜんぶあんたが決めることなんだもの。
 ただ大きく巻き込まれてる者としては、状況の説明が欲しいだけ。」
 お風呂からテンちゃんが出た後に一人で泣いて、すっかり吹っ切れてしまった。
 ラムに嫉妬もわかない。妙におおらかな気持ちになってしまう。かくも世界は簡単なものだったか、というほど。
 「ね、ラム。
 あんたあたしのこと嫌いでしょ?あたしもあんたのことキライなの。」
 弾かれたように顔を上げるラムに、にひ、と笑って見せた。
 「あたしのあたるくん取っちゃったんだもの。
 でもねー、もういいの。あたしの手には余るし、あたしはもっと優しくて、頼りがいがあって…あたしだけ見てくれる人が好きなのよね。
 それに、あたるくんが今必要なのはあたしじゃないの。
 あたるくんがこれから必要なひとはあたしじゃないの。
 だからもういいのよ。」
 ベットに腰掛けたまま倒れて、天井を見上げた。いつも見る天井が、今日は少しよそよそしい。
 「しのぶ…おまえ……」
 かすれた声がする。

25 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:16
 「あたるくんも面堂さんも、みーんなあんたに取られちゃったあたしって、ほーんと貧乏くじよねー
 あんたの影にかすむばっかりでさ、いいとこぜーんぜんないんだもの」
 「終太郎はしのぶも好きだっちゃ」
 「あたしはあたるくんと同じタイプは金輪際好きにならないって決めたのよ。」
 いつか振り向いてくれるかもしれない。でも去って行ってしまった彼と似た人は、もう嫌なのだ。
 「だから因幡なのけ?」
 「因幡さんはお友達。まだそんな感情ないもの。
 それより今はアンタの話でしょ。一体どうしたってのよ?無理矢理押し倒されたってくらいなら怒るわよ」
 ベットから起きて、ラムの沈黙した顔を見る。まだ口を開こうとしない。……手のかかるライバルだわね。
 「いいわよ、とにかくなんかあったんでしょ?
 で逃げてきたわけでしょ?……あんたそれでいいの?ラムらしくもないじゃない。
 あたるくんが探しに来てたってのに……」
 「うち!うち!やめてっていったのに……うち……口…押さえつけられて……」
 ……あっちゃぁ……あのぶぁか……
 しっんじらんない!ふつー初めての女の子にそーゆーことする!?なぁに考えてんのよあいつぅ……!
 「あんたもしかして口で無理矢理させられたんじゃないでしょうね!」

26 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:17
 「さっ最後は無理矢理…」
 「いやーフケツ!信じられない!なに考えてんのぉ!?頭おかしいわよ!なによそれ!」
 「しっしのぶ、もう夜も遅いっちゃ!声!声!」
 「あんたももっと怒りなさいよ!人権無視よそれ!」
 「途中まで同意の上だったんだっちゃ!それより声!声!」
 もう怒りと呆れ果てとで、それどころじゃない。
 「……しんっじらんない……もぉ……あのバカ……」
 「うちも調子に乗りすぎたかなーとは思ったっちゃ……」
 「あんたそれトラウマになるわよフツー。電撃の一発でもお見舞いしてやりゃよかったのに!」
 力なくラムがははは、と笑う。ったくもう、変なところで気が小さいんだから。
 「いいわ、しばらくここに居なさい。UFOもどっか隠してさ。反省させるべきよ!
 あんたが居なくなったら、この地球で一番困るのはあたるくんなんだから!」
 力説するあたしの顔を見て、ラムがぷっと笑った。
 「しのぶ、ホントにダーリンのこと好きだったったのけ?」
 「かっ可愛さ余って憎さ百倍よっ」

27 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:20
 学校での彼は変わりない。そう、全く。……そんなに器用じゃないくせに。
 「ねぇ面堂さん……どう思う?」
 「……健気で泣けてきますよ」
 小馬鹿にするようにフッと笑いながら彼がそう言ったので、実に的確な返事だと思った。
 「どうしてあそこまで大騒ぎしてまで引き止めたくせに、くっだらないことで意地張るのかしらねぇ」
 呆れ果ててものを言う気にもなれない。
 「まぁ僕にはあのいい加減な性格も、引き伸ばし続ける答えの理由にも興味はありませんが、あのアホが一度意地を張るとどんだけしつこいかは知ってますからね。あそこまで貫徹すれば別の価値でも出てきそうじゃないですか。」
 まるであたしには理解できないだろう、とでも言いたそうな口調で面堂さんが言った。
 「面堂さんにはわかるの?諸星くんの答え。」
 「さぁね。
 アホの考えを一般人が理解しようってこと自体が間違ってます」
 目と閉じてまるで瞑想するように彼が黙ってしまった。
 彼はもう諦められたのだろうか、彼女を。強い人だ。
 「もしよ。もし…このまま……ラムが現われなかったら……」
 「大丈夫です。それはありません。
 あのアホが探し続ける限りラムさんは必ずここに帰ってきます。」
 まだ目を閉じたまま、静かにきっぱりと彼は言い切った。あたかも昔々から決まっている予定をそらんじているかのように。
 「……言い切るのね」
 「諸星の執念深さと運の悪さは世界一ですから」
 その言葉を聞いて私はやっと気付いた。彼は諦めたのではなく、負けたのだ。執念と執着に。
 だから彼にはわかるんだろう、どんなことをしても引き裂けないものがあることが。
 でもそれは辛くないですかと訊ねようと思って、止めた。
 口にしないのではなくて口に出来ないのだ。それをわざわざ問いただすほど私は心配性でも悪趣味でもない。
 乗り越えようとしているのは誰も同じなのだ、それが心強くもあった。
 「……そうだったわね。」
 「…………しのぶさん、諸星はあなたが思っているよりも脆いかもしれません。ですが同時にあなたが思っているより執念深い。思い煩いなど無用です。」
 最後の彼の言葉に、あたしは少し救われた。

28 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:21
 毎晩、毎晩、夜10時15分前に彼は訊ねてくる。
 毎日毎日、夜になると友引町中を探し回っているらしいと聞いた。時には隣町や海にまで出かけているらしかった。
 窓から帰ってゆく彼の背中を眺めて、意地っ張り、と嘲ってやった。強がりばかり、ほんとは小心者で暢気な普通の人のくせに。
 どうして
 どうして
 そんなに探すのならどうして手を離したりするの。
 ジャンパーに手を突っ込んで、背中が少し曲がっている。決して背が高いわけではないけれど、少し見上げる顔はいっつも暢気で明るかった。
 そんなに探すのならどうして邪険にしたりするの。
 遠ざかる背中へ問いかけても返ってこない答えに安心する。問いかけて返ってくる答えが想像付く分だけ、安心する。
 毎晩毎晩夜10時15分前はこの部屋の空気を重くする。
 あたしは黙って毎日「来てないわよ」と同じ返事しかしない。それ以上何も言えない、言ってしまったら、言ってしまいそうだ。
 少し疲れた顔をして毎晩あたしの部屋の窓を見上げるあたるくん。
 そこにあたしはいない。
 どうしてそんなに探すのに素直にならないの。
 不器用な男だ。ラムにだけ反応する意固地な彼が居る。
 あたしにだけ見せるあの顔の彼と同じように。
 馬鹿な男だ。
 本当に馬鹿な。
 部屋でじっと嵐が過ぎるのを待っているラム。目を閉じて何かに耐えるように、ただじっと座って微動だにしない。
 馬鹿な二人だ。
 本当に、馬鹿な。

29 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:24
 「来てないわよ。」
 窓から顔を出す。今日で最後のいつもの返事。そっけない最後の返事。
 「ああ。」
 「あんたもバカね、毎日毎日探し回るくらいなら最初から素直になればいいのに」
 あたるくんは、あたしの言葉に困ったような顔をして少し笑った。
 「……ね、ちょうどいいからコンビニまでボディーガードやってよ。」
 もう早速着込んであったことを悟られないように、ゆっくりと階段を下りる。階段はたった15段しかなくて、ちっともインターバルになりゃしない。
 「早いな。」
 案の定、指摘が入る。
 「つ、ついでよ、ついで。」
 月の光を背に受けながらはっきりしない自分の影を踏み踏み、二人で無言のまま歩き続ける。
 意を決してゆっくりと言葉を押し出す。これじゃまるでみたい告白じゃない。そんなばかばかしいことを頭の隅が勝手に思った。
 「謝らなくていいわよ。」
 視線をずらすのも、歩幅を変えるのもなんとなく憚られる雰囲気であたしがやっと口を開く。
 「だってそうでしょ?誰だって最初はコワいもんよ、あたしだって怖かったわ。でもあたるくんだから…我慢できたのよ。怖くてしかたなかったけどあたるくんのこと信じてたもん。
 ラムは信じられなかったから逃げたわけでしょ?謝る必要なんてないわ。むしろあたるくんが」
 月の光が背中に痛い。遮られた言葉が肌に痛い。
 「違う。
 あやまんなきゃならんのは俺の方だ。
 怖がってるの知ってたのに」
 ……わかってんじゃないのよ、ぶぁか。
 わかってるくせになんでわかんないのよ。なんであたしにばっか素直なのよ。なんでそんなにカンがいいのよ。
 はっとした顔半分、疑問だらけの顔半分であたしの顔を見る。なんでこんな話を始めたのかにも気付いたのだろう。
 「黙っててごめんね。うちにいるのよラム。
 一ヶ月経ったし随分落ち着いてきてるから迎えにいってあげて。」
 笑った顔が歪んでいるような気がした。
 この歪みは、もう完全にただの同情でしかなかった。
 かわいそうなあたるくん、という。

30 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:26
 「帰ろう。」
 うずくまるラムに彼が手を差し出す。コンビニの袋を提げたまま、彼らしい暢気で気楽な声で。
 「明日ちゃんとお礼に来るよ。すまんな迷惑掛けて」
 ラムの様子をまるで気にしていない素振りで引き起こして部屋を出ていった。ラムは嫌がりはしないが目もあわせない。引き寄せる方向に足を引きずるだけ。まるで帰りたくないように。
 ……ばか、こんな時にあたるくんの真似なんかするんじゃないわよ。
 「こういう時はお互い様。
 よかったわねラム、あたるくんが迎えに来てくれて」
 追いかけるだけが能じゃないでしょ?とは言わないでおく。意外といい薬になったようだ。
 「……しのぶ、お前まだ俺のこと好き?」
 急に振り返った彼がそういった。
 「自惚れてんじゃないわよバカ。」
 呆れ顔でため息をついて笑った。その言葉にちっとも心が動かないのにさえ安心した。乗り切ってしまった実感。
 「ひでえな」
 困って安心した笑い顔に、よほどデコピンでもしてやろうかと思ったけれど。
 それより先に玄関のドアが閉まった。
 ドアの向こうで二人が歩き出す小さな靴音が聞こえた。
 目を閉じ、その靴音が消え去る前に部屋に戻ることにした。なんてことはない、感傷に浸ることすら出来なかっただけだ。全て終わってしまった後というのは、意外になんの感慨も沸かないものというのを知った。
 「あー久しぶりに一人だわー」
 大きく伸びをして、一人呟いてみる。そしたらスーッと感覚もなく涙が流れて、センチメンタルな自分に思わず笑った。
 なんで元彼女の前で今の女と使うコンドーム買う男なんか好きになったのかしらね。
 これもきっといつか笑い話になるんだろう。
 だからせめて今は、泣いてもいいわよね。

31 :名無し物書き@推敲中?:02/11/06 23:29
以上。お疲れサマンサ。

32 :名無し物書き@推敲中?:02/11/07 00:51
あたるサイドによると
ラムは自分からあたるのを口に含んだはずなのに
こっちでは
しのぶには無理やりされたと・・・やっぱりこれってラム、
気恥ずかしすぎてホントの事が言えないってか?

33 :名無し物書き@推敲中?:02/11/07 15:01
わお、続きだー!(喜
詠み終わって ついシミジミ〜とする秋の日。
書き続けてください、おながいします。

34 :名無し物書き@推敲中?:02/11/07 19:32
うれしさ余ってつい……。
まとめて読みたい方のために。

 ttp://www.geocities.co.jp/PowderRoom-Lavender/4929/urusei.txt

改行等々、勝手にいじってゴメンナサイ、ゴメンナサイ…… > 作者さま

35 :名無し物書き@推敲中?:02/11/07 22:09
物好きな神がご降臨なさってるご様子。
ていうかそんなことするとあなたのサイトが腐りますYO!>>34
ありがとうございます多謝。

36 :名無し物書き@推敲中?:02/11/07 22:19
男と女の受け取り方の違いをやりたいんだったらもっと上手にやろう。4点

37 :名無し物書き@推敲中?:02/11/08 00:22
>>34
読んだけど、なんか改行がヘンなところが散見・・・

38 :34:02/11/08 01:20
>>35
もとより氏んでる場所なんでダイジョブ。
>>37
汗……。

>三年生設定さん
改行その他 つなげ間違い等ありましたら、お手数ですがメール欄まで。

39 :名無し物書き@推敲中?:02/11/08 07:01
ここでやる意味あんのか?ウザいよ信者も教祖も

40 :名無し物書き@推敲中?:02/11/08 20:59
いいじゃん、sageで静かにやってんだから迷惑かけてねーだろ。

41 :名無し物書き@推敲中?:02/11/08 21:30
誰か書き人誘導してこい
ここ人口密度薄すぎ

42 :名無し物書き@推敲中?:02/11/09 20:37
人口密度より内容が(以下略

43 :名無し物書き@推敲中?:02/11/10 11:36
星新一調のうる星とか読んでみたい当然SFで。
せっかくだから創作文芸板でしか出来ない二次元創作しようぜ。

44 :名無し物書き@推敲中?:02/11/11 23:00
星新一とうる星の共通点て「星」しかねーじゃん

45 :名無し物書き@推敲中?:02/11/12 07:30
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 
二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 二次創作は出て行け! 


46 :名無し物書き@推敲中?:02/11/12 13:34
               __ ,、__
          ,, -,,' ´ ̄" ` ''ー`、 `ヽ.
   ___ ,,.. -' "/ { ` -一-ヾ ヽ.  ヽ    ☆
 /      ▽ / ∧ ヽ、, _,,  }}_} ・  ii /
/        {  {ゝ{__`ー-Y´f。Vハ'V } * ・ ii
! 〃      i  ハ ´{ ヽ   、ソ  } く  ☆ ii
ヾ{{    ☆ `ヾ、_`ヽ'^' ヽ   " ! ! } ゜ : ii   うちらは永遠不滅だっちゃ!
  ヽ{{  * .      ハ  く) /{ i !  ; .ii
   ヾ、.        { ` ーj‐'  {ムノ_   ノ
     ヾ       , '´  ̄ー‐‐- '   ` く
        ` ー---─,'         、   、}
            ,'   ,〈 , -ー‐-、}ノ´⌒ヽ.
           ,'  ∧<= 二‐ノヽ、二 ソ
          , '  / } `"'''" ;  `テi´
.         /   ,' /     ' ,イ i
          /  , ' /"" `''ー--‐'ノ\ i
          ,'  / /彡ー ''" ̄"''' く  \i             


47 :=:02/11/12 15:27
【チンコのレス】

〓〓〓〓〓
 |〓|
 |〓|
 |〓|
 (⌒⌒)
  \/
  〓
 【チンコお守りレス】このお守りを見たあなたは超超超幸せ者!
2週間以内に必ず彼氏・彼女が出来るよ!
すでにいる人は超〜ラブラブ みんなが幸せになりますように…
そのかわりこのコピペを1時間以内に、5つ別のスレに貼り付けてね・・
でないと、あなたはインポや性病になります。



48 :名無し物書き@推敲中?:02/11/12 19:55
やったね!
二次元創作は出て行けのコピペが貼られれば創作文芸板で一人前だヨ!

49 :会社遅れるYO@3年:02/11/13 07:22
どなた様かがエロパロで完結させてくださったので漏れの存在価値が無くなり、故に普通の名無しに戻りまつ。皆様今までありがd。

さぁ窓際寸前は気楽に乙女仕様のSSでも書くかねわはははー
なんかリクエストあれば書いといてくだちい。気が向いたら書かせていただきまつ。

50 :名無し物書き@推敲中?:02/11/13 17:46
50ゲd

51 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 17:21
女面倒のレイープ。

52 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 20:26
短い話をひとつ思いついたので書くDEATH。

53 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 21:45
 夢を見た。
 夕焼けの赤い海に立つ女がこちらを見ている。
 女は逆光で光る長い髪を風に揺らしていて、少し背が低い。
 俺はその女を良く知っているはずだったが、どうしてもそれが誰だか思い出せなかった。
 こちらへ呼ぼうと腕を伸ばしても肝心の名前が出てこない。
 仕舞いにイラついておい、と声をあげようとしたがその声すら出ない有様だった。
 こちらを見ているのに、気付いているのに、こちらに来る様子が微塵も無い。
 名前だ、名前さえ呼べれば。
 俺は必死になってきて名前を呼ぼうとする。
 でも誰だかわからない。
 知っている。よく知っている。他の誰よりも。
 世界中で一番近く、長くおれの側にいた女だ。忘れるはずが無い。
 でも名前が出てこない。
 女は相変わらずおれを見ている。静かに赤い凪ぎの海に立ち、こちらを見ている。
 逆光で顔が見えない。
 光る髪で顔が見えない。
 知っている。知っている。俺は知っているのに。
 俺はついに声を絞りだした。
 だが、それはただの吃音となって消えた。
 短い嗚咽のようだと思った。

54 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 21:45
 夢を見た。
 抜けるような青空の向こう側に女が立っている。
 陽炎が立つような暑い日で、随分遠くに女はいた。
 空を見上げると電信柱の向こう側に白く輝く太陽がぎらついている。
 暑い日だ。まるで風も無いうえに、辺りはひどく静かだった。せみの声も聞こえない。
 ふと視線を元に戻す。緑の髪の女はまだそこに立っていて、顔にはっきりした影を落としている為、顔はわからない。
 どこかで会った事がある、と直感で思った。
 そして良く知っていることも。
 名前を呼ぼうとする。前進して駆け寄ろうとする。
 しかし声は出ない。足元はぬかるんで歩くことすら出来そうも無い。
 自分の手を見ると、じっとり嫌な汗を掻いて自分自身の深い影が落ちている。
 そんな馬鹿な。あいつのことは俺が一番良く知っている。
 そうだ世界中の…いや、宇宙中の誰よりも俺が一番知っている。
 ヤキモチやきで嫉妬深くて、短気で単純で、世話焼きでがさつで、そのくせ妙に器用でこまめで
 俺に心底惚れとる女だ。
 ちょっとのことで怒って、くだらないことで喜ぶ
 俺を振り回しまくる女だ。
 何故思い出せない?何故名前を呼べない?何故こちらに来ない?
 せめて声を上げられたら……
 遠く陽炎にかすむ女は、微動だにせずにこちらを見ている。

55 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 21:47
 夢を見た。
 長く降る雨の向こう側に女が立っている。
 ずぶぬれで髪がすっかりぺったんこになっていて、泣いているように見えた。
 俺はついに走り出す。
 考えたって分からないのなら実力に訴えるまでだ。
 雨の音がひどく耳について、自分の鼓動と踏み潰す水溜りの跳ね上がる音が焦燥感を煽る。
 捕まえて聞けばいい。
 名前は?
 知っているのに名前が出ない。のどの寸前まで湧き上がっている空気にも音は乗らない。
 何故だ。俺は自分が知っていることを知っている。なのに何故。
 焦燥感だけが膨らんで、女との距離はちっとも埋まらない。
 たった数百メートルほどの距離だというのに何故。
 知っている、知っていると口の中で何度も唱えている。
 覚えている、覚えていると頭の中で何度も祈っている。
 ここにいる、ここにいると胸の中で何度も叫んでいる。
 でも距離は縮まらない。
 雨のカーテンは晴れそうも無い。
 声が出ない。
 俺は知っている、と何度も自分自身に言い聞かせて走り続けた。

56 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 21:48
 「……なぁラムちゃん、わいが言うのもナンやけどいくらなんでもやりすぎやで」
 「そうけ?うちだって結構ショックだっちゃ」
 「アホはアホでそれなりに真剣なんやから、堪忍したってぇな」
 「…すぐ思い出してくれると思ったのに…」
 「無茶やでラムちゃん、地球人にそんな精神力あるわけあらへんがな。いくらアホが並外れとるゆうたかて所詮は地球人や。強制記憶排除装置なんか使われたら一発やで。
 なぁ、もういい加減寝かしたりぃな」
 「随分ダーリンを庇うんだっちゃね?」
 「別に庇うとるわけちゃうがな。アホが夜中にうなっとるんが気色悪いだけや」
 「レイでさえランちゃんのこと思い出したんだっちゃ…
 ……ダーリン、ほんとにうちのこと忘れたのけ……?」
 「……雑誌の付録も過激になってきたもんやな、わざと忘れさせて愛の深さを測る…なんちゅう趣味の悪い遊びや。
 …わいおおきゅうなりとうないわなんとなく…」
 「テンちゃんもそのうちわかるっちゃ。」
 「わからんでええ……もうええ加減にしよぉな、なぁ……」
 ラムが凝視している14型TVディスプレイにあたるの“今現在見ている夢”が映っていた。
 あたるは必死に名前を思い出そうと苦悩を重ねている。
 思い出してくれない、と不満を漏らすラムには分からない。
 “必死に思い出そうとしている”あたるの焦燥が。
 それでも、ディスプレイを見つめるラムは少し嬉しそうだった。

57 :名無し物書き@推敲中?:02/11/14 21:50
お仕置き編はエロパロで……誰かかかねぇかな……かかねぇか。

58 :名無し物書き@推敲中?:02/11/15 09:37
つまんねぇ話だな藁

59 :解雇記念:02/11/23 20:16
 西の空が赤い。まるで血の色のようだ。それを呟くと、隣からルビーの色だっちゃ、と訂正された。
 「お前はいつもこんな風景を見れるんだなぁ」
 「ダーリンが望めばいつだって連れてくるっちゃよ」
 少し寒い風が吹くので、寒そうな格好をしている女の方を見もせずにジャンパーを突き出した。
 「なんだっちゃ?」
 「見てるこっちが寒い。引っ掛けてろ」
 そしたら隣でふっと笑う気配がしたので、俺は一瞬手を引っ込めようとしたのだが、それより先にジャンパーがするっと手からはなれた。
 「ああっ!うち取ってくる!」
 言うが早いか、緑色の長い髪がさぁっと風のように過ぎ去っていった。
 俺は電気の通っていない廃鉄塔に一人置き去りにされて、西の空が闇色に染まっていくのをじっと見ていた。
 ラムが俺の“妻”になってから何度目のデートだかもう忘れた。今日はラムが行きたい場所に俺を振り回す日だった。ラムは俺の知らない場所を連れまわして、最後に行き着いたのがこの場所だった。
 一度だけこの場所で見た夕日が忘れられなくて俺に見せたかったという。俺は勘がいいからすぐに分ったのだけれど、たぶんラムはそのとき、泣いたのだろう。感動したのならラムなら何度だっていける場所なのだ、すぐに俺に教えたに違いない。
 多分泣かせたのは俺なんだろう。それ以外であのラムが泣くはずがない。
 泣くはずがないのだ。
 夕日がどんどん沈んでいく。短い日没が終わる。
 町の向こうに夕日が吸い込まれてゆく。
 空を仰ぐと、もう気の早い一番星が輝き始めている。遠い遠いこの星より遠くから来た女。二度目は俺だけのために。
 息を切らせてジャンパーを掴んで文字通り飛んで来たラムが、慌ててジャンパーに袖を通した。
 「ダーリンのあったかさが逃げるっちゃ」
 俺は無言でラム抱きしめた。

60 :名無し物書き@推敲中?:02/11/23 20:27
>>59
しみじみ〜〜。。

題名にワラタヨ。がんばって職探せ。(w

61 :名無し物書き@推敲中?:02/11/24 01:06
職くれよ

62 :名無し物書き@推敲中?:02/11/24 23:00
ほんとに職ほしい。

63 :名無し物書き@推敲中?:02/11/24 23:55
>>61-62
あげられないっちゃ、自分で探すっちゃよ! ダーリン♪

64 :名無し物書き@推敲中?:02/12/01 11:41
なんかないかリクエスト。暇に任せて書くっス。

65 :名無し物書き@推敲中?:02/12/02 02:08
>>64
『二人の仲が進展するのは例えばこんな時』きぼーん。

>>59みたいなのが
些細なことかもしれんけど
あたるとラムの仲がちょっとでも進展する時なんだと思うのだが。
(原作・TV版本編だけではとても『忘れるもんかーっ!』には至らないと思うから)



66 :名無し物書き@推敲中?:02/12/02 02:08
>ALL
ひまつぶし&参考にこれでも読んで。最近の作もあるよ。

ttp://lum.hp.infoseek.co.jp/novels/novels.htm
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Ink/9402/garally/garally.htm
ttp://www47.tok2.com/home/mrbsyk/index.html
ttp://sara.gotdns.com/~athim/bunsyoutekinamono-top.html
ttp://fiction.jp/~atarudoumei/writing/image_guest/01_tomas.html
ttp://fiction.jp/~atarudoumei/writing/image_guest/02_tomas.html
ttp://fiction.jp/~atarudoumei/writing/image_guest/03_tomas.html
ttp://fiction.jp/~atarudoumei/writing/image_guest/04_tomas.html
ttp://www.roddi.mls.ad.jp/page/toukou/scenario.html
ttp://www46.tok2.com/home/okure/at-syousetsu-top.htm
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic/4863/nobel/menu.html
ttp://homepage3.nifty.com/rumizyan/menu.htm→フレームにつき自分でおいてある場所に進め
ttp://momo1.dip.jp/~tomoe/momopage.htm
ttp://momo1.dip.jp/~tomoe/toukouhin/syousetu.htm
ttp://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=delsouko03&P=0&SPA=20
ttp://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=1417019&P=0&SPA=20
ttp://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=URUSEILOVE&P=0&SPA=20
ttp://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=LUM001&P=0&SPA=21
ttp://homepage2.nifty.com/sepia/_sepia/s-001a.htm
ttp://homepage2.nifty.com/sepia/_sepia/s-001b.htm
ttp://homepage2.nifty.com/sepia/_sepia/s-006a.htm
ttp://homepage2.nifty.com/sepia/_sepia/s-002a.htm
ttp://homepage2.nifty.com/sepia/_sepia/c-003.htm


67 :名無し物書き@推敲中?:02/12/03 11:55
全部知ってる罪。ああ。

68 :PURE-GOLD:02/12/03 12:03
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http://www.pure-gold.jp/koten/
--------------------------------
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69 :名無し物書き@推敲中?:02/12/05 23:54
リクエスト。
もうすぐクリスマスだから、クリスマスネタの話が読みたい。
因幡としのぶ、或いはランとレイで。

70 :名無し物書き@推敲中?:02/12/06 23:50
 バカが真っ赤なクリームだらけになっているのを窓辺からぼんやり見ている。
 遠くに浮かんでいる宇宙船の窓には全身が飛び切り辛そうなサンタクロース。
 どうせ張り切っていつもみたいに俺に食わせる激辛殺人ケーキなどを作っているにきまっとる。あいつはこーゆーイベントが大好きだからな。
 去年は編み物で助かったのだが、今年はちょっと逃げられそうもない。
 窓辺でぼんやり見ている。必死に作ってるのは人間にゃ食えない辛さの拷問ケーキ。
 そこらじゅうから雑誌を買い込んで、亜空間を駆けずり回って集めている材料。何度も失敗したケーキをジャリテンが食っていたのを横目で見ている。
 お前はどーしてそう、方向の間違った努力に突っ走るのかね。いじらしいとか以前にまず疑えよ、方法を。
 俺には食えねーんだよ、お前の味覚が基準の食い物は。
 何度言っても分らないのかワザとやってんのかは解らない。
 でも必死にケーキを作っている。
 お前の味覚に俺はどうやったって慣れられん。努力とかそういう問題以前の、どーしよーもない問題。
 それでもケーキを作る。真っ赤なクリームだらけの辛いサンタクロース。
 暗くなるまで空を見上げてぼんやり真っ赤なクリームの弾け飛ぶのを毎日見ている。
 よく飽きんな、ほんとに。
 そんなことを思いながらも、まぁいいかと呟いた。
 「今年のサンタはお前で我慢しちゃろ」
 でも絶対食わんぞアレは。

71 :名無し物書き@推敲中?:02/12/07 00:40
早速クリスマスネタをありがとう。
あたるラムの他のキャラもこの後、出てくるのかな。
期待してます。

72 :名無し物書き@推敲中?:02/12/07 19:28
ここで書いてるのは一人なんですか。
他に誰一人として書かないのはどうしてですか。

73 :名無し物書き@推敲中?:02/12/07 19:29
クズスレだからだよ
つーか上げんなボケ

74 :名無し物書き@推敲中?:02/12/08 01:33
今年はちょっと逃げられそうもない=努力を見ているから

ここのあたるは妙にリリカルで少女漫画的で( ´,_ゝ`)

75 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 00:01
>>73
お前が書いてみろよチンカス

76 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 00:31
ラムがあたるに言う、「クリスマス楽しみだっちゃ」
困惑するあたる、あたるには別の予定があったのだ。
「どうしたっちゃ」ラムが言う。
「気にするな」、「気になるちゃ、まさかうち以外の誰かとデートするんじゃないちゃね」、
「う」、詰まるあたる。「でもそんなはずないっちゃ、ダーリンほんとはうちのこと愛してるっちゃ」


77 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 00:35
めがねとあたるがある計画について話している。
「いいか、あたるこれは女子共には内緒だぞ、面堂にもな」
「おう、で、進行してるのか」疑い深く聞くあたる。
「このめがねを信じて・・・・、あ、ラムちゃん」
「なにはなしてるっちゃ」

78 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 13:41
>73
なんかいえチンカス


79 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 19:52
ヒマなの?ボクちゃん。

80 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 20:45
うるせいやつらの小説って…
レベル低いなここ。

81 :名無し物書き@推敲中?:02/12/10 23:07
おまえのレベルに合わせたんだよ

82 :名無し物書き@推敲中?:02/12/11 14:20
アフォのレベルに合わせて書いてたのか!
じゃあ本気を出したらどんな状態になるのか楽しみだなゲラ

83 :名無し物書き@推敲中?:02/12/11 22:28
誘導されてここへきますた。

作者名/了子兄
タイトル/ちいさな願い
話数/略させてちょ。
自レベル/アフォ
本気度/本気を出したら別のモノがd(以下略)

84 :ちいさな願い:02/12/11 22:30
今夜は例年によって面堂邸でクリスマス会があると聞いた。面堂には招待されていないが、女の子たちがおれを待っているにちがいないので顔を出さねばなるまい。
パーティの始まるまで時間がある。イブの夜にひとりぼっちで淋しい女の子を慰めようとナンパをくり返したおれだが、いまいち収穫はゼロであった。
うーむ。無駄にのどが渇いてしまったぞ。
自動販売機に硬貨を入れる。

ガチャンガチャンガチャン
ちゃりーんちゃりーん

お?10円玉が戻ってきた。時々あるんだよな、こういう太っ腹なワンコイン販売機。そう思ってコーラのボタンを押す。
屈んで取り出した缶を見ておれは驚いた。細身で重いそれはラベルも見たことのないものだった。いや、こういうレトロなデザインなら昔見たことがあるぞ…こりゃ今どきはやりの復活物ってやつだね。
プルタブを引くとポンと外れてしまった。懐かしいね。おれが10代の頃まではこうだったね。
そして一気に飲み干した。


おれはその時まだ気がつかなかったのだ。
自分がすでに別の世界へ飛ばされていたことに……

85 :ちいさな願い:02/12/11 22:32
向こうから小さな男の子がやってくる。きょろきょろと辺りを見回していた。
こんな寒い夜に子どもがひとり?なにやってるんだろ。手に持った紙を見つめては顔をあげてまわりを見ている。どうも変だ。しかし、なんといっても目を引くのはその子がサンタクロースの服を着ていることであった。どこのパーティから抜け出して来たんだか。
ジロジロ見ながらおれが近づいて行くと声をかけられた。
「すまねえけどちぃと教えてくんねぇかな」
「お、おう」
子どもには不似合いのべらんめえ調が出たので面食らった。表情は暗がりで良く見えない。
「友引町ってこの辺でいいのか?」
「ああ、ここは友引町だぜ。迷子かい?」
「いや仕事中でさ。この辺でっけえ森ばっかなんで、えらい田舎に来ちまったのかとあせったぜ。この町は初めてなんでな」
面堂の家の方から来たのだということはわかったが、何故に子どもが夜ひとりであの無駄に広大な敷地の向こうから来たのだろうか?
「えっと、きみはどこへ行きたいのかな…」
おれの問いかけは無視されて男の子は来た道を走って戻って行ってしまった。なんともおかしなガキだ。そのままおれも歩いて行き男の子が曲がった道をのぞくと、顔をべろん!と何かに舐められた。気色悪い!!獣の臭いが鼻をつく。
ぎゃーっと叫び後ろに飛び下がって顔を抱えたおれの耳に先程のガキの声が聞こえる。
「こらっ!ダメじゃねえかっ!!おとなしくしてろ〜」
ちらっと見上げるとガスガスと何かを蹴っている姿が見えた。恐る恐る蹴られているその、自分を舐めた動物の方を見てみる。それは一匹の大きなトナカイであった。
「あ〜あ。見られちまった…」
見られちまったもなにも…今度は街灯のあかりが男の子の顔を照らしていた。ぼさぼさの髪に丸くきれいな顔だち、ドングリの様に大きな目…

86 :ちいさな願い:02/12/11 22:33
「竜ちゃん!」
それは紛れもなく藤波竜之介───竜ちゃんであった。小さいけど。
「おう、なんでえ。おれは確かに『竜』って名前に付くけどおめぇなんて知らねえぞ」
抱きつこうと手を広げると、背の高さ的にいい具合にパンチを入れられた。かなりヤバイ所に。
「!!」
うずくまるおれを竜ちゃんらしき子が心配そうにのぞき込む。
「あ、わりい!大丈夫かよおじさん」
おっ、おっ、おじさんだとーー!?股間の痛みよりその言葉の方が数倍ダメージ大きかった。そうだよな、こんなチビから見れば今のおれはおじさんだろうけど…ホントはタメなのに…非道いよ。もしかしてこの子は竜ちゃんじゃないのか?
「そこ、男は痛いんだってな。くれぐれも注意する様にオヤジに言われてたんだけど…おれ、よくわかんなくて」
あ、やっぱり竜ちゃんだ。
「竜ちゃん、こんなとこで何してんの?」
ちいさい竜ちゃんはそう聞かれて困ってしまったらしく、下を向いてもじもじしていたが「誰にも言うなよ」と前置きして言った。
「おれ、実はサンタクロースなんだ」
「へえ〜」
サンタなのは一目瞭然だ。トナカイもいる。良く見るとソリもありプレゼントらしき白い大きな袋がいくつか載っていた。
「ナイショなんだ。サンタクロースってのは髭の生えた爺さんてのが定番だろ?こんなガキが手伝ってるのがばれたら子どもはがっかりしちまうぜ」
「ほう。しかしきみも子どもではないか」
「おれはっ!いいんだよっ!」
真っ赤になって竜ちゃんは叫ぶとソリに乗り込んだ。
「じゃ、忙ぐから」
トナカイが走り出してソリが浮上した。シャンシャンと鈴が鳴り始める。こりゃ本格的にサンタだね。すかさずソリの後ろ──袋が詰まった場所に飛び乗る。竜ちゃんが振り向いて怒り始めた。
「おいっ!なんのつもりだよ!降りろっ」
「いいじゃないか〜おじさんにも手伝わせてよ」
「降りろっ!!降りやがれ〜〜〜」

87 :ちいさな願い:02/12/11 22:36
イブの夜は町もピカピカ光っている。上空から見下ろすと、駅前の繁華街のイルミネーションを中心に町中へ幾筋かすそ野が広がっていて町全体が星形に輝いていた。
「はあはあ…疲れた〜あと何軒あんのよ〜?」
「ちっ、軟弱だな。袋が残ってるだろ。それ全部を配ったら終わり」
おれの横にはまだ大きな白い袋が3つほどある。
これを一軒一軒…気が遠くなった。
サンタの仕事は以外にハードだ。壁によじ登る、屋根をつたう、家に密かに侵入など慣れないことばかり。
大人に見つかりそうになり逃げる、犬に追いかけられる。こんな住宅街では飛んでいるだけで目立つので、ソリは人気のない場所へ下ろして大きな袋を背負い町中を走り回らねばならない。
物凄い重労働だ。
「よくこんなこと年寄りがやるなあ」
「おまえの要領が悪りぃんだよ。しょうがねぇなあ。じゃ、まとめて仕事するか。次は3丁目の孤児院」
「げっ!」
おれは露骨に嫌な顔をした。前にあそこの猛犬を怒らせてしまい追い回された記憶がある。
「見張りはパス!」
「わかったよ。おっちゃんが行って配ってこい。絶対子ども起こすなよ」
「合点だ!」

88 :名無し物書き@推敲中?:02/12/12 11:59
おお!

89 :名無し物書き@推敲中?:02/12/12 12:28
おおっ新作ですね!楽しみですー

90 :名無し物書き@推敲中?:02/12/13 19:16
る〜ん、クリスマス〜♪ いいですね〜(w

91 :ちいさな願い:02/12/13 23:17
町を巡る道々で聞いてみた。
「竜ちゃんはどうしてサンタの仕事をする様になったの?」
「ああ、それがよう」

竜ちゃんの話はこうだった。
2年前に家の仕事である夜の仕入れが終わり、まだもう少し片づけてから家に戻るという親父を残して一人帰って来た日があった。部屋に入ろうとすると誰かのいる気配がする。
「この泥棒野郎!」
と突進すると相手はペコペコと謝り始めた。
「すみませんすみません、わっ、こどもじゃないか。一体どうしてこんな夜中に…」
「うるせえっ!うちには取るもんなんか何もねえぞっ」(真実である)
「わしは泥棒ではない。怪しいものではない」
竜ちゃんは相手を見た。大きなボタンの付いたコートととんがり帽子。白い髭を長く生やして大きな袋を持った老人。
「じゅうぶん怪しいじゃねえかっ!」
「いやいや、見ての通りわしサンタクロースじゃよ」
「サンタだあ…?サンタってのは…」
 
「サンタとは夜家に忍び込んで子どもの夢を大きな袋に詰めて帰る恐ろしい妖怪なんじゃ〜〜!」
「!………」
「ってオヤジが教えてくれてたんだろ?」
おれが口をはさむとちいさな竜ちゃんは目をパチパチさせて驚いた。
「その通りだよ。おめえ、おれのオヤジのこと良くわかってんな〜それでその爺さんが」

92 :ちいさな願い:02/12/13 23:18
サンタと名のる老人は手帳を取り出して何か調べ始めた。
「ふむふむ、ふじなみりゅうのすけくんと…」
「おれのことかよ!?な、な、なんて書いてあるんでぃ」
「ええと、事前の調べではきみは親御さんがいないことになっているんじゃが」
「とうちゃんならちゃんといるぜ!ちゃんとしてないとうちゃんが一人な」
「ありゃ」
「それと今『くん』って言ったな!言っとくけどなあ、おりゃー女でぃ」
「そ、それはすまんかったの」
爺さんは手帳と竜ちゃんを交互に見比べた。
手帳には、

 藤波竜之介くん(○歳、男、両親なし)

と書いてあったに違いない。
サンタクロースの爺さんは正体がすっかりばれてしまった。その夜サンタの後をついて回った竜ちゃんは、それから毎年お手伝いするようになったのだそうだ。
「ま、おれにとっちゃこんな仕事は朝飯前だけどなっ」
竜ちゃんは得意げに言う。

93 :ちいさな願い:02/12/13 23:21
なんとか全部配り終わり、仕事も済んだせいなのかソリは上空へ一気に舞い上がった。
「お疲れ」
竜ちゃんが声をかけてくれる。
「あんたも手伝ってくれたからな。きっとお願い聞いてもらえるぜ」
「お願い?」
「そうだよ。爺さんが今夜のごほうびに何でもひとつ願いをかなえてくれるんだ。嬉しいだろ」
「そりゃあ凄い!」
おれは喜んだが、内心不思議な感情で支配されている自分もいた。なんだか今夜はもう色々なものをもらってしまった様な…
「で、竜ちゃんは何をお願いするんだい?」
「おれの頼みはは毎年同じなんだ。来年もサンタクロースをやらせて。だよ」
「なんだ、向こうから頼まれてやってるんじゃないのか?」
「ううん。おれが自分でしたいって言ってるんだよ。『きやく』だっけ?ほんとはやっちゃいけない決まりがあるんだとさ」
「へえ」
それはタダ働きでは?なんだか納得いかないが、竜ちゃんが毎年楽しみにしているのならいいのか?
ソリの上昇がゆるやかになってきた。高く昇ったので相当寒い。
彼方に灯りが見えてきた。こちらへ近づいている。
「あれが何でも願いをかなえてくれるお爺さんかい」
「そうだよ」
「じゃあお兄ちゃんのお願いは、来年も竜ちゃんと一緒にサンタがしたいです〜ってのにしようかな」
「おじさん。」
竜ちゃんはマジ顔になった。
「それだけは勘弁してくんねえかな。おじさんみたいにトロい人と一緒にやってたらこの商売いつかはバレておじゃんだぜ」
どうしてそんなにサンタの仕事がしたいのかと問おうとして止める。そっと忍び込む子どもの枕元。見つからない様にしろと言われてはいても、つい剥がれた掛布団を直してしまう。顔を見ると、誰もが幸せそうに寝ているんだよな。
おれは自分のポケットいっぱいに詰め込んできた、こどもが書いたサンタ宛の手紙を探ってみた。そして、今夜訪ねた子どもたちには皆共通点があったのだということにやっと気が付いた。


94 :ちいさな願い:02/12/13 23:22
「ほうほう、竜之介さんのお友達ですか」
「別にお友達じゃねぇけどな」
「未来の恋人でーす」
竜ちゃんはバカじゃねぇのと言い、サンタクロースはホッホッと愉快そうに笑った。
「ちょっと変なおっちゃんだけどな。まあ良くやってくれたよ」
爺さんの乗ってきたソリに竜ちゃんのソリをつなぐ。家まで送ると言われたのでおれたちは爺さんの大きなソリに乗り移る。ソリが滑空し始めて程なくして竜ちゃんはおれの膝の上で眠ってしまった。

「おれも戻れる?」
ちょっとばかし不安になり聞くと
「勿論じゃよ。何か願い事も聞こう。欲しいものはあるかね」
「はあ…」
ボランティアは女性にしかしない主義のおれではあるが、今日は親のいない子ども達の為に働いた。それでいいではないか。お願いなんて…
寝息をたてている竜ちゃんの頭に手を置く。
「彼女が毎年クリスマスの夜にこんなことをしているなんて全然知らなかったな」
「きみが出会う頃にはもう辞めているからのぅ」
爺さんの話によると、数年後竜ちゃんは年末の忙しい時期にこれ以上の仕事は無理と「来年もサンタクロースをやらせて」と言わなくなるのだそうだ。最期のお願いは「おれが将来結婚して子どもができたら、男の子にしてくれ。きっと父ちゃんが喜ぶから」だった。

95 :ちいさな願い:02/12/13 23:23
町のあかりが見えてきた。さきほどは星形に見えたが、形を崩して今は町全体が輝いて見えた。郊外も発展したし、年々クリスマスのイルミネーションも派手になっているからだ。現代の友引町に戻って来たらしい。
竜ちゃんが歩いているのが見える。
目の前に降りて、少し浮いたままソリを止める。
「りゅうちゃん!」
「…あいかわらずイカレたもんに乗ってやがんな。何してたんだよ。もうパーティは終わっちまったぞ。ん?おめえ目が真っ赤だな」
「そお?さっきまでお仕事してたから疲れたんだ。このソリはバイト代がわりに一晩借りてきたんだけど…竜ちゃん、これから夜のドライブしようよ」
「なんでぇ、ソリって。サンタじゃあるめぇし…」


そのとき、トナカイが甘えた声を出して竜之介を呼んだ。
ハッとしてトナカイを見る。
おまえ…
驚いて近寄ってゆく。
手を伸ばしてトナカイに触れると竜之介はその首を抱きしめた。



終わり

96 :了子兄@13日の金曜日:02/12/13 23:51
三年さん、おじゃましました。就職がんがって下さい。
ランちゃんの続きも落ち着いたら是非に!

原作を見直してたら、了子ちゃんのクリスマスパーティ時の
竜之介のクリスマスに関する認識とビミョーに違ってるし。
それと文章力が板違いで大変失礼しました。

97 :名無し物書き@推敲中?:02/12/14 00:07
>>82
オイオイ昼間から煽りかよおめでてーな。さすが無職プッ

98 :名無し物書き@推敲中?:02/12/14 00:09
いまさらかよ

99 :名無し物書き@推敲中?:02/12/14 02:30
どこもかしこも香ばしくてよろしゅうござんす。

100 :名無し物書き@推敲中?:02/12/14 02:31
つーわけで100ゲットなわけですが。

101 :名無し物書き@推敲中?:02/12/15 21:06

>「サンタとは夜家に忍び込んで子どもの夢を大きな袋に詰めて帰る恐ろしい妖怪なんじゃ〜〜!」

これから子供にはそう言おうっと(w

>了子兄
楽しかった、機会があったらまた書いてくださいね〜!

102 :名無し物書き@推敲中?:02/12/17 19:18
フラッシュ作ってる。でもちっともうる星世界じゃない罠。

103 :名無し物書き@推敲中?:02/12/17 22:57
>102
バイトでも仕事は仕事
がんばってくださいね

また気が向いたらうる星SS書いてください

104 :名無し物書き@推敲中?:02/12/20 16:37
誰か新作を〜!

105 :名無し物書き@推敲中?:02/12/20 21:52
ラム、より目だな今日は特に。

106 :名無し物書き@推敲中?:02/12/20 22:16
いかん、うる星分が不足してきた。

107 :名無し物書き@推敲中?:02/12/20 22:33
あんまり もぞもぞ しないで〜♪
私は いつでも 濡れ濡れ〜♪
余所見をするのは ヤめてよ〜…

108 :名無し物書き@推敲中?:02/12/21 10:12
ようやくFLASHが形になってきた。出来がアレでも堪忍な。

リクエスト募るです。なんか面白いシチュエーションないですかね。

109 :サボり:02/12/21 14:07
ここに来れば3年さんに会えるみたいだね。Flash楽しみに待ってますw

110 :カワイ:02/12/21 20:51
エロパロの方は申し訳なくって行けません。
もったいぶっている訳ではなく本気で鬱なオチなので怖くて晒せないだけなんです。
Flash出来たら勇気を出すです。

111 :サボり:02/12/21 21:14
>>110
漏れなんか想像力貧困な人間だから思うような続きが中々書けない・・・( ´・д・)


112 :名無し物書き@推敲中?:02/12/21 22:47
そんな事言わずにがんがって!皆期待してる。


113 :名無し物書き@推敲中?:02/12/22 20:57
ちょっとお邪魔いたします。
エロパロスレの213です。
宜しければカワイさんにあのSSの感想をお願いしたいのですが宜しいでしょうか?
勝手なこと言ってすみません。
批判でもなんでも構わないので・・・。

>サボり魔さん
感動してもらえたことに感動・・・(ジーン
ありがとうございます。すっごく嬉しいです。
今のお話は会話だけなのに絵が浮かんで楽しいですね。
続き待ってますので頑張ってください!
(向こうで書けば良いんですが・・・すいませんw)

114 :名無し物書き@推敲中?:02/12/23 00:11
あのSSってどれでしょう。ここの竜之介のやつでしょうか。

115 :名無し物書き@推敲中?:02/12/23 15:38
エロパロスレの213です。
すいません。タイトル書かないなんて(バカ
エロパロスレのホワイト・クリスマスというやつです。
自分が初めて書いたSSなのでどう思われたかが凄く気になるんですよね。
改めてよろしくお願いします。

116 :名無し物書き@推敲中?:02/12/23 21:10
あそこのID:pM3lxnXtは漏れです。

117 :名無し物書き@推敲中?:02/12/24 02:45
サボり魔氏へ
続きが楽しみです。
ttp://w2.oekakies.com/p/sample2/35.jpg?52885


118 :名無し物書き@推敲中?:02/12/24 08:15
おれがアイツであいつが俺で!?サボりタソにはがんがって欲スィ。
FLASHは動画部分を削って容量削減中。コマ落ちがひでぇ。
紅白に飛び入りで出すか、エロパロ・文芸で限定公開かどっちがいいかな。

119 :エロパロスレ213:02/12/24 18:08
>116
サンタが来たと書いてくださった方ですよね。
どうでしたか?クリスマスプレゼントになりましたでしょうか。

120 :名無し物書き@推敲中?:02/12/24 18:20
>エロパロ213氏
クリスマス(前)には奇跡が起きるんだと信じるようになりました。
あと年末年始に末尾が「swf」の怪しげなアドレスがあったら
ブラクラチェッカー等に掛けてから自己責任で踏んでみてください。

121 :エロパロスレ213:02/12/24 19:12
>120氏=カワイ氏でいいのかな?
どうもありがとうございます。
フラッシュ楽しみにしています。
あと今しのぶのエロ無しSS書いてるんですが来週うpしてもいいですか?

