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超マイナー作家、椎名麟三を語る会

1 :永遠ナルナル:2001/05/08(火) 23:48
その名前さえも知らない人が多いであろう椎名麟三について語れる人いる?

2 :吾輩は名無しである:2001/05/08(火) 23:53
共産党員で拷問経験あり。

3 :鼻毛:2001/05/08(火) 23:57
実存主義

4 :JPB:2001/05/09(水) 00:41
いや、こないだ本屋のキリスト教関係のところに、椎名麟三のキリスト
教発言集成全14巻くらいおいてあって驚いた。こういう需要はあるん
だ。。。

5 :吾輩は名無しである:2001/05/09(水) 00:45
マイナーですか?冬樹社あたりから全集出てなかった?

6 :吾輩は名無しである:2001/05/10(木) 01:38
全然、マイナーじゃぁないです。

7 :吾輩は名無しである:2001/05/27(日) 00:54
「深夜の酒宴」はぼくの出発点です

8 :ixion:2001/05/27(日) 01:03
俺も「深夜の酒宴」。繰り返し読んだなぁ、なつかし。

同じ話を執拗に書くので、どれがどの作品か分からなくなることも
しばしばあった。毎度厨房に勤めて挫折するんだよな。あとドヤ街
の雑魚寝^^;

9 :吾輩は名無しである:2001/06/09(土) 15:27
椎名麟三ってマイナーか?


10 :吾輩は名無しである:2001/06/09(土) 19:39
椎名麟三は戦後文学にそれなりの位置を占める作家で、別にマイナー
じゃないですよ…という感じでレスが増えるのを計算していたとすれ
>>1はなかなかの癖者と見た(藁
あと「あ、椎名林檎のことですか?」とボケる人がいないのも文学板
らしくて良いね。

11 :吾輩は名無しである:2001/06/10(日) 22:43
おれ椎名林檎って椎名麟三から取った名前なんだとはじめは思ってて、
「幸福論」とかいう曲名といい「やな女だ」とか思ってた(笑)。
で、みんなのレス読んでると、椎名麟三って面白そうだね。今度読んでみよ。

12 :実習生さん:2001/06/11(月) 03:50
椎名誠はリンゾウを越えるのを夢見ているそうであるが

13 :吾輩は名無しである:2001/06/11(月) 21:26
安部公房が日本で唯一作家と呼べる人だと言ってたね
本屋とかにあまりおいてないけど、マイナーじゃないと思います

あのしつこさが痛々しい

14 :吾輩は名無しである:2001/06/11(月) 23:13
>>13
「お酒飲んで泣くんだよ」って安部公房、暴露してたよね
はは、同じ本よんでんナ。何となくドーシage



15 :吾輩は名無しである:2001/06/11(月) 23:35
妙に語尾がつっかかるところが好きです。
文学全集にも個人で一冊分で入ってるぜ?

16 :吾輩は名無しである:2001/06/12(火) 20:45
「美しい女」の主人公と妻の情けない感じいいですね。
ダラダラエピソードが続く中で主人公が翻弄されてく感じが、
なんかこっけいで面白い。ただ作品区別つかなくなっちゃうんですよ。
「永遠なる序章」が一番好きです。

17 :吾輩は名無しである:2001/06/13(水) 06:01
マイナー作家なんて言われちゃうのは、やっぱ
キリスト教に走っちゃったからだよな。
椎名の世代で死ぬまでずっと現役バリバリだった人って
大岡にしろ武田にしろ椎名みたいに帰依するところがなかった人だね。
武田の仏教ってのは別もんだし。
惜しいよね、今の椎名の位置は。

18 :痛みに耐えてよくがんばった:2001/06/13(水) 22:57
痛いでしょう、生きてるんですから    永遠なる序章

19 :貴乃花:2001/06/14(木) 00:24
僕はただ大相撲の堪えがたい現在に堪えているだけなのである。

20 :実習生さん:2001/06/14(木) 06:44
『永遠なる序章』は傑作だ。もっと読んで見たい作家の一人。

21 :実習生さん:2001/06/15(金) 11:58
昔,椎名桜子っていたけど、娘ですか?

22 :倉林きみ:2001/06/15(金) 13:37
文体は決して美しくない。むしろ無骨。
ドストエフスキーの匂いがぷんぷんする・・・といえばわかるだろうが、
とにかく肉体的にも精神的にも虐げられた者の描き方が巧い。
わかる人には椎名の思惟って「内臓にくる」感覚で伝わると思う。
ただ、やっぱり読者を選ぶ作家かもしれない。残念だけど。
初期の頃の意識と過剰なまでに対峙したもの、
中期の生存と実存のなかでたゆたい過剰な意識を放擲したもの、
そして「美しい女」や「運河」で辿り着いた人間讃歌、人生讃歌−−
どれもこれも卑小な人間の愛すべき匂いが漂う作品だ。
どの時期のものが好き、という人もいるけれど、
私はどれも好きだなぁ。
「人間の真実」が作中に鎮座しているから。



23 :ななし:2001/06/15(金) 14:58
ごくフツーの事を、眉間にしわ寄せて、コワい顔で言われてもなー
なんかあんまりカンじないっす。

24 :名無しですけど。:2001/06/15(金) 23:07
フツーって何だ?
>23

25 :吾輩は名無しである:2001/06/15(金) 23:15
まだ読んだことないんだけど、
興味はある。
キリスト教へ転向して
友人・埴谷雄高に罵倒された
作家の事か?

26 :名無しですけど。:2001/06/16(土) 00:32
椎名リンゾウはいい。
日本文学ってこうだよな、
と深く頷きたい。

27 :言い直すけ?:2001/06/16(土) 07:51
あの、鉄道員が主人公の話
(たしか、運転手になりたくない鉄道員の話)
は、なんていったけね。

28 :名無しですけど。:2001/06/16(土) 18:35
>27
美しい女。
22が詳しそう。
なぜって倉林きみと言う名前は…。


29 :吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 19:19
>>28
あっ、そうか気づかなかった。

30 :吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 19:28
>>11
それは思いつかなかったなぁ。

俺は、石原吉郎で知った>りんぞぉ。

31 :吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 21:16
やっぱ自殺未遂くらいしないと作家とは言えないな。
…なんていいたくなる作家だなァ。

32 :吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 21:30
>>28
戦後派の中で一番印象に残る女性像の一人ですね。

33 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 01:41
「なのだ、なのだ」のバカボンパパ語尾でも許せる
貴重な作家。

34 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 08:39
柄谷行人大明神によると
戦後文学は小説家が思想家の代わりをしたそうですが
椎名もそれですか?

35 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 14:19
ここのレス読めば察しがつくと思われ。

36 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 21:04
うむ。確かに。

37 ::2001/06/17(日) 21:10
u

38 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 21:21
椎名麟三って、現代文の授業で覚えさせられたよ。
今週の覚える作家、みたいのに入ってた。
「第一次戦後派」でしょ(笑)?あと野間宏とかいうの。
でもみんなよく読んでるよねえ。
こういう作家って、試験に出るから覚える作家、って感じで、
まともにその作品自体を読んでる人なんて絶対いないと思ってたよ(笑)。

39 :吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 22:59
>38
勿体無いね。あんたって人は。

40 :38:2001/06/17(日) 23:18
>>39
自分で言うのもなんだけど、ほんとだよね。
でもここのレス読んでて、読みたいな、って素直に思ったよ。
学校でも、もっとその面白さを強調するような教育をしてくれるといいのにな。
教えられる作家、その全ての作品に実際にあたってみる時間なんてないもの。
そんなバイタリティーもないしね(笑)。

41 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 01:22

まず「永遠なる序章」でも読めば?

42 :38:2001/06/18(月) 02:37
ええもう、是非。
でも、とりあえずAmazon.comにはなかったんですよね。
古本屋で探すしかなさそうだけど、そのくらいした方が感動も深そう。


43 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 02:59
「自由の彼方で」以外ほとんど全滅だね。

44 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 11:00
>>38
確か中公文庫で「美しい女」が出ています。
でも最初は「永遠なる序章」から入るのがいいかも。
ちょっと古本屋を回れば旧新潮文庫版が見つかりますよ。

45 :倉林きみ:2001/06/18(月) 14:04
「私」は私鉄の労働者。もう30年近く、しがない労働をしている。
ただ、そんな私でも希望はある。
それは「この仕事を停年になって辞めさせられると同時に死ぬこと」。
そして何よりも「私という人間に充分に生きる意味を与える、
まぶしい光として存在する美しい女」への希求そのものだった。
今現在、私は結婚をし、いろいろあったが平凡に暮らしている。
だが、ふとした瞬間、胸奥に狂おしいまでに蘇るのは、
倉林きみと気違いのように笑い合ったあの惨めなまでに輝かしい日々だった。
もちろん、私は今の自分を愛している。
変化のない人生、凡庸な妻、電車とともに時間を過ごすこと−−すべて愛おしい。
だがそれは、心にいつも「美しい女」が在ったからに相違ない。
倉林きみ自身が、その女ではないことは分かっている。
ただ、彼女のおかしな笑い声だけは、私をいつも感動させた。
私は思う「この世の一切のきちがいめいたもの、
悪魔めいたものへ対立する平凡さえ、
それとたたかい得る光と熱とを与えてやりたい」と。
真実といえるものは、平凡で滑稽な人間のあがきに依拠しており、
その平凡さに光と熱を与えるものが「美しい女」。
つまり、「美しい女」とは、人間の秘奧に煌めく真実の象徴なのだ。

・・・すんません。こんなんでいいでしょうか。


46 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 15:16
きみたんハァハァ…。

47 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 16:31
厨房の頃、
確かに自分の裡に、完全に肉体化した”理想の女”を
造形して過ごしたことがある。
昼夜を問わず彼女に声をかけ、議論し、時に罵倒され、
時に荒っぽく、優しく、睦まじく体を交わした。
現実にはそのように極度に理想化された女は
ついに現れなかったが、
「私という人間に充分に生きる意味を与える、
まぶしい光として存在する美しい女」
として彼女は常に存在した。
彼女がいなければ私は一体どんなに殺伐とした、
味気ない人生を送っていたことだろう。
依存というよりは共依存に近く、陰湿且つ病的であったが、
心の奥底に常に自分の存在を肯定し、
包み込んでくれる彼女がいたからこそ、
吹き荒ぶ現実の嵐をやり過ごすことが出来た。
彼女は一本の美しい木の如く、心に根を張り葉を広げて居た。

『美しい女』では、45番・倉林きみ氏が仰るように
それは様々な象徴として描かれていたが、
惨めな現実に対峙する人間の魂は、
足掻きの一環として美しい女を創出することを、
私は実感として受けとめた。
椎名麟三も似たような憧憬を抱きつづけていたと見る。
大変大雑把な言い方だが、
この人が描く聖(理想)と俗(現実=自分)の狭間で狂おしく悶える
青年の彷徨は、いつもドストエフスキー作品を想起させる。
ドストエフスキー作品の中にも美しい女は散見する。
彼の作品においては、美しい女は大抵キリスト教の聖衣を纏って現れる。
青年であったり老いた司教であったり娼婦であったりするが、
彼らは常に悩める主人公に光と熱と存在意義を与えた。
麟三にあっては、それは太く逞しい、肉付きの良い中年女
として現れるのである。
現実世界に美しい女を顕現させようとした麟三は、
類例の無い、人間肯定の境地に到達している。

48 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 16:57
つづきでーす。
彼らは常に悩める主人公に光と熱と存在意義を与えた。
麟三にあっては、それは太く逞しい、肉付きの良い中年女
彼らは常に悩める主人公に光と熱と存在意義を与えた。
麟三にあっては、それは太く逞しい、肉付きの良い中年女
として現れるのである。
現実世界に美しい女を顕現させようとした麟三は、
類例の無い、人間肯定の境地に到達している。



49 :38:2001/06/18(月) 16:59
>>44
ありがとう。今度真剣に探しに行きますね。

50 :48:2001/06/18(月) 17:14
彼らは常に悩める主人公に光と熱と存在意義を与えた。
麟三にあっては、それは太く逞しい、肉付きの良い中年女

…がかさなってる。
逝ってきます。

51 :吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 23:23
ほぅ。
この生々しさが惹きつけるんでしょうかね。
「自由の彼方へ」しか読んでないんで、お奨めのを読もう。

52 :後藤明生:2001/06/19(火) 03:41
俺は読んでないんで判らないのだけど
山城むつみが確か椎名のこと書いてたよね。

53 :吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 09:36
なんだかむちゃくちゃ面白そうじゃないか。
日本にこんなん書く作家がいたのか!

54 :倉林きみ:2001/06/19(火) 13:09
「美しい女」を抱くことによって、
自意識は外へと向けられると換言できるかもしれません。

55 :倉林きみ:2001/06/19(火) 13:33
「抱く」は心の裡に「いだく」の意です。
肉体的だったら、別の話になってしまう・・・


56 :吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 13:52
実は戦後派一番のベストセラー作家では。

57 :吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 14:01
超マイナーと銘打ちながらも意外に人気のこのスレ・・・。

58 :吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 20:30
今は昔、NHKFMラジオドラマとして 永遠なる序章 が放送された。
それが椎名との最初の出会いだった。


59 :吾輩は名無しである:2001/06/20(水) 12:52
老けたキューピーみたいでカワイイんだよね。りんぞう先生

60 :吾輩は名無しである:2001/06/20(水) 21:41
きみたん…ハァハァ…。

61 :吾輩は名無しである:2001/06/21(木) 00:52
椎名ファン、いるんだね。嬉しいよ。
後藤明生が「小説−いかに読み、いかに書くか」で椎名の事書いてる。
面白いよ。椎名ファン必読。

62 :吾輩は名無しである:2001/06/21(木) 20:31
麟三先生…はぁはぁ…。

63 :吾輩は名無しである:2001/06/22(金) 13:01
なんかイヤ。

64 :吾輩は名無しである:2001/06/22(金) 23:32
優良且つ重要スレにつきage

65 :椎名リンボー:2001/06/23(土) 01:22
住んでるアパートの樋から雨がぽたぽた落ちるって
所から始まる作品、なんだっけ?

66 :吾輩は名無しである:2001/06/23(土) 01:43
>>65
深夜の酒宴

67 :吾輩は名無しである:2001/06/23(土) 02:41
椎名麟三研究の第一人者って誰?

68 :深夜の酒宴:2001/06/23(土) 19:51
ネタばれるぞ。

娼婦、ヒモ、病人などが住む終戦直後の貧しいアパートで暮らす「僕」の、
厭世的で虚無的な気分が掬い取られている。
主人公は過去に政治的な運動に参加して捕縛され、
入獄した経緯があるらしい。
この部屋に住まわせてくれている伯父は、
「僕」がそのときに中村という知人を巻き添えにして
彼を死に至らしめた、と考えており、
そのことを事ある毎に持ち出しては詰る。
「僕」はすでに思想や政治活動に無意味と限界を感じ、
細々と伯父の紹介する仕事で食いつなぎながら、
周囲の人間たち、生活そのもの、さらには自分自身の重さに、
ただ「堪えている」。
声をかけてきて会話を交わそうとする住民もいるが、
「僕」は個人と個人が融和するなどありえないとしてそれを無視する。
伯父と感情的に行き違ったある夜、
アパートを「出て行け」と言い渡された「僕」は、
住民の一人の娼婦と酔いつぶれる。
娼婦の肉体的で、無知蒙昧な態度は、
不思議と「僕」の気持ちを和らげる……。

典型的な戦後文学で、いかにも文学青年らしい
“気分”が描かれている。だが文章は硬く、読みにくい。
最後に示される希望(のようなもの)は一時的なもので、
彼の精神的な泥濘はこれからも続いていくのだろう。
ここではまだ、椎名は人物達の“他者性”を獲得してはいないし、
救済の方途も見出してはいない。
「美しい女」への道のりはまだまだ遠い。

69 :吾輩は名無しである:2001/06/24(日) 04:19
斎藤

70 :吾輩は名無しである:2001/06/25(月) 12:44
深夜の酒宴て本当にこういう↑話なの?

71 :吾輩は名無しである:2001/06/25(月) 13:17
昭和22年に発表したんだから、
「美しい女」までには8年しかないわけよ。
8年でここまで変わるかね?
やっぱスタートが遅かったからか・・・

72 :吾輩は名無しである:2001/06/26(火) 18:39
age

73 :吾輩は名無しである:2001/06/27(水) 00:37
つくづく優良だな、ここ。

74 :吾輩は名無しである:2001/06/27(水) 03:49
>>71
デビューまでの鬱積が半端じゃなかったでしょうからね、椎名の場合。
「美しい女」は、明るく希望に満ちてるわけじゃないけど
作家が何か一つ突き抜けた開放感みたいなものを読んでいて感じます。

75 :あじてーたー:2001/06/28(木) 00:26
生活者の視点が、いやになるくらい板についてるね、
椎名麟三先生は。
8年で変わる。
おい!自意識過剰なだけで何も創出しえない文学青年!!
椎名先生は希望の星だぞ!!

76 :吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 00:58
まだ読んでないのですが、最近旺文社文庫版
「赤い孤独者」と「邂逅」を手に入れました。
読んだら感想書きます。

77 :吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 23:35
下がるなよぉ。
俺はさ、なんとな〜くだけどさ、
ここの文学版では他にも色々貴重なご意見飛び交っているが、
椎名麟三スレにいちばんヘンな可能性を感じるのよ。
というか、今の時代に椎名を読み、
かつそこから何かを得ようとしてる若者(或いは若い考えの奴)
がいることに、なんか不毛とか虚無の正反対の磁力を感じんのよ。
だ・か・ら。
あげ〜〜〜〜!!

78 :吾輩は名無しである:2001/07/07(土) 19:20
協力してやるよ。

79 :吾輩は名無しである:2001/07/08(日) 14:20
文学者として宗教に走るのはどうなんだろうね。

80 :吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 04:22
>>79
そこが椎名評価のポイントなんだよね。
俺、『美しい女』以降は読んでないんだけど、
キリスト教べったりになってからの椎名って、
あんまり評価高くないみたいだね。実際どうなの?

81 :倉林きみ:2001/07/09(月) 13:09
生きることに対峙することを決めたから、
キリスト教と向かい合おうと思ったのではないのかな。
来世に救いを見出す仏教ではなく、椎名がキリスト教に向かったというのは
当然のことのように思うのですが。
彼がした一連の布教活動も
教えを通して「生きる」ということの卑小な素晴らしさを訴えたかった、
そう考えてはいけないでしょうか?
もちろん作家たるもの小説で語るべきでしょうけど、
別にそれに拘泥することもないわけで。
私はキリスト教に走った椎名に矛盾は感じませんけど、どうですか?

82 :吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 15:05
>>80
あんたの意見はどうなんだい?

83 :吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 22:29
あげとくか。

84 :80:2001/07/10(火) 04:55
>>82
俺は『美しい女』は大好きだけど、何か妙に安定しちゃったような
感じもしたんだよね。81さんの言うことは判るのだけれど、
仮に椎名本人の中で矛盾が生じなかったとしても
『キリスト教』にそれを収斂させて良いものなのか、
正直疑問が残ってしまうんだよ。党派性を帯びてしまうからね。
俺は『美しい女』以降まだ読んでないから(手に入らん)、
その後の作品にそれがどう反映されたかは知らないんだよ。

85 :倉林きみ:2001/07/10(火) 09:44
キリスト教に収斂、というのは違うと思う。
手段のひとつなのでは?