122 :サボり:02/12/24 21:26
今日はイブですね・・・
>>117さん
素晴らしい絵を描いていただき本当にありがとうございました。最高のクリスマスプレゼント
になりました。うれしくて涙がでてしまいました。お見苦しい小説ですが、励まされ
るとほんとうに力になります。

三年さん
flashとても期待しています。年末のあわただしい時期に風邪などひかぬ様
お気をつけ下さい。励ましありがとう!またチャットでお話しましょう

123 :カワイ:02/12/25 03:43
フラッシュには期待も希望も持たない方向で。内容激しく鬱だから。

あとスレ立ては漏れですがここはうる星スキーの溜まり場(希望)なので
許可とか取る必要ないです。思う存分ヤっちゃってください。

124 :サボ:02/12/25 18:57
久々にチャットしませんか?もし拝見されたら0時位にお越しください

125 :カワイ:02/12/26 09:49
すんません、バイトで居ませんでしたクリスマス(´Д⊂)
しかもチャットのアドレス紛失しててウワアン・゚・(ノД`)・゚・。
……つかまたスレが我々のチャット状態になってますね……>サボり魔氏

126 :名無し物書き@推敲中?:02/12/26 16:07
エロパロ87=物好きです。
カワイさん、お元気?!そうで何より。
フラッシュ楽しみにしてますー。

サボリ魔さんの続きも待ってますから。
あ、117が見えない…(泣

チャット、これでしょうか。
ttp://chabo.kingdom.biglobe.ne.jp/00715217295105431/chat/
こんど遊びに行こうかな(ボソw

127 :サボ:02/12/26 19:24
帰宅sage

>>126さん
あなたですね描かれたのは!本当にありがとうございました。
ぜひチャットしましょう。参加大歓迎です



128 :カワイ:02/12/26 19:58
行って来ましたチャット。物好き氏ありがd
愚痴ってきたのでお好きな方はドゾー

129 :サボ:02/12/26 20:12
( ̄ー ̄)ニヤリッ 

130 :カワイ:02/12/26 20:37
早!レス早っ!

131 :名無し物書き@推敲中?:02/12/26 20:47
とりあえず愚痴こぼしてきました。

132 :サボ:02/12/27 00:10
もう三年さんいないですか?

133 :カワイ:02/12/27 00:30
居るけどもう貴殿が居ない気がするのですが何か。

134 :サボり:02/12/27 00:40
いたりしまっスル

135 :名無し物書き@推敲中?:02/12/27 00:49
チャットにいますのでお暇があったらいらしてください

136 :一人紅白:02/12/28 14:16
http://sakai.cool.ne.jp/kawaitasuku/index.html
自己責任で好きなの押してください。

137 :名無し物書き@推敲中?:02/12/28 16:16
>136
いやぁ、良かったですよ!
何回も見てしまったw

138 :一人紅白:02/12/28 20:36
>>137ありがdございまつ(´Д⊂)

しかし面白いですよね、うる星スレ以外で好評を見たことがないというのが。
他は「ウトゥ気味」とか「葛藤( ;゚Д゚)」とかなのに。背景が黒なのがアレかしらん。

139 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 00:43
「掌に残る××も無いよ」

掌に残る程も無い。掌に残る迄も無い。
手の甲にも乗らない。
全部持って行って、持って行かれて、
残っているものなど、もうたったそれだけで、
渡すものなど、たった一つも無いというのに、
お前はそれ以上の何を望むのか。
掌に残ったこんなクズのような張りぼてなどを、
お前に渡すわけにはいかん。
最後に渡したものがそれでは今までが無意味になる。
それにお前に全てを渡したから、
俺はすっかり空洞になってしまいそうだ。
それなのにお前はこの掌に残った張りぼてが欲しいと抜かすのか。
俺の全てを持って行ってしまったというのに、
こんな誰にでも吐ける様な張りぼてが欲しいと。
何故気付かない。
俺はお前に俺から持って行く全てを咎めた事などなかろう。
何故解らない。
俺はすっかり空洞なのだ。
お前に全て渡したのだから。
だからこのクズくらい

俺から持って行くな。

140 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 02:12
>>139
誤爆でなければ
なかなか深い文章だと言っておこう

141 ::02/12/29 02:37
中也っぽいですね。

142 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 10:12
あー、あたるか。つうことは3年だな。

143 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 16:27
「にちようび」

舞い上がる風に薄目を開けると
息せき切らせてそこに居たので
家に連れて帰ることにした。
コンビニの袋の中のコーラに目をつけたのか
台所からコップを二つ持ってくる。
何も言わずにコーラを渡すと
半分だけ黒い炭酸水の入ったコップが帰ってきた。
コンビニで買ってきた雑誌を読みながら
背中で聞こえる声が、ぼんやり夕日に染まり
夕暮れ時の豆腐屋のチャルメラに混じって悪くない。
ぼんやり相槌など打ちながら、あの独特の声を聞く。
そのうち喋るのに飽きたら構って構ってと騒ぎ出すので
絶妙のタイミングで雑誌を閉じて花札を取り出す。
どうせ負けるのは目に見えているが
どうせ夕食までの暇潰しだ。
そのうちふわふわと風船玉が帰ってきて夕食。
風呂に入って部屋に入れば既に布団が敷いてあって
長い髪をドライヤーに当てる音がする。
風船玉を渡して布団に横たわって薄目を開ける。
日曜日の締めくくりの映像としては
実に悪くない。
高校生でこの所帯臭さはかなわんがな。

144 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 17:05
「つきにおちる」

宵口にてくてく外を歩いていると、不意に隣からねぇ見てお月様が、
と声がしたので空を見上げたら、丸くて大きな月が輝いていた。
月餅が食いたいと呟くと、ロマンの欠片もないとぶーたれる。
月は本当に大きくて、街灯の少ない夜道に大きな影が二つ出来ている。
影踏みにいい思い出がないので黙っていた。
隣を見るとまるで吸い込まれんばかりに月を凝視しているので、
帰りたいのかと訊ねようとして……やめた。
てくてくと数歩歩いて置いて行くぞと声を掛けたら振り向いて
手が届きそう、と天を指差した。
届くわけねーだろ、大きく見えてるだけで
とんでもなく遠くにあるんだから
と言い終らないうちに、体をがっしり掴まれて
重力を振り切って空に舞い上がった。
高く早く一直線に月を目指して飛んで行く。
下を見るとまるで色とりどりのじゅうたんみたく光の町が遠くなっていく。
どこまで行くのだと訊ねたら
あなたに届くまでと答える。
「お前が俺に届かんかったら、俺は死ぬぞ」
手を振り解いて重力に身を任せた。
ああ夜風が身にしみる。
空気がナイフのように体中を切りつける。
半狂乱になった疾風が安物のジャンパーを引っつかんで
ようやく重力の戒めから解き放たれて
早く助けろ馬鹿が死ぬかと思った、と言った。

145 ::02/12/29 18:20
今度は足穂ですね。

146 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 19:24
中原中也に謝れ!稲垣足穂に謝れ!

147 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 21:02
スレ違いネタだからちょっと控えてください。

148 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 21:14
漏れはなかなかいいと思うし好きだが>>139>>143>>144
ここは創文ということでまあ連続は避けれ。

149 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 22:17
スレ違い?うる星じゃん。

150 :名無し物書き@推敲中?:02/12/29 22:44
中原中也とか言ってる人に向けて言ったつもりだったんだが
すまんね

151 :名無し物書き@推敲中?:02/12/30 14:06
で、中也と足穂って誰なんだということなんだが。


152 :一歩前へ…:02/12/30 16:36
今日はもう大晦日。
今年も色々あったけどあっという間だったなーなんて思いながら
私は買い物客で賑わっている商店街を歩いていた。
「えーっと、あれも買ったし……買い忘れは無いわよね」
あら?八百屋の前にラムがいるわ。
「あっしのぶ!久しぶりだっちゃ。しのぶも買い物け?」
「ええ。お雑煮の材料をね。ラムは何を買ったの?」
「みかんだっちゃ。ダーリンがどうしても食べたいってうるさくて…。
 お義母様はおせちを作ってて忙しいからうちが買いに来たんだっちゃ。
 はい、しのぶにも一つお裾分けだっちゃ」
「いいの?ありがと」
ラムと話すのは面堂くんの家のクリスマスパーティー以来だった。
ぺちゃくちゃとおしゃべりしながら一緒に歩く。
私達も前から比べると随分仲良くなったわ。
やっぱり彼ができて心に余裕が生まれたのかしら。
そんな事を考えているとラムの右手に光るものが見えた。
あれはもしかして…。
「ねぇラム、その指輪…あたるくんから?」
「そうだっちゃ。ダーリンからのクリスマスプレゼントだっちゃ。
 うちダーリンがくれるとは思わなかったから
 もらった時嬉しくて泣いてしまったっちゃ…」
それじゃあの時のアドバイス通りに買ったのね。
「良かったじゃない。でもあのあたるくんがねー。変われば変わるもんね」
「しのぶは?因幡から何をもらったのけ?」
「うふふ、あのね、これよ。小さな真珠のネックレス。
 因幡さんは私のイメージにぴったりだからこれにしたって言ってたわ。
 でも手に取る時細い鎖を壊すんじゃないかってハラハラしちゃうのよね」
「しのぶならやりそうだっちゃ…」


153 :一歩前へ…:02/12/30 16:38
「何か言った?」
「な、なんでもないっちゃ。すごく可愛くて良く似合ってるっちゃ!
 因幡に編んでたマフラーは間にあったのけ?」
「なんとかね。23日の明け方に出来上がったわ」
「それは良かったっちゃ。お互い良いクリスマスになったみたいだっちゃね。
 あ、それじゃうちここで…。良いお年をだっちゃ!」
「ラムもね。来年もよろしくね!」
手を振り合うとラムはスイッと飛んでいった。
ラムったら幸せそうな顔しちゃって…。
そういえば数日前、あたるくんと手を繋いで歩いてる所遠くから見たんだっけ。
辺りには誰もいなかったとはいえあたるくんがそんな事するなんてねぇ。
もしかして何かあったのかしら。
いいなぁ。私達も早くあんな風になれたらいいのに。
因幡さんとつきあい始めてから結構経つけどまだ何もしてくれないのよね。
この間のデートの時も手を繋いだら顔真っ赤にしちゃうし…。
つられて私まで赤くなっちゃったわ。
別に今のままで不満がある訳じゃないけど出来ればもう少し進展したいのよね。
そうだ!来年の目標は因幡さんにキスしてもらう事にしようかな。
う〜ん…下手すると再来年になるかも…。
それとも思い切って私からするにしようかな。ちょっと大胆かしら?
でもこのままだと時間が掛りそうだし…ね。
よし、何事も挑戦よね!
きっと因幡さん驚きの余り固まっちゃうに違いないわ。
その様子を思い浮かべてクスクス笑いながら家のドアを開けた。
もしかしたらその時一緒に少し新しい自分への扉も開けたのかもしれない。

END


154 :名無し物書き@推敲中?:02/12/30 16:46
大晦日は明日ですが早めに載せることにしました。
大した事無い話ですね・・・。スマソ
皆様良いお年をお迎えください。

155 :名無し物書き@推敲中?:02/12/30 16:55
154です。すいません、大事なこと忘れてました・・・(恥
カワイ氏フラッシュ面白かったです。
SSも何気ない日常の1コマって感じですごく好きです。
来年も楽しみにしています。

156 :名無し物書き@推敲中?:02/12/30 17:20
フラッシュわけわかんない

157 :名無し物書き@推敲中?:02/12/31 01:01
うん本当につまんないね

158 :名無し物書き@推敲中?:02/12/31 17:23
フラッシュ拝見しました。
フラッシュという物自体あまり見たことがないもので、拝見していたら目がチカチカしてしまいました。
早くて大体しか文字が読めないのですが、何となく内容は分かりました(と勝手に思った)
あたるをシリアスにしたらああいうのもありなのかなと思います。
でもちょっと重いかな。
BDに対して「あれはうる星映画ではなく押井映画だ」という評をよく目にしますが、
今回拝見したフラッシュにも似たような感じを受けました。
うる星を題材にした「カワイさんのフラッシュ」だと。良くも悪くも。

SSを読んでいても同じ感じを受けます。
それは日常さんやサボリ魔さんも同じはずなんですが、カワイさんの作品が一番個性がはっきり出ている気がします。
カワイさんご自身の作風を大切にして、今後も創作を続けてほしいと思います。
次回作を楽しみにしています。特にSSを。

勝手なこと言ってお気を悪くされたらすみません。



159 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 00:20
>>158
同意ー。
あたる=カワイでね。
でも、それがいいんだ。

あけおめ。
今年も良いSSがイパーイ読めますように、パンパン(w

160 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 00:28
「本当は
ちゃんとわかってる。
理解も判断も出来る。
だからこそ
心が付いていかない。
認めるのが嫌なのではなく
屈するのが嫌なだけだ。
俺は俺のしたいようにするし
してきた。
だからそうしようと思うのに
お前はいつも先回りして
言葉を求めるから
おれの言葉は行き先を見失う。」

161 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 00:30
下がりすぎてるので便宜age
2003年はここももっと盛り上がるといいな

162 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 00:48
早すぎて動態視力がついていかなかった…w
フラッシュ中の一文、ですね。 >>160

163 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 00:54
右クリックで画像止めりゃあいいじゃん

164 :名無し物書き@推敲中?:03/01/01 05:01
>163
そうだったのか…教えてくれてありがとう

165 :名無し物書き@推敲中?:03/01/02 01:11
「睡眠薬」

ひとかじり
ごくり
パラフィン紙の擦れる音。
隣で暢気な顔して眠ってやがる。
神経質な学友から仕入れた薬は白色で
真ん中からぱきりと折る為の溝がある。
二日にいっぺん薬を折る。
薬を飲むことにあまり意味が無いと思っている。
それでも飲まないと不安なのは
この世で一番信用ならない身体の主だから。
夜中目を覚まして理性が飛んだら
この世で一番我慢ならない性格の人だから。
だから今日も薬を飲むよ。
水で流し込む苦い錠剤が二つ半
競うように食道を通過する。
もう一度確かめるように隣を見る。
ぐぅぐぅ気楽な寝息を立てている。
腹立ち紛れに頬をぎゅうとつねってやった。
眉間にしわ寄せ、彼女が寝言を呟く。
「キスはもっと優しくするもんだっちゃダーリン」
ムカついた。

あんまりムカつくので首筋にキスマークつけて寝た。

166 :名無し物書き@推敲中?:03/01/02 02:17
>>165
もう何も言う事はありません。ここのスレ専属の作家になってください。


167 :ながいながいはなし:03/01/04 02:56
隣の風通しは抜群。背中や肩の軽いこと。
おれは斯くも身軽だったのか。
押入れの襖を開けても茶の間に下りていっても
通学路を歩いても教室の自分の席に着いても
身体は羽根のように浮かび、足取りを阻むものは無い。
悩みも煩わしさも過ぎ行く時間の風に吹き散らされ
まるで全てが夢心地のよう。
おれの自由を世界の何人が妨げらりょうか。
家や部屋が無意味に破壊されたりせず
当然学校で見境なく爆発が起こる事もない。
背中にフライパンを忍ばせる必要はおろか
あの恐ろしい電撃に耐える必要もない。
まるでパラダイスだ。
日常よありがとう、平穏万歳、無事こそ全て。
布団をかぶって明日に思いをめぐらせれば
そこには様々な女の子との薔薇色の日々。
朝どれだけ揺さぶっても起きなかったラムは
夜になっても起きなかった。
次の日になっても起きなかった。
これ幸いと家を飛び出したおれは
帰ってきてもラムが起きてないことを不思議に思いもしなかった。

168 :名無し物書き@推敲中?:03/01/04 21:41
>>167
続きを期待しております。

169 :ながいながいはなし:03/01/05 00:40
 ラムが眠ってから2日経ったが別に何も
変わらなかった。
 学校あるし、ガールハントにも忙しい。
 そのまましばらく放っておいたがどーにも
様子がおかしい。誰もラムが居ないことを
おれに尋ねたりしないのだ。あのやかましい
面堂やメガネ以下親衛隊の連中、しのぶや
竜ちゃん、母さんや父さんまで誰一人として
ラムの話題に触れない。
 そしてもう一つ奇妙なのは、ジャリテンの
姿が一向に見えないことだった。
 いい加減不自然に思って揺さぶり起こそうと
押入れを開けると、暢気な顔でぐうぐう眠る
ラムの顔。つつくとちゃんと反応する。死ん
でいるわけでないのは火を見るより明らかな
のだが、なにをどうやっても起きない。
 口の中ににんにく入れたって起きない。
くすぐってもつねっても叩いても揺さぶって
も、とにかく何をしたってちっとも起きない
のだ。
 万策尽きて仕方がないので母さんに起こし
てもらうことにした。
 「ラムって誰?」
 おれはどこかへポーンと放り出されたような
気がした。
 うすうす気付いていたので知らないフリを
していたのだが、こうもきっぱり現実を突き
つけられては仕方がない。
 どうやらみんながラムを忘れてしまったらしい。

170 :名無し物書き@推敲中?:03/01/05 13:32
これからの展開に大いに期待しております。ありがとうございます
スレ専属の作家になってくださって

171 :ながいながいはなし:03/01/06 00:56
 大方予想の付く返事であった。何より合点
がいくのは、食事の用意もあらかじめ三人分
しかなく、布団の上げ下げについても母さん
が何も言わないのは不自然なのだ。
 ということは、おれ以外にラムは見えてい
ない。ひょっとすると触れられない可能性も
あながち否定できない。
 久しぶりに眩暈がした。こいつらと付き合
っとると、こういう不可思議な事態はしょっ
ちゅうなのでもうすっかり慣れたと思った途
端にどえらいことをやらかす。わざとやっと
るのではないかと不審に思うこと然り。
 訝しがる母さんを尻目に部屋へ戻った。
 押入れの襖を開けると布団にうずもれても
ちゃんと居る。やっぱりくぅくぅ暢気な顔し
て眠っているのだ。
 頬に触れる。このぬくもりが幻覚じゃない
ことはこの肌を地球上で一番知っているおれ
が保障する。当然体中隅々まで偽物でもない。
ちゃーんと全部調べた。……捜査方法は機密
保持の為公表しないが。
 重さもぬくもりもある。そりゃそうだ、ラ
ムはただ眠っているだけなのだから。
 いい加減気が滅入ってきたので、ランちゃ
んのUFOを訊ねて相談することにした。
 ……発想は間違いなく良かったのだが、現
実はしばしば想像を絶するものだ。
 「…そ、そんなバカな…」
 ピンク色のUFOのあった空地はがらんとしていた。

172 :名無し物書き@推敲中?:03/01/06 02:23
(・∀・)イイッ!

173 :山崎渉:03/01/06 16:00
(^^) 

174 :ながいながいはなし:03/01/07 00:27
 呆気に取られてUFOのあった辺りにまで
恐る恐る足を進めてみる。UFOの足のあっ
たところには、跡さえなくただナズナやらセ
イヨウタンポポやらエノコログサやらがザワ
ザワさざめいているだけだった。
 そんなバカな。ついこないだまでここにあ
ったのに跡さえないってのはどーゆー了見じゃい。
 おかしい。
 絶対におかしい。
 ……いつからだ?
 決まっている、ラムが起きなくなってから。
これでひん剥いてでも起こさにゃーならん。
ガールハントに邪魔が入らなくてラッキーと
か言っている場合ではない。なにしろランち
ゃんが居ないのだ、お雪さんや弁天様とのコ
ンタクトも取れない可能性がある。
 大急ぎで家の階段を駆け上がり、部屋の押
入れの襖を開ける。
 激しい頭痛。混乱。混濁する眼前。
 なんだこれは。悪い冗談か、それとも悪夢
の続きか。ともかく異常な世界だ。振り向い
てカレンダーを確認する。12月6日土曜日。
取り立てて何も無い日だ。強いて言えば月曜
日から期末テストが始まる。初っ端から物理
なのだが今はそれも無意味だ。
 なんたって、物理のカンニングをさせてく
れる奴が消えたのだから。
 「…ちょ、ちょっと…まて…」
 敷布団と掛け布団が占拠する押入れに向か
って、ただ呆然と立ち尽くす。

175 :ながいながいはなし:03/01/07 00:28
 「は、ははは…なんじゃこりゃあ!
 何の陰謀だ?おれを担いでんのか?馬鹿馬鹿
しい、今更何の冗談だ、どーなってんじゃぁ
こりゃあ!えっ!?ついさっきまで床にあった
虎の敷物はどこへ消えた?ハンガーに掛けてあ
った女物の制服だけが消えてんのはどーゆー手
品だ?解ったからつまらんドッキリなど止せ!」
 もちろん応えるものなど無い。半ばそれが理
解できていたからこそ叫んだようなものだ。
 なにせあの執着心の固まりのようなメガネが
ラムのラの字も発しない、歩く銃刀法違反の面
堂が一度もおれに切りかかって来ない。
 「…かっ考えたくはないがここまで状況証拠
を突きつけられては致し方あるまい…」
 この世界にラムは居ない。…正確には“居な
いことになってしまった世界”か。馬鹿馬鹿し
い、実に馬鹿馬鹿しい事態になっとる。
 「この状態ではおそらく誰もラムを覚えては
おるまい…最悪、最初から知ら…」
 ……待て。
 ふと自分の独り言に違和感を感じる。
 何故おれだけが覚えている?いや“何故おれ
だけが忘れていない”?…作為的な何かを感じ
ずにはおれんなぁ…なんたって信じられんこと
を平気でするからなあいつは。
 …しばらく様子を見るか…
 取り合えず、いつものとは別に日記を書くこ
とにした。
 『12月6日土曜日、文字通りラムが消えた。』

176 :名無し物書き@推敲中?:03/01/07 01:35
保守しつつ期待してます

177 :名無し物書き@推敲中?:03/01/07 17:17
これからどうなるんだろう…。
(・∀・)ワクワク

178 :ながいながいはなし:03/01/08 01:40
 「おー…しのぶ」
 「おはよ、あたるくん。珍しく早いわね。
まっ目の下にクマ出来てるわよ。徹夜?まぁったく
初日っから物理と数Tなんてたまんないわよねー」
 テスト勉強してる暇なんぞあるものか。日曜日は
とにかくラムの痕跡探しで家中ひっくり返しーの、
町中駆け回りーので体中ガクガクじゃ。
 ……って…………『数T』?
 「ちょっとまてしのぶ、数Tってなんだよ、今日
は物理とグラマーじゃないのか?大体なんでおれ達
が数Tをやらにゃならんのだ?」
 「何でって…数学はAとTに分かれてるから…」
 「だから!なんで二年のおれ達……ちょっとまて。
因みに今は何年だ?」
 い、いかん……また頭痛がしてきた。
 「て、徹夜勉強のしすぎでおかしくなったの?」
 「いーから今は西暦何年何月何日だ!?」
 「せ、1978年12月4日だけど…それが…」
 「…………せ、1878年12月4日だと!?」
 「ちょ、ちょっとなんなの?なんなのよ!?」
 「…いいかしのぶ、今から言うことが理解できな
かったら忘れてくれ、ただの独り言だ。でももしち
ょっとでも理解できたら…」
 「だからなんなのよ一体!?解るように説明して!」
 「いーから聞いてくれ。お前面堂終太郎ってのを
知ってるか?チェリーは?サクラさんは?ジャリテ
ンは?…知ってるわきゃねーよ…なんたってラムを
知らねーんだもんな…あはははは…はは……」
 目の前が暗くなる。頭痛がついにピークに達した。

179 :名無し物書き@推敲中?:03/01/09 12:20
>1878年12月4日だと!?
おいおいそりゃあねえだろ、明治11年だぞw

180 :ながいながいはなし:03/01/10 01:27
 「だいたい1878年ってなによ!100年も間違
えて。明治時代にでも行くつもり!?」
 「いや…もういい……自分でも混乱してなにを言っ
てるのか解らんようになってきた…」
 「そんな事で今日の試験大丈夫なの?」
 「…心配いらん…なんせ同じ内容の再々テストまで
受けたんだからな…」
 一昨日見たカレンダーは確かに1980年のものだ
った。“昨日が1979年”だとすれば計算は合う。
……合う、が……
 そんなバカな!一体何が原因で!?友引町には爆発
するガスコンテナ施設なんかそもそもないし来々世紀
からの人生監視員に心当たりも無い。…もっとも、簡
単に時空を歪ませられる心当たりはごく身近にあるが…
 常識的に考えてこんな馬鹿なことがあるか?おれだ
けがラムを覚えていて、他の全ての人間がなにもかも
を忘れているなん……っちょっと…待て……
 「……な、なぁしのぶ……ヘンなこと訊くが…
 おれたち付き合ってるんだよな?」
 パン、としのぶがいつものようにかばんを振りかぶ
っておれの背中を叩く。
 「…やぁね、朝っぱらから何を言うのよ」
 身体は吹っ飛ばない。
 そしてしのぶの頬がぽっと赤く染まる。
 決定的。
 ……何故かは解らない。
 でもこの世界は“ラムが来る前の時間へ戻ろうとし
ている”のだ。
 おれの記憶だけを残して。

181 :名無し物書き@推敲中?:03/01/10 04:02
本当に上手い!この小説。いい話を見れて幸せです。
某ラム・ザ・フォーエバーよりイイッ!

182 :名無し物書き@推敲中?:03/01/10 13:08
つまんないよ

183 :名無し物書き@推敲中?:03/01/10 22:11
>>179のツッコミに見事に応えつつ
どっかの有名作品のパロディを交えた>>180上手い。

184 :ながいながいはなし:03/01/11 18:20
 試験は滞りなく終わった。恐ろしいことにあれほど
再試験を受けたとゆーのに半分程度しか覚えていなか
ったがまぁよかろう。今はそれどころではない。
 一応、全ての教室へ行ったのだが当然面堂は居ない
し、担任は温泉マークではなく、保健室へ行ってもサ
クラさんの影も形も無い。解っていたこととはいえ、
さすがにこれは応える。
 一年の頃のクラスメイト。懐かしいと思いこそしな
くてもやはり違和感がある。ザワザワさざめく声もど
こかよそよそしく聞こえ、ぽっかり人間一人分のスペ
ースがおれの身体に引っ付いているような気がする。
どんなに耳を澄ましたところで、あの独特の声は聞こ
えたりしないのがなんとも心もとない。
 ……参った、こいつはたまらん。 
 振り返っても居ないというのはどうにも。あれほど
やかましくも賑やかなのが消えると、ただの学校の帰
り道がまるで通夜の帰り道のようだ。
 もしやと思い部屋のドアを開ける。朝のままの部屋。
 ……いつぞやみた悪夢より凶悪だな……
 過去数度ラムが居なくなったことは確かにある。だ
がラムの存在が無くなった事などないのだ。しかし今、
地球上にラムを知っている人間などおそらくおれ以外
に居ないだろう。なんたってそれがラムが来る以前の
世界なんだから。
 だからランちゃんもお雪さんも弁天さまもサクラさ
んも誰も居ない。これが本来のあるべき姿の地球なん
だろうが、竜ちゃんがいてクラマちゃんがいて面堂や
チェリーは要らんが、なによりおれの隣にはラムがい
なけりゃならん。こんな然るべき地球など願い下げだ。

185 :ながいながいはなし:03/01/11 23:05
 何の解決案も見出せぬまま1978年は過ぎ、つい
にラムの存在の消えたまま1979年が明けてしまっ
た。どうやらこの世界は本気でラム抜きで時間をやり
直す気らしい。
 あの狭かったはずの部屋ががらんとしたのにも慣れ
はじめて、軽い背中に違和感も感じられずに居た。こ
うして忘れてゆくのだろうか。……忘れ……忘れる?
 どうにも引っかかる。少なくともまだおれは忘れて
いない。しかし他の全てだけがラムを忘れている、と
いうのはなんとも腑に落ちない。
 まさか、『もともとラムなんて奴は居なかった』ん
じゃないだろうな?おれの想像の産物だとでもいうつ
もりか?そんなバカな。あの電撃のすさまじさ、恐怖
がおれの想像だと?考えたくはない。考えたくない。
そんなバカな。しかし一旦そんな考えに囚われるとあ
とはドツボに一直線。だって考えてもみろ、ラムの全
ての痕跡はまるでなし、他の人間の記憶には無い。合
理的に考えるのなら……って……待て。何故おれはこ
んなことを考えとんじゃ。おれが1981年に居たの
は間違いないし、ラムがこの世界に居た事だって間違
いない。なんたってラムの親父が地球を侵略しようと
するまで『1979年のおれはラムを知らなかった』
んだから。世紀の鬼ごっこが想像なわけない。想像だ
ったらなによりもっと上手くやってる。あんな恥を晒
すわけなかろう。大体おれは“高校三年のはず”だ。
 おれが覚えてる。知ってる。ラムは確かに居た。こ
こに、おれの隣に居たんだ。毎日書き綴った記憶日記
ノートをめくる。この世でたった一つのラムの痕跡。
 「…………何の冗談だ……」

186 :ながいながいはなし:03/01/13 14:28
 いくらめくっても真っ白の紙がペラペラ何枚も何枚
も続いている、真っさらなノート。確かにこの数週間、
毎日綴ったはずなのに。
 「記憶を確認しようとしたら消されんのか?」
 冗談じゃない、そんなことしたらどんどん……
 ペンを握る。震えて何度かしくじりながらノートに
書く。ラム。
 ラム、ラムを忘れるな。
 壁にも天井にも襖にもカーテンにも机にも、とにか
くマジックで書きなぐる。ラムの二文字を書きまくる。
 その内マジックのインクがなくなり、ふと部屋中を
見回すと、そこにラムの文字は無かった。しくじって
引きつった歪んだ線だけを残して、全てのラム、とい
う文字は綺麗さっぱり消えていた。
 ……じょーとーじゃねーか……
 机の上に転がるプラモデルを作る時に使う鋭いカッ
ターナイフで自分の腕にラム、と切りつけた。ぼたぼ
た血が滴る。あまりの痛みに目を閉じると、次の瞬き
には傷は消えていた。
 「……血まで消えたぞおい…」
 気付いた時にはもう遅かった。何をどうしてもラム
という字が消えるのだ。引っかき傷を付けようと物を
並べて文字を作ろうとただラム、という文字だけが消
える。テープレコーダーにラムと吹き込んでも、そこ
の部分だけ聞こえなくなる。
 「あ…あはははは…………ふざけんな!!」
 なんだコリャ一体何事だ、ラムという言葉が禁忌の
呪文になったファンタジーワールドにでも迷い込んだか?
 叫び声を最後におれは気を失った。失いたかった。

187 :名無し物書き@推敲中?:03/01/14 00:21
ホントに長い上にダルくて読めたものじゃありませんね

188 :名無し物書き@推敲中?:03/01/14 20:10
>>187
そんな風に思ったなら書き込みせずに黙ってよそに逝け
>>186
(・∀・)イイッ!
これからもがんばって

189 :名無し物書き@推敲中?:03/01/14 20:45
>186
私は毎日楽しみにしてますよ。
どんどん続けてくださーい!

190 :名無し物書き@推敲中?:03/01/14 21:48
煽りは放置ね。

191 :ながいながいはなし:03/01/14 22:37
 日常が続いてゆく。降り積もる日々の生活は、古い
記憶に覆いかぶさるように重さを増して、毎日毎日降
り続いている。ある日あるときが細切れに記憶の葉脈
を寸断していく。まるであの日々が夢だったのだとい
わんばかりの平然さで。
 一週間、二週間、三週間……時間が過ぎてゆく。お
れは次第に生活と日常に追われ、あの騒がしい全てを
夢だったのではないかと思い始めていた。当然本心で
はない。だがそうでも思わなければ心の平穏が保てな
かったのも事実で、そう心のどこかで思い始めたのが
いけなかった。ダムの崩壊も最初は取るに足らない小
さな亀裂でしかないのだから。
 そしてある日突然気付くのだ。
 「…な…名前が思い出せん!」
 頭の中にあるイメージはまだはっきりしているとい
うのに、ついにその単語を忘れきってしまったのだ。
緑色の長い髪、恐怖の電撃、あの呼ばれ方。ちゃんと
覚えているのにたった一つの名前、あの短い名前だけ
がすっぽり頭の中から消えている。
 「…考えられん……
 しかし名前を記すことが出来ん以上、どうやって覚
えておれとゆーのだ、毎日名前を叫べとでも言うのか!」
 ついにシャレにならなくなってきた。
 いつもの日記帳をめくる。日付より先に、書いた。
 『ついに名前が思い出せなくなってしまった。
 ラジカセに吹き込む音まで消える。
 ムチャクチャだ、本当にあいつ抜きで時間を』
 パキリ、とシャープペンの芯が折れた。カチカチと
ノックして視線をノートに移すと、今まで書いていた
文が丸ごと消えていた。
 …………………………がってーむ!!

192 :名無し物書き@推敲中?:03/01/15 00:24
一瞬>>190>>189が煽りだと言ってんのかとオモタ
文法的には確かに間違いなく煽りだが2ch的には違う。
日本語って難しいですね。・・・というか2chがややこしい?

193 :名無し物書き@推敲中?:03/01/15 01:08
書いてる人は一言でもいいから作品への反応の欲しいもの。
“ながい”先生に励ましのレスを書こう!

中だるみが激しいです。もっとスコスコ内容進めた方が吉。

194 :名無し物書き@推敲中?:03/01/16 00:39
 『1979年2月14日水曜日、くもり。
 下駄箱に一枚板チョコが入っていた。包装紙からし
ておそらくしのぶだろう。最近あまり話さなくなった
のは、例の記憶の曖昧さにかまけてたからだろうか。
礼に明日デートに誘おう。』
 『1979年4月13日金曜日、くもりのち晴れ。
 ついに2年生。考えたくもなくなってきたが、例の
記憶は日々薄れている。ついに髪の色まで怪しくなっ
てきた。近ごろしのぶはデートに誘うとかなりの高確
率でヒットする。明後日は映画に行く。』
 『1979年6月19日火曜日、雨。
 梅雨空が続く。しばらく前から伸ばし始めたしのぶ
の髪が鬱陶しそうだ。何故髪を切らないのか訊いたら、
秘密、といわれた。……まさか好きな男の趣味じゃな
かろうな?』
 『1979年8月23日木曜日、快晴。
 しのぶと海に行った。他の女の子に声をかけたら怒
った。ナンパで怒るってことは脈アリか?声をかける
タイプがワンピース水着で長い髪ばっかりなのは、し
のぶがタイプからだと言ったら機嫌直した。』
 『1979年10月28日日曜日、うすぐもり。
 しのぶに、唐突に何色が好きかと訪ねられた。しの
ぶのセーターがエメラルドグリーンだったのでそれと
言ったら、あたる君は明るい色の方が似合うのにと言
われた。……そういえば昔は暖色が好きだったなぁ。』
 『1979年12月24日月曜日、雪のちくもり。
 しのぶからクリスマスプレゼントをもらった。胸に
黒の縁取りのある黄色のエースが映えるエメラルドグ
リーンのセーターとマフラー。なるほど、このための
調査だったわけか。家でさんざんからかわれた。』

195 :ながいながいはなし :03/01/16 23:31
 年が明けて、しのぶと初詣に行った。学校の連中は
暇と言うかなんと言うか、ほとんど顔を見た。メガネ
はおれのマフラーとセーターを見て、ぎょっとした顔
をしたので彼女持ちの礼儀として自慢せねばなるまい。
 「羨ましかろ?手編みじゃぞうりうり」
 「……あたる…おまえ、何故その色を着ている?お
前もっとバカみたいに派手な色が好みだったではない
か?橙とか、黄とか、赤とか!それが何故エメラルド
グリーンなどとゆー高貴な色を着しておる?しかも手
編みだ?おれをおちょくっとんのかあぁ?」
 ちらりとメガネのダッフルコートの中身を覗くと、
メガネもエメラルドグリーンのストライプの入ったセ
ーターを着ていた。……年の初めの目出度き正月早々、
こいつとペアルックかよ……
 「まぁ待てメガネ、一見したところそれは駅前の洋
品店の店頭にあったものによく似ておるが?」
 「ふっ…さすがにいらん事はよく見ておるな…
 そーだよ悪いか!?俺のは既製品だよちくしょうめ!」
 ……勝った……
 「ったく、三宅もよくこんなのと付き合っとるよ。
人の趣味をとやかく言いたくはないがこれだけは解せ
ん。世も末よのう…」
 「何言ってんのよ、髪が長くておっきい胸の女の子
が好きで、暗いエメラルドグリーンのセーター申し合
わせたみたいに着ちゃって。同じ趣味なんじゃないの?」
 ぷりぷり怒ってしのぶがずんずん歩いていった。
 「しのぶ待てよ〜!そりゃおれは大きな胸が好きだ
が、しのぶの和服の似合う独特の体型も好きだよー」
 「ええい正月早々はしたないことを叫ぶんじゃない!」

196 :みじかいかんそう:03/01/17 00:48
しのぶのあたるへの惚れっぷりがw
装置が解除された時が気になるトコロでございます。
次作希望。

197 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 21:10
しのぶさんが可愛いです。

198 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 22:07
読んでる人が他にも居るらしい。
創作文芸一の過疎スレだと思ってたのに・・・
点呼取ってみよう。1

199 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 22:15
2

200 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 22:20
200ゲト!



201 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 23:10
4

一体この先どうなるのかと楽しみに読み続けております

202 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 23:47
5

とても期待しております

203 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 23:50
6

( ,_ノ` )y-~~うん、いいよ、すごくいい。これからもがんばって!

204 :名無し物書き@推敲中?:03/01/17 23:58
(´Д⊂)たくさん居るんだね・・・よかったねながい先生。

205 :名無し物書き@推敲中?:03/01/18 00:51
 『1980年1月30日水曜日、晴れ。
 隣のクラスに転校生が来たらしい。長い髪で新潟産
のグラマスちゃん。今日はちらっとしか見られなかっ
たが明日に期待。どこに住んでんのかな?めずらしく
女の子の話をしてもしのぶが嫌がらない。』
 『1980年3月12日水曜日、晴れ。
 あの子にやっと一日デートの約束が取れた。登下校
以外で会ったことが無いから私服を見るのは初めて。
センスはよさそうなので否が応にも期待は高まる。
映画とか美術館とか知的な方がいーかなー』
 『1980年5月20日火曜日、晴天。
 随分打ち解けてきた。あんまり話さない物静かさが
とっつきにくいのか友達が少ないようだが、おれとし
のぶでやかましくしているので最近よく笑う。しのぶ
も笑うので悪い気はしない。』
 『1980年7月7日月曜日、くもり。
 久しぶりにしのぶと長い話をした。三人で居ると辛
いのだそうだ。自分では気付かないがぼんやり見てい
るらしい。おれはただ、あの子の顔が気になるだけだ。
…でも時々しのぶが無理して笑ってるのは知ってた。』
 『1980年9月26日木曜日、雨。
 昨日ちょっとした事でしのぶとケンカした。おれも
ちょっとは悪いから謝ろうとしたんだが、いつもと雰
囲気が違う。ただいつも通りナンパしてただけなのに。
何であんなにカリカリしてんだ、怖いね女は。』
 『1980年11月29日土曜日、晴れ。
 もう一ヶ月しのぶと話をしていない。あの子に相談
したら仲がいいのね、と笑われた。付き合ってるから
って間に起こる諍いを全部微笑ましいと思われても困
るのだが……俺の苦労を誰も解ってくれない……』

206 :名無し物書き@推敲中?:03/01/18 03:47
そうきたかー!!!!
ところでグラマスってどういう意味?グラマラスってこと?

207 :名無し物書き@推敲中?:03/01/18 11:40
・・・今グラマスって言わないの?うそん。
おっさんなのか?俺はおっさんなのか!?
(何一つ不自然さを感じずに読んでた人)

208 :名無し物書き@推敲中?:03/01/18 16:57
遅まきながら点呼に参加  7!
どこに向かってるのかな?とドキドキ。

1980年なら言ってたかな、グラマス… いんや自分は初耳だ。
ま、どっちでも良し。

209 :ながいながいはなし:03/01/19 00:43
 『1980年12月4日木曜日、晴れ。
 しのぶがバッサリ髪を切った。一年前と同じおかっ
ぱ頭が離れていくのを見ながら、謝れなかったことを
悔やんだが……謝ればきっと殴られるに違いない。そ
んで殴られても何も解決しないだろう。』
 何を考えるでなくぼんやりしながら家路を辿ってた
ら後ろから背中を叩かれた。
 「どうしたの?元気ないね」
 不意にいつものにこやかな笑い顔が現われる。
 「一つの恋が終わって新たな恋が生まれるのさっ」
 取り合えずいつもの調子で手を握………おんや…?
 「…今日は嫌がらないんだね?」
 「“もう”嫌がらなくてよくなったみたいだから」
 …それって…いつもモーションを嫌がってたのはし
のぶに気を使ってたってことか?……ということは…
 「じゃあもしかして僕のこと好きだったりして?」
 にゃははは、とおどけ笑いで場を和ませようとした
ら黙って頷かれた。予想外の展開じゃ。昨日の今日で
本当に新たな恋が始まっちまったよ大変だコリャ。
 「…ね、あたるくんのお家に行ってみたいな…」
 ……待て、待て、落ち着け諸星あたる!いくらおれ
でも昨日の傷心が癒えてるわけじゃない。家に上げる
だと?そんな自分の傷に酢を塗るような真似できるか!
今日の所はなんとしても断らねば。
 「いーねぇ。ちょーど明日まで家に誰も居ないんだ」
 さすがにこう言えば今日の所は断念してくれるだろ
うと思った。事実両親は法事に行ってる。嘘じゃない。
 「じゃあ気を使わなくてちょーどいいね」
 にっこりと微笑が返ってきた。

210 :山崎渉:03/01/19 03:33
(^^)

211 :名無し物書き@推敲中?:03/01/20 17:46
自分も遅いけど参加させて!8!
インフルエンザで1週間も寝てたよ・・・。
皆さんも気をつけて。
でも一気にたくさん読めるのもいいね。
謎の転校生って誰だろう。

212 :点呼1:03/01/21 02:25
文芸板で作品発表して8人も自己申告閲覧者いるんだからたいしたもんだ。
推理要素(゚д゚)ウマー。ラムはいつ出てくんのかね。
あたるをきっちり書くならしのぶを絡めないと(・A・)イクナイという姿勢に乾杯。
毎日毎日お疲れ様。完結までガンガレ。他の7人と一緒に応援してる。

213 :名無し物書き@推敲中?:03/01/21 08:35
9!
楽しみにしてまふ。
でも無理は(・A・)イクナイ!!ので、適度にがんがってくだちい。


……どっかに誤爆したモヨン。スマソ。

214 :名無し物書き@推敲中?:03/01/21 14:53
ジサクジエン(゚A゚)イクナイ!!

215 :名無し物書き@推敲中?:03/01/22 00:17
なんか止まった・・・?

216 :名無し物書き@推敲中?:03/01/22 08:34
>>215
作家さんも平日は仕事で忙しいかと。

217 :名無し物書き@推敲中?:03/01/22 09:50
・・・別に「作家」じゃねーだろ・・・

218 :名無し物書き@推敲中?:03/01/23 11:31
小休止中みたいなので今までの「ながいながいはなし」を総括してみる。
>>167>>169>>171>>174-175>>178>>180
>>184-186>>191>>194-195>>205>>209

219 :ながいながいはなし:03/01/25 22:11
 ままま待て待て待て!!なんだこの度の外れた予想
外の返事は!今までどんなに押しても引いてもなびか
なかったんだぞ!だからおれはお友達から徐々に親し
くなっていこーと少しづつ慣らしていったのに、最悪
のシチュエーションでいきなり実を結んでどうする。
 おれはいよいよ困ったが、それ以上いい断り文句も
思いつかないままついに家の前まで来てしまった。い
つもの調子でニコニコ笑いながら、入らないの?と門
をくぐって先に行ってしまう。
 ……ええい毒食らわば皿までとゆーではないか。
 ドアの鍵を開けて、大きくただいまと声を張り上げ
る。当然返事は無い。当たり前だ、朝出かけたのをこ
の目で見たんだから。
 おれが部屋のドアを開ける。彼女が部屋に入る。俺
が部屋に入る。おれがドアを閉める。彼女は戦慄する。
 「けっ結構きれいだね」
 「物がないからね」
 彼女は窓辺に立ち、窓に手をかけて随分空が低いね
と窓を開けた。
 「こっこのカーテンなんか試し書きでもしたの?う
しルマIL▽だって……はは、は…」
 慌てて話を逸らそうとする彼女。……男と部屋に二
人きり、という状態をよーやく理解し始めたらしい。
 「あー日記はっけ〜ん!中みーちゃおっと〜」
 「わっこら!人のプライバシーをっ!!」
 「1980年2月5日木曜日、晴れ。
 あの子についに初接近遭遇!長い髪が素敵だねーと
言ったら照れてかわいい━━━━━」
 読み上げる彼女から日記をひったくる!

220 :ながいながいはなし:03/01/25 22:12
 「その“あの子”って私のことだよね〜」
 彼女の開けた窓から冷たい風が滑り込んでふわり、
と落書きだらけのカーテンがなびく。カーテンの落書
きが裏返しになったりひっくり返ったりしながらさわ
さわと音を立てる。
 そのうちびゅう!と特大の風が吹き込んだ。
 「!!」
 「あっごめん。寒かった?」
 「いっ…………いや……」
 彼女が窓を閉める。おれとの距離は開いたまま。おれ
はコタツのスイッチを入れて入るように促した。
 「あ、寒いからカーテン閉めてね」
 「え……くっ暗くなるから開けてようよ!」
 カーテンは閉められないまま彼女がコタツに座った。
 「ね、聞きたいことがあるんだけど」
 なにやら思いつめた表情で彼女が切り出す。
 「しのぶのことなんだけど……さ」
 …………イキナリディープな話題だな……
 「彼女を忘れても平気?」
 ずずい、と真剣な表情でそう訊く。
 「平気なわけあるまい。」
 おれはみかんを手にとってむき始める。冬はやっぱり
コタツでみかんに限るよな。うん。
 「だったらどうしてもっと大切にしないの?」
 「大切?大切ってのはなんだ?
 金庫の中に入れて鍵を閉めることか?構って他の何も
見ないことか?女神様に祭り上げて神聖視することか?
 どれも願い下げだね。おれは常に対等で居たい。だか
ら誰であれ俺の自由を奪うんであれば俺は戦うよ。あ、
いや戦うってのは嫌いとかじゃなくて、なんつーか言葉
のあやなんだけど…」

221 :ながいながいはなし:03/01/25 22:14
 なんで女ってのはおれの思想を解ってくんないのかね。
だいたい大切ならとか愛してるならとか…そういうのと
付き合い方ってのは別問題だろうに……
 「……まだ、好き?」
 「去るものは追わない主義なんでね。愛想付かされた
んなら仕方なかろう。しのぶにはしのぶの道があるさ。」
 ひょいとみかんを口に入れる。甘くて実によい味だ。
 「…もし、追いかけて欲しいから去ってったんだとし
たら…追う?」
 「……さぁね。でも付き合いは長いから今回そうだと
は思わないよ。あいつわりと頑固だから」
 もう一つみかんを口に入れる。やっぱり愛媛だねぇ。
 「ううん、そうじゃなくて…自分が諦め切れなかった
らその人を追う?」
 「なんか今日は妙に絡むね?」
 「お願い、教えて。追う?追わない?」
 「…………追う、かもな。」
 「じゃ、もしその先で壁にぶつかったらどうする?相
手の意思とは関係なく、例えば物理的な障害があったら」
 「割とおれそーゆーのにメゲないタイプだから追うん
じゃない?」
 「………………だったらどうして……」
 彼女が小さく呟くのも無視をしておれは切り返す。
 「おれも質問していいかな?
 どーしてしのぶと別れたことを知ってるの?どーして
そんなにおれに興味があるの?」
 「……そ…それは…」
 「どーして?どーして名前を教えてくれないの?」
 「………………」
 「何で僕は君の名前さえ知らないのにこんなに長く付
き合ってんだろーね?……不自然じゃない?」
 日記に彼女の名前が無いのは、おれが知らないからだ。

222 :名無し物書き@推敲中?:03/01/26 00:00
わーい、続きだ続きだ。
この週末に完結してホスイ。

223 :「あたるとラム」1:03/01/29 19:26
 学校から帰ってきたのが7時前。だらだら寄り道してたからまぁ
こんなもんだろう。部屋に帰ってドアを開けるとストーブの匂いと
あったかい空気。ラムがコタツでうたた寝している。今日は母さん
と父さんは出かけて帰ってくるのが遅いらしいので、夕飯は外で済
ませてきた。コタツに入るとラムがようやく目を覚ました。
 「ダーリン遅かったっちゃねー、うち待ちくたびれたっちゃ…」
 「おー、飯食ってきたからな」
 「だぁりん遅いっちゃ、うち待ちくたびれたっち…っひっく…」
 「……待てラム、お前……」
 はた、と気付いてコタツのうえの茶菓子を見る。梅昆布茶の茶う
けに梅干。しかも殆ど空。
 「……さ、最悪だなおい……」
 「うちこんなに梅干食べたの初めてだっちゃ〜しあわせっちゃ〜」
 ぬぁにが幸せだ、今からわが身に降りかかる高圧電流を想像する
と今すぐ気を失いそうじゃ!……と言いかけて、ラムの様子がどう
もおかしいのに気付いた。いつもならおれを見た途端に飛び掛って
きそうなものだが、目がとろんと潤んでいて顔も心なしか赤いよう
な感じで、何より声にいまいち迫力が無い。
 「…ラム、ちなみにこの壷に梅干はいくつ入っていた?」
 漬物壷を模した小さな入れ物ではあるが、おれのこぶしほどの大
きさはある。それがほぼ空にならんばかりなのだ。
 「……んーと、半分くらい?わからんちゃ」
 そう言ってにーっこりとご機嫌そうにけらけらラムが笑った。
 …は、半分てお前…

224 :「あたるとラム」2:03/01/29 19:27
 「梅干の食い過ぎで中毒一歩手前だ」
 アルコールも急性中毒というのがある。長いペースでちびちびや
ってる分にはいいのだが、大量のアルコールを一気に摂ると血中の
アルコール濃度が急激に上昇し、場合によっては呼吸困難などを引
き起こすこともあるアレだ。そして今まさにラムの状態がそれなのだ。
 「……ラム来い、全部吐かせてやる」
 「やーだーっちゃあ!離すっちゃぁ!」
 コタツから引きずり出しても自分では立てないようで、ますます
ヤバイ。
 「アホか!お前が倒れても地球にゃお前を治せる医者などおらん
のだぞ!」
 「やーだー、寒いっちゃー、おこたー」
 「ええい聞き分けのない!大体酔っとるのにあんなにガンガン部
屋暖めるバカがあるか!」
 ずるずると引っ張ってトイレに連れて行く。
 「吐いたらラクんなるから取り合えず吐け。吐けんのなら喉の奥
に指突っ込んででも吐かせるぞ」
 そう言うと観念したのか、頷いてドアを閉めた。
 おれは風呂場にタオルを取りに行った。ひょいと風呂を覗くと、
ちゃんと湯が張られていた。当然出かける前に母さんが沸かしたも
のではなかろう。だったらもっと冷めてるはずだ。
 ………………。
 おれはタオルを湯船に漬けて固く絞ったものを持ってトイレに戻
った。言ったとおりに吐いたらしく、ラムがフラフラしたまま顔を
洗っている。
 「そんな冷たい水で体冷やすな。ほれ、ぬくいタオル」
 タオルを受け取ると無言で顔を拭こうとした形のまま固まって、
へにょりとしゃがみこんでしまった。

225 :「あたるとラム」3:03/01/29 19:28
 「…支えててやるから立て。」
 そう言ってもその形のままで固まってぴくりとも動かなくなった
ので、仕方なしに抱きかかえて二階に運んだ。…言っとくけどな、
人間て結構重いんだぞ。
 「ったく…梅干で酔っ払うのがわかってんのになんで食うかな…」
 ぶちぶち文句を言いながら、冷ました白湯をラムに渡して布団を
引っ張り出す。いっつもはラムがやるので布団の敷き方が雑だがまぁ
贅沢ゆーな。おれが布団敷くこと自体珍しいんだから。
 「ほれ、今日は下で寝かしてやるからありがたく思え」
 「だーりんは、どこで寝るっちゃ?」
 「押入れで寝ちゃるちゅーとんだ」
 「………………」
 「どーした、はよ布団に入らんか」
 「布団、冷たいからやだっちゃ」
 ……このアマ……
 「んなビキニでうろちょろしとる分際でなにをゆーか!おれのパ
ジャマ着せちゃるからはよ布団に入れ!」
 「……ダーリンどこいくっちゃ?」
 「風呂入るんだよ!このまま冷やしたらガス代勿体無いからな!」
 後ろ手にドアを閉めてしまってから、ドアの向こう側で小さく
うふふ、と笑い声がした。……ふんっ

226 :「あたるとラム」4:03/01/29 19:29
            ★☆★☆★☆★☆

 ドアを開けてぎょっとする。だぶだぶの寝間着を着たまま、ラム
がコタツでうたた寝をしていた。
 「……ラぁームぅー……
 おれのゆー事が聞けないのか?体を冷やすなと何べん言ったらわ
かるんじゃアホ!」
 「…冷たい布団はキライだっちゃ」
 ぼんやりぼんやり口を動かしてそんな事を言う。
 「入って寝てりゃすぐあったまる!コタツの電源抜くからな!
ほれ!とっとと出んかい!」
 「ダーリンぬくいっちゃー」
 タコみたくぐにゃぐにゃと体のどこにも力が入っていない、全く
の弛緩状態のラムはいつもより重い。寝た子供を背負うといつもよ
り重く感じるアレと一緒だ。
 「いーから布団に入れ!おれは髪の毛乾かさにゃいかんの!」
 「ダーリンも一緒に布団はいるっちゃ。じゃなきゃ布団行かないっちゃー」
 またもぎょっとする。とろとろに酔ったラムの目はいまだに潤ん
でいて、おそらくいー気持ちなんだろう。
 「ばっバカか!…母さん達今日帰ってくるんだぞ!」
 「どーして?一緒に寝るだけだちゃ
 お母様だってお父様と一緒に寝てるっちゃ」
 「アレは夫婦だから当然なの!」
 「うちらだって夫婦だっちゃ、変わらんちゃ」

227 :「あたるとラム」5:03/01/29 19:31
 「全っ然違うだろが!!大体夫婦じゃないと何べん…!」
 「じゃあうちってなに?ダーリンの妻じゃなかったら…
 うちって何なんだっちゃ?」
 「お前はラムだろが。それ以外の何なんだ?」
 「そーじゃなくってぇー!」
 ……くっそぉ、女って何でいちいちこういうことを男に…いや、
“ラム”はなんで“俺”に“こういうこと”を訊くんだろう。その
質問よりその質問をする意図や思惑に腹が立つ。
 だから俺は絶対に答えたりしない。もう半ば意地になってきた。
拒絶?いいや、これは示威運動だ。英訳するとdemonstration。
 「……そーじゃなくて、なんだよ?」
 ふっと意地の悪い思い付きをした。直接口から言わせてやろう。
そしたら“そんな事”を口に出すのがどんだけ恥ずかしいか分るだろう。
 「うちがなんでこんなに酔っ払ってなきゃなんないのか分んないのけ!?」
 言葉に詰まった。……もちろん顔にはおくびにも出さないが。
 「ダーリンがうちの料理口に合わないのは分ってるっちゃ!でも
せめて一言くらい言ってから外に食べに行くべきだと思わないのけ?」
 例えば。
 家に帰ってきたら当たり前のように部屋があったかくて、風呂が
沸いてて、風呂から出たら布団が敷いてあって……
 …そういうのに慣れすぎてると忘れるんだよなぁ…
 例えばこの部屋にラムがいてジャリテンがいて、毎日やかましく
してる。すると忘れる。自分が一人っ子だったこと、この家が広か
ったこと、この部屋が広かったこと。
 「うちら夫婦だっちゃ!だから一緒に寝るのにどこが不自然だっちゃ!」
 毎日やかましくがなりたてるラムを忘れる。こいつがたった一人で地球に来てること。
 「大体ダーリンは自分勝手だっちゃ!あと大人気ないしついでに不器用過ぎるっちゃ!」
 ……でもなぁ。
 「その自分勝手で大人気なくてついでに不器用な男がよくてここにいるのは誰?」
 言葉に詰まった。キッチリと顔に出しまくって。
 「もーいーから寝なさい。髪の毛乾かさんとおれ風邪引いちゃうでしょーが」
 おれはそれでも答えたりしなかった。……これはデモではなかったが。

228 :「あたるとラム」6:03/01/29 19:33
            ★☆★☆★☆★☆

 髪を乾かし終わって振り向くと、おれの布団がちょうど人間一人
分膨らんでいる。諦めて寝たようだ。
 やれやれと押入れを開ける。……ビックリした。
 「……何やってんのお前」
 「一緒に寝るっちゃ。」
 布団が全然無い押入れに正座してるラムが言った。
 「…布団は。」
 「あっち」
 ……そーかあの膨らみは布団か…アジな真似を……
 「何、お前まだ酔っとんのか?」
 「もうシラフだっちゃ。夫婦の危機に酔ってる場合じゃないっちゃ」
 うそつけ、顔は赤いし妙に言葉に呂律がまわってねーぞこら。
 もう無言でくるっと踵を返して布団を取り出す。そうはさせるか
と後ろから羽交い絞めにされた。
 「いーっしょーにーねーるーっちゃー」
 妖怪子泣きジジイかおまいは。
 「おれは!お前がお前じゃない時にすんのはヤなの!お前が自分
で嫌だって言えないときにすんのは嫌なの!でも今一緒に布団に入
ったら押さえ利きそうもないの!今も背中に胸が当たってて気色い
いの!だから布団に入んないの!わぁった!?分ったら寝ろ!」
 ぴたっと、止まって力が抜けて、背中からラムが離れた。
 「……ダーリン、もしかしておんなし布団で寝るつもりなのけ?」
 「………………は?」
 ラムの声に間抜けな声で思わず振り返る。
 「うち『一緒に寝る』って、お父様やお母様と同じように『布団
を並べて一緒に寝る』って言ってるっちゃよ?」
 「おっおまっ……布団が冷たいっつったじゃねぇか!」

229 :「あたるとラム」7:03/01/29 19:36
 「布団冷たいのは単なる事実だっちゃ。」
 「…ぐっ」
 「ねーダーリン、一緒に布団に入るつもりだったっちゃ?ねぇ?ねぇってば」
 「ええいうるさぁーい!」
 「ダーリンがそのつもりなたらうちの布団しまっちゃおっかな〜」
 「おーまーなぁー」
 「う・そ」
 首筋にラムの唇が降って来て背筋がぞぞーっとそそけ立った。
 「今日のところは勘弁してあげるっちゃ」
 ウインク一つ、長い髪がさぁっと流れて布団の中に消えた。
 ……こっこの…鬼!

            ★☆★☆★☆★☆

230 :「あたるとラム」8:03/01/29 19:38
 布団に入って電気を消して、瞼を閉じてしばらく経った時、ラムの
声が聞こえた。
 「ダーリンもう寝たっちゃ?」
 おれは嘘寝で返事をしない。
 「……そっち行っていい?」
 今日何回目ぎょっとしたろう。その中で一番ギョッとした。あんま
りぎょっとしたので声が出なかった。
 「ホントに寝てるっちゃ…
 ……ねぇダーリン…うちね、別にダーリンを試してるわけじゃないっちゃ。
 ただダーリンがなぁんにも言ってくれないからちょっとつまんないだけ。
 …だから…さっきは嬉しかったっちゃ」
 それだけ言ったら気が済んだのか、静かになった。
 …………おれは誰かの敷いた布団の上でぬくぬく寝てるの知ってる。
本当にその本質を解ってるわけじゃあないと思う程度には。
 でも、おれは改心しようとか自分のことは自分でしようとか別に思
わない。それは別に必要ない。そうしなきゃならなくなる日が絶対来
るから。その日は来る。必ず来る。だからその日が来るまで、必要が
無い。
 このおれの重さはきっと必要な重さだ。だからまだやってもらって
る。それはおれが誰かの重さを背負ってるのと同じこと。
 ラムが背負うおれの重さ。
 おれが背負うラムの重さ。
 ラムが素直に何でも話すのとちょうどおれが逆なだけ。
 だからこれでいい。
 おれがお前のことで悩まんと思ってんなよ。言わんけど。
 「……いつもは追っかけまわして電撃食らわせるくせになんだって
今日に限って『ヤケ梅干』なんぞ…不必要に色っぽい顔しやがって…
 こんどやったらホントに寝込み襲うぞ」
 ああもうムカつく。何なんだお前は。布団の中でぶちぶち文句を垂
れる。そしたらいつの間にか寝てた。

231 :「あたるとラム」9:03/01/29 19:39

            ★☆★☆★☆★☆

 次の日学校から帰ってきたら机の上に空の梅干壷が転がってた。
 ………………………………………………
 「…かーさん……おれ今日下で寝たいんだけど…」



おわり。

232 :「あたるとラム」まとめ:03/01/29 19:41
>>223-231

233 :名無し物書き@推敲中?:03/01/29 22:52
>>223-231
ラムが「満たされない」のをグチる可能性は低いと思うんだが
ささやかでも不満を持ってしまったものは仕方ない。
いささか不憫でもある。
エロパロ板で成就させてやれ。

234 :名無し物書き@推敲中?:03/01/29 23:17
二人ともなんか違和感が…
文才なんてない俺がこんなこと言ってスマソ。

235 :カワイ:03/01/29 23:44
やっぱダメですか所詮俺の書いたのはゲラゲラ
ながい先生降臨までの潰しってことで。

236 :名無し物書き@推敲中?:03/01/30 00:18
>>235
そんなことないでつよ。俺は十分楽しめました。
人によって各キャラに対する考え方は違って当然(特にあたるの様なキャラは)でつから
感じ方が違う人が出るのはしょうがないことでつ、だから決して自分の文を駄作なんて
思わないください俺はカワイさんの作品大好きですよ。


237 :カワイ:03/01/30 00:34
ありがたいお言葉身に沁みまつ(´Д⊂
でもあたラー(ナニソレ)としては更なる精進を目指したいトコロでつ。
更なる叱咤お待ちしておりまつ。

238 :名無し物書き@推敲中?:03/01/30 02:17
>>234
ラムはともかくあたるは
「ボーイ・ミーツ・ガール」後はあーゆーのもアリかと。
>>235
>>237
「ボーイ・ミーツ・ガール」後のことだと思えばそれなりにわかる話だけど
「ボーイ・ミーツ・ガール」後のことだと思うと「二人まだヤってないのか?」と
違和感を抱いてしまう。

239 :カワイ:03/01/30 22:23
>>238
じゃあこのあとに「三年生設定のアレ」が来るってことで。

240 :カワイ:03/02/02 15:03
ながい先生(って俺が呼んでるだけだが)もし
お暇でしたらどうか俺にメールください。
メアドはBBSのどっかにあります。(流石に2chでさらす勇気は無い)
個人的にお話したいことがー。

241 :名無し物書き@推敲中?:03/02/04 03:37
いやー完全に止まりましたなー

242 :名無し物書き@推敲中?:03/02/04 20:58
>>241
そのうちまた動き出すから待つべし。

243 :名無し物書き@推敲中?:03/02/04 23:16
>>242
カワイ氏はともかくながい先生はねたずまり。もうだめぽ。

244 :名無し物書き@推敲中?:03/02/04 23:50
>>243いや長い長い話は出来てるみたいだぞ@カワイサイト
あーオチ知りてー

245 :名無し物書き@推敲中?:03/02/05 21:50
カワイサイト潰れてるね

246 :名無し物書き@推敲中?:03/02/06 21:21
遅れましたが 
10

247 :「ある日」:03/02/11 23:28
目を覚ましたらもう夜も更けていて、虫の声すらしなかった。
ぼんやりする頭をゆっくり振り向けたらラムが居た。
しばらく考えたらおれが寝ているのに頭を振り向けただけでラムが居るというのは
ちょっと穏やかではない。同じ布団で寝てるってことではないか。
びっくりして起き上がろうとしたが、からだが引きつって起きられなかった。
何事かと頭をめぐらして考えても頭痛がするだけでこの状況になった理由が解らな
い。頭を抱えてふと気が付く。
━━服、着てない。
頭痛。
待て待て待て待てえーとえーとえーと落ち着け!そんなバカな!
体中に手を当てて確認する。大丈夫、シャツもパンツもちゃんと着とる。パジャマ
のズボンもちゃんと穿いてる。とりあえずはほっと一息。
しかし何でおれはこんなカッコウで寝とるんだ?しかも何で隣にラムが━━━━━
そこまで考えてギョッとした。
まままままさかラムが裸などということはないだろうな!?
引きつる体を無理に起こして布団を剥ぐ。そこには━━━━いつもと同じ虎縞ビキニ。
二度目の安堵のため息を吐いてまたも布団に突っ伏した。
とりあえず純潔は汚されてないらしい。(この際どっちの純潔がどうとかはどうでもいい)
しかしこの頭痛は一体何なんだ?
ずきずきずきずき
ああ眩暈がする、耳鳴りも━━━━
とりあえずラムに布団をかけなおさねばと視線をずらすと洗面器が置いてあった。
━━洗面器?
手をパタパタ枕周辺に這わせるとひやりと手にぶつかるものがあった。
━━なるほど。
ラムに布団をかけなおしてもう一度目を閉じた。
明日晴れたらどっか連れてったろ・・・
・・・おれはこー見えて義理堅い男だからな・・・

248 :名無し物書き@推敲中?:03/02/12 00:30
こういうショートストーリはっきり言って…(・∀・)イイ!
先生方これからもがんばてください

249 :名無し物書き@推敲中?:03/02/12 01:04
>>247
かぜか何かで倒れて発熱したので看病しつつ
悪寒に苦しむので添い寝した・・・???

250 :名無し物書き@推敲中?:03/02/12 01:13
>>249
ヤボだしageんな

251 :名無し物書き@推敲中?:03/02/12 03:31
作品提示があった途端
急に発言数が増えたということは
皆の衆、見てはいるちゅうことですか?

252 :名無し物書き@推敲中?:03/02/12 12:45
一日一回はチェックしてる。

253 :名無し物書き@推敲中?:03/02/17 07:08
止まりましたね……

254 :名無し物書き@推敲中?:03/02/17 15:41
あげ

255 :名無し物書き@推敲中?:03/02/17 21:03
リクエストないかー
ラム以外で。いい加減ネタが尽きた。ラムは難しい…

256 :名無し物書き@推敲中?:03/02/17 23:14
コタツネコとか錯乱坊とかアメフラシとか馬男さんとか(以下ry






それは冗談として、カルラなんかどうだろうと提案してみるテスト。

257 :名無し物書き@推敲中?:03/02/17 23:30
ああ、ルパを思い出すと切なくなる・・・

258 :名無し物書き@推敲中?:03/02/18 00:59
なんでエロパロの方には人いないんだよーヽ(`Д´)ノ


259 :名無し物書き@推敲中?:03/02/18 03:59
カルラ━━━━盲点だったな。
しかしあまりに盲点過ぎて何を書けばいいのやら。とりあえず寝るか。

260 :名無し物書き@推敲中?:03/02/18 15:20
>258
日常さんも来なくなっちゃったね。

しのぶと因幡くんの話をリクエストしてもいいですか?
この2人好きだから上のほうにちょこっと書いたんですけど続きが浮かばなかった…。
自分で書ければ良いんですが…。
どんな話でも構わないのでお願いします。

261 :名無し物書き@推敲中?:03/02/18 15:41
おお、しのぶと因幡の話は俺も見たい。

262 :名無し物書き@推敲中?:03/02/18 21:25
>>260
日常さん現在進行中でない?あの文体・・・

まあ二月は寒いし風邪も流行るから
もう少し暖かくなるまで待つのが吉かな。

263 :亜空間とわたくし@:03/02/19 01:22
 「あの二人って結局どうなるのかしらね」
 遠ざかっていく電撃の光といつもの悲鳴を眺めながら
わたくしはそう呟いたのです。
 「?どういう意味ですか?」
 それまでポカンと事の成り行きを見ていた隣のウサギ
のぬいぐるみを着た男の子がわたくしにそう訊ねました。
 「だって宇宙人じゃない。」
 「・・・僕だって亜空間人ですよ」
 彼は少し奇妙そうに答え、にへらっと笑って見せまし
た。わたくしはその笑い顔が遠くで見た誰かに似ていた
ので、少し物悲しさを覚えたのです。
 「・・・そうね、そうだったわ」
 「しのぶさんは宇宙人や亜空間人はお嫌いですか?」
 もともと下がりがちの眉が更に下がったので、わたく
しは慌ててそうではないと訂正しました。
 「ただ・・・根拠もなく不安になるの。住む場所や空間
が違うって、とても怖いように思えて・・・」
 いつか・・・そう、来るという予想もできない『いつか』
・・・わたくしたちの意思ではない大いなる何かによって永
遠に引き裂かれてしまうことがあるかもしれない。そん
な不安が横たわる不安定な場所でわたくし達はこの瞬間
を生きているのです。どうにもならない時間や空間の歪
の中で、わたくしたちはたゆたっているのですから。

264 :亜空間とわたくしA:03/02/19 01:24
 「━━━そうですね、でもそれは地球人同士でも三次
元人同士でも・・・」
 「ううん、同じじゃないわ。だって地球人同士なら、
会おうと思えば会えるもの」
 「それは三次元人の思いあがりですよ」
 いつものにっこりした顔で彼はそうゆっくり言ったの
です。
 「会おうと思わなければ、亜空間人同士だって会えま
せんよ」
 あたるさんとラムさんならなんだって越えていきます
よ。あの人たちは強いです。とても強いです。彼は繰り
返しそう言いました。まるで自分がそうでない事を悔や
むかのように。
 「・・・羨ましいな」
 「あの二人がですか?」
 「ううん、因幡さんが。
 わたしだったらそんな風に考えられないわ。視野が広
いのね」
 「オプティミストなだけですよ」
 彼がまたさっきと同じように、にへらっと笑って頭の
後ろを掻きました。
 「あなた少し私の昔好きだった人に似てるわ。」
 わたくしがそう言うと笑いながら少し困ったように彼
は言いました。
 「僕は浮気なんかしませんよ。しのぶさんひと筋です」
 それを聞いてわたくしは声を上げて笑いました。
 たった一言で言い表せるほど、亜空間なんかなんでも
ないことだったのですから。

265 :名無し物書き@推敲中?:03/02/19 15:46
>>263-264
正直、辛いを通り越して痛い。

266 :名無し物書き@推敲中?:03/02/19 16:04
>>265
そう? ふつうに読めるけど。でも、ウサギのほうは覚えてないなあ。
ねえ、うる星香具師らって、復刻版(分厚くて、ちょっと高いやつ)出てる?
もし知ってたら、教えてください。スマソ

267 :名無し物書き@推敲中?:03/02/19 22:08
>>266
小さい絵でよけりゃ文庫版で出とる。置き場所が狭くてもいいぞ。
分厚くて、ちょっと高いやつ、は「ワイド版」でとっくに。

268 :名無し物書き@推敲中?:03/02/19 22:17
見事に枯れましたね。早。

269 :名無し物書き@推敲中?:03/02/20 14:53
>262 
確かに日常さんっぽいですよね。
何故か考えてなかった…。

>263-264
もうリクエストに答えてくださったんですね。
ありがとうございます。
でもしのぶにはわたくしは似合わないような…。
ああぁ、折角書いてくださったのに生意気言ってゴメンナサイ
でも話の内容は好きです。

270 :名無し物書き@推敲中?:03/02/20 19:06
三年もしかしてわざとやってないか?

271 :名無し物書き@推敲中?:03/02/20 23:38
うーん>>270は黙ると吉。
地球の平和に沈黙で協力してほしいんだ。

272 :名無し物書き@推敲中?:03/02/27 22:44
ttp://sapporo.cool.ne.jp/z1234567890/index.html
こんなのみつけたけど神は了承してんのかね?

273 :名無し物書き@推敲中?:03/03/01 00:00
>>272
エロパロ板の方の神は大体の人が歓迎してる

274 :名無し物書き@推敲中?:03/03/01 02:58
俺のは正直下げて欲しい。エロパロで突っ込みが入るまでなかったみたいだし
倉庫番は見る目があると感心した次第。

275 :ながいながいはなし:03/03/01 23:15
 「そ、それは……」
 彼女が口ごもる。
 「言えない?言えないよねぇ。当然だわなー。なんたって
おれに聞こえないんだからなー。
 で、これはどーいうカラクリなんだ?……ラム。」
 その言葉は“ラムの”顔を引き出した。口をパクパク
━━━空気の足りない金魚がそうするように━━━動か
して目を真ん丸く見開いている。
 「どうした?ん?おれの顔になんかついとるか?」
 「……な、んで、なまえ…」
 「なんだお前名前変えたのか?」
 「…………忘れ、てるはずなのに……」
 じわーっと目に涙を浮かべて、飛びついてきた。
 …ああ久しぶりのこの感覚。抱き潰すこの柔らかさ。
 「お前ツノはどーした…また薬で柔らかくしてんのか?」
 「ダーリン!うちのこと覚えててくれたっちゃ!?
ダーリンうちのこと忘れないでてくれたっちゃ!?」
 そのままラムはおれを押し倒すようにして、しばらく
おれの体の上で泣いた。びーびーガキみたく声を上げて。
 「……久しぶりだな……ラム」
 「…もっと呼んで……もっと呼んでダーリン!ラムって、
うちの名前呼んで!ラムって呼んで!」
 「ラム、ラム。ラム、ラム、ラム…」
 この短い名前を言えること、この名前に応える奴が居る
こと。ダーリン、と返ってくる懐かしい呼ばれ方。
 抱き潰す程腕に力を込めて何度も呟くように呼ぶ。ラム。
 長い髪は黒色でツノもなく、目だって茶色だけど間違い
ない。こいつはラムだ。ラムだ。
 「……ダーリン…もう忘れたかと思ったっちゃ……」
 そう呟いてラムは更に盛大に泣いた。
 それを見てて目の奥が急に発熱してきたから、おれは慌
てて深くラムを抱きしめて熱の元をラムの髪に移した。

276 :名無し物書き@推敲中?:03/03/01 23:43
>274
あのサイト、カワイさんが作ったんじゃなかったんだ。
自分のはわざと外したのかと思ってた。
それは意地悪だなあ…

277 :名無し物書き@推敲中?:03/03/02 00:11
>275
おおっ続きだ!

>276
叩きが多かったから外したのかとオモタ。でもまあ今はあるからいいんでない?

278 :名無し物書き@推敲中?:03/03/02 13:34
わーい、やっとながいさんの続きが来ましたね!
ずいぶん待たされましたよ。

279 :ながいながいはなし:03/03/03 01:34

 「…わかったから状況を説明せい」
 まだぐすぐす言ったままおれの体から全く離れようとし
ないので“しかたなく”抱きしめたまま、話を切り出した。
 「お前2年間もどこ行ってたんだ?」
 「……2年?うちずーっとここにいたっちゃ」
 数年ぶりに二人分の温度が戻った部屋にラムの嗚咽が途
切れず響いている。懐かしい喋り方、懐かしい呼び名。
 「ずっといたっちゃったってお前…
 ……待て、お前ツノはどうした。髪と目の色も……」
 いつもあるべき場所にあるべきものがない。そうである
ものがそうでない。違和感。
 「ツノ?なんだっちゃ?」
 きょとんとした顔。声。確かに顔はラムだ。が、違和感。
長いくつややかな髪がさらさらと音を立てて流れている。
口元に目をやっても牙が見えない。
 「お………お前、ほんとにラムか?」
 笑う。違和感。
 「何言ってるっちゃ、ダーリン」
 違和感。
 「うちラムだっちゃ」
 違和感。
 「うちのこと忘れたのけ?」
 違和感。
 …何がおかしいのか解らない。ツノががない?髪が黒い?そんなことじゃないもっと大切な何かを忘れている気がする。もっともっと大切なもの。なんだ?なんだ?なんだ?
 目の前で目をくりくりさせているラム、ラムのはずだ。
間違いなくラムだ。なのに何か忘れている気がする。足り
ないわけじゃなく、多くもない。なのに何か違う。何故?
頭の中がそんな事で一杯になる。目の前に居るのは間違い
なくあれだけ忘れることに怯えたラムのはずなのに。
 そこまで考えて愕然とする。
 あれほど必死になってラムを探した自分が、やっと会えたというのにこんなにも冷静なことに。

280 :名無し物書き@推敲中?:03/03/05 09:29
もうだれもよんでないからこなくていいよ

281 :名無し物書き@推敲中?:03/03/05 13:21
>>265さんや>>269さん、その他の方々へ

上記(亜空間とわたくし)のような今どき小学生でも思いつかないような
タイトルをつけるカワイおにいさんの限界点を思いやって、
やさしい目で見てあげるのが、この短編の大切なポイントです。

282 :名無し物書き@推敲中?:03/03/05 14:25
>>280
俺は楽しみにしてるんだよ。すっこんでろ!

283 :名無し物書き@推敲中?:03/03/05 23:16
ジ サ ク ジ エ ン は 哀 し い で す ね

284 :名無し物書き@推敲中?:03/03/06 00:27
>>283
俺は楽しみにしてるんだよ。むっこんでろ!

285 :ながいながいはなし:03/03/06 12:15
 嬉しい筈だ。気が狂いそうなほど嬉しいはずなのにどう
して頭で考えることはラムの違和感なんだ?どうしてこん
なにも冷静で居られるんだ?
 違和感に対する自分の違和感。
 ラムに対する違和感、自分に対する違和感。
 まるで日常の中に割って入ってきたような。
 どんどん不安が焦りになってゆく。どこかに何か引っか
かる感じ。この違和感の正体がハッキリしない。なのにぼ
んやり感じる不安。目の前にあるはずの蜃気楼が揺らぐよ
うな、背景だけが動いているのにまるで部屋全体が動いて
いるように感じるドッキリハウスのような。
 揺らぎの違和感。
 目の前に居るラムの表情に不自然さがないからこその違
和感。抱きしめる腕に力を入れる。
 「お前はラムだ、間違いなくラムだ。
 なのになんでお前に久しぶりに会った気がせんのだ?」
 自分の言葉にハッとする。
 ……“久しぶりに会った気がしない”?
 そんなバカな…二年…そう、二年も会ってない筈だろう?
泣けるほど懐かしいはずだろ?なのになんでそんな言葉が
無意識に出てくるんだ?
 混乱、違和感、不安、疑問、そして驚愕。
 頭痛。
 ラムの顔をもう一度良く見ようと体を離す。
 ……両手で支えていたのは、のっぺらぼうの人形だった。
 「っ!!?」
 思わず突き放して放り投げた。ばさっと乾いた音を立て
てのっぺらぼうの人形が壁に力なくへたり込んだ。
 「なっなななな!?」

286 :名無し物書き@推敲中?:03/03/06 21:17
Σ (゚Д゚;)

287 :名無し物書き@推敲中?:03/03/06 23:01
まだ人いんのかね・・・
とりあえず前の点呼1。

288 :名無し物書き@推敲中?:03/03/06 23:13


289 :名無し物書き@推敲中?:03/03/07 01:57
3です。

290 :ながいながいはなし:03/03/07 08:19
 どっと汗が噴出す。見る間に人形がドロドロと解けて、
ついにセーラー服だけが壁にもたれかかった形で取り残さ
れた。
 おれはそれを最後まで見届けぬ間に部屋から逃げ出して、
靴も履かずに道に飛び出した。叫びだしたいくらいだった
が、喉が引きつって声が出ない。悲鳴にならない声を上げ
ながら転がるように走った。過ぎていく景色から人の影が
消えていて、日が落ちる時間にはまだ早いにも拘らず、周
りは一面の夕焼け。そして地面には様々な服、服、服……
 気が、気が狂いそうだ。
 必死で辺りを見回すと、人影をやっと見る。
 その人影は、女だった。
 ビキニスタイルで
 髪が長くて
 頭に角があった。
 悲鳴。
 名前も呼べない。
 ただ恐怖の対象として視界に映る。
 「ダーリン、どこにいくっちゃ?」
 ゆっくり歩み寄りながら“それ”が言う。いつもの口調で、
あの声で。おれは金縛りに遭った様に足が凍りついている。
 「やっと会えたのに、どこ行くっちゃ?」
 おれを抱きしめようと、“それ”が腕を伸ばす。
 ラムだ、ラムだ、何を怯えることがある?何故逃げる?
 頭の中でそんな明後日な事を言う自分自身にさえ違和感。
喉に小骨が刺さったような。
 「とととと溶けた!溶けただろお前!何がどーなっとるん
だなんなんだこれは!
 おれはスライムに知り合いはおらんぞ!」
 精一杯振り絞った声が自分でも哀れなほど震えていた。

291 :名無し物書き@推敲中?:03/03/07 23:11
4です

292 :ながいながいはなし:03/03/07 23:44
 顔が薄影に覆われていてハッキリと見えない。
 でもビキニスタイルでロングヘアでツノが生えてる女には
心当たりは一つしかない。しかしより一層の違和感。
 今度は確信できる。
 “これ”はラムではない。
 ラムになりきれない何かを見ているような気さえする。ゆ
らゆら揺らめく陽炎を見ているような気がする。
 「お……お前、誰だ?」
 息を呑んで鳴る自分の喉がことさらに大きく上下したよう
な錯覚を感じるのは、跳ね上がる心臓のせいだろうか。
 おれは与えられない答えに凍りつき、もう一度訊ねた。
 「お前一体何者だ?」
 女の口の端が少し持ち上がる。
 「うち、ラムだっちゃ。」
 「笑わすな!あいつはそんな胸糞悪い笑い方なんぞせんわ!
ラムをどこへやった!そんな格好でラムになったつもりか?
その格好になれる度胸は認めてやるがあいつ以外がしたって
風邪引くだけだぞ!」
 軽口とも暴言ともつかぬ大声を張り上げて、目の前の女を
牽制する……しているつもりだった。それでも女はにやにや
笑ったままゆっくりゆっくりその歩みを進める。
 もはやパニックだった。あたりの夕焼けがどんどん深くな
って空の星ぼしが冴えてゆく。時間の速さに置いてけぼりを
くったように。
 「もうすぐ夜が来るっちゃ、うち怖いから家に帰ろ?ね?」
 家?家だと?誰も居ないあんな家に帰ってどうするんだ、
ラムでもないお前と帰ったって……
 そこでふと気付く。自分の家族は“5人”だった。5人。
今の今まで(正確にはこの異変が起こってから今の今まで)
ひとり欠けていた。当事者の一人が欠けていたのだ。

293 :名無し物書き@推敲中?:03/03/08 09:53
すごい展開になってきましたね。
毎日続きを読みに通っていますが、一体どうなるのか気になっています。

294 :点呼1:03/03/08 11:04
おおー読んでいる人がー。
因みに貴方点呼bヘおいくつ?

295 :名無し物書き@推敲中?:03/03/08 14:02
5!
>ながい氏
毎日楽しみにしてるんで頑張ってください。

296 :293:03/03/08 17:50
私は点呼の4です

297 :名無し物書き@推敲中?:03/03/08 19:11
自作自演ご苦労さま( ´,_ゝ`)プッ

298 :ながいながいはなし:03/03/09 00:31
 藁をも掴むような気持ちで、この状況を打開してくれるも
のなら何でもいいとばかりに声を張り上げた。
 「空飛ぶ火炎放射器!面食いのスケベ幼児ジャリテン!」
 「根も葉もあらへん誹謗中傷を街中で叫ぶなアホー!!」
 がん、と頭にフライパンが降ってくる。柄の方にくってい
ている風船玉を引っ剥がす。
 「なんやお前泣いてんのか」
 「フライパンの角で殴られりゃ誰だって泣くわボケっ!」
 「オレぁまたラムちゃんがおらんで寂しいからかと…」
 「……ほほーお前は事情を把握していると見た。とりあ
えずあのラムもどきを何とかせい!」
 ジャリテンをラムもどきに突きつけてぶんぶん振り回す。
 「な、な、なんやこんなもんぐらいで取り乱しよって!
こんなもん一発殴ったら消えてしまうわ!」
 「だったらお前が殴れ!」
 「アホか!オレがラムちゃん殴れるわけあらへんやろ!
お前殴ったらええやんけ!いっつも泣かしとるんや、専門
分野やろ!」
 「ボケっ!俺は女は殴らん主義なのだ!」
 そうこうしている間にもラムもどきはどんどん近づいて
くる。ゆっくりゆっくりホラー映画のモンスターのように。
 「他の解決方法はないのか、殴る以外に!」
 「あかん。拒絶の意思を行動で示さなアレは消えへんの
や。そういうもんなんや、なんでかゆうたらアレは……」
 「解説は後でじっくり聞く!その前にこいつを何とか…」
 後ろに足を滑らすと、ジャリ、と音が鳴った。足元のア
スファルトが終わって砂地になったのだ。
 『拒絶の意思を行動で示さなアレは消えへん』
 …一つ方法を思いついた…が、場合によってはこっちの
方が殴るよりひどいかもしれん…仕方あるまい、背に腹は
変えられんしな!

299 :ながいながいはなし:03/03/09 14:44
ありがとうありがとうさようならさようなら

300 :名無し物書き@推敲中?:03/03/10 03:41
>>299
だめです!書いてください。 他の人が書いた話では満足できません。
なにより、悲しいじゃないですか・・・。

301 :名無し物書き@推敲中?:03/03/10 19:22
6!

302 :名無し物書き@推敲中?:03/03/10 21:09
ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ…
「…うーん…」
目覚ましを止めて目を擦りながら起き上がった。窓から差し込む光が眩しい。
窓を少し開けて深呼吸した。空を見上げると雲一つ無い快晴だ。
「わぁー、いいお天気!今日は何を着ていこうかな。
 ……これがいいかしら、それともこっちの…」
あたしはベッドから降りるとデートに着ていく服を選び始めた。
そう、今日はこれから因幡さんとデート。遊びに出掛けるのは久しぶり。
この頃逢っても、喫茶店でお茶を飲んでおしゃべりするだけだったから。
行き先は決まってないけどどこへ行こうかな。
嬉しくって自然と笑顔がこぼれる。ついでに鼻歌も。
「フン♪ フフン フン フン♪……うん、これにしよう。
 そうだ。今日は暖かいからピクニックが良いかも。風もないみたいだし。
 それがいいわ。よし、お弁当作ろうっと!」
早速着替えて台所へ行き、エプロンを着けて冷蔵庫の中を物色した。
買い物に行って来てないから大したものは作れないけど、いいわよね。
「えーと、ほうれん草入りだし巻き卵にきんぴらごぼうでしょ。
 白身魚のフライを揚げて…、あ、鶏の唐揚げも出来るわ。
 ミニトマトとブロッコリーでサラダも作ろう。
 あと…デザートにグレープフルーツ。おにぎりいくついるかな…」
合間に朝食をつまみながら、手早く作り上げると丁度待ち合わせの時間だった。
急いで水筒にお茶を詰めて、用意を整える。
「出来た!…それじゃ行ってきまーす!」
両親の返事も待たずに家を飛び出した。因幡さんもう来てるかしら?


303 :春近し:03/03/10 21:11
待ち合わせ場所は近くの公園だった。時計の下にいるはず…。
あ、いたわ!待たせちゃったかな。
「因幡さん、おはよう!ごめんなさい。遅くなっちゃって…」
「おはようございます、しのぶさん。ぼくも今来た所なので大丈夫ですよ。
 今日はどこへ行きましょうか。行きたい所があったら言って下さい」
「あのね。お天気が良いからピクニックはどうかなと思って
 お弁当作ってきたの。だからお花が咲いてる所に行きたいんだけど、いい?」
「もちろんです。お弁当なんて嬉しいなぁ。
 あ、そうだ!花なら亜空間に綺麗な所があります。そこへ行きませんか?」
亜空間…か。そうね。ここよりそっちのほうが面白そう。
「ええ。行ってみたいわ」
「それじゃぼくにつかまって下さい。移動します」
あたしがぬいぐるみをつかんだ途端、周りの景色が変わった。

着いた所は運命製造管理局員の人たちがいつもお茶を飲んでいる原っぱだった。
今も2人飲んでるわ。
「やあ、因幡クン。君も休日出勤かい?」
「いえ、違います。しのぶさんに花を見せてあげようと思って。虹花とか」
「おお。それはいいね。満開だろうから。
 昨日時空の森のはずれに行ったけどそこの花も綺麗だったよ」
「花なら向こうの湖にも…」
因幡さんが話している間、あたしは少し離れて周りの景色を眺めていた。
いつ来ても不思議な所ねぇ。
「ありがとうございます。そこにも行ってみます。
 …さ、しのぶさん、行きましょう」
手を振っている2人にお辞儀をすると、一緒に歩き始めた。


304 :ながいながいはなし:03/03/11 00:23
 砂地の児童公園までじりじり後退して、右足を軸にまず
右へざーっと真一文字。少し前進して斜めに後退。すこし
離れて後方へ移動。
 「なにしとんのや!はよ逃げな捕まったら面倒やろ!
…まったくいたいけな幼児のオレまで巻き込みやがって、
ええ迷惑じゃ!どない責任とるねん!」
 「やかましい、黙ってラムもどきの動向を教えろ!」
 右に小さくズレて右足を前方に移動させ、そのまま後退。
右足は離さずにそのまま小さく一回転。突き抜けて後退。
 「歩いてきてる。公園の入り口まできとる。距離およそ
10メートル!」
 左前方から右後方へ移動、右足軸を離して左前方のさっ
きの始点のやや後方より半回転しつつ右後方へ移動。
 「歩くスピードがはよなったぞ!追い詰められたら一巻
の仕舞いや!なんたって敵は空を猛スピードで飛べるんや
からな!おいこらきいとんのか!?」
 「ええい黙れ!距離は!」
 「距離9!はよ走れ!なにやっとんのや!」
 右にずれ、前方から左やや後方に移動、右前方に移動の
後小さく右足をずらし、やや空間を開けて少しのずれの後、
一回転、突き抜けて後退。
 「距離7!射程距離内やど!ひとっ飛びで捕まる!」
 「あと一息じゃ!火でも吐いて牽制せんか!」
 「アホ!アレに火ィなんぞ効かへんわ!」
 「そこまで分ってんなら有効打の一つでも考えてろ!」
 右後方へ少々ずれ、空間を空けて右足軸を後方へ一気に
ずらし、やや前方へ向かって大きな半円を描きつつ後退!
 「出来た!」
 「飛んだぞ!せめてオレだけでも離せぇ!」
 視線を移したときにそれは既に空高く舞い上がっていた。

305 :名無し物書き@推敲中?:03/03/11 16:20
>>299はながい先生でありません。

306 :名無し物書き@推敲中?:03/03/11 16:36
ところでジャリテンの一人称は「ワイ」じゃなかっただろうか?と言ってみるテスト。

307 :名無し物書き@推敲中?:03/03/11 23:36
原作至上主義者から言わせて貰えば、テンはあたる(つうか男)に対しては
一貫して一人称は「おれ」でした。
あたるとの差別化のために「オレ」にしてるんじゃないかと無駄な考察。

308 :名無し物書き@推敲中?:03/03/13 00:10
ところで春近しの新作はまだですか

309 :春近し:03/03/14 01:38
「しのぶさんにお見せしようと思ってるのは虹花っていう花なんですけど、
 他にも綺麗な花教えてもらったんでそっちから行きましょうか」
「お任せするわ」
「それじゃーこちらです」
くねくねと曲がった道をしばらく歩くと、キラキラと光る湖が見えてきた。
青というより緑っぽい色をしてる。海のように広いけど潮の香りはしない。
「綺麗ねー。遠くの底まで透きとおってる」
みずみずしい水辺の空気を胸一杯に吸い込んだ。
「しのぶさーん、ここに咲いてますよー!」
声のするほうを向くと、いつの間にか離れていた因幡さんが手招きしてる。
荷物を草の上に置いて走り寄った。
「ほら、ここです。小さいけど綺麗でしょ」
「わー、可愛い!こんな花地球には無いわね」
鈴蘭に似たピンク色の可憐な花。風に揺れるとリン、と微かな音がする。
花と湖を見ながらおしゃべりした後、他の花を見にまた歩き出した。
暗い森に淡く光る、丸くて黄色い花や
まるで空中に浮いているように見える細い茎の水色の花。
その次は巨大な木に咲く大輪の薄紫の花…。
「夜明けの空の色ね。素敵。それになんて良い香り!」
甘くも爽やかな香りにウットリしていると、横からグゥ〜という音が聞こえた。
「す、すみません。ぼく朝食抜いてきたもんで…」
「あら、じゃあちょっと早いけどお昼にする?」
「はいっ!虹花の所で食べましょう」



310 :春近し:03/03/14 01:41
森を抜けて草原の小道を歩くと、どこからか風に乗って花びらが飛んできた。
向こうに見える花畑からみたい。近づくにつれ、その数も増していく。
 「しのぶさん、これが虹花です。数年に一度しか咲かないんですよ」
 「………すごい……!」
辺り一面に虹花が咲き誇っていた。こんな綺麗な花見たこと無い!
わずかに白い、半透明の柔らかな花びらは見る角度によって表面の色を変え
花畑はその名の通り虹のような七色に輝いている。
ダイヤモンドを花にしたらこんな感じかしら。それとも水の煌めき…。
 「気に入って頂けましたか?」
 「…ええ、もちろんよ。まるで………夢の中にいるみたい」
 「それは…良かった…」
因幡さんはそう言いながら、その場にヘナヘナと座り込んでしまった。
 「ど、どうしたの!具合でも悪いの?」
 「いえ、あの、お腹が空き過ぎちゃって…」
またグゥゥ〜という音が聞こえる。思わずクスクスと笑ってしまった。
 「じゃ、早く食べましょ。今用意するわ」
バスケットからレジャーシートを取り出して花の上に敷き、その上に座った。
ちょっとかわいそうだけどごめんね。
 「わあー!すごいですねー!」
お弁当を広げると目を輝かせて喜んでくれた。良かった。頑張って作ってきて。
 「おにぎりたくさんあるから、遠慮しないでどんどん食べてね」
 「はいっ!いただきます!」 …がつがつがつがつ…
…よっぽどお腹が空いてたのね。あっという間におにぎりが減っていく。
多目に作りすぎちゃったかな、と思ってたけど余計な心配だったみたい。


311 :春近し:03/03/14 01:43
しばらくして2人ともお腹が一杯になる頃には、お弁当箱も空になっていた。
 「はぁ〜、ご馳走様でした。美味しかったです」
 「お粗末さまでした。はい、お茶」
 「ありがとうございます」
のんびりとお茶を啜りつつ、時々話をしながら花を眺めた。
とってもゆったりとした気分。たまにはこういうデートも素敵ね。
桜が咲いたらまたお弁当作ってお花見に行こう。
一番綺麗な所に行かなくちゃ。どこがいいかな…
 「あ、あの、しのぶさん」
 「ん?なあに?」
 「えっと、今日って地球はホワイトデーっていう日なんですよね」
 「あら、よく知ってたわね。あたし言わなかったのに」
 「待ち合わせ場所に行く途中、偶然ラムさんとあたるさんに会ったんです。
  その時に教えてもらって…。

  〜『あっ、ラムさん、あたるさん。おはようございます』
   『お、因幡ではないか』
   『久しぶりだっちゃね。これからしのぶとデートけ?』
   『そうです』
   『うちらもだっちゃ。ホワイトデーのお返し代わりに』
   『おれはそんなこと承知しとらん!』
   『昨日花札した時、10回負けたら行くって約束したの忘れたのけ!?』
   『どーしてあんな不味い激辛チョコにお返しをせねばならんのだ』
   『ひどいっちゃ!うちは心を込めて一所懸命作ったのに…!』
   『あの〜、お取り込み中すみませんが…』


312 :春近し:03/03/14 01:47
   『なんだっちゃ!』
   『ホワイトデーって何ですか?』
   『え、知らないのけ?バレンタインのお返しをする日だっちゃ』
   『バレンタインは知ってるだろ?先月しのぶにチョコ貰わなかったか?』
   『はい。チョコレートケーキを頂きました。意味はその時に…』
   『今日はそれのお返しをする日なんだっちゃ。
    チョコを貰った人に、キャンディーやクッキーを贈るんだっちゃ。
    ダーリンは何にもくれないけど!しのぶは何も言ってなかったのけ?』
   『は、はい…』
   『きっと気を使わせたくなかったんだっちゃ。気にすることないっちゃ!
    絶対に贈らなきゃいけない訳でもないし…
    ってダーリン!どこ行くっちゃ!』
   『そこの美しいお姉さ〜ん!住所と電話番号教えて〜〜!』
   『こらー!待つっちゃダーリン!』
   『…どーしよう……』〜

  …この前美味しいケーキ頂いたのに、ぼく、何も知らなかったから
  お返し用意してないんです。本当にすみません」
 「いいのよ。別に。あたしはお返しが欲しくてあげた訳じゃないんだから。
  ここに連れて来てもらっただけで十分よ」
 「で、でも、これだけじゃなくて何かお返ししたいし…。
  ………………あの、物じゃなくてもいいですか?」
 「? ええ、構わないけど………え、い、因幡さん!?」
因幡さんはちょっと赤くなった顔でこっちをチラッと見ると
近くに寄って来て両手をあたしの肩に置き、じっと目を見つめた。


313 :春近し:03/03/14 01:50
え、う、うそ!こ、これってもしかして!
どうしよう、そんな、突然すぎて、こっ心の準備が…!
因幡さんの顔が段々近づいてくる。鼓動が速くなって息が苦しい。
このまま目を開けてたら心臓が破裂しちゃう!
キュッと目を閉じた2秒後……頬に温かい感触が触れ、そして離れた。
…………え?唇じゃないの?
目を開けた途端、真っ赤な顔をした因幡さんが慌てて横に飛び退いた。
 「あのあのあの、すすすすすみません!い、いきなりこんなことしちゃって。
  ぼぼぼぼくは、そ、その…」
モジモジしながら下を向くと、そのまま黙り込んじゃった。
少し拍子抜けしながらも、赤くなっているはずの熱い頬を手で包み込む。
すぐに胸の奥から嬉しさが湧き上がってきて、心を満たし、溢れていった。
因幡さん、かなり勇気を振り絞ったに違いないわ。
あ、今思い出したけど唇だったら今年の目標が達成出来なかったんだ。
そう考えると…これで良かったのかもしれない。
あたしも勇気を出そうかな。春になって桜が咲いたら…。
 「因幡さん、ありがとう。とっても素敵なお返しよ」
 「しのぶさん…」
ほっとした様子の因幡さんは、顔を上げると恥ずかしげに笑った。
あたしにはその笑顔が眩しかった。だって周りの花以上に輝いて見えたから。

楽しい時はあっという間に過ぎてしまい、気が付くと夕方になっていた。
あたし達は虹花で作った花束を、今日の記念に持ち帰ることにした。
きっと毎年ホワイトデーになると、この綺麗な花を思い出すだろう。
今度虹花が咲くのはいつかしら。また一緒に見に来たい。
これからずっと咲く度に、因幡さんと来ることが出来たらいいな…。

End


314 :名無し物書き@推敲中?:03/03/14 02:01
曜日がカレンダーと違いますね。話の都合上見逃してください。
感想求ム。

315 :ながいながいはなし:03/03/18 01:44
 「そっ…そこからなら良く見えよう!今の俺の意思だ!」
 俺達を見下ろす格好の舞い上がったラムもどきの動きが一瞬ぴたりと止まって、しばらくふわふわと漂った後、陽炎のようにすうっと薄くなって…そこから消えた。
 「きっ消え…!?」
 深いため息を吐き出してジャリテンが空中にへたり込む。
 「……た、助かった……」
 「おいっ消えた!消えたぞ!人間が消えたぞ!どーなっとるんだ説明しろ説明!」
 「幼児に向かってがなり散らすなアホ!耳痛いやんけ!」
 懐かしくも品のない関西弁で一喝され、ぎくりとする。たかがガキ相手に大人気なくも取り乱してしまった。
 「まったく、いっつも食らってるんやから電撃の一発や二発、どっちゅことないやろに焦りくさって情けない男やのぅ」
 「もう二年も電撃を食らってないのに最大級なんかぶちかまされようものなら即死じゃい」
 「二年?……なにゆーてんのや?」
 ジャリテンがきょとんとした顔でこちらを見る。
 「あぁそうだ!お前ら二年もどこに隠れておった!?しかもこの異常事態!さぁ納得のいくように解説してもらおうじゃねーか!」
 エキサイトする俺の声を物ともせず、ジャリテンは頭をぽりぽり掻いて視線をすっと逸らした。
 「一応聞いとくけど…お前、今いくつや?」
 「…はぁ?何をいきなり…」
 「ええから、ゆうてみ。お前今何歳やねん」
 「……いくつも何も、お前、じゅうは…ち……」
 「ほしたら今、西暦でゆうたらいくつや」
 「せ、198…1……あ、あれっ?」
 「覚えとるやんけ。」
 「ちょっと待てっおかしいぞ!確かに俺はさっきまで高2で17で西暦は1980のはず…おまけに時間が戻っ…」
 「あー、ええねんええねん、お前の頭がより一層おかしゅうなったわけやないんや」
 俺の言葉を遮って、テンが混乱する俺に追い討ちをかける。
 「な、何がどーなっとんじゃ……!?」
 今度は俺がきょとんとなる。その顔を見たジャリテンが諦め疲れたようにぽつりぽつりと話し始めた。

316 :ながいながいはなし:03/03/20 21:25
 「お前、覚えとるか、記憶喪失装置て。」
 忘れたくとも思い出す恐怖の記憶喪失装置。ほんの数ヶ月
前と あ る 行 き 違 い からラムが取り出した名前通りの
とんでもない機械。
 「忘れるか、地球が滅びかけたんだぞ」
 「……アレな、実は止まってへんかった…ってゆうたら、
お前どないする。」
 「…………………………なに……?」
 「せやから、止まってへんかったんや。」
 「と、止まってなかったっつったってあれから随分経って
……もうそんな…」
 「随分?随分ていつぐらいや?なんぼ時間が経ってるて?
お前ほんまに“随分時間が経ってる”って証明できるか?
 …お前の記憶、いまてんでバラバラやろ?お前の周りの時
間はムチャクチャに動いとるはずや。巻き戻ったり進んだり
停滞したり抜け落ちたり。そないな調子でどないして“時間
は順序よう惑わず流れてる”て証明すんのや?
 お前ほんまにラムちゃんとの鬼ごっこから後……ちゃんと
覚えてんのんか?」
 背筋がゾッとした。時間が経った証明をするということに、
身体だけ本能的に“何か”を悟ってしまったかのようだと思った。
 「…バカな…そんなバカな、そんな事があるはず…だって
俺は…鬼ごっこのあの夜にラムと………って何言わす!」
 思わず口が滑ったついでに殴る。
 「な、なにすんねんアホー!おんどれが勝手にゆうたんや
ないけ!照れ隠しに幼児思っきりなぐりくさってからに!家
庭内暴力110番に電話して生活指導員にチクるぞ!」
 「ええい、いらん知恵ばっかり増やしやがって…
 ともかく!鬼ごっこの後の記憶だってちゃんとある!」
 「……で?ほんならその後は?」

317 :前・前々点呼1:03/03/22 11:26
最近レスすくないぞぉー?
点呼ぉー!
1ぃー!