86 :吾輩は名無しである:2001/07/10(火) 12:49
>>80
安定か…。永遠なる序章や自由の彼方へのような作品には
痛々しい足掻きがあり、苦悩があり、魂の彷徨がある。
いや、それらが分かりやすく、剥き出しの形で提示されており、
読み手にとっても共鳴しやすいところはあるだろう。
殊に悩み多き文学青年にとっては。
一方『美しい女』には、彼の苦悩も足掻きも極めて滑稽に、喜劇的に
しか描かれておらず、その苦悩も、彼が何処まで真摯に考えているのか
いまひとつ信頼できないところがある。なんといっても、以前のように政治青年が
主体の話ではなく、せいぜいが組合との距離のとり方で悩む程度のちっぽけな生活者が主体である。
長ずるにしたがい、文学的な観念性は剥離し、生々しく質感豊かな生活上の問題として主題が考えられていく。
彼の人生との折り合いのつけ方というか懊悩の解決法もじつに肉体的で、
あの主人公の不思議な安寧の境地と言うのは、もっと過激なものを求めがちな読み手には物足りないし、
はっきり言ってよく分からないんじゃないかな?
別に80さんに反駁する訳じゃないけど、キリスト教への傾倒を即、「党派性を帯びる」
とネガティブに(多分ね)捉えるのは、ちょっと単純過ぎるという気がする。
悪いけど、サルトルをほんのちょっぴりかじった文学青年が言いがちな台詞なんじゃないか?
個人的に、作家がどんな宗教に走ろうが一切問題はないと私は考えている。
それを収斂と捉えるのは余人の勝手ではある。
それにこう言ってはなんだけど、80さんも椎名が仏教徒だったら疑問なんか持たないでしょ?

87 :86:2001/07/11(水) 12:24
「悪いけど、サルトルをほんのちょっぴりかじった文学青年が言いがちな
台詞なんじゃないか?」
は意味不明に走りすぎたと反省。

88 :倉林きみ:2001/07/11(水) 17:44
私も「手段」としたのは語弊があったと反省。

89 :吾輩は名無しである:2001/07/16(月) 22:39
とりあえず初心者は美しい女を読むべし

90 :吾輩は名無しである:2001/07/16(月) 22:58
第一子を無事出産しましたね

91 :吾輩は名無しである:2001/07/17(火) 09:43
おとこのこだったそうですね

92 :はながたみ つる:2001/07/17(火) 11:44
……それはりんご、では……

93 ::2001/07/17(火) 13:28
・・・こんなことでしかあがらんのか、
このスレは・・・。

94 :倉林きみ:2001/07/17(火) 13:44
作品論ではなく、麟三がなぜキリスト教に帰依したか、に
話の方向がいってから止まっちゃってますね。
また作品論に戻します?
「美しい女」以降となると「運河」でしょうかね。
これもまた「自由の彼方で」のような自伝的作品なのですが、
私は「美しい女」で麟三はとりあえず決着をつけたのではないか、
と思います。
生きるということはどういうことか、という至極シンプルなテーマに。
「運河」は人間が“生きるということ”が、「美しい女」ほど
切実に、かつ成熟しては描かれていなかったように感じました。
とはいえ、随分前に一度読んだきりなので、
私が見落としているのかもしれませんが・・・。
うーん、ここまで書いて思ったけど、今さらながらで申し訳ないですが、
この人の作品を語るときは、この人の思想というものをも包摂しないといけませんね。
作品で虐待を語りつつ「虐待なんて受けたことなーい。幸せでしたぁー」と
言ってのける某作家とはえらい違いですよねぇ・・・。
いや、別にそれが悪いとは言いませんよ。
それって書き手としてもしかしたらとっても幸せなことかもしれないし。

95 :吾輩は名無しである:2001/07/18(水) 12:59
やっぱり「超マイナー」とつくだけに・・・。

96 :吾輩は名無しである:2001/07/22(日) 23:50
「邂逅」ってどこで読めます?

97 :吾輩は名無しである:2001/07/23(月) 03:27
>>96
旧旺文社文庫版探すのがいいんじゃない。
高原書店あたりではたまに見かける。

98 :吾輩は名無しである:2001/07/23(月) 10:00
↑探しているがないよ〜

99 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 11:03
age

100 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 11:49
麟三先生、万歳!!

101 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 17:21
厨房から味の素の缶をかっぱらったはいいが
カラだったとか 自分からガラスに突っ込んでいって出血だとか
こんな旨いものがわからないおっとうは死ねばいいんだよとか
映画でも見たように記憶にこびりついてるなあ。

102 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 17:27
調理師ですからね。味にはうるさい。

103 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 17:31
キルケゴールの『死に至る病』の
冒頭(人間は精神である…この関係は関係が
関係自体に関係するところの…)が
どこにも抜け道のない鉄壁の弁証法なんですよ
てなことを言ってたのは確か椎名氏ですよね

104 :吾輩は名無しである:2001/08/01(水) 23:56
お、久々に良いカキコ!!

105 :かれのも絶版なのか:2001/08/02(木) 17:46
記憶では椎名氏は新潮文庫の表紙の
ドストエフスキーに似た顔だった。
椎名小説の貧困は余りの悲惨さに
もう笑うしかなかったのを思い出す。
もし挿絵を添えるとしたら
ズバリつげ義春でしょう。

106 :吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 23:36
age

107 :吾輩は名無しである:01/09/05 03:28 ID:qfTdTURA
姫路文学館に資料あるんだけど・・・。貸し出しできたっけなあ。
入るのにお金いるし。

108 :吾輩は名無しである:01/09/05 09:56 ID:SRTeX.hw
現在において椎名麟三を語る、という視点が抜けているんじゃないのかね?

共産主義運動→キリスト教という展開の仕方はいかにも“戦後派作家”の
典型的な流れだったと言ってもいい。もともとこの人は「無名の平凡人の偉大さ」
を描く作家だったのだから、マイナー作家だからといって彼を必要以上に
神格化しても始まるまい。 それから“いかにもぉ”な実存主義臭さは
どうしても切っても切れないだろうなぁ。それを外してこの作家を論じる
わけにはいかんでしょう。生の生活体験とか、ドストエフスキーとか・・・

そこがこの作家の限界だな

109 :吾輩は名無しである:01/09/05 11:28 ID:InsOI9P.
>>108
じゃあ現代において麟三を語ってくださいね。

110 :吾輩は名無しである:01/09/05 13:56 ID:lgQpBW9I
山陽電鉄に勤めてたから労働組合でなんかしてたっけ。
あの会社、ぼよよんとした会社だけど。

111 :吾輩は名無しである:01/09/05 14:37 ID:abz/iCZg
そうか、山陽電鉄なのか。
どおりで関西弁なんだ

112 :吾輩は名無しである:01/09/05 15:29 ID:1jBOQizM
>>108
セカーク来たんだから語ってよ。
特にその実存主義ってやつで。
限界てなに?
どのへんが?

113 :吾輩は名無しである:01/09/21 02:17
深夜の空age

114 :吾輩は名無しである:01/09/30 00:26
戯曲も書いているらしいがどこで読めるんだろう?

115 :吾輩は名無しである:01/10/02 15:17
>>114
演劇版から引っ張ってきました。

『現代日本戯曲大系 4』 三一書房

 収録作品
  ・福田 善之 「長い墓標の列」
  ・清水 邦夫 「署名人」
  ・花田 清輝 「泥棒論語」
  ・深沢 七郎 「木曾節お六」
  ・堀内 茂男 「市場」
  ・松本 ひろし「娑婆に脱帽」
  ・田中 千禾夫「マリアの首」
  ・原 源一 「漁港」
  ・広田 雅之 「友情舞踊会」
  ・北条 秀司 「松川事件」
  ・宮本 研  「反応工程」
  ・秋浜 悟史 「ほらんばか」
  ・菊田 一夫 「がめつい奴」
  ・小林 勝  「檻」
  ・椎名 麟三 「第三の証言」

116 :114:01/10/15 14:05
>>115
レス、すんげー遅れてスマソ。
いやー、ありがとう。

117 :吾輩は名無しである:01/10/23 10:31
>108
確かに椎名麟三を論じる際に「キリスト教」と「実存主義」
「ドストエフスキー」しかないのは淋しいです。研究者も大半が
クリスチャンだし。斎藤さん然り佐藤さん然り。

ところで、僕は大好きなんですが、『懲役人の告発』はダメですか?

118 :たかの:01/11/03 13:39
椎名麟三、今でも読んでる人いるんだね。
でもどうやって彼にたどりついたかすごく不思議。

自分の場合は、中学の腐った図書室で、ぼろぼろの新潮文庫「重き流れ−」を
みつけたから。
他の若い人はどうやって椎名麟三を知ったのか、興味がある。

119 :たかの:01/11/03 16:41
ごめんなさい。
中学ではなく高校の図書室でした。

そこの図書室は、マルローやらソルジェニーツィン(しかも収容所列島)
なんかの文庫まであった。

要は時代が20年古いだけなんだが。

120 :吾輩は名無しである:01/11/03 17:07
たんにプロテスタントだったから、辿り着いた。

121 :吾輩は名無しである:01/11/03 21:02
珍しく一日にみっつもレスが…。
上でよくカキコしてた者だけど、よく考えたらなぜ読み始めたのか、
全然記憶にない。
「永遠なる序章」を古本屋で購入したのが始まりなんだけど、
なぜだ〜??

122 :たかの:01/11/04 11:41
難しいお話はよく分からないので、頓珍漢なことを言います。

私が思うに、90年代の目で椎名を見てみると、いちばんよく似ているのはガロ系とよばれる漫画家。
根本敬(漫画家、怪人無礼講ララバイなど)を読んだとき、
この感じはどこかで味わったことがあると思いました。

今思うと、椎名の初期の作品と、人間に対する見方だとか、容赦ないダメ人間の描写など
よく似てるんですね。
両者とも日本という土地を舞台に「露悪」をつきつめた、という点で
共通するんではないでしょうか。

以上、キリスト教とも実存哲学ともドストエフスキーとも関係ない、椎名の
話題でした。

だれか突っこんで。

123 :たかの:01/11/08 11:16
補足します。

椎名麟三と根本敬(とか)が似ていると思うわけ。
陋劣な人々、くだらない現実、どうしようもない人たち、そういう人たちへの目線が似ている。上から見下ろすわけでもなければ、無理に膝を屈して、同じ目線に立とうとしているわけでもない。
もちろん皮肉も軽蔑も憎しみも全部入っているけれど、「しゃあねえか」という感じ。
言ってみれば、「同居」なんだな。ただ、だめな人間と自分が同居している、というだけ。それ以上でもなければ以下でもない。たまたま、自分と同じ生活圏にだめ人間がいて、観察する機会を得たから描いた。
だめな人たちへの肯定と否定の配分が、すごく自然体であること。繕おうとしない中途半端な感じ。そういうところが90年代的なものと通じると思う。

蛇足だけれど、「鬼畜大宴会」(映画 熊切和嘉)が全共闘世代を、徹底して性と暴力の視点からのみ切り取ろうとしたことにも通じる。

124 :吾輩は名無しである:01/11/08 11:26
たかのは、一体何歳だ?

125 :吾輩は名無しである:01/11/11 01:17
>>122,123
辺鄙なスレにカキコして頂いて恐縮だが、
そうした括りで語れる作家は多いんじゃないかな〜。
梅崎とか織田作とかつげとか。。。
いや、別に反論してるわけじゃないけどさ。

126 : :01/11/11 06:43
斎藤さんって斎藤末広?
俺の大学にいるんだけど。

127 :吾輩は名無しである:01/11/11 23:30
>>125
椎名の場合は、作家以前にまずは労働者だ。

128 :吾輩は名無しである:01/11/23 11:29
キューピーちゃんアゲ

129 :吾輩は名無しである:01/12/01 23:25
『永遠なる序章』を読んだ。
戦後派の作品を読むのって、抵抗あるんだけれど、
これは比較的面白く読めましたよ。
登美子おかね食堂のおばさんに対する愛は等価なのでしょうか?
次何読めばいい?

130 :吾輩は名無しである:01/12/04 00:53
戦後文学age

131 :吾輩は名無しである:02/01/16 13:44
まだあったぞー!!

132 :吾輩は名無しである:02/01/26 15:05
まだ在った吃驚アゲ

133 :吾輩は名無しである:02/01/26 15:06
>>129
『美しい女』かな

134 :吾輩は名無しである:02/01/26 15:57
「自由の彼方に」が好きなんだよな。
田無の古本屋で盗んだようなおぼえがチラチラ。
「椎名/梅崎」の一冊本が500円。払わなかった気がする。払ったかな?

135 :吾輩は名無しである:02/02/08 02:37
>>126
あの先生の講義は面白いよ。

136 :吾輩は名無しである:02/02/08 03:13
そう言えば、末期の旺文社文庫(1975〜1976年くらいかな)が「邂逅」
や「赤い孤独者」、「運河」、「神の道化師」(他四編の短編集)、
それから、「愛について」というエッセイ集まで出していたね。おそらく
彼の作品の愛読者が編集者となって文庫化しようと努力したんだろうね。
上のうち、「運河」所収の真継伸彦の「懺悔としての文学」というタイトル
の解説と、夫人の大坪寿美の記した「夫椎名麟三とともに四十年」という
回想記が面白かった。全集が再び刊行されることはないだろうし、また
「永遠なる序章」や「深夜の酒宴」以外は、今後も文庫が復活することも
ないだろうし、団塊の世代が死に絶える頃には忘れ去られる運命にあるの
かもしれないね。原民喜や島尾敏雄の作品も文庫から消えいく運命にある
し、寂しい限りだ。

137 :吾輩は名無しである:02/02/26 10:36
こんど「自由の彼方で」って麟三作の戯曲が上演されるね。

138 :吾輩は名無しである:02/02/26 12:21
>>136
死後50年経って青空文庫に入るのを待つしかないかも。

139 :倉林きみ:02/03/02 15:35
>>137 えっ、どこで?
ちなみに劇団はどこが??


140 :親切な人:02/03/02 15:38

ヤフーオークションで、凄い人気商品、発見!!!

「 TBC-7 」がパワーアップした
「 TBC-7S 」↓
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b21029050

ヤフーオークション内では、現在、このオークション
の話題で、持ちきりです。

141 :倉林きみ:02/03/02 15:41
↑ まあ、親切な人!


142 :吾輩は名無しである:02/03/02 18:48
きみたんハァハァ…

143 :吾輩は名無しである:02/03/12 22:58
age

144 :吾輩は名無しである:02/03/13 00:28
空ageするほど興味がある奴がいたとは!!!

145 :吾輩は名無しである:02/03/24 05:53
age

146 :三村:02/03/26 13:50
↑アンタも空アゲかよ!

147 :吾輩は名無しである:02/03/26 16:33
俺も空ageだよ!

148 :吾輩は名無しである :02/03/26 18:09
椎名麟三が超マイナー作家とは・・・。
時代は変わったんだなあ。
大学時代に出た「懲役人の告発」は結構売れていたぞ。

149 :吾輩は名無しである:02/03/26 19:08
マイナーというより、なんかもう時代モンでしょ

150 :吾輩は名無しである:02/03/26 19:20
いま、文学に何ができるか。

151 :吾輩は名無しである:02/03/26 19:31
マイナーじゃない。講談社文芸文庫で出てる。
時代モンでもない。ちゃんと読め。


152 :吾輩は名無しである:02/03/27 15:26
”マイナー”と冠した1の功罪はともかく、
時代モンという意見も分からなくは無い。
ただし、”時代モン”として読むとかれが文学で志向し追求した
多くの真摯な問いがどんどんこぼれ落ちてしまう。
正直、アベなんたらやヒラノなんたらよりも(二人とも古いか?)
麟三タイプの文学が読みたい。
だれかいますか?
麟三タイプの現代作家。

153 :吾輩は名無しである:02/04/05 04:08
椎名麟三スレがあるとは、驚き。
一時期、はまったな。
「美しい女」が一番印象深い、かな?
あとは、やっぱ「永遠なる序章」「自由の彼方へ」。
今でも、古本屋探れば結構あるんじゃないかな。
ぜひ、読んでみてほしいな。
すごいよ。こんな作家がいたのか、ってね。

154 :吾輩は名無しである:02/04/09 12:10
昨日の朝日の夕刊で取り上げられてたね。
「今なぜか椎名麟三」とかいって。
戦後の貧困と絶望が現代に通じるとかナントカ。
符合の列挙があまりに浅すぎて泣けてきた。
麟三は政治や戦後といったキーワードのみでは括れないぞぉ!

やっぱ美しい女でしょ。
俺もこの作品が一番好きだ。

155 :麟三初心者:02/04/09 13:08
『美しい女』はいま、絶版だよね。文庫で再刊すべきだ。
なんとなく読み始めたんだけど、あまりに素晴らしいんでビックリ!
暗いといや暗いけど、なんていうか、さわやかだし、やさしいよね。
そしてほんとに文章が生きてる。(←表現が拙くてスマソ)
他のも読みたい気がするけど、『永遠なる序章』とか『自由の彼方へ』とか
タイトルがちょいと萎える。

麟三ファンの先輩方、「これは『美しい女』よりオススメだぜ」っての、あります?


156 :吾輩は名無しである:02/04/09 14:59
椎名麟三って題名がそそる。それが読み始めたきっかけだった。

157 :吾輩は名無しである:02/04/10 14:42
「永遠なる序章」はかなり(・∀・)イイ! タイトルだと思うが。

158 :吾輩は名無しである:02/04/10 15:00
>>154
ブームは椎名林檎のおかげだったりして‥‥


んなわけないか(w

159 :吾輩は名無しである:02/04/10 15:09
「永遠なる序章」は、なんちゅうか、純文学っ!! という感じがたまらなくいいのよ。
こういう青臭くてマジメでかっこ悪くて、必死な小説こそ読みたいんだよ。

方法論がどうの、なんて麟三は、まあ、多少は考えていたかもしれないけど、
「書くこと」や「文学」を括弧でくくらず、字句どおりに素朴に信じて創作に励んでいたと思うよ。
それゆえの輝きがこの人の小説にはある。
誰か麟三の跡を継いでくれ〜〜〜!