318 :名無し物書き@推敲中?:03/03/22 15:13
2

319 :ながいながいはなし:03/03/23 08:30
 その後?その後って…朝…二人で学校に……行っ……
 そこまで思い出して、その後が続かないことに気付く。そ
れ以上の記憶がないことに気付く。
 「思い出されへんやろ?当たり前や。そっから先の時間な
んかお前にはないんやから。
 記憶喪失装置ってな名前が付いてるけどな、あの機械は記
憶だけ消してくれるようなもんと違うねん。まぁ一種のタイ
ムマシンってやつやな。インプットした情報を消す為に、上
から“インプットした情報が存在しない歴史をやりなおす”
機械なんや。…まぁ、そういう意味では“記憶喪失”と同じ
状態ではあるんやけど━━━━」
 ジャリテンの講釈が半分くらい耳に入ってこない。まるで
ひどいノイズの混じったラジオ放送を聴いているかのようだ。
 「…待てよ、待ってくれ……もう何がなんだか分らんよう
になってきたぞ……だいたい……そう、ジャリテン、お前は
何故ここにいるんだ?時間は元に戻ってラムもランちゃんも
サクラさんもみんな、居ないことになってるのに、お前はな
んで“その後の記憶”を持ったままここに居るんだ?おかし
いではないか?おかしいだろ?な?」
 もういっそふわふわ浮かぶ風船球にすがりつきたいような
気持ちだった。何かの悪い冗談なのだと思いたくて必死だっ
たのだ。
 「地球人には記憶の上書きかもしれんけど、オレからした
ら別になんてことあらへん。
 効果の指向性の外側におったんやから。ラムちゃんとちご
うてオレのこと別に忘れへんかったやろ?」
 「……えっ……あ、ああ…」
 歯切れの悪い返事にジャリテンがジト目で俺を睨んだ。
 「どーせラムちゃんのことばっかり考えとって、オレの事
すーっかり忘れとったんやろ、こん薄情モン」

320 :名無し物書き@推敲中?:03/03/23 09:41
320get。

321 :名無し物書き@推敲中?:03/03/24 02:08
3!!ついでに一言、展開強引すぎ。

322 :名無し物書き@推敲中?:03/03/24 07:44
>>321
展開の強引さを嘆きつつ点呼を受け入れる貴方が好き。

323 :名無し物書き@推敲中?:03/03/26 21:52
じゃあ今の閲覧者は3人ってことでOK?

324 :名無し物書き@推敲中?:03/03/26 22:21
待て、ここに4人目がいる事を忘れてはいけない。

つー訳で4。

325 :名無し物書き@推敲中?:03/03/26 22:37
5もいるぞ。

326 :名無し物書き@推敲中?:03/03/26 22:50
今日は妙に多いなオイ(w

327 :ながいながいはなし:03/03/26 22:52
 図星なので二の句が次げない。しかしそれを悟られぬよう
さりげなく話題を変える。
 「な、何故お前だけ記憶喪失の対象から外れられたんだ?」
 「話題変えるな卑怯者。」
 「ええい今はそんな事はどーでも良かろうが!」
 「お前都合悪ぅなったら話題逸らす癖直さな…」
 「くどい!お前が記憶喪失の対象から外れられたというこ
とは突破口があると見たが?」
 ジャリテンがぎょっとした。考えも付かないセリフを浴び
せかけられたように。
 「お、お前…どないするつもりなんや?
 さっきラムちゃんの影に襲われたところやんけ。あの影は
ラムちゃんの意思や。お前振られたんや。お前に忘れられた
いんや。捕まったらお前全部忘れて、もとあった世界に帰れ
るんやで?しのぶねーちゃんとまたやりなおしが……」
 ジャリテンがそこまで言って口をつぐんだ。俺の目を見て
言葉に詰まったのだろう。
 「……この世界はなー……
 確かにそういう世界かもしれん。ラムがある意味で…例え
一瞬でも望んだ世界なのかも知れん。
 だがな、俺は認めんぞ。
 この世界をラムが受け入れたなんて認めん!」
 言い切った。言い切れる。もう言い切れる。
 「ジャリテン、お前だってこの世界認めたくはないんだろ
うが。だからさっき俺を助けたんだ。
 俺だってお前なんか嫌いだ。
 …だがな…飯、たった4人で食ったって美味かねーんだ。」
 「…それ、どないゆう意味やねん……」
 「………………………I NEED YOUって意味じゃっ」
 「…えっ…英語でゆわれたって…そんな…わからんわ…!」

328 :名無し物書き@推敲中?:03/04/11 23:31
age

329 :名無し物書き@推敲中?:03/04/12 09:54
なんかパッタリと止まりましたねー

330 :名無し物書き@推敲中?:03/04/12 12:45
6

331 :名無し物書き@推敲中?:03/04/13 11:41
>>330は漢!!

332 :名無し物書き@推敲中?:03/04/14 15:47


「春近し」気に入ってもらえなかったみたいですね。
勝手に創り過ぎたかな…スマソ

333 :名無し物書き@推敲中?:03/04/16 10:17
>>332
良くも悪くも静か過ぎたかも。うる星はにぎやかしが肝だからー

334 :名無し物書き@推敲中?:03/04/16 17:04
>333
なるほど。
でもしのぶと因幡はラムとあたるみたいにはいかないんですよね。
普通に仲良さそうだし、2人の話が少ないから掴みきれないっていうか…。
亜空間もあんまり好き勝手に創ると読む人の持ってるイメージがこわれそうだし。
とっても難しい…。好きなんだけどなぁ。
というわけで修行の旅に逝って来まーす。

335 :山崎渉:03/04/17 13:12
(^^)

336 :山崎渉:03/04/20 02:02
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

337 :名無し物書き@推敲中?:03/04/21 23:56
保守点検

338 :名無し物書き@推敲中?:03/04/27 15:46
カワイ氏のSSが読みたいな。

339 :Kの字:03/04/27 23:49
何の話がいいっすか。

340 :名無し物書き@推敲中?:03/04/28 15:41
>カワイ氏
なんでもいいですけど、うーん、悩むなぁ・・・。
皆で旅行に行く話とか、仲良し宇宙人4人の話がいいかな。
お願いします。


341 :名無し物書き@推敲中?:03/04/28 22:02
乱入してすみません。
ドタバタギャグものが読みたいです。


342 :名無し物書き@推敲中?:03/05/01 19:23
あたる×ラムの小説希望。

343 :名無し物書き@推敲中?:03/05/04 16:48
うる星やつら読みたくなってきた。GW明けにブックオフ突撃だ!

344 :Kの字:03/05/05 22:19
久々に盛り上がってきたので執筆中
内容がスレ住人全員の望まない罠。

345 :名無し物書き@推敲中?:03/05/05 22:20
http://www.yahoo2003.com/betu/linkvp2/linkvp.html

346 :名無し物書き@推敲中?:03/05/05 23:18
>344
期待して待ってます

347 :名無し物書き@推敲中?:03/05/05 23:19
ながい先生はどうしたんだろう。
ずっと待っているのだが。

348 :Kの字:03/05/06 00:53
ながい先生はスランプだそうです。
俺はもともとの落ち好きなんだが
氏が気に食わないらしく書き直してるそうです。
早く読めるように皆でおいのり(カキコ)しよう。

349 :名無し物書き@推敲中?:03/05/06 00:58
五月だからということで
苦労しっぱなしのママンを
あたるとラムが(お父さんでも可)いつもと違う意味で泣かせる話とか。

350 :名無し物書き@推敲中?:03/05/09 22:45
アゲ

351 :名無し物書き@推敲中?:03/05/09 22:46
アゲ

352 :名無し物書き@推敲中?:03/05/10 16:53
アゲ

353 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:44
ここにも粘着基地外が来たか>>350->>352
氏ねやカス

354 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

355 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

356 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

357 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

358 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

359 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

360 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:47
氏ねやカス

361 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:48
氏ねやカス

362 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:48
氏ねやカス

363 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:49
どうした?仕事でもクビになったか?カスが

364 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:50
氏ねやカス

365 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:50
氏ねやカス

366 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:50
氏ねやカス

367 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:50
氏ねやカス

368 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:51
氏ねやカス

369 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:51
氏ねやカス

370 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:51
氏ねやカス

371 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:51
粘着基地外 氏ねやカス

372 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:51
氏ねやカス

373 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:52
よっぽど悔しかったんだなぁ。頑張って>>1000も取ってねゲラゲラ

374 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:53
粘着基地外 氏ねやカス

375 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

376 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

377 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

378 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

379 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

380 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

381 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

382 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:54
粘着基地外 氏ねやカス

383 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:55
粘着基地外 氏ねやカス

384 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:55
粘着基地外 氏ねやカス

385 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:58
粘着基地外 氏ねやカス

386 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 00:59
粘着基地外 氏ねやカス

387 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:01
早く1000までもってけやカス

388 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

389 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

390 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

391 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

392 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

393 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

394 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

395 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

396 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

397 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:08
サゲ

398 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:15
サゲ

399 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:16
そんなにソワソワしないで

400 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 01:17
400

401 :ラスチャック愚連隊:03/05/11 01:20
新作が待ちきれなくて痺れをきらしたのか?

402 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 02:48
上げる低脳は寝たか?

403 :名無し物書き@推敲中?:03/05/11 21:07
サゲるっちゃ!

404 ::03/05/11 23:18
わはははは荒れてますな!こりゃあ今ウプしたら盛り上がりそうだ(別の意味で

405 :名無し物書き@推敲中?:03/05/19 15:39
新作楽しみ

406 :山崎渉:03/05/22 02:53
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

407 :ランちゃん:03/05/26 17:03
昨日、わし亜空間行ってきたんじゃ。亜空間。
そしたらなんか気味悪りぃ物売りがうろついとって、声掛けてきよんねん。
んで、なんか「お嬢さん、奪魂糖買わない?」とか言ってきよるんじゃ。
もうな、アホかと。馬鹿かと。
おんどれな、「奪魂糖を食べさせて出てきたハート掴んだら恋が成就する」やて?即刻買うたわ、ボケが。

あと、なんか今にもうさぎ喰おうとしてる爺の大木がおんねん。口ん中にうさぎ突っ込んでナニが嬉しいんじゃ?おめでてーな。
日本円で5000円払わなきゃうさぎ食べちゃうぞー、とか言ってんねん。もう見てらんない。
おんどれな、植物なら植物らしくうさぎに喰われてろと。食物連鎖覆してんじゃないわボケが。

あのな亜空間ってのはな、もっと浪漫としてるべきなんじゃい。
森のはずれで出会った愛らしいねずみさんと、いつ死闘が始まってもおかしくない、
喰うか喰われるか、そんな雰囲気こそロマンじゃないんけ!

で、やっとねずみがわしのケーキ喰って死んだ思ったら、ラムの奴が、ダーリン返せ、とか言ってきよるんじゃ。
そこでまたぶち切れじゃい。
あんな、ダーリンなんてきょうび流行らんわ。ボケが。
得意げな顔して何が、「ダーリン」じゃい。
おんどれは本当にダーリンと呼びたいのかと問いたいわぃ!問い詰めたいわぃ!
小1時間問い詰めたいわぃ!
おんどれな、レイさんとうまくいかなかったからってヤケクソになってあのアホを「ダーリン」呼ばわりしてるだけちゃうんかと。
ま、恋愛通のわしから言わせてもらえば、今、恋する乙女の間での最新流行はやっぱり、
「レイさ〜ん」これじゃい。
レイさんは、誰もが羨むあの美貌。そんでもって色気より食い気という一途な気持ち。これが最強じゃい。
じゃが、レイさんの恋人なると食費が嵩んで、そのためにおユキやラムを利用し、ついには友達を失うという危険も伴う、諸刃の剣。
キサマラにはお薦め出来んわ。
まあおんどれド素人は、大人しくそこらのブ男で我慢しとけってことじゃい。




408 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 17:11
マターリとめぞん一刻の小説でも書こうや
http://book.2ch.net/test/read.cgi/bun/1053936559/

皆様のおいでをお待ちしてるっちゃ☆

409 :面堂終太郎:03/05/26 17:53
以前から僕、カップラーメン食べたかったんです。カップラーメン。
でもなんかいつも家族がいてとても食べられないんです。
でも、なんとかして食べようと思っってたらやっぱり母上に見つかって、
「そのような下々の食べ物に興味があるんですか?終太郎さん。」とか言ってくるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
母上、未だなおそのような時代錯誤も甚だしい戯言をほざいてはなりませんよ、ボケが。

なんか幼少の頃にも夜店について同じコト言われたましたし。まだ10年前と同じこと言ってんですか、おめでてーな。
ラムさんの母君に向かって、よーし、結婚申し込んじゃうぞ〜とか言ってるんです。もう見てられません。
母上、もう授業参観終わりだから帰っていいですよ。牛車だから3日間は母上の顔を見ずにすみますね。バンザーイ!

大体、面堂家たるもの、もっと殺伐としてるべきなんです。
爆弾造りが趣味という変態的な愚妹と、いつ死闘が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんですよ。平和主義者は射殺されるべきです。行けッ!サングラス部隊!

んで、家族が皆出払って、やっとラーメン食えるかと思ったら、
こともあろうに諸星の奴がずかずかと入ってきていきなり「なんのつもりだ面堂〜!」とか言ってくるんですよ。
そこでまたぶち切れですよ。
おのれ諸星、そこに直れ!それはこっちのセリフだろうが。ボケが。
至極不満げな顔して何が、「なんのつもりだ〜」だ。もう許せん!花火大会を執り行う!
おのれは本当に金持ちが良いモン食ってると思ってるのか問いたい。問い詰めたい。
トラブルとともに問い詰めたい。
おのれな、自分が卑賤の身だからってブルジョワジーを別の人種のように思ってるだけちゃうんかと。
ま、ブルジョワな僕から言わせてもらえば今、金持ちの間での最新流行はやっぱり、
私立潔癖女学院、これです。
そこは、完璧な男子禁制。それに加えて天使の容姿と化け物の体力を持つ飛鳥さんが通っている。これ最強。
しかしこの学校に入学すると、友引高校の襲来を受けて休校の憂き目を見るという危険も伴う、諸刃の剣。
可憐なラムさんにはお薦め出来ません。
まあおのれら庶民は、頑張って逆玉の輿狙ってなさいってことです。



410 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 17:53
ワロタ>ラン

411 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 18:03
ワロタ>終太郎

412 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 18:09
今、十年ぶり位でオンリーユーを観た。 映画での設定と、あのラストではエルが あまりにも可愛そうだし悲しすぎる。 誰かもっと救いがあるエルの小説を 書いて下さい。お願い致します。m(_ _)m

413 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 19:22
>>412
どこら辺が可哀想で哀しいんだか理解に苦しむな。

414 :名無し物書き@推敲中?:03/05/26 19:26
>>407>>409も、創作文芸というのだらふか。
言いそうで言えない。そんな手が嬉しい。

415 :名無し物書き@推敲中?:03/05/27 14:14
>407、409
おもろいw

416 :良い子のテンちゃん:03/05/27 17:44
わい昨日、トラジマと決着つけよう思たんや。トラジマと。
そしたらなんかあたるのアホがモノを投げつけて邪魔してきよんじゃ。
で、なんかあのアホもちゃんと学習しとって、「喰らえ!怒涛の不燃ゴミ!」とか言ってきよんねん。
もうな、アホかと。馬鹿かと。
おんどれな、不燃ゴミいうて、わいのUFO投げつけるんやないわい、ボケが。

しかも不燃ゴミいうて、そりゃおんどれのことやないけ。なにおんどれのこと棚にあげてえばってんじゃ。おめでてーな。
よーし次はガールハントしちゃうぞー、とか言っとんねん。もう見てられへん。
おんどれな、ラムちゃんには黙っといてやるから、いい加減わいに決闘に行かせろと。おんどれはさっさと何処へでも消え去れと。

大体、地球ってのはな、もっと官能としてるべきなんや。
ビキニ姿の綺麗なね〜〜ちゃん達と、いつ性交が始まってもおかしくない、
犯るか犯られるか、そんな雰囲気がいいんやないけ。ホモとゲイは、すっこんどけ。

で、やっとトラジマ見つけて、わいの炎であぶり殺したると思ったら、
図ったように半鐘が鳴って、おかあはんが「くわじはどこやぁ〜?」とか言ってきよんねん。
そこでまたわいガチガチやねん。
あんな、おかあはん、わい、放火なんかしとらんで。ええこっしょ〜。
不意げな顔して「なんや火事やないんか」というおかあはん。可哀想や。
しかしな、おかあはん、あかあはんは、本当に火事が無くて残念と思ってるのかと問いたい。問い詰めたい。
小一時間問い詰めたいわ。
おかあはん、巨乳の作者に脅されて、むりやり火事が好きな振りさせらされてるだけちゃうんかと。

ま、良い子のわいから言わせてもらえば今、宇宙の子供達の間での最新流行はやっぱり、
スーパーデリシャス遊星ゴールデンスペシャルリザーブゴージャスアフターケアーキッド、これやな。
スーパーデリシャ(以下略ってのはめっちゃ悪趣味な服装。
そんでもって次々にいたいけな幼児に商品を押し付け、あとからその家庭に請求書を送りつける。これ最強。
しかしスーパーデリシ(以下略になると己がヒーローということも忘れて、詐欺の快感に目覚めるという危険も伴う、諸刃の剣や。
素人にはお薦め出来へん。
まあおんどれド素人は、トラブルキャッチボールでも買ってギャーギャー騒いでなさいってことや。

417 :名無し物書き@推敲中?:03/05/27 20:04
>>416
ワロタ。だがもう少しジャリテン口調を徹底させる余地があると思うがどうか?

418 :407=409=416:03/05/27 20:34
>>417
テン口調って意外と難しいんだよ。
なので規範批評してくれる人募集。

419 :名無し物書き@推敲中?:03/05/28 01:25
>407=409=416
キャラの口調ウマー!
設定も細かいストーリーも良く覚えてるなぁw

細かいことを言えば面堂は「僕」じゃなくて「ぼく」ね。
高橋留美子は筒井の洗礼を受けているから
おのれの呼び方を漢字にはしない。
あたるだったら「おれ」。「俺」は×。
他の作家さんも原作のリアリティーをなぞるネタや話のときはよろすく!

420 :山崎渉:03/05/28 10:23
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

421 :余裕のラムちゃん:03/05/28 18:44
ダーリンったら、またうちの目の前で堂々と浮気するっちゃ。浮気。
で、ガールハント成功率2割もいってないのに、常日頃から「おれは、ナンパ勝率40%じゃい。」とか豪語してるっちゃ。
しかも、よく見たらなんかガールハントするときに、チラチラとうちの方を見て反応を伺ってくるんだっちゃ。
もう、アホかと。馬鹿かと。うちはダーリンの心根が実に情けないっちゃ。
ダーリンっ!うちの方ばっかり見てると、また電柱にぶつかるっちゃよ!あ〜また馬鹿!
なんでこう集中力がないっちゃね〜。ガールハントするときはガールハントに集中する!そんなんだから物理のテストで赤点取るっちゃよ。
しかも毎度毎度「おじゃうさん!住所と電話番号教えて〜!」って言ってるんだっちゃ。もう見てらんないっちゃ。
ダーリンっ!そんな単刀直入に攻めちゃダメだっちゃ。ナンパは搦め手からが勝負だっちゃ。ダーリン、ほんとにガールハントの帝王なのけ?
大体、ガールハントっていうのは、もっと殺伐としてるべきだっちゃ。
袴姿の年増を巡って、終太郎やテンちゃんたちといつ死闘が始まってもおかしくない、
斬るか斬られるか、そんな雰囲気がいいんだっちゃ。お見合い婚は、すっこんでるっちゃ!


422 :余裕のラムちゃん:03/05/28 18:44
で、ダーリンがやっとターゲットを搦めたかと思ったら、そのターゲットが、「R指定が見たい!」とか言ってるっちゃ。
そこでまたぶち切れだっちゃ。
あのなぁ!R指定だなんて全然生ぬるいっちゃ。ボケが。
得意げな顔して何が「R指定が見たい」だっちゃ。
お前は本当にR指定活動写真が見たいと思ってるのかと問いたい!問い詰めたいっちゃ。
噂とともに問い詰めたいっちゃ。
お前な〜、いくらダーリンが軽そうだからって、そう簡単に閨への誘惑が出来ると思ったら大間違いだっちゃ。
まぁ、ダーリンの妻である、うちから言わせてもらえば今、ダーリンの中での最新流行はやっぱり、
エマニエル夫人、これだっちゃ。
エマニエル夫人ってのは健全な♂のバイブル。そんでもってこれを見たあとのダーリンは、めっちゃくちゃ激しいっちゃ。
でも、あんまり度が過ぎると、うちが今日、okの日だということも忘れて、映画で抜きまくってしまうという危険も伴う、諸刃の剣だっちゃ。
腑抜けな地球人にはお薦め出来ないっちゃ。
まぁ、地球人なら地球人らしく、うちの愛らしい100万Vの瞳に酔いしれてなさいってことだっちゃ。


423 :421-422:03/05/28 18:46
すこ〜し路線がズレてしまいますた。

424 :名無し物書き@推敲中?:03/05/29 00:43
>>423
オモロイ。なかなかやるね。

・・・堂々と浮気するっちゃ。>・・・堂々と浮気してるっちゃ。
・・・反応を伺ってくるんだっちゃ。>反応を伺ってくるっちゃ。
・・・なんでこう集中力がないっちゃね〜。>なんでこう集中力がないっちゃ〜?
・・・って言ってるんだっちゃ。>って言ってるっちゃ。
あのなぁ!R指定だなんて・・・>R指定だなんて・・・
お前な〜、いくらダーリンが・・・>お前、いくらダーリンが・・・

こうすればもっとヨイかと。

425 :名無し物書き@推敲中?:03/05/29 13:16
>>423
うまいね〜
> 大体、ガールハントっていうのは、もっと殺伐としてるべきだっちゃ。
で爆笑してしまった。

それにしてもランちゃんのが一番「らしい」な。
吉野家コピペってランちゃんの口調そのままだからw

426 :名無し物書き@推敲中?:03/05/29 17:24
>>424
そうか?一番下以外は、原文のほうが微妙なニュアンスがでてるような気がする。

427 :名無し物書き@推敲中?:03/05/29 18:33
>>426
一番下こそ原文のほうがいいと思う罠

428 :イヘウヨの王 ◆BkB1ZYxv.6 :03/05/30 20:25
高橋のよしのやキボン

429 :男女の竜ちゃん:03/06/02 21:01
あ、あのよ、俺昨日、ランとでえとしてきたんでぇ。でぇと。
んでよ、フェミレスで、ぱ、ぱふぇ喰ったんでぇ。
そういやガキの頃、おやじの野郎が、ぱふぇなんて女の喰うもんだなんて抜かしやがったなぁ。
今考えたらよぉ、もう俺ぁ、アホかと。馬鹿かと。
おめぇな、チ、チョコレイト喰えば男になるのと同じ理屈で、もしかしたら女らしくなれるかも知れねぇじゃねぇか!ボケが。

なんかよぉ、その後、ラムや諸星どもも現われやがんでぇ。全く、てめぇらはてめぇらで楽しくでえとかよ。おめでてーな。
んで諸星の野郎が、よーしデート邪魔しちゃうぞー、とか言ってんでぇ。もう見てらんねーよ。
おめぇな、いつまで同じことやってんだよ、進歩ねぇな。もうちっと新しい展開工夫しろよな。

大体男ってのはな、もっと荒々しくあるべきなんだよ。
荒い海原で大波を相手に喧嘩してもビクともしねぇ、
やるかやられるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。早乙女乱馬(オカマ野郎)は、すっこんでろ。

で、次に湖でボートに乗ったらよぉ、隣の奴、っつぅか諸星が、竜ちゃん結婚しよう、とか言ってきやんでぇ。
そこでまたぶち切れだぜ。
あのな、「竜ちゃん」なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、竜ちゃん結婚しよう、だ。
おめぇは本当に「竜ちゃん」が良いと思ってるのかと問いてぇ。問い詰めてぇ。
小1時間問い詰めてぇ。
おめぇ、てめぇが、坂本竜馬のファンだからって、その妻のお竜さんに憧れてるだけじゃねぇか。

ま、この俺から言わせてもらえば今、浜茶家の間での最危険語句はやっぱり、
海が好き!これだな。
海が好きってのはいわずと知れた俺んち。そんでもってあの変態親父のいうなれば独裁国家。もう縁切りてぇ。
しかし海が好きに来ると自分が地球人ということも忘れて、金を払ってナマの塩水や氷さえも喰っちまうという危険も伴う、諸刃の剣。
てめぇら素人にはお薦め出来ない。
まあおめぇらド素人は、俺の友釣り商法にでも大人しく引っ掛かってなさいってこった。


430 :名無し物書き@推敲中?:03/06/02 21:06
よしのやキターーーーーーー!

431 :名無し物書き@推敲中?:03/06/02 21:57
また一人称を漢字で書いてしまった。自己批判しよっと。

432 :名無し物書き@推敲中?:03/06/02 23:18
竜之介篇が今のところ1番面白いです!
次は誰かな?

433 :名無し物書き@推敲中?:03/06/03 22:55
名スレ化したねこのスレ

434 :名無し物書き@推敲中?:03/06/05 21:11
で、ながい氏とかわい氏はどこ行ったんだ。

435 :名無し物書き@推敲中?:03/06/09 11:24
終太郎と了子、終了兄妹。

436 :名無し物書き@推敲中?:03/06/15 08:52
川井氏はエロパロに光臨中。ながい氏はどこ行ったんだろな

437 :名無し物書き@推敲中?:03/06/19 19:08
死んだ。つうか俺が殺した。バイビーって言ってた。

438 :名無し物書き@推敲中?:03/06/20 19:02
昨日、あの世行ったんです。あの世。
そしたらなんか餓鬼がいて中には入れないんです。
で、よく見たらなんか腹空かしてて、肋骨見えまくりなんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前な、餓えた低級鬼の分際で人間様食ってんじゃねーよ、ボケが。
なんか三途の川とかもあるし。蛇頭の柳で「蛇柳」か。おめでてーな。
よーし悪人には絡み付いちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、閻魔大王に話つけてやるからそろそろ奪衣婆でも喰ってろと。何千年同じことやってんだよ、進歩ねぇな。
あの世ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
等活地獄に嵌った哀れな死体共といつ死闘が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。極楽浄土は、すっこんでろ。

で、やっと入れたかと思ったら、隣の奴が、高天原最高、とか言ってんですよ。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、高天原なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、高天原最高、だ。結局は地獄に来たくせによ。
お前は本当に高天原が良いと思ってるのかと問いたい。問い詰めたい。
小1時間問い詰めたい。
お前、自分が卑賤の身だからって有力氏族しか逝けない高天原に憧れてるだけちゃうんかと。
あの世通の俺から言わせてもらえば今、あの世通の間での最新流行はやっぱり、
阿鼻地獄、これだね。
阿鼻地獄ってのは最も深い地獄。そんでもって羅刹の頭と夜叉の口を持つ六十四目の獄卒に虐められ、
さらに、鉄野千食処で瓦に身体を砕かれ、炎の狐に無残にも喰われるという。これ最強。
しかし阿鼻地獄になると獄人ということも忘れて、マゾの快感に目覚めるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らド素人は、修羅道にでも堕ちてなさいってこった。





439 :名無し物書き@推敲中?:03/06/21 07:14
Σ (゚Д゚;)ホントに死んだのかYO!

440 :_:03/06/21 08:21
http://homepage.mac.com/hiroyuki44/

441 :名無し物書き@推敲中?:03/06/21 23:38
初めてここのスレ見た!
すげえ、感動!
続きが楽しみなんで、おとなしく待っていることにします。
ラムとあたるがはやくちゃんと再会できるといいなあ。

このスレの最初の話は、あたる編もどこかに存在するんですか?

442 :名無し物書き@推敲中?:03/06/22 05:12
>>441
ある。

443 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 11:57
そうだとっとと完結させてください某氏!あんまりだーあんまりだー

>>441このレスの意味がわかればあたる編の場所も理解できようて。

444 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 18:38
あたる様

私のあたる様

あなたと結ばれるさだめは

なかったとはいえ

あなたはやはり

私の運命の人でした

あなたがひきあわせてくださった

いろいろな人の導きで

私は

これからの道を歩んでいきます

でも 私が一人の娘として

愛したのはあなただけです

あなただけを……

445 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 18:41
あたるファンのポエムかと思ったら、OYのエルだね
SSで読んでみたい

446 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 18:49
>>445 よく判ったね。オイラは「誰なのこれ?」
みたいなレスが来ると思っていたよW

447 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 21:59
某氏ってナガイ氏の事だろうか

448 :名無し物書き@推敲中?:03/06/29 22:40


449 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 01:06
しかいないんじゃないの?>>447

450 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 01:39
「両人とも、前へ。口づけをかわして、永遠の愛の近いとなす。」

大僧官の声が響いた。

「こ、これで…俺は一生エルと離れられんのか…」

躊躇うあたる。
進み出るエル。
その時!

  パシーン!!

礼拝堂のステンドグラスを飛び散らせ、矢のように飛びこんできたものがあった。

451 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 02:02
「ダーリーンッ!」

「ラムーッ! 来てくれたのかーっ!」

あたるの所へ舞い降りようとするラム。だが、即座に、近衛兵の銃が一斉に火を吹いた。

「狼藉者を撃ち落とせーっ!」

「ダ、ダーリーン!」

愛しい人を目の前にして、ラムは石つぶてに追われる雀の様に飛び回るしかなかった。

「やめろーっ! 撃つのは止めてくれーっ!」

ラムの頬を、胸を、腕を掠めて弾が飛び、肌は引き裂かれる。あまりの事についにエルの声が響いた。

452 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 02:22
「おやめっ!」

が、その瞬間、乱射される銃弾の一つが、シャンデリアの吊り鎖を断ち切った。グラっと揺れて
落下する巨大な硝子の塊! それはあたるの真上に!

「わーっ!もう駄目だ」

しかしその時、必死の表情で飛びついてきたエル! エルはあたるに覆い被さるように、その身を
投げ掛けてきた。次の瞬間、エルの身体越しに見たものは、視界を圧してのし掛かってくるシャンデリア!

   ガッシャーン!!!

吹雪の様に飛び散る硝子! 真っ赤な血しぶき!

453 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 09:42
あたるは助かった。だが、エルはあたるの身代わりにシャンデリアの直撃を受け、その美しい身体
は 無残にも打ち砕かれていた…。

愕然とするあたる。

「エル…きみは…きみは…そんなにまで俺のことを…」

エルは苦しい息の下からも、あたるにを気遣った。

「あたる様‥‥御無事なのね‥‥よかった」

ウェディングドレスは鮮血に染まり、駆け寄ろうとした医官達も、既に手の施しようもなく、
いまわの別れしかないことを見てとり、眼をふせた。



454 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 10:12
「しっかりしてくれ、これからという時に、…俺なんかの為に、君ほどの人が‥‥」

「いいえ‥‥これでいいのです。私のあげた命‥‥大事にして下さい‥‥お別れですわね。幸せでした‥‥」

「いかないでくれ!なんで、君が死ななければならないんだ!」

「私のかわりの…幸せに、めぐり逢えますよう‥‥あたる様」

「エル!!」

エルをかき抱き、唇を重ねるあたる。初めての口づけが別れの口づけなろうとは‥‥あたるの
心には、幼い日の夕暮れの公園の記憶がありありと蘇ってきた。あの頃から美しかったエル。
可愛いかったエル‥‥それが今、自分の腕の中でこと切れていった。

455 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 10:40
あたるの脳裏に、唐突に、古文のてん天人五衰という言葉が浮かんできた。美しい身体は砕け散り
熱い血潮は流れ失せ、涼やかな声も、もはや聞かれず、輝く瞳は閉ざされ、ときめく胸の鼓動も今
絶えていった。

あたるはこんな言葉を呪った。

身を捨てて俺を守ってくれた為に、五衰を現して死んでゆく天女の姿を見守っているしかない
悲しみ‥‥この、張り裂けるような苦しみが、こんな言葉で言い尽くせるものか!!

いや…本当は自分が憎かった。

こんな破局に至るまで、エルの気持ちを解ってやろうともしなかった自分が憎かった‥‥

「エルーッ!…おまえの命は…何の為にあったんだ…あの日の公園で影踏みをする為だけに‥‥
それから11年を待つ事だけにあったのか‥‥悲しすぎる‥‥悲しすぎるよーっ!」

エルを抱き締めたままあたるは、いつまでも泣き続けた。居並ぶ者は、ただ、言葉もなく立ち尽くすしかなかった。

456 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 12:23
>>455
訂正
×→てん天人五衰

○→天人五衰

457 :名無し物書き@推敲中?:03/06/30 23:29
その夜、大僧官によって語られたのは、エルに関する、まことに意外な事実であった。以下は、
かろうじて話を聞き取ることだけはできたメガネらの記すところによる。


「エル様は、このバラ星雲に七百年に一度現れる神聖女王でいらっしゃいました。そして、その
神聖女王たるさだめゆえ、お命は十七年半ごさらない方だったのです。短い‥‥本当に、堪らない
ほど短いお命です。しかし、それこそが、神聖女王の最大の武器なのです。文明を守る為の‥‥
あらゆる星の間に栄えては散る文明の花にとって、最たる敵は文明の外ではなく、内にあるのです。
どんな文明も、社会の退廃、人々の創造性の枯渇、絡みにからんだ利害の対立‥‥そのようなもの
から起きる袋小路に突き当たる宿命を負っています。そのような頃、この星雲には神聖女王が
お生まれになります。

458 :名無し物書き@推敲中?:03/07/01 00:23
そして、御自身のお命に限りの有ることを、母たることの叶わぬさだめを悟られた女王はせめて、
御自身がこの世に在った証を美しい世として残される為の改革に力を尽くされるのです。
人間というのは愚かなもので…誰もが、善き世の実現を心根は抱いていながら、いかに筋道どうっ
た改革にも、自分の意地や偏見により妨げようとする者は少なくありません。しかし、お命に限り
有る神聖女王の、真心からなる御言葉に誰が逆らおうとするでしょうか?むしろ、女王様のお命
尽きぬうちに、女王様にふさわしい世の中を創ろうと思いを一つにして
協力するのです。神聖女王は、いかなる人間も心の底に抱いてる善きものを結晶させる為の核と
してはたらくのです。
 そしてまた、真・善・美の具現者であられるにもかかわらず、何故に女王様のお命が尽きてし
まわねばならないかと、いとおしみ、悲しみ、哀借する想い…それが人々の心を純真にたち帰ら
せ、世の中は安らぐのです。
 このバラ星雲の文明は、いく代にも渡る神聖女王の方々の犠牲の上に成り立ってきたのです。
そして、エル様も、わずか三年という御在位のうちに、見事にそのお役目を果たされました。
 加えて、エル様は、蘇った文明の息吹を身体いっぱいに蓄えた若者達をお召しになり、彼らを
未来に送って、御自身の命尽きた後にも新生した世の息吹を送る為の、眠り聖堂をお創りなりま
した。古来、若者達は、陸を越え、海を越え、そして宇宙を越えて旅に出、文明を伝え、交換し、
刺激する役割を果たしてきました。そして今度は、彼らは時を越える旅に出るのです。これが文明
の命にどれほど力となることか‥‥

459 :名無し物書き@推敲中?:03/07/01 00:52
 こうして、全ての御務めを果たされたエル様は、せめて残された半年を一人の娘に戻り、幼き
日の愛の契りを履行しようとなさったのです。しかし…神聖女王に恋は縁なきものであったので
しょうか? 永遠の愛を誓いたくとも誓えぬさだめを負っての恋はたとえ、神聖女王としても罰
されねならなかったのでしょうか? あの鬼星の娘は、それを報らせに来た運命の使いだったの
かもしれませ。しかし、エル様はその運命にも、御自身もって立ち向かわれました。恋人に下る
はずだった死を、自己犠牲の献身を以て防ぎ、見事に生涯の終幕とされたのです。まことに、
神聖女王としても破格のお方だったのです。

 このような事を申し上げても、愛する相手を失われたあたる殿や、運命の矢とされた娘御には
何の慰めにもならないことでしょう。しかし‥‥落ち着き取り戻された後、せめてこの話をお伝え
下さることて、少しでも心の傷の癒やしになれば……」

460 :名無し物書き@推敲中?:03/07/01 15:23
訂正
>>450
×→愛の近い
○→愛の誓い

>>458
×→哀借
○→哀惜


461 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 06:22
地球行きの特別機に乗り込むあたる、しのぶ、そしてメガネ達。故郷の星へ帰れるというのに、
その足取りは重かった。しかし、一行の中にラムの姿は無かった。

「エル様は、死が避けられないものならば、せめて一人の娘として、愛しい人の腕に抱かれて死
にたいと、一人の娘の死に泣いて下さる方が居たらと願っていらっしゃいました。あたる様には
、本当に辛いお役目でございましたでしょう。でも、お陰でエル様は救われたのでございます。
本当に…本当に有り難うございました…」タラップの前であたるに別れを告げる乳母。しかし、
あたるは乳母の言葉も耳に入らぬか如く一通の手紙をにぎりしめていた。

462 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 06:48
「エル星の方々は許して下さったものの、あれほどまでに深くダーリンを愛してくれた人を死なせ

た罪は消える筈がありません。うちがあんなに取り乱して考えの無い行動を取らなければ…十一年

ものひたすらな想いを解ってあげていればと、今さら悔やんでも取り返しのつく筈もありません。

うちは、これからの命を償いの為に捧げる旅に出ます。再びダーリンの前には現れません。どうか

この罪深い女の事は忘れて下さい。そして、本当の幸せに巡り会える日の一日も早い事をお祈り
いたします。

 さようなら
                                      ラム     」



463 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 07:24
「みんな行ってしまった…誰が悪い訳でもないのに。誰もが幸せなりたかっただけなのに…」

「あたる君…」 声をかけたのはしのぶであった。

「私をそばにに居させて…。エルさんやラムの代わりにはまだなれないけれど、いつか、きっと
あの人達と同じ程‥‥」

「よしてくれ…俺を愛してくれた人は、みんな不幸になってしまう…エルは短い命さえ失って…
ラムは心に深い傷を負って、去っていった。‥‥もう、俺は…誰とも…」

「いいえ、それではエルさんがあたる君に捧げた命、無駄になります。…エルさん、ラム、ふたり
ともあたる君を幸せにしてあげる事だけが願いで…その想いが遂げられないまま行ってしまわなけ
ればならない事が女として、どんなに辛いことだったか…私にはわかります。これからは‥‥私が
あの人達の想いを受け継ぎます。今は、まだ…一緒に悲しんであげることしかできないけど‥‥
でも、いつか…あの人達が願った幸せを、あたる君に…」

「しのぶ‥‥‥」

     完    

464 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 07:33
う〜む…、誤字、脱字だらけだ…

逝ってきます

465 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 12:13
ふにゃぁー

466 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 20:48
ガ〜ン……

467 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 21:15
他はともかく462に説得力が著しく欠けとる。
つか、他の女排除せんとしのぶマンセーできんのか・・・

468 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 21:35
ひーとーりぼーっちで〜
ブランコゆ〜らして〜
さみしいふりをすることーもなーいの〜

オンリユー、むちゃくちゃ好きだった・・・。
なつかしい。
最初の映画だから思い入れが強いんだよね。

で、続きまーだ?

469 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 22:41
>467
いや、書いた本人も説得力が無いなと思ってる次第なんだよね。
あ、それから、おいらはしのぶマンセーじゃなくてエルマンセーです。

>468
あの話の続きは無いよ。その代わり、OYのストーリに沿って設定を変更し
たので良いのならあるよ。

470 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 22:43
毛毛毛

471 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 23:19
晒すんだったら自分の作品が一番素晴らしい!と
無理やりにでも自信を持って晒しとくれよ。
まるで雑誌の投稿欄に「失敗(汗)ブサイクー」などと絵の横に書く
アレのようで一気に力が抜けるよ。
そんなことないですよ、なんてフォローを期待するにはいささかコメントが失敗してないか。

472 :名無し物書き@推敲中?:03/07/02 23:42
>>471
469の二次創作とコメントに対して、それだけの批評が出来るのだから、当然471は469が晒した
以上の二次創作とコメントが晒せるんですよね?

それから、このスレの>>1をもう一度よく読みましょうね。

473 :468:03/07/03 00:30
ながいながい話の続きを待っているんでつ。

474 :469:03/07/03 05:47
>>473
さようでござるか、失礼致した。

475 :ながいながいはなし:03/07/03 07:09
 わからんならそんな顔すんなよ、男だろうが。くしゅくしゅ
の顔を伝う雫を何度も拭って、勢いよく鼻をすすり上げて
“いたいけな幼児”がいたいけにも平気だという顔で虚勢を張る。
 「おっお前は根性ないし、甲斐性もないから、オレがラム
ちゃん守ったらな、ラムちゃん泣いてばっかりやからな、仕
方のう居てやるんやからな、感謝せぇよ、ほんま…」
 頭の上に手を置いてやる。ぽわぽわした髪の毛をくしゃっ
と撫でる。幼児特有の柔らかい髪の毛。久しぶりの感触だ。
 「…ラムがお前泣かすまでやるわけねーしな。」
 なんだかんだ言ったって、俺の家族はもうきっちり5人居
ないとしっくり来ないところまできたのだ。短くも長い道を。
 「ラムちゃんの影が今更出てきた理由、分るか?」
 繰り返して消されかけた記憶。理由はなんとなく分る気がする。
 「…俺が名前思い出したからか?」
 「せや。お前よう思い出せたな、もうあかんかと思たのに。
 何で思い出せたんや?完全に忘れとったやないか。」
 小さな両手で目を擦りながら、それでもふてぶてしい声を
出しながらジャリテンが言う。
 「……ラムって字が消えるって分った時に、部屋中にラム
の名前書いたんだよ。
 で、カーテンにも書きまくったんだけど…俺って字ぃ下手
だからしくじっていっぱい無駄なもん書いててさ、それで気
付いたんだ。
 ラムって字をな裏返して90°回転させると「ルマ」って
読めるんだがそれは消えないんだよ。ちゅーことは「ラム」
と認識できさえしなけりゃ消えないってこった。だから似た
ような図形…“うしルマIL▽”とか…やったら書いときゃ
なんかの弾みで見て思い出……どうした?」
 あんぐり口をあけたアホウ面のジャリテンに声をかける。
 「…あ、あ、あ…呆れて物も言えんわ!お前そんな狡っか
らい真似しくさっとったんか!」

476 :名無し物書き@推敲中?:03/07/04 03:09
マムコ

477 :名無し物書き@推敲中?:03/07/04 12:52
>>471
此処は「うる星キャラを使ったコスプレ小説」のスレです。

478 :名無し物書き@推敲中?:03/07/04 18:35
>>477知らなかった!ソウダッタノカΣ (゚Д゚;)!!