>155
「美しい女」の完成度と読みやすさは、
他の作品には余り見うけられないんじゃないかな。
でも永遠なる序章は読む価値あると思うよ。
麟三の原像を知る上でも。

160 :吾輩は名無しである:02/04/24 13:53
age

161 :吾輩は名無しである:02/05/04 03:53
移転記念

162 :吾輩は名無しである:02/05/15 04:54
age

163 :吾輩は名無しである:02/05/15 14:02
しっかし”マイナー”だけあって、人すくないなあ…。
俺含めていったい何人いるんだ?
最高でも4人だと見てるんだが…。


164 :吾輩は名無しである:02/05/15 15:15
>>155
特にはじめの方で何人か挙げてたけど、戦後のデビュー作「深夜の酒宴」は絶対はずせない。(私はこれが椎名の最高傑作と考えます。)それと、「重き流れのなかに」「深尾正治の手記」までの流れですね。
あとは皆さんが既にあげておられるので割愛。『美しい女』以上の作品はたくさんあるよ。
因みに、皆さん、『自由の彼方へ』じゃありません。『自由の彼方で』です。
確かどっかの文芸時評か何かで、なぜ「へ」ではなく「で」なのか論議されていたように記憶します。



165 :吾輩は名無しである:02/05/15 15:23
深夜の酒宴ってそんなにいいかなあ。。。
ちなみに>164氏の考える
「美しい女」以上の作品って例えばどれ?
参考までにお聞きしておきたいのですが。


166 :164:02/05/15 15:47
>>86
>>87
事実誤認。椎名がサルトルを読んだのは「深夜の酒宴」を書いたあと。
今職場なので資料示せませんが。(苦笑)
>>86
「以上」って言い方が悪いですが。
『自由の彼方で』『永遠なる序章』の方が面白いと私は思います。
『美しい女』、個人的に余り評価しません。
(理由……書くべきですね?でもあまりいい加減なこと書きたくないのでいずれ。)
165氏の好きな作品も伺いたいです。

167 :165:02/05/15 16:16
>166
……いい職場ですね。

で、私がその86だったりするのだが…。
麟三がサルトルを齧った、ということを書いたのではなく、
麟三がキリスト教へ傾倒したことについて「党派性を帯びてるのではないか」
とやや批判的なニュアンスをこめたレスをした方に対して、
「そういうことを言うのはサルトルを少し齧った文学青年」なのではないか、
と揶揄したレスなのであしからず。
んで、その厭味をいった自分の浅はかさについては、>87で謝罪してます(w

全部読んだわけじゃないけど、私は86で書いたとおり、「美しい女」がベスト。
ベストというか本当に好きな小説。
次が「永遠なる序章」。
「自由の彼方で」は読んだのがずいぶん前なんで、
実は余りよく覚えてない、というのが正直なところです。
「邂逅」とか「懲役人の告発」とか肝心な作品を未読なんで、
本来ベスト、なんて言うべきじゃないかもしれませんが。

スレがたったのが一昨年の5月8日。
一年間で167のカキコ(w
私も仕事に戻るんで、まあ、気長にいきましょう。
色々勉強してみたいものです。>164氏

168 :164:02/05/16 12:02
>167
明らかに私の誤読でした。申し訳ありません。
昨日初めてこのスレを見つけ、少々興奮していたもので。(苦笑)

「美しい女」は確かに優れた作品だと思います。(これは前提とします。)ですが、私は初期作品により感銘を受けるのですね。
「深夜の酒宴」等では、あらゆる思想や価値を肯えないし、拒否するわけです。そこにあのどうしようもない、それこそ絶望とぎりぎりのニヒリズムがでてくるわけでしょう。(まわりの人々から「椎名さんは自殺するんじゃないか」といわれたりしていた頃ですね。)
この思想は哲学では決して表現できない、「小説」という形態でしか表せないものですね。文学というものの一つの可能性を示す、戦後文学の傑作だと思います。

『邂逅』、椎名に個人的興味がない人が読んだらどんな感想を抱くか、非常に興味があります。
『懲役人の告発』、これを読むと椎名が本当にキリスト教を信じていたとは到底思えん。

>>166 の最後のリンク先 166の誤りです。済みません。


169 :165:02/05/16 21:20
>「深夜の酒宴」等では、あらゆる思想や価値を肯えないし、
>拒否するわけです。そこにあのどうしようもない、
>それこそ絶望とぎりぎりのニヒリズムがでてくるわけでしょう。
>この思想は哲学では決して表現できない、「小説」という形態でしか表せないものですね。
>文学というものの一つの可能性を示す、戦後文学の傑作だと思います。

なるほど…。
>68でも書いたけど、なんとなく「虚無的な気分」と「自閉」って印象しかなくて、
それは嘗て私自身にもたしかにあった時期なんだけれども(戦後という要素は絶対に外せないにせよ)、
「酒宴」読んだときにはむしろそれを過去の恥ずかしい自分を見せられているような、
自己嫌悪に近い気持ちで読んだ、そんな印象なんです。
「永遠〜」はもろドストエフスキーだし、作劇的なおもしろさもあってかなり楽しんだのですが。
「美しい女」のよさは…客観視できないくらいに近しい世界観をかんじたとしか言いようがなく、
やや特殊な位置づけです。

どうしても作品内容を個人に近づけて読んでしまうのが良くも悪くもといったところですか。
>164氏の感想をみると、私には見落としがたくさんありそうだ。
せっかくなんでひま見て読み直してみます…。

170 :164:02/05/18 17:55
誤記が多くて済みません。最近疲れてるようです。

>68 私は「深夜の酒宴」の、容易に希望を描かないところをこそ評価するわけです。
希望はなく、しかし、絶望せずに「堪え」続ける。
しかし、こんな状態に長く留まれる人はいないわけで、(人は生きなければならないのだから、)だからこそ、その後の転換が準備されたのでしょう。
とはいえ、私は、椎名の本当の格闘は、そこから始まったのではないかと思うのですよ。

>86 私こそ、「美しい女」に関して見落としがあるようです。暇が出来たら読み返してみます。

165氏、もし今余裕がおありなら、「酒宴」の原型、「黒い運河」も読んで見ませんか?(どっかの古本屋で1400円でした。)
いったん書いた「黒い運河」を、椎名がどのように自己相対化しようとしたかが判り、興味深い作品です。(加代の造形が全然違っています。)

『椎名麟三初期作品集』(河出書房新社, 1975.2 )所収。
内容注記 焔の槍,少女と老音楽師,男の言葉,幸福,鞄,霊水,家,第壱号試掘井,ある生の記録,四,小さな種族,夜霧,吊橋,元旦の記,霧の旅愁,境界線上の恋,黒い運河. 解説 (斎藤末弘)

確か全集未収録。今ちょっとみたら、大学図書館などで入っているところがいくつかありました。

171 :165:02/05/20 11:10
>170
丁寧なご紹介ありがとうございます。
「黒い運河」、たしかに興味深いですね。
たしか「深夜の酒宴」も結構時間かかってるんですよね、上梓するのに。

美しい女、永遠なる序章、重き流れ、深夜の酒宴ほか、
いろいろはいってオトクな全集(300円くらいw)をかなり前に
神田で手に入れたんですが、なかなか読む暇がなくて…。
「初期作品集」もキリスト教にまつわる発言集なんかも読みたいんですが…。
たぶん、6月になったら読めるのではないかと…。
麟三はいずれ再読するつもりでいたので、まあ気長に待ってて下さい、、、、

172 :吾輩は名無しである:02/05/28 23:39
深夜のage

173 :165:02/05/29 02:48
寝る前に少しだけ読もうと引っ張りだしてきた全集から、
適当に選んで『神の道化師』を読み、ぐいぐい惹きつけられて、結局最後まで読んでしまいました。
164氏がもうお読みになったかどうか分かりませんが、
とにかく、馬鹿みたいな言い方ですが、感動しました。落涙しますた。ほんと、読書してて久々に。
結局、小説なんて読み手個人個人が好き勝手に読めばいいものだとすれば、
これほど私個人の琴線に触れる作品も珍しいです。
というか、自分が麟三に強く惹きつけられる理由が、これ読んで少し見えたような。

ドヤ街を彷徨する寄る辺無き少年と、乞食同然の無能な労務者にして、
純粋な魂を持った善やんとのつつましやかな交流が主なストーリーなんですが、
性的な欲望も善意も人間としての能力のなさも、滑稽なまでに剥き出しになった善やんの
描き方に、ほとんど強烈なまでのヒューマニズムがあります。
そんな彼に嫌悪感を覚えたり、戸惑いつつも、縋るしか能のない少年。
そしてふたりに訪れる残酷な幕切れ――。

このような、哀切で胸掻き毟られるような感覚は、やはりドストエフスキーの眷属ならではでしょう。
人間愛を絶叫しているわけでなく、「倫理とはまず行為によって示されなければならない」、
という厳しい規律を冒頭で打ち出し、そこに沿って、彼らふたりの交流を描く訳です。
彼らに寄り添いつつも、きちんと距離を置いているし、劇構成も考え尽くされます。

なんちゅうか、自己マンな感想で終わりますが、
これを契機に、麟三を真面目に読んでいこうかと改めて思っています。
こんな望外の喜びの機会を与えてくれた164氏、本当にありがとうございます。

174 :164:02/05/30 09:55
僕は何もしていませんよ。(笑)
椎名は非常に好きな作家なので、このスレ見て読者が増えたら嬉しいですね。
文学史的な位置づけではとても重要な作家なのに、余りに読まれていなさ過ぎます。

『神の道化師』、だいぶ前に読んだので近日中に読み返してみます。
165氏、『懲役人の告発』未読とのことでしたが、そのうち感想お聞きしたいです。



175 :銀次郎:02/05/30 14:29
椎名麟三のスレッドがあることに今日初めて気がついた者です。

ところで皆さんは「邂逅忌」をご存知でしょうか?
椎名の命日に毎年渋谷の東急文化会館で開かれていたんですが、
世話人の埴谷雄高さんが亡くなられてからは、私は参加していません。

椎名と直接かかわりのあった年配の方々が参加者の大半だったので、
新しい読者には入りこみにくいところもありましたが。

今だに椎名麟三のを偲ぶ会が開かれているのは、やはり椎名の作品や人柄には
忘れ去ることのできないところがあるんでしょうね。


176 :164:02/05/30 15:09
3月28日ですか?(終わったばっかりですね。)
興味あります。

もっと詳しく教えてくださると嬉しいです。
椎名さんに関係した方と言われても、同時代人は殆どなくなってしまってますよね。



177 :吾輩は名無しである:02/05/30 16:39
>>173

178 :165:02/05/30 20:35
>174
「懲役人〜」、読みますとも!
ただ、全集を全部読んでからになるのでいつになるやら…。

文庫では数冊しか出ておらず、全集も殆どが在庫切れ、という状況下では、
人びとが麟三そのものを知る機会がすくないですよね。
これからも再刊行の予定なんかないんだろうし…。

>175
「邂逅忌」というのは初めて知りました。
ご存知かとは思うんですが、

ttp://www.human.mie-u.ac.jp/~onishi/shina.htm

↑「邂逅忌」のほかに「自由忌」というものもあるようです。
地道に研究活動をつづけいる方も結構いらっしゃるようですが、
検索してみると、作品集そのものよりも評論や伝記などの方が
はるかに入手しやすいというのも、なんだかなあ…。

179 :164:02/06/03 15:04
>178
全集全部ですか?それはすごいですね。私もがんばらねば(w
上の方でどなたかおっしゃってましたが、古本屋でなら簡単に入手できますね。
古書店の外に出ている100円均一コーナーに、しばしば日本文学全集などの端本があって、
代表作なら安く入手できます。
当時の単行本なども500円くらいで買えたりしますから、これから読んでみようという方にはお勧め!

180 :164:02/06/03 15:24
>178
情報ありがとうございました。
「邂逅忌」「自由忌」も知りませんでした。
基本的に作品がすべてだと考えているので、今まで調べてみなかったです。
なんていいながら、昨日は椎名がかつて住んでいた、世田谷区松原にいってみました。
いや〜、まだ住んでるんですね、お子さんかお孫さんでしょうか?
現在母屋と2階建てアパートがくっついてる建物になっていました。
ああ、ここがかつて文学青年たちが訪ねてきたところなのだな、
と感慨深いものがありました。

181 :165:02/06/05 01:11
>180
>全集全部ですか?
あ、書き方まずかったっす。
今、手持ちの全集に収録されている作品ということで。
「懲役人〜」も「邂逅」も「赤い孤独者」もはいっていない奴なんですが…。
近所の古本街にも、あることはあるんですが、全部単行本ばら売りで、
結構高めなんですよね。
近々、神田でもぶらついてみることにします。

>昨日は椎名がかつて住んでいた、世田谷区松原にいってみました。
しっかし、世田谷にあるんですねえ、そんなところが。
手がかりをみつけて探してみます。

182 :165:02/06/05 01:13
さて、数年ぶりに「永遠なる序章」読み返しました。
「文学を読んだー!」という充実した読後感と、
なんとも鮮烈でどこか(すでに)宗教的な安太の魂の輝きに
深い感銘を受けたんですが、いくつか不可解な箇所がありました。

この小説は、死が現実のものとして迫ったがゆえに、
逆説的に「自由」になれ、生が輝き始めたと思う安太の魂と、
周囲の人々との接触を描くことで成り立ってますね。
逆に言えば、

「しかし、一体、何を始めるのか。
それはほかの何ものかである筈がないではないか。
この生活をはじめるのだ。今日一日の生活をはじめるのだ。
そして人類は、長い歴史を通じてそうしてきたのではなかったか。
瞬間、瞬間にはじめ、一日、一日にはじめ、
永遠にはじめているのではなかったか。
たとえはじめることのなかに滅ぶのが人類の運命であっても。
そう。生活、それ以外に大切なものは何一つありはしないのだ」

この文章で主題のほとんどが言い尽くされていて、
死を自覚した主人公の哲学も、
最後までさしたる変化をみせないように思えます。
銀次郎のように、死を思うことがそのまま虚無にしかならない、
いわば「死を思う」ことの陰陽の「陰」を担う人物がとりわけ
興味深いんですが、「神を信じる=神は徹底的に無関心だから」とか、
妹に手をだしたりとか、自ら火を放ってあぼーんしたり、
さんざん周囲に迷惑をかける彼に、安太が寄せる深い共感。
それが今ひとつ良く分からなかったんです。
単にお互いが「死」にとりつかれた人間だから、
という解釈しかできなかったんですが、
ほかに何か意味があるんでしょうか?

また、ストに参加しながら、
全体のなかの一でしかないことに至上の喜びをみいだす。
「完全な社会主義者」であるとも自称する。
その辺も単に私が「社会主義者」という言葉への
理解が足りないのか、唐突のように思えました。

荒っぽいなあ、と思うんですよ、正直。一つの作品として。
漲る力は相当なもんだと思うし、その荒っぽさが又魅力なんですが…。

183 :165:02/06/05 01:15
長々とすいません。

個人的にいちばん胸に迫って「これだー!」と快哉を叫んだ
文章は、あまりに感動したので書写しちゃったんですが、
生活者ではない登美子と相対した時に考える、以下の部分です。

「自分は、ものにじかに触れ、ものをじかにつかみ、
そしてものにじかに苦しんできた。
しかしそうしなければ生きられないということが、
自分の生活であり、自分の父母の生活であり、
そして仲間の生活であった。
たしかに自分のなかにはそのような生活者特有の血が流れており、
そのような生活者特有の気分をもっている〜
〜たとえ、ものに直接する者だけが、社会に於ける価値の形成者であろうとも、
一つの敗残であり、呪われた存在であることの意識は、
避けがたいものであった」

麟三の作家としての一貫した姿勢が、
若干の卑屈さ(笑)とともに宣言されてるようで、ぐっときました。
やはり一生活者としての、重みと手応えを持った生、
それが作品の血肉となっているから麟三はいいなあ、そう思います。
長文失礼!

184 :吾輩は名無しである:02/06/09 00:27
先週一週間ずっと椎名を読んでた。

ちなみに「黒い運河」全集に収録されてますよ。

嫌いじゃないけれど、椎名の資質と私自身がスウィングしないから、
よくわからないなぁ。。。

185 :吾輩は名無しである:02/06/09 11:18


初めて覗いたけど、
へーえ、椎名でこんな真面目なスレが立ってたの、って感じ。
しかも荒しが入ってない(笑)

椎名って、「共産主義運動」と「実存主義の気分」と「焼け跡闇市」と、「キリスト教」と「私小説的手法」とが
渾然としているという、ちょっと不思議な世界だよね。
それと日本の庶民の生活感。

好みでは武田とか埴谷の方に行くけど、
いま思うと貴重か、やはり。

186 :164:02/06/10 12:11
>184 ありがとうございます。全集のうしろの方に入っていたのかな?
 調べてみます。

>185 揚げ足取るわけではありませんが「実存主義の気分」というより、
椎名・埴谷は日本の実存主義思想そのものだといった方がいいのではないでしょうか?
(確か、藤田省三等もそんなことをいっていたように思います。)
武田は戦後派のなかでも特異な作家ですよね。
好きな作品はたくさんあるけれど、「未来の淫女」には驚きました。

>181 仕事が忙しくなかなか読書時間がつくれません。(苦笑)
内容に関してちゃんとしたレスがしたいのですが…。
松原の家ですが、年譜などに載っていますよ。駅からすぐです。
でも本当は本所区江東橋の方に興味があるんですよね。
椎名の作品のなかで運河のイメージって大きいですし、ちょっとみてみたいです。
もっともアパートは取り壊されているでしょうけど(w

187 :吾輩は名無しである:02/06/10 17:03
はじめてきました。椎名麟三って遠藤周作と論争していますよね。
プロテスタントとカトリックの違いはあるけどお互いキリスト教作家だから。
そう素直にキリスト教を信仰できるものかって、遠藤が椎名に問いただしていたような……。
遠藤周作はそこから出発したんじゃなかったかなあ。


188 :吾輩は名無しである:02/06/11 17:32
>187
それはちょっと面白いね(・∀・)!
それで椎名は何と言ってたのか覚えてますか?
詳細きぼんぬ




189 :187:02/06/11 18:18
遠藤周作は母親の影響で無自覚に洗礼をうけたんですよ。
ずっとキリスト教を異国の宗教として肌に合わないものを感じてきたようです。
自分で宗教を選んだ椎名にしてみればそういった問題は埒外にあったのかもしれません。
西洋の宗教をそのまま信じることができるかと遠藤がほとんど激したかたちで問いただすと、
椎名は「だから君はインテリなんだ」と言ったそうです。
椎名にしてみれば、西洋の宗教、東洋の宗教という対立の図式なんかが
信仰の問題にかかわると思えなかったんじゃないでしょうか。
後年、遠藤が小説を書くにあたって、キリスト教にかかわる問題を批評家たちが
気付いてくれないと悩んでいたとき、先輩の椎名が「私は君の小説を読んですぐにわかったよ」
といって励ましたそうです。
あのときは感激して顔を伏せたと遠藤はのちにエッセイに書いています。
ハッキリと確かめたわけではないですが、そうしたエピソードを読んだ覚えがあります。

190 :木村末男:02/06/11 22:14
165です。
番号だとちょっと分かりづらいかもしれないんで、HN変えました。どうでもいい事ですが。

>164さん、レスはなくったって別にかまわないですよ。
個人的に麟三を読む時期なんで、暇見て勝手にカキコしてるだけですよん。
ただ、「永遠〜」にせよ「美しい〜」にせよ、
分かるようでいて分からない部分というのが多く、すっきりと割り切れないんです。
考えていた以上に不可解なまなざしに根差した作品世界というか。

>椎名の作品のなかで運河のイメージって大きいですし、
永遠なる序章も、運河ではないですが、お茶の水の橋の上から下の川を見ている場面からはじまりますね。
深夜の酒宴の冒頭のイメージも忘れがたいです。

>189
非常に興味深く面白いお話、ありがとうございます。
ソース元など教えていただくとありがたいんですが…。是非とも読んでみたいので。
そのお話の中から、麟三の人柄や宗教の考え方、なかでも信仰への希求を空論じゃなく、
実感として捉え考えるという姿勢が窺え、たまらない魅力に映ります、個人的に。


191 :189:02/06/18 01:27
記憶違いがありました。
椎名の回宗に対して遠藤周作が、「抵抗も障害も」なく、回宗以後も受け入れた
ことに対して疑問を呈していたのは確かです。(『椎名麟三論―微笑をとりめぐるもの』)
対談をしたのはその後のことで、そのときは死について議論しています。
そのときに椎名の「あなたたちはインテリだということだ」という発言があったようです。
対談のようすは詳しくわからないのですが、『戦後日本精神史』(久山康編 基督教学徒兄弟団刊)
に収められているようです。
梗概は(私はこちらしか読んだことがないのですが)佐藤泰正著作集7『遠藤周作と椎名麟三』(翰林書房刊)
で知ることができます。
おかげさまで記憶の曖昧な部分を是正することができました。 

192 :164:02/06/18 11:27
久々に来ました(でもないか?)
『黒い運河』全集22巻に入ってますね。済みません。

>191
遠藤については余り知識はないのですが、非常に興味深いお話です。
椎名の受礼が当時の知識人にどう映ったかの一つの例としても面白い。
遠藤は今では「第三の新人」の一人という扱いだけど、
出発点では確か新進の批評家と見られていましたよね。
(それでフランス留学したんじゃなかったっけ?)
椎名のインテリ発言もそうしたことと関わるのかな。
189氏のレス読んで、遠藤にも興味がでてきました。

193 :吾輩は名無しである:02/06/18 11:29
椎名麟五キライ。

194 :吾輩は名無しである:02/06/18 14:33
初めてスレを読みましたが、椎名麟三これから読んで見たいと。
作家その人じゃなく、作家について話してる人達を信頼できそー。。
と思って新しく読み始める事多いです。

195 :164@:02/06/18 15:47
>


196 :164:02/06/18 15:53
↑済みません。

>194
僕は基本的に作品がすべてだと思っているので、
作家の人格なんか関係ない!と思っているんですが(w
この作家は、人柄が信用できる数少ない作家ですよ。
だから戦後は、弟子にしてくれって若い作家がたくさんたずねて行ったんですね。

因みに僕はこのスレの木村末男氏こと元165氏非常に好感も持ったので、
遊びに来ている次第(w

197 :194:02/06/18 21:34
>164
実は椎名氏はドストエフスキイ繋がりで来ました。遠藤周作もいろいろ
読みましたが、彼との関係なども興味深いです。人格と作品との関連は、
始めは作品で感動し、作家の人格を後で知って成る程と納得するというのが
私のパターンです。人格を知ってガッカリと言うのは、異性関係に関してが
多いかな(笑  

198 :164:02/06/19 09:39
>197
ドストエフスキーですか!
日本の、特に戦後の作家は彼の影響を受けた人が多いですね。
確か遠藤の「おばかさん」ってドストエフスキーに啓発されて
書かれたんじゃなかったっけ。
遠藤に関しては本当に知らないので、ご教示いただければ幸い。

>人格を知ってガッカリ
例えば埴谷とかですか?(w
まあ、女性問題はさておき、(きちんと評価しなければならない作家ではあるけれど、)
やっぱり僕は椎名の方が好きなんですよねぇ

199 :192です:02/06/19 17:30
私は遠藤周作をよく読みましたが、実は椎名麟三についてはよく知らないんです(すみません)。
このスレッドにきて、椎名も読んでみたいなと思いました。時間ができたら読んでみるつもりです。
遠藤が「おバカさん」を書いたのは、164さんのご指摘のとおり、ドストエフスキーの「白痴」を念頭においているようです。
ただ純文学としては扱われておらず、通俗小説、中間小説という位置づけにあるようです。
(悪役として殺し屋が登場するのですが、その名前が「遠藤」であったりします。)
江藤淳らの賛辞もあって、作品としては評価されているようです。
遠藤周作は戦後最初のフランス留学生で、もともとは批評家を目指していました。
留学した先で西洋と東洋の思想、宗教上の乖離に悩み、小説を書こうと決心したらしいです。
批評家あがりということもあって、「あいつは頭で小説を書いている」と仲間から指摘を受けることもしばしばあったようです。

 遠藤は狐狸庵ものなどおちゃらけたエッセイが有名ですが、純文学は重い主題を扱っておりこれが同一人物かと思うほどです。
そういうわけのわからないところが魅力で、好きになりました。
作家の人格を知って好きになったといえるかもしれません。



200 :末男:02/06/20 02:28
おお、なんかいちどきに盛り上がったような痕跡が…!

>191
詳しく情報を提示していただいて、本当にありがとうございます。
遠藤周作は「イエスの生涯」と「キリストの誕生」その他いくつかしか読んでいないのですが、
「イエスの生涯」でのストレートな「愛!」の称揚には、率直に言ってめちゃ胸打たれました。
ちょうど、聖書を読み終えた後に読んだので、遠藤周作が講解する新約聖書を読むようで、
非常〜に感慨深かったです。

私自身はクリスチャンでもなんでもないんですが、
どうもキリスト教にゆかりの深い作家に惹かれるようです。
だから遠藤周作の代表的な作品群もいつかきっちり読んでみたいと思っています
(相方の北杜夫は熱心に読んだんですが…)。
どこかのサイトで紹介されていた、氏の「俗からしか聖は描けない」という言葉が印象に残っていますが、
この言葉、麟三の作品世界にも思い切り当てはまるような気がします。

>196
どうぞ末永くよろしゅうおながいします(w
「自由の彼方へ」、ならぬ「自由の彼方で」を読んでます。
相変わらずのあの痛々しさと卑屈さと滑稽にヒイヒイ随喜してるんですが、
あんな風に、外にも内にもいろいろなコンプレックスや自意識や欠落を抱えこんだ人間は、
ちょっと悪党にはなりえないですよね…写真見てもやけに瞳が澄んでるし…。

201 :164:02/06/20 10:01
>200
末男さん、こちらこそよろしく
椎名スレはマタ〜リ進行中(w
192氏の参戦(?)で面白くなって来ましたね〜

>留学した先で西洋と東洋の思想、宗教上の乖離に悩み、小説を書こうと決心したらしいです。
なるほど。それでああいう「転び」を扱ったもの等が書かれたわけですね。
色々詳しく書いていただけたので、参考になります。
因みに遠藤って晩年泥棒に入られて、でも飄々としてましたよね。
好印象を持ちました。

>写真見てもやけに瞳が澄んでるし…。
そうそう。椎名のデビュー当時、確か本多秋五だった気がするけど
(近代文学の誰かであることは確か)、
本人に会う前に写真みてさ、
「この顔は只者ではない」とか言ったそうな(w

>194さん
『深夜の酒宴』読んでね〜!

202 :吾輩は名無しである :02/06/20 23:23
はじめまして、
私にとって椎名麟三さんは母の青春、これまで読め読め読んでお願いだからと
言われて、美しい女だけ読みました、夢中になって読んだ記憶はあるけど
他の作品まで読みたいと思わなかった、
暗くてだめだあと思ったのかもしれない。
でもその後、いろいろな場面で呼んでもいないのに
美しい女が現れることになろうとは・・・
無意識のうちすごいインパクト受けていたんだなと思います。

ところで
椎名麟三さんと見沢知廉さんの作品
何か通じていると思うのですが、
皆さんはいかが思われますか?



203 :164:02/06/21 10:24
>202
はじめまして!
見沢知廉、前から興味はあったけど未読
これを機に読んでみます
お薦めあったら教えてくださいませ

204 :末男:02/06/21 10:30
>201
>「この顔は只者ではない」とか言ったそうな(w
いやー、納得です。
私がみたのは信仰の道に入ってからのものばかりなんですが、
幕末の志士の写真に見られるような、
えもいわれず強い光を瞳に宿してるんですよね。

>202
はじめまして。

>椎名麟三さんは母の青春、これまで読め読め読んでお願いだからと
>言われて、美しい女だけ読みました
いやいやいや、いい話を聞かせていただきました。
しかし、麟三が青春だったと言い切るご母堂というのも珍しいというか、
かなりひた向きな青春を送られた方のようにお見受けします。

>でもその後、いろいろな場面で呼んでもいないのに
>美しい女が現れることになろうとは・・・
非常に興味深いです。具体的にどんな感じなんですか?
自分にとってのなにか象徴的な「美しい女」が頭の中に住んでしまったとか?
興味深いのでよろしかったらお教えください。

見沢知廉氏の作品は獄中記一冊しか読んでないのですが、
類似を見るほどよく覚えてないというのが正直なところで…。
それとも「懲役人の告発」などに似ている部分があるんでしょか…?

205 :164:02/07/07 18:37
さて、見沢知廉。
椎名との比較を試みるにはかなりの手続きが必要なのでは。

『天皇ごっこ』
何しろ作家の個性と体験自体が非常に特殊で、
扱われる事実がとにかく面白いから、ぐんぐん惹き付けられて読めちゃう。
ただ、よくも悪くも非常にわかり易い。
これは盾の両面であって、左翼運動などを通過しない若い世代にも簡単に読める反面、
思想的に浅いというのは否めない。
例えば北一輝の捉え方なんかも、非常に単純化されている気がする。
まあ、あれだけの素材を小説化しているわけだし、
ないものねだりなんですけどね。
面白かったです。
他のものも読んでみたいです。

椎名との比較ということであえて言えば、椎名の文体はどもる文体ですよね。
(井口時雄も言ってるけど。)
見沢氏にはそれは全くないと思います。

ところで、椎名ってテロルの問題についてどう発言してましたっけ?
そのうち調べてみますが、誰かご存知だったら教えてください。

206 :164:02/07/08 14:00
×井口時雄
○井口時男

それから「どもる」なんて用語は使ってないですね。
他のものと混同してました。
済みません。

207 :吾輩は名無しである:02/07/10 00:25
164さん
私の方もこれを機会にと、
<私の聖書物語>から読み始めているのですが、
これがまた進まない進まない。
私の選択いきなりのこれで良かったのでしょうか?
たくさんあるし難し過ぎるしで、
本当困ってしまう。

164さん、末男さん、お返事はしばらくかかりますので気長ーにお待ち下さいね。

208 :末男:02/07/11 13:36
>207
「私の聖書物語」って去年くらいまであちこちの本屋に置いてあったのに、
最近てんで見かけなくなった気がしますなあ。
古本屋で探してる一冊です。

信仰関係の著作は、いくらかその信仰心を共有したり、
あるいは宗教に多少の関心を持たないと、
読み進むのはちょっと辛いかもわかりませんね。
こないだ「自由の彼方で」読了したんですが、
これは信仰とは無関係だった不良時代やら左翼運動の時代を、
あまりかしこまらず、ユーモラスにテンポ良く描いているんで、
わりと馴染みやすいかもしれません。
というか、麟三のミゼラブルな青春が窺え、かなり笑える快作です。
こういう、主人公を突き放したような諧謔は「永遠なる序章」
なんかでは全然見られないもので、
私はこういうミゼラブルゆえに笑えるという麟三が大好きだなあー。

209 :末男:02/07/21 14:19
さて、夏休みだからあげとくか。
学生の皆さん、夏休み期間中には、
ドストエフスキーやらトルストイの大長編に挑戦しつつ、
是非とも麟三を読みましょう。



210 :164:02/07/24 10:58
>209
すてきな夏休みですね(w
私も少々余裕がでてきたので、ぼちぼち読み始めようと思っています。

>207
気長ーに待ってますよ(w

ところで現在、椎名のものって、講談社文芸文庫版『自由の彼方で』以外、
新刊では入手しにくいみたいですね。
私は「本は古書店か図書館で!」と思ってるのでさして困らないんですけど、
日本の実存主義の作家といわれれば真っ先にあげられる人なのに、
ちょっと酷すぎますよね。

211 :207:02/07/24 12:36
>末男さん
「私の聖書物語」はちょっと横に置きまして、
さっそく「自由の彼方で」を読みはじめています。

>164さん
家に椎名全集が揃っているって、ありがた〜いことだったのですね。


母にこちらのスレッドメッセージを全部プリントアウトして渡したら
うんうんひとつひとつわかるわかるって、
とても感激してました。

212 :大工の源さん:02/07/25 01:41
ねえねえ、『椎名麟三全集』に「安部公房 赤い繭を推す」ってあるけど、
初出にあたってみたら「近代文学」に掲載されてないんだけど……
情報キボンヌ

213 :吾輩は名無しである:02/07/25 02:05
太宰との比較みたいなことはしないの?
テーマ的にはほぼ同じと見たが

214 :末男:02/07/27 01:39
>211
>母にこちらのスレッドメッセージを全部プリントアウトして渡したら
>うんうんひとつひとつわかるわかるって、とても感激してました。
いやー、本当にいい話に出くわしました。
良い本は何世代にも亙って読み継がれて行くということが、
しみじみ実感できるお話ですね。
「超マイナー」の麟三だけになおさら感慨深いです。

>212
すいません、私は全然・・・

>213
太宰・・・!?
わたしゃ太宰も不案内なんで意表を突かれたんですが・・・
主題、ほぼ同じなんですか?>164さん。

215 :芥川賞候補某:02/07/28 20:59
夜中倒れた時、自宅は松原あたりだと思ったけどタクシーが拾えず
かなりの巨漢だったという氏を
奥さんと娘さんの2人で、夜の暗い道を甲州街道まで1`近く運んで
そこでなんとかタクシーをつかまえ病院に運んだそうです。
当時その付近で貧乏文学青年だった私は、このエピソードには胸を衝かれました。

なんで救急車を呼ばなかったのか、等
この話にもっと詳しい人いませんか。

216 :吾輩は名無しである:02/07/28 23:44
>>214
太宰と椎名
転向文学つながり。

217 :164:02/07/29 11:29
あらら、ちょっと来ないうちにたくさんレスがついてる・・・

>211
うわっ、プリントアウトですか?恥かしい・・・。
今後もっとまじめにやらせていただきます。

>212
今手元に冬樹社版全集、14・15巻があるんですが、
「安部公房 赤い繭を推す」なる一文は見当たりませんでした。
それ以外でも、ネットでみた限りヒットしなかったんですが(もれがあるかも知れない)、
それは一体全集の何巻に載っていたのですか?
私も是非興味があるので、教えていただければ調べますよ。
そのタイトルからいって、1951年頃に書かれたものだとは思いますが。
あと、そのネタの出所を示してくださいまし。
因みに一般的にいえば、全集改題や参考文献一覧が間違っていることなんかざらです。
人間だれでも間違いはありますからね〜。

>213
椎名研究の御大、斉藤末弘先生に以下の著作あり。
『太宰治と椎名麟三』緑地社, 1973.4
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN00957183
でも古本屋でふつーに売ってますよ。
私もこれから読もうと思っていたところ・・・なんです。

>215
それはだいたい、いつ頃のことなんでしょうか?
もう少し詳しくご存知だったら教えてください。

>216
>末男氏
転向、敗戦を経て、実存的なものにぶちあたった、ってことでしょうか。
あと、ニヒリズムの問題とか・・・。
確かに椎名のものには太宰のある種の影響が感じられ、
私も以前からちゃんと勉強したいなあ・・・とは思っていたんですが(w
しかし、転向なんていうと、却ってその質的差異の方に目がいってしまいますね。
ちょっと不勉強でお恥ずかしいので、またレスします。

218 :164:02/07/29 13:10
>源さん

あなたのごらんになった書誌情報は、恐らく不正確です。
「赤い繭」の初出は『人間』1950年12月ですから、
『近代文学』に書評が載ったとすれば、
50年11月〜51年末だと推定されます。
私も直接目を通しましたが、そのようなものは一つもありませんでした。
(『人間』を『近代文学』と間違えたのではと思い、
こちらも調べましたがありませんでした。)
かわりにあったのが『近代文学』「編集後記」です。

正確に書くと、
『近代文学』第六巻第六号、1951年9月「編輯後記」。

  僕は、躊躇なく安部公房の「赤い繭」を推した。彼の作品が独自なもの
 であるだけでなく、日本文学の未来という点から考えて、それに応え得る
 唯一のものであつたからである。
 (以下略)

以上の記述から、「安部公房 赤い繭を推す」なるタイトルを誰かが
(椎名全集改題を書いた方かな?)、
後からつけたものと思われます。
これもよくあることですけど、困るんですよね〜、ホント。
因みにこの一文の終わりには、「これは戦後文学賞選定委員として書いたものです」
という、恐らく椎名自身によることわりがきが入っていました。

しかし、椎名の書評って、ほんと、「椎名」だよな〜(w

219 :末男:02/07/30 11:55
>215
興味深いエピソードですね。
麟三の家の近所で貧乏文学青年…それ自体すばらしくロマンティックな
感じがするのは私だけでしょうか…。

>216>217
ああ、太宰もそういう背景を持っていたんですか。
…って
思いっきり無知さらけ出しまくってる自分が情けないですが…。
ありがとうございます。
七十代後半のお年寄りに話を伺ったりすると、共産主義への思い、
みたいなことを語られる方が多いですね。
憎々しげに語る人もいれば、懐古的に語る人もいますが。
そんな方々に話を伺っていると、なにか「昭和の匂い」みたいなものが
ひしひしと感じられて、そのたびに麟三の作品世界を想起するのでした。

それにしても、164氏は本当に諸々のことにお詳しいですね。
尊敬します、本当に。

220 :大工の源さん:02/07/31 01:07
>>218
情報ありがとうございます。
「近代文学」第6巻第4号に「第二囘戰後文學賞發表安部公房『赤い繭』
授賞作品に決定」というのがありましたが、椎名麟三のものは掲載されていなかったので。
ちなみに『椎名麟三全集23』に「安部公房「赤い繭」を推す」が所収されていて、
初出は1951年「近代文学」4月号とあります。


221 :164:02/07/31 14:07
>源さん
私も全集23巻、確認しました。
『近代文学』1951年9月号の「編輯後記」と全く同じものでした。
(仮名遣い等若干の訂正有り。)
というわけで、斉藤さんの誤記であることが判明。
ついでに上で少々生意気なことを書いてしまいましたが、
23巻の編集の関係上、タイトル変更は止むを得ないような気もします。
タイトルに「安部」『赤い繭』を入れないと、見にくいですからね〜
まあ、こういう編集作業って何を基準にするか、難しい問題です。
私は個人的に初出に忠実にやっていただきたけると、とっても嬉しいんだけど……。


222 :164:02/07/31 14:33
>末男さん
あんまり褒めないでくださいね、いい加減に書いてるから(w
ただ、太宰の転向と椎名のそれとは非常に違っているように思います。
太宰の場合、皆が皆左翼運動を通っている世代でしょう。
そこで、金持ちのボンボンである太宰の苦悩が生じてくる。
運動に関しては少〜しはやったけど、殆どタッチしていないんじゃなかったっけ?
それに比べて、椎名の方はもっと切実ですよね、あらゆる意味で。
そういうわけで、マルキシズムに対する距離のとり方は両者で非常に異なっている気がします。
とはいうものの、「転向に対する罪の意識」という観点から比較すると、
いろいろと面白いものが出きそうですね。
今ここで書く準備がないんですけど。

さて、斉藤末弘さんの『太宰治と椎名麟三』ですが、現物確認したところ、
両者を比較したものではありませんでした。
(太宰論と椎名論が一緒に収められているだでした。)
皆さん、申しわけない!
ただ、斉藤さんは椎名研究に入る前、太宰をやっておられたようで、
ところどころ、太宰を引き合いにだしつつ椎名を論じておられます。
もう少し読んでからレスしますが、
216氏風にいえば、「自殺つながり」「キリスト教つながり」
っていうことのようです(w

223 :吾輩は名無しである:02/07/31 19:55
>>221
斎藤さんって、椎名麟三全集の解題もやってるの?