479 :名無し物書き@推敲中?:03/07/05 00:41
>475
うわ、続ききてるよ。もう読めないかなと諦めかけてたんで嬉しい。
この続きもお願いします。

それにしても、なにげに頭いいな、あたる。あと初めてテンを可愛いとオモタ。

480 :名無し物書き@推敲中?:03/07/06 00:19


481 :名無し物書き@推敲中?:03/07/10 19:32
ウワアン・゚・(ノД`)・゚・。また止まったアァァアアァ

482 :ながいながいはなし:03/07/10 21:04
 「狡っからいとはなにごとか!これぞ頭脳的勝利じゃ」
 「…そんできっかけをお前を忘れたいが為に生まれたラム
ちゃんの影に作らせくさって…鬼かお前は!なんちゅうえげ
つないことを━━━」
 …わんわん喚くジャリテンを尻目に、俺はあのラムの影は
俺にわざとあのカーテンを見せたんじゃないかと思っていた。
本当のラムが、俺に送ったメッセージだったのではないかと。
 ……当然そんなこっ恥ずかしい事は口に出さんが。
 「そこまで知ってるって事はジャリテン、お前俺のこの二
年間を覗いてたな。あの場所には俺とラムもどきしか居なか
ったんだ。見事カマ掛けに引っかかりよって」
 首根っこをひっ捕まえて揺する。ジャリテンの顔がどんど
ん引きつってゆく。
 「正直に言え。言わんとラムに水泳の特訓してもらうぞ」
 「わわわっ分った!分ったからその妙に具体的な地獄絵図
の提示をやめぇ!」
 ジャリテンはそれでも諦めの悪いように唸っていたが、お
れがある文字の上に立っていることに気付いて訊ねた。
 「しかしお前、影とはいえようもラムちゃんにそんな言葉
投げつけられるなぁ?
 ラムちゃんが一番嫌がる言葉や、お前、最低や、最悪や、
ほんまに……ほんまにラムちゃん好っきゃねんな……」
 『さようなら』
 ラムが一番嫌いな言葉。自惚れが無いとは言わないが、ラ
ムの影が消えるほどのダメージを受ける言葉はこれしか思い
つかなかった。
 「口で言われんかったのがせめてもの救いや」
 影を哀れむように、憎ったらしく…というよりおれに憎悪
を抱いているかのようにそう吐き捨てた。おれは目を閉じて
何も言わなかった。
 「お前の諦めの悪さに免じて教えたるわい」

483 :名無し物書き@推敲中?:03/07/11 19:55


484 :山崎 渉:03/07/12 10:56

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

485 :山崎 渉:03/07/15 12:04

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

486 :名無し物書き@推敲中?:03/07/18 23:37
やめなさーーいっ!!


 ., ' ⌒`ヽ     | |
 i ィノノ'~''))〉    | |
ノ〈「(l!゚(プノ|    __     ─┼─┐─┼─  /  ,.       
从( Y )     | 10 |       │  │─┼─ /| _,.イ,,.ィ'   
  ヾ /ノ二二二| d |       │  |  │     |  |  | イン
  丿 . )    < 人人 >_Λ.∩
  し'し'        .V @=B )/ >>485
                 /  


487 :ながいながいはなし:03/07/25 21:12
 「オレらのおった時間はちゃんとある。サクラねえちゃん
も、面堂のアホも、みんなちゃんと存在してる。ただお前だ
けが移動したんや。」
 「移動だと?……一体どこへ。」
 「記憶喪失装置の動いている未来。パラレルワールドや」
 「ぱっパラレルワールドだと?なんだそれは!」
 「お前ほんっまに不勉強やな、SFとか読まへんのか?
 平行世界、ありえた未来、別の可能性、第二の現実や!」
 「そんなこたぁわかっとる!
 なんでそんなとこに俺がいるんだ!?」
 「なんで、て……
 正直な話オレはラムちゃんがなにかやったということしか
わからへん。お前がここに飛ばされるいわれは死ぬほど思い
つくけど、ラムちゃんがこないな事するとは思われへんねん
けどなぁ…」
 「元に戻る方法は?」
 「この、ラムちゃんの世界を潰すことや」
 「……潰す?」
 「言い換えてもええで、お前が“この世界にお前を帰すこ
とに囚われてる”ラムちゃんを引っ張り出せたらええねん。
まぁ無理やろけどな。なんせお前はこの世界に一人しか居ら
ん。だれも味方なんぞ居らんのや、このオレでさえ単なる影
なんやからな。」
 「か、影だと?」
 「この世界にはオレは居らん筈やろ?お前が持ってるオレ
の体はオレの思念が具現化しただけのもんや、オレの介入を
ラムちゃんが気付けばすぐに消える。せやから…」
 バチ、と小さな音がしてテンが消えた。文字通り、ふっと。
 「い、いかん……気が狂いそうだ……」
 目の前にある全てが嘘だと、何もかもが偽物だと、そう言
われたらどうする?時間も場所も空間も人も記憶も、何もか
も全部が作り物だと言われたらどうすればいいんだ?

488 :ながいながいはなし:03/07/25 21:13
 俺のあの二年が全て作り物だと?しのぶメガネチビカクガ
リ温泉マーク父さん母さん、みんな居たじゃないか、あの、
あの二年が全て作り物だなんてそんな、そんなバカな。
 「あれが全て作りものなら、俺の経験したこと全てが作り
ものなら…」
 ふと、思い出した。
 「あの子…そうだ、あの女の子は」
 名も知らぬ、始めてみる顔の。
 俺が始めてみる顔、つまり俺が知らない女の子。ラムがそ
んなのをわざわざ作った意味がわからない。まさか本当に俺
の人生をやり直させるためにラムが俺にあてがった理想の彼
女だとでもいうのか?
 「……それはねーな。」
 こんなことを言うと人格を疑われるかもしれんし、人によ
っちゃ、なんと図々しく自意識過剰なのだと思うかもしれん
が……ラムは俺に心底惚れとる。俺を諦めるというのは百万
が一にあり得るかもしれんが、他の女をわざわざあてがうな
んて殊勝なことは絶っっ対にしない。この首を賭けてもいい。
 『お前はこの世界に一人しか居らん』
 ジャリテンの言葉を反芻する。
 「俺はこの世界に一人しかいない、この世界に、一人…」
 ……一人。
 あの時間を共有した人間は俺一人ではない。
 確信。
 「ラム、出て来い」
 思いつきのようにその名を呼んで空を仰ぎ見る。すると上
には空なんてものはなく、白く霧が立ち込める雲の中に入っ
たような風景だった。
 「居るんだろ?ラム」
 優しく問い掛けても答える者は居ない。それでもわかる。
ラムはいる。

489 :ながいながいはなし:03/07/25 21:14
 「聞こえてんだろ、何でこんなバカな真似を」
 なんて愚かな。
 たった一人この俺を放り出しやがって、こんな、お前の居
ない世界に放っていきやがって。
 「こんな偽物の世界、いらん。お前が…ラムが居てしのぶ
が居てサクラさんやランちゃんやお雪さんや弁天さまが、皆
が居なけりゃ、この世界は俺にとってはニセモンだ、ありえ
たかも知れないなんてのは欺瞞だ、こんなのはウソッパチだ、
誰一人欠けたって許さんぞ」
 お前が、お前が欠けてどうする。
 この世界に居たはずの俺を引っ張り出したのはお前だろう
が。途中でリタイアするなんて許さんぞ。
 絶対に許さんぞ。
 確信に満ちている。ラムはここに居るし、こんなのは本当
は望んでいないはずだ。そして絶対に、あの皆の居る世界に
帰れる。ラムと一緒に。
 ふと背筋に視線を感じで振り返ると、ずっと遠くに人影が
見えた。ゆらりゆらりと陽炎のように揺らめく人影がぼんや
りと立ち尽くしている。
 俺は駆け寄りたい衝動に駆られたが、あえてゆっくりと近
づいてゆく。
 俺より小さな人間。黒く長い髪。
 スカート。制服。
 「……ねぇあたるくん、好きな人が居て、自分が諦め切れ
なかったらその人を追う?」
 黒髪のラム。地球人のラム。ニセモノのラム。
 「追うに決まっとるだろーが」
 「逃げても?」
 「追っかける。次元が違おうと未来が違おうと時間が違お
うと、追って追って追っかけまくる」
 お前は何でわざわざ地球人になんか化けたんだ?なんでそ
んな何かを隠してるみたいに眉をハの字にしてんだ?

490 :ながいながいはなし:03/07/25 21:15
 「そんなことするから女の子に逃げられるっちゃ」
 「すっぽんの異名は伊達じゃねぇんだよ」
 「……うち、ここなら地球人で居られるし、ダーリンの子
供も生めるんだけどな」
 ポツリと眉をハの字のままちょっと笑って言った。
 「……なんじゃそりゃ?」
 何を言い出すんだこいつは急に。思わず思い切り眉を顰める。
 「だからぁ、うちあの後調べたっちゃ。そしたらうちとダ
ーリンじゃ赤ちゃん、できないんだって」
 「………………」
 あの後。つまり、追いかけっこの…夜の、後。
 「ここなら、赤ちゃん、夢でも産めるかと思って」
 へへへ、と無理矢理笑う顔。
 お前…たったそれだけのために俺を一人にして閉じ込めた?
初めてこいつにも独占欲があるんだと、当たり前のことを認
識した。今までの追っかけやり取りじゃなく、本当に女と男
の間にある、独占欲。振り向かせるなんて悠長な余裕のない
鋭い欲望。……それが叶わぬ絶望が狂わせる。
 「…欲しいのか、子供」
 「今はまだわかんない。けど……DNAが違い過ぎると、
出来ないんだって。」
 「絶対に?」
 「……計算上では、うちらの合致度じゃ5%に満たないっち
ゃ。出来ても産めないかも…しれな……」
 無理に作った笑い顔から、ぽろっと涙がこぼれた。
 「じゃあ、毎日やればいいではないか。何も難しい事では
あるまい。
 ……それとも毎日すんの、嫌か?」
 「…………ばか」
 やっとラムが笑った。つられて俺も笑った。
 その顔にもう違和感は無い。
 お前に絶望も涙も似合わん。そうやってずっと笑ってろ。

491 :ながいながいはなし:03/07/25 21:16
 目が覚めるとそこは自分の部屋だった。慌てて布団を跳ね
飛ばして押入れの襖を開ける。
 そこには暢気な顔でぐうぐう眠るラムの顔。つつくとちゃ
んと反応する。ちゃんと顔を見ようと狭い押入れに上る。
 「ら、ラム?」
 おそるおそるその名前を口にして、髪の色も角もあること
に安心した。そろそろとブランケットを引っ張ると、トレー
ドマークの虎柄ビキニ。ほっとした。ちゃんとジャリテンを
抱いて眠っている。
 「き、キャー!?だだだダーリン!?」
 いつの間に目を覚ましたのか、ラムが大声を上げた。
 「なんだよでかい声で」
 「一体なにしてるっちゃ!」
 何って……自分の状況を省みる。ラムの寝床に侵入して、
寝てるラムの上にかぶさって、毛布を引っ張っている。
 「あわわわ!違う!ちっがーう!」
 「……アホ。」
 ジャリテンが呆れ顔で寝起き声のままそう言った。

492 :ながいながいはなし:03/07/25 21:16
 隣の風通しは抜群。背中や肩の軽いこと。
 おれは斯くも身軽だったのか。
 押入れの襖を開けても茶の間に下りていっても、通学路
を歩いても教室の自分の席に着いても、身体は羽根のよう
に浮かび、足取りを阻むものは無い。
 悩みも煩わしさも過ぎ行く時間の風に吹き散らされ、ま
るで全てが夢心地のよう。
 おれの自由を世界の何人が妨げらりょうか。
 家や部屋が無意味に破壊されたり、学校で見境なく爆発
が起こる。
 背中にフライパンを忍ばせながら、あの恐ろしい電撃に
耐える毎日。
 まるでパラダイスだ。
 日常よありがとう、平穏万歳、無事こそ全て。
 布団をかぶって明日に思いをめぐらせればそこには様々
な女の子との薔薇色の日々。
 毎朝やかましく始まる俺の日々が帰ってきた。
 ただ、ラムが夜になったらほんとに毎日せがむので……
ときどき……ちょっと後悔したりも、する。
 5%。
 乗り越えてやるさ、気のながいながいはなし、だが。

おわり。

493 :名無し物書き@推敲中?:03/07/26 16:43
>ナガイさん
うわー、とうとう完結ですね!
一体どんな展開になるのか全然予想がつかない話でしたので、
こうして終わりまで読むことができてとても嬉しいです。
あたるくんもラムちゃんもとっても良かったし、
ジャリテンが生意気なんだけど実はあたるくんのことを慕っている感じがして
(ボーイミーツガールでもこんな感じでしたよね)また良かったです。
5%…。2人で毎日頑張って欲しいです(笑)
ナガイさん、お疲れ様でした。
次回作を期待しています。

494 :名無し物書き@推敲中?:03/07/26 17:53
おつかれさまです!
いつもの二人に戻ってほっとしました。
レスをさかのぼって、またじっくりとまとめて読みたい気持ちです。
途中参加でしたが、楽しみにしていたので完結して嬉しかったです。
ありがとうございました。

495 :名無し物書き@推敲中?:03/07/26 20:29
 5%未満、間違った数字でもないと思うんだよなぁ…、
昔、なにかの雑誌でカールセーガンという人の記事の中
で、地球人と宇宙人とでは、子孫を残す事ができないみ
たいなのを読んだ事があるよ。

 でも、あたるらしいですよね、例え0に近い確率でも
どんな困難にも怯まず、前に突き進んで掴み取ろうとす
る姿は。あたるとラム、二人には幸せな未来が待ってますよね。

 お疲れ様でした。

496 :名無し物書き@推敲中?:03/07/26 23:26
小さくまとまった印象を受けた
あたるがラムの心情を全て代弁してしまわないのは「らしい」と思う
5%は元ネタありとみた>>495とはまた別口で読んだ覚えがある
ラムザフォーエバーとビューティフルドリーマーを足して
リメンバーマイラブで割ったような話だとオモタ
ところでナガイさんとカワイさんは別人なんですか

497 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 11:25


498 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 17:36
大好きだった「うる星」が、ながいにレイプされてしまった・・・

499 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 21:49
>>496
謎解き(>>490)が思ったほど大ネタでなかったからじゃない?>小さくまとまった印象
『5%』の壁は、あたるなら、結局なんとか越えていくんじゃないかと思わせるね。
(避妊の要がなくてウハウ(以下略)などという考えはこの際置いとくw)
面白かったよ。

しかし
序章(>>167)にもあるけど、最終章(>>492)の押入れの襖を開けても・・・って、
あたるおまいってヤツはw・・・


500 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 22:03
というわけで「ながいながいはなし」の後(後日談ete)は
エロパロへGO!

501 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 22:47
>500
続きがあるのかぁ
楽しみだ。ナガイさんがんぱってー

502 :名無し物書き@推敲中?:03/07/27 23:13
ちょっと間が開きすぎたから期待がでかくなりすぎたかもね。

503 :名無し物書き@推敲中?:03/07/28 20:44
>>501
そーゆー意味ではなくて
あたるとラムが毎日(以下略・・・、な話がいっぱいあるって事。

504 :後日談:03/07/29 21:30
 「さてここで問題です今日は何回目でしょう」
 「さ、三回目…」
 「誰のリクエストでしょう」
 「…うちです」
 「……おまえさぁ」
 「な…なに?」
 「散々出しといてなんだけど妊娠したらどーすんの?」
 「?産むに決まってるっちゃ」
 「……いや、じゃなくて、うちに入るのか?」
 「??入る?なにが?」
 「…………いや……もぉいい……」
 「なにが?ねぇ何が?ダーリン!ねぇ、なんだっちゃ一体」
 「だぁから!俺は!地球から離れる気などないっちゅうことだ!」
 「……は?なんでダーリンが地球から離れなきゃいけないっちゃ?」
 「………うるさい」
 「なっ!?なにがだっちゃ!!ワケのわかんないことばっか言って!」
 「あーもーうるさいうるさいうるさーい!」
 「ダーリンが一番うるさいっちゃ!」
 「うちの親は!お前んトコの親と違って!ほいほい宇宙旅行できねぇんだよ!」
 「……だからソレが何の関係があるっちゃ?」
 「おれは一人息子なの!解る!?解れよ!解るだろぉ!?」
 「解らんちゃ。」
 「黙れ、にやにや笑いやがって。」
 「解んないっちゃ。ダーリン、うちは今の発言の説明を要求するっちゃ」
 「うるさいだまれ」
 「ねーダーリン、じゃあうちが翻訳してやるっちゃ」
 「いらん。もう寝る」
 「赤ちゃん出来ても出来なくても俺の嫁に来いよ」
 「言っとらん!」

505 :名無し物書き@推敲中?:03/07/29 21:36
>>504
なんかワラエタ。
漏れもこんな言いあいしてみたくなったよ。

506 :名無し物書き@推敲中?:03/07/29 22:17
やれめでたや。より良くなった完結に感無量であります隊長。
力尽きたなんて言わずに充電の暁にはまたよしなに願います。
某サイト運営者さんからすごいお言葉貰っちゃったりして
なんて羨ましいんだこの野郎。許してやるから早く次書け。
エロパロでは有志の方が倉庫を新調してくださるようだし
にわかに祭りですな。新しい神も降臨して梅雨明けから
うる星スレはめでたきことかな。

507 :名無し物書き@推敲中?:03/07/29 23:28
>>506
 悪いが内輪話的な書き込みやめてくれないか。
見ていて何の話をしているのかサッパリ解らんから。
内輪話するならそのサイトでやるか、メールでや
ってくれ。

508 :名無し物書き@推敲中?:03/07/30 07:55
今日からNHK/BS2でうる星祭りだ!

509 :名無し物書き@推敲中?:03/08/01 17:51
うんこ

510 :名無し物書き@推敲中?:03/08/01 21:22
ちんこ

511 :山崎 渉:03/08/02 00:58
(^^)

512 :名無し物書き@推敲中?:03/08/04 10:02
謹啓 長かった冬の寒さもようやく峠となり、日脚の伸びに春の訪れを感ずる今日このごろでござ
います。皆様には、ますます御清栄こととお喜び申しあげます。
 さて、私ども両名、過ぐる十一年前の影踏みの契りより、いいなづけとなった間柄でございました
が、皆様のおがげをもちまして、つつがなく揃って十七歳の春を迎えることができ、このたび結婚
式を挙げることとなりました。つきましては、日々ひとかたならぬお世話をいただきました皆様方
に御来臨の栄をたまわりたく、ここに御招待を申し上げます。

日時 二月八日 午前十一時
式場 当地 中央礼拝堂

なお、御招待の皆様方には、当方より迎えの者を派遣いたしますので、よろしくお願いいたします。
                                      敬白

  昭和五十八年 立春吉日
                           諸星あたる
                           エル

513 :名無し物書き@推敲中?:03/08/04 18:53














514 :名無し物書き@推敲中?:03/08/05 15:04
すh

515 :名無し物書き@推敲中?:03/08/08 21:59
ここの住人は女性が多いのかな?
レスの付き方を見てると
なんかそんな気がするのですが。

516 :名無し物書き@推敲中?:03/08/09 09:02
BSは一通り観ました。
ラム・ザ・フォーエバーは、ストーリーがキツかったけど
絵と音楽が一番良かったから、ビジュアル的に保存した作品です。
最近、何度も観てますが、味が出てきます。スルメ的作品かも。

517 :名無し物書き@推敲中?:03/08/10 10:01
正直、コンパルさんの小説版うる星は酷かったと思います。


518 :名無し物書き@推敲中?:03/08/10 18:01
うん酷かった。原作なぞってるだけだもんね。

519 :名無し物書き@推敲中?:03/08/10 21:59
原作の話文章化したんだからあんなもんだろうが。
そんなに悪くはないと思うがね。

520 :山崎 渉:03/08/15 12:19
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

521 :名無し物書き@推敲中?:03/08/17 00:53
もうあなたを想ったりしない

何も頼ったりしない

どこにでも行っていいのよ

たとえ私を呼んでも ついては行かない


そう、引きとめはしない

後悔もしないから

行って すべてを忘れて

壊れた恋を

取り戻す すべはない

あなたが旅立つ時がきた


たとえ一生かかったとしても

あなたを理解る日は来ない

恋のかけらを集めるなんて できないのに

壊すのは なんてたやすいことなの

522 :名無し物書き@推敲中?:03/08/17 00:54
税収    40兆円
公務員給与 40兆円


523 :ああ…、ヒマだなぁ…:03/08/17 11:03
 友引高校。生徒達の間に広まっていくウワサの波。

「おい、諸星のやつ、結婚するそうだぜ。」

「そういや、かなりのやつが招待状を受け取ったそうだな。」

「あらー? あたるくんったら、今ごろになってラムさんと式を挙げるの?
今さらカッコつけることもないのに。」
「ところがさ、相手がラムじゃないんだそうだ。」

「え〜っ?」

「そうかあ、相手はしのぶなんだな。女なら考えそうなことさ。事実上の夫
婦より、式を挙げ、届けを出した形式が優先する世の中だ。戸籍を盾にラム
に逆襲、てワケだ。」

「あのなあ、しのぶは16を過ぎとるが、あたるはまだ18になっとらん。だか
ら届けを役所が受け付けてくれるわけがないだろう。」

「でも、式を挙げるだけなら・・・・あ、いや、これはどうもしのぶの考えるこっちゃなさそうだな。」

「ああ、彼女の様子がな、ウキウキどころか、傍にも寄れん程ピリピリしとるんだ。」

「それも当然らしいよ。招待状はしのぶのところへも来たそうだ。」



524 :ああ…、ヒマだなぁ…:03/08/17 11:35
「え〜っ!そんな残酷な事ってことは、相手はしのぶさんより立場が上って
事を見せつけるつもりじゃないの?」

「すると・・・・上ってことは、サクラ先生?!」

「まさか、あの人はちゃんと婚約者が居るんだから。」

「婚約っていえば、11年前からのいいなづけだって書いてあったそうなんだ。
『過ぐる11年前の影踏みの契りより』だって。」

「11年もの婚約? あのあたるがそんな律儀な男かよ。」

「すると、律儀なのは相手の女・・・・」

「どんな女だ? あたるとくっつきたいって物好きは。」

「招待状の差出人だがな、親の名じゃなくて、あたるとエルの連名になってるだそうだ。」

「エル、それだけか? 女の名字は?」

「何もなし。おまけに式場の場所もはっきりとは書いてなくて、招待客には
迎えを寄越すそうなんだ。」

「これは、よっぽど大きな家の娘が内々に式を挙げたいってことかもな。」

「面堂了子!」

「それもハズレ。面堂も受け取ったらしくてな、それでもって、ラムを裏切
ったあたるを粛清する、とえらい剣幕で家に飛んで帰ったそうなんだ。」

525 :ああ…、ヒマだなぁ…:03/08/17 12:35
「すると、唯一の手がかり、エルという名な戻って考えるしかないな。」
「そうか、難しく考えることはなかった。ラムの頭文字がLだから、それを
意味してたのさ、名を伏せといて、式の時にアッといわせようと・・・・」
「お〜い、えらいこっちゃ。今、ラムに迄あの招待状が来たんだとよ。」
「へ〜え、ラムでもなかったのか。」
「バッ・・・・バカ! 何を暢気な事を言ってるんだ。この後どんな事が起きる
か判らんのか?」
「防空頭巾を被れ! 机の下に潜れ!」
「対ショック、対閃光防御!」

   ガラガラズシーン!!

   ピッシャーン!!!
   バリバリバリバリッ
   ドオーン・・・・・

 友引高校にはよく有る事とはいえ、今日のラムの怒りのすさまじさは格別であった。2年4組の
教室どころか、周囲数十メートルに渡って一面吹き飛び、焼け焦げた惨状が広がった。そして、そ
の爆心地で、ラムはあたるに詰め寄っていた。
 「ダーリン、さあ言うっちゃ、ダーリン!この手紙はいったい何だっちゃ? エルって誰だっちゃ!」
「し・・・・知らん。俺は全然知らんのだあ・・・・」
「そんなこと言って・・・・なら、これは何だっちゃ!ウチというものがありな
がら・・・・くやしい〜・・・・」

526 :ああ…、ヒマだなぁ…:03/08/17 12:40
ああ…、誤字をしてしまった…

527 :名無し物書き@推敲中?:03/08/17 16:14
>>526 氏ね

528 :名無し物書き@推敲中?:03/08/17 22:47
ここは創作文芸板だぞ・・・

529 :名無し物書き@推敲中?:03/08/19 14:17
ながいながいはなし様、
>>167開始から>>504の後日談で完結するまで
1月4日〜7月29日と、半年以上の素晴らしくながいながい期間お疲れ様です。
てゆーかほんとに「ながいながいはなし」だな(藁
まぁ俺は昨日初めてこのスレ見ていっきに読んだんだけど。
ストーリーも文章もすごくうまいと思いますよ。
最初と最後の文は関係してたのね。うまいな〜
自然にエロも入っててグッド!>>504はなんかワラタ。毎日ナマでヤれるなんて羨ましスィ!


530 :名無し物書き@推敲中?:03/08/19 14:17
とりあえず、ながいながいはなしを集めてみますた。

>>167>>169>>171>>174-175>>178>>180
>>184-186>>191>>194-195>>205>>209
>>219-221>>275>>279>>285>>290>>292
>>298>>304>>315-316>>319>>327>>475
>>482>>487-492でおわり。
後日談→>>504

531 :名無し物書き@推敲中?:03/08/19 18:23
めぞんにしようよ

532 :名無し物書き@推敲中?:03/08/19 22:31
それはめぞんスレでやったらいいと思うよ。

533 :かわい:03/08/19 23:41
>496
同じ人間です。

534 :くだらない話1/3:03/08/20 14:46
その日、おれはいつも通りに登校した。
いつも通りにラムが付き纏ってきて、いつも通りにおれは逃げ回る。
いつも通りにガールハントをして、いつも通りにラムの電撃を喰らった。
そう。なにもかもいつも通りだったのだ。

家に帰ると、ラムは部屋に一人でいた。
「ダーリン、話があるっちゃ。」
「なんだ。どうせまた浮気するなとでも言うのだろう。」
ふとラムの顔を見ると、いつになく真剣な顔をしている。
「な、なんだよ。」
「・・・どうしたら、ダーリンは浮気しなくなるっちゃ?」
またか。今日でこの質問は684回目だ。
「・・・よかろう、教えてやる。
おれがガールハントをすると、お前に電撃を浴びせられる。
お前がおれを追い掛け回すと、おれは面堂やらメガネやら、お前に惚れとる男どもにリンチされる。
万が一おれがお前とくっついた日には、ガールハントは出来ないわ、
面堂らにリンチされるわで、何一つおれにメリットがないではないか。
そう、この世に男と女が存在する限り、おれとお前は相容れないもの。
これが自然の摂理、絶対の運命なのだ!」
ある事無い事適当に言ってやると、ラムはきょとんとしている。
「ばかばかしい、おれは昼寝するぞ。」
おれはすぐに眠りについた。

535 :くだらない話2/3:03/08/20 14:47
どれくらい眠っただろうか。
目を覚ますと、部屋は真っ暗で、誰もいなかった。
ラムのやつ、またおかしな機械でも持ってくるつもりなのだろう。
目をこすりながらカーテンを開ける。
「・・・!?」
窓の外には信じられない光景がくり広げられていた。
俺の家を除いて、全てが瓦礫の山と化している。
あちこちで火災が起きていて、空は真っ赤だった。
「こ、これは一体・・・!」
あぜんとして空を見上げていると、ラムが飛んできた。
「ダーリンただいま。」
「おいラム!これはどういうことか説明してもらおうか!」
「うふふふ・・・」
今まで見たことも無い、冷たい笑みを浮かべてラムは言った。
「ダーリンは言ったっちゃ。この世に男と女が存在する限り、うちとダーリンは相容れないって・・・
だから・・・」
「だから・・・だから何だ。」
「・・・人類を滅ぼしたっちゃ。」
「はあ?」
おれは一瞬わが耳を疑った。
「かわいそうに・・・。しのぶも、サクラも、終太郎も、龍之介も、メガネさんたちも・・・みんなみんないなくなったっちゃ。」
「そ、そんな・・・。」
体から力が抜けていく。へなへなとその場に崩れ落ちるしかなかった。
「かわいそうなダーリン・・・。でも、これでもう邪魔者はいないっちゃ。世界にはもう、うちとダーリンしかいないっちゃ・・・。」
「ラ、ラム・・・。お前・・・。」
「どうしたっちゃダーリン?・・・さあ、うちとゆっくり愛を育むっちゃ・・・。」
「うわ〜〜〜っ!!!!!」
おれは叫び声を挙げることしか出来なかった。

536 :くだらない話3/3:03/08/20 14:48
「・・・〜っ!!」
おれは自分の叫び声で目が覚めた。
いつのまにか朝になっていた。カーテンの隙間から光が差し込んでくる。
「ゆ・・・夢?」
「もう・・・朝っぱらからどうしたっちゃダーリン?」
押入れからラムが眠そうに目をこすりながら出てきた。
おれはおもわず飛び起きると、後ずさりした。
窓の外をみると、いつもの友引町だった。
「い、いや、なんでもない。なんでもないんだ。ははは・・・」
「ふーん。だったらいいんだけど・・・」
ラムは腑に落ちないような顔をしていたが、すぐにこう言った。
「ねえダーリン、今日うちとデートするっちゃ!」
「な、なにぃ・・・。デートだと・・・?」
いつものおれなら、即座に「断る!」と言う所だろう。
だが・・・、夢のせいか、ラムに逆らう気は起きなかった。
「・・・よかろう。たまには付き合ってやる。」
「やった〜!・・・でも珍しい事もあるもんだっちゃねえ・・・。」
「何をいっとる。ありがたく思わんかい。」
おれは思った。―夢でよかった、夢で・・・―

おわり


駄文スマソ。何事も無かったかのように続きをどうぞ↓

537 :名無し物書き@推敲中?:03/08/21 14:04
>くだらない話
面白かったよ。

538 :名無し物書き@推敲中?:03/08/22 14:02
ラム・・・
ああああああああ

539 :名無し物書き@推敲中?:03/08/25 11:37
保守

540 :名無し物書き@推敲中?:03/08/25 22:37
ここはえっちがあったらダメなんですよね。
エロパロはとても書き込めない雰囲気なんですけども・・・

541 :名無し物書き@推敲中?:03/08/25 23:08
>>540
えっちを書くためにエロパロがある。濡れ場の描写がある話はそっちで。
ここは例えば>>490>>504程度までに。
あたる&ラムなり因幡&しのぶなり、カップルが『すでにデキている』という設定で書くのは別に構わないかと。
向こうに書くような話のネタがあるなら少々のゴタゴタはスルーして書くべし。

542 :名無し物書き@推敲中?:03/08/25 23:33
エロパロでカキコ出来ないから此処でカキコする。当然、あちらで起きてる問題が
此処でも起きる可能性は大いに有りうる。したがって、冷たいようだが、
エロパロの問題はエロパロで解決して欲しい。

543 :あたる:03/08/26 18:52
昨日、ガールハントしに行ったんだよ。ガールハント。
そしたらなんかラムが着いてきて文句言ってくるんだよ。
で、よく聞いてみたらなんか浮気するなとか、うちらは夫婦だっちゃとか言ってんの。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
おまーな、おれと何年付き合ってると思ってるんだよ、バカが。
なんか電撃とか撃ってくるし。電撃が愛情表現かよ。おめでてーな。
ガールハントなんかやめてうちとデートするっちゃ、とか言ってるの。もう見てらんない。
おまーな、口を開けばデート、デートだ。何年同じことやってんだよ、進歩のないやっちゃ。
ガールハントってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
怒り狂ったラムにいつ最大級の電撃リンチを浴びせられてもおかしくない、
成功するか振られるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。わーったら黙っとれ。

で、やっとハント成功だと思ったら、ラムの奴が、ダーリン!うちという妻がありながら〜!、とか言ってんの。
そこでまたぶち切れだよ。まったく・・・。
あのな、愛する人は一人、なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔してなーにが、うちとダーリンは夫婦だっちゃ!、じゃ。押しかけ女房のくせに。
お前は本当におれがどういう人間か分かった上で妻を名乗っているのかと問いたい。問い詰めたい。
小1時間問い詰めたい。
お前な、なんだかんだ言って結局はやきもち妬いてるだけだろうが。
プレイボーイの俺から言わせてもらえば、最終目標はやっぱりハーレム、これだね。
ハーレムってのは男のロマン。そんでもって何度でもよみがえる人類の夢。
たとえ六畳一間の安アパートでも、ラムがいて、しのぶがいて、サクラさんがいて、弁天様、お雪ちゃん、蘭ちゃんがいて・・・。これ最強。
しかしハーレムを作るためにラムをこき使いすぎて逃げられてしまうという諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあラムはおれが幸せにしてやるから、安心して待ってろ、ちゅーこった。


544 :543 :03/08/26 18:54
お雪ちゃん→お雪さん だった。
やっぱり作るの難しいな。スレ汚しスマソ。

545 :名無し物書き@推敲中?:03/08/26 19:01
>>543
激ワラ。うまくアレンジできてる。
また最後の一行がホロリというか全体を引き締めて実にGOOD!!
またよろしく。


546 :名無し物書き@推敲中?:03/08/26 19:11
>>542
エロパロで起きてる問題って自分の欲しいエロが読めないガキが
駄々こねて暴れてるって事だからここで何か書いても問題は
起きにくいんじゃないかな?そもそもそっちに期待しないスレだから。
でもスレの趣旨(エロ抜き)を考えれば結局書けないか...


547 :あたる完結篇:03/08/27 19:09
このあいだ、闇の宇宙(くに)行ったんだよ。闇の宇宙。
そしたらなんか大暗閣とかいうとこが警備がいっぱいいて入れないでやんの。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、ラムとルパ結婚式、とか書いてあんの。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前なラム、許婚だかなんだか知らんがこんなとこで結婚式やってんじゃねえよ、ボケが。
結婚だよ、ウェディングドレス着て。
なんかルパとかいう変な奴もいるし。和服とウェディングドレスで結婚式か。おめでてーな。
しかもラムのやつ、ルパの後ろに隠れて、ベーだ。とか言ってるの。もう見てらんない。
お前な、冗談も程ほどにせんと怒るぞ。
こういうときはな、もっと素直にやるべきなんだよ。
結婚式をぶち壊して花嫁を奪い返す。ルパの軍勢に追い掛け回されてもおかしくない、
やるかやられるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。ルパだのカルラだのは、すっこんでろ。
で、やっと助けたと思ったら、ラムの奴が、もうダーリンなんて信用できないっちゃ!、とか言ってんの。
そこでまたぶち切れだよ。
あのな、お前が最初に「お別れだっちゃ」って言ったんだろが。ボケ。
得意げな顔して何が、うちを捕まえたかったら、好きだというっちゃ〜!だ。
お前は本当にいままでおれの事を分かっていたのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、おれに好きだと言わせたいだけちゃうんかと。
正義は勝つ!と信じてるおれから言わせてもらえば今、おれの中での最新流行はやっぱり、
意地でも言わない、これだね。
鬼ごっこで捕まえる。これがおれの答え。
お前は言葉で言わせようとしているが、好きだの嫌いだの、そんな言葉がなんになるのだ!
こんな状況で好きだと言ったら本当かウソかわからんじゃないか。そうだろ!?
しかしこのままだと地球はキノコに覆われ、おれたちはラムを忘れてしまうという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
お前な、忘れるもんかーっ!!っての。


548 :547 :03/08/27 19:10
いかん。今回は失敗だ。なんだか支離滅裂になってしまった。
吊ってくる。

549 :名無し物書き@推敲中?:03/08/27 22:13
そだね。

550 :名無し物書き@推敲中?:03/08/28 14:20
>547
そう?よく出来てると思うけど。

551 :名無し物書き@推敲中?:03/08/29 02:28
>>525

 電撃の余塵のくすぶるなかで、ラムは突然突き付けられたあたるの背信に、縋りついて取り乱すしかなかった。
 そんな友引高校へ向かって、今度は思い地響きが近づいてくる気配。それはたちまち、数十両、いや数百両
の戦車、戦闘車両が押し寄せてくる轟音となった。
「面堂だ! 面堂の機甲師団が出動してきたぞ!」
「よっ、待ってました。」
「真打ち登場か、面白くなってきたぞ。」
 幸運にも電撃のとばっちりを避け得た生徒達は、無責任にも、今度は面堂私兵団の登場を野次馬そのものの
軽薄さで喜んだ。
「おい、レオパルドの後を見ろよ、サージャント・ヨークまで来てるぜ。」
「おっ、空にはタイガーシャークだ。」
 そんな無責任な歓声をよそに指揮官車から、全部隊に指令がとんだ。
「第一連隊戦闘団は校内に突入、2年4組を制圧し、諸星あたるを捕獲せよ、第二連隊は周囲を包囲。砲兵連隊
・対空連隊は南百メートルの友引公園に布陣せよ。ゲパルト、ヨーク大隊は第一連隊に続け。」
 友引高校の校庭は、あっと言う間に百両もの戦車、装甲車で埋めつくされた。ひしめきあう鉄牛の群。それは
姿だけで、見る者を畏怖させずにおかない威圧感に満ちていた。あたるの運命やいかに?

552 :名無し物書き@推敲中?:03/08/29 03:05
 ところが、校舎から一人の女性が歩み出てきて、まがまがしき力を放つ戦車群の中へ踏み込んでいった。
その女性、サクラは、ひとわたり鉄牛の群を見渡すと、ツカツカと一両の戦車の側に駆け寄り、装甲板の
ある部分をめがけて、ヒールの踵で思いっきり蹴りつけた。

   カーン!!

 よっぽどのカン所を狙ったのであろう、大音響が響き、戦車のハッチが開いて、耳を押さえた乗員が転がる
様に飛び出してきた。その戦闘服姿の男達の中から、サクラは一人の襟首を掴み怒鳴りつけた。
「この大タワケ! 神聖な学び舎にこんな物で乗り付けおって! どういうつもりじゃ!」
「サ‥‥サクラ先生」
 ヘルメットを毟り取られたその顔は面堂終太郎であった。
「も‥‥諸星の奴が、ラムさんを裏切って、別の女性と結婚するなどと言い出したので、これは断固許せぬと…」
「諸星一匹締め上げるのに、虎の威を借りなきゃ何もできんのか、お主は!」
 と、その時、美しく晴れ渡っていた空が突然、にわかにかき曇り、みるみる真っ暗になり始めた。面堂私兵団
中にも、動揺が起こり始めた。


553 :名無し物書き@推敲中?:03/08/29 03:35


「どうした、制空隊との連絡が取れんぞ」
「空電状態が異状です。デリンジャー現象でもこんな事は起きません。」
「核爆発の電磁パルス並みの状態です。これは一体‥‥」
「こちら対空連隊観測中隊。直上10km程の処に何か異状な反応が‥‥」
 その瞬間、ズシン! と腹に響くような重力感と、鼓膜が張り飛ばされる様な衝撃が走った。
「巨大な質量、直上数kmに出現! 10の14乗g級の質量です。直径も2km以上ありそうです。」
「一億トンのオーダーだと? 馬鹿も休み休み言え!」
「本当です、レーダーは殆ど役に立ちませんが、質量計は確かです。それにあの気圧変化は‥‥」
「いったい何だ? もしや、ラムさんの星の‥‥」
さしもの面堂も、思いもよらぬ事の展開に気が動転していた。

554 :名無し物書き@推敲中?:03/08/29 10:21
ほっしゅ

555 :名無し物書き@推敲中?:03/08/29 16:10
つか、本編のリライトはこの板では反則だろ。

556 :はだにのこるきみのささやき:03/09/02 00:23
 「化粧してる」
 「……うん。」
 「へんなの」
 しのぶはへんとはなんだ、と思ったがムッとした顔を
しただけで何も言わなかった。あたるはそのしのぶの様
子を見ていてなんで怒らないんだよとムッとした。
 今日は水曜日。デートデート楽しいデート。
 二人でお出かけ、ちょっと遠くの水族館まで。
 チケットは最初4枚あった。夏休みだから新聞屋も奮
発したらしい。あたるは母親から家族で行きたいけどあ
んたたちはもう嫌でしょう、と言われたので素直に頷い
た。母親はあきれた顔をしてチケットをあたるに全部渡
した。女の子ばかり誘うんじゃないわよと言いながら。
 あたるはまず誰を誘おうかと思いを巡らせて、どうせ
あいつは絶対付いて来るんだろと、後二枚で誰が誘える
かと考えた。男を誘うぐらいならばあいつと二人で行っ
た方がずっとマシだし、かといって後二人女の子を誘え
ば恐怖の電撃地獄が待ってるに決まってる。
 「ま、因幡としのぶなら雷も落ちるまい」
 そう思って連絡を取り付けた。しのぶは二つ返事で喜
んだ。暑い部屋で伸びてるより涼しい水族館で因幡と会
える方を取るに決まっている。
 「でも因幡さんあの格好で入れてもらえるかしら?」
 「ダメなら水族館内に亜空間のドアを作って入ればい
い、入っちまえばこっちのもんよ」
 そんな電話のやり取りをしていたのが月曜日。あたる
は電話を切るとその足で部屋に戻ってラムに切り出した。
 大喜びするかと待ち構えていたラムはううん、と唸っ
たまましばらく黙ってしまった。
 「……どうした?水族館嫌なのか?」
 「お盆だから三日くらい帰って来いって父ちゃんがう
るさくって。それに水族館はあんまりいい思い出ないから…」

557 :はだにのこるきみのささやき:03/09/02 00:25
 珍しい、いつもなら意地でもくっついて来るといって
聞かない女が二の足を踏んでいる。
 「なんか企んでおるな?」
 あたるがラムの顔を覗き込んでじぃっと睨んだが、ラ
ムは目を逸らしもせずに「今回はやめとくっちゃ」と言
い切った。
 「いいのか?しのぶと一緒だぞ」
 「………ダーリン、いい加減にそういうポーズやめるっちゃ」
 ラムはもうずいぶん続いているあたるの“ポーズ”に
慣れたようで、わざわざ言わなくてもいいことを言うあ
たるをしれっとかわした。
 「……ポーズだと?」
 「前のダーリンならうちに何も言わずにとっとと黙っ
てしのぶでもランちゃんでも竜之介でも誘ってったっちゃ」
 あたるはぎょっとした。自分では気が付いていなかっ
たというのだからこの男も相当めでたい奴だ。
 確かにあたるは変わった。ラムに反発した、邪険にも
扱った、いっそ居なくなればいいとも思った。でもラム
が危険に晒されれば助けに行くし、何かが二人を別とう
とすれば全力で反抗した。あたるはそれを心のどこかで
苦々しく思いつつもやめようとは思わなかった。
 「ダーリンはうちを愛してるっちゃ。」
 にぃっと悪戯っぽく笑ってラムが言う。あたるはその
笑い顔をみて悔しくもむず痒い気持ちになって、それを
否定せんとばかりにまた言わなくていいことを言った。
 「……しのぶだって愛しとるよ?」
 「だからしのぶが本当に嫌がることはしないっちゃ」
 それをまたラムがさも当然のことを諳んじるかのよう
に言ったので、あたるはそれ以上何も言わずに後ろを向
いて枕を投げた。
 その枕がラムの胸に当たってボン、と音がした。その音にちらりとあたるが振り向いてまたすぐに向き直ったので、ラムは「可愛い人」と小さく笑った。
 背を向けたあたるがどんな顔をしていたか、ラムは知らなかった。

558 :はだにのこるきみのささやき:03/09/02 00:27
 火曜日。みんみんとうるさいセミの声が電話の向こう
側でも聞こえる。受話器を持ったままあたるが間抜けな
声を上げた。
 「なんだ、そっちもか」
 「そっちもって何、ラムもなんか用事あるの?」
 「盆で実家に帰るらしーよ。
 仕方ないな、今回はやめとこうか」
 あたるはチケットの有効期限が木曜日までだという事
を告げて、もったいないなぁと無意識に呟いた。
 「いいじゃない、じゃあ二人で行きましょうよ」
 「……お、いいね!じゃあ二回行こう、泊りで二日!」
 また止せばいいのにいらないことを言う。
 「…………………ぶぁかっ!!」
 一呼吸以上置いて受話器から大きな声がする。電話の
向こう側でさぞ息を吸い込んで怒鳴ったに違いあるまい。
 「冗談だよ、冗談」
 「センスのない冗談なんか聞きたくないわ!」
 「怒るなよ、しのぶ。
 ……久しぶりだな、二人でどっか行くの。」
 「…………そうね。水曜楽しみにしてる。……じゃ」
 受話器を置いて呼吸を整えた。素っ気無く電話を切る
ので精一杯だったのだ、この女子高生ときたら。
 「厭だ、急にあんなこというから」
 頭の中で反芻する。『久しぶりだな、二人でどっか行
くの』。いい訳じみたように引きつった笑い顔で、仕方
ないじゃない好きだったんだもの、と誰か…形のない誰
か…に向かって舌打ちした。

559 :名無し物書き@推敲中?:03/09/02 09:11
つまんねえから書くな。

560 :名無し物書き@推敲中?:03/09/02 12:13
まぁそう言ってやるな、>>559よ。
ここは傷の舐めあいスレなんだから、仕方ないよ。

561 :あたる:03/09/02 13:46
>>ALL
ラム…、それは夢だよ。…それは夢だ…。

562 :名無し物書き@推敲中?:03/09/02 14:28
>はだにのこるきみのささやき
続きキボン

563 :名無し物書き@推敲中?:03/09/02 21:24
>>559-560
エロパロから嵐の出張ですか? 