224 :末男:02/07/31 22:51
>222
なんとなく、イメージですが、太宰は生活者って感じが全然しませんよね。
麟三の場合は、何を云っても生活者の言葉にしかならないような気がします。
こう、下から這い上がっていくというか、地を這いつづけるというか・・・。
もちろん、そういう部分が大好きなんですが。

カミュと麟三を比較研究してる本は、結構ありますよね。
私は、麟三とカミュをもっと沢山読んでから、
そういった論文を読もうかと思っているところです。
…いつになるやら。

225 :吾輩は名無しである:02/08/01 23:40
急にここにきてレスが止まるという罠。
末男がレスを滞らせたのか……という罠。

226 :164:02/08/02 10:51
>>223
やってるよ。
『椎名麟三研究』の中心メンバーでもあります。
椎名で数冊本出して、未だ論文書き続けてるって、すごいよね〜。
今後も是非がんばっていただきたいものです。

>>224
>カミュと麟三を比較研究してる本は、結構ありますよね。
そうなんですか?・・・と無知をさらけ出す私(w
例えばどんなものがあるか、具体的に教えていただければ、嬉しいです。

>なんとなく、イメージですが、太宰は生活者って感じが全然しませんよね。
>こう、下から這い上がっていくというか、地を這いつづけるというか・・・。

そうそう。
例えば斉藤末弘氏の説を敷衍していえば、自殺を乗り超え、生きてゆくのが、椎名。
「人間は、どのようにして虚無を超え得るのか」
これこそが、常に椎名の内部に問い続けられていた問題だと、斉藤氏は述べています。
このニヒリズムをどう乗り超えるかで両者は大きく分かれるのだけれど、
自殺に堪え、生に堪える椎名には、やはり生活者としての底力みたいなものを感じますよね。

227 :末男:02/08/04 14:11
>225
止まってないじゃんか(w
ロムってるんならなんか書けばいいのに

>226
>例えばどんなものがあるか、具体的に教えていただければ、嬉しいです。
近所の図書館にいつも二冊ばかしあるんですが、ちょっとタイトルと著者名が思い出せません。
近々、用事があるのでそのときに確認してみます。

>自殺に堪え、生に堪える椎名には、やはり生活者としての底力みたいなものを感じますよね。

はげ同です。
繊細なんだけれども、実はあまり感傷的な人間ではないような気がします。

228 :164:02/08/05 11:35
今日は『シーシュポスの神話』を読みながら出勤。
ちょっと怪しいか・・・(w

>近々、用事があるのでそのときに確認してみます。
気長ーにお待ちしてます(w

>繊細なんだけれども、実はあまり感傷的な人間ではないような気がします。
確かに。その辺のこと、ちょっと詰めて考えてゆくと面白そうですね。
椎名の体験と資質もさることながら、
日本の従来の文学と切れていることも関係するのかなあ。
考えてみますね。

229 :吾輩は名無しである:02/08/05 12:50
「たねの会」って何ですか?椎名麟三と関係ありますか?

230 :164:02/08/05 14:15
椎名は、プロテスタント文学集団「たねの会」創設時(1960年)からの中心メンバー。
他に佐古純一郎や高見沢潤子など。
高見沢はいわずと知れた、小林秀雄の実妹。
そういやむか〜し、読んだな、『兄小林秀雄との対話』(w
斉藤末弘さんも確か「たねの会」会員だったように思います。

231 :吾輩は名無しである:02/08/05 16:11
>>230
164さん、ありがとう。
「たねの会」ってなにか、会報みたいなものがありますか。あったらどこで
手に入れたらいいのでしょうか?


232 :164:02/08/06 10:14
やっぱりものぐさせずに、一々調べんといけませんね(苦笑)。
>>230、最後の一行のみ誤りでした。

>「椎名麟三を語る会」は会長:斎藤末弘、副会長:柳谷郁子・井上久男、事務局長:柴田光明の諸氏が役員を務め、椎名文学研究者の江頭太助・宮野光男・久保田暁一・長濱拓磨、たねの会のメンバー、地元の大谷恒彦・森本穫・沖藤一昌、等の諸氏が中心となったグループです。
http://www.human.mie-u.ac.jp/~onishi/shina.htm


233 :164:02/08/06 10:21
>>231
『たね』 : 文芸雑誌 / プロテスタント文学集団たねの会 [編]<タネ : ブンゲイザッシ
東京 : たねの会事務局
別タイトル: たね(普通号) ; 文芸雑誌たね
著者標目: プロテスタント文学集団たねの会<プロテスタント ブンガク シュウダン タネ ノ カイ>
所蔵図書館:日本近代文学館 81-95,97-128<1969-1973>+

『たねの会月報』<タネ ノ カイ ゲッポウ>. . -- 東京 : たねの会事務局
所蔵図書館
日本近代文学館 56-80,126-207,209-237,239-243,245-266<1967-2000>+


234 :164:02/08/06 10:31
たね<タネ>. -- (AN10400807)
1号 ( [1964.1] )-. -- 東京 : たねの会
. -- 東京 : 教文館 (発売), 1964-
注記: 2002年7月1日発行の号は32号(31号との誤植あり)
別タイトル: 文芸雑誌たね ; たね. [特別号]

所蔵図書館:
活女大 4,7-28,30-31<1965-1999>+
関西院大 雑 4,7-26<1965-1990>
広女院大 1,4,7-26,28-32<1961-2002>+
国文研 書庫 4,7-26,28-32<1965-2002>+
西南院 図 4,7-26,28,30<1965-1998>
青学 1,4,7-26,28-31<1961-2000>+
東神大 4-26<1965-1990>
同大 神 1-10,12,14<1964-1973>
同大 人研 1<1964-1964>
日大文理 14<1973-1973>
日本近代文学館 1-31<1964-1999>
梅光院 4,7-26,29,31<1965-1999>+
北陸学院短大 1-26<1964-1990>
立大 4-26<1965-1990>

ソース
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/krkproc

これじゃあ、ワケワカラン!という場合は再度聞いてくださいな。
あと、東京近隣在住者か否か、大学図書館を使える環境にあるかどうかで文献の入手方法が変わってくるので、
もし差し支えない限りでおっしゃってくだされば、詳しくお答えします。

因みに日本近代文学館はコピー代が高いです。
確か、会員60円、その他100円。

235 :164:02/08/06 10:59
すみません。上に貼り付けたのではジャンプできないようなので、
必要があれば、下記で検索してください。
http://webcat.nii.ac.jp/

236 :164:02/08/06 11:16
ところで、僕の初カキコが5月15日、
いつの間にやら中心メンバーみたいなことになってここまでやって参りました。
で、末男氏との遣り取りも2ヶ月半、僕にもそれなりの感情があるわけですよ。
でね、何を言いたいのかといえば、レスの催促や強要は止しましょう、ってことです。
皆、自身の生活があるんだし、僕だってこれから旅行だってあるしね。
絶えずあがっているスレではないですけど、皆さんよろしくおながいします。

237 :吾輩は名無しである:02/08/06 18:32
>>234
ありがとうございます。私が探しているのは、どうやら「たねの会月報」らしいです。
しかし、近代文学館には所蔵されていない号みたいです。椎名麟三全集には載っていない
ものが、この月報には載っているみたいなので興味がありました。
ところで、sage進行ですか?

238 :164:02/08/06 23:00
>>237
ええっ?近代文学館に所蔵されていない?
そんなこと言われたら、調べざるを得ないではないですか!(w
もう少し、具体的に情報出してくださいな。
何でその存在を知ったのか、何時ぐらいのものなのか、等。

237さんがどういう方か判らなかったので、233、234のようなレスつけたんですが、
それでは、既に雑誌記事索引、国会等もお調べになってますよね?
もちろんヒットしなかったんですが(w
冊子の目録はご覧になりましたか?
ネットだと結構漏れがあるんですよね〜。
あと、ご存知だとは思いますが、webcatも漏れがありまくり。
近隣の大学図書館のopac検索してみてください。
雑誌の性格から言って、キリスト教系の大学図書館や、会員と縁の深い図書館等がいいかも。
もし結果判ったら教えてくださいね〜。

別にsageなくていいです。

239 :吾輩は名無しである:02/08/07 00:39
>>238
1965年2月「たねの会月報25」に椎名麟三が安部公房の戯曲について
評しているという情報を入手(おおげさ)しましたもので。同時代作家が、
安部公房をどのように評しているのか、調べているところです。
大学では戦後文学作家を研究しようと考えているのですが、安部公房にするか、
椎名麟三にするか、その他いろいろ迷っている最中です。

240 :164:02/08/07 11:22
ソースは『ユリイカ』の安部公房書誌かなんかかな?
う〜ん、すぐに見つかると思ったのに、意外とやっかいかも。
大宅荘一にもないみたいだし・・・。
とりあえず、>>238で私が書いた方法をやってみて、それでなければ、
「たねの会」会員に直接おながいしてみるのも手かな。
私も図書館に行く機会があったら、チェックするようにしときます。

同時代評集めるのは、大変な作業ですよね。
安部公房関係書誌に載っているものをまず片っ端から集め、
あとは、自らの足で探すしかない。
がんばってくださいね。

この前暇だったので、椎名の参考文献検索してたんだけど、(w
余り若手いないみたいよ。ねらい目なんじゃない?
安部だったらそれこそたいへんだ(w

241 :吾輩は名無しである:02/08/08 00:31
>>240
新潮社から『安部公房全集』の別巻が「書誌」となっているので、出るのを楽しみにしているのです。
まだ出ないんです。

242 :吾輩は名無しである:02/08/08 01:19
「運河」
読んだことあります
こんなかんたんに男と女は一緒になれるもんかと
おもった
古本屋でハードカバーのぼろなの 100円でかった
古本屋のケチおやじに「これ読んでくらーくならないでね」とかいわれた
確か暗くはならなかったとおもう

243 :末男:02/08/08 11:53
>164氏
ええ、マターリいきましょう、マターリ。
私も図書館行く前にちょっと避暑地へいってまいりやす(w


244 :吾輩は名無しである:02/08/09 14:20
>>241
なんか結局探してあげられなくて、ごめんなさい。
そのうち、ひょっとみつかることもあるかも知れないので、
そうしたらお知らせします。
(古本屋関係のサイトなどで、探求書コーナーに出してみるといいかも。)
まあ、同時代評集めなんて1、2年でできることじゃないですけどね〜。
それから主だった雑誌は、せめて目次と編集後記は自分で直接目を通すべきです。
(誰も知らない資料が、結構みつかる。)

『安部公房全集』、かなりしっかりした仕事みたいですね。
完全年代順で、編集者のこだわりが感じられます。
別巻、楽しみですな。

>>242
『運河』、実は未読。
この前『全集6巻』借りてきたばかりなんだけど・・・(w

>>243
最近ビールがすすんじゃって、読書時間減ってますわ(w

245 :末男:02/08/20 13:19
夏休み終了保守!

246 :吾輩は名無しである:02/08/30 10:50
そろそろage

247 :緊急に募集。:02/08/31 06:57
「壁の中の記録」について、みなさんのご意見、あるいは情報を伺いたく存じます。
宜しくお願いします。

248 :吾輩は名無しである:02/08/31 10:18
宿題かい?(w
そんな漠然とだされても答えようがない。
何が聞きたいのか詳しく書かんと(w

249 :164:02/08/31 13:04
皆さんお久しぶりです。
さて「壁のなかの記録」ですが、またまた全集解題のミスを発見してしまいました。
247さんは恐らくお手元に『全集1』をお持ちだと思います。
その解題に既刊本未収録とありますが、月曜書房版『深尾正治の手記』に収録されているようです。
(ただし、私も現物確認をしていないため、webcatの記載が謝りである可能性が有ります。
ただし、国会とwebcatで刊行年が異なっています。(前者1949年、後者48年。)
この月曜書房版はかなりレアみたいですよ。みつけたら買いですね。

えっ?そんなことが聞きたいんじゃない?
まあ、でも時間があるんだったら、書誌情報の訂正なんかも入れておくと、
ポイント高いですよ。

因みに、参考文献ですが、「壁のなかの記録」だけの論文はヒットしませんでした。
(雑誌記事索引・国文学研究資料館データベース)
短篇だし、他の作品と一緒に論じられている可能性が高そうですね。
地道に探すのがいいんだけど、そんな時間ないんだよね?

250 :緊急に募集。:02/08/31 19:33
 早速のレス、ありがとうございました。書誌情報は改めて確認してみます。
本当にありがとうございます。
 作品の研究史的な位置付けなど、基礎的なレベルで参考になりそうな資料
がありましたら、どうかご教授ください。とりあえず全部の論文をあたって
みます。煩わせてしまって申し訳ありません。

251 :164:02/09/01 11:54
ひょっとして卒論かなんかですか?
だとしたら、少々時間があるから、(w
お薦めするものもかわってくるよね。
作品の位置付けも重要だけど、椎名の位置付けについてはどうですか?
例えば、本多秋五『物語戦後文学史』など、戦後文学関係の基本文献には目を通してる?
失礼なこというようだったら、スマソ。

私も「壁のなかの記録」を直接論じてるものを探してはみるけど、ちょっと時間が掛かりますよ。
とりあえず椎名論として、斎藤末弘氏のものを読んでみては?
伝記的なことも書いているので、作品と事実関係の異同が確認できます。
(「壁のなかの記録」は恐らく殆んどフィクション。)
ただし、研究者ってやつは、得てしてその研究対象である作家に惚れ込んでいるし、(w
どうしてもバイアスがかかっちゃう。
加えて、椎名研究者はクリスチャンが多いしね。
というわけで、山城むつみと井口時男に当たってみては?
もう読んでいたら、スマソ。


252 :緊急に募集。:02/09/02 04:19
やはり斎藤末弘氏のものが、基本的にはカノンとされてるんですね。
(これまでの議論に多出していらっしゃるので)
ちょっと所用で「壁の中の記録」を読まなければならなくなって、
基礎のレベルですが、椎名研究者としては誰が土台とされて
いるのかすら分からない状態でしたので、非常に助かりました。
どうも研究動向を短期間で押さえるのは、取り掛かりがないと
難しいです。

こんなところから始まった椎名麟三体験ですが、私にはどこか
懐かしい文体で、とても好感が持てました。仕事とは別に、
趣味で読み進めたいなと思います。キリスト改宗以後に
どう書き方が変化するのか(しないのか?)も楽しみです。


253 :164:02/09/02 11:15
>>252
>やはり斎藤末弘氏のものが、基本的にはカノンとされてるんですね。
>(これまでの議論に多出していらっしゃるので)

どうなんでしょう。今までのレス読まれればわかると思うんですが、
私も椎名論なんて最近読み始めたばかりなんで。
ただ、雑誌記事索引・国文学研究資料館のデータベー等は既にチェックされたことと思いますが、
最近では斉藤さんとその仲間たちの仕事が殆どですよね。
今年でた『論集椎名麟三』に目を通しておけば、最近の研究動向はほぼわかる
……と、私は思うんですが(w

「壁の中の記録」については、同時代評にあたった方がよさそう。
ただ『深夜の酒宴』や『永遠なる序章』の方がインパクトが強くて、
殆ど無視されていた可能性がある。
まめに雑誌をチェックしていくしかなさそうですね。

そう、これ椎名の中でもとくにマイナーでしょ?
この作品が何との関連で問題とされてるのか、私の方が知りたい。

ところで、藤田省三や鶴見俊輔はチェックされてます?

254 :164:02/09/02 11:31
>末男さん
『論集椎名麟三』にカミュ関連の論考が載ってました。

でも、前半は面白かったけど、後半はなんだかなぁ〜という感じ。
いかにもクリスチャンっぽい評価の仕方なんだよね〜。
最近母校の図書館も早くしまってて、なかなか行けないんだけど、
他になんか面白いものあったら教えてください。


255 :末男:02/09/07 16:04
>254
遅くなってすいません。
今、図書館にはひんぱんに逝ってるんですが、
いくたびに麟三の本がある棚チェックを忘れちゃってるんですよ…
今度いくときはかならずチェックしますんで!


256 :吾輩は名無しである:02/09/20 04:33
保全

257 :末男:02/09/23 14:09
連休AGE!

258 :吾輩は名無しである:02/09/27 11:18
『深夜の酒宴』が良かった。

259 :吾輩は名無しである:02/10/01 15:54
age

260 :吾輩は名無しである:02/10/08 13:57
なかなかいいよね。

261 :吾輩は名無しである:02/10/09 10:15
『深夜の酒宴』って時代背景を知らないと、
面白さがちょっと分かりづらいんじゃないかと思うんだけど、
今の大学生が読むとどうなんだろう。
ちょっと参考までに聞いてみたい気がする。

262 :吾輩は名無しである:02/10/20 12:39
お友達の梅崎スレがたったので、ついでにあげときますw

263 :ニ笑亭:02/10/20 13:02
>椎名麟三と根本敬(とか)が似ていると思うわけ。
    ムハハハ! 座布団さんま〜い。

でも、なにーげにこの板には、
梅崎とか椎名とか熱っぽく語ってるシブイお店があるのねえ。
2ちゃんて凄いわ。(いまさらのよーに)
いや、だって、価値の掘り起こし作業なんて、
いま批評家すらやってないんだからさ…。(だったら何やってんだよ。思想家ごっこかぁ)
自由に語れるのは一流どころだけで、二流以下は出版社の外注ライターでしょ。変にいじけてるしね。
でも、2ちゃんは元気ですわね。よいことですわ。


264 :164:02/10/20 13:09
262は私ですw
久々に2ちゃん来たら、梅崎スレたっててびっくり。

>椎名麟三と根本敬(とか)が似ていると思うわけ。
私は根本より山野一の方が似ていると思う……と言ってみるテスト

265 :吾輩は名無しである:02/10/27 12:17
『永遠なる序章』を読み返したが、
久々に小説を読んで感動してしまった。
「深夜の酒宴」あたりの短篇とちがって、時代背景等がわからなくっても、比較的読めそうな気がする。
現在文庫で手に入らないのが残念な一冊だ。

266 :吾輩は名無しである:02/10/27 13:45
スマソ
知らないです。

267 :末男:02/10/29 00:28
遅レスにもほどがありますが…。
164様、やっとの思いでカミュと関連付けた本のタイトル、分かりました。一冊ですが。
『椎名麟三とアルベエル・カミュの文学 その道程と思想の異質点』
 久保田暁一著/白地社、です。
私は未読なのでどんな内容なのかは不明です。
ヤフーの検索で、不意打ちのように発見した次第。
機会があれば読んでみようかなあ…でもその前にカミュ読まなきゃ、
と言った具合で…道は遠いですね。
梅崎もいいですね。でも梅崎スレが速攻で沈むのを、すでに二回見てます(w

>265
同意です。感動します。
個人的には「自由の彼方で」より好きだなあ。

268 :164:02/11/07 09:35
>264
遅スレはお互い様(w
昨日も着たんですが、なぜかここだけ書き込めなくて・・・

わざわざ調べてくださってありがとうございます。
私も探してはみますが、その前にカミュ読めって感じですよね、本当に(苦笑
まあ、マタ〜リいきましょう。

梅崎情報ありがとうございました。
早速過去ログ検索しましたが、3件ヒットしました。
梅スレに昨日貼っておいたので、見たい方はご参考まで。
なんだかすごいマニアの人がいて、吃驚しました。

269 :末男:02/11/09 19:38
>268
梅崎スレ見てますよー。
大いに深く語られてて羨ましい限りです。
私も蜆、ボロ家、Sの背中なんかは大好きです。