564 :名無し物書き@推敲中?:03/09/02 23:11
つまらないというよりも全く期待がもてない。
どっかよそでやってほしい。具体的には自分のサイトで。
苦痛です。

565 :名無し物書き@推敲中?:03/09/03 00:22
漏れは好きだ。続きキボンヌ。てか、実際サイト持ちの人なら
そっちで追いかけられるからいいけど、2ちゃんの素性のわからん職人だと
そういうわけにいかないから。

ここに一人は待ってる人間がいるので、
どうか続きよろしくお願いします。>はだにのこるきみのささやき

566 :名無し物書き@推敲中?:03/09/03 01:13
誰が何と言おうと書きたいヤシは書くべし。

567 :名無し物書き@推敲中?:03/09/03 06:04
イギリスでは「ラム」と言うタイトルらしい

568 :はだにのこるきみのささやき:03/09/03 19:03
 デートデート楽しいデート。
 二人でお出かけ、ちょっと遠くの水族館まで。
 相棒はどっちもご用事。仕方ないから二人で行こう。
 まずはセオリー通りに駅で待ち合わせ。服の趣味がす
っかり変わって、そう高くはない背にちゃんと合わせた
動きやすくスタイリッシュな格好をしたあたるを見つけ
て、しのぶはなんだか変な気分になった。だって一番最
初にしたデートのときは全くの普段着で、髪の毛だって
今日みたいにちゃんと櫛を通してさえなかったのだから。
 しかしその変な気分は同じようにあたるも感じていた。
見よう見まねにしてはきっちりと引かれたアイシャドウ
が決まっている。うるうるしている唇なんか見ただけで
頬が緩んでしまいそうなのだ。服だって靴だってチェッ
クの赤いハンドバックだって新品ではないけれど、ちゃ
んと手入れされていて下手な新品より印象がいい。
 「……いっつもそんな格好でデートしてんの?」
 「さあね」
 しのぶはぷいっとそっぽを向いて駅に向かった。せっ
かく新作のシャドウ使ってあげたのになんて言いようだ、
面堂さんや因幡さんならちゃんと褒めてくれるのに。未
練がましくそんなことを思ってみる。
 思って気付いた。これが対等というものなんだと。
 それでもあたるは電車の席を半人分空けて、しのぶに角席を譲る。

569 :はだにのこるきみのささやき:03/09/03 19:05
 揺られ揺られて40分。しのぶはうつらうつらとしか
けた頃にあたるに起こされ、水族館前という駅で降りた。
 「そういえば小学校のころ遠足で来たわね、ここ」
 「そうだっけ?」
 エイとフグがいたのを覚えてないの?なんて言おうと
して、これ以上ケンカ腰になっても面白くないと思い直
して「そうよ」とだけ言って黙った。
 しのぶはちらりとあたるを見た。あたるはチケットを
ポケットから引っ張り出して受付嬢になにやらくだらな
い愛想を付いていた。ため息も出ない。

570 :はだにのこるきみのささやき:03/09/03 19:06
 「ホラッ馬鹿やってんじゃないわよ」
 耳を引っ張って水族館の中に引っ張り込む。名残惜し
そうにてをひらひらと泳がせてバイバイと受付嬢に愛想を振る。
 よくもまぁこんな男と付き合ってるもんだ。自分のこ
とは棚に上げてそんなことを思った。
 水族館は夏休みといってもそう混雑はしていなかった。
小さな水族館とはいえエイだっているというのにおかしな風だ。
 「ほら、特別優待券て書いてるだろ、二日間一般の人
は入れないんだよ。そのかわりダイバーと海豚のショー
は一回しかやんないスペシャルショーなんだってさ」
 手に持ったチケットを薄闇の中で透かすようにして読
みながら、同じように人が少なくて奇妙に思ったあたるが言った。
 「二人ともくれば良かったのにね」
 「うん」
 大きなガラスの向こう側にゆったりと泳ぐ名も知らぬ
大きな魚がウインクをした。まぶたのある種類の魚らしい。
 「やっぱり寝るときは目をつぶるのかなぁ」
 「まぶたがあればコンタクト入れられるな」
 べったりガラスに張り付いて二人でぼそぼそ言いなが
ら泳ぐ魚を見ていた。ガラスは冷たくて、空から差し込
んでいる光がきらきら輝きながら降り注いで、魚が時々
吐き出す泡を輝かせている。
 「あ、タコ」
 「この辺のタコは面堂が買い占めたかと思ったんだが」
 「……面堂さんのみたいよ」
 しのぶの指差す魚の種類を書いている看板には面堂家
より寄贈、と金縁の文字で書かれている。
 「…………………あ、そ」
 バカがバカな事やってんなという感想と同時に、なん
でこんな水族館くんだりまで来てあいつの名前を見なき
ゃなんないんだとあたるは溜め息を付いた。

571 :はだにのこるきみのささやき:03/09/03 19:11
 深海魚のコーナーにはついに人が誰も居なかった。
 一番涼しくて一番静かなコーナーで、背もたれのない
ブロックチェアが六つくっつけて置かれ、自動販売機も
あったのでそこで一息つくことにした。
 「まるで海の底だな」
 壁も濃い紺色に塗られ、時々底面から思い出したよう
に上がる泡ぶくの他には動くものが無かった。タカアシ
ガニもアンコウもじっと物陰に隠れ、何かを耐えている
ようにも見えないことはない。
 「深海魚コーナーだもん」
 コインを入れてサイダーのボタンを押すと、怖いくら
いに大きな音でビー、と鳴ってストレート缶のサイダー
がガコンと音を立てて出てきた。
 「あた…っと…諸星くんは、コーラよね」
 もう一度音が鳴ってアメリカンタイプの缶が出てくる。
 あたるは缶を受け取りプルタブを開けながら他人行儀
だな、と思ったので訊いてみた。
 「なんだよ、急に苗字で呼んで」
 「他人だもん」
 「……お前さっきから何を拗ねとんじゃい」
 「すっ…拗ねてないわよ。」
 拗ねてる、とあたるは思った。伊達に幼稚園からの付
き合いをしてない彼は、しのぶが怒りそうな事をすぐに
思い浮かべて機嫌をとる事にしたらしい。
 「因幡が居ないからってそんな俺に当たるなよ」
 「違う」
 「じゃあ服褒めなかったことか?」
 「違う」
 「分かった!化粧してんのをヘンって言った事!」
 「違う。拗ねてない」
 「違わん。何年お前と付き合っとると思ってんだ」

572 :名無し物書き@推敲中?:03/09/07 11:00
保守

573 :名無し物書き@推敲中?:03/09/08 20:39
続き読みたい・・・

574 :名無し物書き@推敲中?:03/09/09 10:24
 

575 :名無し物書き@推敲中?:03/09/09 14:35
めぞんにしてよ

576 :名無し物書き@推敲中?:03/09/14 12:33
あげとく

577 :名無し物書き@推敲中?:03/09/27 22:30
保守

578 :名無し物書き@推敲中?:03/09/29 18:37


579 :名無し物書き@推敲中?:03/10/01 03:25
昼12時。
午前の授業の終わりと昼休みを告げるチャイムが鳴り
机の上の主役は教科書・ノートから弁当箱へと交代だ。
「ほお〜、あたるが早弁しとらんとは」
「なんか悪いことが起こりそうだな」
「ほっとけ!」
おれは弁当箱をどんと机の上に置き包んでいる布を紐解いた。
「たまにはその気にならんこともあるわい」
今朝は我ながら珍しく早起きができて腹一杯朝飯を食う余裕があった。
母さんはまたあんたのおかげで家計がとか何とか言ってたが
食ったもんの勝ちじゃ。
蓋を取りながら横を向くと、ついさっきまで隣に座っていたラムがいない。
「ん?」
後ろを見ると、窓際の席に弁当箱を持って集まっている女の子たちの中にいる。
『やれやれ、今日はさすがに解放してくれるか・・・』
おれが早弁して昼休みに食うものがろくに残ってないと見るや
「うちのお弁当半分こするっちゃ。はい、あーん・・・」
ラムなりの心遣いはわかるが、まわりの男どもの嫉妬に満ちた視線が
生み出す何とも気まずい雰囲気に気圧されてつい仏頂面で応えてしまう。
それでもラムはおれがどんな顔をしようと普通に食っている限り
笑顔でどんどんおれの口許に箸を運ぶ。ある意味幸せというか、脳天気というか・・・
そんなあいつも今日ばかりは女同士で食事がてら話に花を咲かせるつもりらしい。
ほんのちょっとだけ侘しさを感じながらおれは弁当箱の中のおにぎりを
一つ取って口に運んだ。


580 :名無し物書き@推敲中?:03/10/01 03:26
>>579
今日は弁当箱一杯におにぎりが9つ。巻いてある海苔と中に入ってる
かつおぶしの美味さを思えば母さんの手抜きとは言いきれない。
二つ目のおにぎりをかじる。今度は中身が違う。
『・・・ん・・・梅か・・・・・・、う、梅?』
おれは二つ目を平らげたところで固まった。
おれに味の問題が無く分け与えることができることと、
別々の内容を用意するよりはいくらか楽という、
ラムと母さん双方の思惑もあって、おれもラムも持っている弁当は
箱も中身も同じものなのだ。ということは・・・
『ラムっ!その弁当食ってはいかーん!』
言おうとしたが、遅かった。
「きゃーっ!!」
バシーン、とスパークする音と共に女の子の悲鳴があがり
がたーんと机や椅子が倒れる音が背中に聞こえた。

581 :あたるのビューティフル・ドリーマーその1:03/10/01 13:45
「ダーリン、そろそろ起きないと遅刻するっちゃ。」
ラムの声で、おれは目を覚ました。どうも最近寝覚めがよくない。
何かイヤな夢を見たような気がする。昨日も、その前も。
ふとラムを見ると、目が真っ赤だった。
「お、おいラム、その目はどうしたんだ?」
「え?…別に、なんでもないっちゃ。」
ラムはそれだけ言うと、
「うち、先に下に行ってるっちゃ。」
と部屋を出て行った。
おれは最近ラムを泣かせることはしとらんし、どうせ遅くまでテレビでも見てたんだろう。
特に気にする事も無く、着替えるとおれは部屋を出た。



582 :あたるのビューティフル・ドリーマーその2:03/10/01 13:45
「いってきます」
どうやら今日は遅刻せずに済みそうだ。ラムはいつも通り後を飛んでついて来る。
「ふわぁ〜あ…」
文化祭が終わってからというもの、どうも朝はすっきりしない。
いくら眠っても、眠った気がしない。いつもイヤな夢を見るのだ。
だが内容は思い出せない。ただイヤな夢だった。という印象しか残っていない。
少し歩くと、しのぶに会った。
「あら、あたるくん、ラム、おはよう。」
「おはようしのぶ!今日もかわいいね〜!」
挨拶代わりにしのぶに飛びつく。案の定、しのぶのカバンがおれの顔にクリーンヒットした。
「いい加減にしてよね。わたし最近気分がわるいのよ。」
それだけ言うと、しのぶは足早に去って行った。
いつもなら、顔面を殴りつつも、一緒に登校していたのだが…。
そういえばしのぶも、最近ずっとこんな感じだった。
「ダーリン!朝っぱらから…!」
振り返ると、ラムが全身をスパークさせている。まずい、殺られる…!
だが、
「ふう…」
ラムはため息をつくと、放電をやめた。
「もういいっちゃ。さ、行くっちゃダーリン。」
それだけ言うと、ラムは黙って言ってしまった。
電撃を喰らわなかったのはよかったが、日課のようになっている事が急になくなると
なんとなく調子が出ない。そういえば最近ずっとそうだな…。

583 :あたるのビューティフル・ドリーマーその3:03/10/01 14:00
教室に入ると、心なしかいつもより静かだった。
「なんだ、諸星か。」
面堂が言った。朝っぱらからイヤミなやつだ。
「なんだとはなんだ。このタコ。」
「諸星きさまーっ!」
いつものように面堂が日本刀で切りかかってきた。とっさに真剣白羽取りを決める。
そして面堂をにらみつける。…面堂は目の下にクマを作っていた。
「諸星、きさまいまタコと言ったな?言っただろうっ!」
いつものやり取りにしては、えらく興奮している。
「い、言ったからなんだというのだっ!」
「ええい黙れ!ぼくはここ数日間、決まって同じ悪夢を見るのだ。どんな夢か分かるか!」
「きさまの夢など知りたくもないわ。」
「黙って聞け!夢の中で、きさまはぼくの目の前で、かわいいタコたちをたこ焼きにして食べてしまったのだ!」
「はあ?」
「ただでさえきさまの顔など夢の中でも見たくないのに、あまつさえぼくのかわいいタコたちを食べてしまうなど、
いくら夢でも許す事は出来ん!刀の錆にしてくれる!」
「あほかっ!」
おれは素早くふところからハンマーを取り出すと、面堂の頭を叩き潰した。
「おれだってきさまの夢などに出たくもないわい」
のびている面堂を尻目に、おれは席についた。

584 :あたるのビューティフル・ドリーマーその3:03/10/01 14:25
ここ数日の間、まわりの人間全員が何かおかしかった。
温泉マークはいつもにまして、やたらときつい授業をしてくるし、
メガネたちはやたらとおれを攻撃してくる。聞けば
「ラムにふられる夢を見た」などとぬかしやがる。
ラムにしてみればおまえらなんか最初から眼中にないっちゅうんじゃ。
しかし、一番元気が無いのは、そのラムだった。
そしてラムは次の日も、その次の日も、朝から目を真っ赤にしていた。
ある日、さすがに気になったおれは、その日の夜、ラムに聞いてみた。
「おいラム、お前最近変だぞ。どうかしたのか?」
ラムは相変わらず暗い顔をしていた。
「ダーリン…、うちのこと心配してくれてるのけ…?」
「何を言っとる。毎日毎日隣でそんな暗い顔されてちゃ調子が狂うんだよ。」
「ふう…。」
ラムはがっかりしたようにため息をついた。
「そ、それよりわけを説明せい。」
「うち、最近いつも怖い夢を見るっちゃ…。」
「夢?」


585 :あたるのビューティフル・ドリーマーその5:03/10/01 14:28
↑はその4でした。スマソ

そういえば面堂もメガネもしのぶもそんな事を言っておったな。
「ダーリンがうちを残して死んでしまったり、目の前にうちが居るのにダーリンが気付いてくれなかったり、
そんな風に、うちが絶対見たくないような夢ばっかり見るっちゃ。それで、目が覚めると、うち、いつのまにか
泣いてるっちゃ…。」
ラムは悲しそうな顔をして言った。
「何かと思えばそんな事か。ガキじゃあるまいし…。おまえ深層心理ではおれの事殺そうとしてるからじゃないのか?」
おれが冗談めかして言うと、目の前のラムから殺気を感じた。
「ダーリンの…バカ〜ッ!!」
「うぎゃぁぁぁぁ!」
久々に電撃を喰らって、おれは崩れ落ちた。
「ダーリンの薄情者!うちもう寝るっちゃ!」
そういうとラムは押入れに閉じこもってしまった。
「ううむ…」
ラムにはああ言ったものの、イヤな夢をみればその日一日暗い気持ちになるのは
おれだってわかっていた。
「悪夢、か…。」
悪夢、夢、夢…?
おれは何かイヤなことを思い出しそうになった。が、思い出せなかった。



586 :あたるのビューティフル・ドリーマーその5:03/10/01 15:32
ふと気がつくと、おれは妙な場所に立っていた。あたり一面瓦礫の山だ。それ以外何も無い。
おれはあの後すぐに眠りについたはずだ。どうしてこんなところにいるのだ?
すこし間をおいて、おれは理解した。
「そうか。ここは夢の中なんだな。」
そういえば、前にも一度、こんなところに来たような気がする
あれは、たしか…。文化祭の…
『えっへっへ。あんさんの思ったとおりですわ』
聞き覚えのある声が頭の中に響いた。
同時に、目の前に人影が現れた。
小さな体、赤い衣装、大きな帽子、悪趣味なサングラスに出っ歯。
「悪趣味は余計ですがな。そう、わて夢邪鬼だす。」
「会いたくもない奴に会っちまった…。」
おれは完全に思い出していた。文化祭前日、夢邪鬼に見せられた不可解な夢の数々を。
「きさま、今度は何をたくらんどるんだ!」
「たくらむやなんて人聞きの悪い。今回はあんさんに助けてもらいたい事があるんですわ。」
「助けるだと…?」
「あんさん、わてを見てなにか気づく事ありまへんか?ありますやろ?」
「なに…?」
おれは見たくもなかったが、夢邪鬼の全身を見回した。
「相変わらず、むかつく面をしておる。」
「そないなことはどうでもええんや!真面目にやっておくんなはれ!」
「ああ。バクがおらんな。」
「わかっとるんやったら最初から言いなはれ。まったく…。」
ぶつぶつ文句を言う夢邪鬼を見ながら、おれは言葉を続けた。
「で、なんでバクがおらんのだ?それがなにか意味があるのか?」
夢邪鬼はハッと気付いたように、文句を言うのをやめた。


587 :あたるのビューティフル・ドリーマーその7:03/10/01 15:55
また番号間違えた…。↑はその6です。

「ちょっとややこしい話になりますけど、よろしいでっか?」
「いいからさっさと言わんか。」
「このあいだ、あんさんらにええ夢を見せてあげましたやろ?」
「どこがいい夢じゃっ!!」
おれは思わず突っ込んでしまった。
「ええから、話は最後まで聞きなはれ。で、あんさんが『現実へ戻る!』なんて言わはったから、
バクにわてが作った夢を全部食べさせましたやろ?あれがあかんかったのですわ。
あの夢はかなり特殊な夢でしてな。単純に『いい夢』とか『悪夢』とか区別できるもんと違いましたのや。
そないなものを思い切り食べさせたものやから、あのあとバクがおかしくなりましてな。
わての言う事を聞かんようになって、どこかに飛んで行ってしまったんですわ。
もともと、バクに悪夢を食わせる事で、いい夢と悪夢のバランスをとってましたんや。せやから、
バクが居なくなってから夢のバランスが壊れてしまいましてな。」
そこまで聞いて、おれは気付いた。
「つまり、悪夢を食うバクが居なくなったから、悪夢がいい夢を侵食し、悪夢ばかりになってしまったと
いうわけか。」
「そのとおりだす。あんさん見かけによらず鋭いでんな。」
やっと謎が解けた。ラムや面堂やしのぶやメガネたち、みんながおかしかったのはこいつのせいだったのだ。
「また面倒なことをしてくれたな!おかげでおれ達は迷惑しとるんじゃ!
さっさとバクを見つけて何とかせい!」
おれはおもわず夢邪鬼の胸倉を掴んで叫んだ。
「いたた…。ま、まだ話があるんですわ。」
「なんだっちゅうんじゃ!」
「あのときわての作った夢は、ラムさんのために作った夢でしたやろ。で、なんの因果か、
ラムさんには今回の悪夢の影響が人一倍大きいんだす。」
「な、なにい…?」
だからラムはひときわ元気がなかったのか。



588 :あたるのビューティフル・ドリーマーその8:03/10/01 16:10
「だったら、なおさら早く何とかせんかい!」
「わて一人で何とかなるんやったら、さっさとそうしてますがな。」
夢邪鬼はおれの手を振りほどくと、続けた。
「あの一件の前にも、あんさんにはお会いしたことがありましたやろ。」
そういえば変な夢を見せられたな。目を覚ますと面堂が刀を振り回してたんだっけ。
「で、あの時と、例の一件であんさんにはたらふく悪夢を食べさせてもらったんで、バクの奴
あんさんのことえらい気にいっとったんですわ。せやからあんさんが一緒におれば、
バクの方から寄ってくるんとちがうか。そう思いましてな。」
「けっ、バクに好かれるなんてな。よっぽどおれの悪夢がうまかったんだろうな!」
まったく、おれはいつも変なやつに好かれてしまうな。
我ながら情けなくなってため息をついた。
「ほな、行きましょか。」
夢邪鬼が歩き出した。
「行くって、どこへだよ?」
「わても黙っておろおろしてたわけやおまへん。色々調べた結果、バクはあの一件にかかわっていた人、
つまりあんさんの知り合いの誰かの夢の中に現れるはずですのや。一つ一つ調べましょ。」
「しかたあるまい。行くか。」
だが、ただで働くようなおれじゃない。
「ただし、交換条件だ。バクを捕まえたら、おれにハーレムの夢を見せろ。いいな?」
「あんさんも代わり映えのせんお人でんな。わかりました。約束しますわ。」
「よろしい、では行こうか。」
夢邪鬼はどこからかステッキを取り出すと、その場で回し始めた。
すると、そこに丸い空間のひずみのようなものが現れた。
おれ達はそこに足を踏み入れた。

589 :あたるのビューティフル・ドリーマーその9:03/10/01 16:24
最初に入った夢は、巨大な豪邸の中だった。
所々にみえるひょっとこのマーク。考えるまでもなかった。
「ここは…、面堂の夢の中か。」
「そのようでんな。」
そういえば面堂の奴、おれが出てくるとか言っていたな。
しばらく進むと、池のようなものがある部屋に来た。
見ると、面堂がタコと戯れている。
「よしよし、いま餌をやるからな。いつも諸星のようなアホと付き合っていると
気が変になりそうだ。おまえたちのおかげで心が洗われるよ。」
夢の中でまでおれのことをバカにするとはイヤミなやつだ。
おれはふところからハンマーを取り出すと、面堂の頭めがけて振り下ろした。
しかし、確実に捉えたはずのそれは空を切った。
「あれ?」
今度は面堂の顔面を殴ってみる。すると拳は面堂の顔をすり抜けた。
「どうなっとるんだ…?」
「ああ、言い忘れましたけどな。」
夢邪鬼が口を開いた。
「わてらは夢に干渉する事は出来まへん。つまり触ったり話しかけても無駄っちゅう事ですわ。」
「来たな諸星!」
夢邪鬼の言葉が終わると同時に、夢の面堂が叫んだ。
その視線の先を追うと、普通よりあきらかに邪悪さを強調されたおれが立っていた。
「ふふふ…。面堂、今日もきさまのタコをいただくぞ!」
「そうはさせん!今日こそは刀の錆にしてくれる!!」
おれは思わずハンマーを構えたが、無駄な事を思い出しやめた。
「くそっ、忌々しいやつ。あした覚えてろよ。」
「どうやらこの夢ではないようですわ。次行きまっせ。」
「ああ、さっさと行くぞ。こんな夢なんぞ見たくもないわ。」
おれ達は次の夢へと向かった。

590 :あたるのビューティフル・ドリーマーその10:03/10/01 16:36
次に入ったのはしのぶの夢だった。
しのぶは仏滅高校の総番に追い回されていた。そりゃイヤだろうなと思ってよく見ると、
おれも総番と一緒にしのぶを追いかけている。
「ひどいなあしのぶのやつ。一度は付き合ってた仲だってのに…。」
結局、しのぶの夢にはバクはいなかった。
その次はメガネの夢だ。
メガネとラムが話している。
「ラムさん。ぼくは何があっても、あなたを愛し続けます。たとえ我が身がどうなろうとも、
命がけであなたを愛してみせる!だ、だからラムさん!ぼっぼくと…!」
「ごめんなさい、メガネさん。うち、やっぱりダーリンが好きだっちゃ…。さよなら、メガネさん!」
「ああ、そんな!ラムさん!ぼくの青春!いや、ぼくの人生そのものよ!ぼくは全てをあなたに捧げたんだ!
ぼくからあなたを奪って、ぼくにどうしろというんだぁ!ラムすぁ――んん!!」
…あまり現実と変わらない気がした。チビやカクガリの夢も、同じようなものだった。
パーマだけは、大食いの彼女と食事に行って、代金が払えなくなる夢だった。
そして、これらの夢にも、バクはいなかった。
「ふう…。こんなにさがしてもおらんっちゅうことは、やっぱりあの人しかおまへんな」
「ラム、か…。」
「そうだす。ほな、行きまっせ。」
「よ、よし…。」

591 :あたるのビューティフル・ドリーマーその11:03/10/01 16:54
ラムの夢は、一度だけ入った事があった。
あのときは『夢の実』とかいうものを食わされて、サクラさんとおれの結婚を
妨害すると言うものだったが、かなりラムの都合の良い夢になっていた気がする。
だが、今おれがいるラムの夢の中は真っ暗だった。
暗闇の中に、横たわる俺と、立ち尽くすラムのがいた。
「ダーリン…。うちを残して、どうして死んでしまったっちゃ?いつも、いつも
『おれとラムは死ぬまで一緒だ』って言ってたのに…」
ラムは涙をボロボロ流している。
どうやらおれは死んでいるらしい。なるほど、これはラムにとっては悪夢だろう。
しかし、相変わらず都合の良い設定だな。
そのとき、上空で何かがスパークした。
と思うと、次の瞬間、物凄いスピードでバクが飛んできた。
「あんさん!来ましたで!バクや!」
「ああ。で、どうするんだ?」
「あんさんが囮になって、バクを引き付けておくんなはれ。そこをわてがこの魔法のアミで
捕まえますさかい!」
「なにぃ…囮だと!?…しっ仕方ない。しっかり捕まえろよ!!」
おれはそういうとバクのいる方向に走りだした。
「おーい!!バク!おれだ!あたるだ!おれの悪夢が食いたいだろ!こっちに来いっ!!」
しばらく呼びかけ続けると、バクは気付いたのか、こちらに針路を変えた。
そして、猛スピードでおれの方に突っ込んできた。
「どわぁぁっ!」
このままではやられる。おれは懸命に走った。だが、100mを7秒で走るおれの俊足をもってしても、
バクを振り切る事は出来なかった。バクは物凄い速さで近づいてくる。
「夢邪鬼〜!!今だ!早く捕まえろ〜!!」
「てーい!!」
夢邪鬼が投げた網は、確実にバクを捕らえたはずだった。
だが、バクはその突進力で網をた易くぶち抜いてしまった。
「ひえ〜っ!」
吹き飛ばされる夢邪鬼。そして
「どわーっ!!」
おれもバクの突進を受けて吹っ飛んだ。

592 :あたるのビューティフル・ドリーマーその12:03/10/01 17:13
気がつくと、夢邪鬼が傍らに立っていた。
「おいこら。その魔法の網とやらで捕まえるんじゃなかったのか!?」
「へえ、せやけど、あいつのパワーは想像以上でしたのや…。」
それだけ言うと夢邪鬼は考え込んでしまった。
おれは痛む体を何とか立ち上がらせた。夢の中でまでいたい思いをせにゃならんとは、
ついとらんな。
あいかわらず夢邪鬼は考え込んでいる。
「かくなる上は、バクをおとなしくしてから捕まえるほかありまへんな。」
「だったら最初からそうせんかい!?」
「いや、これは危険な方法や。せやさかい、出来るだけ使いたくなかったんや…。」
「危険な方法…?」
おれは息を呑んだ。
「あんさん、ひとつ悪夢を見てもらえんやろか?それも思いっきりキツ〜いやつを。」
そういうと夢邪鬼はふところから卵を取り出した。
「この『夢の卵』には、この世のありとあらゆる悪夢がつまっとる。バクにしてみれば物凄い
ごちそうや。これを…。」
「断る。」
おれは即座に却下した。
「おれにこれいじょう悪夢を見ろというのかおのれはっ!もうたくさんじゃ!」
「それやったら、あんさん、いやあんさんの友達も、みんなこのまま悪夢を見続けてもええんでっか?」
「それは…。」
「わてもそんなのごめんですわ!そんなこと、夢を司るわてのプライドが許しまへん!
そりゃあ出来ればわてが変わってやりたいですわ。せやけど、バクを捕まえられるのはわてしかおりませんのや!
それに…」
「それに?」
「こんな悪夢に耐えられるのは、人並みはずれた生命力と精神力を持つあんさんしかおれへんのや!」
夢邪鬼はそれだけ言うと黙りこくってしまった。
このままずっと悪夢を見続ける…。それだけはゴメンだ。面堂やメガネどもがどうなろうと
知ったことじゃないが、そのとばっちりを受けるのは嫌だ。
それにしのぶが気の毒だ。それに…、ラムが。
おれの脳裏を、ラムの悲しい顔がかすめた。


593 :あたるのビューティフル・ドリーマーその13:03/10/01 17:20
「…わかった。その卵、おれに向かって使え。」
「…ええんでっか?これは肉体には影響はないけれど、精神には多大な影響を及ぼしますのやで?」
「仕方ないだろう。それしか方法がないのならな。さあ、早くしてくれ。」
「…わかりました。いきまっせ!」
「おい、ハーレムの夢の約束、忘れるなよ。」
「わかってます。あんさん、ご無事でな!」
夢邪鬼はそういうと、おれに夢の卵を投げつけた。

おれの見た悪夢は物凄いものだった。以前夢邪鬼に見せられたものなど比べ物にならないほどの。
さすがのおれも、そろそろ限界だった。これ以上見続けると、気が狂いそうだ。
―だが、おれは目を覚ました。
夢邪鬼の方を見ると、バクが網にかかってふてくされている。
「いや〜、あんさん助かりましたわ。バクのやつ、夢が始まるとすぐに飛んできよってな。
夢中で夢を食べ始めたんですわ。おかげで早く捕まえられたっちゅうもんですな。」
「そうか…。」
体を起こそうとしたが、猛烈に気分が悪かった。
「相当こたえはったようでんな。しばらく休みなはれ。ハーレムはそれからでも遅くはないでっしゃろ。」
「ああ…」
「なんなら、心休まる音楽でも鳴らしましょか?」
夢邪鬼はそう言うと、懐からオルゴールのようなものを取り出した。

594 :名無し物書き@推敲中?:03/10/01 20:38
すごーい
こんなに一気に新作が!

595 :あたるのビューティフル・ドリーマーその14:03/10/01 20:51
オルゴールから流れ出した曲は、とても美しかった。
どこか懐かしいような、心安らぐ、美しい曲…。
「ええ曲ですやろ。『Beautiful dreamer』言いますんや。アメリカ人が作曲したんやったかな。」
「ビューティフル・ドリーマーか…」
気分がだんだん良くなっていくのが分かった。
「だいぶようなったみたいでんな。そしたら、ハーレムの夢見ますか?」
「ああ…」
おれは少し考え込んだ。気分は良くなったが、悪夢を見る前に脳裏をかすめた、
ラムの悲しい顔が、まだ頭から離れなかった。
「…やっぱり、ハーレムの夢はやめとくよ。」
「ええっ!あんさんがハーレムをあきらめる!?雨でも降るのと違いますか。」
「あほか。おれもたまにはそういう気分になるんじゃい。代わりと言っては何だが、お前に頼みがある。」
「何ですか?あんさんは恩人や。わてに出来る事ならなんでもしまっせ!」
「ああ、お前が断ってもやらせるつもりだ。実はな…。」
おれは二言、三言、夢邪鬼に耳打ちした。
「まかせておくんなはれ!たしかに承りましたで!」
「頼んだぞ!」
「さて、そろそろお別れでんな。現実に戻ってぐっすり寝てくんなはれ。サービスでええ夢もつけときますわ…」
「そうか。じゃあな。出来れば二度と会いたくないが。」
そのままおれは、眠りについた。

596 :あたるのビューティフル・ドリーマーその15:03/10/01 21:01
「ダーリン、起きるっちゃ!朝だっちゃ!」
ラムの声で、おれは目覚めた。
とても気分がいい。なにか良い夢を見た気がする。とても楽しい、良い夢を。
ラムを見ると、なんだか嬉しそうだ。
「どうした、朝っぱらからえらくご機嫌ではないか。」
「やっぱりわかるっちゃ?そのとおりだっちゃ!」
ラムはとても嬉しそうに言った。
「うち、とても良い夢をみたっちゃ!夢の中で、うちダーリンととっても楽しいデートをしたっちゃ。
それで、デートが終わってから…」
「終わってから?」
なんとなく想像はしていたが、おれはあえて聞いてみた。
「うちのこと好きだってはっきり言ってくれたっちゃ!うちあんなに楽しい、良い夢をみたのは
生まれて初めてだっちゃ!うちいまとっても幸せな気分だっちゃ!」
ラムは飛び跳ねながら心底嬉しそうだった。昨日までの暗い表情が嘘のように…。
―夢邪鬼のやつ、ちゃんと約束を果たしてくれたようだな。
おれはラムに言ってやった。
「おーおー、お幸せそうですねえ。でもなラム、それは夢だよ。それは夢だ。夢なんぞで
そんなに喜べるなんて、お前もまだまだ子供だな。」
「なんだって〜!?うちがせっかく幸せな気分に浸ってるのに…!」
「おっと、遅刻しそうだ。ほらラム、遊んでないで早く準備せんかい!」
おれは笑いながら部屋を出た。

おわり



あとがき:
じつはわたくし、BDはまともに見てません。ところどころおかしい所があるでしょうが、
まあ藁って許してやってください。

597 :名無し物書き@推敲中?:03/10/01 21:15
>>あたるのビューティフルドリーマー神
とても楽しく読ませて頂きました。
無邪鬼の喋りも違和感なく読めましたよ。
グッジョブ!
気が乗られたらで結構なんで、
新作の投下なぞをお待ちしております。

598 :名無し物書き@推敲中?:03/10/01 23:28
>596
BDをまともに見たことがないのにBDネタで書くなんて中々チャレンジャーですね。
ほのぼのしていてとても読みやすい、楽しい話でした。

599 :名無し物書き@推敲中?:03/10/02 05:02
>>580
おれだけでなく教室中が一斉に同じところへ振り向いた。
「きょ、響子ちゃん!?」
「響子、大丈夫?」
倒れた机のそばで、ラムがここに通うようになってから割と仲良くしている
女の子が右腕を押さえてうずくまっいた。そのそばで床から数センチ足が離れて
ふらふら浮かんでいるラムがバシッ、バシッと全身から短く放電を繰り返している。
おそらく右腕にまともに電撃を受けたのだろう。響子ちゃんはうずくまったまま震えている。
少々痛いくらいでは済まない。
おれは響子ちゃんのところへ飛んで行きたかったが、間にラムがいる。
酔ったこいつの前で他の女に関わったらどうなるか・・・
「う〜め〜ぼ〜し〜」
ラムがすーっと振り向いた。眼が完全にすわっている。かなりやばい。
まわりの連中もずざっ、と引いた。それを追うようにふわ〜っとラムが漂うように
飛びながら睨みつける。
「うめぼし〜・・・ないっちゃ〜?・・・」
以前ラムとジャリテンの口に梅干が入ったことで起こった騒動は皆忘れられない。
特に男どもは皆恐怖にひきつっている。前の騒動のときなぜかラムは男ばかりに迫ったからだ。
そんな連中ひとりひとりを順々に睨みつけ、梅干をねだっていく。だが
「うめぼし、くれないっちゃ〜?・・・」
誰も梅干を差し出さない。いや、出さないのではなく、出せないのだ。


600 :名無し物書き@推敲中?:03/10/02 05:03
>>599
「諸星、一体どうするつもりだ?」
面堂がおれのそばに寄って来てささやいた。
「知るかっ。おれのせいじゃないっ」
「きさまの弁当とラムさんの弁当は同じものだろう?だったら弁当に梅を入れることは自粛するという
 クラスの決議に反しているじゃないか?」
前の騒動の後、間違ってでもラムの口に梅が入らないようにするため各々の弁当には
梅干をはじめ梅を使った食材を入れないことにしようというクラス内での申し合わせが
ホームルームで成されている。つまりこの教室内には梅干は無いのだ。
「うっ・・・しかしおれが食わせたわけではないぞ」
「きさまは毎日のように足りない分をラムさんにわけてもらっているではないか?ラムさんのお弁当は
 半ばきさまのもの、ゆえに決議に反したきさまの責任は免れることはできん」
面堂が屁理屈をおれの耳にねじ込もうとする間にラムのやつ、今度は女の子たちに迫りはじめた。
大の男でも一撃で倒す電撃云々以前に、完全に出来上がった酔っ払いの風情そのものが
恐怖をかき立てるようで、じろじろと睨みながらす〜っと漂うラムの姿に皆すっかりおびえきっている。
「ちょっと〜来ないでよ〜・・・」
「う〜め〜ぼ〜し〜ほしいっちゃ〜・・・」
「ひいいいい・・・こわーい・・・」
少しでも機嫌を損ねればその瞬間に特大の電撃で黒こげになりかねん、そう思うと教室は
まさに恐怖のるつぼというところだ。しかし、
『ん?ラムのやつ・・・どうしたんだ?・・・』
さっきからひとつも梅干が手に入らないのにラムは誰にも電撃をかましていない。ひたすらおねだりするように
生徒たちの間を漂うばかりだ。
『もしかして・・・うーむ・・・まさかなー・・・』
ラムとて『梅自粛』は知らないわけではない。おれもうかつに梅を口にしてはならないと
説教をした。醜態を晒すと自分もおれも恥ずかしい思いをするということで素直に聞いてはいた。
今のぶっとんだアタマの状態でも『ここには梅は無い』という自覚があれば・・・と、
「あっ、ラムちゃんどこ行くの?」
「ラムー、どこ行くのよ!?」
ラムが開いていた廊下側の窓からふわ〜っと出て行ってしまった。



601 :あたるのビューティフル・ドリーマーの中の人:03/10/02 20:14
>>598
飛ばし飛ばし見てはいたんですけどね。全部完全に見たことがないんです。
一応ストーリーとかは分かってたつもりなんですが、やっぱりアラがありましたかね。

602 :イヘウヨの王 ◆BkB1ZYxv.6 :03/10/03 07:11
阪神優勝ハァハァ

603 :暇つぶし。:03/10/04 21:38
「ただいま〜。」
日課のガールハントを終えたあたるが部屋に戻ると、ラムがいた。
ラムは窓辺に腰掛けて雑誌を読んでいた。
「ダーリン!またガールハントけ!?」
ラムの声を無視して、あたるはごろりと横になった。
ラムはまだ何か言いたそうだったが、あきらめて雑誌に目を落とした。
窓からはさわやかな秋の風が舞いこんで来る。寝転がるあたるの鼻を、かすかな花の香りがくすぐった。
鬼星のシャンプーなのか、香水でもつけているのか、ラムからはいつも花の香りがした。
あたるはその香りが苦手だった。苦手と言うよりも、弱かった。
そのまま、ラムにのめり込んでしまいそうだから。もちろん、あたるはラムの事が嫌いなわけではない。
ラムはいつもあたるのそばにいる。でも、抱きしめると、ラムはすぅっと消えてしまいそうな、そんな感じがしたから。
今までも、ラムは何度かあたるの前から姿を消した。でもそれは、パスポートの更新のためであったり、
あたるの気持ちをためすためであったりと、他愛のないものだった。
だが、あたるの心には、いつもなにか漠然とした不安のようなものがあった。
だから、あたるはラムを拒むのだ。ラムをそばに置いておく為に。

604 :暇つぶし。:03/10/04 21:50
あたるはいつのまにか眠ってしまっていたようだった。
窓の外はすでに夕焼けに赤く染め上げられていた。
見回すと、部屋には誰もいない。
あたるの心の中の、漠然とした不安が騒ぎ出した。
「散歩でも行くか…。」
自分にそう言い聞かせると、あたるは家を出た。
商店街、学校、公園…。それとなく、ラムのいそうなところを回ってみたが、
ラムはいなかった。
あたるは、ふと何かを思いつくと、ある場所へと向かった。
学校帰りにいつも通る、友引町を一望できる高台。すぐ近くには、
春に花見をした公園もあった。あたりを一周してみるが、ラムはいない。
「帰るか。ラムのやつ、どうせUFOにでも行ってるんだろう。」
またも自分に言い聞かせると、あたるは家に向かって歩き出した。
ふと、花の香りがした気がして、あたるは振り向いた。
公園の街灯の上に、ラムがいた。
ラムは静かに、夕日を見つめていた。
「ラム…。」
あたるは思わず声をあげた。
「ダーリン?どうしたっちゃ?こんな所で…」


605 :暇つぶし。:03/10/04 22:01
「おまえこそ…こんな所で何しとるんだ?」
あたるが聞き返す。
「うち?うちは…、ここで夕日を見てるっちゃ。」
ラムはまた夕日を見つめた。
「まだ地球に来たばかりのとき、ここで初めて夕日を見たっちゃ。地球の夕日は
鬼星のよりもずっときれいだっちゃ…。だからうち、よくここに来るっちゃ。」
「そうか。」
あたるは考えた。ラムはそんなにセンチな人間だったろうか。きっとなにか理由があるのだろう。
その理由は一瞬でわかった。そうか、おれだな。
あたるがラムを遠ざける理由を、ラムはおそらく理解していないだろう。
あたるも、それをわざわざラムに言うつもりは無かった。
(おれも罪作りだな…。)
冗談交じりに自嘲すると、あたるはいつもの口調でラムに言った。
「おい、帰るぞ。メシの時間におくれたらジャリテンがうるさいからな。」
「もう…、ダーリンにはロマンがないっちゃ!」
ぶつくさ言いながらも、ラムはあたるの後をついて来た。
今は、あたるには花の香りが心地よかった。

おわり

606 :暇つぶし。:03/10/04 22:03
あたるのビューティフルドリーマーを書いた者です。
性懲りも無く、暇にまかせて書いてしまいました。
秋という季節はどうもおセンチになってしまいますな。自分で書いたのに
後で読んだら痒くなってきますた。

では、逝ってきます。
  ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン  
  \/| y |)

607 :暇つぶし。:03/10/04 22:23
あっ>>59さん、ちょっとネタ使わせていただきました。すみません。

608 :名無し物書き@推敲中?:03/10/04 23:40
>暇つぶし。さん
新作ですねー。
確かに少々おセンチですが、たまには良いのではないでしょうか。
また時間があったら何か読ませてほしいです。

609 :名無し物書き@推敲中?:03/10/07 19:00
晒しage

610 :名無し物書き@推敲中?:03/10/15 18:15
あげ!

611 :NAME:03/10/16 00:27
「・・・うふふふ・・・」
「何ニヤニヤしとんじゃお前は。さっさと書かんかい?」
「わかってるっちゃダーリン・・・うふふふっ・・・」
「さっきからヘラヘラ笑いおって。そんなに嬉しいのか?」
「もっちろんだっちゃ」
「初めてじゃなかろーに。便宜上何度か書いたことあるだろ?何を今さら・・・」
「でも、正式に書けるのはこれが初めてだっちゃ・・・それにダーリンはずっと変わらないから
 わかんないかもしれないけど、女の子にとっては重要なことだっちゃよ」
「そりゃまあ、変えない方が仕事する上では都合がいいとか変える手続きが大変だとか、いろいろあるよなー」
「違うっちゃ。・・・そーゆーことじゃなくって・・・・・・変えて、同じになったのを見たら・・・・・・夫婦は一心同体なんだなーって・・・」
「お前の場合は変えるとゆーより付け加えるんだろ?」
「どっちでもおんなじだったゃ。ダーリンと同じになるのは変わりないんだもん・・・」
「あーわかったわかった、わかったからはよ書け」
「うんっ・・・るんちゃっちゃ〜るんちゃっちゃ〜・・・」


612 :NAME:03/10/16 00:28
>>611
「・・・書いたらサクラさんとこ行ってサインとハンコもらって、そのまま役所に行くからな」
「えっ?・・・ダーリン?・・・」
「証人の欄にサクラさんとつばめのサインとハンコもらって役所の窓口に出しちまえば一件落着、悩むことはあるまい?」
「・・・いいっちゃ?・・・昨日まで『そんなに急ぐことない』って言ってたのに?」
「もう決めちまったことだからな。後で『忘れてました。まだです』なんてことになって笑われたくねーし・・・、ほれ、
 おれの気が変わらんうちに書け。もともと一日でも早くっつってたのはお前の方だろ?」
「・・・うん・・・ありがと、ダーリン・・・」
「言っとくがカワイイ女の子たちとのおつきあいを減らす気はないからな」
「うちが居ればじゅーぶん、って思うようになるっちゃ・・・・・・なってみせるっちゃ」
「へーへー、そーゆーセリフは食えるメシを作ってから言えよな」
「もー、ダーリンっ!」
「むひひひひ・・・」


『夫になる人』の欄にはダーリンの名前、その横には『妻になる人』の空欄。
うちはそこに一字づつ、ゆっくり、『諸 星 ラ ム』と、晴れて名乗れる日が来ることを待ち望んだ、自分の新しい名前を書いた。


613 :名無し物書き@推敲中?:03/10/17 21:44
test

614 :名無し物書き@推敲中?:03/10/17 22:00
>>611-622
(・∀・)イイ!!

ところで、仮に名字が無い人が結婚した場合、やっぱり相手の名字をつけるんだろうか?

615 :メガネの日記:03/10/17 22:58
『○月×日 晴れ

午前7時、私は朝の静寂を切り裂く目覚ましの音によって覚醒した。
いつもと同じような朝。この日もまた、堕落と喧騒にまみれた一日が始まったのだ。
白米と納豆、味噌汁に卵焼きという、実にバランスの取れた黄金律ともいえる朝食をとると、
定刻どおりにわが家を後にし、我らがラム親衛隊最高評議会幹部達と落ち合う。
他愛のない会話をしながら、我々はほのかな希望と喜びを胸のうちに宿す。
そう、我らが女神、ラムさんに今日も会えるのだ。その楽しみのみを日々の糧として、
我々は明日を生きるのだ。
そして女神のそばに必ず現れる、堕落と煩悩の化身、諸星あたる。私は彼に親しみと憎しみを
こめた挨拶を交わす。
そう、私は一番の敵であるはずの諸星とは、これまた一番の敵である男、面堂終太郎との
いつ終わるとも知れぬ闘争のために、そして鬼畜なる教師、温泉マークとの聖戦のために、
時に矛盾ともとれる友情で結ばれているのだ。
そして、時間は優しく、そして残酷に過ぎて行った。
今日はラムさんと6回会話をした。ラムさんは私の名を5回呼んだ。そして、ラムさんは私の顔を3回見てくれた。
昨日よりも2回多く会話し、3回多く呼んでくれた。1回多く私を見てくれた。
私は運命の女神に感謝し、心の底から突き上げる、あたるに対する黒き衝動を抑えつつ、家路についたのである。
めずらしく外食に出かけ、出されたラム肉を前に私は凍りついた。分かっている。これはただの羊の肉だ。
しかし、私には出来なかったのだ。かの女神と同じ名を持つその肉を口にすることが。
心に吹きすさぶ寒風に耐えながら、私は今、この日記を書いている。
明日はラムさんと何回会話が出来るだろうか。』

「さて…寝るとするか。ラムさん、おやすみなさい。」
彼は部屋中のポスターを見回すと、ポスターの中で微笑む、緑髪の美少女にささやいた。
ベッドに入る。後に聞こえるのは、彼の寝息のみ…。

―その男、メガネ、本名サトシ。彼は今、幸せである…。

616 :名無し物書き@推敲中?:03/10/18 20:01
>>614
日本の場合はそうなる。夫妻どちらかの姓を名乗るのが決まり。
ラム(とテン)の場合そのままだと何処ん家のラムちゃんかわからないから
同居がケテーイした時点で諸星姓を名乗るのもアリと思う。あたるはモーレツに嫌がりそうだけど。
(名前には個人、何処の誰かを識別する機能があるから)

617 :メガネの日記 2:03/10/20 22:08
『○月△日 雨

今日は朝から雨だった。今日の空は、私のかなわぬ恋の為に泣いてくれているのだろうか。
感傷に浸っていたせいで遅刻しそうになり、昨日母親がスーパーで購入した特価品の8枚切り食パンを
野良犬のごとく咥えつつ、私は家を出た。
一日の始まりとしてはあまりにも少なすぎる摂取エネルギーを、なるべく消耗せぬよう注意しつつ、
学校に到着した。我らが女神、ラムさんの笑顔を見れば…そう思っていたのであった。
だが、我らが女神は学校に来ていなかった。我らの一日の希望は脆くも崩れ去ったのだ。
嗚呼、運命の女神よ、貴方はなんと残酷なのか。だが悲しみに浸ってはいられなかった。
私はすぐさまラム親衛隊最高評議会・特別会議を召集した。議題はもちろん、ラムさんについてである。
ラムさんが来ていないのにもかかわらず、醜悪なる付属物、諸星あたるは何食わぬ顔で学校に来ていた。
我々はすみやかに諸星あたるの身柄を拘束、秘密裁判にかけたのである。
あたるの口からは『ラムは用事があるとかで実家に帰った』という情報を得た。
安堵した後、我々はあたるに制裁を加え、その日の授業から撤退したのであった。
ああ、ラムさん。貴方のいない学校など、牛肉の入っていない牛丼。チャーシューの入っていないチャーシュー麺。
その微笑みを我らから奪って、我らにどうしろと言うのですか。嗚呼…。
この世に神という存在が居るのなら、今こそ奇跡を起こせ。ラムさんを我がもとに…。
明日こそはラムさんの笑顔を見られることを信じて、悲しみの今日に別れを告げた。』

「ラムさん…。」
彼はそうつぶやくと、部屋中のポスターの中で微笑む、緑髪の美少女を悲しく見つめた。
ベッドに入る。彼の枕は涙に濡れていた…。

―その男、メガネ、本名サトシ。彼は今、ちょっぴり落ち込んでいる…。

618 :名無し物書き@推敲中?:03/10/21 19:47
晒し上げ

619 :名無し物書き@推敲中?:03/10/22 02:05
陽が西に傾いてきた。そろそろ窓を閉めとこうかな。ダーリン寒がりだから。
「いてっ・・・」
「あっ、ごめんちゃ」
耳かきが痛いところに触ったみたい。
「ったく、奥はそ〜っとやれよな・・・」
ダーリンの文句はいつもの調子。
「おいアホ、ラムちゃんにしてもらわな全然キレイにならへんくせに
 何偉そうに言うてんねん。都合の悪いときだけ甘えくさって」
「何だと?」
テンちゃんもいつもの調子。ダーリンが顔を少し赤くして睨みつける。
「テンちゃん!」
うちは少しキツイ感じでたしなめるように言い、UFOでする用事を頼んだ。
大したことではなくて、いつもはうちが自分でさっさと済ませること。でも今だけは・・・
「しゃーないな〜、ほな行ってくるわー」
テンちゃんはうちの考えてることを知ってか知らずか、仕方ないという顔をして
部屋から出て行った。
「テンちゃん、窓は閉めて行って」
ベランダの窓が閉まって、外の音がほとんど聞こえなくなり、うちとダーリンだけになる。
「・・・お前、おれと二人きりになりたかったんだろ?」
「やっぱりわかるっちゃ?」
「ああ。ジャリテンなんぞ放っといてもよかろう?あいつはお前のジャマはせんだろが?」
「ダーリンとケンカしてせっかくいいムードになりかけたのをぶちこわしにしたことは何回もあるっちゃよ」
いつもは相も変わらずガールハントばかり、一緒にいても始終素っ気無い態度のダーリンだけど、
月に二回程度の耳そうじは数少ない、ダーリンが大人しく、素直になってくれるひととき。
「そーだな・・・さっきももうちょっとで・・・しかしあいつ、少しは気ィ遣っとるみたいだが・・・」
「だっちゃね・・・」
「戻ってきたら何か埋め合わせはしてやれよ」
「うん」


620 :名無し物書き@推敲中?:03/10/22 02:06
>>619
うちの太腿の上で眼を閉じて言うダーリンの声はいつもより優しく響く。
「ダーリン、左は終わったっちゃ」
「おう・・・」
ダーリンはくるりと寝返りをうつようにして顔をこちらに向けた。
どちらかと言えば右でも左でも、こちらを向いているときの方が耳そうじはし易い。それにダーリンの
顔が見えるのがなんだかとても嬉しい。でも、
「ダーリン、今日は息吹きかけたり指先で撫でたらイヤだっちゃよ」
「イヤがっとる風には見えんかったがなー」
「んもう、ダーリンたらー」
「あーわかったわかった、まだ陽が暮れとらんからな・・・」
うちが我慢できないのを知っててダーリンはうちが『その気』になるようなからかい方を時々、する。
ちゃんと『最後まで』してくれるのが救いといえば救いだけど、そーゆーのは無しで過ごしたい時間もある。
ちょうど今はそのとき。
「ダーリン、ずいぶんたまってるっちゃねー、耳の中って意外に外から見えるっちゃよ。みっともないっちゃ」
「しょーがなかろう。外は埃っぽいからすぐにたまっちまう」
「じゃあもっと耳そうじする回数増やすっちゃ。うちはダーリンがして欲しいって言ったら、いくらでもしてあげるっちゃ」
「学校ではダメだぞ。あと周りに誰か居るときもだ」
以前は学校でもよく耳そうじをしてあげてた。教室でも、グランドのそばの芝の上で一緒にお昼ごはんを食べたときとかも。
でも、そうするたびにダーリンは終太郎やメガネさんたちに何か言われて・・・で、うちが学校に通うようになってすぐ
制服着てるときに腕組んだりベタベタくっつくのと同じように『禁止』を言い渡された。
「妻が夫の世話をするのは当然だっちゃ。誰にも憚ることはないと思うっちゃ・・・」
うちは前々からもっとダーリンと一緒に居てくっつきたかったし、『逃げられたく』なかった。
「目の毒なんだよ。クラスの男どもが揃ってモテないことぐらい知ってるだろ?」
「女の子たちも彼氏がいるのは数人だけど、誰もうちらに文句は言わないっちゃよ・・・あ、しのぶは呆れてるっちゃね・・・」
うちは苦笑い。ダーリンは『学校の奴らには絶対見せんからな。身が持たんわい』と言って
もぞもそと頭を乗せなおした。


621 :名無し物書き@推敲中?:03/10/22 02:07
>>620
太腿がちょっとくすぐったい。すっとダーリンの身体の力が抜けたように感じた。
そしてダーリンの耳の中は両方ともさっぱりキレイ。二人きりの時間も終わりを告げる。
「ダーリン、終わったっちゃ。さっぱりしたでしょ?」
ダーリンは答えない。起き上がりもしない。
「・・・ダーリン?・・・寝てるっちゃ?・・・」
もうすぐ夕食の支度。『お嫁さん』としての役回りは一応それなりにある。そろそろ・・・
「・・・・・・眠い・・・もう少し・・・・・・このまま・・・」
ダーリンは顔を上に向けてうっすら眼を開けるとうちの顔を見た。
穏やかな顔に懇願するような眼・・・・・・、に見えた。うちの頭の中から『お嫁さん』が飛んで消えた。
「・・・うん・・・ダーリン・・・」
うちはダーリンの頭をそっと抱いて顔を近づけた。キスしようと思えば、間近。
「・・・・・・暑いぞ・・・・・・」
腕だけでなく、髪の毛にも包まれるような格好になってダーリンの顔が赤くなったように見えた。
「・・・ちょっとだけ、だっちゃ・・・」
うちはそのままダーリンと唇を重ねた。ダーリンの手がうちの頭をそっと寄せる。
「・・・ん・・・」
お互いの舌先が触れて絡まった瞬間、まだ明るいこととか、お母さまのお小言があるかなーとか、諸々の一切が
うちの中からキレイさっぱりなくなった。
『・・・もう少しだけ、ダーリンと話したかったっちゃ・・・また今度だっちゃね・・・次はいつにしようかなぁ?・・・』
キスだけして、眠ってしまったダーリンの髪を撫でながら、うちは遠くに沈む夕日を眺めて思った。


622 :名無し物書き@推敲中?:03/10/22 20:35
(・∀・)イイ!