麟三作品にもユーモアはあると思うんですが、
梅崎ほど熟成された表現ではないですよね。
もっと生っぽい表現で、しかも痛ましくて笑えない場合多し(w

270 :164:02/11/09 21:25
>>269
椎名は梅崎の「蜆」「ボロ家の春秋」、それと「砂時計」を高く評価していますね。
末男さんの好きな作品、かぶってますね〜w
「ニヒリズム」との関連に於て梅崎を捉えているところが椎名らしい。

ユーモアの問題、梅崎・椎名に限らず、難しい問題です。
私のテーマ(?)の一つでもあるんですけどw
椎名は50年前後に「神のユーモア」って言葉を多用しますね。
でも、所謂「ユーモア」というのとは違う気がする。
むしろ「深夜の酒宴」あたりの方があるんじゃないかとw
この辺に椎名読解のひとつの鍵があると思うんです、うまく言えないけど・・・。

しかし梅崎の方も、所謂ユーモアっていうのとは違うと思うんです。
ボロ家は例外かもしれないけど。
だいたい日本の作家に「ユーモア」なんてあるのか?w
因みに私は花田清輝のユーモア論を念頭に置いて言っているのですが。
話が大きくなるそうなので今日はこの辺で。

271 :164:02/11/09 21:27
最後の行、誤字があります。
すみません。

272 :末男:02/11/10 15:06
>末男さんの好きな作品、かぶってますね〜w
おおお、感激です。まあ、感激してどうなるもんでもないですが…。

>花田清輝のユーモア論
恥ずかしいことに、私はそういった書物をあまり読んでいないんですよ…。
梅崎スレでも、ボロ家が経済小説だ、いや冷戦小説だ、という議論を見て
「そ、そうだったのかああああ!!」と目から鱗を幾重にも落としてる状態で(w

私の場合、麟三にせよ梅崎にせよ、そこから何か観念的な意味合いを読み解いて
好きになったのではなく、市井の感触というか、生活者の確かな実感みたいなものが
きっちり表現してあって、且つそれが文学の目的ではなく、
ひとつの大きな手段として機能している、そういう感じが好きなんですね。
にもかかわらずその「目的」なるものはサッパリ分かっていない、という。
読中読後に感じる感銘なり感動なりがきっとソレなんだろうなあ、
とは思いますが…。

ですから、164氏などに較べると、はるかにあいまいではるかにいい加減な
浅い読み方しかできていないんですね。
ここ覗いているとつくづく自分の浅学非才を痛感します。
…ってせっかく164氏が大きな話の振り方をしてくださったのに、
不毛なレスになってしまいましてスマソ…。

273 :164:02/11/10 17:46
>梅崎スレでも、ボロ家が経済小説だ、いや冷戦小説だ、という議論を見て
>「そ、そうだったのかああああ!!」と目から鱗を幾重にも落としてる状態で(w

反論してくださいって、言ってましたね、山名氏。
してみたら喜ぶんじゃないですか?w

>私の場合、麟三にせよ梅崎にせよ、そこから何か観念的な意味合いを読み解いて
>好きになったのではなく、
>読中読後に感じる感銘なり感動なりがきっとソレなんだろうなあ、
>とは思いますが…。

そうなんですよね。私も末男さんも古いタイプなのかも知れないけどw、
結局人を動かす感動ね、これが作品を読むときの出発点。
椎名は観念的な作家って言われているし、実際そうなんだけど、
非常に現実というものに即いているところがある。
ここが例えば埴谷雄高なんかと大きく異なるところ。
椎名の観念性と、生活感覚の混ざり具合は非常に独特で難しい。
まだまだ勉強不足ですw
そういや、椎名をめぐる有名な座談会で、梅崎が「椎名さんは小説家だ!」「あの人は戦争がなくっても小説家になったと思う」
なんて言ってて、印象に残ってます。
一般に正反対の資質を持ってると言われてるけど、非常に惹き合うところがあったんじゃないでしょうか。

私も末男さんに啓発されることが多いんですよ。
まあ、これからもマタ〜リいきましょう。

274 :末男:02/11/10 21:10
>反論してくださいって、言ってましたね、山名氏。
とんでもないっす。2ちゃんであまり傷つきたくないし…(w

>結局人を動かす感動ね、これが作品を読むときの出発点。
ああ、これはもう、全くそのとおりですね。
もちろん、私なぞはそこに留まらずもっと精読せねばならんのでしょうけど、
この「感動」というやつが最優先事項なのは確かです。
麟三の「神の道化師」読んで半年くらい経つ訳ですが、今年はあれを超える感動には
まだ出会っていません。

>梅崎が「椎名さんは小説家だ!」「あの人は戦争がなくっても小説家になったと思う」
いま、ちくま文庫に収録されている梅崎春生の年譜見てたら、梅崎って野間宏、武田泰淳、
堀田善衛、中村真一郎、般若雄高、それに麟三で「あさって会」なるものを結成してたんですねー。
ここにいる全員が、上記梅崎の発言に当てはまるんじゃないかという凄いメンツ。
この人たちが全員で議論なんかしたら、そこには凄いエネルギーが渦巻いたんでしょうねえ…。

私は梅崎も麟三も未読作品が多いので偉そうなことは言えませんが、
庶民、あるいは庶民にすらなれない下底の生活者への共鳴とも憧憬ともつかない
部分は、双方とも通底しているような気がします。
自分は生活者にはなりきれない、という意味での距離感はあっても、
彼らに背を向けた「文学」には淫しきれない、みたいな。
昔の作家だから、その辺の感情移入を技術でうまく描いているだけなのかもしれませんが…。

164氏に啓発されまくってるのは私のほうです、本当に。
これから年末にかけて忙しくなりますが、マターリいきましょ、マターリ。

275 :真ころにゃん ◆xBMFVwwC0s :02/11/10 21:11
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1034844018/l50 (Part14)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1033653961/l50 (Part13)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1032710496/l50 (Part12)
(http://oliinkai.hypermart.net/1032710496.html)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1031556425/l50 (Part11)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1030452999/l50 (Part10)
(http://oliinkai.hypermart.net/1030452999.html)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1025957643/l50 (Part9)
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1019315272/l50 (Part8)
(http://oliinkai.hypermart.net/1019315272.html)
http://mentai.2ch.net/book/kako/1016/10166/1016653706.html (Part7)
http://mentai.2ch.net/book/kako/1014/10149/1014913379.html (Part6)
http://mentai.2ch.net/book/kako/1012/10127/1012719593.html (Part5)
http://mentai.2ch.net/book/kako/1002/10020/1002040907.html (Part4)
http://mentai.2ch.net/book/kako/996/996562069.html (Part3)
http://mentai.2ch.net/book/kako/993/993469828.html (Part2)
http://mentai.2ch.net/book/kako/980/980096302.html (なんやねん田口ランディって)


276 :吾輩は名無しである:02/11/10 23:21
椎名麟三ってかなり絶版率高いっすよね。高校時代に本探しに相当苦労しました。

277 :164:02/11/15 11:34
>>274
「神の道化師」もいい作品ですね。
私はこの前読み返した『永遠なる序章』がとてもよかった。
今まで椎名の最高傑作は「深夜の酒宴」だって言い続けて来たけど、
長篇にはまた違った深さがある。震えましたね。
椎名が多用する用語の一つに「死」があるけど、私にはどうもこれがわかりにくい。
作品のなかで実際に人物が出会う、具体的な「死」と、
非常に観念的なレヴェルのそれとがあるでしょう。
これを椎名自身、明確に区別しないで使ってるんじゃないか。
……もうちょっと考えてみます。


278 :164:02/11/15 12:00
1956年『文藝』が戦後派を集めて行った座談会があり、
折角だから今後も集まって飲もうって始まったのが「あさって会」。
堀田以外は近代文学同人ですね。
これのお遊び企画をやっていたのが梅崎春生なんだけど、確かにすごい面子だ。
さて折角だから、2ちゃんらしくいい加減な図式をつくってみますw

椎名・梅崎――庶民   ↑庶民度
武田・野間――労働者  |
中村・埴谷――××   ↓庶民離れ度

>>276
そうですね。『自由の彼方で』だけなんて酷すぎますね。
古本屋通いをしない人にはちょっと手が出にくいのが現状。
もっと若い人にも読んで欲しいのに……。

279 :164 :02/11/15 13:18
今ボーッしていて考えついたんだけど、
椎名と梅崎の共通性って、戦後派の中でこの二人だけが「ユーモア」を
テーマとして持ったってことですね。
(無頼派を「戦後派」に含めずに考えた場合。)
しかも、50年前後と時期が一致してる。

……とここまで言うと、あとは二人の違いの方が際立ってくるけれどw

280 :吾輩は名無しである:02/11/24 11:55
スレ維持

281 :末男:02/11/24 19:07
>277
「永遠なる序章」は、「死」を含めて不明瞭な部分が多いんですが、
にもかかわらず力技で押し切られちゃうような感動がありましたなあ。
特にラスト前、小太りの食堂のおかみさんに抱きついてアンタが勝手に歓喜する場面、
アレ、ほとんど犯罪ですが、ああいう風に描いたことでしか伝わらない感動というか、
小説でしかあり得ないようなサプライズがたまらんです。
ただ、例の「耐える」にしても、個人的には「わかる!」という感じはあるんですが、
それが麟三の伝えたかった「耐える」と同義なのかどうかはまったく分からない、
みたいな不安は始終付きまといます、彼の小説全般。

>椎名と梅崎の共通性って、戦後派の中でこの二人だけが「ユーモア」を
>テーマとして持ったってことですね。
そうなんですか…。
勉強不足で、いまだにここで使われている「ユーモア」の意味がよくわからないのですが、
梅崎や麟三と共通の志向を持っているんじゃないかというんでパッと思いつくのは、
漫画家のつげ義春ですね。あるいはもっと労働者寄りのつげ忠男とか。
ミゼラブルな現実、あるいは自分の地獄を描く際の諧謔のワザというか。
実際、つげ義春は梅崎のファンだったそうですが…。

それにしても「あさって会」の層の厚さはすごいなあ…。

282 :吾輩は名無しである:02/12/04 22:25
保守る

283 :164:02/12/08 22:32
今日は12・8ということでageます。
そういえば、『邂逅』は1951年12月8前後のことを書いた作品ですね。

>>281
今ちょっと忙しいので、近日中にまたレスつけますね。

284 :吾輩は名無しである:02/12/08 22:37
消防の時、塾の先生に「椎名誠のお父さんで椎名麟三という人がいるよ」と言われた。


嘘に気付いたのは、6年後だった。

285 :末男:02/12/13 17:35
>283
邂逅読みたいっ!
年末年始お忙しいことと思います。
私もちょっと忙しくなりますが、ここ、年明けまでもつかなあ…。

というわけで保守age

286 :164:02/12/22 12:12
>特にラスト前、小太りの食堂のおかみさんに抱きついてアンタが勝手に歓喜する場面、
>アレ、ほとんど犯罪ですが、ああいう風に描いたことでしか伝わらない感動というか、
>小説でしかあり得ないようなサプライズがたまらんです。

確かに「ほとんど犯罪」ですね(w
他のインテリ出身の作家にはちょっと書けない(w
なんなんでしょうね、不思議なんだけど、アレが魅力なんだよなぁ。

>ただ、例の「耐える」にしても、個人的には「わかる!」という感じはあるんですが、
>それが麟三の伝えたかった「耐える」と同義なのかどうかはまったく分からない、
>みたいな不安は始終付きまといます、彼の小説全般。

そうなんですよね。僕も最近『邂逅』読み返して>>277で書いたことをさらに強く感じました。
例えば「自由」という言葉ひとつとっても、実感レベル(つまりリアリズムのレベル)と観念レヴェルとが、
非常に乖離してる。
作者が意識して乖離させているところもあるんですが、本人もよく判ってない部分があって、
そこが椎名特有の天然さ、魅力にもつながるんだけど、すごく難解です。

287 :164:02/12/22 12:35
>勉強不足で、いまだにここで使われている「ユーモア」の意味がよくわからないのですが、

僕も判りません(w
ただ、椎名のユーモアと梅崎のユーモアはすごく違いますよね。
ちょっと乱暴に書いちゃったので申し訳ないんですが(苦笑
椎名の場合は所謂ユーモアというより、「ユーモア」という観念だという気がします。
だから、所謂「ユーモア」はあまり感じられない。
ユーモアが出ているかどうかということだけで言えば、「深夜の酒宴」の頃よりは後退していると思います。
(とはいいながら、『自由の彼方で』のガラスに突っ込むシーンなど非常にユーモラスなんだけど。)

>梅崎や麟三と共通の志向を持っているんじゃないかというんでパッと思いつくのは、
>漫画家のつげ義春ですね。あるいはもっと労働者寄りのつげ忠男とか。
>ミゼラブルな現実、あるいは自分の地獄を描く際の諧謔のワザというか。
>実際、つげ義春は梅崎のファンだったそうですが…。

忠男ですか。水木しげるの漫画に出てくる血液銀行の人ですよねw
僕としては、兄義春よりヒット。
今回読みかえそうと思ったんですが、どこに行ったのやら……。
義春は読んでいたでしょうね、梅崎。
しかし、ファンだって義春本人が言ってるんですか?
できたら、ソースおねがいします。
川村湊が、確かファンだろうって推測していたのは知ってるんですが。
(「ボロ家の春秋」と「李さん一家」を対比していたと思います。)

レス遅れて済みませんでした。
暇があったら、クリスマスにまたageに来ます(w

288 :164:02/12/22 12:38
>>284
ちょっといい話ですね(w
因みに椎名麟三はペンネームなんですよ。
息子さんはドイツ文学者。
この辺の作家の子供は大物が多いですね。


289 :吾輩は名無しである:02/12/24 21:37
そこらへんのカフカを読んで考えた。
売ろうとすれば流される。流されなければ売れ残る。
売れ残らなくともくたびれる。
ところが、麟三だけは古びてこない。
こびてないのに新しい。貧乏を描いて贅沢の極みにいたる作風。
たとえば、いなごめしの一椀は、最後の晩餐に加えたい心の美味。

290 :末男:02/12/25 20:39
>287
すいません、時間を見てはソース探ししたんですが、
結局見つからないまま…。
たしか昔出てたワイド版「無能の人」巻末にあった、
つげ義春自身の手による年譜に、梅崎の名があったと記憶しているんですが…。
うーん、記憶違いかも知れません。あるいは弟の方だったかなあ…。

そしてその曖昧な記憶のまま、ちょっと年明けまで消えてしまう勝手をお許しください…。
あ、忠男の「屑の市」や「雨季」シリーズは最高ですね。
兄とはひとあじちがった激しさと凄みが好きです。

291 :末男:02/12/25 20:40
いい忘れた。

良いお年を!

292 :吾輩は名無しである:02/12/25 21:00
>>291
まだ、はやいぞ。末男。

293 :吾輩は名無しである:02/12/25 21:05
また盗作が発覚したわけだが。
なんであんなに嘘っぽい嘘の言い訳をするのかな。

294 :吾輩は名無しである:02/12/25 21:13
上のスレ間違い

295 :吾輩は名無しである:02/12/25 21:17
>>294
ごるあw

296 :末男:02/12/25 22:57
>292
すいません、私、明日には東京からいなくなるんで…

297 :164 :02/12/28 13:12
291-296、笑っちゃいました。

>>290
そのうち判ったときに教えてください。まあ、マターリいきましょうw
忠男読みたいなあ。
うちのどこかにある筈なんですがw

皆様、役不足ではありますが、冬休み中は私がお相手いたします。
お気軽に遊びに来てくださいね。

298 :吾輩は名無しである:03/01/03 11:42
あげましておめでとう

299 :191:03/01/04 02:37
お久しぶりです(覚えていらっしゃらないかもしれませんが)。『邂逅』を読みました。
正直、難しかったです。くわしく作品の解説等いただけないでしょうか。
まことに不躾で申しわけありません。

300 :164:03/01/04 19:33
>>299
お久しぶりです。
解説なんてそんな……!(不安だ……。)少々お時間ください(w

特にどういう点に感心があるか書いてくださると、レスつけ易いんですけれど。



301 :164:03/01/04 19:35
○関心
×感心

済みません、新年早々ぼけてしまいました。

302 :吾輩は名無しである:03/01/07 01:01
「たねの会」の月報ってどこかに所蔵されていますか?

303 :うす紫:03/01/18 09:46
『美しい女』読みましたが、いいですねぇ椎名さん
仄かに漂うユーモア、哀しいけどしっかりと描けている平凡な人々の生活。
出てくる女性が皆憐れを誘うのもいい。心に残る場面がたくさんあって映画でも見てるみたいでした。
倉林きみと一緒に主人公がわざとヤケドをした所!とか、妻が駆け落ちして独りで帰宅するとことか。
畏れ多い写真の裏にへのへのもへじ書くとことか、いろいろ
しかしラストは意外でしたね。けったいな人とみんなに蔑まれてもおれは単純なだけ
なんや、と居直るわけでもなく絶望もせず無気力を肯定し。
奥さんとの攻防はもう切なさ過ぎ。この奥さんもカワイソだったなぁ。
お互い意地になって生活してる状況って現代にもよくある。克枝も夫を愛せない事に
苦しんでいたんだと思う。主人公が時代のおかしさ・・戦争の恐さを妻に重ねて見ているのが
凄いのではと。男性が自分の胸中に「美しい女」を想う気持ち、レスの始めの方に誰か書いて
ましたよね。わかるような気がした。これだけは譲れない誰にも侵せない・・真ごころというか。











304 :末男:03/01/19 17:04
なかなかヒマできなくてソース見つけられずスイマセン>164氏
「邂逅」も今年こそは読みたいなあ。読んだら私も是非解説お願いします。
まあ、それでもマターリということで…

>303
「美しい女」、最高ですよね。
麟三が「美しい女」というフレーズで表現したかったものが何なのか、
例によって今ひとつ判然とはしないんですが、
おそらくは生活者が過酷な現実を生き延びていく上での最後の清らかな牙城であり、
不可侵の聖域であり、心のよりどころなんでしょう。
私自身、ひそかにそうしたものを持っていたせいか、
「美しい女」はまるで自分のことを書いているようだと、
僭越ながら(彼の場合、僭越とは言わないか…自虐と言うべきか)
思ってしまいました。
文学青年が太宰や梶井基次郎の小説を読んでどっぷりと感情移入
してしまうように……あまり誉められたことではないような気もしますが。

305 :山崎渉:03/01/20 01:52
(^^)

306 :保全:03/02/15 11:28
(^^)

307 :吾輩は名無しである:03/02/16 00:52
氷点下の日本の片隅で今も少数者によって熱く読まれる麟三は死してなお現役の作家というべき。


308 :吾輩は名無しである:03/02/16 01:08
後藤明生が取り上げていたんで、いつか読もうと思って
文学全集の端本を購入しているのだが、まだ読んでいない。


309 :吾輩は名無しである:03/02/16 23:33
最近読み始めました。
「美しい女」、「深夜の酒宴」、「媒酌人」「自由の彼方へ」、「邂逅」
とハマって一気に読みました。
「永遠なる序章」が読みたいんですが、いくら古本屋回って探しても手に入らないです。
明日、大学の図書館の書庫に行って探してきます。

310 :末男:03/02/17 10:33
>309
おお、ハマりましたか。素晴らしいことでございます。
「永遠なる序章」、アマゾンなら400円でありましたよ。

311 :308です:03/02/17 11:37
>>309
「永遠なる序章」は、筑摩書房・日本文学全集(ベージュの函入で本体は黒)
56巻「椎名麟三集」に収録されてますよ。
309さんが読まれた、「美しい女」、「深夜の酒宴」、「媒酌人」「自由の彼方で」も収録。
ブックオフによく置いてあって、100円で購入できます。

312 :309:03/02/18 00:17
今日はバイトが思ったより長引いて図書館にいけず
「永遠なる序章」をゲットする事ができませんでした。
木曜日まで丸一日バイトがあるんでまだまだ先になりそうです。

>末男さん
アマゾンは前に210円のもありましたよね?
毎日チェックはしてるんですが、クレジットカードを持ってないんで
買えないんですよ。

>308さん
近所の古本屋を回って、日本文学全集みたいなのは
三冊かいました。勿論100円でw
「美しい女」と「深夜の酒宴」はどの本にも載ってるんですが、
「永遠なる序章」だけないんですよね・・・


その他にオススメってありますか?

313 :末男:03/02/20 00:40
>312
上記以外では個人的に「神の道化師」オススメっす。

314 :309:03/02/26 12:35
急に旅がしたくなって旅の途中で姫路の文学記念館に行ってきました。
そこで売ってる椎名麟三の本を全部買いました。
家に帰ったら図書館で借りた本とも併せて必死に読みます。

>末男さん
「神の道化師」図書館で借りられました。「永遠なる序章」の次に読みますね。

315 :吾輩は名無しである:03/02/26 15:26
『永遠なる序章』が河出書房から単行本として発表されたのは
昭和23年6月のことだ。
「日はもうたそがれている。風が強い」
その風景の中に立ち、いま不治を宣告されたばかりの病院をふりかえって男は
「まるで大きな墓みたいだ」と呟く…………………

私は私の身代わりで空襲で死んだ近隣の女性、友、すでに亡い母を思い
作家と共有している廃墟の日常を信じた。  内橋 克人
          
         2月25日朝日新聞夕刊  一部抜粋


316 :末男:03/03/05 11:09
いつのまにかカキコできるようになっている…。

>314
姫路の文学記念館、羨ましい限りです。
というか、麟三本手に入れるにはその手があったか!
と膝を打ちました。
また「永遠なる序章」つらつらと読み返していますが、
やはりいいですねえ。。。

317 :真野精一(164):03/03/06 20:48
お久しぶりです、164です。
人が増えたようなので、私もHNつけました。
これからもよろしくお願い申し上げます。
『邂逅』ですが、読み返している暇がないのでもう少しお待ちを(苦笑)。

>303
>倉林きみと一緒に主人公がわざとヤケドをした所!とか、妻が駆け落ちして独りで帰宅するとことか。
>畏れ多い写真の裏にへのへのもへじ書くとことか、いろいろ

そういう細部の面白さっていうのも、椎名の魅力の大きな部分ですよね。
読んだあと、細かいエピソードが非常に印象に残る。

>>303
『邂逅』の前に『美しい女』読み返しました。
そもそも私がここに出入りするようになったのも、(つまり2ちゃんに出入りするようになったのも、)
私が末男氏に絡んだのが原因なんですが(笑)、現金なもので今回読み返してだいぶ印象が違ったんです。
『美しい女』、やっぱりいいですね。
あそこまでの日常へのこだわり。
つまり、「日常」に拘泥するということ自体がすでに異常なわけですが(笑)。
ますます椎名という人に興味が出てきました。

318 :真野精一(164):03/03/06 20:49
>308さん、はじめまして。
私もその類のものをよく100円で買ってます(笑)。
面倒くさかったら「深夜の酒宴」だけでも読んでみてください。
短いですし(笑)。

>309さん、はじめまして。
末男さんのいう通り、「神の道化師」は面白いです。
それから、「深夜の酒宴」を読んだのなら、その続編というべき「重き流れのなかに」がお薦め。
次に、深夜〜、重き〜に続いて戦後物議を醸した「深尾正治の手記」。
大学図書館が使えるなら、冬樹社版の全集を借りると全て簡単に読めます。
姫路の文学館、私もすごく羨ましいです。(「神の道化師」の舞台になった辺りは行ってみたのですが。)
情報書き込んでくださると非常にありがたいです。

319 :309:03/03/07 00:02
こんばんは、309です。

最近、哲学本に浮気をしてまして、「永遠なる序章」すら
読めてません。だめですね、気合を入れなおします。

ちなみに、姫路文学館ですが、通販もやってるみたいです。
ttp://www.city.himeji.hyogo.jp/bungaku/

goドメインを2ちゃんでさらすのは心が痛みますが、
ここで通販できるんで、よかったら御覧ください。

ちなみに、僕は、姫路文学館へ行ったときに
「椎名麟三の本全部ください」といったら
受付のお姉様は「(゚д゚)ハア? 」みたいな顔をされますた。
平日に行くなら殆ど人はいないんでおすすめですよ。
姫路城も近いですし。



320 :うす紫:03/03/07 15:06
今度は『深夜の酒宴』読みました。かなり暗く絶望的な主人公と周りの人達でしたが、
人間が重い、自分が重い、と何度もつぶやく主人公が、飢餓に苦しむ様子がひしひし
伝わって来て…。短いし読みやすかったですね。まさに『どん底』の世界でした。
監獄仕様のアパートの部屋で、一人背を壁にして座っている姿が目に浮かびました。
主人公たちは無思想なようでいて、何らかの思想を持っているようにも見えます。
(末男さん、精一さん、感想ありがとう)

321 :真野精一:03/03/07 21:12
>319
早速情報ありがとうございました。姫路の文学館で復刻出してるなんて知りませんでした。
とても助かりました。
早々に『椎名麟三戯曲選』『椎名麟三の昭和 混沌からの蘇生』を入手しようと思います。
ところで『邂逅』復刻版、挟み込みは付いていましたか?

私は大阪には去年行きました。『神の道化師』等に出てくる辺りです。
姫路は夏にでも是非行ってみたいと思っています。
折角なので、椎名の生家のある姫路市書写村に行きたいのですが、交通の便が悪そうですね(笑)。

322 :真野精一:03/03/07 21:30
>320
そうですね。確かにどん底……。でもそうした出口なしの極限的状況から出てくるユーモアがある。
それがまた、読者を打つんですよね。
この主人公は思想というもの自体を拒絶する。
あらゆる観念が信じられない、民主主義すらも。
椎名の戦後的な出発はここにあったわけですね。
上にも書きましたが、「深夜の酒宴」に続いて
「重き流れのなかに」「深尾正治の手記」を続けて読むと、
初期椎名の抱えていた問題点が比較的わかり易くなりますよ。

323 :吾輩は名無しである:03/03/12 23:57
武田泰淳の本の件にあるんだけど、
百合子さんが、レーニンの像が椎名麟三に似ていると発見し、
「椎名さんに似ているとすれば、レーニンはよほど偉い人に違いない。
その逆に、レーニンと似ているのだから、椎名さんはよほど偉い人に違いない」
というのが妙に印象に残ってる。

324 :吾輩は名無しである:03/03/13 10:16
>321書写へははバスが1時間に2本くらいあります。
書写山が観光地なので、見直してくれるといいのですが。
不便といえば不便ですね。田舎ですし。
タクシーだと、2000円くらいでしょうか?
姫路文学館は何回も閲覧したい時、そのたびに入館料を
払うのが嫌なんですよ〜。

325 :真野精一:03/03/21 09:56
>323
武田百合子さんは偉大なる天然ですね(笑)。
私もどこかで見た気がしますが、ソース探せませんでした。
どなたかご存知の方いらっしゃったら教えてください。

>324
早速情報ありがとうございました。たいへん助かります。
田舎は好きですし、今から楽しみです。
姫路の椎名ゆかりの地で、ここは行った方がいいというお薦めの場所がありましたら、
どなたか教えてください。

もうすぐ邂逅忌ですが、行かれる方はいらっしゃいますか?
ちょっと興味があるのですが。


326 :吾輩は名無しである:03/03/22 00:12
椎名隣三は山陽電鉄にいたけど、
会社としては特に資料はなかったんじゃないかなあ・・。
地元では特に取り上げられてないですよ。
文学館までは結構バスあります。
姫路城より少し西に行きます。
(でも歩くと遠すぎ)
文学館は静かでいい建物ですが、
その前にホテルがあるのがどうも恥ずかしくて・・・。


327 :真野精一:03/03/22 14:47
>地元では特に取り上げられてないですよ。
そうなんですか。
書写のあたりってどんな感じなんでしょう……。
昔とはだいぶ変わってしまったのかな?

328 :吾輩は名無しである:03/03/22 22:54
>>325
百合子さんのは、武田泰淳の「目まいのする散歩」ですね。
「富士日記」にも椎名隣三がときどき出てきます。
夢の中で椎名さんが上野で歌っていた、とかって。

329 :真野精一(164):03/03/23 13:58
>>328
ありがとうございました。『犬が星みた』かと思っていました(笑)。
確認してみます。

>>299(191さん)
『邂逅』の解説をするといいつつ、ずるずるとここまで来てしまいました。
いろいろと忙しく、まだ読み返していません。
お詫びと言ってはなんですが、単行本『邂逅』のはさみ込みを今週ちょっとずつうpします。
「邂逅忌」も近づいてきたし、3月中はまめにあげに来ようと思います。

末男さんは最近忙しいのかな……。

330 :一頁上段:03/03/23 14:15
『邂逅』によせて
  作者の言葉

                      椎名麟三

 人間の生き方は、その人間が何に出会い、何に対してたたかつて来たかによつて、決定されると思う(ママ)。
そして僕の場合、その敵は、人間の内部にかくされているニヒリズムであつた。
それは、個人と社会、愛と自由、孤独と連帯、意識と行動などのさまざまな分裂をもつて僕たちを苦しめているものなのである。
 僕は、僕自身のために、そして僕の時代に対する責任としてそれを引き受けようとした。
この「邂逅」は、過去のそのニヒリズムに対する僕のたたかいの記録であるとともに、その分裂から自己を回復し得た自由と喜びの告白でもある。
その回復は、その表現の仕方に於ても実証されなければならなかつた。
それが判つていただけたら、幸いである。
(*漢字は現行のものに改めました・・・真野)

331 :一頁下段:03/03/23 14:25
  力闘の作

               手塚富雄

 戦後のわが国の文学者のなかで椎名氏ほど本質的な努力をかさねている人はない。
その問題は「生きる」という根本に集中し、一作ごとに探求と思索を保留しないやりかたには、偽ることのできない人のもつ本当の美しさがある。
そして彼のばあい注目すべきは、思想の進展がそのまま小説技法の変化と結んでいることである。
この邂逅は、その課程における力闘の作で、こんにちの日本の精神創造における最先端の所産として見逃すことのできないものである。


332 :真野精一:03/03/23 15:06
>>330について、補足説明。
『邂逅』(講談社、1952年12月)初版のはさみ込みです。
『椎名麟三全集23』(冬樹社、1978年3月)に斎藤末弘さんの校訂で収録、
ただし現代仮名遣いに改められています。

『邂逅』は雑誌「群像」1952年4月から10月号に連載、同年12月に書き換えて単行本化しています。
連載終了から単行本化までの期間が非常に短い。
『邂逅』は1951年の12月8日前後を背景としており、ほぼリアルタイムで書かれているわけです。
当時の『群像』には折りしも武田泰淳が『風媒花』を掲載しており、
これまた1951年秋を書いている。
12月8日は太平洋戦争が開戦した日。
朝鮮戦争下の非常に緊迫した数日を扱っているわけですね。
椎名自身のニヒリズムの克服が、現実社会を文学作品として形象化するということと結びついている。

333 :末男:03/03/25 10:15
ネットに接続できない状態が続いてしまい、ご無沙汰してしまいました。
上のほうでご紹介いただいた姫路文学館のサイトの通販で手に入れようかと思っていた「邂逅」、
ひょんなことから100円で手に入れました。「日本現代文学全集98」、梅崎とのセットのやつです。
まだ目を通せない状態なんですが、邂逅、深夜、自由のかなた、流れの上に、
などのほかに「スタヴローギンの現代性」という文章も入っているようです。

「邂逅忌」って28日ですよね?何とか時間を作って行こうと思っています。

334 :吾輩は名無しである:03/03/25 11:15
マイナーじゃないし文壇では結構、政治力あったよ

335 :真野:03/03/26 09:30
>>333
28日(金)18:30〜、明治学院大学白金校舎ですね。
グーグルで検索したら、一件目ででました。
末男さんは「偲ぶ会」の方も出ますか?
一般人は出席しにくい雰囲気なんでしょうか……?

>>334
第一次戦後派の代表的な作家ですしね。
私もマイナーだとは思っていません。

336 :末男:03/03/26 16:45
「偲ぶ会」、少人数で旧来の出席者ばかりだったら少し参加し辛いですよねえ。
会員の方でここ見てる方がいらしたら、どんな雰囲気なのか教えていただけると
ありがたいのですが。
とりあえず講演会と「ミニドラマ」という出し物(?)が楽しみです。
なんとか当日までに「邂逅」読みたいものです。

337 :真野:03/03/26 22:13
>「偲ぶ会」、少人数で旧来の出席者ばかりだったら少し参加し辛いですよねえ。
>会員の方でここ見てる方がいらしたら、どんな雰囲気なのか教えていただけると
>ありがたいのですが。

そうなんですよねぇ。
いろいろと面白いエピソードなんかも聞けそうだし、非常に興味はあるんですが。
今のところ当日の雰囲気で考えようかなあ、と思っています(笑)。

338 :二頁:03/03/27 01:27
現代の知識人と労働者のむすび目
本多秋五

 深刻であつても少しも陰惨にならないのが志賀直哉である。
椎名麟三は絶望につき当るたびにユーモアをもつて笑ふ。
あなたは志賀流でいつてください、僕は椎名流で行くから、と僕はこのごろ女房にいつてゐます。
――この椎名麟三は、主として『邂逅』の古里安志をさしてゐるのです。
 学殖ある人も、柔軟な理解力ある人も、絶望の味が舌に生きてゐぬかぎり、椎名麟三はわからぬのです。
こんな人が椎名麟三についてかれこれいふのを聞いてゐると、よしてくれ、と僕はいひたくなるのです。
その代り、名もない人々であつて、心の深いところで慰めと勇気を椎名麟三に汲んでゐる読者は、全国に数多からうと思ひます。
 ――絶えず腹を立ててゐる自分に、やさしさにみちた同意を感じてをり、
その同意が、彼の怒りをしつかりと支へてゐると同時に、彼の怒りをユーモアに変へてゐる。
――これは日本の、貧窮に似げない高い精神的稟質が、かならず行きつくべき境地ではないでせうか?
椎名麟三には、現代の知識人と労働者のむすび目があると思ひます。
 主人公の安志が、豪徳寺駅の階段でころんだとき、
彼の眼前にあらはれた異国風の白衣の人は、いつたい誰であつたのか、
また≪彼≫はなぜそんな風にしかあらはれなかつたのか、僕はそつと作者にきいてみたい気がします。
 この作者をさして、山室静が「敬愛する作家」と書きましたが、
僕もまつたく同感です。『邂逅』はそんな作品です。

339 :真野:03/03/27 01:37
>>338について補足。
本多いうところの「彼の眼前にあらはれた異国風の白衣の人」とは、神を暗示していると一般的に読まれており、
そう解釈するのが正しいようです。
因みにこの部分は単行本書き換えの際削除されました。

340 :吾輩は名無しである:03/03/27 21:38
明日は邂逅忌age

341 :末男:03/03/27 22:20
>338
>その代り、名もない人々であつて、心の深いところで慰めと勇気を
>椎名麟三に汲んでゐる読者は、全国に数多からうと思ひます。
このあたり、泣けますねえ。
「邂逅」未読のままですが、何とか明日は参加しようと思っています。

342 :二頁下段〜三頁上段:03/03/28 11:01
戦後派の成功に拍手
平田次三郎

 (前略)……電気工の古里安志を主人公として、その一家の人人、野原兄妹、青年党員石田確次その他の青年男女が、それぞれの現実生活、そしてまた相互の人間関係を通じて現代における生の意義、自由と愛の真義を探求しつづけるところに、この長篇の主題がある。
これは「深夜の酒宴」以来椎名文学を一貫する根本命題であることはいうまでもなかろうが、この作品においてこの探求がいかなる地点にまで達したか、それが作者にとつてもわれわれ読者にとつても、第一の問題である。
(中略)敢えていうならばすくなくとも本作品は前作よりも一歩前進していると思われるのである。
おそらく読者は安志が最後に呼びかける『どうしたんだ。みんな神妙な顔をしてるじやないか。……さあ、愉快に一緒にたたかおうぜ、愉快にさ!』という言葉を素直にうけ入れ、自己の現在の生について深く反省するであろう。
 ――掲載紙「図書新聞」――

343 :真野:03/03/28 11:06
今日は邂逅忌ですね。今から楽しみです。
「偲ぶ会」の情報、もしご存知の方がいらっしゃいましたら、お教えください。
夕方にまたこのスレをチェックしにきます。

344 :末男:03/03/29 13:57
夕べは用事があったので、結局加賀乙彦さんの講演会だけ聞いて引き上げてしまったのですが、
真野さんは献杯やドラマまでごらんになりましたか?
邂逅忌は会場が意外に小さかったのと、出席者のさすがの年齢層、それに

 麟三>>>>>>サルトル

という加賀氏の愉快なお話が印象的でした。
「文学と宗教」という座談会に出席した麟三、遠藤周作、武田泰淳、加賀乙彦
らのやり取りも、それぞれの宗教観が如実に表れていて面白かったですし。
…鼾かいてる人もいましたが。
あと、出席してよかったのは、ミニドラマの脚色集がいただけたことですね。
麟三がいわゆる「愛された作家」だということがひしひしと伝わる夜でした。

345 :真野:03/03/29 15:13
麟三>>>>>>サルトル

言ってましたね……。そこまで言い切っていいのか、加賀乙彦w
流石に話慣れしてるというか、誰にでもわかりやすく面白いお話でした。
加賀自身の『宣告』も読んでみたくなったし。

出席者はクリスチャン・劇団関係が多く、評論家・研究者若干という感じでしょうか。
若者少なかったですね……。
ミニドラマが始まる前に、末男さんらしき人はいないかと思ってキョロキョロしてみたのですが、
帰られた後だったんですねw
私は献杯で赤ワインをいただき、その後ミニドラマを観て帰りました。
題目は「少女と音楽師」、椎名の戦前の作品です。
原作とはかなり違っていましたが、とても面白かったです。
俳優さんが舞台にたって台本を読み上げるという形式のもので、
身振りや手振りはつけずに声だけというものですが、非常に迫力がありました。
(恥ずかしながら不覚にも途中で涙がでそうになりましたw)
邂逅忌ではこのミニドラマを毎年やっているようで、
講演、献杯、ミニドラマまで無料。
さらにミニドラマの脚色集をいただきましたが、邂逅忌では毎年資料を作って配っているようです。
会自体の雰囲気もよく、楽しい一時が過ごせました。
興味のおありになる方は是非来年出席してみてください。

346 :末男:03/03/30 01:45
>俳優さんが舞台にたって台本を読み上げるという形式のもので、
>身振りや手振りはつけずに声だけというものですが
リーディングってやつですね。
そんなに良かったのなら、意地でも残れば良かったかなあ…。
真野さんらしき人を探るのは、紳士淑女の列席者の中ではちょっと難しかったです。

>若者少なかったですね……。
そうですねえ。
私みたいな三十前の男でもめちゃくちゃ共鳴できる作家なんですから、
もっと広く読まれてもいいのに…と思いつつ、
マニアックな知人に教えられなければ私も知ることは無かったでしょう。
それを考えると、邂逅忌みたいな催しは開催する意義が高いような気がしますね。
来年こそは最後まで・・・!