623 :名無し物書き@推敲中?:03/10/27 18:31
このスレ、誰かが作品書いても見てる人が少なすぎて書く側も張り合い無いよな。
漏れはいつも楽しく読ませてもらってるんで、職人さん達頑張ってください。

624 :名無し物書き@推敲中?:03/10/29 00:08
600を一部改訂。

>>599
前の騒動の後、間違ってでもラムの口に梅が入らないようにするため各々の弁当には
梅干をはじめ梅を使った食材はできるだけ入れないようにというクラス内の暗黙の了解がある。
つまりこの教室内には梅干はもう無いのだ。
「諸星、一体どうするつもりだ?」
面堂がおれのそばに寄って来てささやいた。
「知るかっ。おれのせいじゃないっ」
「きさまとラムさんの弁当は同じものだろう?だったら弁当に梅が入っているのはきさまの責任ではないか?」
「おれが食わせたわけじゃないぞ」
「きさまは毎日のように足りない分をラムさんにわけてもらっているではないか?ラムさんのお弁当は
 半ばきさまのもの、ゆえにきさまの責任は免れることはできん」
面堂が屁理屈をおれの耳にねじ込もうとする間にラムのやつ、今度は女の子たちに迫りはじめた。
大の男でも一撃で倒す電撃云々以前に、完全に出来上がった酔っ払いの風情そのものが
恐怖をかき立てるようで、じろじろと睨みながらす〜っと漂うラムの姿に皆すっかりおびえきっている。
「ちょっと〜来ないでよ〜・・・」
「う〜め〜ぼ〜し〜ほしいっちゃ〜・・・」
「ひいいいい・・・こわーい・・・」
少しでも機嫌を損ねればその瞬間に特大の電撃で黒こげになりかねん、そう思うと教室は
まさに恐怖のるつぼというところだ。しかし、
『ん?ラムのやつ・・・どうしたんだ?・・・』
さっきからひとつも梅干が手に入らないのにラムは誰にも電撃をかましていない。
ひたすらおねだりするように 生徒たちの間を漂うばかりだ。
『もしかして・・・うーむ・・・まさかなー・・・』
ラムとて『梅自粛』は知らないわけではないし、おれからもきつく言ってある。
今のぶっとんだアタマの状態でも『ここには梅は無い』という意識はあるのかもしれない。
電撃かましても出てこないものは出てこない、だから仕方なく漂い続けるしかない・・・、と、
「あっ、ラムちゃんどこ行くの?」
「ラムー、どこ行くのよ!?」
ラムが開いていた廊下側の窓からふわ〜っと出て行ってしまった。


625 :名無し物書き@推敲中?:03/11/01 10:36
いやーあっちは荒れてますなあ

626 :はっぴーバースデーマイダーリン:03/11/01 20:02
「・・・・・・ラム・・・・・・」
「・・・ダーリン・・・(にこっ)はい、プレゼントだっちゃ」
「あ、ああ・・・」
「お誕生日、おめでとう・・・」
「・・・・・・」
「・・・(腕を組み)もうすぐ晩ゴハンの時間だっちゃ、帰ろう」

「・・・ラム・・・悪かったな・・・」
「えっ?」
「その・・・いちいち怒鳴ったり怒ったりして・・・」
「ううん、うちが悪かったっちゃ。ダーリンのお誕生日忘れるなんて・・・妻失格だっちゃね・・・」
「誰が誰の妻なんだ?ん?」
「・・・むーっ・・・」
「むひひひひ・・・」
「もう〜・・・・・・」
「ラム・・・」
「ん?なあに?」
「・・・ありがとう・・・」

「今度の日曜、デートしよ?」
「ああ」



627 :はっぴーバースデーマイダーリン:03/11/01 20:03
>>626
「はい、あ〜ん」
「あ〜ん・・・」
「あたる、こぼれてるわよ・・・(あらあら、仲直りしたみたいね)」

「ダーリンお待たせー」
「よーし、遅れたらいかんからな、急ぐぞ」
「ダーリン、そのシャツ似合ってるっちゃよ」
「そーか。(鏡を見て)とゆーことはガールハントの成功率があが・・・」
「ダーリン!今日はう・ち・とデートだっちゃ!」
「わかったわかった・・・ほれ、行くぞっ」
「あん、ダーリン待って!」

628 :名無し物書き@推敲中?:03/11/01 20:40
>>626-627
いいですね。

629 :はだにのこるきみのささやき:03/11/05 22:54
 しのぶはあたるにそこまで言わせたのを少しだけ後悔
したが、彼女も引くに引けぬところまで来たらしく唇を
きゅっと噛んでそっぽを向いた。
 「……ラムにもそう言うの?」
 ぽろっと、出た言葉に一番驚いたのは他でもないしの
ぶ本人だったが、それに負けぬほどあたるも驚いた。
 「…………………………なに、それ」
 「……べぇっつに。」
 「別にってこたあるまい、なんだよそれ!」
 「他意はないわよ、そのままの意味だけ」
 そう、他意はない。たったそれだけのぽろっと出ただ
けの純粋な疑問。出した本人は全く気づいてないが、純
粋な疑問も出る場所が場所ならそれは言葉の外や内に意
味を持つ。そう、たとえば今のように、今このときにあ
たるに向かって今までちっとも会話に出てきていなかっ
たラムの話を持ち出すということは、それ以外の意味を
持ってしまう。
 「……じゃあ聞くけど、お前は因幡にそうやって折角
のデートにつんけんすんのか」
 デートデート楽しいデート。
 二人でお出かけ、ちょっと遠くの水族館まで。
 幼馴染でもと恋人同士。積もる話もあるでしょう、今
日は両方の恋人は居ませんよ。

630 :はだにのこるきみのささやき:03/11/05 22:55
 しまった、と思ったが、一度出した言葉はもう取り戻
せない。深海魚が生きている事を思い出したかのように
ゆっくり動き出した。本当にゆっくりゆっくりブラック
ライトに照らされながらゆっくり、ゆっくりと。
 「どういう意味よ」
 「べぇーつぅにー」
 やな奴。でもそのやな奴のやな所を許せたりもしてた
過去の自分がふっと脳裏に浮かんできたので可笑しかった。
 「なに笑ってんだ」
 「昔もこんなケンカしてたなと思って」
 しのぶはあたるの事を本当に好きだった自分が可愛く
思えたが、否定したり貶したりして笑っているのではな
いと半ば悟ったように確信していた。かといって何故笑
ったのかは分からなかったのだが。
 「……したっけ、もう忘れた」
 さっき怒ってたと思ったら急に笑い出して。アップダ
ウンの激しさは変わらないなと、しのぶとは反対の思い
で、あたるもくくくと含み笑いをした。
 「なんで怒ったの?」
 「怒ってないってば、ほんと」
 中庸な…つまり良くも悪くもない…言葉で場を濁した。
 「妬いた?」
 「ばぁか」

631 :はだにのこるきみのささやき:03/11/05 22:56
 ブラックライトの光はゆらゆら揺らめかない代わりに
ぼんやりと濁っている水の中を不気味に照らしている。
その不気味さが見た事も無い深海の底のようで、しばら
く言葉も無く水槽を見つめていた。
 「久しぶりだなぁ」
 あたるが所在なさげな声でそんな事を言うので、しの
ぶは面倒くさそうにそうねぇとだけ答えた。無用なアク
ティブが売りのくせに、自分と二人きりになると途端に
大人しくなるあたるのことを少し可愛いと思う。だから
といってその可愛さにほだされるほど、もうしのぶは子
供ではない。
 「因幡とはうまくいってる?」
 何故そんな事を聞くの、と言いかけた途端に理解した。
もう共通の話題が無いのだ。二つの道が分かれた後、共
通の映画も音楽も共有しなくなったから。
 「うまくいってるわよ。
 わたしはわたしのことが一番好きな人が好きなの。
 嘘でもホントでも、裏でも表でも、わたしが一番じゃ
なきゃ嫌なの。だからうまくいってるわ」
 男なんて単純に見えてそんな単純じゃないよ。あたる
は困ったような笑い顔。その顔をしのぶはなんて卑怯な、
と思ったが口には出さなかった。
 「単純よ。相手が自分の事好きかどうかさえ解らない
ほど悪い男に騙されちゃいないわ」
 好きという気持ちほど伝わりにくいものもないはないの
に、そうでないという気持ちのなんと解りやすいものか。
そしてその気持ちがわたしにバレたのはあんたじゃないの。
それなのにあんた自分のこと単純じゃないなんていうの?
 「…それ…おれの事?」
 「さぁね」

632 :名無し物書き@推敲中?:03/11/06 23:41
続きキタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!

633 :名無し物書き@推敲中?:03/11/08 19:17
相変わらずつまんねぇな

634 :名無し物書き@推敲中?:03/11/08 21:33
「諸星あたる、駒大箱根5区までの道」にしよう
資料
【惨敗で】駒大陸上部の選手達全員【連帯責任】
http://sports.2ch.net/test/read.cgi/sports/1067788944

635 :名無し物書き@推敲中?:03/11/09 11:37
>>633
ありきたりな煽りはやめれ

636 :暇つぶし。:03/11/12 22:33
ある日曜の昼下がり、友引商店街を歩く一人の少年がいた。
長身に独特の髪型、ニキビ面のその少年の名は、白井コースケ。
友引高校2年4組に所属するごく普通の高校生である。彼のクラスに数人、人並みはずれた
人物がいることを除いては…。
 
「まだ2時か。パチンコでもして時間を潰すかな…」
そうつぶやく彼の横を、猛スピードで横切る物体があった。明らかに世界記録を塗り替え得る速さである。
「おいあたる!何やってんだ?」
コースケの数メートル前方で急停止したのは諸星あたるであった。
「あっ、コースケ!悪いが今取り込み中なんでな。」
それだけ言うと彼は再び猛スピードでコースケの前から姿を消した。
「…まあ、大体察しはつくんだがな…」
数秒後、コースケの後方から、彼の思ったとおりの人物が飛んできた。
「やあ、ラムちゃん。」
「あっ、コースケ君、こんちはだっちゃ。」
すべてはコースケの思ったとおりだった。日曜日、何かから逃げるように走るあたるの後から来るもの
と言えば一つしかない。伊達にあたるの友人をやっているわけではなかった。
「コースケ君、ダーリン見なかったけ?」
「え?ああ、知らないけど…。」
「本当け?嘘ついたらコースケ君でも容赦しないっちゃ!」
ラムの全身がスパークした。
「ほ、本当だよ。」
たまには見逃してやろう。単なるコースケの気まぐれだった。

637 :暇つぶし。:03/11/12 22:47
「…そうけ。じゃあいいっちゃ。」
ラムはそのまま飛び去ろうとした。
「ちょっと待ってよ、ラムちゃん。あたるなんかほっといて、お茶でも飲もうよ。」
「そうもいかないっちゃ。それにうち、お金持ってないっちゃ。」
「大丈夫、どうせあたるのやつ、そのうちほっぺたにビンタの跡つけて帰って来るさ。いつもそうでしょ?
お金ならおれが出すからさ。」
クラスのアイドルであるラムを誘うチャンスなどめったにない。もちろん彼も彼女をもつ身である。
浮気するつもりはない。これも単なるコースケの気まぐれであった。
「それもそうだっちゃ。じゃあ、お言葉にあまえるっちゃ。」
「そう来なくっちゃ!」
近くの喫茶店に入る。心なしか、ラムを連れたコースケに他の男性客から羨望の眼差しが向けられているような
気がした。
(あたるのやつ、いつもこんな風に見られてるのか。それをあんなに逃げ回って、勿体無いな。)
「いいのけ?彼女がいるのにうちとお茶なんか飲んで…」
「ん?大丈夫だよ。最近はあまり会ってないし…」
それだけ言うとコースケはため息をついた。
「ケンカでもしたのけ?」
「そんな、あたるじゃあるまいし…。おっと」
ラムのむっとした視線を感じ、口をつぐんだ。
「ケンカしたわけじゃないさ、ただ、彼女とデートすると食費がかかってね…」
『聖なる胃袋』を持つ彼女とデートするごとに、考えられないほどの出費が彼を襲うのだ。


638 :暇つぶし。:03/11/12 23:00
「まあ、おれの事はどうでもいいさ。しかしあたるも相変わらずだね…。」
「まったくだっちゃ。最近うちも疲れて来たっちゃ…。」
今度はラムがため息をついた。
「ダーリン…、そんなにうちがイヤなのかな…」
あたるが普段どんなにラムから逃げ回っていても、本当はラムのことを思っている事くらい、
コースケも気付いていた。ラムとて全くそれに気づいて無いとは考えにくかったが、
彼女の性格が、そのことを確信するのを妨げているのかも知れなかった。
「そんな事無いよ。ラムちゃん考えすぎさ。なんなら試してみるかい?」
コースケは友人として、ラムを助けたいと思った。それもまた、彼の気まぐれなのかもしれない。
だが彼にとっても、友人であるあたるとラムが気まずくなるのはあまり嬉しいことではなかったのだ。
「試す?そんなこと、できるのけ?」
ラムの表情が心なしか明るくなった。
「ああ、いつもラムちゃんがやってるような直接的な手口じゃ、あいつはなかなか引っかからない、そうだろ?」
ラムはうなずいた。本音シャツだの、奪魂糖だの、その手の作戦が成功した試しがなかった。
「だからさ、こうするんだよ。」
コースケが耳打ちすると、ラムがひざを叩いた。
「その手なら、一回使ってせいこうしたっちゃ!」
「そうだろう、しかも今回は友達のおれがやるんだ。面堂やなんかを使うよりも効果はあると思うよ」
二人は顔を見合わせ、微笑んだ。

639 :暇つぶし。:03/11/12 23:09
コースケは喫茶店の赤電話に10円玉を入れると、あたるの家に電話をかけた。
「おう、あたるか?もうラムちゃんは撒いたか?そうか。いや、牛丼でも食いにいかんか?
今日はパチンコで儲かってな、特別におごってやるよ。なに?そうか。来るか。わかった、三時半に公園でな」


あたるが約束の時間に公園に着くと、そこには誰もいなかった。
「ちぇっ、コースケのヤツ、自分で誘っておいて、まだこねえでやんの」
しばらく待つと、遠くにコースケの姿が見えた。
「あっ、来た来た。コース…!!」
あたるは反射的に茂みに身を隠した。よく見ると、コースケとラムが親しげに話しながら歩いている。
しかも彼らは、待ち合わせの場所を素通りして行ってしまった。
「な…あいつら…!?」
すぐさま呼び止めようとしたが。あたるは思いとどまった。
「そうか、ラムのヤツ、ああやっておれを試してるんだな。その手にはのるか!」
しかし、言葉とは裏腹に、あたるは身を隠しつつ、彼らの後を追うのだった。

640 :暇つぶし。:03/11/12 23:26
コースケとラムは、相変わらず親しげに町を歩いていた。
買い物をしたり、お茶を飲んだり、はたから見ると本当の恋人同士のようにも見えた。
あたるはラムの作戦だとわかっていながらも、なんとなく面白くない自分に気付き、また
必死でそれを打ち消そうとした。しかし、ラムが普段あたるに見せないような、心の底から
楽しそうな笑顔をコースケに見せるのを見て、次第にイラついて来たのであった。
そして、ついにあたるは彼らの前に立ちはだかった。
「よお、コースケ。それにラム」
「ん?あたるじゃないか。あ、そういえば牛丼食いに行くんだったな。すっかり忘れてたよ。」
「ラム、お遊びはここまでだ。そんな子供だましにこのおれが引っかかるとでも思ったか!」
「…なんのことだっちゃ?」
「とぼけるな!コースケと仲良くして、このおれの出方を試そうとしたのだろうが!」
「うち知らないっちゃ」
「やめろよ、あたる。」
「な、なんだよ」
「おまえが妬くなんて、プレイボーイの名が廃るぜ。大体おまえがしっかりしてれば、
ラムちゃんがおれになびく事も…がはっ!」
コースケの台詞が終わらないうちに、あたる必殺のハンマーがコースケの頭を直撃していた。
「馬鹿馬鹿しい。さあラム!遊んでないで帰るぞ!この浮気者が!」
そう言うとあたるはラムの手を掴んで歩き出した。
「ダーリン…!」
あたるに手を握られたのは久しぶりだった。そして、彼が自分の作戦を見抜きながらも、やはり引っかかってくれた事が
ラムには嬉しかった。
後を振り返ると、コースケがよろめきながらも親指を立てていた。
(コースケ君、ありがとうだっちゃ!それに、ダーリンも…)
家に帰るまでの短い時間が、ラムにはいとおしかった。




641 :暇つぶし。:03/11/12 23:27
コースケは服の泥を払うと、家路についた。
「やれやれ、おれも底抜けのお人好しさんだな…。」
ため息をつきながらも、コースケの表情は明るかった。
家に帰ると、コースケは電話の受話器をとった。久しぶりにある番号を入れる。
「あっ、美紀ちゃん?久々にどっか行かない?もちろん、おれがおごるからさ。」

おわり



…いかん。読み返してみると激しくつまらん。

642 :名無し物書き@推敲中?:03/11/13 01:05
いや、いいよ。なんかこう。うん、いいよ。
とある日常みたくでいいよ。マターリがいいよ。

643 :名無し物書き@推敲中?:03/11/18 00:32
う゛ー・・・・・・、頭が痛い。
午前中に教室でダーリンに梅干を食べさせてもらったことは覚えてる。
でもその後のことはよく覚えてない。うち何したっけ?・・・
気がついたらダーリンのお部屋でふとんの中。
外はもう夕日が沈もうとしているみたい。
『うち、何でここで寝てるのかな?学校に行ってたはずなのに・・・、うっ・・・』
急に胸の奥からこみあげてくる嫌な感覚。・・・吐きそう。
『・・・苦しいっちゃ・・・う゛ーん・・・』
頭痛と吐き気のサンドイッチ。思わず右へ左へ寝返りを打つ。
全然収まる気配がない。それどころかますます頭の中でガンガンと鳴る無い筈の音。
胸から喉へと何か、身体の中にあってはいけないはずのものが渦を巻きながら
上がってくるような・・・
『・・・・・・ん゛・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・』
やっとの思いで耐える。起き上がりたいけど、身体が動かない。
どうしよう。
『後始末はちゃんと自分でするけど・・・ダーリンきっと怒るっちゃね・・・』
今うちが自由にならない身体を横たえているのは
ダーリンがいつも使っているふとんの中。汚したらさすがにダーリンは黙ってないと思う。
でも、もう我慢の限界。後でちゃんと謝ろう。最後にはきっと許してくれるっちゃ・・・
うちはどうにか上体を起こして、身体の中の混濁を全て吐き出す覚悟をした。

644 :名無し物書き@推敲中?:03/11/19 01:04
>>643
『・・・ダーリン、ごめんちゃ・・・後で全部うちがキレイにするから・・・』
そのとき入り口のドアがすっと開いた。
口許を手で押さえて見上げる。ダーリンが立ってる。
うちの顔をじっと見たかと思うと、いきなりふとんを剥いで放り投げ、
うちの身体を文字通り小脇に抱えてお部屋を飛び出した。
「吐くんならトイレで吐け。後の始末に困るだろーが」
うちよりもずっとおっきな手で口許をふさいで
どたどたと階段を駆け下りトイレへ走っていく。
うちはもう限界。我慢できない、けど・・・我慢しなきゃ。
苦しくて目を白黒、させてたと思う。こんなに苦しいのは初めて。思わずもがいた。
「ばか!もうちょっとだ我慢せい!」
そんなこと言ったってうちもうダメ・・・と、ダーリンがトイレのドアをものすごい勢いで開けて
うちの顔をほとんど便器に突っ込むように寄せて口許から手を離し、背中を叩いた。
その瞬間、うちは今までに経験したことがない、ううん、たぶん初めてだと思う、
それこそ滝のような勢いでお腹の中のものを吐いた。

645 :名無し物書き@推敲中?:03/11/21 00:42
>>644
うちがダーリンのお嫁さんとして地球に来る前に勉強した
『妻の心得』の中のひとつ『妻は乱れた姿を夫に見せてはならない』、
寝起きだけでなくダーリンの前では常に身だしなみを整え恥ずかしくない振る舞いをすること。
ちょっとは例外もあるけど、大体上手くやってきたつもり。それなのに・・・
「・・・げほっ・・・ごほっ・・・うーっっ・・・」
ダーリンはもちろん、誰にも聞かせたことの無い呻くような声を絞り出すようにして
胃の辺りを痙攣させて洗いざらい・・・、もうみっともなくて、恥ずかしくて
苦しいだけではなく、涙がこぼれた。
『その時は思わないけど、後から思い返すとダーリンにずいぶん迷惑かけてる』ことは
しょっちゅう。今度もまた大迷惑になるところだった。ダーリン、うちに幻滅したかも・・・
『情けないっちゃ・・・』

でも、うちが吐いている間中、ダーリンはずっとうちのそばに居てくれて、
背中をさすったり、たたいたり、よろけて倒れこみそうになっても支えてくれて、
もう出すものがなくなって、ようやく息をついたら
カラカラとトイレットペーパーが回る音がして、柔らかい紙が
ダーリンの指先の感触を伝えながら、うちの口許を拭った。


646 :暇つぶし。:03/11/21 18:09
『あたるー!死んじまえ〜!』
『ラムちゃーん!考え直せよ〜!』
内容とは裏腹に、親しみのこもった怒声が扉の向こうから聞こえてくる。
おれは今、ガラにもないタキシードに身を包んで、町外れの教会の中にいた。
おれの隣には、白いウェディングドレスに身を包んだ女が立っている。
いつもおれを追い回し、電撃を浴びせ、おれのガールハントを妨害した。
でも、いつもおれだけを想ってくれた。いつも一緒にいた。そして、
これからもずっと、一緒にいようと心に決めた女だ。
ふと、昔のことを思い出した。
因幡に連れられて、未来を見に行ったんだ。
なかなか見つからなかったが、確かに存在した。おれ達が結婚する未来が。
因幡のヤツ、ちゃんと未来を再生してくれたようだな。
・・・いや、因幡だけのおかげじゃない。この未来は、おれが、いやおれ達が
自分で切り開いて作ったんだ。
きっともうすぐ、外の木の上にあいつらが現れ、おれ達を見るだろう。
悪趣味なウサギの着ぐるみを着た過去のおれと、隣で微笑んでいるこいつが。

鐘の音とともに、ゆっくりと扉が開いた。同時に、缶やら下駄やらがおれを
めがけて飛んでくる。
『なに恥ずかしがってるっちゃ、ダーリン!』
『アホ、べたべたくっつくな。』
視界の片隅に、白い人影が映った。
――安心しろ、未来のおまえ達は、とても幸せだ。



−おわり−
>>643-645
割り込んでスマソ


647 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 00:12
保守

648 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 17:58
駒大5区諸星あたる劇的の区間賞区間新記録!!
田中宏樹から諸星あたるに繋いだタスキはに日大との差が55秒差で射程圏内まで縮めた。
同学年の五代裕也(花咲徳栄)・藤枝修士(浦和学院)・大東大の笠井大輔、5区を任された諸星は
中学時代の体育大会ではリレー第1走者を任された経験を持っている、
三郷友引高時代は高2の2学期の始まりまでは無名だったが


649 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 17:59
高3の時に五代・藤枝)の2人に高校総体埼玉県決勝ではこの二人に敗れている、
それを機に駒大入学と同時に10000m は28分55秒と内田・田中・太田・北浦・斉藤の5人に続く10000m28分台ランナーだ。
夏には赤城山登山マラソンで優勝を飾った諸星自身は大東大・笠井とはライバルであり
中学・高校時代は一緒に練習をした仲だ。その諸星は4区田中の勢いに乗り同じ1年生の日大・高橋秀明との差を縮める、
諸星自身のペースは前回大会の東海大・中井祥太の記録を上回る走りを見せる。山北通過時点では日大との差が41秒差まで縮まった、
鮎沢付近では17秒差まで来た日大・高橋が諸星の視線にハッキリと見える「ここで抜くと逆転される最高点になったら抜こう、イマニミテロヨ」と脳裏に浮かんだ、
最高地点の駿河小山付近に日大・高橋の背後についた、諸星はその後ろの東海大・中井、大東大・馬場周太の2人の姿が見えているのを気付いたのだ。
「この二人が来ている、ここで少し引き離しに掛けよう」と思ったのだ、
運営管理車から降りた植松ヘッドコーチから檄が飛ぶ
「あたる、後ろから東海・大東が迫ってきたぞ!!引き離しは下りに入った直後にやれ」と檄を飛んだ、
諸星のタイムが昨年、区間新記録を作った中井のタイムを上回っている状態だ。
下りに入った直後に高橋を抜いた、「ここで勝負だ、区間記録が更新するかも知れない。あの二人(馬場、中井)を
引き離し往路優勝のテープを切って、復路には(佐藤)慎悟さんと北浦さん、太田さんもいるここで勝って魅せよう」と思った、
下りに入っても日大・高橋との差は開いたが中井が迫ってきている事に気付かなかったのだ、


650 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 17:59
高3の時に五代・藤枝)の2人に高校総体埼玉県決勝ではこの二人に敗れている、
それを機に駒大入学と同時に10000m は28分55秒と内田・田中・太田・北浦・斉藤の5人に続く10000m28分台ランナーだ。
夏には赤城山登山マラソンで優勝を飾った諸星自身は大東大・笠井とはライバルであり
中学・高校時代は一緒に練習をした仲だ。その諸星は4区田中の勢いに乗り同じ1年生の日大・高橋秀明との差を縮める、
諸星自身のペースは前回大会の東海大・中井祥太の記録を上回る走りを見せる。山北通過時点では日大との差が41秒差まで縮まった、
鮎沢付近では17秒差まで来た日大・高橋が諸星の視線にハッキリと見える「ここで抜くと逆転される最高点になったら抜こう、イマニミテロヨ」と脳裏に浮かんだ、
最高地点の駿河小山付近に日大・高橋の背後についた、諸星はその後ろの東海大・中井、大東大・馬場周太の2人の姿が見えているのを気付いたのだ。
「この二人が来ている、ここで少し引き離しに掛けよう」と思ったのだ、
運営管理車から降りた植松ヘッドコーチから檄が飛ぶ
「あたる、後ろから東海・大東が迫ってきたぞ!!引き離しは下りに入った直後にやれ」と檄を飛んだ、
諸星のタイムが昨年、区間新記録を作った中井のタイムを上回っている状態だ。
下りに入った直後に高橋を抜いた、「ここで勝負だ、区間記録が更新するかも知れない。あの二人(馬場、中井)を
引き離し往路優勝のテープを切って、復路には(佐藤)慎悟さんと北浦さん、太田さんもいるここで勝って魅せよう」と思った、
下りに入っても日大・高橋との差は開いたが中井が迫ってきている事に気付かなかったのだ、


651 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 18:00
東名高速・足柄SAが見えたあたりで直線に入った直後に後ろを見たが中井がすぐ近くまで来ていたのだ、
ここでラストまで全力を使うと考えている諸星は引き離しを仕掛けたのだ中井が諸星の背後についてきた併走となりデットヒートを繰り広げる場面が見られたのだ。
諸星は夏場優勝した赤城山登山マラソンを制覇した男で大八木助監督と植松ヘッドコーチが5区の適性を見抜いたランナーだ、
諸星は法政大OB・大村一が77回大会に5区を走ったときのビデオを紅白と猪木祭の時間を削って繰り返し見ていたのだ、「前半勢いをつけ下りで勝負、付かれた時の滞納をすばやく動くしかない」と決めた、
諸星は中井と1位争いをしている前方には富士山が見えている、
その勝負に待ったをかけた馬場の姿が見え、それを気付いたのは諸星だ。
「中井さんと馬場さんは俺より先輩だ。後輩の意地を見せる」と感じた直後並んだのだ、


652 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 18:01
諸星は「マケテタマルカ、塩川さん・内田さん・斎藤さん・田中さんの4人が
1区から4区まで6位から2位まで順位を上げてきたタスキだ、
大八木さんと植松さんが管理車から見ている、抜かれたらここで負けだ。
常陸さんや孝典さんや菊池先生に走れなかった仲間達の分それにお世話になった4年生と
澤田(英里)さんに亜美・理絵・中島ヘルスケアコーチ・俺の走りを見てくれた
牧山コーチや取材してくれた土田さんの分まで勝ちたい」と思った矢先に大東大が3位に転落、
諸星は中井に挑戦状を叩くようなカタチで御殿場までのラストを賭けただが中井はそれを振り切ったが
諸星は中井に食らい付く大東大との差が700m開いたのだ。
中井は諸星を振り切り御殿場のゴールに32回目の御殿場で初めての快挙成し遂げ往路優勝した、
駒大は東海大とは9秒差でゴールイン、5区を走った諸星は倒れこんでしまい2区内田と4区田中、
常陸修士・鈴木孝典ヘルスケアコーチの4人担ぎこまれた、倒れた諸星を心配する阿部正彦・菊池俊則ヘルスケアコーチと
三浦亜美・澤田英里両マネージャーは「ここまでやってくれる事と思い切りいくとは考えられなかった」と言った。
それと同時に諸星は区間賞獲得し区間記録も更新した。3位は大東文化、駒大との差が39秒差、
日大は往路4位で57秒差の射程圏内で往路を終えたのだ、
翌日の復路のメンバー6区吉田・7区佐藤・9区北浦・10区太田に逆転を託した。
大八木助監督は「田中と諸星はよくやってくれた諸星は追いつかれた直後の食らい付きがすばらしかった」と言う。
植松ヘッドコーチは「3区まではヤバイと思った。田中が完全燃焼して2位に浮上したことは嬉しかったけど諸星が
俺や足立・神屋・松下・布施・田中の分まで区間賞を取ったとビックリしたよ、本当に泣きたいし明日の復路に自身を待ったね」とコメントを残し、
往路2位で終えた。

653 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 18:02
>>648-652
どうですか?駒大5区諸星あたる劇的の区間賞区間新記録!!

654 :名無し物書き@推敲中?:03/11/30 23:01
>>648-652
>>653

おまいはここまで貼りにくるかw

しかし素材としては悪くない。
このままではまるで新聞記事みたいなので
小説化をきぼーん。

655 :名無し物書き@推敲中?:03/12/03 11:27
>>654
これって何か元ネタあるの?前もどっかで見たんだけど。

656 :名無し物書き@推敲中?:03/12/04 23:55
>>655
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1064525253/151-あたりから。
何だかよくわからんが、まあそういうことだ。


657 :名無し物書き@推敲中?:03/12/17 02:03
>>645
「・・・ごめんちゃ、ダーリン・・・」
ダーリンは黙ってうちをトイレのドアの縁にもたれかかるように座らせると
また新しい紙を引き出してうちの目許を拭いてから後始末を始めた。
うちはダーリンの背中をぼんやりと見ていた。
吐き気が収まったと思ったら、今度は体中がとてもだるくて、熱い。
とてもひとりで押し入れには戻れそうにない、っていうか、身体が動かない。
ダーリンはうちが『煩わせる』のを嫌う。きっと後で文句をいっぱい
言うんだろうな、そう思うとますます気持ちが沈む。あーあ、どーしてこうなるっちゃ・・・
「ほれ、飲めるか?」
うちの目の前にコップが差し出された。水が一杯入ってる。
「飲めたら少しは楽になる。飲めるだけでいいから飲め」
「・・・・・・飲ませて・・・・・・」
ダーリンはコップをうちの口許に着けてゆっくりと傾けてくれた。
冷たい水が喉を通って体中に染みていく感覚。ぼやけた感じが少しだけ締まった。
半分ほど飲んだところでダーリンはコップをうちの口許から離すと
「・・・よっと・・・」
背中を向けてうちの両腕を肩越しに前へと引いた。
もたれかかるように乗ったダーリンの背中は広くて暖かかった。

658 :名無し物書き@推敲中?:03/12/24 23:08
ほしゅ

659 :名無し物書き@推敲中?:03/12/30 09:34
ミ・д・ミほっしゅ

660 :愛は国境を越えて:03/12/30 12:38
窓の外には、さわやかな秋の空が広がっていた。
あたるはラムに背を向け、雑誌を読んでいた。
―ラムが日本語を忘れてしまってから、今日で丁度一週間。
朝食時のテンとの喧嘩に巻き込まれ、ラムが頭に電気釜をぶつけてしまったあの日から。
始めのうちはこれ幸いとばかりにガールハントにいそしんだあたるだったが、どこか物足りなさを感じていた。
ラムに邪魔されはしないかというスリルが味わえなくなったのはもちろんだが、それとは別の、
あたる自身にも表現できないような、ある種の寂しさのような感情が、彼の心を覆っていたのだ。
あれからラムは家を空けることが多くなった。夜になってもなかなか家に帰ってこない。

ラムが、自分からだんだん離れて行っているような気がした。

ラムは相変わらず、何か機械のようなものをいじっている。
ここ数日はそればかりで、ろくにあたるに話しかけようともしなかった。
…もっとも、話したところで通じないのだが。
「おい、なにやってんだ?」
あたるの問いにも、ラムは答えようとしない。ただ、鼻歌を歌って機械に向き合っている。
「…おまえ、本当は治ってんじゃないのか?」
「£∀⊂$@дШ?」
もしかしたらラムは、また自分を試そうとしているんじゃないか、そんな淡い期待を裏切るかのように、
ラムの口からは意味不明の言語が聞こえてくるのみだった。
「…本当におれの言う事もわからんのか?」
「ЮゝЭjИちゃ!」
それだけ言うと、ラムはまた背を向けた。
―ラムとの間に、見えない壁があるような感じだった。


661 :愛は国境を越えて:03/12/30 12:40
このままずっと言葉が通じなかったら…。
あらぬ不安が頭をよぎった。自分はラムを失ってしまうのではないか?
「あやまるから…」
ラムは背をむけたままだった。
「このとーりだから…」
あたるは初めてラムに頭を下げた。
…ラムは背を向けたまま。
「ごめんよラム…頼むから言葉思い出してくれよ…。」
意地も何も捨てて、あたるはラムを抱きしめた。ラムの体温が、花の香りが
あたるに伝わってくる。このままラムがすうっと消えてしまわないか、あたるは怖かった。
あたるの頬に、涙の筋が光っていた。
ラムは一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに優しい顔をあたるに向けたのだった。

しばしの沈黙の後、ラムは奇妙な機械を取り出した。
ヘッドホンとくちばしのようなものを付けられたあたるの耳に、懐かしい言葉が飛び込んできた。
『うちのいってることわかる?ダーリン!』
『…これは……?』
『翻訳機だっちゃ!』
もうちょっとマシな形にならなかったのかよ…
心の中で悪態をつきながらも、あたるはしばらくはこのマスクで我慢する事にした。
(元々は自分のせいなんだから、このくらいの責任は取らんとな…)
なにより、ラムがまた自分の元に戻ってくれたのが、あたるには嬉しかった。

おしまい

662 :名無し物書き@推敲中?:03/12/30 23:00
>>661
(・∀・)イイ!なんか癒されましたー

663 :660-661:04/01/01 23:22
>>662
ありがとうございます。まさか見てくれている人がいるとは思ってませんでした。
自己満足で書いたので恥ずかしい限りですが…。

664 :名無し物書き@推敲中?:04/01/01 23:55
>>663
(・∀・)毎日見てますが何か… あは!

665 :名無し物書き@推敲中?:04/01/10 01:47
ほしゅ

666 :異次元空間!ダーリンはどこだっちゃ?:04/01/13 00:05
桜の花びらが、絶え間なく舞い散っている。
ラムの目の前には、あたるが立っていた。
いままでラムが通り過ぎてきた世界―ラムが鬼ごっこに勝ってしまっていた世界、
ラムが面堂の妻になっている世界、男女が逆転してしまっている世界―
それらの世界にいたあたるは、皆ラムの知っているあたるではなかった。
心を襲う寂しさにたえながら、やっとたどりついた今度の世界。
ラムは目の前にたたずむあたるに声を掛けた。
「ダーリン…?」
「…なんだい、ラム?」
優しい、穏やかな声。
「本当に…うちのダーリンだっちゃ…?」
「そうだよ。」
あたるはラムに笑顔を向けた。
今度こそ本物かもしれない、でも…。


667 :異次元空間!ダーリンはどこだっちゃ?:04/01/13 00:06
いますぐにでもあたるに飛びつきたい衝動に耐えながら、ラムは言葉を続けた。
「鬼ごっこのこと…覚えてる?」
「おれとラムの、地球を賭けた鬼ごっこ。」
「勝ったのはどっち?」
「おれ。」
「もう一つ。メガネさんは男?女?」
「男だよ。どうしたんだ?」
ラムは深呼吸をして、続けた。
「最後にもう一つ…。竜之介は男?女?」
「女。」
その答えに、ラムの不安は無くなった。これで、またダーリンと一緒…
「ダーリン!」
抱きつくラムを、あたるは優しい目で見つめていた。
「どうしたんだい?体が冷えてるな…。これ、着ろよ。」
そう言うと、着ていた学ランをラムの肩に掛けた。
「さあ、そろそろみんなのところに戻ろうか。」
あたると歩きながらラムは、しかし、心のどこかに違和感を残していた。


668 :異次元空間!ダーリンはどこだっちゃ?:04/01/13 00:07
たしかに本物のダーリン。でも、でも…。
「ダーリン、…優しいっちゃ……。」
ラムの言葉に、あたるは微笑んだ。
「ははは…何をいまさら。惚れた弱みさ…。」
「…!」
ラムは立ち止まった。
黙ってラムに微笑みかけるあたる。
―目の前にいるのは、夢にまで見た、自分に優しいダーリン。
優しくて、かっこよくて、自分の事だけを思ってくれる。本当に、自分の理想のダーリン。
でも、違う。でも、嬉しくない。
――うちのダーリンじゃ、ない…。
切ない笑みが、ラムの顔に浮かぶ。微笑んでいるが、悲しげな。
ゆっくりと背を向けると、ラムはつぶやいた。
「…バイバイ。」
「おい、ラム…」
驚くあたるを置いて、ラムは飛び立った。



669 :異次元空間!ダーリンはどこだっちゃ?:04/01/13 00:07
騒ぎ立てる大人達。舞い散る桜吹雪。
もう、何度目かの風景。
桜の枝に腰をおろすラムの目に映ったのは、こちらにやってくるあたるだった。
桜の枝を肩に担ぎ、口笛を吹きながらガニ股で歩いてくる、しまりのない顔をした少年。
ラムの姿を見つけると、あたるは立ち止まった。
「ダーリン…?」
「なんだラム。そんなところで何してる?そろそろ帰るぞ。」
いつもの、そっけない返事。
期待を胸に、ラムはあたるのもとへ降りてゆく。
「ダーリン…。うちのこと、好きだっちゃ?」
「アホ。そんな恥ずかしい事を昼間っから聞く奴があるか。」
(今度こそ本当のダーリンみたいだっちゃ!)
ラムは無言であたるの腕にしがみついた。
あたるはきょとんとした顔でラムを見ている。
「怒らないっちゃ…?」
「なんのこっちゃ!」
あたるはまた歩き出した。いつもの表情、いつもの態度で。
(…まあ、いっか!)
「ダーリン!」
―やっと帰ってこれた。うちのダーリンの所に…


おしまい



670 :名無し物書き@推敲中?:04/01/17 16:05
久々に点呼いくかぁ。


671 :666-669の中の人:04/01/17 18:35
ノ 2!


672 :名無し物書き@推敲中?:04/01/17 23:50
3!

673 :名無し物書き@推敲中?:04/01/18 14:28
4(*`▽´*)

674 :Kの中の人:04/01/21 14:20
五。
なんだなんだすくねぇなぁ
こうなったら「はだにのこるきみのささやきの中の人」にがんがってもらわねばなるまい。
はよ完結させてください。

675 :名無し物書き@推敲中?:04/01/21 21:23
ロク

676 :名無し物書き@推敲中?:04/01/22 04:07
七 ノシ

「はだにのこる〜」漏れも待ってる。

677 :はだにのこるきみのささやき:04/01/22 12:21
 サイダーの炭酸の音がもうずいぶん小さくなっている。相変わらず深海魚のコーナーには誰もこない。
 深く静まり返っているブラックライトで照らされた一角で、二人の男女が淡く濁った水槽を見つめながらぼそぼそと喋っている風景というのは、お世辞にも青春のメモリーといった趣ではない。
 正直、しのぶにももうあたると話す事は見当たらなかった。昔話などしたところでくだらない過去の感情がよみがえって来るだけだというのは容易に想像がつく。何か話題が無いものかとキョロキョロ視線を動かしていると、あたるの首筋に紅の跡がついていた。
 …たった一つ、遠慮がちに。
 しのぶはそれを見て、急に背筋を這い湧き上がる何かを感じた。嫌悪より先に。
 「あんたラムと結婚すんの?」
 「……ハァ?」
 なにそれ、とでも言いたげな間抜けな表情であたるは言葉尻を思い切り上げた。急に何を言い出すかと思えば、この女は。
 「おれまだ高校生よ?どーやって生活すんの」
 「今じゃないわよ、ゆくゆく」
 げーっという顔でコーラをあおってまた再び苦虫を噛み潰したように渋い顔をしたあたるは、ほんの少しだけ考えるような素振りをして、首を振った。
 「なるようになる。今はそんなこと考えとりゃせんわ」
 もう二度とないこの年齢を今謳歌せんでなんとする?一人の女に縛られてこの貴重な17歳という年齢を無駄に消費してはこの世に生を受けた意味がなかろうて。
 あたるはここぞとばかりに主義主張を振りまいた。きっと誰にも解ってはもらえないことを彼は自分でも良くわかっていたが、それでもこれは貫き通さなければならないような気がした。
 しのぶはその良く動く口をじっと黙って観察していたが、終いに湧き上がる衝動を押さえていられなくなった。せめて笑いながらさァねなんて軽く濁してくれれば落ち着きを取り戻せたかもしれないのに。もう口は止まらない。

678 :はだにのこるきみのささやき:04/01/22 12:22
 「手段が目的になっちゃってるわよ。
 あんた最初はただラムをからかって遊んでただけなんでしょ?でももう引っ込みがつかなくなったのよね?ラムはいい手使ったわよね、押して押してたまに引く。それもものすごく強く引く。そしたら押されてた相手もびっくりして振り向」
 鋭い目。怒っているというよりは、警戒している。
 しのぶはその目に射抜かれてそれ以上喋らなかった。喋れなかったわけではない。ただ、喋らなくてもよいと感じた。
 「……あの単純女がそんな計算出来ると思うか?」
 ぷつん。
 確かにそんな音がした。
 耳の奥か、頭のてっぺんか、首の付け根か、場所はもうどうでもいい。ただそんな音が聞こえた。
 「男って本当に単純よね、自分の信じたいようにしか信じないんだもの、女が何の計算もないわけないじゃない、そりゃラムが計算完璧だなんて思っちゃいないわ、でもあんたがまさかそんな風に盲信してるだなんて思ってもみなかった!
 信じることは尊いけど疑わないのは無知でしかないわ、それを純粋だなんて誇らしげに振りかざさないでよ!」
 始まりはただ羨ましかっただけだった。
 何もしないでもみんなに愛されてるラム。大好きだったあたるを諦めなければならないほど、あたるを掴んで放さなかったラム。自分に嘘を付かなくてもいいラム。
 そのあたるが目に見えて引きずられて、ついに振り向いてしまった時、彼はまだ自覚さえしていなかった。
 恨めない程よい子だったラムが羨ましかった。ラムになりたいと思った。それがどんなにばかげた願いだか解っていても願わずにはいられなかった。
 好きだという心がねじれて、取り返しがつかなくなった。嫉妬して悩んで泣いてる自分が嫌いだった。まるで当て付けみたいに別の人を好きになろうとした。あたるがラムにそうするように、あんたなんか平気もう相手になんかしてないわというポーズばかりが上手になった。
 一時は自分さえ騙しおおせるほど。

679 :はだにのこるきみのささやき:04/01/22 12:23
 身体を丸めて押し殺したように泣くしのぶの背中を抱
きしめたい衝動に駆られたが、あたるは我慢した。今そ
んなことをしたらぶっ飛ばされるだろうな、と思ったから。
 「あー……そのー……
 なんだ、うん。あの。えと、泣くなよ。」
 ワガママでいやしくて無鉄砲で考えなしでバカでスケ
ベで浮気者で甲斐性なしでその場しのぎでプライドなく
て頑固でマメでたまに思い出したみたいに優しくて。あ
んたみたいに馬鹿な男、あの鬼娘にノシつけてくれてや
るわよ。しのぶは口の中で誰にも…自分にさえ…聞き取
れないような不鮮明な声のまま早口で言った。あたるは
それを聞いていて、しのぶがなんと言ったかは解らなか
ったが、何を言いたいのかが解った様な気がして、これ
は儀式なんだな、と思った。女には儀式が多い。誰かが
作った通過地点という看板にいちいち印を書いて、自分
がここを通ったんだと自分に認識させなければ次に進め
ない奴が多い。それは少し貧しいような気がするが、自
分にも身に覚えが無くもないので、黙っていた。イニシ
エーションは日本文化にも古く深く根付いてることだし。
 「幸せになれとは言わないけど、楽しくやろうや。
 泣いてるのも面白いけど、やっぱ笑って怒って元気な
方が楽しいって。
 元気なしのぶがいいよ」
 …もうじきこの涙が出尽くして枯れたら、多分すーっ
とした気分になるから、そしたらもうなんか全部、片が
付くと思う。ぽたぽた床に落ちる涙を見ながら、しのぶ
はぼんやりそんなことを考えていた。

680 :はだにのこるきみのささやき:04/01/22 12:26
 外に出たら晴天で、入道雲がえらく大きくなっていて、このままで行けばもうすぐ夕立が来るだろう。
 「ごめんね、急に泣き出しちゃって」
 「……うん。」
 「…そういう時は“いいよ気にしないで”って言うものよ」
 しのぶはまだぐずぐずいう鼻の奥を出来るだけ気にしないようにして思い切りイーと顔をしかめてやった。
 「よくないし気にするだろ普通。
 理由も分からず女の子に泣かれたら」
 あたるがガラにもなく心配そうにいうので、しのぶはすぅと息を大きく吸って、背伸びしながらあたるの頭を二度ほどぽんぽんとやった。
 「心配しないで、わたしもう一人で立てるわ」
 にっと笑ったその顔をあたるは一瞬驚いた顔で見たが、何かを理解したのかゆっくり笑った。
 「そのしのぶがいいよ、やっぱり」
 無責任な口調であたるがそう言ったので、しのぶはそれについてまた少し反抗心を持ったりもしたが、まだ背伸びをすれば届くあたるの背に免じて許してやる事にした。
 もしいつか、自分の手があたるの頭に届かなくなった時には―――――もう笑って取り合わなくなるんだろう、この感情に。
  
 ポンポン、と二度頭を叩いて手のひらに残る君の囁き。
 「元気な君が好きだよ」

 ……わたしもあなたが好きだったわ。



おわりです。
まさかお待ちいただいてるとは思わなかったので大変に光栄です。
お目汚し申し訳ありませんでした。

681 :名無し物書き@推敲中?:04/01/22 18:51
>>680
もつかれです。なんかドラマみたいでよかったと思いますよ。


682 :名無し物書き@推敲中?:04/01/23 01:04
>680
乙です。ラスト一行にぎゅっときた。しのぶ可愛いかった。

683 :名無し物書き@推敲中?:04/01/29 20:38
初めてここに来ました!すごく面白くていいです!もっと読みたい〜

684 :名無し物書き@推敲中?:04/02/03 22:33
よっしゃ

685 :メガネ:04/02/18 15:43
諸君 私はラムさんが好きだ
諸君 私はラムさんが好きだ
諸君 私はラムさんが大好きだ

ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ
ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ ラムさんが好きだ
学校で 街角で 商店街で 公園で 川辺で 空中で 
この友引町で出会える ありとあらゆるラムさんが大好きだ
ラムさんの笑顔が好きだ
我々に微笑みかけてくれた時など 心がおどる
ラムさんの電撃が あたるを黒コゲにするのが好きだ
調子に乗ってラムさんに言い寄ってきた面堂を 電撃で気絶させた時など 胸がすくような気持ちだった
あたるに抱きついて電撃をかますはずだったラムさんが あたるが避けたために
間違って私に抱きついた時など 絶頂すら覚える
ラムさんの電撃に 滅茶苦茶にされるのが好きだ
愛するラムさんが あたるの身勝手に振り回され 寂しげな表情を浮かべているのは とてもとても悲しいものだ
そんなときはサド山君と共に あたるを拷問するのが好きだ
我々の目の前で あたるがラムさんといちゃついているのは 屈辱の極みだ

686 :メガネ2:04/02/18 15:44
諸君 私はラムさんを 天使の様なラムさんを望んでいる
諸君 私に付き従うラム親衛隊最高評議会諸君 君達は一体 何を望んでいる?
美しきラムさんを望むか? 我々に微笑んでくれる 女神の様なラムさんを望むか?
あたるに愛想を尽かし 超特大電撃をぶちかます 鬼の様なラムさんを望むか?

ラムさん!! ラムさん!! ラムさん!!

よろしい ならばラムさんだ
我々は満身の力をこめて 今まさに表現されんとするラムさんへの愛そのものだ
そう この暗い闇の底で 何年もの間 堪え続けて来た我々に ただの女ではもはや足りない!!

ラムさんを!! 一心不乱のラムさんを!!

我らはわずかに一部隊 5人に満たぬ四人組に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力100万と1人の軍集団となる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけているあたるを叩き起こそう
髪の毛をつかんで 引きずり下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
連中に恐怖の味を 思い出させてやる
連中に我々の ラムさんへの愛を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
我らラム親衛隊最高評議会で 友引町を燃やし尽くしてやる

687 :閑話休題:04/02/27 00:08
ttp://blue.ribbon.to/~syutaro32/page040.html
ttp://blue.ribbon.to/~syutaro32/page085.html
ttp://blue.ribbon.to/~syutaro32/page087.html


688 :名無し物書き@推敲中?:04/02/27 22:55
>>687
イイね。でも何かが足りない。こう、ハートを鷲掴みにするような何かが…。

ついでだから漏れもイイと思ったのを貼ってみる。
ttp://geroama.nce.buttobi.net/garally/eiga1.htm

689 :名無し物書き@推敲中?:04/03/01 18:56
残りレス数にまだ余裕あるし、ここらでリレー小説でもやってみない?
ある程度の方向性を決めて、みんなの手で劇場版にも負けない大作を作ろうや。
賛同者求む。

690 :名無し物書き@推敲中?:04/03/02 06:26
じゃあ早速賛同

691 :名無し物書き@推敲中?:04/03/04 17:48



692 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 01:13
>>689
すみません、ちょっと乱入させてもらいますよ…。
これはリレー小説とは関係ないです。


「大体おまえはだなー!」
「ダーリンのバカっ!!」
夜の諸星家にいつもの怒鳴り声が響き渡る。あたるとラムの痴話ゲンカだ。
「あたるー!ラムー!いい加減にしなさい!こんな時間に、ご近所に迷惑でしょ!」
階下から聞こえる母の声を無視して、二人の喧嘩はなおも続く。
「アホらしゅうてやってられんわ。ボク先にUFOで寝てよ…」
二人の喧嘩を傍から見ていたテンは、さすがにうんざりしたように呟くと、窓から出て行った。
「うちというものがありながら、なんでダーリンは浮気ばっかりするっちゃ!そんなにうちが気に入らないのけ!?」
牙をむいて凄い剣幕で怒るラムに、あたるはなにか言い出そうと口を開いたが、ふと何かを思いつくと、静かにラムに向き直った。
「…なあラム。」
「な、なんだっちゃ?」
いきなりかしこまったあたるに、ラムはすこし驚いたような顔をした。
「…おまえ、本当におれを愛しているのか?」
「えっ?」
意外な質問に、ラムはさらに驚いた。
「も、もちろんだっちゃ!なにをいまさら…。だいたいダーリンの方こそ、うちのこと…」
ラムの言葉をさえぎって、あたるは続けた。
「いいか。おれはおまえに何一つ要求しとらん。せいぜいそのカンシャク持ちをどうにかしろというくらいだ。」
「しっかり要求してるっちゃ!」
「だが、おまえはおれの事を愛しているといいながら、あーだこーだと要求する。浮気をするなだの、デートしろだの…。
愛するという事は、相手の欠点もすべて受け入れてこそ成り立っているのではないのか!?
おまえは本当にこのおれを愛していると言えるのか!?」
あたるお得意の、適当な事を並べ立ててラムを煙に巻く作戦だ。狙い通り、ラムはうつむいて、黙りこくっている。


693 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 01:21
あたるが得意げにラムを見ていると、ラムはゆっくりと立ち上がった。
「…ンの…」
「なんだ?」
「ダーリンの…バカぁ!!!」
ラムの全身から物凄い電撃がほとばしり、あたるを襲った。
「うぎゃ〜〜!!」
黒コゲになって崩れ落ちるあたるの目に映ったラムは、目に涙を浮かべていた。
「ラ…ラム…?」
「でも…ダーリンの言うとおりだっちゃ。うちは、ダーリンを愛する資格なんかないっちゃ。」
「お、おい…」
いまだ起き上がれないあたるを背に、ラムは窓を開けた。
そして、寂しげな笑みをあたるに向けた。
「ごめんちゃ、ダーリン…。」

窓から遠ざかっていくラムの背中を見ながら、あたるはつぶやいた。
「アホが。いちいちつまらんことを本気にしおって…。ま、あいつのことだから朝にはまたケロッとしてるに違いないな」
やっと電撃のダメージから回復したあたるは、布団を敷き、眠りに就いた。




694 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 01:25
何時間経っただろうか。あたるはいきなり顔面に襲い掛かる炎で目を覚ました。
「きさま、ジャリテン!こんな夜更けになにをしやがる!」
すぐさまフライパンを構えるあたるの目の前には、テンが浮遊している。
「なにをやあらへんわい!ラムちゃんUFOに戻ってけぇへんやんけ!おまえまたラムちゃんを悲しませるような事
言うたんやろ!今日という今日は許せへんど!覚悟せぇや!!」
すぅーっと息を吸い込むテンの一瞬の隙をついて、あたるはフライパンの一撃をテンに叩き込んだ。
「おんどりゃぁ!おぼえとれよぉ〜!」
捨て台詞を残して、テンは美しい放物線を描きながら、窓の外へと消えて行った。
「ふん、クソガキが…。」
そう呟いたあたるの頭の中に、さきほどのテンのセリフが鳴り響いた。
『ラムちゃんUFOに戻ってけぇへんやんけ!おまえまたラムちゃんを悲しませるような事言うたんやろ!』
そして
『ごめんちゃ、ダーリン…。』
寂しげな笑みを浮かべるラムの顔が浮かんできた。


真夜中の町は、怖いほどに静まり返っていた。
「ったく、ラムのやつ、世話のやける…」
ラムのやつ、どこかで落ち込んでいるに違いない。そう直感したあたるは、夜の町に
ラムを探しに出たのだ。
「さしずめあいつの行きそうなところは、と…」
屋根の上?学校?商店街?一通り考えをめぐらすと、あたるはある場所を思い出した。
「あそこだな…。」


695 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 01:45
そこは、町外れの公園。
あたるとラムが、何度かデートの待ち合わせに使った場所だ。
―そして、水の止まった噴水のモニュメントの上に、ラムは座っていた。ちょうどあたるに背を向けるようにして。
「…ラム」
あたるの言葉に、ラムの肩がびくっと動いた。
「…ダーリン?」
ゆっくりと振り返るラム。部屋を出て行ったときと同じ、寂しげな表情だった。
「…こんな遅くに、こんなところでなにをしとる。さあ帰るぞ、ジャリテンも心配しとる。おかげでおれは黒コゲじゃ。」
あえていつもの態度で言葉をかけるが、ラムは動かない。
「おい、何しとる。」
「…うちは、ダーリンを愛してるつもりだったっちゃ。ダーリンがブサイクでも、アホでも、浮気者でも、
そんなダーリンが好きだったっちゃ。でも、うちは、ダーリンに…」
「おまえ、まだそんなこと気に…」


696 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 01:45
あたるの言葉をさえぎるかのように、ラムは言った。
「うちはダーリンに、自分の気持ちを押し付けてたっちゃ。ダーリンはうちのこと、嫌いになったのけ…?それとも、最初から…」
「あのなぁ…」
ボリボリと頭を掻きながら、あたるはラムに向き直った。
「おまえはあれだけいつも一緒にいながら、おれの性格を理解できておらんのか?
おれが嫌いな奴と黙って一緒にいるか?一緒に学校に行くか?デートをするか?遊びに行くか?それに…
…それに、わざわざこんな時間に、こんなところまでおまえを探しに来るか?」
一瞬の沈黙のあと、ラムは顔をあげた。その表情からは、寂しさは消えていた。
「さあ、帰るぞ。」
あたるは照れを隠すようにラムに背を向けると、一人で歩き出した。
そのあたるの腕に、ラムは黙って抱きついた。
いつもは文句を言って引き離すあたるも、この時は何も文句を言うつもりにはならなかった。
「…悪かったな。つまらん事を言って…」
聞こえるか聞こえないかの小さな声、それでもラムの耳には、その言葉に込められた優しさもはっきりと伝わってきた。
「…ううん!」
ラムは小さく首を振った。



おしまい


697 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 05:08
わーこんな時間にほのぼのしちゃったYO!
ナイス。

698 :名無し物書き@推敲中?:04/03/07 20:06
イイ.。.:*・゜゚・(´ー`).。*・゜゚・*:.。.

699 :閑話休題:04/03/08 00:49
>>689
止めれとまではあえて言わんが、不賛同。
その手のことやってつまらんかき回しに遭ってグタグタになったスレをいくつも見たので。
それにリレー以外のスタイルのうPができにくくなる雰囲気になると良くないと思う。

>>696
『おれが嫌いな奴と黙って・・・』のくだりはいいね。リアルでも使えそう。

700 :689:04/03/08 11:04
賛同者一人しかいないし、>>699の言う事ももっともなんで、やめにします。
それになにより、このスレもともと人少ないからそんなに続けられるわけもないことに
気付きますた。

701 :名無し物書き@推敲中?:04/03/10 22:20
>>692-696
すごい、いい!!また話作ってくれ!


702 :名無し物書き@推敲中?:04/03/13 22:18
>>680
今更ながら読んで、とても感動しました。
しのぶの話って切ないけれど、とっても絵になりますよね。

703 :名無し物書き@推敲中?:04/03/13 22:33
なんかリクあったら書きますが、何かないかな?

704 :名無し物書き@推敲中?:04/03/13 23:46
>>703
父母の立場から不肖のアホ息子とその嫁について思うところを忌憚無く。

705 :703:04/03/14 19:26
>>704
OK。これから一生懸命考えるわ。
書けるのはいつになるかわからんがな。

706 :名無し物書き@推敲中?:04/03/14 21:47
>>705
704じゃないけど楽しみにしてます

707 :703:04/03/15 21:25
わたくし、諸星あたるの母でございます。今日は、わたくしめの不肖の息子・あたると、
その自称妻のラムについてお話いたしましょう。
…今思えばあたるの凶相は、錯乱坊に指摘される以前からその兆候に気付いておりました。
生まれたのは13日の金曜日、しかも仏滅・・・。産声と同時に地震が起こり、うちにあった茶碗はほとんど割れたのです。
驚いて逃げた夫の下駄の鼻緒が切れ、仏壇も倒れました。
―偶然にしてはあまりにも出来すぎている。わたくしは生まれたばかりの我が子の顔に、漠然とした不安を覚えたのです。
そして、あたるが成長するにしたがって、あの子のもう一つの顔が明らかになったのです。
・・・誰に似たのでしょう。おしとやかだったわたくしにも、甲斐性無しの夫にも似ない、あの女好き…。
乳児検診で病院に行けば、美人の看護婦に笑顔を振りまき、幼稚園に行けば美人の先生に気持ち悪いほど甘える…。
小学校に入った頃には、『すっぽん一年生』として近所で有名になっておりました。
そんな調子で小学校、中学校を卒業…。そして、高校1年の時、あの運命の日を迎えるのです。


708 :703:04/03/15 21:27
ラムのお父様率いるインベーダーによってあたるが地球の代表に選ばれ、ラムと鬼ごっこをすることになったあの日…。
しのぶさんの助けもあって、あたるは地球を救いました。ですが、その後がいけなかったのです。
なぜかラムが家に居つき、あたるの不甲斐なさからいつも喧嘩ばかり。ご近所に迷惑ばかりかけるようになりました。
何かあれば『また諸星さんとこの息子さんが…!』といった噂話が聞こえてくるのです。
わたしはあの子の写真を集めたアルバムに『後悔』と名づけ、あの子を産んだ自分を呪いました。
あのアホ息子のせいで、なぜ自分が肩身の狭い思いをしなければならないのか。
あの押しかけ女房のせいで、なぜ自分が・・・。
ですが、やはり自分のお腹を痛めて産んだ子。可愛くないわけがございません。
最初は鬱陶しくさえ思ったラムですが、わたくしたちの事をお母様、お父様と慕ってくれるあの子を見ていると、
次第にあのころの気持ちが蘇ってきたのです。女の子が欲しくて色々と想像していた新婚のころを。
そして、わたくしの目の前には、多少メチャクチャな所はありますが、あの頃夢見た可愛い『娘』がいるではありませんか。
しかもあの子は、あのアホ息子をあんなに愛してくれるのです。こんなにうれしいことはありませんわ・・・。
あたるもラムも、わたくしのかわいい息子と娘です。この言葉に偽りはございません。


『ダーリンのバカぁーっ!』
ドババババババ!!
『ぎゃぁぁぁぁっ!!!』
メリッ!ドシーン!!(諸星家、激震に見舞われる)


…ええ、偽りありませんとも。


709 :703:04/03/15 21:28
親父篇は挫折しますた。これくらいで勘弁してくれい
  ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン  
  \/| y |)

710 :名無し物書き@推敲中?:04/03/15 22:06
考えてみれば、アニメのあたるの母ってのも押井キャラだな。
声優さんも何かこう、長セリフを読ませたくなるようなトーンだし。
>>707,708、佐久間なつみさんの声で聞こえたよ(w

711 :添削:04/03/16 02:11
703乙。
707はなかなか良いね。GJ。
708は
>なぜかラムが家に居つき・・・
『勘違いプロポーズ』はともかく同居決定のいきさつは目の当たりにしてる。−5点。
あと、
『それに』最初は鬱陶しくさえ思ったラムですが・・・と繋ぎたい。
あとはGJ。

712 :703:04/03/16 21:43
>>711
添削サンクス

713 :名無し物書き@推敲中?:04/03/17 21:19
―厳しい冬が過ぎ去り、あちこちに小さな花が顔を出し始める季節。
よるになると、子ギツネ達動物の通う小学校では今日も、ネコ先生のハイレベルな授業が行われていた。
「今日は道徳の授業をするね。」
ネコ先生は木に掛かったスケッチブックに記号のようなものを書き、生徒達のほうを振り返った。
「みんにゃで読むね。」
しかし、生徒達はざわざわするばかりで誰も読もうとしない。
「せんせい!」
優等生のウサギが手を挙げた。
「むずかしくて読めません!」
(ウサギ君が読めないんだから僕らが読めるわけないよ)あちこちで生徒達のヒソヒソ声があがる
「まったく…ウサギ君も読めにゃいのなら仕方にゃいね。これは『おれいをいいましょう』と読むね。」
(さすが先生!人間と住んでるだけあるね!)生徒達の感心を買って、ネコ先生は得意げになりながらも続けた。
「相手になにかいいことをしてもらった時は、きちんとお礼を言わにゃいといけにゃいよ。」
「感謝の気持ちを示すために、なにか贈り物をするのもいい方法ね。」
「お礼…感謝の気持ち…?」
ネコ先生の言葉に、子ギツネはしのぶの笑顔を思い出した。
―あの時、ぼくを助けてくれたし…、いつも、ぼくとあそんでくれる…。
もはやネコ先生の言葉など耳に入らず、しのぶの事を考えているうちに授業は終わった。
「今日にょ授業はここまで。諸君も日ごろお世話になってる先生にマタタビの一つくらい贈って欲しいね。」
ネコ先生がそう言いながら顔を上げたときには、広場には誰もいなかった。


714 :名無し物書き@推敲中?:04/03/17 21:20
数時間後、友引町に到着したトラックの荷台に、四葉のクローバーを持った子ギツネの姿があった。
―しのぶが寝てしまう前に、しのぶの家に行かないと…。
「あっ、キツネだっちゃ!またしのぶに会いに来たのけ?」
走り始めたキツネの前に現れたのは、夜の散歩中だったラムだった。
「うちがしのぶの家に連れてってやるっちゃ!」
ラムのおかげで、しのぶの家にはすぐ着いた。
「きゃ〜っ、キツネちゃん!また会いに来てくれたの〜!?」
玄関で出迎えたしのぶは、キツネを見るなり声をあげた。
「じゃ、うちはこれで・・・。」
「あら、ついでだからラムも上がっていきなさいよ。お茶くらい出すわよ?」
「そうけ、じゃあお言葉に甘えるっちゃ。」
特にすることもないラムは、素直にご馳走になることにした。
しのぶの部屋で、しのぶとラムが他愛もない話に花を咲かせているところに、
キツネが四葉のクローバーを取り出して、しのぶに差し出した。
「あら、四葉のクローバーじゃない!あたしにくれるの?」
「しのぶ、ありがとう!」
いつのまにか人間の子供に化けていたキツネは、それだけ言うとまた元の姿に戻った。
「やだ〜、あたしお礼をいわれるようなことはしてないわよ〜!でもありがとう!」
「キツネは偉いっちゃね〜。ダーリンなんか、うちが何かやってもお礼の一つも言わないっちゃ!」
「あら、あんたあたるくんに感謝されるような事やってるの?」
「ど〜ゆ〜意味だっちゃ!」
そんなしのぶとラムを見ながら、キツネはふと思った。
―ここまで連れてきてくれたんだから、ラムにもなにかお礼しなきゃな・・・。
話し込んでいる二人をよそに、キツネは外へと駆け出した。
「じゃあ、うちそろそろ帰るっちゃ。」
「おやすみなさい」
しのぶはラムを見送ってからふと気付いた。
「あら?キツネちゃん…どこに行ったの?」



715 :名無し物書き@推敲中?:04/03/17 21:21
「ダーリンもちょっとはキツネを見習うべきだっちゃ!」
ラムが独り言を言いながら帰り道を低空飛行していると、前方に見慣れた人影が現れた。
暗くてよく見えないが、その影はまさしく…
「ダーリン?こんな時間に何してるっちゃ?」
「ん?なんじゃい、ラムか。…『ラム、ありがとう。』」
「えっ?な、何が・・・?」
あたるの口から出た思いもかけぬお礼の言葉に、ラムは自分の耳を疑った。
「何って、別に?…『ラム、ありがとう。』」
「ダーリン、今うちに『ありがとう』って…」
「こらきさま!おれの声色を使って妙な事を口走るんじゃない!」
あたるが背中からつかみ出したのは、あのキツネだった。
「ジュースでも買おうと思って歩いてたら、いつのまにかコイツが背中にくっついとったんだ。
なにをするのかと思えば…。」
「なぁんだ…。」
ラムががっかりしたようなほっとしたような表情を浮かべていると、
うしろからしのぶが走ってきた。
「あたるくん、それにラム。この辺でキツネちゃん見なかった?」
「しのぶ〜!わざわざおれに会いに来てくれたんだね〜!?…のわぁぁぁっ!!」
しのぶに抱きつこうとしたあたるに電撃を浴びせると、ラムはそばにいたキツネを
しのぶに差し出した。
「キツネがダーリンにくっついてたっちゃ!」
「あたるくんに?あなたあたるくんなんかにくっついて何してたの?」
しのぶはキツネの頭をなでながら笑顔で聞いた。
「・・・キツネは、うちにもお礼をしてくれたんだっちゃ!」


おしまい


716 :名無し物書き@推敲中?:04/03/17 22:41
>>713
(・∀・)イイ…!!

717 :名無し物書き@推敲中?:04/03/18 11:11
ハイレベルってのが他の文から浮いてる

718 :名無し物書き@推敲中?:04/03/18 20:27
カワ(・∀・)イイ!

719 :703:04/03/27 23:43
相変わらず誰もいないなぁ…。またリクエストあったら何か書きますよ。

720 :名無し物書き@推敲中?:04/03/28 20:50
>>719
焦らずのんびり行くっちゃ。

721 :名無し物書き@推敲中?:04/03/31 01:29
とはいえ
エロパロが二つとも圧縮くらって落ちたから油断禁物。

722 :703:04/04/02 21:29
とりあえず保守。引き続きリクエストは受け付けまっせー。

723 :名無し物書き@推敲中?:04/04/03 09:42
>>703
サクラサンで頼んますw

724 :傭兵 ◆BkB1ZYxv.6 :04/04/03 16:10
17歳。
ラムが来るまでまじめだったけど、時々調子に乗ってナンパしてたら
ラムに電撃喰らわされた。一度やってみなよ。
朝から怒ってばっかのラムだけど、ナンパすると
5回に1回はちゃんと捕まえられるかもしれない。意味もなく寄声連発できるし
ナンパのチャンスにラムがいれば5回に1回くらい電撃で死ぬ。
死なかったら、シュウマイ食ってりゃ、責任は面堂になすりつけられる、その隙にナンパできるし
成功すれば将来ではハーレム作れるからマジでお勧め。

725 :703:04/04/03 22:18
>>723
スマソ、もうちょっと詳しく指定して下さい。
キャラ指定だけで書けるほどの腕はないので…

726 :名無し物書き@推敲中?:04/04/05 12:33
>>724
ワラタ

727 :最終日前夜 1:04/04/07 17:30
 ラムは一人で、窓の外に広がる友引町を見下ろしていた。
もう何年前になるだろうか?同じ窓から、初めてこの街を見下ろしたのは。
 新しい星を侵略しにいくと父に聞かされ、この巨大戦艦に乗って一緒にやってきた地球。
黄色と黒の縞々模様をした鬼星とは違う、青く美しい星。コンピュータが適当に選んだ、とある国のとある街。
自分の愛する人、大切な友人達に巡り会えた街、友引町。
あの時と一つだけ違っているのは、街が巨大なキノコだらけになっている事だった。

記憶喪失装置が作動して、既に3日が過ぎていた。あたるは相変わらず、必死にラムに追いすがるだけで
決して『好きだ』と言おうとはしない。かつて自分の心をとらえた彼のその表情も、今のラムにはただ、
悲しみが増すだけだった。出来ることなら、そのままあたるの胸に飛びこみたかった。でも、それを
許さないもう一人の自分がいた。
終太郎達が様々な手段を講じて記憶喪失装置を破壊しようとしていたのもラムは
見ていたが、地球人の力ではどうにもならない事など分かりきっていた。
「ダーリン…」
ため息と共にラムの口から出た言葉はやはり、彼の名前だった。
―記憶喪失装置は、地球人から自分達の記憶を消す機械である。作動すれば、しのぶや、終太郎や、サクラや竜之介、
そして、あたるかの記憶から、ラムたち宇宙人の記憶は全て消えてしまう。そして彼らは、また新しい人生を歩みだすだろう。
だが、この機械は、ラムたちからは記憶を奪わない。楽しかった事、辛かった事、ラムの心の中からは、あたる達との思い出は
消えることはないのだ。
もちろん、記憶喪失装置を使えば、ラムたちから地球人たちに関する記憶を消す事などた易いことである。
しかしラムは、あえて記憶を残す事を選んだ。愛する人を心から信じることの出来なかった自分が、
一生背負っていかねばならない十字架として。

728 :最終日前夜 2:04/04/07 17:31
 ルパにさらわれ、連れてこられた闇の宇宙。あたるはそんな所まで、自分を助けるために駆けつけてくれた。
塔の上から落ちたとき、あたるはやはり、自分を助けるために、飛び降りてくれた。
見知らぬ場所へ連れてこられ、角が抜けたせいで超能力が使えない。そんな状況下で冷静になれなかったが、
改めて思い返すと、あたるは何一つ、自分を裏切ってはいなかった。
あの時、彼が急に頑なになってしまったのも、替え玉のせいだという事は弁天達から聞いた。
彼は自分を信じてくれなかった、そういって彼を責めもした。でも、彼は自分を信じていたからこそ、替え玉の言葉に
動揺し、心を閉ざしてしまったという事に気付くのに時間はかからなかった。
 そして、あたるが自分の事を愛してくれているという事もラムは十分承知していた。
だからこそあたるは自分をそばに置いてくれるのだし、時には不器用な優しさを見せてくれた。
でも、心のどこかで、『好きだ』という言葉を欲していた。彼が自分を愛している確証が欲しかった。例え嘘でも。
…その確証がないと不安だった。気休めが欲しかったのだ。
そのことに気付いた時、ラムは理解した。
―自分は、彼を心から信じることが出来なかった。
彼女は自分の不甲斐なさを嘆いた。そして決めたのだ。自分は一生、この罪を背負って生きていく…。
そのつもりで作動させようとした記憶喪失装置は、弁天のおかげで作動まで数日間の猶予が与えられてしまった。
―いっそのこと、あの時記憶を消していれば、これ以上あたる達を悲しませずに済んだ。悲しむのは自分だけで
よかった。彼女は生まれて初めて、無二の親友である弁天を少しだけ恨んだ。




729 :最終日前夜 3:04/04/07 17:32
 戦艦のブリッジで、ラムの父親はモニターを眺めていた。
すでに夜だというのに、地球人たちはまだ記憶喪失装置と戦っている。
「大将!あいつら、まだやってまっせ!?」
「…無駄や。地球人の力ではどうにもならへん。」
オペレーターの言葉に、父親は吐き捨てるように呟いた。
「…でも大将、ほんまにええのですか?おれ、あんなに悲しそうなラム様の顔見たの、初めてですわ…」
オペレーターは不安そうな顔を彼に向けた。
「じゃかぁしい。お前は黙って仕事しとったらええのや。」
父親はオペレーターを怒鳴りつけると、ブリッジを後にした。



730 :最終日前夜 4:04/04/07 17:33
父親が家族用の部屋に戻ると、ラムは窓辺に腰掛け、外を見つめていた。
少し離れたところで、母親はソファに腰掛けている。
「さっきからずっとああしてますのや…。」
母親は寂しそうに呟いた。
「うむ…」
父親は少し考え込むと、顔をあげた。
「ラム、お前ほんまにこれで良かったんか?ほんまにお前…」
「あんさん、これ以上言うたらあきまへん!」
母親に制止され、彼は口をつぐんだ。
「…とうちゃんたちには関係ないっちゃ。」
父親の言葉に振り向いたラムも、それだけ言うとまた窓の外に視線を戻した。
「あんさん、ちょっと…」
妻に呼ばれ、父親は部屋を後にした。
「そっとしておいてあげて下さい。あの子も辛いんですわ。」
「せやかて、このままではムコ殿がラムを捕まえられんのは確実やぞ。それを黙って見とれっちゅうんか!?」
また声が大きくなった夫を、母親は驚いたように見つめた。
「…それはそうですけど、あんさん、ムコ殿の事あんまり良く思ってなかったんと違いましたか?」
「アホなこと言うな。わしかて伊達に鬼族の族長は勤めておらん。人間の良し悪しくらい見れば分かる。
たしかにあのムコ殿はアホで浮気者や。でもな、ムコ殿のラムを想う気持ちは本物や。そうやろ!?」
「…それは、ラムが一番よくわかってることですやろ……。」
ふたりはそのまま黙り込んだ。

そして、夜が明ける。
その日は、地球の運命を、ラムとあたるの愛をかけた鬼ごっこの最終日…。



おしまい

731 :名無し物書き@推敲中?:04/04/08 06:25
d( ,_ノ` )y-~~ <gj

732 :名無し物書き@推敲中?:04/04/11 00:44
>>722
ラムを泣かせてしまう
(水着盗られたサクラさんを追い回したあげく『泣かせてしまった・・・』みたいな感じ)
という、自身も「ありえない」と思っている事態になってしまったあたるが
悪戦苦闘しながらもどうにか収拾するまでをひとつ。

733 :722:04/04/11 01:22
>>732
うむぅ、難しいテーマですな…。『更け行く秋のイモの悲しさ』という前例(?)が
あるだけに…(あれはあたるの勘違いだが)
まあ頑張って考えます。完成するのはいつになるか分からないけどね。

734 :722 その1:04/04/11 14:02
四月十三日の朝。あたるはいつも通り遅刻ギリギリに家を出て、いつも通りの時間に学校に到着した。
毎日一緒に通っているはずのラムがいないことを除いては、全くもって普段と変わらない一日が始まろうとしていた。
「おはよーっ」
あたるがドアを開けて教室に入ると、最初に声を掛けてきたのはしのぶだった。
「おはよう、あたるくん。あら?今日はラムは一緒じゃないの?」
「何を言ってるんだいしのぶ。ラムなんか関係ない、君さえいれば僕は幸せさ…がはっ!」
「そういえば今日はあたるくんの誕生日だったわね。おめでとう。」
抱きつこうとしたあたるの鳩尾に拳をめりこませながらそう言うと、しのぶは席に戻って行った。
「しのぶぅ、つれないなぁ〜」
あたるの誕生日は、鳩尾の激痛と共に始まったのであった。

結局、ラムは学校には来なかった。
早々に授業を切り上げて、(エスケープしたのだが)あたるが家に帰ると、
台所から物凄い音が聞こえてくる。
何かイヤな予感がしたあたるは、そのまま部屋に向かった。


735 :722 その2:04/04/11 14:04
台所では、あたるのイヤな予感通り、ラムが『料理』をしていた。
ラムはこの日のために、朝からずっと準備をしていたのだ。
「今日はダーリンの誕生日だっちゃ♪うちの真心のこもったお菓子を食べてもらうっちゃ!」
ハンマーで材料を叩き、火炎放射器で加熱、爆薬で仕上げる…。
諸星家の台所は黒煙で充満していた。
あたるは階下から聞こえる轟音に耐えつつも雑誌を読んでいたが、
やがて轟音はぴたりと止んだ。そして、階下からラムが上がってくる気配がした。
「ダーリン!これ…」
「いらん。」
ラムがふすまを開け、口を開いたと同時に、あたるはその言葉を遮った。
「…まだ何も言ってないっちゃ!」
「言わんでもわかるわ!…それはおまえの作った『料理』だな?」
あたるはラムの持っているものに目をやった。
皿の上には、巨大なコンペイトウのような物体が数個、異様な臭気を放っている。
「あたり!うちがダーリンのために…」
「いらんと言っとろうが!」
あたるはまたも、ラムの言葉を遮った。
「なんでだっちゃ!うちの心のこもったプレゼントが受け取れないとでも言うのけ!?」
ラムの全身がスパークを始める。だがあたるはその場にあぐらをかくと、言葉に続けた。
「お〜お〜、電撃でも何でも持って来い。あんなもの食って再起不能になるよりはなんぼかマシじゃい。」
もはや覚悟を決めていたあたるは、電撃にそなえるべく目をつぶり、手を合わせた。
しかし、電撃は来ない。あたるが目を開けると、ラムはスパークを収め、うつむいていた。
「うちは…、うちは、ダーリンのために、朝から…」
(…ちょっと言い過ぎたか!?)
あたるが気付いた時には、もう遅かった。ラムは、肩を震わせている。

736 :722 その3:04/04/11 14:05
「この前の…誕生日の時・・・、うち、ダーリンの誕生日忘れてて…、だから今回は…、ちゃんと覚えてて、
それで、それでダーリンに、うちの作ったお菓子で、プレゼント…」
もうそれ以上喋れなくなって、ラムは顔をあたるに向けた。
―ラムの目から、涙がこぼれていた。
あたるはぎょっとした。いつもなら電撃をかまして、それで終わりなのに…。
「おい…ラム…?」
「ダーリンの…バカぁぁぁぁっ……!」
いつもの言葉を残して、ラムは部屋を出て言った。電撃も出さずに。
部屋に残されたのは、呆然と立ち尽くすあたると、ラムが置いて行った『お菓子』だけだった。

一時間たっても、二時間たっても、ラムは戻ってこなかった。
いつもなら、怒って出て行っても、30分もすれば何事も無かったように接してきたラムだが、今日は違った。
あたるは寝転がると、ラムの言葉を思い出した。
『この前の…誕生日の時・・・、うち、ダーリンの誕生日忘れてて…』
(そうか…、あの時は、色々とひどい事を言っちまったからな…)
あの時の事を、ラムは自分なりに責任を感じていたに違いない。
そして、今回こそは、二人楽しく誕生日を迎えられるようにと、プレゼントを作って待ってくれていたのか…。
(あいつはどうも観点がズレとるんだよな…。普通になにかくれたら、それでよかったのに…)
でも、あたるはわかっていた。以前のときも、今回も、悪いのは無神経な自分だという事を。
「仕方ないな、今回はおれの責任だ。』
あたるは部屋を出た。

737 :722 その4:04/04/11 14:05
あてもなく町を歩いていると、突然頭上から炎が迫ってきた。
「ぬおっ!!」
ギリギリのところでかわすと、そこにはテンがいた。
「おいこらあたる!ラムちゃんUFOの中で泣いとったぞ!おまえ一体ラムちゃんに何したんや!」
(…そうか、あいつ…。)
あたるは改めて、自分の無神経さを恥じた。
「ときにジャリテン、話があるんだが。」
「問答無用や!トーストにしたる!」
すぅっと息を吸い込むテンをつかまえると、あたるは今にも火を吹かんとするテンに耳打ちした。
「たしかこの近くには真子ちゃんの家があったな…。」
テンはぎくっとして、炎を吐くのをやめた。黒い煙がテンの口から漏れる。
「いまのおまえの声を聞いて、出てくるかも知れんぞ…?なんならおれが呼んでやろうか…?」
「わ、わかった!話を聞くから、それだけはやめてくれ!」
「うむ、いい子だジャリテン。それでな…」


UFOの中で、ラムは一人うずくまっていた。
「ダーリンのために一生懸命作ったのに…。もう前みたいなケンカはしたくなかったのに…。」
そのとき、ドアを叩く音がした。
「…テンちゃん、うちのことはほっといてほしいっちゃ!」
しかし、ドアを叩く音は止まなかった。
「おいラム、おれだ。ここを開けろ!」
「!…ダーリン?」
どうしてここに?一瞬ラムは戸惑ったが、それでもドアを開けようとしなかった。
「今はダーリンでも会いたくないっちゃ!」
「いいから開けろ!おまえに話がある!」
「うちに話…?」

738 :722 その5:04/04/11 14:06
ラムはようやくドアを開けた。
「ダーリン…。」
「ラム…。」
あたるはラムの顔を見つめた。ラムの目は真っ赤だった。
(こいつ…、ずっと泣いてたのか…。)
「…女を泣かすのは、おれの趣味ではないんでな。…これを見ろ。」
あたるがふところから取り出したのは、ラムの作った『お菓子』だった。
「それは…、うちの…」
「何も言うな。いいか、目ン球ひん剥いてよっく見ろよ!」
あたるは大口を開けると、持っていた『お菓子』を全部、口の中に流し込んだ。
必死の形相で『お菓子』を租借するあたる。次の瞬間、あたるは結び目を解いた風船のように
部屋中を飛び回った。
「ダーリン!」
ラムは、床に激突し半死半生になっているあたるに駆け寄った。
「ダーリン…、はじめてうちの作ったものを食べてくれたっちゃ…!ありがとダーリン…!」
「なに…。礼を言うのは、こっちの方だ…。誕生日プレゼント、確かに受け取ったぞ…。」
10倍以上に腫れ上がった唇で、あたるは確かにそう言った。ラムにも聞き取れるか取れないかのか細い声で。
そして、あたるは力尽き、気を失った。
「ダーリン!大丈夫け!?ダーリン!!」
彼はこの後、学校を1週間休む事になる。それでも無事なのは、ゴキブリの如き生命力のおかげだったのだろうか。
あたるを抱えて諸星家に向かいながら、ラムは小さくつぶやいた。
「ダーリン、お誕生日おめでとう!」



おわり


739 :722 :04/04/11 14:08
>>732
スマソ。漏れにはこういうベタなモノしか書けなんだ。
ご期待にそえなくて申し訳ない。

  ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン  
  \/| y |)

740 :名無し物書き@推敲中?:04/04/11 18:13
・・・・GJ!
かわいい!いいよいいよ722!きみいいよ!ナイス!
よかった。マジよかった。思わずほのぼのしちゃったよ。

741 :名無し物書き@推敲中?:04/04/12 22:50
>>739
じゃあもう一丁。

これも前例があるといえばあるんだが
「女を泣かせる趣味はない」あたるが
ラムが泣かされたところを目の当たりにしてどうなるか・・・
(殴られたり誣告くらったりとかの原作にもアニメ版にも無い事柄でひとつ)

742 :722:04/04/12 23:04
>>741
Σ(゚д゚;)
も、もう次ですか…!?
しかも以前にもまして難しいテーマ…。なんだか書いててこっちが鬱になりそう…。
ちょっと時間を下さい。それからできるかどうか考えます。
せっかくリクエストしてもらったのにゴメンね(´・ω・`)

743 :閑話休題:04/04/14 00:16
「お誕生日、おめでとう・・・っちゃ、ダーリン。」

私の傍に寄り添うようにして彼女が言う。
他の何よりも喜ばしいと言わんばかりの笑顔が眩しいくらいだ。

「・・・ああ・・・、ありがとう・・・」

案外素直に言えた。まあ毎年のことだからもう慣れたとも言える。
目の前のテーブルには彼女が精一杯腕を振るったと思われる数々のご馳走。

「はい、たくさん作ったからいっぱい食べるっちゃ。あーん・・・」

差し出されたそれを口に入れて噛んでみる。
見た目はかなりサマになってきたが味の方は・・・と思っていた。しかし意外といける。
ふと、箸を持つ彼女の手が絆創膏だらけになっているのが眼に入った。

『相変わらずなやっちゃな、無理しおって・・・しかし、今年は無理した甲斐があったか・・・』

毎年、少しづつではあるが、『進歩』はあった。そして今年ようやく彼女の努力と共に
私の『忍耐』も報われる日が来たのだ。不覚にも目頭が熱くなる。



744 :閑話休題:04/04/14 00:17
「ダーリン?・・・そんなに嬉しいっちゃ?」

勘違いぶりは相変わらずと言いたいところだが、今回は当たらずと言えども遠からず。

「目にごみが入っただけじゃっ。それよりおれは腹減っとるんだぞ。他には何があるんだ?」

強がって急かしてしまう。彼女は全然動じずにまた『はい、あーん・・・』ときた。

「お前にしては上出来じゃないか。なかなかいけるぞ。」
「ホント?嬉しーい!」
「こらこら、こぼれるこぼれる・・・」


                                                           

745 :閑話休題:04/04/14 00:18
いきなり抱きしめられて手に持った皿を落としそうになった。

「ダーリン、ちょっと待ってて。いーいもの持ってくるっちゃ。」

言うなり彼女は隣の部屋へ文字通り飛んで行った。
何を取りに言ったかは大体判っている。毎年私を驚かせようと内容はいつも秘密にしているのだが
今年はさすがに無理があるというもの。しかし・・・
その辺りがどうであれ、これから私に訪れる事は・・・〜誰にも言ったことは無いが〜・・・何物にも代え難い喜びに満ちている。
最初はそんなことはなかった。むしろ苦痛に近かった。しかし、時の流れというものは全てを良き方向に向かわせているようだ。

『今年で何回目だったか・・・忘れちまったな。ま、いっか・・・』

彼女が戻ってきた。陰で私を驚かせようと伺っているようだ。
せいぜいびっくりしてやろう。そして彼女も今年はたっぷり驚かせてやろう。
そう思いつつ彼女が出てくるのを見る。

「はいっ!うちからのプレゼントだっちゃ!」


                                                              おしまい

746 :名無し物書き@推敲中?:04/04/14 17:34
>>743-745
素晴らしい!いいね!

747 :名無し物書き@推敲中?:04/04/14 21:30
(・∀・)イイ!!

748 :名無し物書き@推敲中?:04/04/21 18:12
ミ・д・ミ

749 :『大ビン小ビン』のそのあと 1:04/05/01 22:05
−登校中−
ラム「閉じ込められた気分はどうだっちゃ!?」
あたる「……」

−学校−
竜之介「もっ諸星、おめぇ…」
あたる「竜ちゃ〜ん」(抱きつく)
竜之介(ばきっ)「…なにやってんだ?」
コースケ「おいあたる、なんの冗談だ?」
面堂「ふっ、アホが。ついに気でもふれたか…ぐえっ!」(あたるにハンマーでやられる)
ラム(……)

−授業中−
温泉「諸星ーっ!きさまどういうつもりだ!カゴなんぞかぶりおって!」(つかつか)
あたる「ええい黙れっ!とっとと授業を進めんか!」
温泉「うぐっ…」
ラム(ダーリン…、なんで取ろうとしないっちゃ?)

−昼休み−
あたる「ガツガツ…」(鳥かごの扉を開けて器用に弁当を食べる)
しのぶ「ちょっとぉ、ラム、あたるくんどうしたのよ〜?」
ラム「う〜ん、うちにもよくわからんちゃ…」



750 :『大ビン小ビン』のそのあと 2:04/05/01 22:06
−下校−
あたる「おいラム、帰るぞ」
ラム「あっ、ダーリン待つっちゃ!」
(帰り道)
ラム「ダーリン…、なんでそのカゴ取らないっちゃ?…もう、取ってもいいっちゃよ…?」
あたる「…気は済んだか?」
ラム「えっ…」
あたる「気が済んだか、と聞いておる。」
ラム「ダーリン…。」(黙ってうなずく)
あたる(カゴを取って)「閉じ込められた気分、十分に味わったぞ。これで恨みっこ無しだ。」
ラム「…うん!」
(あたる、前方にかわいい女の子発見)
あたる「お嬢さ〜ん♪デートしなーい?」(しゅたたた)
ラム「こらーっ!ダーリン!」
ラム「もう…ダーリンったら!(くすっ)」








751 :『大ビン小ビン』のそのあと :04/05/01 22:07
…みたいなのはどうよ。

752 :名無し物書き@推敲中?:04/05/02 21:21
敢えて言おう、ナ・イ・スと!

753 :『勇気ある決闘』のそのあと:04/05/06 22:39
以前原作スレにも書いたが…。

−帰り道−
あたる「ほれ」(何かを投げる)
ラム「?」(見ると、ジュースと百円玉数枚)
あたる「女から金を巻き上げる趣味はないんでな、返すぞ。
    ジュース買うのに100円使ったけど、文句はなかろう?」
ラム「ダーリン…」(じーん)
ラム「…? ダーリン、ジュースの分を引いても300円しかないっちゃ!」
あたる(しゅたたたた)逃亡。
ラム「こら〜っダーリン!待つっちゃ〜っ!」




…みたいなのはどうよ○| ̄|_

754 :名無し物書き@推敲中?:04/05/07 05:39
いいなぁ。

ところで俺は今ヒマなのだが何か書こうと思ってる。
でもラムとあたるはここに多いし
今までないカップリングにちょーせんしてみたいのだが
いいのないかなぁ?

755 :名無し物書き@推敲中?:04/05/07 18:13
>>754
ランとレイとか面白そうじゃない?

756 :名無し物書き@推敲中?:04/05/07 21:18
ふうむ、納得できる。
がんばってみる。

757 :名無し物書き@推敲中?:04/05/08 21:01
>>753
あたる「・・・(立ち止まって振り返り)ん?」
ラム「・・・(その場にへたりこみ→○| ̄|_)・・・」
あたる「なんだよ?(戻って)どうしたんだ?」
ラム「はぁ・・・はぁ・・・ちょっと疲れたっちゃ。ごめんちゃ」
あたる「おい、大丈夫か?」
ラム「大丈夫、うちは元気だっちゃ・・・(息つき、立てない)」
あたる「ったく、(手を差し出し)日が暮れるぞ」
ラム「ダーリン・・・」
あたる「握ったとたんに電撃、はナシだぞ」
ラム「バレたっちゃ?」
あたる「おまーなーっ」
ラム「うふふふふっ・・・」

ラム「ダーリン、おんぶして〜」
あたる「甘えるなっ」
ラム「おんぶするっちゃ〜(がしっ)」
あたる「子泣きじじいかおのれはっ!」
ラム「重くなるっちゃよ〜(ずしし)」
あたる「こらこらやめんかいっ!・・・ったく、元気あるくせに何がおんぶじゃ。こらラム聞いとんのかおい?」
ラム「・・・・・・(すやすや)・・・・・・」
あたる「やれやれ・・・無茶しおって」

758 :名無し物書き@推敲中?:04/05/08 21:11
>>757
gj!

759 :名無し物書き@推敲中?:04/05/08 22:39
>>757
君リメンバー・マイ・ラブとか好きなクチじゃない?
と勝手に決め付けてみる。

…ああ、あれが好きなのは漏れだった。

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