347 :真野:03/04/05 12:59
>346
三十前に見える人、私と末男さん入れて10人もいなかったような・・・w

>マニアックな知人
よい知人をお持ちですねw
でも、戦後日本の実存主義っていったら絶対外せない人なんだけどな、椎名。
埴谷は最近再評価されてるみたいだけど、椎名ブームは来ないんだろうか?
まあ、無理ですねきっとw
文芸文庫も出すんだったら、『自由の彼方で』より他の作品を出してくれればいいのに。

では、邂逅忌も終わりましたが、単行本『邂逅』のはさみ込み、残り一気にうpします。

348 :三頁上段:03/04/05 13:11
ニヒリズムを克服した暖かさ
赤岩栄

「群像」に連載された時は、それほどでもなかつたが、こうして一冊の書物となり、一気に読み通してみると、これまでの作品より、一層前進している。
 復活が「文学的方法」の根拠となつた最初の作品としても、これまでの文学にその例を見ないのではなかろうか。
 亀井勝一郎氏は、読後にうける暖さを「廃墟のともしび」として語つておられるが、私はこの暖さはニヒリズムの克服から生れたものとみなしたい。チェホフの作品を読んで後に残る暖さと、丁度別な暖さがほのぼのと残るのである。
 ――掲載紙「指」――


349 :三頁下段〜四頁上段:03/04/05 13:31
現代のひずみを拡大
瀬沼茂樹
 (前略)……椎名麟三の「邂逅」は昨年、群像に連載された長篇で、
どちらかといえば大衆的興味に乏しい戦後文学のうちで、初めて面白味に富んだ作品として成立している。
これがその一つの特色といつてよい。
 この面白味は現在の生々した政治問題を取り入れ、現代の紛糾する世相風俗を再現していることにもあるが、
また事件のロマネスクが新しい息吹きを得て、一種の探偵小説的雰囲気を現出していることにある。
椎名は探偵小説を独特な読み方をしている旨、何かで読んだ記憶があるが、
電車のダイヤの利用の如き、その手法を意識的に応用して、独自の興味を作り出している。
(中略)……次に事件のロマネスクが僅か三日というたが[原文「たが」に傍点]にしめあげられ、
現代のひずみ[原文「ひずみ」に傍点]を拡大してみせていることに特色がある。
(中略)……短日間に事件を集約するのは二十世紀文学の常套だが、これを可能ならしめているのは、
「強盗や殺人が事件なのではない。人間の存在そのものが事件なのだ」という認識であり、
さまざまな関係の中にまきこまれて事件として立つている人間を鋭角的に時間から裁断して集約しているからである。

350 :三頁下段〜四頁上段:03/04/05 13:32
 椎名は、電気工夫である古里安志の家族と斜陽族めいた株屋の野原知也の家族との交錯する中で、
その虚無と退廃とに対決しながら、コムミュニズムとクリスト教のとの光に照らされ、その脱出と克服とを追求している。
「私の小説体験」(文芸首都一月号)という談話の中で、実存的方法と社会的方法とを同時に成立させ、
批評がどうあろうと、人間の自己回復が成つたという確信を語つている。
これは今日の核心的問題で、これと取組み、かような確信に達したことは、注目すべきことである。
しかし、「深夜の酒宴」以来、人間実存の追及はその都度、
作品に実証をもつているわけで「邂逅」もまた信念の実証にちがいない。
(中略)……わが近代文学の伝統から一歩踏み出した斬新な作風を樹立しようとしている珍重すべき作家として、
作品に多少の破綻や欠陥があろうとも、その大成を期したい。
「邂逅」はその意味で作者の重要な里程標であるばかりでなく、
日本文学の新しい進路を考察する上で、その根本にまで突きこんで考えるに値する作品として、多くの識者の一読を薦めたい。
 ――掲載紙「日本読書新聞」――


351 :四頁下段:03/04/05 14:33
混乱に取組む
(朝日新聞評)

 (前略)……「邂逅」では古里安志、けい子、岩男、及びその父母たちの庶民の家族と、
実子、知也、沢子の没落小市民の兄弟たちとの群像が、前者の虚無と、後者のタイハイのなかに交錯しており、
そこから、コムミュニズムとキリスト教への志向が探りだされている。
安志の父と知也の二つの死も象徴的だ。
――けい子、岩男、実子が、確次というコムミュニストの若者と一緒にならんで歩くのを眺めている古里安志が、このおれと、かれらとのミゾは絶対的なものではない、変えることが出来る、と思う最後の場面などは、
映画の幕切れを想わせるが、このキリスト者で、同時にコムミュニズムをも容れようと願つている作者の幾らかの息苦しい現在の到達点がそのまま示されている。
自由、愛、孤独、あるいはまた微笑などということばがしきりに現われてはまた消えていくが、それも余り気にはならぬ。
独特なスタイルのかもしだす強いフンイキの故であろうか。
(中略)……従来の作品に比してめざましい転換はないが、不断の努力による美しい円熟がみとめられる。
これは紙一重で停滞にもなるが、無論この作者はこういつた危機の尾根づたいを自己の宿命として自覚しているであろう。

352 :真野:03/04/05 14:38
以上です。『邂逅』という作品が発表当時どのように受け取られたか、
よくわかると思います。
また、みなさんの読解の助けにでもなれば幸いです。
(繰り返しますが、漢字は私が勝手に現行のものに改めました。)

353 :末男:03/04/09 12:24
うpご苦労様です。
いやー凄く期待させてくれます。邂逅読了後に参考に必ずさせていただきます。
まだちょっと時間が作れないのですが…。

354 :山崎渉:03/04/19 23:32
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

355 :末男:03/04/30 10:43
邂逅読了までは死守!


356 :吾輩は名無しである:03/05/22 00:00
「深夜の酒宴」の初刊を教えてください。
また創作ノートも読みたいのですが、どこに載っていますか?

357 :山崎渉:03/05/28 09:04
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

358 :吾輩は名無しである :03/06/09 09:21
保守age

359 :倉林きみ:03/06/13 17:12
お久しぶりです。
ようやく「懲役人の告発」が手に入り、読了しましたので
簡単に感想がてらカキコします。
自由の象徴として描かれている少女・福子の存在を
父・息子・叔父、このそれぞれ現実に足枷を感じる人間たちが
いかに崇め、讃え、そして壊していくかを
残酷なまでに濃密に描いた作品でした。
キリスト教や思想とも繋がりはあるのでしょうが、
「読み解くぞ」というふうに読むのではなく、
麟三のファンタジーとして物語の流れに任せて読むほうが良いように思いました。
ラストの自由を葬送するシーンの滑稽さに触れたときは
麟三に人間、そして現実というものを突きつけられた気がして
思わず慄然としたものです。
些少なことですが、主人公である息子が辞職願いを書いているときに
突如地の文に「私」と表記される部分があり引っかかったのですが、
あれはどう解釈するべきなのでしょう。
辞職願いを「私」で書いていたため、その延長の意識が
「俺」を一瞬「私」にしたのでしょうか。
まあ、そんなことはさておき、
何を読んでも外れがなく心の琴線に触れる作家が
自分の裡にいるというのは幸せなことですね。
ただ、読めるものが限られているのは寂しい限りですが。
私と同年代の友人は
麟三を読んだことはおろか、知っている人すらいません。
とても残念ですが、続々と絶版になっている以上、
時代の流れとして仕方ないのかもしれません。
「邂逅忌」にも行きたかったんですが、女一人では勇気がなく…
参加者のみいただけたという脚本はどんなものでしたか?
ではまた当分ROMります。

360 :末男:03/06/18 01:33
>356
「創作ノート」、少し前にヤフオクでわりに高価で
見かけたような気がするのですが…。
いまは分かりません。

>359
じつにじつにお久しぶりです。
邂逅忌は、女性の比率高かったですよ。
あまり入りにくい雰囲気でもありませんでした。

じつは私も「懲役人の告発」ゲットしているんですが、
忙しすぎて未読なので、レスを読むのは控えさせていただきました。
スイマセン!

ここはやはり、真野先生の出番ではないかと。

361 :吾輩は名無しである:03/06/18 12:16
手にはいらんぜよ

362 :末男:03/06/19 09:42
ttp://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e27268383

↑創作ノート、出てますよ。
手書きかよ…。



363 :吾輩は名無しである:03/06/19 13:33
深夜の酒宴って、まだ手に入りますかね?

364 :吾輩は名無しである:03/06/19 14:58
>363
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_result_book.cgi/3c498411d54b40104b85?aid=&kywd=%BF%BC%CC%EB%A4%CE%BC%F2%B1%E3&ti=&ol=&au=&pb=&pby=&pbrg=2&isbn=&age=&idx=2&gu=&st=&srch=1&s1=za&dp=

365 :吾輩は名無しである:03/07/06 01:57
私のキリスト教中公文庫
買いですか?

366 :吾輩は名無しである:03/07/07 13:27
>>365
もちろん。

367 :吾輩は名無しである:03/07/07 13:34
タイトル間違ってないですか?

368 :吾輩は名無しである:03/07/07 23:13
私の聖書物語ですね失礼しました

369 :吾輩は名無しである:03/07/11 22:33
私のキリスト教・・・ストレートでイイ!

370 :吾輩は名無しである:03/07/11 22:39
>>363
 筑摩の日本文学全集に入ってる。今あのシリーズブクオフで100円
 で投売りされてること多いから探してみては?
 椎名麟三なんて興味なかったけど、「深夜の酒宴」読んでみたら
 面白かった。読みやすい文章だったな。

371 :山崎 渉:03/07/15 09:00

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

372 :吾輩は名無しである:03/07/20 16:23
>>370
「深夜の酒宴」の文章が読みやすいなんて!!
いや、厭味とかではなく、今の作家センセイたちの文章では
喰いたりないでしょうね。

373 :吾輩は名無しである :03/08/13 07:51
保守age∩(´∀`)∩

374 :山崎 渉:03/08/15 09:34
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

375 :吾輩は名無しである:03/08/20 03:37
あげとくか

376 :吾輩は名無しである:03/09/05 23:23
全集、なぜ梅崎春生といっしょになってんの?

377 :吾輩は名無しである:03/09/16 23:54
旦那に毎晩やらされてたまりまへんわ!って女将?が

ぐちってるのって どの作品でしたっけ?

378 :吾輩は名無しである:03/10/02 03:13
おおこんなスレがあったとは!
とにかく、なんだかわからないけど、読んだあとに、
ずどーんと来ますね。
獄中でドストエフスキーを読んだことが原点だそうですね・・。
雨の中を歩いてるときに、偶然見つけた鏡に映った自分を見る場面とか、
昔の共産党員の仲間に激昂する場面とか、
岩に座ってると、村人が来て取り囲まれて、非難されるところとか、
とにかく、すべてがすばらしいと・・・。

379 :吾輩は名無しである:03/10/02 03:16
>>362
こんな値段で・・・


380 :吾輩は名無しである:03/10/03 14:20
そういえば10月1日がお誕生日でしたね。

381 :鈍乱 ◆T9abMp8jDw :03/10/29 00:30
最近図書館で借りて読み始めました。
まだ一つ目の「その日まで」です。

382 :吾輩は名無しである :03/11/20 18:32
age

383 :吾輩は名無しである:03/11/21 11:02
主人公が『ツァラトゥストラ』を
読み終わって「これで終わりとは
どうしたことだろう?」と頁を
引っくり返して見ても奥付しか
ない( ゚д゚)……て題名忘れた。

384 :吾輩は名無しである:03/12/13 12:12
舞い上がれ〜

385 :吾輩は名無しである:04/01/11 08:02
「邂逅」
web「日本の古本屋」で5,6冊見つけました。(どれも昭和28年前後でひどく古いけど。)
一番安い千円のを買うことにしたので、読んだらレスします。

386 :吉岡:04/01/12 14:38
今僕は「邂逅」を読んでいます。椎名の作品は少しだけ読んだことありますが、わかるようでわからないような、はっきり言葉にできない感じです。中でも、実存主義の考え方を持つといわれる、実子がよくわかりません。皆さんはどう理解しておられますか?

387 :吾輩は名無しである:04/01/12 17:35
レス失礼します。
>>386
>わかるようでわからないような、はっきり言葉にできない感じです。
同感です。
十数年前それゆえに嵌ってしまった時期がありました。
いまだに判らずじまいなのは私がアホだから…

388 :吾輩は名無しである:04/01/26 18:44
戦後派か、武田泰淳とともによみたいな

389 :吾輩は名無しである:04/01/26 18:47
この人の小説ほどスラスラ読めるものはないよ。

390 :吉岡:04/01/26 22:06
レスありがとうございました。まず、実存哲学から勉強しないとだめだなと思って、今読んでいます。そうですね。椎名の作品はスラスラはとても読めないですね。でも、だからするめみたいでいいんですが。

391 :吾輩は名無しである:04/01/26 22:14
>>吉岡さん
椎名の小説について花田清輝が『七;錯乱の論理;二つの世界 』で
書いた文章が載ってますよ。

392 :吾輩は名無しである:04/01/28 02:21
>>吉岡さん
実存主義を勉強することは椎名の小説読解に役立つと思いますが
ヘーゲルなんかも読むといいかも知れません。
いわゆる「戦後派」って弁証法を下敷きにしたものが多いし。
(なんか偉そうですね、すいません…)

393 :吉岡:04/01/30 00:17
色々教えて下さってありがとうございます。
僕はまだ勉強しはじめたばかりで、何もわからないので、とても助かります。しかし、椎名を読むためには、その思想のもとになったものから、全部読まないと理解することができないんですね。大変さを改めて実感しています。
教えて頂いたもの、ゆっくり読んでみます。また何かこれを読んだらいいというのがありましたら、ぜひ教えて下さい。


394 :吾輩は名無しである:04/01/30 01:44
その昔、俺はノイローゼになって土カタしていた。
砂を噛むような気持ちで、毎日毎日働いた。
金もなかったからだ。
「永遠なる序章…」、ある日不意にそう思った。
椎名麟三は敬していたが、読んだ事はなかった。

その日の仕事帰りのトラックの助手席で、
カーラジオが椎名麟三の訃報を伝えているのを聞いた…

その後も、椎名麟三は読んでいない。
しかし、読者が絶えないのは何となく嬉しく思う。


395 :吾輩は名無しである:04/01/30 02:16
>>394
いや絶えかけています
新刊書店でほとんど手に入らないし

396 :吾輩は名無しである:04/01/30 03:36
図書館やら大型古本屋の文学全集とか
出会う場はあるかと。


397 :吾輩は名無しである:04/02/13 10:46
ブックオフでちくまの全集の
椎名麟三の巻300円で入手
これから読み始めます

398 :吾輩は名無しである:04/02/21 11:33
深夜の酒宴age

399 :吾輩は名無しである:04/02/21 20:25
「深尾正治の手記」は繰り返し何度も読んだ。良い小説だったよ。

400 :吾輩は名無しである:04/02/21 20:46
椎名誠の父親

401 :末男:04/02/23 13:33
邂逅忌を来月末に控え、緊急浮上するのです。
最近全然読めてませんが…

402 :吾輩は名無しである:04/02/23 19:56
加古川の人?

403 :吾輩は名無しである:04/02/24 01:53
そう。

404 :吾輩は名無しである:04/02/24 10:38
昔、姫路文学館の公開セミナーを聴きにいったら
椎名麟三研究会と称する会の連中から研究会のチラシを受け取った。
ジイさんばっかだったけどこいつら何者?
研究者って雰囲気じゃなかったよ。

405 :吾輩は名無しである:04/02/24 16:09
>>404
おうふうから出てる論集が椎名麟三研究会編で
佐藤泰正さんとか斉藤さんとか小林さんとかが書いているから
彼ら研究者も会員なんじゃないかな?
まあ文学者の研究会ってファンクラブみたいな所も多いが

406 :吾輩は名無しである:04/02/26 21:22
そうなんか。
勧誘してたジイさん連中っていかにも町内の老人クラブって雰囲気だったんだよな。
佐藤泰正さんといってもかなりの御高齢だけど。
とにかくサンクス!

407 :吾輩は名無しである:04/02/27 09:01
茶碗むきOBだったりして。

408 :吾輩は名無しである:04/02/27 20:57
>>407
何それ?

409 :吾輩は名無しである:04/02/29 14:23
「第31回 邂逅忌」

開催日 3月28日(日)
時間 18時〜
会場 明治学院大学記念館
ttp://www.meijigakuin.ac.jp/event/kouen_log/001023.html


>>408
407さんではありませんが『美しい女』等参照。
昔電車に乗っていた頃の仲間という意味です。

410 :吾輩は名無しである:04/02/29 21:02
あの世へ逝ってもうそんなに経つのか・・・

411 :末男:04/03/01 01:11
真野さん今年もくるかなあ。

412 :吾輩は名無しである:04/03/02 23:12
この人もドストエフスキイ直系の作家なの? よんでみよっかな

413 :モモ:04/03/03 00:35
はじめまして。
佐藤泰正先生に文学を教えてもらっている、モモと申します。
先生のお名前があったので、書き込みさせて頂きました。
椎名麟三は、読み始めたばかりです。
おすすめの作品があったら、教えて下さい。

414 :吾輩は名無しである:04/03/03 00:41
「深夜の酒宴」「深尾正治の手記」「永遠なる序章」

415 :吾輩は名無しである:04/03/03 03:49
あえて「赤い孤独者」とか

416 :吾輩は名無しである:04/03/04 08:55
新潮社は文庫を再販しる!

417 :モモ:04/03/04 17:30
作品の紹介、ありがとうございます。
「深夜の酒宴」や「永遠なる序章」は読んだことがあります。
あとの2作品も読んでみたいと思います。


418 :吾輩は名無しである:04/03/07 21:42
十年位前に「重き流れのなかに」とか復刊してなかったっけ?新潮文庫で。

419 :吾輩は名無しである:04/03/09 10:43
名無「今は本屋の文庫本コーナーで
椎名といえば誠ばっかりこれでもか
と並んでるもんなあ。」
安太「もちろんそれでいいんですよ。」

420 :吾輩は名無しである:04/03/23 23:02
邂逅忌近づきage

421 :吾輩は名無しである:04/04/12 00:27
白い道化師

422 :吾輩は名無しである:04/05/05 13:26
椎名麟三なんてもうみんな読まないの?
残念だなあ・・・

423 :309:04/05/06 02:03
こんばんは、お久しぶりです、309です。
多分、誰も覚えてないですね。

椎名麟三「永遠なる序章」で卒業論文を書くことにしました。

今は就職活動などで忙しいので、あまり作品に触れる機会が
ありませんが、自分の出来る精一杯の論文を書こうと思っています。


424 :吾輩は名無しである:04/05/06 06:14
覚えてるよ。
「永遠なる序章」はいい作品だね。
がんばってください。

425 :吾輩は名無しである:04/05/06 12:00
嗅ぎながら応援します。

426 :吾輩は名無しである:04/05/06 21:48
>>423
最近、書かれた研究書ってあるのかな?

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